JP7276223B2 - 助手席用エアバッグ - Google Patents

Description

本発明は、助手席に着座した乗員の前方に配置されたインストルメントパネルに設けられる収納部位に折り畳まれて収納され、内部に膨張用ガスを流入させて車両後方側に向かって突出するように膨張し、乗員を保護可能に構成される助手席用エアバッグに関する。

従来、助手席用エアバッグとしては、膨張完了時の前端側を収納部位に取り付けられる本体膨張部と、膨張完了時の本体膨張部の後面側における左端側から部分的に後方に突出するように配置される突出膨張部と、を備える構成のものがあった。

特開２０１８－１２４０３公報

この従来の助手席用エアバッグでは、膨張完了時における突出膨張部の外形形状や向きを、エアバッグの内部に配設させた別体のテザーにより、規制していることから、構成が簡便ではなく、簡便な構成とする点に、改善の余地があった。

本発明は、上述の課題を解決するものであり、簡便な構成としていても、膨張完了時における突出膨張部の外形形状や向きを安定して規制可能な助手席用エアバッグを提供することを目的とする。

本発明に係る助手席用エアバッグは、助手席に着座した乗員の前方に配置されたインストルメントパネルに設けられる収納部位に折り畳まれて収納され、内部に膨張用ガスを流入させて車両後方側に向かって突出するように膨張し、乗員を保護可能に構成されるとともに、
可撓性を有したシート体からなる所定形状の基材の周縁相互を結合させることにより袋状とされて、
膨張完了時の前端側を収納部位に取り付けられる本体膨張部と、
膨張完了時の本体膨張部の後面側において、少なくとも左右方向の一方の端部側から部分的に後方に突出するように配置されるとともに、車両の斜突時若しくはオフセット衝突時に、斜め前方に向かって移動する乗員の頭部を保護可能な突出膨張部と、
を備える構成の助手席用エアバッグであって、
外周壁における突出膨張部の後端側に連なる位置に、膨張完了時における突出膨張部の外形形状を規制可能な摘み部が、形成され、
摘み部は、外周壁を構成するバッグ用パネルを平らに展開した状態での相互の離隔した結合予定部相互を結合させて、形成されていることを特徴とする。

本発明の助手席用エアバッグでは、膨張完了時における突出膨張部の外形形状を規制するための摘み部が、外周壁を構成するバッグ用パネルを平らに展開した状態での相互の離隔した結合予定部相互を結合させることにより、形成されている。この摘み部は、突出膨張部の後端側に連なるバッグ用パネルの周長を、形成前の状態から短くすることができて、この摘み部の摘み量（周長の長さ寸法の変化量）は、結合予定部相互の離隔距離や、結合予定部自体（摘み部）の長さ寸法を、変更することにより、適宜設定することができる。そして、このような摘み量の変更（摘み部の形状の変更）により、本体膨張部の後面から後方へ突出する突出膨張部の外形形状や向きを適宜設定することができる。そのため、本発明の助手席用エアバッグでは、バッグ用パネル自体をつまんで形成する摘み部により、テザー等の別部材を必要とせず、突出膨張部を所定の形状に規制することができる。

したがって、本発明の助手席用エアバッグでは、簡便な構成としていても、膨張完了時における突出膨張部の外形形状や向きを安定して規制することができる。

また、本発明の助手席用エアバッグにおいて、突出膨張部を、本体膨張部の後面側に配置される内壁部と、内壁部と左右方向側で対向して配置される外壁部と、を有する構成とし、
摘み部を、外壁部を構成する外壁用パネル若しくは内壁部を構成する内壁用パネルの少なくとも一箇所に、形成することが、好ましい。

助手席用エアバッグをこのような構成とすれば、外壁部側若しくは内壁部側の少なくとも一箇所に摘み部を設けることにより、突出膨張部の内外方向に対する向き等を容易に変更することができる。

具体的には、上記構成の助手席用エアバッグにおいて、摘み部を、外壁用パネルを平らに展開した状態で前後で離隔した結合予定部相互を結合させて形成される結合部位を、上下方向に略沿わせて配置させるように構成して、膨張完了時に、本体膨張部の後面よりも後方となる位置に、形成する構成とすれば、外壁部の前後方向側での周長を、摘み部を設けない場合と比較して短くすることができて、エアバッグの膨張完了時に、突出膨張部の先端を、摘み部を設けない場合と比較して、本体膨張部から離隔した外側に向けるように、配置させることができる。このような作用は、外壁用パネルを、本体膨張部における側壁部を構成する側壁用パネルと一体的に形成する場合において、摘み部を、膨張完了時に、本体膨張部の後面よりも前方となる位置に、形成する場合にも、同様に、得ることができる。

逆に、上記構成の助手席用エアバッグにおいて、摘み部を、内壁用パネルを平らに展開した状態で前後で離隔した結合予定部相互を結合させて形成される結合部位を、上下方向に略沿わせて配置させる構成とすれば、内壁部の前後方向側での周長を、摘み部を設けない場合と比較して短くすることができて、エアバッグの膨張完了時に、突出膨張部の先端を、摘み部を設けない場合と比較して、本体膨張部側にとなる内側に向けるように、配置させることができる。

さらに、上記構成の助手席用エアバッグにおいて、摘み部を、外壁用パネル若しくは内壁用パネルを平らに展開した状態で上下で離隔した結合予定部相互を結合させて形成される結合部位を、前後方向に略沿わせて配置させる構成としてもよく、このような構成とする場合、摘み部を配設させることにより、内壁部若しくは外壁部に、広い平面状の部位を設けることが可能となって好ましい。例えば、内壁部側に摘み部を設ける場合、乗員の頭部を受け止める内壁部を、広く平面状に配置させることが可能となって、乗員の頭部を安定して受け止めることが可能となる。逆に、外壁部側に摘み部を設ける場合、例えば、インストルメントパネルから部分的に突出しているカーナビゲーションシステムのモニタ等が近接して配置される場合に、このようなモニタとの干渉を、安定して抑制することができる。

さらに、上記構成の助手席用エアバッグにおいて、摘み部を、外周壁の内周面側に突出するように形成すれば、展開膨張時に、摘み部が、外周壁の外周面側に突出していないことから、車体側の部材等と干渉することを抑制できて、好ましい。

本発明の一実施形態である助手席用エアバッグを単体で膨張させた状態の前左方から見た概略斜視図である。 図１のエアバッグの左側面図である。 図１のエアバッグの前後方向に沿った概略縦断面図である。 図１のエアバッグの前後方向に沿った概略横断面図である。 図１のエアバッグを構成する基布を示す平面図である。 図１のエアバッグを構成する基布の残りを示す平面図である。 図１のエアバッグにおいて、摘み部を形成する状態を示す概略図である。 図１のエアバッグを使用した助手席用エアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す概略横断面図である。 本発明の他の実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状態の前後方向に沿った概略横断面図である。 本発明のさらに他の実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状態の右側面図である。 図１０のエアバッグの前後方向に沿った概略横断面図である。 図１０のエアバッグを構成する基布において、後左パネル部を示す平面図である。 図１０のエアバッグを使用した助手席用エアバッグ装置において、エアバッグが膨張を完了させた状態を示す概略横断面図である。 本発明のさらに他の実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状態の右側面図である。 図１４のエアバッグを構成する基布において、後左パネル部を示す平面図である。

以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態の助手席用エアバッグ（以下、単に「エアバッグ」と省略する）１５は、図８に示すように、右側に助手席ＰＳを配置させた左ハンドル車である車両の助手席ＰＳの前方において、インストルメントパネル（以下「インパネ」と省略する）１の内部に配置される助手席用エアバッグ装置Ｍに、使用されている。なお、実施形態において、前後・上下・左右の方向は、特に断らない限り、車両の前後・上下・左右の方向と一致するものである。

エアバッグ装置Ｍは、図８に示すように、エアバッグ１５と、エアバッグ１５に膨張用ガスを供給するインフレーター８と、エアバッグ１５及びインフレーター８を収納保持する収納部位としてのケース１２と、エアバッグ１５及びインフレーター８をケース１２に取り付けるためのリテーナ９と、を備えている。また、エアバッグ装置Ｍは、詳細な図示を省略するが、折り畳まれたエアバッグ１５の上方を覆うとともに、エアバッグ１５の展開膨張時に開き可能な扉部を有するエアバッグカバーも、備える構成とされている。実施形態では、インフレーター８は、車両の前面衝突と、斜め衝突と、オフセット衝突と、の際に、作動するように構成されている。

エアバッグ１５は、図１～４に示すように、内部に膨張用ガスを流入させて膨張し外周壁を構成するバッグ本体１６と、バッグ本体１６の内部に配置されてバッグ本体１６の膨張完了形状を規制するテザー５５，６２，６８Ｕ，６８Ｄと、を備える構成とされている。

バッグ本体１６は、可撓性を有したシート体から形成される袋状とされるもので、図１，４に示すように、本体膨張部１７と、本体膨張部１７の後面側における左端側から部分的に後方に突出するように配置される突出膨張部３９と、を備えている。

本体膨張部１７は、膨張完了時に、インパネ１と図示しないウィンドシールドとの間に配置されるもので、膨張完了時の形状を、図１に示すように、軸方向を左右方向に略沿わせた略三角柱状として、膨張完了時の前端１７ａ側に、ケース１２に取り付けられる取付部２４を、備える構成とされている。本体膨張部１７は、膨張完了時に乗員ＭＰ側となる後面側に配置される後側壁部３８と、後側壁部３８の周縁から前方に延びるとともに前端側にかけて上下の幅寸法を小さくするように収束される先細り形状の周壁部１８と、を備えている。周壁部１８は、実施形態の場合、左右の幅寸法も、前端側にかけて僅かに小さくするように、構成されている。

周壁部１８は、エアバッグ１５の膨張完了時に、主にインパネ１と図示しないウィンドシールドとの間に配置される部位であり、上下方向側で対向して配置される上壁部１９，下壁部２０と、左右方向側で対向して配置される左壁部２１，右壁部２２と、を備えている。実施形態のエアバッグ１５では、周壁部１８における膨張完了時の前端側の部位が、エアバッグ１５をケース１２に取り付けるための取付部２４とされている。取付部２４における膨張完了時の下面側（下壁部２０側）には、図４に示すように、内部に膨張用ガスを流入可能に略円形に開口して形成されるガス流入口２５と、ガス流入口２５の周縁においてリテーナ９の図示しないボルトを挿通させるための複数（実施形態の場合、４個）の取付孔２６と、が、形成されている。そして、ガス流入口２５の周縁をリテーナ９を利用してケース１２に取り付けられることにより、エアバッグ１５は、取付部２４の部位（本体膨張部１７の前端１７ａ側）で、ケース１２に取り付けられている（図８参照）。また、周壁部１８における左壁部２１と右壁部２２とには、内部に流入した余剰の膨張用ガスを排気させるためのベントホール２７が、形成されている。

また、実施形態の本体膨張部１７では、突出膨張部３９の後端３９ｂ側に連なる位置であって、左壁部２１における後縁２１ａ付近に、膨張完了時のエアバッグ１５（バッグ本体１６）において、突出膨張部３９の外形形状を規制可能な摘み部３０が、形成されている。この摘み部３０は、実施形態の場合、バッグ本体１６（外周壁）を構成するバッグ用パネルとしての後述する左パネル部７７において、左壁部２１を構成する本体部７８と、突出膨張部３９における後述する外壁部としての左壁部４０を構成する突出部構成部７９と、の境界部位付近となる本体部７８側の領域に設けられる構成である。具体的には、摘み部３０は、図７のＡ～Ｃに示すように、左パネル部７７を平らに展開した状態から、本体部７８の後縁７８ｃ側の部位に、上下方向に略沿うような折目を付けて、相互に前後で離隔する湾曲した形状の結合予定部３３，３４相互を重ね合わせて、すなわち、折目３０ａから対向するように延びるパネル材３０ｂ，３０ｃ相互を重ねて、重ね部３１を形成した後、結合予定部３３，３４を縫合させて、結合部位３５を形成することにより、形成されている。この重ね部３１は、結合代３２となり、実施形態の場合、バッグ本体１６（外周壁）の内周面１６ａ側に配設されることとなる（図４参照）。結合時に摘み部３０（結合部位３５）を構成することとなる結合予定部３３，３４は、中央側を相互に最も離隔させ、両端側にかけて接近させるように、略円弧状に湾曲して、扁平なラグビーボールに近似したような形状とされている（図７のＡ参照）。

詳細には、摘み部３０（結合部位３５）は、図２に示すように、左壁部２１の後縁２１ａ側において、突出膨張部３９の前側となる領域（左壁部２１の上下の中央より上側の領域）に、後側壁部３８に略沿うように、上下方向に略沿って配設されることとなる。具体的には、摘み部３０は、上下方向側の長さ寸法Ｌ１（図７のＣ参照）を、突出膨張部３９の前端３９ａ付近の上下方向側の幅寸法Ｔ１（図２参照）の１／２程度として、突出膨張部３９の上半分程度の領域の前方に配置されるとともに、摘み量（折目３０ａと結合予定部３３，３４との離隔距離Ｄ１、図７のＣ参照）を、膨張完了時のエアバッグ１５において、突出膨張部３９の先端（後端３９ｂ）を、左方に向けて配置可能な量に、設定されている。

後側壁部３８は、エアバッグ１５の膨張完了時に、乗員ＭＰ側となる後面側において、上下方向に略沿うように配置されるもので、運転席側となる左端側の部位に、部分的に後方に突出するように膨張する突出膨張部３９を、配設させている。

突出膨張部３９は、エアバッグ１５の膨張完了時に、助手席ＰＳに着座した乗員ＭＰの左斜め前方となる位置に、配置されることとなる（図８参照）。この突出膨張部３９は、膨張完了時の前端３９ａ側において、本体膨張部１７と連通され、本体膨張部１７を経て内部に膨張用ガスを流入させる構成である（図４，８参照）。この突出膨張部３９は、膨張完了時の左右方向側から見た外形形状を、図２に示すように、本体膨張部１７側となる前端３９ａ側を幅広として、後端３９ｂ側にかけて狭幅とするような略台形状とされている。また、この突出膨張部３９は、膨張完了時に左右方向側で対向する左壁部４０（外壁部）と右壁部４１（内壁部）とを備えており、実施形態の場合、左壁部４０と右壁部４１との外周縁相互を結合させた略板状として構成されている。この突出膨張部３９の外形寸法（上下方向側の幅寸法及び前後方向側の幅寸法（後側壁部３８からの突出量））は、エアバッグ１５の膨張完了時において、右壁部４１（後述する斜突用拘束面４７）によって、斜め前方に向かって移動する乗員ＭＰの頭部ＭＨを安定して受け止め可能な寸法に、設定されている。実施形態では、突出膨張部３９は、摘み部３０により膨張完了時の外形形状を規制されるもので、詳細には、膨張完了時の水平方向（前後方向）に略沿った断面において、後端３９ｂ（先端）側の頂部３９ｃを、摘み部を備えない場合の突出膨張部３９´の頂部３９ｃ（図８の二点鎖線参照）よりも左方にずれて配置させる構成とされている。すなわち、突出膨張部３９は、エアバッグ１５の膨張完了時に、先端（後端３９ｂ）を、本体膨張部１７から離隔した外側（左側）に向けるように、配置させることとなる。

実施形態のエアバッグ１５は、膨張完了時の後側の領域を、乗員ＭＰを保護可能な乗員保護部４５として、構成されている。具体的には、エアバッグ１５において、突出膨張部３９と、本体膨張部１７における後側壁部３８と、が、乗員保護部４５を構成している。乗員保護部４５は、車両の前突時に前進移動する乗員ＭＰの頭部ＭＨを保護可能な前突用拘束面４６と、車両の斜め衝突時若しくはオフセット衝突時等に斜め前方に向かって移動する乗員ＭＰの頭部ＭＨを保護可能な斜突用拘束面４７と、前突用拘束面４６と斜突用拘束面４７との間に配置されて乗員ＭＰの頭部ＭＨを進入させて拘束させるための拘束用凹部４９と、を備える構成とされている。

実施形態の場合、前突用拘束面４６は、膨張完了時のエアバッグ１５において、後側壁部３８における突出膨張部２９の右側に配置される領域から、構成されている。前突用拘束面４６は、取付中心Ｃを通る前後方向に略沿った中心線ＣＬと交差する付近の領域を、前進移動する乗員ＭＰの頭部ＭＨを受け止める受止中心４６ａとして、エアバッグ１５の膨張完了時に、前後方向に略沿った横断面において、この受止中心４６ａ付近を、前方側に向かって僅かに凹ませるように構成されている（図４参照）。

斜突用拘束面４７は、突出膨張部３９において、膨張完了時に前突用拘束面４６から連なるように配置される内壁部としての右壁部４１から、構成されている。この斜突用拘束面４７は、エアバッグ１５の膨張完了時に、突出膨張部３９の傾斜に伴って、後縁４７ａを左方に位置させるように、前後方向に対して僅かに傾斜して、配置される。

前突用拘束面４６と斜突用拘束面４７との間に形成される拘束用凹部４９は、乗員ＭＰの頭部ＭＨを進入させて拘束するためのものであり、実施形態の場合、突出膨張部３９の右側の領域と、本体膨張部１７における後側壁部３８と、の境界部位に、上下方向に略沿うようにして形成されるとともに、図３，４に示すように、後端４９ｂ側を開口させて、ポケット状に前方に凹む構成とされている。この拘束用凹部４９は、左右方向側から見て上下に幅広とした略長方形状の左側壁５１と右側壁５２とを有し、この左側壁５１，右側壁５２の上縁相互、下縁相互、前縁相互を、それぞれ、結合（縫着）させることにより、後端４９ｂ側を開口させた略ポケット状に、構成されている。この拘束用凹部４９は、上下方向側の長さ寸法（開口５０の開口幅寸法）を、乗員ＭＰの頭部ＭＨを円滑に進入させることが可能な寸法に設定されており、前後方向側の幅寸法（深さ）を、乗員ＭＰの頭部ＭＨの前側の領域を進入可能な寸法に設定されている。また、実施形態の場合、拘束用凹部４９は、図３，４に示すように、凹みの先端（前端４９ａ）側を、バッグ本体１６内に配置される凹部用テザー６２に連結されて、エアバッグ１５の膨張完了時に、凹みの先端（前端４９ａ）を前方に牽引された状態で配置されることとなる。実施形態の場合、拘束用凹部４９は、エアバッグ１５の膨張完了時に、左側壁５１と右側壁５２とを略全域にわたって接触させるように、後端４９ｂ側の開口５０の口開きを抑制された状態で、突出膨張部３９の右壁部４１（斜突用拘束面４７）から連なりつつ、前後方向に略沿うように、配置されることとなる。

バッグ本体１６内には、図１～４に示すように、本体膨張部１７の領域内に配置される前後テザー５５、凹部用テザー６２、及び、左右テザー６８Ｕ，６８Ｄが、配設されている。

前後テザー５５は、前突用拘束面４６における中心線ＣＬと交差する部位（受止中心４６ａ付近）と、エアバッグ１５（本体膨張部１７）の前端１７ａ側と、を連結するもので、図４に示すように、エアバッグ１５の膨張完了時に、中心線ＣＬ上に位置するように配置されて、ガス流入口２５の周縁から延びる前側部位５６と、後側壁部３８側から延びる後側部位５７と、を連結させるようにして、構成されている。前側部位５６は、実施形態の場合、図６に示す帯状の前側部位用素材５９を折って構成されるもので、バッグ本体１６の膨張完了時における外形形状を、前端５６ａ側を左右方向に略沿わせ、後端５６ｂ側を上下方向に略沿わせるような略三角錐形状に近似した立体形状とされている。後側部位５７は、外形形状を、前側部位５６に連結される前端５７ａ側にかけて狭幅とした略台形状として、構成されている。実施形態の場合、後側部位５７は、後縁を、後述する後中央パネル部８７の右縁８７ｄと後右パネル部９０の左縁９０ｃとに縫着されて、前突用拘束面４６（後側壁部３８）の上下の略中央となる位置に、連結されている。この前後テザー５５は、エアバッグ１５の展開膨張時における後方への過度の突出を抑制して、かつ、エアバッグ１５の膨張完了時に、後側壁部３８のバッグ本体１６の前端（本体膨張部１７の前端１７ａ）からの離隔距離を規制するために、配設されている。実施形態の場合、前後テザー５５を内部に配置させることにより、エアバッグ１５の膨張完了時に、後側壁部３８（前突用拘束面４６）は、受止中心４６ａを、上下方向に沿って僅かに前方に向かって凹ませる構成とされている。

凹部用テザー６２は、エアバッグ１５の膨張完了時に、図４に示すように、拘束用凹部４９の凹みの先端（前端４９ａ）側と、エアバッグ１５の前端側（本体膨張部１７の前端１７ａ側）と、を連結するように、配置されている。この凹部用テザー６２は、ガス流入口２５の周縁から延びる前側部位６３と、拘束用凹部４９側から延びる後側部位６４と、を連結させるようにして、構成されている。前側部位６３は、実施形態の場合、図６に示すように、前後テザー５５の前側部位５６を構成する前側部位用素材５９と外形形状を略同一とした帯状の前側部位用素材６６を折って、前側部位５６と同様に構成されている。後側部位６４は、実施形態の場合、拘束用凹部４９を構成している後中央パネル部８７の凹部用部位８８と一体的に構成されて、凹部用部位８８から延びるように、形成されており、前端側にかけて狭幅とした略台形状とされている（図６参照）。この凹部用テザー６２は、エアバッグ１５の膨張完了時に、前端６２ａ側を右方に位置させ後端６２ｂ側を左方に位置させるように、前後方向に対して傾斜して配置される構成であり、拘束用凹部４９も、凹部用テザー６２に連なって、前後方向に対して傾斜して配置されることとなる（図４参照）。

左右テザー６８Ｕ，６８Ｄは、バッグ本体１６内において、周壁部１８における左右方向側で対向する左壁部２１と右壁部２２とを連結するように左右方向に略沿って配置されて、実施形態の場合、前後テザー５５及び凹部用テザー６５の上側と下側との２箇所に、おいて、それぞれ、幅方向を上下方向に略沿わせるような帯状として、構成されている。実施形態では、各左右テザー６８Ｕ，６８Ｄは、それぞれ、図５に示すような一対のテザー用基材６９ＵＬ，６９ＵＲ，６９ＤＬ，６９ＤＲから、構成されている。これらの左右テザー６８Ｕ，６８Ｄは、エアバッグ１５の展開膨張時における左壁部２１と右壁部２２との過度の離隔を抑制して、かつ、エアバッグ１５の膨張完了時に、左壁部２１と右壁部２２との離隔距離を規制するために、配設されている。

バッグ本体１６（エアバッグ１５の外周壁）は、所定形状の基布（バッグ用パネル）の周縁相互を結合させて袋状に形成されるもので、実施形態の場合、図５，６に示すように、左パネル部７７，右パネル部８１と、前パネル部７５と、後左パネル部８３，後中央パネル部８７，後右パネル部９０と、から構成されている。

前パネル部７５は、外形形状を、周壁部１８の前側の領域を構成する中央付近の部位を狭幅として、前後両端側にかけて僅かに広幅とするような前後に長尺の略帯状として構成されている。前パネル部７５は、膨張完了時の本体膨張部１７において、上下方向側で対向する上壁部１９から下壁部２０にかけてを、構成している。前パネル部７５は、左右対称形とされている。

バッグ用パネルとしての左パネル部７７は、膨張完了時の本体膨張部１７における左壁部２１から突出膨張部３９の左壁部４０にかけてを構成するもので、詳細には、本体膨張部１７の左壁部２１を構成する略三角形状の本体部７８（側壁用パネル）の後端側に、突出膨張部３９の左壁部４０を構成する略台形状の突出部構成部７９（外壁用パネル）を、連結させて構成されている。この左パネル部７７における本体部７８の後縁側（突出部構成部７９との境界部位付近）には、上述したごとく、結合予定部３３，３４を結合させることにより、摘み部３０が形成される構成である（図５，７参照）。右パネル部８１は、本体膨張部１７の右壁部２２を構成するもので、外形形状を、左パネル部７７における本体部７８の外形形状と略同一とした略三角形状とされている。

後左パネル部８３は、膨張完了時の本体膨張部１７における後側壁部３８の左縁側の部位を構成する略帯状とされるとともに、突出膨張部３９の右壁部４１を構成する突出部構成部８４と、拘束用凹部４９の左側壁５１を構成する凹部用部位８５と、を、部分的に突出させて構成されている。具体的には、突出部構成部８４は、平らに展開した状態の後左パネル部８３における左縁８３ｃから突出し、凹部用部位８５は、右縁８３ｄから突出するように、形成されている。

後中央パネル部８７は、後側壁部３８（前突用拘束面４６）における受止中心４６ａよりも左側の領域を構成するもので、長手方向を上下方向に略沿わせた略帯状として構成されている。後中央パネル部８７の左縁８７ｃには、拘束用凹部４９の右側壁５２を構成する凹部用部位８８が、部分的に突出して形成されている。また、この凹部用部位８８には、凹部用テザー６２の後側部位６４が、先端から延びるように、一体的に、形成されている。後右パネル部９０は、後側壁部３８（前突用拘束面４６）における受止中心４６ａよりも右側の領域を構成するもので、長手方向を上下方向に略沿わせた略帯状として構成されている。

実施形態では、バッグ本体１６を構成している左パネル部７７，右パネル部８１，前パネル部７５，後左パネル部８３，後中央パネル部８７，後右パネル部９０、前後テザー５５の前側部位５６を構成する前側部位用素材５９及び後側部位５７、凹部用テザー６２の前側部位６３を構成する前側部位用素材６６、及び、左右テザー６８Ｕ，６８Ｄを構成するテザー用基材６９ＵＬ，６９ＵＲ，６９ＤＬ，６９ＤＲは、それぞれ、ポリエステル糸やポリアミド糸等からなる可撓性を有した織布から形成されている。

そして、実施形態のバッグ本体１６は、図５，６に示すように、左パネル部７７，右パネル部８１，前パネル部７５，後左パネル部８３，後中央パネル部８７，後右パネル部９０の対応する縁部相互を、縫合糸を用いて縫着（結合）させることにより、袋状とされている。具体的には、前パネル部７５における後上縁７５ａは、後左パネル部８３，後中央パネル部８７，後右パネル部９０の上縁８３ａ，８７ａ，９０ａと結合され、後下縁７５ｂは、後左パネル部８３，後中央パネル部８７，後右パネル部９０の下縁８３ｂ，８７ｂ，９０ｂと結合される。前パネル部７５の左縁７５ｃは、左パネル部７７における本体部７８の上縁７８ａから下縁７８ｂにかけての部位と結合され、前パネル部７５の右縁７５ｄは、右パネル部８１の上縁８１ａから下縁８１ｂにかけての部位と結合される。後左パネル部８３の左縁８３ｃは、左パネル部７７における本体部７８の後縁７８ｃと結合され、このとき、突出部構成部７９，８４の外縁７９ａ，８４ａ相互も、結合される。後左パネル部８３の右縁８３ｄは、後中央パネル部８７の左縁８７ｃと結合され、このとき、凹部用部位８５，８８の外縁８５ａ，８８ａ相互も結合される。後中央パネル部８７の右縁８７ｄは、後右パネル部９０の左縁９０ｃと結合される。後右パネル部９０の右縁９０ｄは、右パネル部８１の後縁８１ｃと結合される。

この実施形態の助手席用エアバッグ装置Ｍでは、内部にリテーナ９を収納させた状態のエアバッグ１５を、ケース１２内に収納可能に折り畳み、周囲を、破断可能な図示しないラッピングシートにくるんだ状態で、ケース１２内に収納させ、インフレーター８を、リテーナ９を利用してエアバッグ１５のガス流入口２５の周縁とともに、ケース１２に連結させる。その後、折り畳まれたエアバッグ１５とインフレーター８とを保持させたケース１２を、車両に搭載されたインパネ１に形成される図示しないエアバッグカバーに連結させれば、エアバッグ装置Ｍを車両に搭載させることができる。

実施形態の助手席用エアバッグ装置Ｍでは、車両に搭載した状態で、車両の前面衝突時、斜め衝突時、若しくは、オフセット衝突時に、インフレーター８が作動することとなり、エアバッグ１５が、内部に膨張用ガスを流入させて膨張し、ケース１２から突出しつつ、図８に示すように膨張を完了させることとなる。

そして、実施形態のエアバッグ１５では、膨張完了時における突出膨張部３９の外形形状を規制するための摘み部３０が、外周壁を構成するバッグ用パネルとしての左パネル部７７を平らに展開した状態での相互の離隔した結合予定部３３，３４相互を結合させることにより、形成されている。この摘み部３０は、突出膨張部３９の後端３９ｂ側に連なるバッグ用パネル（実施形態の場合、左パネル部７７）の周長（実施形態の場合、左パネル部７７の前後方向に沿った断面においての周長）を、形成前の状態から短くすることができて、この摘み部３０のつまみ量（周長の長さ寸法の変化量）は、結合予定部３３，３４相互の離隔距離や、結合予定部３３，３４自体（摘み部３０、結合部位３５）の長さ寸法を、変更することにより、適宜設定することができる。そして、このような摘み量の変更（摘み部３０の形状の変更）により、本体膨張部１７の後面から後方へ突出する突出膨張部３９の外形形状や向きを適宜設定することができる。そのため、実施形態のエアバッグ１５では、バッグ用パネル（実施形態の場合、左パネル部７７）自体をつまんで形成する摘み部３０により、テザー等の別部材を必要とせず、突出膨張部３９を所定の形状に規制することができる。

したがって、実施形態のエアバッグ１５では、簡便な構成としていても、膨張完了時における突出膨張部３９の外形形状や向きを安定して規制することができる。

具体的には、実施形態のエアバッグ１５では、摘み部３０は、突出膨張部３９において、本体膨張部１７から離れた側となる外壁部としての左壁部４０側に、形成されており、さらに詳細には、摘み部３０は、本体膨張部１７における左壁部２１から突出膨張部３９の左壁部４０にかけてを構成する左パネル部７７における本体部７８の部位に、左パネル部７７を平らに展開した状態で前後で離隔した結合予定部３３，３４相互を結合させて形成される結合部位３５を、上下方向に略沿わせて配置させるように構成している。そのため、膨張完了時のエアバッグ１５において、左壁部２１から左壁部４０にかけての前後方向側での周長を、摘み部を設けない場合と比較して短くすることができて、エアバッグ１５の膨張完了時に、突出膨張部３９の先端（後端３９ｂ）を、摘み部を設けない場合の突出膨張部３９´と比較して、本体膨張部１７から離隔した外側に向けるように、配置させることができる（図４，８参照）。

実施形態のエアバッグ１５のごとく、膨張完了時に、突出膨張部３９を、先端（後端３９ｂ）を本体膨張部１７から離隔した外側に向けるように配置させる構成とすれば、斜め衝突時、若しくは、オフセット衝突時に、左斜め前方に向かって移動する乗員の頭部の前後方向に対する移動角度が比較的大きな場合に、突出膨張部３９によって、頭部を安定して拘束することが可能となる。

なお、実施形態では、突出膨張部３９の左壁部４０（外壁部）を構成している突出部構成部７９（外壁用パネル）が、本体膨張部１７における左壁部２１を構成している本体部７８（側壁部用パネル）と一体的に、形成されて、摘み部３０は、左壁部４０の前側に連なって配置される本体膨張部１７の左壁部２１の後縁２１ａ付近に、形成される構成であるが、前後方向側での周長を縮めるような摘み部３０Ａは、図９に示すエアバッグ１５Ａのように、突出膨張部３９Ａの左壁部４０自体（突出部構成部７９の領域）に、設ける構成としてもよい。このような構成とする場合、エアバッグを構成するバッグ用パネルは、突出膨張部の左壁部（外壁部）を構成する外壁用パネルを、本体膨張部の左壁部を構成する側壁部用パネルと別体として、構成してもよい。

また、エアバッグ１５Ｂとして、図１０，１１に示すように、突出膨張部３９Ｂにおいて、本体膨張部１７の後面側（後側壁部３８側）に配置される内壁部としての右壁部４１Ｂに、前後方向側での周長を縮めるような摘み部３０Ｂを、形成する構成としてもよい。このエアバッグ１５Ｂでは、突出膨張部３９Ｂの右壁部４１Ｂを構成する後左パネル部８３の突出部構成部８４に、相互に前後で離隔する湾曲した形状の結合予定部３３Ｂ，３４Ｂ相互を結合させて形成される結合部位３５Ｂを設け、この結合部位３５Ｂ（摘み部３０Ｂ）を、膨張完了時に、上下方向に略沿わせて配置させる構成である（図１０，１２参照）。このような構成のエアバッグ１５Ｂでは、突出膨張部３９Ｂにおける内壁部としての右壁部４１Ｂの前後方向側での周長を、摘み部を設けない場合と比較して短くすることができて、エアバッグ１５Ｂの膨張完了時に、突出膨張部３９Ｂの先端（後端３９ｂ）を、摘み部を設けない場合と比較して、本体膨張部１７側となる内側に向けるように、配置させることができる（図１１，１３参照）。このように、膨張完了時に、突出膨張部３９Ｂを、先端（後端３９ｂ）を本体膨張部１７側となる内側に向けるように配置させる構成とすれば、斜め衝突時、若しくは、オフセット衝突時に、左斜め前方に向かって移動する乗員の頭部の前後方向に対する移動角度が比較的小さな場合に、突出膨張部３９Ｂによって、頭部を安定して拘束することが可能となる。

さらに、エアバッグ１５Ｃとして、図１４に示すように、結合部位３５Ｃを前後方向に略沿わせるようにして、摘み部３０Ｃを構成してもよい。このエアバッグ１５Ｃでは、突出膨張部３９Ｃの右壁部４１Ｃを構成する後左パネル部８３の突出部構成部８４に、相互に上下で離隔する湾曲した形状の結合予定部３３Ｃ，３４Ｃ相互を結合させて形成される結合部位３５Ｃを設け、この結合部位３５Ｃ（摘み部３０Ｃ）を、膨張完了時に、前後方向（水平方向）に略沿わせて配置させる構成である（図１４，１５参照）。このような構成のエアバッグ１５Ｃでは、突出膨張部３９Ｃにおける内壁部としての右壁部４１Ｃの上下方向側での前後方向側での周長を、摘み部を設けない場合と比較して短くすることができ、右壁部４１Ｃに、広い平面状の部位を設けることできる。そのため、乗員の頭部を受け止める右壁部４１Ｃを、広く平面状に配置させることが可能となって、乗員の頭部を安定して受け止めることが可能となる。このような前後方向に沿った摘み部は、詳細な図示は省略するが、左壁部（外壁部）側に、配設させる構成としてもよい。左壁部に摘み部を設ける構成とすれば、例えば、インストルメントパネルから部分的に突出しているカーナビゲーションシステムのモニタ等が近接して配置される場合に、このようなモニタとの干渉を、安定して抑制することができる。

実施形態のエアバッグ１５，１５Ａ，１５Ｂ，１５Ｃでは、摘み部３０，３０Ａ，３０Ｂ，３０Ｃは、バッグ本体１６の内周面１６ａ側に突出するように形成されていることから、展開膨張時に、摘み部３０，３０Ａ，３０Ｂ，３０Ｃが、バッグ本体１６の外周面側に突出しておらず、車体側の部材等と干渉することを抑制できる。特に、エアバッグ１５Ｂ，１５Ｃのごとく、乗員ＭＰの頭部ＭＨと接触することとなる右壁部４１Ｂ，４１Ｃに摘み部３０Ｂ，３０Ｃを設ける場合、摘み部３０Ｂ，３０Ｃを、内周面１６ａ側に突出させるように形成することにより、頭部ＭＨと当たる領域に部分的に突出するものがなく、頭部ＭＨを円滑に保護することができる。なお、このような点を考慮しなければ、摘み部は、バッグ本体の外周面側に突出するように形成してもよい。

特に、実施形態のエアバッグ１５，１５Ａ，１５Ｂ，１５Ｃでは、突出膨張部３９，３９Ａ，３９Ｂ，３９Ｃが、左右方向側で対向する左壁部４０，４０Ａと右壁部４１，４１Ｂ，４１Ｃと、を外周縁相互を結合させることにより、膨張完了形状を略板状として構成されていることから、摘み部３０，３０Ａ，３０Ｂ，３０Ｃにより、膨張完了時の突出方向や外形形状を制御しやすく、先端側を左方あるいは右方に向けるように、容易に規制することができる。なお、このような点を考慮しなければ、突出膨張部として、前端側を開口させた略箱形状に膨張する構成のものを配設させてもよい。

なお、実施形態では、結合時に摘み部３０（結合部位３５）を構成することとなる結合予定部３３，３４は、中央側を相互に最も離隔させ（中央側を幅広とし）、両端側にかけて接近させるように、略円弧状に湾曲して、扁平なラグビーボールに近似したような形状とされているが、結合予定部の形状は、実施形態に限られるものではなく、例えば、最も相互に離隔している部位（最も幅広の部位）を、どちらか一方の端部に偏らせた形状としたり、一方の端末を相互に接近させ、他方の端末にかけて相互に離隔させるような略直線状に、形成してもよい。しかしながら、端末への応力集中の発生を抑制し、結合部位に生じる応力を分散させる観点からは、両端末を相互に接近させ、中間部位を相互に離隔させるような形状とすることが、好ましい。また、実施形態のエアバッグ１５，１５Ａ，１５Ｂ，１５Ｃでは、摘み部３０，３０Ａ，３０Ｂ，３０Ｃが一箇所のみに形成される構成であるが、摘み部は、複数箇所に設ける構成としてもよい。

さらに、実施形態では、エアバッグ１５が、突出膨張部３９を、本体膨張部１７の後面側において、運転席側である車幅方向の中央側（左側）のみに配置させている構成とされているが、突出膨張部は、本体膨張部の後面側における右側（車幅方向の外方側）のみに配置させる構成としてもよく、さらには、突出膨張部を、本体膨張部の後面側における左右両側に配置させる構成としてもよい。

１…インストルメントパネル（インパネ）、８…インフレーター、１２…ケース（収納部位）、１５，１５Ａ，１５Ｂ，１５Ｃ…エアバッグ、１６，１６Ａ，１６Ｂ，１６Ｃ…バッグ本体、１６ａ…内周面、１７…本体膨張部、１８…周壁部、２１…左壁部、３０，３０Ａ，３０Ｂ，３０Ｃ…摘み部、３３，３３Ａ，３３Ｂ，３３Ｃ，３４，３４Ａ，３４Ｂ，３４Ｃ…結合予定部、３５，３５Ａ，３５Ｂ，３５Ｃ…結合部位、３８…後側壁部、３９，３９Ａ，３９Ｂ，３９Ｃ…突出膨張部、４０，４０Ａ…左壁部（外壁部）、４１，４１Ｂ，４１Ｃ…右壁部（内壁部）、７７…左パネル部（バッグ用パネル）、７８…本体部（側壁部用パネル）、７９…突出部構成部（外壁用パネル）、ＭＰ…乗員、ＭＨ…頭部、Ｍ…助手席用エアバッグ装置。

Claims (6)

1. 助手席に着座した乗員の前方に配置されたインストルメントパネルに設けられる収納部位に折り畳まれて収納され、内部に膨張用ガスを流入させて車両後方側に向かって突出するように膨張し、前記乗員を保護可能に構成されるとともに、
   可撓性を有したシート体からなる所定形状の基材の周縁相互を結合させることにより袋状とされて、
   膨張完了時の前端側を前記収納部位に取り付けられる本体膨張部と、
   膨張完了時の前記本体膨張部の後面側において、少なくとも左右方向の一方の端部側から部分的に後方に突出するように配置されるとともに、車両の斜突時若しくはオフセット衝突時に、斜め前方に向かって移動する乗員の頭部を保護可能な突出膨張部と、
   を備える構成の助手席用エアバッグであって、
   前記突出膨張部が、前記本体膨張部の後面側に配置される内壁部と、該内壁部と左右方向側で対向して配置される外壁部と、を有するとともに、膨張完了形状を、前記内壁部と前記外壁部との外周縁相互を結合させた略板状として構成され、
   外周壁における前記突出膨張部の後端側に連なる位置に、膨張完了時における前記突出膨張部の外形形状を規制可能な摘み部が、形成され、
   該摘み部は、前記外周壁を構成するバッグ用パネルを平らに展開した状態での相互の離隔した結合予定部相互を結合させて、形成されるとともに、前記外壁部を構成する外壁用パネル若しくは前記内壁部を構成する内壁用パネルの少なくとも一箇所に、形成されていることを特徴とする助手席用エアバッグ。
2. 前記摘み部が、前記外壁用パネルを平らに展開した状態で前後で離隔した結合予定部相互を結合させて形成される結合部位を、上下方向に略沿わせて配置させるように構成されて、膨張完了時に、前記本体膨張部の後面よりも後方となる位置に、形成されていることを特徴とする請求項１に記載の助手席用エアバッグ。
3. 前記外壁用パネルが、前記本体膨張部における側壁部を構成する側壁用パネルと一体的に、形成される構成とされ、
   前記摘み部が、前記側壁用パネルを平らに展開した状態で前後で離隔した結合予定部相互を結合させて形成される結合部位を、上下方向に略沿わせて配置させるように構成されて、膨張完了時に、前記本体膨張部の後面よりも前方となる位置に、形成されていることを特徴とする請求項１に記載の助手席用エアバッグ。
4. 前記摘み部が、前記内壁用パネルを平らに展開した状態で前後で離隔した結合予定部相互を結合させて形成される結合部位を、上下方向に略沿わせて配置させるように構成されることを特徴とする請求項１に記載の助手席用エアバッグ。
5. 前記摘み部が、前記外壁用パネル若しくは前記内壁用パネルを平らに展開した状態で上下で離隔した結合予定部相互を結合させて形成される結合部位を、前後方向に略沿わせて配置させるように構成されることを特徴とする請求項１に記載の助手席用エアバッグ。
6. 前記摘み部が、前記外周壁の内周面側に突出するように、形成されることを特徴とする請求項１乃至５のいずれか１項に記載の助手席用エアバッグ。
   
   

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