JP3479820B2 - 連続圧延機における帯板の蛇行制御方法及びその装置 - Google Patents

連続圧延機における帯板の蛇行制御方法及びその装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続圧延機におい
て、鋼板等の帯板を圧延する際に生じる蛇行を抑制する
際に適用して好適な連続圧延機における帯板の蛇行制御
方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、連続圧延機における帯板の蛇行
制御方法としては、蛇行量を直接測定するか、又は間接
的に推定し、その蛇行量に基づくフィードバック制御に
より、蛇行を抑制する方法が採られている。
【0003】前者のように、蛇行量を直接測定してフィ
ードバック制御する方法としては、特開昭63−201
17や特開昭60−210304に開示されているもの
がある。又、後者のように、測定した圧延荷重の差等を
基に蛇行量を推定してフィードバック制御する方法とし
ては、特開昭63−68209や特開昭49−1332
56に開示されているものがある。
【0004】更に、圧延機入側での鋼板のウェッジ量
(両側端部の板厚差)を測定して蛇行制御を行う方法と
して、特開平3−57507や特開平3−90207に
開示されているものがある。
【0005】又、圧延時に左右の圧延荷重差等を測定
し、圧延スタンドの入側と出側のクラウン比率の差を零
にするようなレベリング操作量を圧延モデルを用いて理
論的に求める方法も、例えば特開昭59−229221
に提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来法は、いずれ
も蛇行が実際に発生した後に、それに関する検出データ
をフィードバックする制御により修正するものである。
従って、前記のように、蛇行量を直接測定するにして
も、あるいは荷重差から蛇行量を推定するにしても、蛇
行が発生してから修正することになるため、どうしても
制御の応答が遅くなってしまう。特に、熱間で圧延して
いる帯板の尾端部の蛇行を制御する場合には、その尾端
がある圧延スタンドを抜けたときに一瞬にして張力が無
くなるため、急激に蛇行量が大きくなることが起こる。
このように蛇行量が大きい場合は特に、実際に蛇行が発
生してからフィードバック制御を行ったのでは、制御が
間に合わないために、操業上のトラブルとなることもあ
る。
【0007】実際に、熱間圧延仕上ミルの下流側スタン
ドでは、帯板尾端がある圧延スタンドを抜けてから次の
スタンドを抜けるまでに僅か数百ミリ・秒の場合もあ
り、このような短時間に蛇行を検出してフィードバック
制御を行って蛇行を抑制することは、極めて難しいこと
が多い。
【0008】又、圧延機入側で板材のウェッジ量をも測
定してフィードバック制御する方法においては、入側ウ
ェッジ量の変動分を修正するようなレベリング操作量を
加えることにより、入側ウェッジ量による蛇行発生を防
いでいるが、この場合には、演算に使用する入側ウェッ
ジ量と蛇行発生の因果関係を表わす圧延モデルの誤差が
大きいため、実際には適切なレベリング操作量を計算す
ることが困難である。
【0009】同様の問題点が、前述した荷重差を用いる
方式の蛇行制御においても存在し、圧延時の左右の荷重
差から蛇行量を計算するための圧延モデルの誤差が大き
く、実際の適用は難しいという問題もある。その点、前
述したセンサにより検出される蛇行量を直接フィードバ
ックする方式の蛇行制御は、上記のような精度の悪い圧
延モデルを使用する必要がないため、実用的であるもの
の、前述したように制御の応答が遅いため、有効性に欠
ける。
【0010】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、短時間で蛇行が発生する帯板尾端部
を圧延する場合でも、該帯板の蛇行を確実に抑制するこ
とができる技術を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、連続圧延機に
おける帯板の蛇行制御方法において、帯板を連続圧延機
で圧延する際、少なくとも1つの圧延スタンドの入側と
出側で帯板のウェッジ量を測定し、測定された上記両ウ
ェッジ量をそれぞれ対応する幅方向平均板厚又は幅方
向中心板厚で除して、入側ウェッジ比率と出側ウェッジ
比率とを算出し、算出された出側ウェッジ比率が入側ウ
ェッジ比率と同一になるように、前記圧延スタンドの左
右の圧下位置を修正することにより、前記課題を解決し
たものである。
【0012】 本発明は、又、連続圧延機における帯板
の蛇行制御装置において、帯板を圧延する連続圧延機の
少なくとも1つの圧延スタンドの入側と出側で測定され
た入側ウェッジ量及び出側ウェッジ量から、入側ウェッ
ジ比率及び出側ウェッジ比率をそれぞれ計算する手段
と、求められた出側ウェッジ比率と入側ウェッジ比率と
の差を計算する手段と、求められたウェッジ比率の差に
影響係数を乗算する手段と、その乗算結果に制御ゲイン
を乗算して、出側ウェッジ比率を入側ウェッジ比率と同
一にするための圧下装置の操作量を算出する手段と、を
備えていることにより、同様に前記課題を解決したもの
である。
【0013】即ち、本発明においては、後に詳述する如
く、両者に差が生じることが蛇行を引き起こす要因とな
る圧延スタンドの入側と出側のウェッジ比率を、それぞ
れ実測値に基づいて算出し、該両者に差が生じた場合に
は、その差を打ち消すように蛇行制御用のレベリングア
クチュエータを操作して、出側のウェッジ比率を入側の
それと等しくなるようにレベリング制御することによ
り、蛇行が極めて少ない帯板の圧延を可能にした。
【0014】なお、この発明においては、連続する圧延
スタンドの途中、即ちスタンド間に帯板のウェッジ量を
測定するために板厚を検出するセンサを設置する必要が
ある。従来は、鋼板等の厚さを測定するセンサをスタン
ド間に設置することは、設備上の制約から不可能であっ
たが、板厚計の技術の進歩により、狭いスタンド間でも
設置して測定することが可能になっており、そのために
は、例えば本出願人が特開平6−137849に提案し
た放射線測定装置を、ウェッジ量を測定するセンサとし
て使用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
するにあたり、まず本発明の根拠となった圧延される帯
板に蛇行が発生するメカニズムを図1を用いて説明す
る。
【0016】図1において、X軸は圧延方向を、Y軸は
板幅方向をそれぞれ示し、Vは帯板SのX方向速度を、
ωは回転速度を示し、添字Iはスタンド入側を、Oはス
タンド出側をそれぞれ示す。
【0017】このような表記法を用いると、ロール噛込
部がスタンドのロール(図示せず)で圧延されている帯
板Sのスタンド入側と出側について、次の(1)、
(2)式が成立する。但し、Bは板幅であり、添字aは
オペレータ側、添字bはドライブ側をそれぞれ表わして
いる。
【0018】 (ωI /VI )=(1/B)(BωI /VI ) =(1/B){(VIa−VIb)/VI } …(1) (ωO /VO )=(1/B)(BωO /VO ) =(1/B){(VOa−VOb)/VO } …(2)
【0019】又、ロール周速度をv、先進率をf、後進
率をψとすると、次の(3)、(4)式の関係がある。
【0020】 VI =(1+ψ)v …(3) VO =(1+f)v …(4)
【0021】従って、上記(1)、(2)式により、次
の(5)、(6)式が求まる。
【0022】 (ωI /VI )=(1/B){(ψa −ψb )/(1+ψ)} …(5) (ωO /VO )=(1/B){(fa −fb )/(1+f)} …(6)
【0023】ところで、入側板厚をH、そのウェッジ量
をΔH、出側板厚をh、そのウェッジ量をΔhとする
と、次の(7)、(8)式のように表わすことができ
る。
【0024】 Δh=ha −hb …(7) ΔH=Ha −Hb …(8)
【0025】このとき、次の(9)、(10)式が求ま
る。なお、(∂ψ/∂H)及び(∂ψ/∂h)は、スタ
ンド入側及び出側それぞれの板厚による偏微分係数であ
る。
【0026】 ψa −ψb =(∂ψ/∂h)Δh+(∂ψ/∂H)ΔH …(9) fa −fb =(∂f/∂h)Δh+(∂f/∂H)ΔH …(10)
【0027】又、先進率、後進率の定義により、(1+
ψ)H=(1+f)hの関係にあるから、次の(1
1)、(12)式が成立する。
【0028】 {1/(1+ψ)}(∂ψ/∂h) −{1/(1+f)}(∂f/∂h)=1/h …(11) −{1/(1+ψ)}(∂ψ/∂H) +{1/(1+f)}(∂f/∂H)=1/H …(12)
【0029】従って、前記(5)、(6)、(9)〜
(12)式より、次の(13)、(14)式の関係が求
まる。
【0030】 (ωI /VI )=(ωO /VO )+(1/B)ΔΦ …(13) ΔΦ=(Δh/h)−(ΔH/H) …(14)
【0031】上記(14)式の右辺は第1項のΔh/h
は出側ウェッジ比率、第2項のΔH/Hは入側ウェッジ
比率であり、左辺のΔΦは、出側と入側の間のウェッジ
比率の変化量である。
【0032】上記(13)、(14)式が、材料の回
転、即ち蛇行の運動を表わす基本式である。この(1
3)式により、圧延された材料が蛇行しないようにする
ためには、上記ウェッジ比率の変化量ΔΦ=0としなけ
ればならない。ΔΦ=0とは、入側と出側のウェッジ比
率が等しいことを意味する。従って、圧延スタンドの入
側と出側のウェッジ比率が等しい場合には、蛇行が発生
しないことが理解される。
【0033】ここで、ウェッジ量Wと、ウェッジ比率R
について、スタンド入側の場合を例に、より具体的に説
明する。図2は、帯板の横断面を模式的に示したもの
で、この図のように、オペレータ側の板厚をHa 、ドラ
イブ側の板厚をHb とすると、入側ウェッジ量WI は両
側端部板厚の差であるから、次の(15)で表わされ
る。
【0034】 WI =Hb −Ha …(15)
【0035】又、ウェッジ比率は、ウェッジ量を幅方向
の平均板厚又は中心板厚で除した値であり、中心板厚H
m を用いると、入側ウェッジ比率RI は、次の(16)
式で与えられる。
【0036】 RI =(WI /Hm )=(Hb −Ha )/Hm …(16)
【0037】前述したように、圧延スタンドの入側と出
側のウェッジ比率が等しければ蛇行は発生しない。そこ
で、この実施の形態においては、圧延スタンドの入側と
出側のウェッジ量を実際に測定し、そのウェッジ量から
求まるウェッジ比率が等しくなるように、圧下手段であ
る蛇行制御操作用のアクチュエータ(レベリング装置)
を操作することにより、帯板に蛇行が発生することを防
止できる。
【0038】この方法は、特に熱間圧延仕上ミルで圧延
する帯板の尾端部に発生し易い蛇行制御には極めて有効
である。即ち、帯板の尾端部が制御対象の圧延スタンド
を通過する前に、各圧延スタンドの入側と出側でそれぞ
れのウェッジ比率を測定し、各スタンドの入側と出側の
ウェッジ比率が等しくなるように、ワークロールの圧下
位置を調整しておけば、該尾端部が圧延スタンドを抜け
るときでも、蛇行を発生させないようにすることができ
る。
【0039】ここで、ウェッジ比率は、例えば上記(1
6)式から算出されるものであるが、これは両側端部と
中心位置の3箇所の板厚を測定すれば、直接的に求まる
ので、板厚測定とウェッジ比率算出とは実質的に同一で
ある。そこで、ここでは上記のように「ウェッジ比率を
測定する」という表現をも使用している。
【0040】なお、前記(16)式では、中心板厚Hm
の変わりに、(Ha+Hb)/2を用いてもよい。但
し、通常は、Hmと(Ha+Hb)/2の差は、Hmに
比べて非常に小さいので、どちらを使用しても制御性能
上は大差ない。
【0041】この制御方法においては、蛇行が生じてか
らレベリング装置を操作して圧下位置を修正するのでは
なく、常時圧延スタンドの入側と出側のウェッジ比率を
測定しながら、その測定結果に基づいて同スタンドの圧
下位置を修正する。
【0042】従って、この方法によれば、絶えず出側の
ウェッジ比率が入側のウェッジ比率と等しくなるように
圧延制御できるので、帯板の尾端抜け時に一瞬にして張
力が無くなる場合でも、該帯板に蛇行を生じさせること
なく安定した圧延が可能となる。又、この方法では、精
度の悪い圧延モデルを使用する必要もないので、検出精
度の高いセンサの測定に基づいてレベリング量(ロール
左右の圧下量)を求め、それに従って圧延スタンドの圧
下装置を操作する単純な方法であるため、実用的にも優
れている。
【0043】以下、より具体的な実施の形態の例につい
て詳細に説明する。図3は、本発明に係る一実施形態で
ある連続圧延機における帯板の蛇行制御装置の概略構成
を示すブロック図である。
【0044】上記蛇行制御装置は、F1〜F7の7スタ
ンドからなる熱間仕上圧延機で、各スタンドは鋼板(帯
板)Sを圧延するための一対のワークロール10と、各
ワークロール10を補強するためのバックアップロール
12を有する4段スタンドで構成されている。
【0045】この実施の形態は、上記熱間仕上圧延機に
おいて、鋼板の蛇行が操業上問題となり易い、下流側の
F5〜F7の3スタンドに対して本発明を適用した場合
の例である。これらF5、F6、F7の各スタンドに
は、それぞれ蛇行制御装置14A、14B、14Cが設
けられ、又、F4、F5、F6、F7の各スタンド間及
びF7スタンド出側に16A〜16Dの符号を付した計
4台のウェッジ測定装置が設置され、該ウェッジ測定装
置16A〜16Dで実測されたウェッジ量に基づいて、
上記F5、F6、F7の3スタンドのレベリング装置
(図示せず)を適切に操作するために、上記蛇行制御装
置14A、14B、14Cで、各スタンドに対するレベ
リング操作量を演算するようになっている。
【0046】図4には、上記蛇行制御装置の1つについ
てその構成を詳細に示した。この蛇行制御装置14は、
対象スタンドについて実測された入側と出側の各ウェッ
ジ量WI とWO が、ウェッジ測定装置16から入力され
ると、各ウェッジ量に対して前記(16)式に基づい
て、ウェッジ比率WI /HI 、WO /HO をそれぞれ計
算する、入側ウェッジ比率計算部18A及び出側ウェッ
ジ比率計算部18Bと、これらウェッジ比率の差を計算
する減算部20と、該ウェッジ比率の差(WO /HO
I /HI )に影響係数Aを乗算する影響係数乗算部2
2と、その係数乗算結果に制御ゲインを乗じてレベリン
グ操作量を算出する制御ゲイン乗算部24とを備えてい
る。この蛇行制御装置14で最終的に算出されたレベリ
ング操作量は対象圧延スタンドに出力され、上記減算部
20で算出されたウェッジ比率の差が零になるように、
該スタンドの左右の圧下位置を調整するレベリングが行
われる。なお、この説明では、入側板厚(幅方向平均又
は中心)をHI 、出側板厚(幅方向平均又は中心)をH
O で表わしている。
【0047】上記乗算部22で用いられる影響係数A
は、図5に模式的に示すような、上ワークロール10A
と下ワークロール10Bとにより、鋼板Sが圧延される
場合で考えると、次の(17)式で与えられる。
【0048】 A=HO ・(L/B)・F(B,HO ,k) …(17) ここで、HO :出側板厚 B :板幅 L :ロール両端の支点間距離 k :板の変形抵抗 F :B,HO ,kの関数
【0049】この影響係数Aの算出の仕方を説明する
と、上記蛇行制御装置14では、鋼板Sに蛇行が発生し
ないようにするためには、常に次の(18)式が成り立
つように、レベリング操作量を算出して制御すればよ
い。
【0050】 (WO /HO )−(WI /HI )=0 …(18)
【0051】即ち、今、スタンドの入側と出側のウェッ
ジ比率の間に差が生じている場合には、出側ウェッジ量
O を、次の(19)式で求められるΔWだけ修正すれ
ばよい。
【0052】 ΔW=(HO /HI )WI −WO …(19)
【0053】ここで、図5のワークロール10A、10
Bにおいて、鋼板Sがない状態でのロールギャップを考
えると、上記ΔWのウェッジ変更量を得るために必要な
レベリング操作量ΔSは、次の(20)式で与えられる
ことが分かる。
【0054】 ΔS=(L/B)ΔW …(20)
【0055】ところが、実際の圧延時には、ロールの撓
みや扁平等があるため、これらを関数の形で評価した次
の(21)式で表わされる。従って、上記影響係数A
は、前記(17)式で与えられることになる。
【0056】 ΔS=(L/B)・F(B,HO ,k)・ΔW …(21)
【0057】又、前記制御ゲイン乗算部24で使用する
制御ゲインとしては、比例ゲインでも、更に積分ゲイン
を追加したものであってもよい。
【0058】以上詳述した蛇行制御装置14では、ウェ
ッジ測定装置16で検出された対象スタンドの入側ウェ
ッジ量WI と出側ウェッジ量WO の実測値が入力される
と、これら実測値から、入側と出側のウェッジ比率を前
記入側ウェッジ比率計算部18Aと出側ウェッジ比率計
算部18Bで求めると共に、減算部20でこれらの差を
求め、これをレベリング操作量に変換するために、影響
係数Aと制御ゲインを乗じて出力し、出力された該レベ
リング操作量に従ってレベリング装置を操作する。
【0059】図6は、上述した本実施形態により上流ス
タンドを鋼板の尾端を抜ける時に制御した結果(A)
を、従来方法により制御した結果(B)及び無制御の場
合の結果(C)と対比させて示した線図である。この図
6から明らかなように、(C)の無制御時の板の蛇行量
は、上流スタンド尾端抜けから急激に大きくなってい
く。又、(B)の従来制御では、蛇行量を検出してから
(あるいは、荷重差を検出してから)修正するので応答
性が遅い。これに対し、(A)の本発明では、蛇行発生
の原因となる、圧延機入側と出側のウェッジ比率の差を
なくすように制御しているため、蛇行そのものがほとん
ど発生していない。
【0060】以上詳述した如く、本発明の実施の形態に
よれば、圧延スタンドの入側と出側のウェッジ量を測定
し、該入側と出側のウェッジ比率が常に等しくなるよう
に制御するようにしたため、蛇行量を極めて小さい状態
で圧延することができるようになった。
【0061】特に、鋼板Sの尾端が対象スタンドの上流
側のスタンドを抜けて、張力が急激に無くなったときで
も、発生する蛇行量を極めて小さくすることができた。
【0062】以上、本発明について具体的に説明した
が、本発明は、前記実施の形態に示したものに限られる
ものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能
である。
【0063】例えば、蛇行制御装置を適用する連続圧延
機は前記7スタンドからなるものに限定されるものでな
く、又、少ない圧延スタンドで効果を上げるためには、
下流側のスタンドを中心に適用することが好ましいが、
これに限定されるものでなく、適用するスタンド数も任
意である。
【0064】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
対象圧延スタンドの入側と出側の帯板のウェッジ量を測
定し、入側ウェッジ比率と出側ウェッジ比率とが常に等
しくなるようにレベリング装置を操作するようにしたの
で、該帯板に生じる蛇行量を極めて小さく抑えることが
可能となった。
【0065】又、帯板の尾端が上流スタンドを抜ける際
に発生する急激な蛇行も、極めて小さい範囲に抑えるこ
とが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧延時に生じる蛇行のメカニズムを示す説明図
【図2】ウェッジ比率を説明するための帯板の概略断面
【図3】蛇行制御装置が適用された制御システムの概略
構成を示すブロック図
【図4】上記蛇行制御装置の単位構成を示すブロック図
【図5】レベリング操作量の算出方法を示す説明図
【図6】本発明の効果を示す線図
【符号の説明】
10…ワークロール 12…バックアップロール 14、14A〜14C…蛇行制御装置 16、16A〜16D…ウェッジ量測定装置 18A…入側ウェッジ比率計算部 18B…出側ウェッジ比率計算部 20…減算部 22…影響係数乗算部 24…制御ゲイン乗算部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯板を連続圧延機で圧延する際、少なくと
    も1つの圧延スタンドの入側と出側で帯板のウェッジ量
    を測定し、 測定された上記両ウェッジ量をそれぞれ対応する幅方
    向平均板厚又は幅方向中心板厚で除して、入側ウェッジ
    比率と出側ウェッジ比率とを算出し、 算出された出側ウェッジ比率が入側ウェッジ比率と同一
    になるように、前記圧延スタンドの左右の圧下位置を修
    正することを特徴とする連続圧延機における帯板の蛇行
    制御方法。
  2. 【請求項2】前記圧下位置を修正するレベリング操作量
    を、出側ウェッジ比率と入側ウェッジ比率の差に、次式 A=H0・(L/B)・F(B,H0,k) (ここで、H0:出側板厚 B :板幅 L :ワークロール両端の支点間距離 k :板の変形抵抗 F :B,H0,kの関数) により与えられる影響係数Aを乗算して求める ことを特
    徴とする連続圧延機における帯板の蛇行制御方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記圧下位置の修正を、下流側の圧延スタンドに対して
    行うことを特徴とする連続圧延機における帯板の蛇行制
    御方法。
  4. 【請求項4】帯板を圧延する連続圧延機の少なくとも1
    つの圧延スタンドの入側と出側で測定された入側ウェッ
    ジ量及び出側ウェッジ量から、入側ウェッジ比率及び出
    側ウェッジ比率をそれぞれ計算する手段と、 求められた出側ウェッジ比率と入側ウェッジ比率との差
    を計算する手段と、 求められたウェッジ比率の差に影響係数を乗算する手段
    と、 その乗算結果に制御ゲインを乗算して、出側ウェッジ比
    率を入側ウェッジ比率と同一にするための圧下装置の操
    作量を算出する手段と、を備えていることを特徴とする
    連続圧延機における帯板の蛇行制御装置。
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