JP4661693B2 - 助手席用エアバッグ - Google Patents

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Description

本発明は、車両の助手席前方におけるインストルメントパネルの上面側に折り畳まれて収納され、膨張用ガスの流入時に、上方へ突出するとともに、インストルメントパネル上面とインストルメントパネル上方のウィンドシールドとの間を塞ぐように、車両の後方側へ展開膨張する構成の助手席用エアバッグに関する。
従来、助手席用エアバッグとしては、膨張完了時における後部側に配置される乗員保護部が、エアバッグの膨張完了時において、左右方向の中央に斜め前下方向に凹む凹部を介在させて、左右方向に略沿って並設されて、それぞれ後方側に突出するように配設される左右の突出拘束部を備える構成のものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−314933公報
しかし、従来の助手席用エアバッグでは、エアバッグの膨張完了時において、左右の突出拘束部は、相互の離隔距離を上下で略一定として、それぞれ、上下方向に略沿って配置されていた。すなわち、突出拘束部は、膨張完了時における左右の幅寸法を上下方向で略一定とするように、構成されていた。そのため、この突出拘束部が、膨張完了時の左右の幅寸法を、乗員の左右の肩部を受け止め可能な寸法に設定した場合、膨張を完了させた左右の突出拘束部に乗員の左右の肩部が当接した際、左右の肩部よりも外側となる左右の腕が、突出拘束部の保護エリアよりも外側の領域で拘束することとなるが、この領域で乗員の左右の腕を的確に保護するためには、この領域を構成する部位の厚みを厚くする必要があり、エアバッグ自体の容積を必要以上に大きくすることとなっていた。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、乗員の左右の肩部から腕にかけてを、的確に保護可能な助手席用エアバッグを提供することを目的とする。
本発明に係る助手席用エアバッグは、車両の助手席前方におけるインストルメントパネルの上面側に折り畳まれて収納され、膨張用ガスの流入時に、上方へ突出するとともに、インストルメントパネル上面とインストルメントパネル上方のウィンドシールドとの間を塞ぐように、車両の後方側へ展開膨張する構成とされて、
膨張完了時の前端側下面の左右方向の中央付近となる位置に、膨張用ガスを流入させるガス流入口を備えるとともに、膨張完了時における後部側となる位置に、助手席に着座した乗員を受け止め可能とされる乗員保護部を備える構成の助手席用エアバッグにおいて、
乗員保護部が、
エアバッグの膨張完了時において、左右方向の中央に前方側に凹む凹部を介在させて、左右方向に略沿って並設されて、それぞれ後方側に突出するように配設される左右の突出拘束部を、備えた構成とされるとともに、下部側を上部側よりも左右の幅寸法を広くするように構成されて、上部側の部位の幅寸法を、左右の突出拘束部によって、それぞれ、乗員の左右の肩部を受け止め可能な幅寸法とし、かつ、下部側の部位の幅寸法を、左右の突出拘束部によって、それぞれ、乗員の両腕を保護可能な幅寸法として、構成されていることを特徴とする。
本発明の助手席用エアバッグでは、エアバッグの膨張完了時において、突出拘束部における上部側の部位に乗員の左右の肩部が当接した場合、肩部より下方となる左右の腕の前方には、上部側よりも左右に広くするように構成されて、両腕を保護可能な幅寸法に設定された乗員保護部の下部側の部位が配置されることとなる。そのため、左右の肩部を突出拘束部に拘束された状態で、例えば、左右の腕が大きく前方移動することとなっても、腕を、この乗員保護部の下部側の部位により、受け止めることができて、的確に保護することができる。
また、本発明の助手席用エアバッグでは、エアバッグの膨張完了時において、左右の突出拘束部の間に、前方側に凹む凹部が介在されることとなる。そのため、単なる袋状のエアバッグの膨張完了時の左右の幅寸法を変更する場合と比較して、エアバッグの容積が増大することを抑えることができる。さらに、本発明の助手席用エアバッグでは、膨張完了時のエアバッグに乗員が干渉した際に、後方に突出するように配設されている左右の突出拘束部が、まず、乗員の左右の肩部付近と干渉することとなって、乗員の前進移動する運動エネルギーが低減され、その後、両肩を突出拘束部により拘束された乗員の頭部が、突出拘束部間において凹んでいる凹部の部位に侵入しつつ、前方側への移動を抑えるように、拘束されることとなる。そのため、本発明の助手席用エアバッグでは、突出拘束部によって運動エネルギーが低減された状態で、乗員の頭部を、エアバッグからの反力を抑えて、ソフトに受け止めることができる。
したがって、本発明の助手席用エアバッグでは、乗員の左右の肩部から腕にかけてを、的確に保護することができる。
さらに、本発明の助手席用エアバッグにおいて、左右の突出拘束部における後方側への突出頂部を、膨張完了時のエアバッグにおいて、後方から見て下方側へ末広がり状に、配設させれば、この突出頂部が、エアバッグの膨張完了時において、助手席に着座した乗員の左右の肩部から腕にかけて、対応して配置されることとなり、前方移動してくる乗員の左右の肩部から腕にかけての部位を、乗員側へ突出して乗員に接近している突出頂部により、迅速に受け止めることができて、好ましい。
さらにまた、上記構成の助手席用エアバッグを、所定形状の基布の周縁相互を縫合させて形成される縫合バッグとし、
突出拘束部における突出頂部を、基布の周縁相互を縫合させて構成される縫合部位から、構成すれば、突出頂部を容易に形成することができて、好ましい。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の助手席用エアバッグ(以下、単に「エアバッグ」と省略する)15は、図1に示すように、インストルメントパネル(以下「インパネ」と称する)1の上面2の内部に配置されるトップマウントタイプの助手席用エアバッグ装置Mに使用されるものである。この助手席用エアバッグ装置Mは、折り畳まれたエアバッグ15と、エアバッグ15に膨張用ガスを供給するインフレーター8と、エアバッグ15及びインフレーター8を収納保持するケース6と、エアバッグ15をケース6に取り付けるためのリテーナ11と、折り畳まれたエアバッグ15を覆うエアバッグカバー10と、を備えて構成されている。
なお、本明細書での上下、前後、及び、左右の方向は、車両の直進状態における車両の上下、前後、及び、左右の方向に一致するものである。
エアバッグカバー10は、合成樹脂製のインパネ1と一体的に形成されて、エアバッグ15の展開膨張時に、前後二枚の扉部10a,10bをエアバッグ15に押されて開くように構成されている。また、エアバッグカバー10の扉部10a,10bの周囲には、ケース6に連結される連結壁部10cが、形成されている。
インフレーター8は、複数のガス吐出口8bを有した略円柱状の本体部8aと、インフレーター8をケース6に取り付けるためのフランジ部8cと、を備えて構成されている。
ケース6は、上端側に長方形状の開口を有した板金製の略直方体形状に形成され、インフレーター8を下方から挿入させて取り付ける略長方形板状の底壁部6aと、底壁部6aの外周縁から上方に延びてエアバッグカバー10の連結壁部10cを係止する周壁部6bと、を備えて構成されている。ケース6には、底壁部6aの部位に、車両のボディ側に連結される図示しないブラケットが、配設されている。
なお、エアバッグ15とインフレーター8とは、エアバッグ15内に配設される円環状のリテーナ11の複数のボルト11aが、エアバッグ15、ケース6の底壁部6a、及び、インフレーター8のフランジ部8c、を貫通して、ナット12止めされることにより、ケース6に取り付けられている。
エアバッグ15は、図2〜5に示すように、膨張完了時の形状を、前端側を頂部とした略四角錐形状とされて、上下両側で略左右方向に沿って配設される上側壁部15a,下側壁部15bと、左右両側で略前後方向に沿って配設される左側壁部15c,右側壁部15dと、乗員側で上側壁部15aと下側壁部15bとを連結するように略左右方向に沿って配設される後側壁部15eと、を備えて構成されている。そして、実施形態のエアバッグ15は、膨張完了時に乗員MP側となる後部側に配置される乗員保護部23と、膨張完了時に乗員保護部23の前方側であってインパネ1とウィンドシールド4との間に配置される前端側を閉塞された略筒形状の車体側部16と、を備えて構成されており、膨張完了時における下側壁部15bの前端側となる車体側部16の左右方向の中央付近となる部位に、膨張用ガスを流入させるように円形に開口されて、周縁17をケース6に取り付けるガス流入口18を、配設させて構成されている。ガス流入口18の周縁17には、リテーナ11のボルト11aを挿通させて、ガス流入口18の周縁17をケース6の底壁部6aに取り付けるための複数の取付孔19が、形成されている。また、エアバッグ15の左側壁部15c,右側壁部15dには、余剰の膨張用ガスを排気可能な円形に開口したベントホール20が、配設されている。
乗員保護部23は、左右両側に並設されて上下方向に延びるように後方側へ突出する突出拘束部24(24L,24R)と、左右の突出拘束部24L,24R間で前方側に凹む凹部25と、を備えて構成されている。突出拘束部24L,24Rは、図8に示すように、エアバッグ15の膨張完了時において、下部側を上部側よりも左右の幅寸法を広くして、後方側から見て外形形状を略台形状とするように、構成されている。そして、実施形態のエアバッグ15では、膨張完了時の突出拘束部24L,24Rの上部側に配置されて、乗員MPの左右の肩部MSL,MSRの前方に位置する肩拘束領域24aの左右の幅寸法W1を、乗員MPの左右の肩部MSL,MSRを受け止め可能な幅寸法とし、膨張完了時の下部側であって肩拘束領域24aの下方に配置される腕拘束領域24bの左右の幅寸法W2を、乗員MPの左右の腕MAL,MARを保護可能な幅寸法として、構成されている(図8参照)。実施形態の場合、肩拘束領域24aは、膨張完了時のエアバッグ15における突出拘束部24L,24Rの上下の略中央付近となる部位から、構成されることとなる。また、実施形態の場合、各突出拘束部24L,24Rは、エアバッグ15の膨張完了時において、後方側への突出頂部24cを、図8に示すように、後方から見て下方側へ末広がりの略「ハ」の字状に配置させるように、構成されている。また、凹部25は、上部側部位25aよりも下部側部位25bを大きく前方側に凹ませるようにして、形成されている。膨張完了時におけるこの左右の突出拘束部24L,24Rの隆起した状態と、凹部25の凹んだ状態と、は、実施形態の場合、エアバッグ15の後側壁部15eから上側壁部15a及び下側壁部15bの領域内となる前方側に延びるように、車体側部16のガス流入口18近傍となる部位にかけて連続的に延設されて、後述する第1基布30の下側部位31の部位で、凹凸状態がおさまって平面状となっている(図2参照)。
エアバッグ15は、所定形状の基布の周縁相互を結合させて構成されるもので、実施形態の場合、図6に示すように、1枚の第1基布30と、2枚の第2基布35L,35Rと、から構成されている。
第1基布30は、開いた蝶の形状に近似した左右対称形として、車体側部16におけるガス流入口18の周縁17を構成する略長方形状の下側部位31と、下側部位31から左右両側に延びるように配設される略楕円形状の左側部位32,右側部位33と、を備える構成とされている。下側部位31は、膨張を完了させたエアバッグ15の下側壁部15bにおけるガス流入口18近傍となる前部側部位を、構成することとなる。左側部位32及び右側部位33は、それぞれ、膨張を完了させたエアバッグ15の左側壁部15c,右側壁部15dを、主に構成することとなる。実施形態の場合、左側部位32及び右側部位33は、ガス流入口18の中心を通る前後方向に沿った線を中心線として、線対称形に、形成されている。
2枚の第2基布35L,35Rは、左右対称形とされるもので、膨張を完了させたエアバッグ15の上側壁部15a、後側壁部15e、及び、下側壁部15bの後部側の部位、を、構成することとなる。各第2基布35L,35Rは、外形形状を略C字形状に近似させて湾曲させた帯状とされるもので、膨張完了時のエアバッグ15における上側部位15aの部位を構成する上側部位35aと、後側壁部15eから下側壁部15bの部位を構成する下側部位35cと、上側部位35aと下側部位35cとの間であって膨張完了時における後側壁部15eの上端側に位置するコーナ部35bと、を備える構成である。そして、各第2基布35L,35Rは、上側部位35aの部位を狭幅として、コーナ部35bから下側部位35cにかけての部位を、幅広とするように、形成されている。実施形態の場合、各第2基布35L,35Rの下側部位35cは、コーナ部35b近傍から幅寸法を広げて中央付近から車両搭載時における前方側を最も幅広とするように、外縁を外方に突出させるように形成されている。そして、各第2基布35L,35Rは、外縁部35g側の形状を、それぞれ、第1基布30における左側部位32,右側部位33の周縁部32a,33aにおける元部側縁部32b,33bを除いた部位の形状と略同一とするように、形成されている。
乗員保護部23における左右の突出拘束部24L,24R及び凹部25は、第1基布30の左側部位32,右側部位33と、第2基布35L,35Rと、の周縁相互を、それぞれ、縫合させて構成されている。実施形態の場合、第1基布30における左側部位32の周縁部32aと第2基布35Lの外縁部35gとを縫着させて構成される縫合部位27Lと、第1基布30における右側部位33の周縁部33aと第2基布35Rの外縁部35gとを縫着させて構成される縫合部位27Rと、が、各突出拘束部24L,24Rの突出頂部24cを構成することとなる。そして、各第2基布35L,35Rの内縁部35d,35d相互を縫着させて構成される縫合部位28が、凹部25の先端25cを、構成することとなる。
実施形態のエアバッグ15では、第2基布35L,35Rのコーナ部35b付近の部位が、膨張完了時において、乗員保護部23の上端近傍に配置されて、第2基布35L,35Rにおける下側部位35cが、乗員保護部23における各突出拘束部24L,24Rにおける突出頂部24c,24c間の部位を構成することとなる。そして、実施形態では、第2基布35L,35Rの下側部位35cが、コーナ部35b付近の部位の幅寸法を小さくするとともに、コーナ部35b近傍から幅寸法を広げて中央付近から車両搭載時における前方側を最も幅広とするように、形成されている。そのため、エアバッグ15の膨張完了時において、凹部25が、上部側部位25aよりも下部側部位25bの凹み量を大きくするように、形成されることとなり、また、突出拘束部24L,24Rも、エアバッグ15の膨張完了時において、下部側に位置する下部側部位24eの幅寸法を上部側に位置する上部側部位24dの幅寸法より大きくして、後方側から見て外形形状を略台形とするように、配置されることとなる。
そして、実施形態では、突出拘束部24L,24Rの突出頂部24cを左右方向に重ねて平らに展開して、車両搭載状態と同様に、ガス流入口18の周縁17の前部側を上方に位置させ後部側を下方に位置させるように傾斜させた状態のエアバッグ15において(図7参照)、凹部25の先端25cを構成する縫合部位28が、後部側を上方に位置させ、前部側を下方に位置させるように、傾斜して配置されているのに対し、各突出拘束部24L,24Rの突出頂部24cを構成する縫合部位27L,27Rが、上下の中間部位27aを後方側に突出させるように、湾曲して、配置される構成である。すなわち、実施形態のエアバッグ15では、凹部25の先端25cから突出拘束部24L,24Rの突出頂部24cまでの離隔距離を、突出拘束部24L,24Rの上部側部位24dにおいて、急激に大きくし、下部側部位24eにおいて、凹部25の先端25cから突出拘束部24L,24Rの突出頂部24cまでの離隔距離を略一定とするように、設定されている。そのため、この突出拘束部24L,24Rの上部側部位24dが、エアバッグ15の膨張完了時において、突出頂部24cを左右に開くように配置されることとなり、下部側部位24eの領域においては、突出頂部24cが、上部側部位24dの部位から連なるように、配置されることとなる。そのため、実施形態のエアバッグ15では、各突出拘束部24L,24Rにおける突出頂部24cが、膨張完了時の後方側から見た外形線に沿うように、後方から見て下方側へ末広がりの略「ハ」の字状に配置されることとなる。
また、エアバッグ15には、ガス流入口18周縁を補強する略円形の補強布38と、ガス流入口18周縁を保護する保護布39と、が、配設されている。保護布39は、ガス流入口18の前後両側に延びるような略長方形状とされて、インフレーター8から吐出される膨張用ガスが、ガス流入口18近傍に配設される縫合部位などに直接当たるのを防止するために、エアバッグ15の内周側に、配設されている。
次に、実施形態のエアバッグ15の製造について説明する。まず、平らに展開した状態の第1基布30に補強布38と保護布39とを重ねて、ガス流入口18の周縁17となる部位において縫着させる。その後、孔明け加工により、ガス流入口18及び取付孔19を形成する。
次いで、第2基布35L,35Rを相互に重ね、内縁部35d,35d相互を縫着させて、縫合部位28を形成する。次いで、内縁部35dの縫い代を内側に配置させつつ、前上縁部35e,35eを略直線状に配置させるように、第2基布35L,35Rを開き、直線状に配置させた各第2基布35L,35Rの前上縁部35e,35eを、第1基布30における下側部位31の前縁部31aに縫着させる。同様に、直線状に配置させた各第2基布35L,35Rの前下縁部35f、35fを、第1基布30における下側部位31の後縁部31bに縫着させる。そして、下側部位31における前後の左縁部31cを、左側部位32における元部側縁部32bに縫着させ、下側部位31における前後の右縁部31dを、右側部位33における元部側縁部33bに縫着させる。その後、左側部位32の周縁部32aと第2基布35Lの外縁部35gとを縫着させて縫合部位27Lを形成し、右側部位33の周縁部33aと第2基布35Rの外縁部35gとを縫着させて縫合部位27Rを形成する。その後、縁部の縫い代を外部に露出させないように、ガス流入口18を利用して反転させれば、エアバッグ15を製造することができる。
そして、実施形態のエアバッグ15では、第2基布35L,35Rが略同一形状の左右一対とされるとともに、第2基布35L,35Rが、外縁部35gを、それぞれ、第1基布30の左側部位32,右側部位33における周縁部32a,33aに沿わせるように、周縁部32a,33aにおける元部側縁部32b,33bをのぞいた部位の形状と略同一として、形成されている。そのため、エアバッグ15の縫合作業時に、第1基布30,第2基布35L,35R相互を重ねるように配置させれば、縫着させる縁部相互の位置を一致させることができて、縫合作業が容易となる。
その後、各取付孔19からボルト11aを突出させるようにして、内部にリテーナ11を配設させた状態で、エアバッグ15を折り畳み、さらに、折り崩れしないように、折り畳んだエアバッグ15の周囲を、破断可能なラッピングシート13(図1参照)によりくるむ。そして、各ボルト11aをケース6の底壁部6aから突出させるようにして、折り畳んだエアバッグ15を、ケース6の底壁部6aに載置させる。ついで、インフレーター8の本体部8aを、底壁部6aの下方からケース6内に挿入させるとともに、底壁部6aから下方に突出している各ボルト11aを、インフレーター8のフランジ部8cに挿通させる。その後、インフレーター8のフランジ部8cから突出した各ボルト11aにナット12を締結させれば、ケース6の底壁部6aに対して、折り畳んだエアバッグ15とインフレーター8とを取り付けることができる。
そして、車両に搭載されたインパネ1におけるエアバッグカバー10の連結壁部10cに、ケース6の周壁部6bを係止させ、ケース6の図示しない所定のブラケットを、車両のボディ側の部位に固定させれば、助手席用エアバッグ装置Mを車両に搭載することができる。
助手席用エアバッグ装置Mの車両への搭載後、車両の前面衝突時、インフレーター8の各ガス吐出口8bから膨張用ガスが吐出されれば、エアバッグ15が、膨張してラッピングシート13を破断するとともに、エアバッグカバー10の扉部10a,10bを図1の二点鎖線及び図9に示すように押して開かせることとなる。そして、エアバッグ15は、エアバッグカバー10の扉部10a,10bが開いて形成された開口から、上方へ突出するとともに、インパネ1の上面2とインパネ1の上方のウィンドシールド4との間を塞ぐように、車両の後方側へ展開膨張して、図1の二点鎖線、及び、図8,9に示すごとく、膨張を完了させることとなる。
そして、実施形態のエアバッグ15では、エアバッグ15の膨張完了時において、突出拘束部24L,24Rにおける上部側に位置する肩拘束領域24aに乗員MPの左右の肩部MSL,MSRが当接した場合、肩部MSL,MSRより下方となる左右の腕MAL,MARの前方には、肩拘束領域24aよりも左右に広くするように構成されて、左右の腕MAL,MARを保護可能な幅寸法に設定された突出拘束部24L,24Rの腕拘束領域24bが配置されることとなる(図8参照)。そのため、左右の肩部MSL,MSRを突出拘束部24L,24Rの肩拘束領域24aに拘束された状態で、例えば、左右の腕MAL,MARが大きく前方移動することとなっても、腕MAL,MARを、この突出拘束部24L,24Rの腕拘束領域24bにより、受け止めることができて、的確に保護することができる。
特に、実施形態では、車体側部16の後端近傍の部位16aが、上部側を、インパネ1の前方に配置されるウィンドシールド4により押えられるようにして、エアバッグ15が膨張を完了させることとなる。そのため、凹部25における上部側部位25aが、先端25cをウィンドシールド4により、下方へ押圧されて、凹部25全体が下方に押圧されるような態様となることから、突出拘束部24L,24Rの下部側部位24eが、この凹部25の下方への押圧力の影響を受けて、相互に離隔するように左右に開くこととなって、突出拘束部24L,24Rの下部側部位24eを、左右に安定して開かせることができ、突出拘束部24L,24Rにおける腕拘束領域24bを構成する下部側部位24eの左右の保護エリアを大きく確保することができる。
また、実施形態のエアバッグ15では、エアバッグ15の膨張完了時において、左右の突出拘束部24L,24Rの間に、前方側に凹む凹部25が介在されることとなる。そのため、単なる袋状のエアバッグの膨張完了時の左右の幅寸法を変更する場合と比較して、エアバッグ15の容積が増大することを抑えることができる。さらに、実施形態のエアバッグ15では、膨張完了時のエアバッグ15に乗員MPが干渉した際に、後方に突出するように配設されている左右の突出拘束部24L,24Rが、まず、乗員MPの左右の肩部MSL,MSR付近と干渉することとなって、乗員MPの前進移動する運動エネルギーが低減され、その後、左右の肩部MSL,MSRを突出拘束部24L,24Rにより拘束された乗員MPの頭部MHが、突出拘束部24L,24R間において凹んでいる凹部25の部位に侵入しつつ、前方側への移動を抑えるように、拘束されることとなる。そのため、実施形態のエアバッグ15では、突出拘束部24L,24Rによって運動エネルギーが低減された状態で、乗員MPの頭部MHを、エアバッグ15からの反力を抑えて、ソフトに受け止めることができる。
したがって、実施形態のエアバッグ15では、乗員MPの左右の肩部MSL,MSRから腕MAL,MARにかけてを、的確に保護することができる。
さらに、実施形態のエアバッグ15では、左右の突出拘束部24L,24Rにおける後方側への突出頂部24cを、膨張完了時のエアバッグ15において、後方から見て下方側へ末広がり状に、配設させている構成である。すなわち、実施形態のエアバッグ15では、エアバッグ15の膨張完了時において、各突出拘束部24L,24Rの突出頂部24cが、それぞれ、助手席に着座した乗員MPの左右の肩部MSL,MSRから腕MAL,MARにかけて、対応して配置されることとなることから、前方移動してくる乗員MPの左右の肩部MSL,MSRから腕MAL,MARにかけての部位を、この後方側へ突出して乗員MPに接近している突出頂部24cにより、迅速に受け止めることができる。勿論、このような点を考慮しなければ、各突出拘束部の突出頂部を、エアバッグの膨張完了時において略上下に沿って配置させるように、エアバッグを構成し、乗員の左右の腕を、突出頂部の外側となる部位で受け止めるように、構成してもよい。
さらにまた、実施形態では、エアバッグ15を、所定形状の第1基布30,第2基布35L,35Rの周縁相互を縫合させて形成される縫合バッグとして、突出拘束部24L,24Rにおける突出頂部24cを、第1基布30における左側部位32,右側部位33の周縁部33aと、各第2基布35L,35Rの外縁部35gと、を縫合させて構成される縫合部位27L,27Rから、構成していることから、突出頂部24cを容易に形成することができる。
本発明の一実施形態である助手席用エアバッグを使用した助手席用エアバッグ装置の車両前後方向の断面図である。 実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状態の前方側から見た斜視図である。 実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状態の後方側から見た斜視図である。 実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状態の前後方向に沿った断面図である。 実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状態の断面図であり、図4のV−V部位に対応する。 実施形態のエアバッグを構成する部材を示す平面図である。 実施形態のエアバッグを、左右方向に重ねて平らに展開した状態の概略側面図である。 実施形態のエアバッグの使用状態を説明する図であり、膨張が完了した状態を示す車両後方側から見た図である。 実施形態のエアバッグの使用状態を説明する図であり、膨張が完了した状態を示す車両の側方から見た図である。
符号の説明
1…インストルメントパネル、
4…ウィンドシールド、
15…エアバッグ、
16…車体側部、
18…ガス流入口、
23…乗員保護部、
24L,24R…突出拘束部、
24a…肩拘束領域、
24b…腕拘束領域、
24c…突出頂部、
25…凹部、
27L,27R…縫合部位、
30…第1基布、
35L,35R…第2基布、
MP…乗員、
MSL,MSR…肩部、
MAL,MAR…腕、
M…助手席用エアバッグ装置。

Claims (3)

  1. 車両の助手席前方におけるインストルメントパネルの上面側に折り畳まれて収納され、膨張用ガスの流入時に、上方へ突出するとともに、前記インストルメントパネル上面と前記インストルメントパネル上方のウィンドシールドとの間を塞ぐように、車両の後方側へ展開膨張する構成とされて、
    膨張完了時の前端側下面の左右方向の中央付近となる位置に、膨張用ガスを流入させるガス流入口を備えるとともに、膨張完了時における後部側となる位置に、助手席に着座した乗員を受け止め可能とされる乗員保護部を備える構成の助手席用エアバッグにおいて、
    前記乗員保護部が、
    前記エアバッグの膨張完了時において、左右方向の中央に前方側に凹む凹部を介在させて、左右方向に略沿って並設されて、それぞれ後方側に突出するように配設される左右の突出拘束部を、備えた構成とされるとともに、下部側を上部側よりも左右の幅寸法を広くするように構成されて、上部側の部位の幅寸法を、左右の前記突出拘束部によって、それぞれ、前記乗員の左右の肩部を受け止め可能な幅寸法とし、かつ、下部側の部位の幅寸法を、左右の前記突出拘束部によって、それぞれ、前記乗員の両腕を保護可能な幅寸法として、構成されていることを特徴とする助手席用エアバッグ。
  2. 左右の前記突出拘束部における後方側への突出頂部が、膨張完了時のエアバッグにおいて、後方から見て下方側へ末広がり状に、配設されていることを特徴とする請求項1に記載の助手席用エアバッグ。
  3. 所定形状の基布の周縁相互を縫合させて形成される縫合バッグとされて、
    前記突出拘束部における突出頂部が、基布の周縁相互を縫合させて構成される縫合部位から、構成されていることを特徴とする請求項2に記載の助手席用エアバッグ。
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