JP3033098B2 - シリコーンゴム組成物 - Google Patents

シリコーンゴム組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、有機ハロゲン化合物を含有するシリコーン
ゴム組成物に係り、さらに詳しくは有機ハロゲン化合物
による付与性能の低下が極めて少ないシリコーンゴム組
成物に関する。
(従来の技術) 従来から、硬化してシリコーンゴムとなるシリコーン
組成物はよく知られており、その耐候性、耐熱性、耐寒
性、電気絶縁性などの優れた性質を利用して、電気電子
部品のポッティング材、コーティング材、型取り用など
の成形材料、電線用材料などに広く利用されている。ま
た、このシリコーンゴム組成物に各種添加剤を配合する
ことによって、たとえば難燃性や防カビ性などの所望の
性能を付与して用いることも行われている。
上述した難粘性や防カビ性を付与する添加剤として
は、たとえばデカブロモジフェニルオキサイド、テトラ
クロルイソフタロニトリルなどのハロゲンを含む有機化
合物が知られており、これらの機能を付与する目的で適
量配合される。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述したような有機ハロゲン化合物
は、概して光(特に紫外線)や熱的要因によって分解し
やすく、徐々にハロゲンラジカルやハロゲン化水素など
を遊離させることから、長期間にわたって付与機能を保
持させることが困難であり、またその遊離によってシリ
コーンゴムの着色や呈色を招いたり、さらにシリコーン
ゴム本来の特性劣化を促進してしまうなどの問題があっ
た。
このような問題に対し、シリコーンゴムの着色や呈色
に対しては、予めシリコーンゴム組成物に濃色の顔料に
配合するなどの方法により覆うことは可能であっても、
添加剤としての機能低下やシリコーンゴム本来の特性劣
化を防止することは不可能であった。
上述したように、有機ハロゲン化合物を用いた添加剤
は、分解によって付与機能が低下したり、シリコーンゴ
ム本来の特性を劣化させてしまうため、それらを長期間
にわたって維持させるために、シリコーンゴム内で有機
ハロゲン化合物を安定化させることが重要な課題となっ
ている。
本発明は、このような課題に対処するためになされた
もので、シリコーンゴム中における添加剤としての有機
ハロゲン化合物を安定化することにより、紫外線や熱な
どによる付与機能やシリコーンゴム本来の特性の劣化の
極めて少ないシリコーンゴム組成物を提供することを目
的とするものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段と作用) 本発明者はこのような組成物を得るべく鋭意検討を重
ねた結果、有機ハロゲン化合物を含有するシリコーンゴ
ム組成物に、ハイドロタルサイト類化合物を適量配合す
ることにより、上述の目的が達成されることを見出し、
ここに本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、有機ハロゲン化合物を含有するシ
リコーンゴム組成物において、前記有機ハロゲン化合物
のハロゲン元素の量として100重量部に対し、ハイドロ
タルサイト類化合物を3重量部以上配合してなることを
特徴とするものである。
本発明のシリコーンゴム組成物は、常温または加熱な
どによって硬化させることによりゴム弾性体となる
(A)ポリオルガノシロキサン組成物を主とするもので
あり、これに適量の(B)有機ハロゲン化合物と(C)
ハイドロタルサイト類化合物とを配合したものである。
上記(A)成分のポリオルガノシロキサン組成物は、
基本的には(a)ポリオルガノシロキサンベースポリマ
ーと(b)硬化剤と、必要に応じて補強用充填剤や各種
添加剤などとを均一に分散させたものである。
このような組成物に用いられる各種成分のうち、
(a)のポリオルガノシロキサンベースポリマーと
(b)の硬化剤とは、ゴム弾性体を得るための反応機構
に応じて適宜に選択されるものである。その反応機構と
しては、有機過酸化物加硫剤による架橋方法、縮合
反応による方法、付加反応による方法などが知られて
おり、その反応機構によって、(a)成分と(b)成分
すなわち硬化用触媒もしくは架橋剤との好ましい組合せ
が決まることは周知である。
すなわち、上記の架橋方法を適用する場合において
は、通常、(a)成分のベースポリマーとしては、1分
子中のケイ素原子に結合した有機基のうち、少なくとも
2個がビニル基であるポリジオルガノシロキサンが用い
られる。また、(b)成分の硬化剤としては、ベンゾイ
ルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシ
ド、ジクミルペルオキシド、クミル−t−ブチルペルオ
キシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキ
シヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシドなどの各種の
有機過酸化物加硫剤が用いられ、特に低い圧縮永久歪み
を与えることから、ジクミルペルオキシド、クミル−t
−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−
ブチルペルオキシヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシ
ドが好ましい。なお、これらの有機過酸化物加硫剤は、
1種または2種以上の混合物として用いられる。
(b)成分の硬化剤である有機過酸化物の配合量は、
(a)成分のベースポリマー100重量部に対して、0.05
〜15重量部の範囲が好ましい。有機過酸化物の配合量が
0.05重量部未満では加硫が充分に行われず、15重量部を
超えて配合してもそれ以上の格別の効果がないばかり
か、得られたシリコーンゴムの物性に悪影響を与えるこ
とがあるからである。
また、上記の縮合反応を適用する場合においては、
(a)成分のベースポリマーとしては両末端に水酸基を
有するポリジオルガノシロキサンが用いられる。(b)
成分の硬化剤としては、架橋剤としてメチルトリメトキ
シシラン、フェニルトリメトキシシラン、ビニルトリメ
トキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ
プロポキシシラン、エチルオルソシリケート、プロピル
オルソシリケートおよびそれらの部分加水分解・縮合物
などが、また硬化用触媒として鉄オクトエート、コバル
トオクトエート、マンガンオクトエート、スズナフテネ
ート、スズカプリレート、スズオレエートのようなカル
ボン酸金属塩;ジメチルスズジオレエート、ジメチルス
ズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチル
スズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブ
チルスズジオレエート、ジフェニルスズジアセテート、
酸化ジブチルスズ、ジブチルスズジメトキシド、ジブチ
ルビス(トリエトキシシロキシ)スズ、ジオクチルスズ
ジラウレートのような有機スズ化合物が用いられる。
(b)成分の硬化剤のうち、上記架橋剤の配合量は
(a)成分100重量部に対し、0.1〜20重量部が好まし
い。架橋剤の使用量が0.1重量部未満では、硬化後のゴ
ムに十分な強度が得られず、また20重量部を超えると得
られるゴムが脆くなり、いずれも実用に耐え難たい。ま
た、硬化用触媒の配合量は0.01〜5重量部が好ましい。
これより少ない量では硬化用触媒として不十分であっ
て、硬化に長時間を要し、また空気との接触面から遠い
内部での硬化が不良となる。他方、これよりも多い場合
には、保存安定性が低下してしまう。より好ましい配合
量の範囲としては、0.1〜3重量部の範囲である。
上記の付与反応を適用する場合の(a)成分のベー
スポリマーとしては、上記におけるベースポリマーと
同様なものが用いられ、また(b)成分の硬化剤として
は、硬化用触媒として塩化白金酸、白金オレフィン錯
体、白金ビニルシロキサン錯体、白金黒、白金トリフェ
ニルホスフィン錯体などの白金系触媒が用いられ、架橋
剤としてケイ素原子に結合した水素原子が1分子中に少
なくとも平均2個を超える数を有するポリジオルガノシ
ロキサンが用いられる。
(b)成分の硬化剤のうち、硬化用触媒の配合量は、
(a)成分に対し白金原子の量として1〜100ppmの範囲
となる量が好ましい。硬化用触媒の配合量が白金原子の
量として1ppm未満では、充分に硬化が進行せず、また10
0ppmを超えても特に硬化速度の向上などが期待できな
い。また、架橋剤の配合量は、(a)成分中のアルケニ
ル基1個に対し、架橋剤中のケイ素原子に結合した水素
原子が0.5〜4.0個となるような量が好ましく、さらに好
ましくは1.0〜3.0個となるような量である。水素原子の
量が0.5個未満である場合は、組成物の硬化が充分に進
行せずに、硬化後の組成物の硬さが低くなり、また水素
原子の量が4.0個を超えると硬化後の組成物の物理的性
質と耐熱性が低下する。
以上のような各種の反応機構において用いられる
(a)成分のポリオルガノシロキサンベースポリマーの
有機基は、1価の置換または非置換の炭化水素基であ
り、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキ
シル基、ドデシル基のようなアルキル基、フェニル基の
ようなアリール基、β−フェニルエチル基、β−フェニ
ルプロピル基のようなアラルキル基などの非置換の炭化
水素基や、クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロ
ピル基などの置換炭化水素基が例示され、一般的にはメ
チル基が合成のしやすさなどから多用される。
なお、上記ポリオルガノシロキサン組成物には、充填
剤、顔料、耐熱性向上剤、接着助剤などを随時付加的に
配合してもよく、本発明の効果を損わない範囲で他のポ
リオルガノシロキサンを併用してもよい。このようなも
のとしては、通常、煙霧質シリカ、沈澱法シリカ、けい
そう土などの補強性充填剤、酸化チタン、酸化アルミニ
ウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウム、マイカ、クレ
イ、グラファイト、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、水酸化セ
リウム、ガラスビーズ、ポリジメチルシロキサン、アル
ケニル基含有ポリシロキサンなどが例示される。
本発明のシリコーンゴム組成物における(B)成分の
有機ハロゲン化合物は、たとえば難燃性や防カビ性など
を付与するための添加剤として配合されるものである。
このような用途の有機ハロゲン化合物としては、ヘキ
サブロモシクロドデカン、ヘキサブロモベンゼン、ビス
(ブロモエチルエーテル)テトラブロモビスフェノール
A、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレー
ト、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジフロモフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシ−
3,5−ジブロモフェニル)プロパン、デカブロモジフェ
ニルオキサイドなどの難燃性付与剤;ベンジルブロモア
セテート、α−ブロモシンナムアルデヒド、テトラクロ
ロイソフタロニトリル、4−クロロフェニル−3′−ヨ
ードプロパギルホルマール、2,3,3−トリヨードアリル
アルコール、ペンタクロロフェニルラウレート、2,3,5,
6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)−ピリ
ジン、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイ
ミド、N−ジメチル−N′−フェノール−N′−(フル
オロジクロロメチルチオ)−スルファミドなどの防カビ
剤が例示される。
これらの有機ハロゲン化合物の配合量はその目的によ
り異なり、特に規制されるものではないが、上記難燃性
付与剤においては、(A)成分中の(a)のベースポリ
マー100重量部に対し、0.0001〜5重量部の範囲が好ま
しく、さらに好ましくは0.001〜2重量部の範囲であ
る。上記したような有機ハロゲン化合物の配合量が少な
すぎると難燃性付与効果が顕著でなく、また多すぎると
有機ハロゲン化合物の分解を充分に抑制することが困難
となり、分解生成物による硬化後のシリコーンゴムに悪
影響を及ぼす恐れがある。
また、防カビ剤においては、(A)成分中の(a)の
ベースポリマー100重量部に対し、0.5〜10重量部の範囲
が好ましく、さらに好ましくは0.5〜5重量部の範囲で
ある。上記したような有機ハロゲン化合物の配合量が少
なすぎると防カビ効果が顕著でなく、また多すぎると有
機ハロゲン化合物の分解を充分に抑制することが困難と
なり、分解生成物による硬化後のシリコーンゴムに悪影
響を及ぼす恐れがある。
また、これらの有機ハロゲン化合物による添加剤、特
に難燃性付与剤は、他の有機ポリマーに配合する際と比
較して、シリコーンゴム組成物に配合する場合、極めて
少量で効果を発揮するのが特徴であり、またこのような
難燃付与剤の効果からは臭素含有量50%以上のものが好
ましく、さらに環状結合を有する化合物であることが好
ましい。
本発明のシリコーンゴム組成物における(C)成分の
ハイドロタルサイト類化合物は、前述の有機ハロゲン化
合物を含有するシリコーンゴム組成物に配合することに
より、該組成物の有機ハロゲン化合物の付与特性を維持
させる本発明における特徴的な成分である。
上記(C)成分のハイドロタルサイト類は、 一般式: (式中、M2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、Z
n2+などの2価金属を、M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+
In3+などの3価金属を、An-はOH-、F-、Cl-、Br-、N
O3 -、CO3 2-、SO4 2-、Fe(CN)6 3-、CH3COO-、シュウ酸
イオン、サリチン酸イオンなどのn価のアニオンを示
し、xは0<x≦0.33を満足する数である。) で表される不定比化合物であり、ソ連のウラル地方や
ノルウェーのスナルムなどで天然に産出されるほか、米
国特許第3,539,306号公報、同第3,650,704号公報などに
記載された方法で工業的に生産される。
上記ハイドロタルサイト類化合物の配合量は、(B)
成分の有機ハロゲン化合物のハロゲン元素の量として10
0重量部に対し3重量部以上であり、好ましくは5〜50
重量部の範囲である。ハイドロタルサイト類化合物の配
合量が3重量部未満というようにあまり少なすぎると、
(B)成分によって付与される特性を充分に維持するこ
とができないためである。ただし、多すぎると有機ハロ
ゲン化合物の配合効果を損なう恐れがある。
また、本発明のシリコーンゴム組成物には、(B)成
分の有機ハロゲン化合物の安定化の目的で、炭酸カルシ
ウム粉末を配合することも有効である。この炭酸カルシ
ウム粉末は脂肪酸などで表面処理を施してあるものでも
よいが、本発明の効果からは表面処理を施していないも
のの方が好ましい。この炭酸カルシウム粉末の配合量
は、本発明の組成物の特性を損なわない範囲で適宜設定
されるものであるが、本発明の組成物100重量部に対し5
0重量部以下、1〜30重量部が好ましい。
(実施例) 以下、本発明の実施例について説明する。なお、以下
の文中における「部」は、全て「重量部」を示すものと
する。
実施例1(過酸化物加硫型) 末端がトリメチルシリル基で閉塞され、メチルビニル
シロキサン単位を0.15モル%含有するポリジメチルシロ
キサン(重合度約6000)100部に、加工助剤として末端
にメトキシ基を有するポリジメチルシロキサン(粘度20
cSt)10部、亜リン酸トリフェニルの塩化白金酸の反応
錯体(白金元素量として5%)0.2部および難燃剤であ
るトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート
(臭素含有量66%)1部をニーダーに仕込み、回転速度
30r.p.mで煙霧質シリカ・アエロジル200(商品名、日本
アエロジル(株)社製)40部を徐々に加えて混練し、さ
らに160℃に昇温して混練を2時間行って、シリコーン
ゴムコンパウンドを調整した。これに、2,5−ジメチル
−2,5−ジターシャリーブチルパーオキシヘキサン0.5部
を均一に混合してベースとなる試料組成物Aを調整し
た。
次に、上記試料組成物Aにハイドロタルサイト類化合
物・DHT−4A(商品名、協和化学工業(株)社製)およ
び炭酸カルシウム・スーパーSS(商品名、丸尾カルシウ
ム(株)社製)を第1表に示す割合でそれぞれ配合し、
均一に混合して3種類のシリコーンゴム組成物1−1〜
1−3を得た。
これらシリコーンゴム組成物1−1〜1−3を、それ
ぞれ2mm厚シートとして170℃、10分間の条件でプレス加
硫を行った後、二次加硫として200℃、4時間の条件で
あと加硫を行い、常温に戻してそれぞれシリコーンゴム
シートを得た。
このようにして得た各シリコーンゴムシートに対し
て、200℃にて14日間の加熱処理を施し、それぞれ常温
に戻した後に、ハロゲンの定量およびUL94Vに基づく難
燃性評価試験を行った。その結果を合せて第1表に示
す。
なお、表中の比較例1は、ハイドロタルサイト類化合
物を配合せず、試料組成物Aをそのまま同様な条件で加
硫したものである。
第1表の結果から明らかなように、実施例1の各シリ
コーンゴム組成物によるゴムシートは、それぞれ加熱処
理後におけるハロゲン残留率が高く、有機ハロゲン化合
物の分解を効果的に抑制していることが分る。また、そ
れによって加熱処理後においても良好な難燃性を示して
いる。
実施例2(縮合反応型) 分子鎖両末端がシラノール基で封鎖された25℃におけ
る粘度が4000cPのジメチルポリシロキサン100部に、煙
霧質シリカ・アエロジル130(商品名、日本アエロジル
(株)社製)30部、硬化剤としてSi(OC2H542.0部、
ジブチルスズジラウレート0.2部および難燃剤であるデ
カブロモジフェニルオキサイド(臭素含有量83%)1部
を配合し、均一に混合してベースとなる試料組成物Bを
調整した。
次に、上記試料組成物Bにハイドロタルサイト類化合
物・DHT−4Aおよび炭酸カルシウム・スーパーSSを第2
表に示す割合で配合し、均一に混合して2種類のシリコ
ーンゴム組成物2−1、2−2を得た。
これらシリコーンゴム組成物2−1、2−2を、それ
ぞれ25℃、相対湿度60%の雰囲気中に、1週間放置して
硬化させ、常温に戻してそれぞれシリコーンゴムシート
を得た。
このようにして得た各シリコーンゴムシートに対し
て、実施例1と同一条件の加熱処理を施した後、それぞ
れのハロゲンの定量および外観観察を行った。その結果
を第2表に示す。
なお、表中の比較例2は、ハイドロタルサイト類化合
物を配合せず、試料組成物Bをのまま同様な条件で硬化
させたものである。
実施例3(付加反応型) 25℃における粘度が3000cPの両末端がジメチルビニル
シリル基で閉塞されたポリジメチルシロキサンベースオ
イル100部に、煙霧質シリカ・アエロジル200(商品名、
日本アエロジル(株)社製)30部、(CH32HSiO1/2
位とSiO2単位からなり、ケイ素原子に配合した水素原子
を1.02重量%含有し、25℃における粘度が21cPのポリメ
チルハイドロジェンシロキサン2部、塩化白金酸のイソ
プロピルアルコール溶液を白金原子の量としてベースオ
イルに対して10ppmおよび防カビ剤であるテトラクロロ
イソフタロニトリル(塩素含有量53%)1部を混合し、
均一に分散させてベースとなる試料組成物Cを調整し
た。
次に、上記試料組成物Cにハイドロタルサイト類化合
物・DHT−4Aを第3表に示す割合で配合し、均一に混合
してシリコーンゴム組成物3−1を得た。
このシリコーンゴム組成物を、150℃、1時間の条件
で加熱して硬化させた後、室温に戻してシリコーンゴム
シートを得た。
このようにして得たシリコーンゴムシートに対して、
実施例1と同一条件の加熱処理を施した後、ハロゲン定
量およびJIS Z−2911にしたがって28℃±2℃、相対湿
度95%で4週間培養による防カビ性評価試験を行った。
その結果を第3表に示す。
なお、表中の比較例3は、ハイドロタルサイト類化合
物を配合せず、試料組成物Cをそのまま同様な条件で硬
化させたものである。
第3表から明らかなように、実施例3のシリコーンゴ
ム組成物によるゴムシートは、加熱処理後におけるハロ
ゲン残留率が高く、有機ハロゲン化合物の分解を効果的
に抑制していることが分る。また、それによって加熱処
理後においても良好な防カビ性を示している。
[発明の効果] 以上説明したように本発明のシリコーンゴム組成物に
よれば、ハイドロタルサイト類化合物を適量配合するこ
とにより、有機ハロゲン化合物の熱や光による分解を有
効に抑制することが可能となる。よって、有機ハロゲン
化合物の有する難燃性や防カビ性などの付与特性を有効
に持続させることが可能である。したがって、本発明の
シリコーンゴム組成物は、難燃性や防カビ性などの特性
を付与したシリコーンゴムを用いる用途、たとえば電
気、電子用、建築用などに広く有用である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機ハロゲン化合物を含有するシリコーン
    ゴム組成物において、 前記有機ハロゲン化合物のハロゲン元素の量として100
    重量部に対し、ハロイドロタルサイト類化合物を3重量
    部以上配合してなることを特徴とするシリコーンゴム組
    成物。
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