JP3031142U - 親綱支柱の着脱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄骨高層建築現場の高所作業の命綱を張る親
綱支柱を、渡り歩く梁桁のＨ型鋼上に安全に、しかも容
易に取り付け可能にする。 【解決手段】 てこ緊締具Ｐに連結したナイロン平ベル
トからなる保持ベルトＱに上部保持環体２と下部保持袋
体３及びフツク体４，５を取り付け、Ｈ型鋼Ａに巻いた
保持ベルトＱの先端を、てこ緊締具Ｐの掛け金１の繋着
金具６に繋着して、Ｈ型鋼Ａに緊締固定又は取り外し可
能にした保持ベルトＱの、上部保持環体２と下部保持袋
体３に、親綱を張り渡す親綱支柱８を容易且安全に着脱
出来るようにし、同時に安全ネットも掛合出来るように
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、鉄骨高層建築現場に於ける、高所作業の落下防止安全用の親綱支柱 と安全ネットのフックを取り付けるためのＨ型鋼に着脱自在にした親綱支柱の着 脱装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

高層建築現場の高所の梁桁であるＨ型鋼に、安全のために張り渡す親綱の支柱 を固定するのに、従来は図２のように支柱Ｅの下部に２個の挟み板Ｆ，Ｆを設け 、上側の挟み板Ｆに螺装したボルトＧでＨ型鋼Ａに緊締固定する親綱支柱が提案 され使用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の挟み板で支柱を梁桁であるＨ型鋼にボルト固定するものにあつては、ボ ルトを締めつけるのに高所での場合は、下方にかがみ込んで作業するので非常に 危険が伴い、特に親綱支柱は一般に９．５ｋｇと重量物であるため、かなりきつ い仕事となつており、このため地上でＨ型鋼に取り付けてからレッカーで梁桁の 位置まで吊り上げ施工していたので作業に手間を要し、更に施工作業が終了して この親綱支柱を取り外すのに、高い梁桁の上から下方にかがみ込んでボルトを外 す作業は高所での重量物だけにかなりの危険が伴い、熟練と手間もかかって無駄 な時間を費やすなど、安全や工期の上でも問題があった。本考案は、取り付ける 親綱ベルトに支柱を差し込み支えるだけでＨ型鋼への取り付け取り外しを極めて 安全且容易にし、同時に安全ネットも取り付け可能としたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、掛け金１を有するてこ緊締具Ｐに連結したナイロン平ベルトからな る保持ベルトＱに、上部保持環体２と下部保持袋体３及び下部左右に位置調整し て配置する２個のフック体４，５を取り付け、てこ緊締具Ｐの掛け金１に繋着金 具６のフック７を掛合すべくなし、繋着金具６には保持ベルトＱの自由端を繋着 緊締するようにし、高所作業現場のＨ型鋼Ａに巻いた保持ベルトＱをてこ緊締具 Ｐで安全に緊締固定又は取り外し自在として、その上部保持環体２と下部保持袋 体３に命綱の親綱支柱８を容易且安全に着脱出来るようにし、同時にフック体４ ，５に転落防止の安全ネットＢ，Ｃを係合出来るようにした。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案は、鉄骨高層建築の高所作業現場に於て、上部保持環体２と下部保持袋 体３及び下部左右に位置調整して配置する２個のフック体４，５を取り付け、一 端をてこ緊締具Ｐに連結したイロン平ベルトからなる保持ベルトＱの自由端を、 てこ緊締具Ｐの掛け金１に掛合しフック７の繋着金具６に繋着緊締するようにし たもので、高所作業現場のＨ型鋼Ａに巻いた保持ベルトＱをてこ緊締具Ｐで安全 に緊締固定又は取り外し自在として、その上部保持環体２と下部保持袋体３に命 綱の親綱支柱８を容易且安全に着脱出来るようにし、同時にフック体４，５に転 落防止の安全ネットＢ，Ｃを係合出来るようにしたものであって、Ｈ型鋼Ａに巻 いた保持ベルトＱをてこ緊締具Ｐで緊締固定して保持した上部保持環体２と下部 保持袋体３には、命綱となる親綱Ｄの親綱支柱８を差し込み保持する。上部保持 環体２と下部保持袋体３は固定してもよし、フック体４，５と共に摩擦力を付与 して多少滑動調節せしめるもよい。作業は、梁桁として固定した高所のＨ型鋼Ａ の上で行うもので、てこ緊締具Ｐに固定した保持ベルトＱの自由端をＨ型鋼Ａに 巻いて繋着金具６に繋着緊張し、てこ緊締具Ｐを締めればてこ作用により保持ベ ルトＱは緊張されてＨ型鋼Ａにしっかりと固定保持される。従って上部保持環体 ２と下部保持袋体３も強固に保持されるから、これに挿し込み支えられる親綱支 柱８はしつかり安全に保持され、命綱である親綱Ｄをしっかりと支持することに なる。同時にフック体４，５には転落防止の安全ネットを係合することができる 。取り外す時は、親綱支柱８を上部保持環体２と下部保持袋体３から抜き出した 後、てこ緊締具Ｐの掛け金１に掛合してあるフック７を外すだけで保持ベルトも 外れ、保持ベルトＱは回収されて繰り返し使用可能であり、作業は高所現場のＨ 型鋼Ａの上で下方にかがみ込むことなく安全かつ簡単に出来る。安全ネツトのフ ツク体も改めて取り付け作業をする必要がない。従って作業の安全対策段取りで ある親綱支柱の取り付け作業と安全ネットのフツク体取り付け作業時間を取られ ないから作業施行の工期もかなり短縮も出来る。

【０００６】

【考案の効果】

以上のように本願考案は、高層建築の高所施工作業現場のＨ型鋼の上に、命綱 となる親綱を張り渡すための親綱支柱を取り付け固定する場合、下方へかがみ込 まずに高所施工のＨ型鋼の上で単にてこ緊締具を締めるだけで保持ベルトを緊締 して親綱支柱を差し支えることが出来、又取り外しもてこ緊締具を緩めてＨ型鋼 の上面で極めて安全に作業が出来、しかも簡単で手間がかからず作業工期を短縮 出来る上安全ネツトのフック体も同時に取り付けらける効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の使用状態の側面図である。

【図２】従来のものの側面図である。

【符号の説明】

１ 掛け金 ２ 上部保持環体 ３ 下部保持袋体 ４ フック体 ５ フック体 ６ 繋着金具 ７ フツク ８ 親綱支柱 Ｐ てこ緊締具 Ｑ 保持ベルト Ａ Ｈ型鋼 Ｄ 親綱

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 掛け金を有するてこ緊締具に連結したナ
   イロン平ベルトからなる保持ベルトに、上部保持環体と
   下部保持袋体及び下部左右に位置調整して配置する２個
   のフック体を取り付け、てこ緊締具の掛け金に繋着金具
   のフックを掛合すべくなし、繋着金具には保持ベルトの
   自由端を繋着緊締するようにし、高所作業現場のＨ型鋼
   に巻いた保持ベルトをてこ緊締具で安全に緊締固定又は
   取り外し自在として、その上部保持環体と下部保持袋体
   に命綱の親綱支柱を容易且安全に着脱出来るようにし、
   同時にフック体に転落防止の安全ネットを係合出来るよ
   うにした親綱支柱の着脱装置。