JP2009040160A - 助手席用エアバッグ - Google Patents

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Koji Yamauchi
浩嗣 山内
Hironao Kobayashi
裕直 小林
Takeshi Furuno
剛士 古野
Kazuaki Bito
和彰 尾藤
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Abstract

【課題】簡便な構成で、膨張完了時の外形形状を、搭載する車両や保護する乗員の着座位置等に応じて変更可能な助手席用エアバッグを提供すること。
【解決手段】本発明の助手席用エアバッグ16は、膨張完了時の前端付近となる位置に、ガス流入口18を備え、膨張完了時における後部側となるエリアで、乗員を保護する構成である。膨張完了時における後部側のエリアには、肩拘束部22L,22Rと、肩拘束部22L,22R間に配設される凹部23と、が形成される。エアバッグ16の周壁16eにおいて、肩拘束部22L,22Rにおける突出頂部22aと、凹部23における凹みの先端23aとの間の部位に、突出頂部22aと先端23aとの実質的な距離を狭めるように、周壁をつまんで形成され、凹部23の先端23aと略沿うような結合部38L,38Rを設けて構成されるタック24L,24Rが、配設されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、助手席前方のインストルメントパネル(以下「インパネ」と称する)の上面側に配置されるトップマウントタイプの助手席用エアバッグ装置のエアバッグに関する。
従来、助手席用のエアバッグとしては、膨張完了時の後部側に、左右方向に略沿って並設されるとともに、それぞれ、後方側に向かって上下に連続して突出するように配設される肩拘束部が、配設される構成のものがあった。そして、この従来のエアバッグでは、膨張完了時のエアバッグの外形形状を、搭載する車両や、保護する乗員の着座位置等に応じて、変更可能な構成とされている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−55501公報
しかし、従来のエアバッグでは、エアバッグの内部に、帯状のテザーを、エアバッグの膨張完了時における左右両側の壁部と、肩拘束部間において前方側へ凹むように構成される凹部の先端と、に連結させるようにして、上方側から見て三角形状となるように配置させて、エアバッグの膨張完了形状を規制している構成であり、エアバッグの内部に、別途テザーを取り付ける必要があることから、構成を簡便として、製造工数及びコストを低減させる点に、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、簡便な構成で、膨張完了時の外形形状を、搭載する車両や保護する乗員の着座位置等に応じて変更可能な助手席用エアバッグを提供することを目的とする。
本発明に係る助手席用エアバッグは、可撓性を有したシート材から構成されるとともに、内部に膨張用ガスを流入させて膨張可能とされる袋状とされ、車両の助手席前方におけるインストルメントパネルの上面側に折り畳まれて収納されて、膨張用ガスの流入時に、上方へ突出するとともに、インストルメントパネル上面とインストルメントパネル上方のウィンドシールドとの間を塞ぐように、車両の後方側へ展開膨張する構成とされて、
膨張完了時の前端付近となる位置に、膨張用ガスを流入させるガス流入口を備えるとともに、膨張完了時における後部側となるエリアで、助手席に着座した乗員を保護する構成とされ、
膨張完了時における後部側のエリアに、左右方向に略沿って並設されるとともにそれぞれ後方側に向かって上下に連続して突出するように配設される肩拘束部と、肩拘束部間において、前方側へ凹むように配設される凹部と、を配設させた構成の助手席用エアバッグにおいて、
エアバッグの周壁において、少なくとも一方の肩拘束部における突出頂部と、凹部における凹みの先端との間の部位に、突出頂部と凹みの先端との実質的な距離を狭めるように、周壁を左右方向でつまんで形成されるとともに、凹部の先端と略沿うような結合部を設けて構成されるタックが、配設されていることを特徴とする。
本発明の助手席用エアバッグでは、少なくとも一方の肩拘束部の突出頂部と、肩拘束部間に形成される凹部の凹みの先端と、の間に、周壁を左右方向でつまんで、凹部の先端と略沿うような結合部を設けて構成されるタックを配置させ、突出頂部と凹みの先端との実質的な距離を狭めている構成であることから、エアバッグの膨張完了時において、タックを設けられた側の突出頂部が、左右方向に略沿うように、凹部の先端側に向かって引っ張られるような態様となって、膨張完了時の突出頂部間の距離を確実に狭めることができ、膨張完了時のエアバッグの左右の幅寸法を小さくすることができる。そのため、搭載する車両や保護する乗員の着座位置等に応じて、タックの配置位置や、結合部の長さ寸法、左右方向でつまむ距離(左右の幅寸法)を変更すれば、エアバッグの膨張完了形状を適宜変更することができる。
したがって、本発明の助手席用エアバッグでは、簡便な構成で、膨張完了時の外形形状を、搭載する車両や保護する乗員の着座位置等に応じて変更することができる。
また、本発明の助手席用エアバッグにおいて、タックを、膨張完了時のエアバッグにおける上部側の領域に、配設させる構成とすれば、膨張完了時のエアバッグにおける上部側の部位の左右の幅寸法を小さくすることができ、例えば、車両のフロントピラー部が近接して配置されるタイプの車両に搭載した際に、膨張完了時のエアバッグがフロントピラー部と接触することを防止できて、好ましい。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の助手席用エアバッグ(以下、単に「エアバッグ」と省略する)16は、図1に示すように、インパネ1の上面2側の内部に配置されるトップマウントタイプの助手席用エアバッグ装置Mに使用されるものである。この助手席用エアバッグ装置Mは、折り畳まれたエアバッグ16と、エアバッグ16に膨張用ガスを供給するインフレーター8と、エアバッグ16及びインフレーター8を収納保持するケース6と、エアバッグ16をケース6に取り付けるためのリテーナ11と、折り畳まれたエアバッグ16を覆うエアバッグカバー10と、を備えて構成されている。
なお、本明細書での上下、前後、及び、左右の方向は、車両の直進状態における車両の上下、前後、及び、左右の方向に一致するものである。
エアバッグカバー10は、合成樹脂製のインパネ1と一体的に形成されて、エアバッグ16の展開膨張時に、前後二枚の扉部10a,10bをエアバッグ16に押されて開くように構成されている。また、エアバッグカバー10の扉部10a,10bの周囲には、ケース6に連結される連結壁部10cが、形成されている。
インフレーター8は、複数のガス吐出口8bを有した略円柱状の本体部8aと、インフレーター8をケース6に取り付けるためのフランジ部8cと、を備えて構成されている。
ケース6は、上端側に長方形状の開口を有した板金製の略直方体形状に形成され、インフレーター8を下方から挿入させて取り付ける略長方形板状の底壁部6aと、底壁部6aの外周縁から上方に延びてエアバッグカバー10の連結壁部10cを係止する周壁部6bと、を備えて構成されている。ケース6には、底壁部6aの部位に、車両のボディ側に連結される図示しないブラケットが、配設されている。
なお、エアバッグ16とインフレーター8とは、エアバッグ16内に配設される円環状のリテーナ11の複数のボルト11aが、エアバッグ16、ケース6の底壁部6a、及び、インフレーター8のフランジ部8c、を貫通して、ナット12止めされることにより、ケース6に取り付けられている。
エアバッグ16は、図2〜5に示すように、膨張完了時の形状を、前端側を頂部とした略四角錐形状の袋状とされて、上下両側で略左右方向に沿って配設される上側壁部16a,下側壁部16bと、左右両側で略前後方向に沿って配設される左側壁部16c,右側壁部16dと、乗員側で上側壁部16aと下側壁部16bとを連結するように略左右方向に沿って配設される後側壁部16eと、を備える構成とされている。そして、実施形態のエアバッグ16では、膨張完了時に乗員側となる後側壁部16eのエリアを、乗員を保護する乗員保護エリアとしている。また、エアバッグ16における下側壁部16bの前端側であって、左右方向の中央付近となる部位には、膨張用ガスを流入させるように円形に開口されて、周縁17をケース6に取り付けるガス流入口18が、配設されている。ガス流入口18の周縁17には、リテーナ11のボルト11aを挿通させて、ガス流入口18の周縁17をケース6の底壁部6aに取り付けるための複数の取付孔19が、形成されている。また、エアバッグ16における左側壁部16cと右側壁部16dとには、余剰の膨張用ガスを排気するベントホール20が、それぞれ、配設されている。
エアバッグ16における後側壁部16eの領域には、左右両側に並設されて上下方向に連続して後方側へ突出する肩拘束部22L,22Rと、肩拘束部22L,22R間において前方側へ凹む凹部23と、が、配設されている。肩拘束部22L,22Rは、膨張完了時のエアバッグ16に乗員MPが接触した際に、乗員MPの左右の肩部MSを拘束する部位であり、凹部23は、肩拘束部22L,22Rに左右の肩部MSを拘束された乗員MPの頭部MHを侵入させて、保護する部位である(図8,9参照)。実施形態の場合、左右の肩拘束部22L,22Rの隆起した状態と、凹部23の凹んだ状態と、は、エアバッグ16の後側壁部16eから上側壁部16a及び下側壁部16bの領域となる前方側に延びるように、ガス流入口18近傍となる部位にかけて連続的に延設されて、後述する第1基布の下側部位の部位で、凹凸状態がおさまって平面状となっている(図2〜4参照)。また、左右の肩拘束部22L,22Rの外形形状は、ガス流入口18の中央を中心として、略左右対称形とされている。なお、実施形態のエアバッグ16では、図4に示すように、肩拘束部22L,22Rは、後側壁部16eの上部側部位において、もっとも突出を大きくするように構成され、後側壁部16eの上部側から下部側と、上側壁部16aの後部側から前部側と、にかけて、それぞれ、突出状態をなだらかに収束させるように、構成されている。
また、左右の肩拘束部22L,22Rにおける突出頂部22aと、凹部23における凹みの先端23aと、の間の部位には、タック24L,24Rが、それぞれ、形成されている。実施形態の場合、タック24L,24Rは、膨張完了時のエアバッグ16において、後側壁部16eにおける上下の中央より上方側となる上部側の領域に形成されるもので、各タック24L,24R相互が左右対称形とされて、ガス流入口18の中央を中心として、左右対称となる位置に形成されている。具体的には、タック24L,24Rは、エアバッグ16の後側壁部16eを構成する後述する内側基布34L,34Rの所定箇所を、それぞれ、内周側に向かって引き込むように左右方向でつまみ、つまんだ元部側を、縫合部位(結合部)38L,38Rにおいて、相互に縫着させるようにして、形成されるもので、図4に示すごとく、縫合部位38L,38Rを凹部23の先端23aと略沿わせるように、前後方向(上下方向)に沿って形成されている。
実施形態の場合、エアバッグ16は、所定形状の基布の周縁相互を結合させて構成されるもので、図6に示すように、左側壁部16c,右側壁部16d及び下側壁部16bの前部側部位を構成する外側基布29と、上側壁部16a,後側壁部16e及び下側壁部16bの後部側部位を構成する一対の内側基布34L,34Rと、から、構成されている。
外側基布29は、図6に示すように、開いた蝶の形状に近似した左右対称形として、ガス流入口18の周縁17を構成する略長方形状の下側部位30と、下側部位30から左右両側に延びるように配設される略三角板形状の左側部位31,右側部位32と、を備える構成とされている。下側部位30は、膨張を完了させたエアバッグ16の下側壁部16bにおけるガス流入口18近傍となる前部側部位を、構成することとなる。左側部位31,右側部位32は、それぞれ、膨張を完了させたエアバッグ16の左側壁部16c,右側壁部16dを、主に構成することとなる。外側基布29の所定位置には、ガス流入口18、取付孔19、及び、ベントホール20が、形成されている。
内側基布34L,34Rは、左右一対の略同一形状とされるもので、それぞれ、図6に示すように、略C字形状に湾曲した帯状とされて、膨張完了時のエアバッグ16における上側壁部16a,後側壁部16eと、下側壁部16bの後部側部位と、を構成することとなる。内側基布34L,34Rは、外側縁部34d側の形状を、それぞれ、外側基布29における左側部位31,右側部位32の周縁部31a,32aの形状と略一致させるように、形成されている。また、各内側基布34L,34Rは、膨張完了時のエアバッグ16において、左右の肩拘束部22L,22Rにおける突出頂部22aから凹部23の先端23aにかけての領域を構成する部位である。具体的には、実施形態のエアバッグ16では、内側基布34L,34Rの外側縁部34dと、外側基布29における左側部位31,右側部位32の周縁部31a,32aにおける元部側部位31b,32bを除いた部位と、を縫着させて構成される縫合部位26L,26Rが、それぞれ、肩拘束部22L,22Rの突出頂部22aを構成することとなり、内側基布34L,34Rの内側縁部34a,34a相互を縫着させて構成される縫合部位27が、凹部23の先端23aを構成することとなる。
そして、各内側基布34L,34Rには、タック24L,24Rが、形成されることとなる。タック24L,24Rは、それぞれ、各内側基布34L,34Rの左右対称となる位置に、相互に左右対称形として、形成されている。各タック24L,24Rは、具体的には、各内側基布34L,34Rにおいてもっとも幅広とされる後上側部位34eにおける幅方向の略中央となる位置に、各内側基布34L,34Rの内側縁部34aに略沿うような直線状の折目37L,37R(図6の破線参照)をつけ、この折目37L,37Rを起点として、各内側基布34L,34Rを左右方向でつまみ、折目37L,37Rの周縁部位34fをエアバッグ16の内周側に引き込んだ状態で、折目37L,37Rの周縁部位34f,34f相互を、両端を折目37L,37Rの両端と一致させた略円弧状の縫合部位(結合部)38L,38R(図6の二点鎖線参照)の部位で縫着させて、形成されている。すなわち、各タック24L,24Rは、縫合部位38L,38Rの外形形状を略断面凸レンズ形状として、折目37L,36Rの長さ方向の中央において、左右のつまみ量を最も大きくするように、構成されるもので、このタック24L,24Rを設けることにより、各内側基布34L,34Rにおける後上側部位34eの左右方向側の幅寸法が狭められることとなって、膨張完了時のエアバッグ16における各肩拘束部22L,22Rの突出頂部22aと凹部23の先端23aとの実質的な距離が、狭められることとなる。
次に、実施形態のエアバッグ16の製造について述べる。まず、各内側基布34L,34Rを、それぞれ、外表面を内側に位置させるように、折目37L,37Rの部位で折り返し、折目37L,37Rの周縁部位34f,34fを、縫合部位38L,38Rの部位で縫着させて、各内側基布34L,34Rに、タック24L,24Rを形成する(図7参照)。そして、各内側基布34L,34Rを、外表面側が対向するように相互に重ね、内側縁部34a,34a相互を縫着させて、縫合部位27を形成する。次いで、内側縁部34aの縫い代を内側に配設させつつ、前側縁部34b,34bを略直線状に配置させるように、内側基布34L,34Rを開き、直線状に配置させた各内側基布34L,34Rの前側縁部34bを、外側基布29における下側部位30の前側縁部30aに縫着させる。同様に、直線状に配置させた各内側基布34L,34Rの後側縁部34cを、下側部位30の後側縁部30bに、縫着させる。そして、下側部位30における前後の左側縁部30cを、左側部位31における周縁部31aの元部側部位31bに縫着させ、下側部位30における前後の右側縁部30dを、右側部位32における周縁部32aの元部側部位32bに縫着させる。その後、左側部位31の周縁部31aと内側基布34Lの外側縁部34dとを縫着させて縫合部位26Lを形成し、右側部位32の周縁部32aと内側基布34Rの外側縁部34dとを縫着させて縫合部位26Rを形成する。そして、縁部の縫合代がエアバッグ16の外表面に表れないように、エアバッグ16を、ガス流入口18を利用して反転させれば、エアバッグ16を製造することができる。
そして、実施形態のエアバッグ16では、内側基布34L,34R略同一形状の左右一対とされるとともに、内側基布34L,34Rの外側縁部34dは、それぞれ、外側基布29における左側部位31,右側部位32の周縁部31a,32aと略同一として形成されていることから、内側基布34L,34Rにタック24L,24Rが設けられていても、エアバッグ16の縫合作業時に、基布29,34L,34R相互を重ねるように配置させれば、縫着させる縁部相互の位置を略一致させることができ、縫合作業が容易となる。
その後、各取付孔19からボルト11aを突出させるようにして、内部にリテーナ11を挿入させた状態で、エアバッグ16を折り畳み、さらに、折り崩れしないように、折り畳んだエアバッグ16の周囲を、破断可能なラッピングシート13(図1参照)によりくるむ。そして、各ボルト11aをケース6の底壁部6aから突出させるようにして、折り畳んだエアバッグ16を、ケース6の底壁部6aに載置させる。次いで、インフレーター8の本体部8aを、底壁部6aの下方からケース6内に挿入させるとともに、底壁部6aから下方に突出している各ボルト11aを、インフレーター8のフランジ部8cに挿通させる。その後、インフレーター8のフランジ部8cから突出した各ボルト11aにナット12を締結させれば、ケース6の底壁部6aに対して、折り畳んだエアバッグ16とインフレーター8とを取り付けることができる。
そして、車両に搭載されたインパネ1におけるエアバッグカバー10の連結壁部10cに、ケース6の周壁部6bを係止させ、ケース6の図示しない所定のブラケットを、車両のボディ側に固定させれば、助手席用エアバッグ装置Mを車両に搭載することができる。
助手席用エアバッグ装置Mの車両への搭載後、車両の前面衝突時、インフレーター8の各ガス吐出口8bから膨張用ガスが吐出されれば、エアバッグ16が、膨張してラッピングシート13を破断するとともに、エアバッグカバー10の扉部10a,10bを、図1の二点鎖線及び図8に示すように、押して開かせることとなる。そして、エアバッグ16は、エアバッグカバー10の扉部10a,10bが開いて形成された開口から、上方へ突出するとともに、インパネ1の上面2とインパネ1の上方のウィンドシールド4との間を塞ぐように、車両の後方側へ展開膨張して、図1の二点鎖線、及び、図8,9に示すように、膨張を完了させることとなる。
そして、実施形態のエアバッグ16では、肩拘束部22L,22Rの突出頂部22aと、肩拘束部22L,22R間に形成される凹部23の凹みの先端23aと、の間に、エアバッグ16の後側壁部16eを構成する内側基布34L,34Rを左右方向でつまんで、凹部23の先端23aと略沿うような縫合部位(結合部)38L,38Rを設けて構成されるタック24L,24Rを配置させ、突出頂部22aと凹みの先端23aとの実質的な距離を狭めている構成である。すなわち、実施形態のエアバッグ16では、エアバッグ16の膨張完了時において、タック24L,24Rを設けられた左右の肩拘束部22L,22Rの突出頂部22aが、凹部23の先端23a側に向かって引っ張られるような態様となって、膨張完了時の突出頂部22a,22a間の距離を確実に狭めることができ、膨張完了時のエアバッグ16の左右の幅寸法を小さくすることができる。そのため、搭載する車両や保護する乗員の着座位置等に応じて、タック23L,23Rの配置位置や、縫合部位(結合部)38L,38Rの長さ寸法W1、左右方向でつまむ距離(左右の幅寸法)T1(図6参照)を変更すれば、エアバッグ16の膨張完了形状を適宜変更することができる。
したがって、実施形態の助手席用のエアバッグ16では、簡便な構成で、膨張完了時の外形形状を、搭載する車両や保護する乗員の着座位置等に応じて変更することができる。
具体的には、実施形態のエアバッグ16では、各突出頂部22a,22aと凹部23の先端23aは、エアバッグ16を構成する外側基布29と内側基布34L,34Rとの周縁を縫着させて構成される縫合部位26L,26R,27から、構成されていることから、膨張完了時に、図5の二点鎖線に示すタックを設けない構成のエアバッグ16Aと比較して、凹部23の先端23aの位置を一定としつつ、各突出頂部22aから凹部23の先端23aにかけての部位を構成する周壁(内側基布34L,34R)の曲率を小さくするようにして、各突出頂部22a,22aを内側に引き込むような態様となって、突出頂部22a,22a間の距離を狭められることとなる。実施形態のエアバッグ16では、膨張完了時において、突出頂部22a,22aが内側に引っ張られることに伴って、突出頂部22aの外周側に位置する外側基布29の左側部位31や右側部位32が、湾曲形状を殆ど変更させない状態で、全体を内側に引っ張られるような態様となって、膨張完了時のエアバッグ16全体の左右の幅寸法が小さくなると推測される。そのため、実施形態のエアバッグ16では、凹部23の深さD1が、タックを設けない構成のエアバッグ16Aにおける凹部23の深さD0より若干大きくなるのみで、あまり変化がないのに対して、突出頂部22a,22a間の距離L1が、実施形態のエアバッグ16における突出頂部22a,22a間の距離L0と比較して、大幅に減少することとなり、効果的に、膨張完了時のエアバッグ16の左右の幅寸法を小さくすることができる。さらに具体的には、実施形態の場合、タックを設けない場合の容量が113Lのエアバッグに対して、縫合部位38L,38Rの長さ寸法W1を15cmに設定し、左右方向でつまむ距離(左右の幅寸法)T1を4cmに設定したタック24L,24Rを設けたエアバッグ16では、容量が3Lのみ減少したのに対して、突出頂部22a,22a間の距離L1が、2割程度減少し、容積が低減することを極力抑えて、効果的に突出頂部22a,22a間の距離を減少させることができた。そして、実施形態のエアバッグ16では、タックを設けない構成のエアバッグと比較して、膨張完了時の左右の幅寸法が2割減少しても、容積は3%程度しか減少しないことから、使用するインフレーター8の出力を変更することなく、従来のエアバッグと同様のインフレーターを使用することができる。
また、実施形態のエアバッグ16では、タック24L,24Rを、車両搭載時において膨張完了時のエアバッグ16を上下に二分した際の上部側の領域に、配設させていることから、膨張完了時のエアバッグ16における上部側の部位の左右の幅寸法を小さくすることができ、例えば、図9に示すように、フロントピラー部FPが近接して配置されるタイプの車両Vに搭載した際に、膨張完了時のエアバッグ16がフロントピラー部FPと接触することを防止できて、好ましい。タックを設けない構成のエアバッグ16Aでは、図9の二点鎖線に示すように、膨張完了時の肩拘束部22Lの後上端付近の部位が、フロントピラー部FPと接触することとなる。勿論、エアバッグとして、膨張完了時の上下の中間部位の領域や、下部側の領域に、タックを配設させる構成のものを使用してもよい。例えば、膨張完了時の上下の中間部位の領域にタックを設ける場合、ウィンドシールドが近接して配置させるタイプの車両において、ウィンドシールドとの接触を抑えることができて好適となり、膨張完了時の下部側の領域にタックを設ける場合、インパネが近接して配置されるタイプの車両において、インパネとの接触を抑えることができて好適となる。
なお、実施形態のエアバッグ16では、タック24L,24Rを左右対称となる位置であって、左右対称形として配置させているが、タックの配置位置や形状等はこれに限られるものではない。例えば、乗員の着座中心(シートの中心)が、装置の中心と左右方向でずれるような車両の場合、膨張完了時のエアバッグの凹部の先端が乗員の着座中心と略一致するように、乗員の着座中心のずれに応じて、タックを、膨張完了時のエアバッグの左右のどちらか一方に設ける構成としてもよく、あるいは、左右両側に設ける場合にも、左右対称ではない位置に、形成してもよく、さらには、左右対称形とならないように、形成してもよい。
また、実施形態のエアバッグ16では、肩拘束部22L,22Rにおける突出頂部22aと、凹部23の先端23aと、が、エアバッグ16を構成する外側基布29と内側基布34L,34Rとの周縁を縫着させて構成される縫合部位26L,26R,27から、構成されているが、本発明を適用可能なエアバッグは、勿論これに限られるものではなく、肩拘束部の突出頂部と凹部の先端とを、縫合部位を配置させずに基布を立体的に湾曲させて構成したものを使用してもよい。なお、実施形態では、所定形状の基布の周縁相互を縫着させてエアバッグを構成しているが、勿論、所定形状の基布の周縁相互を、接着剤等を利用して結合させることにより、エアバッグを構成してもよい。
本発明の一実施形態である助手席用エアバッグを使用した助手席用エアバッグ装置の車両前後方向に沿った断面図である。 実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状態の前方側から見た斜視図である。 実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状態の後方側から見た斜視図である。 実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状態の前後方向に沿った断面図である。 実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状態の断面図であり、図4のV−V部位に対応する。 実施形態のエアバッグを構成する部材を示す平面図である。 実施形態のエアバッグを構成する内側基布にタックを設けた状態を示す平面図である。 実施形態のエアバッグの使用状態を説明する概略図であり、膨張が完了した状態を示す車両の側方から見た概略図である。 実施形態のエアバッグの使用状態を説明する概略図であり、膨張が完了した状態を示す車両の上方から見た概略図である。
符号の説明
1…インストルメントパネル(インパネ)、
2…上面、
16…エアバッグカバー、
18…ガス流入口、
22L,22R…肩拘束部、
22a…突出頂部、
23…凹部、
23a…先端、
24L,24R…タック、
38L,38R…縫合部位(結合部)、
MP…乗員、
M…助手席用エアバッグ装置。

Claims (2)

  1. 可撓性を有したシート材から構成されるとともに、内部に膨張用ガスを流入させて膨張可能とされる袋状とされ、車両の助手席前方におけるインストルメントパネルの上面側に折り畳まれて収納されて、前記膨張用ガスの流入時に、上方へ突出するとともに、前記インストルメントパネル上面と前記インストルメントパネル上方のウィンドシールドとの間を塞ぐように、車両の後方側へ展開膨張する構成とされて、
    膨張完了時の前端付近となる位置に、膨張用ガスを流入させるガス流入口を備えるとともに、膨張完了時における後部側となるエリアで、助手席に着座した乗員を保護する構成とされ、
    膨張完了時における後部側のエリアに、左右方向に略沿って並設されるとともにそれぞれ後方側に向かって上下に連続して突出するように配設される肩拘束部と、該肩拘束部間において、前方側へ凹むように配設される凹部と、を配設させた構成の助手席用エアバッグにおいて、
    前記エアバッグの周壁において、少なくとも一方の前記肩拘束部における突出頂部と、前記凹部における凹みの先端との間の部位に、前記突出頂部と前記凹みの先端との実質的な距離を狭めるように、前記周壁を左右方向でつまんで形成されるとともに、前記凹部の前記先端と略沿うような結合部を設けて構成されるタックが、配設されていることを特徴とする助手席用エアバッグ。
  2. 前記タックが、膨張完了時の前記エアバッグにおける上部側の領域に、配設されていることを特徴とする請求項1に記載の助手席用エアバッグ。

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