JP3021271B2 - 圧延材の蛇行制御方法 - Google Patents
圧延材の蛇行制御方法Info
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- JP3021271B2 JP3021271B2 JP6039617A JP3961794A JP3021271B2 JP 3021271 B2 JP3021271 B2 JP 3021271B2 JP 6039617 A JP6039617 A JP 6039617A JP 3961794 A JP3961794 A JP 3961794A JP 3021271 B2 JP3021271 B2 JP 3021271B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間圧延機の制御に関
し、特に圧延機を通る鋼板の蛇行抑制制御に関する。
し、特に圧延機を通る鋼板の蛇行抑制制御に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延機を通過する鋼板は、鋼板のウェッ
ジ(左右の厚みの差),圧延ロ−ルの左右の剛性差,圧
延ロ−ルの左右の間隙差などに起因して、圧延ロ−ルに
対する噛み込み位置が左右方向にずれ、蛇行が生じる。
なお、ここでいう左右は、鋼板の進行方向に対して直角
な、鋼板の幅方向の一端側と他端側との位置関係を意味
している。
ジ(左右の厚みの差),圧延ロ−ルの左右の剛性差,圧
延ロ−ルの左右の間隙差などに起因して、圧延ロ−ルに
対する噛み込み位置が左右方向にずれ、蛇行が生じる。
なお、ここでいう左右は、鋼板の進行方向に対して直角
な、鋼板の幅方向の一端側と他端側との位置関係を意味
している。
【0003】鋼板の蛇行量が大きい場合、鋼板が片側に
大きく位置ずれしてしぼり込みを生じ、圧延ロ−ルや入
側ガイド設備などの破損を招く。また蛇行量が比較的小
さい場合でも、鋼板上の曲りが生じた部分は次の工程で
切断して板幅を整える必要があるので、蛇行によって製
品の歩留まりが低下するのは避けられない。
大きく位置ずれしてしぼり込みを生じ、圧延ロ−ルや入
側ガイド設備などの破損を招く。また蛇行量が比較的小
さい場合でも、鋼板上の曲りが生じた部分は次の工程で
切断して板幅を整える必要があるので、蛇行によって製
品の歩留まりが低下するのは避けられない。
【0004】そこで、例えば特開昭61−144208
号公報では、蛇行量及びレベリング量(左右の圧下量の
差)を検出し、これらの情報に基づいて蛇行現象の内部
変数を推定し、該推定値と蛇行量にそれぞれゲインを掛
け、それらの和に基づいて圧下量の差を操作することを
提案している。
号公報では、蛇行量及びレベリング量(左右の圧下量の
差)を検出し、これらの情報に基づいて蛇行現象の内部
変数を推定し、該推定値と蛇行量にそれぞれゲインを掛
け、それらの和に基づいて圧下量の差を操作することを
提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の技
術では、蛇行現象の原因となる外乱については全く考慮
されていないため、外乱が入力された場合には、充分に
蛇行を抑制できない。また、従来は圧下系のダイナミク
スも考慮されていないので、蛇行抑制能力は比較的低
い。
術では、蛇行現象の原因となる外乱については全く考慮
されていないため、外乱が入力された場合には、充分に
蛇行を抑制できない。また、従来は圧下系のダイナミク
スも考慮されていないので、蛇行抑制能力は比較的低
い。
【0006】従って本発明は、鋼板のウェッジや圧延機
の左右の剛性差などの外乱に対しても、充分な蛇行抑制
を可能にすることを課題とする。
の左右の剛性差などの外乱に対しても、充分な蛇行抑制
を可能にすることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、鋼板を圧延する圧延機の幅方向の一端
と他端にそれぞれ設けられた圧下装置を操作して、圧延
機の幅方向の一端と他端との圧下量の差を調節して前記
鋼板の蛇行量を制御する、圧延材の蛇行制御方法におい
て:圧延機入側に配置された蛇行量検出器の設置位置に
おける前記鋼板の幅方向中心の、圧延機幅方向中心から
のずれ量を示すセンサ蛇行量ys に加えられる蛇行量外
乱ys_disを外乱入力wとし、前記蛇行量外乱ys_disを
含むセンサ蛇行量ysである蛇行検出量ys_sensor,圧
延機の幅方向の一端と他端との圧下量の差の基準値から
の偏差の修正量を示すレベリング修正量ΔSdf_ref,及
びセンサ蛇行量ysを制御量zとし、レベリング修正量
ΔSdf_refを制御入力uとし、蛇行検出量ys_sensorを
観測量yとし、圧延機直下における前記鋼板の幅方向中
心の、圧延機幅方向中心からのずれ量を示す蛇行量y
c,圧延機入側の前記鋼板の中心線の傾きを示す入側板
傾きyc’,及び圧延機の幅方向の一端側と他端側との
圧下量の差の基準値からの偏差を示すレベリング量ΔS
dfを状態xとし、 dx(t)/dt = Ax(t) +B1w(t) +B2u(t) z(t) = C1x(t)+D11w(t)+D12u(t) y(t) = C2x(t)+D21w(t)+D22u(t) u(s) = K(s)y(s) A,B1,B2,C1,C2,D11,D12,D21,D22:係
数行列 t:時間 s:ラプラス変換のs で表わされる状態方程式及びコントロ−ラの、外乱入力
wから制御量zに至る伝達関数GZWの最大特異値が最小
となる伝達関数K(s)をH∞制御理論に基づいて求め
て、偏差制御手段にこの伝達関数K(s)に基づく、観測
量yから制御入力uを導出する演算機能を設定し、この
偏差制御手段により、蛇行検出量ys_sensorに伝達関数
K(s)を乗じて、レベリング修正量ΔSdf_refを算出
し、その分レベリング量を修正する。
に、本発明では、鋼板を圧延する圧延機の幅方向の一端
と他端にそれぞれ設けられた圧下装置を操作して、圧延
機の幅方向の一端と他端との圧下量の差を調節して前記
鋼板の蛇行量を制御する、圧延材の蛇行制御方法におい
て:圧延機入側に配置された蛇行量検出器の設置位置に
おける前記鋼板の幅方向中心の、圧延機幅方向中心から
のずれ量を示すセンサ蛇行量ys に加えられる蛇行量外
乱ys_disを外乱入力wとし、前記蛇行量外乱ys_disを
含むセンサ蛇行量ysである蛇行検出量ys_sensor,圧
延機の幅方向の一端と他端との圧下量の差の基準値から
の偏差の修正量を示すレベリング修正量ΔSdf_ref,及
びセンサ蛇行量ysを制御量zとし、レベリング修正量
ΔSdf_refを制御入力uとし、蛇行検出量ys_sensorを
観測量yとし、圧延機直下における前記鋼板の幅方向中
心の、圧延機幅方向中心からのずれ量を示す蛇行量y
c,圧延機入側の前記鋼板の中心線の傾きを示す入側板
傾きyc’,及び圧延機の幅方向の一端側と他端側との
圧下量の差の基準値からの偏差を示すレベリング量ΔS
dfを状態xとし、 dx(t)/dt = Ax(t) +B1w(t) +B2u(t) z(t) = C1x(t)+D11w(t)+D12u(t) y(t) = C2x(t)+D21w(t)+D22u(t) u(s) = K(s)y(s) A,B1,B2,C1,C2,D11,D12,D21,D22:係
数行列 t:時間 s:ラプラス変換のs で表わされる状態方程式及びコントロ−ラの、外乱入力
wから制御量zに至る伝達関数GZWの最大特異値が最小
となる伝達関数K(s)をH∞制御理論に基づいて求め
て、偏差制御手段にこの伝達関数K(s)に基づく、観測
量yから制御入力uを導出する演算機能を設定し、この
偏差制御手段により、蛇行検出量ys_sensorに伝達関数
K(s)を乗じて、レベリング修正量ΔSdf_refを算出
し、その分レベリング量を修正する。
【0008】
【作用】本発明により計算された伝達関数K(s)が設定
された偏差制御手段は、観測量yである蛇行検出量ys_
sensorに基づいて、制御入力uであるレベリング修正量
ΔSdf_refを算出し、レベリング量ΔSdfを修正するの
で、これによって鋼板の蛇行が抑制される。
された偏差制御手段は、観測量yである蛇行検出量ys_
sensorに基づいて、制御入力uであるレベリング修正量
ΔSdf_refを算出し、レベリング量ΔSdfを修正するの
で、これによって鋼板の蛇行が抑制される。
【0009】この伝達関数K(s)の算出に利用される状
態方程式には、センサ蛇行量ysに加えられる蛇行量外
乱ys_disが含まれているので、前記偏差制御手段は、
この外乱に対しても、鋼板の蛇行を抑制するような制御
入力uを算出し、レベリング量ΔSdfを修正するので、
蛇行は確実に抑制される。即ち、鋼板の板ウェッジの変
動,レベリング量の変動,及び検出雑音の影響を排除す
ることができるので、従来に比べて蛇行の発生を効果的
に抑制しうる。
態方程式には、センサ蛇行量ysに加えられる蛇行量外
乱ys_disが含まれているので、前記偏差制御手段は、
この外乱に対しても、鋼板の蛇行を抑制するような制御
入力uを算出し、レベリング量ΔSdfを修正するので、
蛇行は確実に抑制される。即ち、鋼板の板ウェッジの変
動,レベリング量の変動,及び検出雑音の影響を排除す
ることができるので、従来に比べて蛇行の発生を効果的
に抑制しうる。
【0010】なお上記状態方程式において、外乱入力w
とした蛇行量外乱ys_dis、制御量zとした蛇行検出量
ys_sensor,レベリング修正量ΔSdf_ref,及びセンサ
蛇行量ys、制御入力uとしたレベリング修正量ΔSdf_
ref、観測量yとした蛇行検出量ys_sensor、ならびに
状態xとした蛇行量yc,入側板傾きyc’及びレベリ
ング量ΔSdfは、各々それの基準値で除算することによ
って無次元化されたパラメ−タである。
とした蛇行量外乱ys_dis、制御量zとした蛇行検出量
ys_sensor,レベリング修正量ΔSdf_ref,及びセンサ
蛇行量ys、制御入力uとしたレベリング修正量ΔSdf_
ref、観測量yとした蛇行検出量ys_sensor、ならびに
状態xとした蛇行量yc,入側板傾きyc’及びレベリ
ング量ΔSdfは、各々それの基準値で除算することによ
って無次元化されたパラメ−タである。
【0011】
【実施例】本発明を実施する設備の構成例を図1及び図
9に示す。図1は、熱間圧延設備の1つの圧延スタンド
について、圧延される鋼板10の進行方向に対して直交
する方向から見た状態を示している。従って、鋼板10
は図1の紙面に垂直な方向(図9の矢印の方向)に向か
って搬送されながら圧延される。また、鋼板10の蛇行
を抑制するための制御系が図1に示されている。それ以
外の制御系も実際の設備には設けられるが、図1では省
略されている。図1を参照すると、鋼板10は、互いに
対向して配置された2つのワ−クロ−ルWRの間に噛み
込まれ圧延される。上側のワ−クロ−ルWRの上側、お
よび下側のワ−クロ−ルWRの下側には、それぞれバッ
クアップロ−ルBURが設置されている。
9に示す。図1は、熱間圧延設備の1つの圧延スタンド
について、圧延される鋼板10の進行方向に対して直交
する方向から見た状態を示している。従って、鋼板10
は図1の紙面に垂直な方向(図9の矢印の方向)に向か
って搬送されながら圧延される。また、鋼板10の蛇行
を抑制するための制御系が図1に示されている。それ以
外の制御系も実際の設備には設けられるが、図1では省
略されている。図1を参照すると、鋼板10は、互いに
対向して配置された2つのワ−クロ−ルWRの間に噛み
込まれ圧延される。上側のワ−クロ−ルWRの上側、お
よび下側のワ−クロ−ルWRの下側には、それぞれバッ
クアップロ−ルBURが設置されている。
【0012】ワ−クロ−ルWRの駆動軸は、伝達機構1
2を介して、駆動用の電動機11と連結されている。こ
こでは、各ロ−ルの幅方向の中央に対して、駆動力が印
加される一端側をドライブサイドと呼び、他端側をワ−
クサイドを呼ぶ。上側のバックアップロ−ルBURの駆
動軸の両端部分には、各々圧下装置13及び14が設置
されている。圧下装置13及び14を駆動することによ
り、バックアップロ−ルBURを介してワ−クロ−ルW
Rのドライブサイド及びワ−クサイドの圧延荷重を調整
し、ロ−ル間間隙をそれぞれ調整することができる。
2を介して、駆動用の電動機11と連結されている。こ
こでは、各ロ−ルの幅方向の中央に対して、駆動力が印
加される一端側をドライブサイドと呼び、他端側をワ−
クサイドを呼ぶ。上側のバックアップロ−ルBURの駆
動軸の両端部分には、各々圧下装置13及び14が設置
されている。圧下装置13及び14を駆動することによ
り、バックアップロ−ルBURを介してワ−クロ−ルW
Rのドライブサイド及びワ−クサイドの圧延荷重を調整
し、ロ−ル間間隙をそれぞれ調整することができる。
【0013】蛇行量検出装置15は、図9に示すよう
に、圧延スタンドの入側に設置されており、鋼板10の
全幅よりも大きい細長い形状を有している。この蛇行量
検出装置15は、鋼板10の表面と対向するように配置
されており、光学的な検出装置によって、鋼板10の幅
方向の一端の位置と他端の位置とをそれぞれ検出し、そ
れらの位置の中央である鋼板10の幅方向の中心位置
と、圧延機の幅方向中心位置との幅方向のずれ量ysを
出力する。従って、蛇行量検出装置15が出力するずれ
量ysに基づいて、圧延機入側での実際の鋼板10の蛇
行量を監視することができる。
に、圧延スタンドの入側に設置されており、鋼板10の
全幅よりも大きい細長い形状を有している。この蛇行量
検出装置15は、鋼板10の表面と対向するように配置
されており、光学的な検出装置によって、鋼板10の幅
方向の一端の位置と他端の位置とをそれぞれ検出し、そ
れらの位置の中央である鋼板10の幅方向の中心位置
と、圧延機の幅方向中心位置との幅方向のずれ量ysを
出力する。従って、蛇行量検出装置15が出力するずれ
量ysに基づいて、圧延機入側での実際の鋼板10の蛇
行量を監視することができる。
【0014】この設備の蛇行抑制制御系について説明す
る。蛇行量検出装置15が検出した位置ずれ量ysを、
蛇行量基準値b(即ち板幅)で割り、ysを無次元化し
た量ys*に蛇行量外乱ys_dis*が加えられた蛇行検出
量ys_sensor*が観測量yとしてコントロ−ラ17に入
力される。このコントロ−ラ17には、所定の伝達関数
K(s)が予め設定される。この伝達関数K(s)の設定につ
いては、後で詳細に説明する。なお、無次元化した量に
は、「*」を付して示す。コントロ−ラ17が出力する
操作量uは、無次元化されたレベリング修正量であり、
これにレベリング量基準値hを掛けることにより、修正
量ΔSdf_refが得られる。この修正量ΔSdf_refをロ−
ルのワ−クサイドとドライブサイドに配分するために、
1/2を掛ける。そして(1/2×ΔSdf_ref)を圧下
装置14に目標値として印加し(−1/2×ΔSdf_re
f)を圧下装置13に目標値として印加する。
る。蛇行量検出装置15が検出した位置ずれ量ysを、
蛇行量基準値b(即ち板幅)で割り、ysを無次元化し
た量ys*に蛇行量外乱ys_dis*が加えられた蛇行検出
量ys_sensor*が観測量yとしてコントロ−ラ17に入
力される。このコントロ−ラ17には、所定の伝達関数
K(s)が予め設定される。この伝達関数K(s)の設定につ
いては、後で詳細に説明する。なお、無次元化した量に
は、「*」を付して示す。コントロ−ラ17が出力する
操作量uは、無次元化されたレベリング修正量であり、
これにレベリング量基準値hを掛けることにより、修正
量ΔSdf_refが得られる。この修正量ΔSdf_refをロ−
ルのワ−クサイドとドライブサイドに配分するために、
1/2を掛ける。そして(1/2×ΔSdf_ref)を圧下
装置14に目標値として印加し(−1/2×ΔSdf_re
f)を圧下装置13に目標値として印加する。
【0015】図1に示すコントロ−ラ17の最適な伝達
関数K(s)を求めるための設計手順の概略を図2に示
す。図2を参照して設計手順を説明する。
関数K(s)を求めるための設計手順の概略を図2に示
す。図2を参照して設計手順を説明する。
【0016】最初のステップS21では、鋼板の蛇行プ
ロセスのモデリングと状態方程式の導出を行なう。この
内容をもう少し具体的に言うと、ステップS21aで、
ワ−クサイドとドライブサイドの各々のモデルを導出
し、ステップS21bで、前記モデルの各パラメ−タを
無次元化し、次のステップS21cで、前記モデルのワ
−クサイドとドライブサイドとの差をとり、次のステッ
プS21dで、前記モデルを示す式を整理してそれらを
状態方程式の形に表わし、最後のステップS21eで、
状態方程式から設計に必要な入出力の部分を抽出する。
ロセスのモデリングと状態方程式の導出を行なう。この
内容をもう少し具体的に言うと、ステップS21aで、
ワ−クサイドとドライブサイドの各々のモデルを導出
し、ステップS21bで、前記モデルの各パラメ−タを
無次元化し、次のステップS21cで、前記モデルのワ
−クサイドとドライブサイドとの差をとり、次のステッ
プS21dで、前記モデルを示す式を整理してそれらを
状態方程式の形に表わし、最後のステップS21eで、
状態方程式から設計に必要な入出力の部分を抽出する。
【0017】続くステップS22では、上記ステップS
21で得られたモデルに設計用の重みを付け加えた拡大
系の状態方程式を導出し、次のステップS23では上記
拡大系の状態方程式をもとに、計算機を用いて公知のH
∞制御理論に基づいた計算を実行し、最適な伝達関数K
(s)を導出する。そしてこの伝達関数K(s)を、次のステ
ップS24でコントロ−ラ17に設定する。
21で得られたモデルに設計用の重みを付け加えた拡大
系の状態方程式を導出し、次のステップS23では上記
拡大系の状態方程式をもとに、計算機を用いて公知のH
∞制御理論に基づいた計算を実行し、最適な伝達関数K
(s)を導出する。そしてこの伝達関数K(s)を、次のステ
ップS24でコントロ−ラ17に設定する。
【0018】コントロ−ラ17の実体は、例えばプロセ
スコンピュ−タによって実現される処理の一部分であ
り、その処理によって、伝達関数K(s)に従って入力y
から出力uが計算される。この処理の内容が、ステップ
S24で決定される。
スコンピュ−タによって実現される処理の一部分であ
り、その処理によって、伝達関数K(s)に従って入力y
から出力uが計算される。この処理の内容が、ステップ
S24で決定される。
【0019】この実施例では、ロ−ル等のワ−クサイド
とドライブサイドとの非対称性を考慮して、次に示す各
種要素で構成される線形圧延モデルを、蛇行現象を解析
しコントロ−ラを設計するためのモデルとして用いた。
とドライブサイドとの非対称性を考慮して、次に示す各
種要素で構成される線形圧延モデルを、蛇行現象を解析
しコントロ−ラを設計するためのモデルとして用いた。
【0020】1.圧延機モデル (a) ロ−ルネック支持部位の変位 (b) バックアップロ−ル,ワ−クロ−ル間の変位 (c) ワ−クロ−ルの弾性変形 (d) ロ−ルクラウンによる変形 (e) 力及びモ−メントの釣合式 2.圧延材モデル (a) 圧延荷重式 (b) 先進率式 (c) 出側速度式 (d) 入側速度式 3.蛇行モデル 4.蛇行センサモデル 5.スタンド間圧延材拘束モデル 6.圧下系モデル 以下、図2に示した各ステップの詳細な内容について説
明する。
明する。
【0021】S21a:ワ−クサイド,ドライブサイド
の各々のモデルの導出 (1)出側板厚式及び圧延荷重検出式の内部モデル ここでは、出側板厚式及び圧延荷重検出式を導出する。
出側板厚を示す式は圧延機内部の状態を表す変数(圧延
荷重,ロ−ル支持部の変位,ワ−クロ−ルの偏平による
変位等)を含んでいる。従って、圧延機モデル群及び圧
延荷重式よりこれらの内部変数を消去することにより出
側板厚式及びロ−ル支持部位で検出される圧延荷重を表
す圧延荷重検出式を導出する。
の各々のモデルの導出 (1)出側板厚式及び圧延荷重検出式の内部モデル ここでは、出側板厚式及び圧延荷重検出式を導出する。
出側板厚を示す式は圧延機内部の状態を表す変数(圧延
荷重,ロ−ル支持部の変位,ワ−クロ−ルの偏平による
変位等)を含んでいる。従って、圧延機モデル群及び圧
延荷重式よりこれらの内部変数を消去することにより出
側板厚式及びロ−ル支持部位で検出される圧延荷重を表
す圧延荷重検出式を導出する。
【0022】まず、圧延機の弾性変形に関するモデルを
導出する。このモデルは、圧延機の左右(ワ−クサイド
とドライブサイド)の相互干渉とミル剛性差を考慮した
線形モデルである。ここで用いた仮定を次に示す。
導出する。このモデルは、圧延機の左右(ワ−クサイド
とドライブサイド)の相互干渉とミル剛性差を考慮した
線形モデルである。ここで用いた仮定を次に示す。
【0023】板幅内での荷重の分布は線形 左右各々の側でのロ−ル変形は、その部分での圧下力変
化に比例 圧延反力によるロ−ルのたわみは無視 このモデルで表現できる現象は次の通り。
化に比例 圧延反力によるロ−ルのたわみは無視 このモデルで表現できる現象は次の通り。
【0024】ハウジング・チョック部の変形(左右の剛
性差を考慮)ΔhW1,ΔhD1 BURとWRの間の接触変形(左右の剛性同一)Δ
hW2,ΔhD2 WRと板の接触変形(左右の剛性同一)ΔhW3,ΔhD3 WRクラウンによる変形ΔhW4,ΔhD4 (ロ−ルのたわみを荷重に関わらず一定とする:図3参
照) 従って、圧延機全体の弾性変形量ΔhW,ΔhDは次式で
表わされる。なおここで、各添字のWはワ−クサイドを
示し、Dはドライブサイドを示し、dfはワ−クサイド
とドライブサイドとの差を示す。以下も同様である。
性差を考慮)ΔhW1,ΔhD1 BURとWRの間の接触変形(左右の剛性同一)Δ
hW2,ΔhD2 WRと板の接触変形(左右の剛性同一)ΔhW3,ΔhD3 WRクラウンによる変形ΔhW4,ΔhD4 (ロ−ルのたわみを荷重に関わらず一定とする:図3参
照) 従って、圧延機全体の弾性変形量ΔhW,ΔhDは次式で
表わされる。なおここで、各添字のWはワ−クサイドを
示し、Dはドライブサイドを示し、dfはワ−クサイド
とドライブサイドとの差を示す。以下も同様である。
【0025】
【数1】
【0026】
【数2】
【0027】
【数3】
【0028】次に、圧延材モデルを導出する。ここで
は、スラブ法による非線形圧延モデル(圧延荷重式,先
進率式,変形抵抗式,ロ−ル偏平式等)をある基準値の
近傍で線形化する。圧延材モデルを図4に示す。このモ
デルを圧延材左右のエッジ部に適用する。圧延荷重Δp
Db,ΔpWbは次式で表わされる。
は、スラブ法による非線形圧延モデル(圧延荷重式,先
進率式,変形抵抗式,ロ−ル偏平式等)をある基準値の
近傍で線形化する。圧延材モデルを図4に示す。このモ
デルを圧延材左右のエッジ部に適用する。圧延荷重Δp
Db,ΔpWbは次式で表わされる。
【0029】
【数4】
【0030】(2)出側板厚式 前記第(3)式〜第(20)式の方程式系は、測定ができない
圧延機内部の中間変数を含んでいる。そこでそれらの中
間変数を消去すると、次に示す出側板厚に関する方程式
が得られる。
圧延機内部の中間変数を含んでいる。そこでそれらの中
間変数を消去すると、次に示す出側板厚に関する方程式
が得られる。
【0031】
【数5】
【0032】
【数6】
【0033】(3)圧延荷重検出式 中間変数の消去によって、圧下位置で検出される圧延荷
重に関する次の方程式が得られる。
重に関する次の方程式が得られる。
【0034】
【数7】
【0035】
【数8】
【0036】
【数9】
【0037】S21b:パラメ−タの無次元化 これまでの式のパラメ−タを基準値で除することによ
り、パラメ−タを無次元化する。各基準値はそれぞれ次
のように表わす。
り、パラメ−タを無次元化する。各基準値はそれぞれ次
のように表わす。
【0038】h:出側板厚基準値[mm] H :入
側板厚基準値[mm] b:板幅基準値(=板幅)[mm] P:圧延和荷重基準値[kgf] σb:入側張力基準値[kgf/mm2] σf:出側張力基準値
[kgf/mm2] K:変形抵抗基準値[kgf/mm2] MHD:ドライブサイドロール支持部位剛性基準値[kgf/m
m] MHW:ワークサイドロール支持部位剛性基準値 [kgf/m
m] f :先進率基準値 [−] v:圧延材出側速度基準値[mm/sec] V:圧延材入側速
度基準値[mm/sec] VR:ロール回転速度基準値 [mm/sec] また、無次元化したパラメ−タは「*」印を付けて示
す。
側板厚基準値[mm] b:板幅基準値(=板幅)[mm] P:圧延和荷重基準値[kgf] σb:入側張力基準値[kgf/mm2] σf:出側張力基準値
[kgf/mm2] K:変形抵抗基準値[kgf/mm2] MHD:ドライブサイドロール支持部位剛性基準値[kgf/m
m] MHW:ワークサイドロール支持部位剛性基準値 [kgf/m
m] f :先進率基準値 [−] v:圧延材出側速度基準値[mm/sec] V:圧延材入側速
度基準値[mm/sec] VR:ロール回転速度基準値 [mm/sec] また、無次元化したパラメ−タは「*」印を付けて示
す。
【0039】(1)出側板厚式
【0040】
【数10】
【0041】(2)圧延荷重検出式
【0042】
【数11】
【0043】
【数12】
【0044】(6)単スタンド時の蛇行モデル、蛇行セ
ンサモデル
ンサモデル
【0045】
【数13】
【0046】(7)スタンド間圧延材拘束モデル
【0047】
【数14】
【0048】S21c:ワ−クサイドとドライブサイド
の差(左右差)に関する方程式の導出 (1)出側板厚差式
の差(左右差)に関する方程式の導出 (1)出側板厚差式
【0049】
【数15】
【0050】
【数16】
【0051】(2)圧延荷重差検出式
【0052】
【数17】
【0053】S21d:状態方程式の構築 上記左右の差に関する方程式系を状態方程式の形で整理
する。そのための準備として、先進率差fdf及び出側速
度差vdfを消去する。
する。そのための準備として、先進率差fdf及び出側速
度差vdfを消去する。
【0054】前記(67)式,(68)式,(69)式から次
の(71)式を得る。また、(71)式に前記(65)式を代
入して次の(72)式を得る。更に前記(52)〜(61)か
ら次の(73)式及び(74)式を得る。そして、(74)式
に(72)式及び(62)式を代入して次の(75)式及び
(76)式を得る。更に、(66)式に(65)式を代入する
と次の(77)式が得られる。また(77)式に(62)式を
代入すると、次の(78)式が得られる。
の(71)式を得る。また、(71)式に前記(65)式を代
入して次の(72)式を得る。更に前記(52)〜(61)か
ら次の(73)式及び(74)式を得る。そして、(74)式
に(72)式及び(62)式を代入して次の(75)式及び
(76)式を得る。更に、(66)式に(65)式を代入する
と次の(77)式が得られる。また(77)式に(62)式を
代入すると、次の(78)式が得られる。
【0055】
【数18】
【0056】
【数19】
【0057】以上の式に外乱及び検出雑音に関する項を
追加したうえで、それを整理すると、次の(79)式及び
(80)式に示す状態方程式が得られる。
追加したうえで、それを整理すると、次の(79)式及び
(80)式に示す状態方程式が得られる。
【0058】
【数20】
【0059】
【数21】
【0060】
【数22】
【0061】圧延機の弾性変形の計算方法
【0062】
【数23】
【0063】S21e:状態方程式から設計に必要な部
分を抽出する。今回の設計では、プラントを次の状態方
程式で表わす。
分を抽出する。今回の設計では、プラントを次の状態方
程式で表わす。
【0064】
【数24】
【0065】S22:前記(90)式及び(91)式で表わ
されるプラントモデルに基づいて、図7に示すような一
般化プラント、即ち拡大系G(s)を考える。ここで各周
波数重みW1(s),W2(s),W3(s)は次のように定めた。
されるプラントモデルに基づいて、図7に示すような一
般化プラント、即ち拡大系G(s)を考える。ここで各周
波数重みW1(s),W2(s),W3(s)は次のように定めた。
【0066】
【数25】
【0067】以上の準備に基づいて、この拡大系の状態
方程式は、次式で表わされる。
方程式は、次式で表わされる。
【0068】
【数26】
【0069】S23:ここで、計算機を用い、上記(9
4)式で示される状態方程式に公知のH∞制御理論を適
用し、計算により、最適なコントロ−ラの伝達関数K
(s)を求める。この実施例では、計算処理に市販の計算
プログラムを用いた。その計算を実行した結果、次の
(95)式の結果が得られた。
4)式で示される状態方程式に公知のH∞制御理論を適
用し、計算により、最適なコントロ−ラの伝達関数K
(s)を求める。この実施例では、計算処理に市販の計算
プログラムを用いた。その計算を実行した結果、次の
(95)式の結果が得られた。
【0070】
【数27】
【0071】S24:求められた上記伝達関数K(s)を
図1のコントロ−ラ17に設定する。これによって、最
適な制御が実行され、鋼板の蛇行が抑制される。
図1のコントロ−ラ17に設定する。これによって、最
適な制御が実行され、鋼板の蛇行が抑制される。
【0072】伝達関数K(s)が設定されたコントロ−ラ
17を設けた場合と、従来のPI制御器で制御する場合
について、それらの応答特性を計算機のシミュレ−ショ
ンにより求めた。具体的には、実際に稼働している熱間
圧延設備の7号スタンド(最終スタンド)を図1に示す
制御系で制御する場合を想定し、7号スタンドの入側
に、ステップ状の板ウェッジ外乱(大きさは基準値の5
%)が時刻0秒に入ったものと仮定してシミュレ−ショ
ンを行なった。その結果を図8に示す。図8において、
横軸が時間を示し、縦軸が鋼板の幅方向の偏位を示して
いる。また、実線がコントロ−ラ17を用いた特性であ
り、点線がPI制御器を用いた特性を示している。この
結果から、板ウェッジ外乱等に対しても、鋼板の蛇行を
充分に抑制できることが分かる。
17を設けた場合と、従来のPI制御器で制御する場合
について、それらの応答特性を計算機のシミュレ−ショ
ンにより求めた。具体的には、実際に稼働している熱間
圧延設備の7号スタンド(最終スタンド)を図1に示す
制御系で制御する場合を想定し、7号スタンドの入側
に、ステップ状の板ウェッジ外乱(大きさは基準値の5
%)が時刻0秒に入ったものと仮定してシミュレ−ショ
ンを行なった。その結果を図8に示す。図8において、
横軸が時間を示し、縦軸が鋼板の幅方向の偏位を示して
いる。また、実線がコントロ−ラ17を用いた特性であ
り、点線がPI制御器を用いた特性を示している。この
結果から、板ウェッジ外乱等に対しても、鋼板の蛇行を
充分に抑制できることが分かる。
【0073】なお、前記「数24」に示したα**の数値
例は、スラブ法を用いた非線形モデルを、次の表1に示
す圧延スケジュ−ルを基準値として線形化し、影響係数
を求めてから計算することにより得られる。
例は、スラブ法を用いた非線形モデルを、次の表1に示
す圧延スケジュ−ルを基準値として線形化し、影響係数
を求めてから計算することにより得られる。
【0074】
【表1】
【0075】また、前記「数25」,「数26」に示し
た重みについては、適当な値を設定した後、その条件で
得られる外乱抑制能力や検出雑音抑制能力をシミュレ−
ションにより確認し、期待した結果が得られなければ、
設定した重みを修正して再びシミュレ−ションを実施
し、期待した結果が得られるまでこの操作を繰り返すこ
とによって決定される。
た重みについては、適当な値を設定した後、その条件で
得られる外乱抑制能力や検出雑音抑制能力をシミュレ−
ションにより確認し、期待した結果が得られなければ、
設定した重みを修正して再びシミュレ−ションを実施
し、期待した結果が得られるまでこの操作を繰り返すこ
とによって決定される。
【0076】
【発明の効果】以上のとおり、本発明により計算された
伝達関数K(s)が設定された偏差制御手段は、観測量y
である蛇行検出量ys_sensorに基づいて、制御入力u
であるレベリング修正量ΔSdf_refを算出し、レベリン
グ量ΔSdfを修正するので、これによって鋼板の蛇行が
抑制される。また、この伝達関数K(s)の算出に利用さ
れる状態方程式には、センサ蛇行量ysに加えられる蛇
行量外乱ys_disが含まれているので、前記偏差制御手
段は、この外乱に対しても、鋼板の蛇行を抑制するよう
な制御入力uを算出し、レベリング量ΔSdfを修正する
ので、蛇行は確実に抑制される。即ち、鋼板の板ウェッ
ジの変動,レベリング量の変動,及び検出雑音の影響を
排除することができるので、従来に比べて蛇行の発生を
効果的に抑制しうる。
伝達関数K(s)が設定された偏差制御手段は、観測量y
である蛇行検出量ys_sensorに基づいて、制御入力u
であるレベリング修正量ΔSdf_refを算出し、レベリン
グ量ΔSdfを修正するので、これによって鋼板の蛇行が
抑制される。また、この伝達関数K(s)の算出に利用さ
れる状態方程式には、センサ蛇行量ysに加えられる蛇
行量外乱ys_disが含まれているので、前記偏差制御手
段は、この外乱に対しても、鋼板の蛇行を抑制するよう
な制御入力uを算出し、レベリング量ΔSdfを修正する
ので、蛇行は確実に抑制される。即ち、鋼板の板ウェッ
ジの変動,レベリング量の変動,及び検出雑音の影響を
排除することができるので、従来に比べて蛇行の発生を
効果的に抑制しうる。
【図1】 本発明を実施する一形式の圧延設備の主要部
分を示すブロック図である。
分を示すブロック図である。
【図2】 図1のコントロ−ラ17を設計する手順を示
すフロ−チャ−トである。
すフロ−チャ−トである。
【図3】 ロ−ルクラウンによる変形モデルを示す模式
図である。
図である。
【図4】 線形圧延材モデルを示す模式図である。
【図5】 蛇行センサモデルにおける座標を示す模式図
である。
である。
【図6】 両端固定梁によるスタンド間圧延材拘束モデ
ルを示す模式図である。
ルを示す模式図である。
【図7】 一般化プラントの制御系を示すブロック図で
ある。
ある。
【図8】 シミュレ−ションの結果を示すタイムチャ−
トである。
トである。
【図9】 図1の設備の主要部を示す斜視図である。
10:鋼板 11:電動機 12:伝達機構 13,14:圧下装置 15:蛇行量検出装置 17:コントロ−ラ WR:ワ−クロ−ル BUR:バックアップロ−ル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山 野 寺 敬 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社 君津製鐵所内 (72)発明者 原 川 哲 美 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社 君津製鐵所内 (56)参考文献 特開 平6−297017(JP,A) 特開 平3−90207(JP,A) 特開 平1−154812(JP,A) 特開 昭63−93417(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 37/68
Claims (1)
- 【請求項1】 鋼板を圧延する圧延機の幅方向の一端と
他端にそれぞれ設けられた圧下装置を操作して、圧延機
の幅方向の一端と他端との圧下量の差を調節して前記鋼
板の蛇行量を制御する、圧延材の蛇行制御方法におい
て:圧延機入側に配置された蛇行量検出器の設置位置に
おける前記鋼板の幅方向中心の、圧延機幅方向中心から
のずれ量を示すセンサ蛇行量ys に加えられる蛇行量外
乱ys_disを外乱入力wとし、 前記蛇行量外乱ys_disを含むセンサ蛇行量ysである蛇
行検出量ys_sensor,圧延機の幅方向の一端と他端との
圧下量の差の基準値からの偏差の修正量を示すレベリン
グ修正量ΔSdf_ref,及びセンサ蛇行量ysを制御量zと
し、 レベリング修正量ΔSdf_refを制御入力uとし、 蛇行検出量ys_sensorを観測量yとし、 圧延機直下における前記鋼板の幅方向中心の、圧延機幅
方向中心からのずれ量を示す蛇行量yc,圧延機入側の
前記鋼板の中心線の傾きを示す入側板傾きyc’,及び
圧延機の幅方向の一端側と他端側との圧下量の差の基準
値からの偏差を示すレベリング量ΔSdfを状態xとし、 dx(t)/dt = Ax(t) +B1w(t) +B2u(t) z(t) = C1x(t)+D11w(t)+D12u(t) y(t) = C2x(t)+D21w(t)+D22u(t) u(s) = K(s)y(s) A,B1,B2,C1,C2,D11,D12,D21,D22:係
数行列 t:時間 s:ラプラス変換のs で表わされる状態方程式及びコントロ−ラの、外乱入力
wから制御量zに至る伝達関数GZWの最大特異値が最小
となる伝達関数K(s)をH∞制御理論に基づいて求め
て、偏差制御手段にこの伝達関数K(s)に基づく、観測
量yから制御入力uを導出する演算機能を設定し、この
偏差制御手段により、蛇行検出量ys_sensorに
伝達関数K(s)を乗じて、レベリング修正量ΔSdf_r
efを算出し、その分レベリング量を修正する、ことを特
徴とする圧延材の蛇行制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6039617A JP3021271B2 (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | 圧延材の蛇行制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6039617A JP3021271B2 (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | 圧延材の蛇行制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07246412A JPH07246412A (ja) | 1995-09-26 |
JP3021271B2 true JP3021271B2 (ja) | 2000-03-15 |
Family
ID=12558078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6039617A Expired - Fee Related JP3021271B2 (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | 圧延材の蛇行制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3021271B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103203373B (zh) * | 2012-01-12 | 2015-07-22 | 宝山钢铁股份有限公司 | 一种用于冷轧酸洗机组的带材纠偏控制方法 |
-
1994
- 1994-03-10 JP JP6039617A patent/JP3021271B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07246412A (ja) | 1995-09-26 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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