JP2646323B2 - 耐水性ゴム部材 - Google Patents

耐水性ゴム部材

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JP2646323B2
JP2646323B2 JP4348514A JP34851492A JP2646323B2 JP 2646323 B2 JP2646323 B2 JP 2646323B2 JP 4348514 A JP4348514 A JP 4348514A JP 34851492 A JP34851492 A JP 34851492A JP 2646323 B2 JP2646323 B2 JP 2646323B2
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聡志 渡辺
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Momentive Performance Materials Japan LLC
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Toshiba Silicone Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水と接して用いられる
ゴム部材に係り、さらに詳しくは水に対して耐性を示
し、かつ人体に安全な耐水性ゴム部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、水の輸送・供給手段等とし
て、一般的にゴムホース類が広く用いられている。ま
た、常時あるいは断続的に水に接するゴム部材として、
冷水器導水管や水洗便器用導水チューブ等に、それぞれ
の要求特性やコストに合せたゴム部材が巾広く用いられ
ている。
【0003】ところで、水は多くのイオンを含んでお
り、また水源とする河川や湖等の違いにより、さらに地
域等により、その種類や量は異なっている。さらに、日
常使用される水、つまり水道水には、主に大腸菌群を完
全に死滅させるために、塩素イオンの投入が行われてい
る。塩素イオンは、多くは次亜塩素酸ナトリウムの形で
添加されている。これら水に含まれるイオン、特に塩素
イオンは、そこに用いられているゴム部材の劣化促進要
因となることから、従来のゴム部材を上述したような水
に直接接する用途に使用した場合、そのゴム特性を長期
間にわたって維持することが難しいという問題を招いて
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のゴム部材は、水に含まれる各種のイオンによって劣化
が促進されるため、特に塩素イオンを多量に含む水道水
等と直接接する用途に使用した場合には、そのゴム特性
を長期間にわたって維持することが困難であるという問
題があった。このようなことから、長期間にわたって水
に対する耐性を維持することが可能なゴム部材が強く望
まれていた。
【0005】また、上記したような塩素イオンを主とす
る各種イオンによるゴム部材の劣化は、水道水と直接接
する用途に使用した場合に限らず、これら各種イオンを
含む液の輸送や貯蔵等にゴム部材を用いた場合について
も、同様に生じている問題であり、このようなことから
も各種イオンによる劣化を抑制したゴム部材が望まれて
いる。
【0006】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、イオンを含む水と接して使用する際
に、長期間にわたってその信頼性を維持することが可能
な耐水性ゴム部材を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段と作用】本発明者は、水道
水のような各種イオンを含む液と直接接して使用される
ゴム部材に、ハイドロタルサイト類化合物を配合するこ
とによって、例えば水道水中の劣化促進要因であるイオ
ンの影響がほとんどない程度に抑えられることを見出
し、さらにシリコーンゴムにおいてその効果が特に塩素
イオンに対して顕著に現れることを見出し、ここに本発
明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明の耐水性ゴム部材は、各
種イオンを含む水と接して使用され、ハロゲン系添加剤
を含まないシリコーンゴムからなるゴム部材において、
前記ゴム部材中のポリマー成分100重量部に対して、
ハイドロタルサイト類化合物を0.001〜25重量部
の範囲で配合したことを特徴とするものである。
【0009】本発明の耐水性ゴム部材の基となるゴム組
成物は、硬化させることによりゴム弾性体となる (A)ベ
ースポリマーを主成分とし、これに所定量の (B)ハイド
ロタルサイト類化合物を配合し、さらに必要に応じて補
強性あるいは非補強性充填剤、架橋剤、加硫剤、各種添
加剤例えば顔料、耐熱性向上剤、接着助剤、老化防止剤
等を配合したものである。
【0010】上記(A)成分のベースポリマーは、シ
コーンゴムである
【0011】本発明の耐水性ゴム部材は、特に耐塩素イ
オン能力を考慮して、ベースポリマーとしてシリコーン
ゴムを用いたものである
【0012】シリコーンゴムは、常温または加熱等によ
り硬化させることによって、ゴム弾性体となるポリオル
ガノシロキサン組成物からなるものであり、基本的には
(a)ポリオルガノシロキサンベースポリマーと (b)硬化
剤と、必要に応じて補強用充填剤や各種添加剤とを均一
に分散させたものである。
【0013】このようなポリオルガノシロキサン組成物
に用いられる各種成分のうち、 (a)のポリオルガノシロ
キサンベースポリマーと (b)の硬化剤とは、ゴム弾性体
を得るための反応機構に応じて適宜に選択されるもので
ある。その反応機構としては、 (1)有機過酸化物加硫剤
による架橋方法、 (2)縮合反応による方法、 (3)付加反
応による方法等があり、その反応機構によって、 (a)ベ
ースポリマーと (b)硬化剤すなわち硬化用触媒もしくは
架橋剤との好ましい組合せが決まることは周知である。
【0014】(B)成分のハイドロタルサイト類化合物
は、ゴム部材に水に対する耐性を長期間にわたって付与
すると共に、人体に対しても安全な化合物であり、 一般式:[M2+ 1-x M3+ x (OH)2 ] x+[An- x/n ・mH2 O]x- 基本層 中間層 (式中、 M2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+
Zn2+等の 2価金属を、 M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+、Co3+
In3+等の 3価金属を、 An-はOH- 、 F- 、Cl- 、Br-
NO3 - 、CO3 2-、SO4 2-、Fe(CN)6 3-、CH3 COO - 、シ
ュウ酸イオン、サリチン酸イオン等の n価のアニオンを
示し、 xは 0< x≦0.33を満足する数である)で表され
る不定比化合物である。このようなハイドロタルサイト
類化合物は、ソ連のウラル地方やノルウェーのスナルム
等で天然に産出されるほか、米国特許第 3,539,306号公
報、同第 3,650,704号公報等に記載された方法で工業的
に生産される。
【0015】このようなハイドロタルサイト類化合物の
配合量は、上記 (A)のベースポリマーの種類の如何にか
かわらず、そのベースポリマー 100重量部に対して 0.0
01〜25重量部の範囲とする。ハイドロタルサイト化合物
の配合量があまり少なすぎると、耐水性を十分に付与す
ることができず、またあまり多すぎるとゴム部材本来の
安定性、物性、加工性等に悪影響を及ぼすおそれがあ
る。
【0016】本発明の耐水性ゴム部材は、水道水と直接
接して用いられるホース等の用途をはじめとして、食品
加工用ゴム部材、輸送用ゴム部材、空調関連ゴム部材
等、水と接触する部分に使用されるゴム部材として好適
である。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。な
お、以下の文中における「部」は全て「重量部」を示す
ものとする。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】実施例 過酸化物加硫型のシリコーンゴム組成物を使用して、ゴ
ム部材を作製した。まず、メチルビニルシロキサン単位
を0.20モル%含有するポリジメチルシロキサン(重
合度6000)100部に、シリカ粉・アエロジルR−
972(商品名、日本アエロジル(株)社製)50部、
2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド0.8部を
配合し、さらにハイドロタルサイト類化合物・DHT−
4A(商品名、協和化学工業(株)社製)を1部配合
し、均一になるように混合してゴム組成物を得た。
【0034】また、本発明との比較として、ハイドロタ
ルサイト類化合物・DHT-4Aを配合しない以外は、上記実
施例と同一組成でゴム組成物を調製した。
【0035】次に、これら実施例および比較例による各
ゴム組成物を同様にコンパウンディングし、それぞれ 1
mmシート厚で、 120℃×10分間のプレス加硫を行った。
この後、 200℃× 1時間の条件で二次熱加硫を施し、そ
れぞれ目的とするゴム部材を得た。
【0036】このようにして得た各ゴム部材からそれぞ
れ5cm×5cmの試料を切り出し、実際に水道水に配
合されている低食塩性次亜塩素酸ナトリウムをイオン交
換水に1%加えて調製した液中に、上記した各ゴム試料
を浸漬して耐塩素イオン性を評価した。具体的な評価方
法としては、40℃の恒温槽中に168時間入れ、その
後取り出して、それぞれのゴム試料の表面の5000倍
の電子顕微鏡写真をとり、比較を行った。比較は、重量
保持率、表面亀裂の数、引張強さ、伸び、硬さを、JI
S K6301に準拠して測定することにより行った。
それらの結果を、ゴム組成物の配合比と併せて表に示
す。
【0037】
【表1】 の結果から明らかなように、ハイドロタルサイト類
化合物を配合することによって、シリコーンゴム部材の
耐塩素イオン能力が大幅に向上し、例えば水道水に常時
あるいは断続的に接する部分に、安心して使用すること
が可能となる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、水
に含まれる各種のイオンに対するシリコーンゴム部材の
耐性を大幅に向上させることが可能となるため、特に水
道水のように塩素イオンを多量に含む水と直接接して使
用する際に、長期間にわたって信頼性を維持することが
可能なシリコーンゴム部材を提供することができる。
【0039】

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水と接して使用され、ハロゲン系添加剤
    を含まないシリコーンゴムからなるゴム部材において、 前記ゴム部材中のポリマー成分100重量部に対して、
    ハイドロタルサイト類化合物を0.001〜25重量部
    の範囲で配合したことを特徴とする耐水性ゴム部材。
JP4348514A 1992-12-28 1992-12-28 耐水性ゴム部材 Expired - Lifetime JP2646323B2 (ja)

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JPH06200080A JPH06200080A (ja) 1994-07-19
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JPH03131637A (ja) * 1989-10-18 1991-06-05 Toshiba Silicone Co Ltd 防カビ性ゴム組成物

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