JPH10156415A - 熱間仕上圧延におけるウェッジ制御方法 - Google Patents

熱間仕上圧延におけるウェッジ制御方法

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JPH10156415A
JPH10156415A JP8321282A JP32128296A JPH10156415A JP H10156415 A JPH10156415 A JP H10156415A JP 8321282 A JP8321282 A JP 8321282A JP 32128296 A JP32128296 A JP 32128296A JP H10156415 A JPH10156415 A JP H10156415A
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JP
Japan
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wedge
leveling
amount
rolling
rolling mill
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Withdrawn
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JP8321282A
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English (en)
Inventor
Shuichi Ukata
修一 羽片
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 仕上圧延工程において有害なウェッジを除去
することができ、蛇行による圧延事故を皆無ならしめ、
製品の歩留り向上を図ることができるウェッジ制御方法
を提供することを目的とする。 【解決手段】 複数の圧延機による熱間圧延により被圧
延材を仕上圧延するに際し、まず被圧延材のウェッジ量
を最終段圧延機の出側で測定して、ウェッジ目標値との
偏差を修正すべきレベリング量ΔSdf2 を出力する。一
方、前記ウェッジ測定値から式(4)の如き理論モデル
を用いてウェッジをウェッジ目標値とすべきレベリング
量ΔSdf1 を算出出力し、これを前記出力に加算して、
レベリング操作量ΔSdfREF を板厚の厚い前段側圧延機
に適用してウェッジを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、熱間仕上圧延工程
において板を蛇行させることなく速やかにウェッジを目
標ウェッジにすることができる制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ウェッジとは鋼板の幅方向での両エッジ
の板厚差のことであり、一般的に熱延鋼板では、圧延機
が左右完全に対称であり、ウェッジのついていない板を
圧延した場合においても、板の幅方向の温度、成分の不
均一による変形抵抗の違いにより、ウェッジが発生す
る。板のウェッジが大きいと、製品として不合格になる
のみでなく、圧延ラインにおいて板の蛇行が発生し、事
故に繋がることがある。
【0003】従来、このようなウェッジの発生を抑制す
る手段として、特開平4−9206号公報に示すよう
に、板のウェッジと曲りを粗圧延工程で横曲り量とウェ
ッジ量として測定し、これらを片圧下圧延を行うことで
除去し、ウェッジ及び曲りの無い板を仕上圧延機に供給
し、板の蛇行による事故を防ぐ制御方法が提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の特開平
4−9206号公報に示す方法では、仕上圧延機にウェ
ッジの除去された板を提供できるが、仕上圧延機におい
て前述のような理由により、新たにウェッジが発生する
ため、製品のウェッジを除去することは実際上不可能で
ある。
【0005】本発明は、仕上圧延工程において有害なウ
ェッジを除去することができ、蛇行による圧延事故を皆
無ならしめ、製品の歩留り向上を図ることができるウェ
ッジ制御方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係るウェッジ制御方法は、複数の圧延機によ
る熱間圧延により被圧延材を仕上圧延するに際し、被圧
延材のウェッジ量(hW −hD )を最終段圧延機の出側
で測定して、ウェッジ目標値との偏差を修正すべきレベ
リング量(ΔSdf2 )を出力する一方、前記ウェッジ測
定値(hW −hD )から後述の式(4)のような理論モ
デルと積分制御等のフィードバック制御を用いてウェッ
ジをウェッジ目標値とすべきレベリング量(ΔSdf1
を算出出力し、これを前記出力に加算して、操作量(Δ
dfREF )を板厚の厚い前段側圧延機に適用することを
特徴とする。
【0007】また、本発明方法においては、上記の前段
側圧延機は、複数圧延機の1/2より前段(入側)の圧
延機、または最終板厚の2倍以上の板厚を有する被圧延
材を圧延する前段圧延機であること、かつ、ウェッジを
ウェッジ目標値とするレベリング量を求めるに際し、板
先端部におけるウェッジをnサンプル測定し、その平均
値により理論式(例えば、式(4))に基づいて算出す
ることが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を説明する。
仕上圧延機におけるウェッジhdfは、ロールの左右のギ
ャップ差(以下レベリング量と呼ぶ)Sdf、線荷重差p
df、オフセンター量xc 、圧延荷重P、ロールベンディ
ング力Fの関数となり、例えば、次式のように表され
る。 hdf=(b/aB )Sdf+Dpdf+Exc +KF (P+2F) (1) ただし、aB :WS−DS圧下支点間距離(mm)、b:
板幅(mm)、D:第2種平行剛性、E:第1種平行剛
性、KF :圧延荷重影響係数
【0009】また、(1)式の線荷重差pdfは pdf=podf +m(Hdf−hdf) (2) ただし、podf :温度差に起因する線荷重差、m:単位
幅あたり塑性係数、Hdf:入側ウェッジ で表される。以上の式を整理すると、
【数1】 となる。
【0010】よって、粗圧延機でウェッジを除去して
も、仕上圧延機においてこれらの操業変動因子によって
新たにウェッジは発生する。そこで、この仕上圧延機で
発生するウェッジを除去するコントローラを考える。式
(3)の中で、測定できる量は、ウェッジhdf、レベリ
ング量Sdf、圧延荷重P、ベンディング力Fであること
から、これらの測定量からウェッジを除去するためのレ
ベリング量Sdfを求めると、次の(4)式となる。
【数2】 ただし、Sdf:ウェッジを除去するためのレベリング操
作量 hdfMon :ウェッジ測定値
【0011】よって、ウェッジを目標値に制御するため
には、目標値とフィードバックの偏差の積分からレベリ
ング操作量を算出すればよい。式で表すと下記(5)式
となる。
【数3】 ただし、hdfREF :ウェッジ目標値
【0012】さて、上記コントローラを用いてレベリン
グ量を操作すると、ウェッジの変化により、(6)式に
したがって蛇行が発生し、通板事故を起こすことが予想
される。
【数4】 ただし、xc :オフセンター量(=蛇行量)、f:先進
率、v1 :入側板速度、H:入側板厚、h:出側板厚、
df:入側ウェッジ
【0013】この式から明らかなように、板厚が薄くな
るほど蛇行量が大きくなることが分かる。よって、本発
明の制御においては板厚の厚い前段スタンドで実施する
ことが好ましい。しかし、前段スタンドではスタンド−
クラウンメータまでの移送時間が長くなるため、(5)
式のコントローラで制御しようとすると、ゲインGdf
大きく取れず制御応答が悪化し、全長にわたってウェッ
ジを除去することができない問題がある。
【0014】ここで前段側圧延機とは、複数(タンデ
ム)圧延機列の概ね半分(1/2)より以前の入側、或
いは板厚でいうなら最終板厚の2倍以上の板厚を有する
入側の圧延機と定義する。ただし、これを臨界的なもの
ではないが制御の安定という面での推奨値として掲げて
いる。
【0015】そこで、本発明では次の補償器を用いるこ
とで上記の問題を解決する。まず、板先端部でウェッジ
の測定値をnサンプル測定し、その平均を求める。その
平均値より(7)式でウェッジを目標値にするレベリン
グ量を計算する。
【数5】 のような計算式により求まる板先端部の平均ウェッジで
ある。この(7)式で求まったレベリング量を前の
(5)式と加算し出力する。
【0016】本発明における制御系のブロック線図を図
1に示す。本制御系では比較器1で制御目標値と検出さ
れたウェッジの偏差を計算し、2で(5)式を計算する
ために積分器でゲインGdfをかけた上で積分をしてい
る。この積分された偏差をウェッジ−レベリングモデル
3でレベリング量に変換することにより偏差を0にする
ようなレベリング量を算出している。
【0017】さらに、4では測定されたnサンプルのウ
ェッジの平均を算出しており、ウェッジ−レベリングモ
デル5にてレベリング量に変換し、4で計算されたウェ
ッジの平均値を0にするような補償量を算出する。次い
で、加算器6で、上記のウェッジ−レベリングモデル3
の計算結果とウェッジ−レベリングモデル5の計算結果
を加算し、絶対値リミッタ7で、異常出力を制限した上
で加算器8を通してレベリング量を出力する。
【0018】実際には、まず板先端において図1におけ
る符号4,5,6,7,8によりウェッジ平均値を0に
するレベリング量ΔSdf2 を計算、出力した後に、符号
1,2,3の積分制御の出力ΔSdf1 を重畳すること
で、ウェッジを制御する。
【0019】なお、本発明においては、積分制御のみで
はなく、比例制御或いは微分制御も適用可能である。ま
た、上述した理論モデルに限らず、実験モデル等他のモ
デルも考えられる。モデルが変わると最終的にレベリン
グ量を決定する式(4)の係数が変わるが、ウェッジを
目標値にするためのレベリング量を求めるといった基本
的な考えは変わらない。
【0020】
【実施例】図2及び図3はそれぞれ補償器を付加しない
場合(比較例)と付加した場合(本発明例)におけるウ
ェッジ除去のための制御の実施例を示したものである。
いずれも圧延機入側から100μmのウェッジをもった
板が進入したときの制御例であり、制御圧延機から測定
器までの移送時間は10秒であった。まず、時間0で制
御圧延機を板が通過し、次いで移送時間後に測定器は測
定値を出力するため、板通過から移送時間の間は制御が
不可能である。
【0021】図2はフィードバック制御のみを用いたと
きの例であり、このフィードバック制御のみでは、移送
時間が大きい場合ゲインが上げられないため、図の如く
ゆっくりとしたウェッジ除去の応答しか得られない。こ
れに対し、本発明の図3の補償器を備えた制御例では、
測定器通過+サンプル時間後適正な補償量を出力するこ
とができるため、図示のように速やかにウェッジを抑制
し消去できる。
【0022】また、ウェッジ制御を熱間仕上圧延機の前
段スタンドで実施した場合と、後段スタンドで実施した
場合の蛇行量における比較を図4に示す。前段スタンド
では板厚を20mmから10mmに制御し、後段スタンドで
は4mmから3mmに制御している。図から明らかなよう
に、板厚の厚い前段スタンドで制御を実施した場合の蛇
行は、後段スタンドに比べて小さく、操業に大きな影響
を与えるレベルには至っていない。
【0023】
【発明の効果】以上のべた本発明の制御方法により、熱
間仕上圧延工程における板全長にわたり蛇行による圧延
事故を防ぎつつウェッジを除去することができるととも
に、ウェッジを速やかに目標値に追従させることで、ウ
ェッジ不合による切り捨てを減らすことができ、最終製
品の歩留り向上に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御方法を説明するためのブロッ
ク線図。
【図2】補償器を付加せずにウェッジ制御を実施した場
合のウェッジとレベリング量の経時的な変化を示す図。
【図3】本発明の如く補償器を付加してウェッジ制御を
実施した場合のウェッジとレベリング量の経時的な変化
を示す図。
【図4】ウェッジ制御を圧延工程の前段スタンドで実施
した場合と、後段スタンドで実施した場合における蛇行
量の変化を比較して示す図。
【符号の説明】
1 比較器 2 積分制御部 3,5 ウェッジ−レベリングモデル 4 ウェッジ平均値 6,8 加算器 7 絶対値リミッタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の圧延機による熱間圧延により被圧
    延材を仕上圧延するに際し、被圧延材のウェッジ量(h
    W −hD )を最終段圧延機の出側で測定して、ウェッジ
    目標値との偏差を修正すべきレベリング量(ΔSdf2
    を出力する一方、前記ウェッジ測定値(hW −hD )か
    ら理論モデルとフィードバック制御を用いてウェッジを
    ウェッジ目標値とすべきレベリング量(ΔSdf1 )を算
    出出力し、これを前記出力に加算して、操作量(ΔS
    dfREF )を板厚の厚い前段側圧延機に適用することを特
    徴とする熱間仕上圧延におけるウェッジ制御方法。
  2. 【請求項2】 前段側圧延機は、複数圧延機の1/2よ
    り前段(入側)の圧延機、または最終板厚の2倍以上の
    板厚を有する被圧延材を圧延する前段圧延機である請求
    項1記載のウェッジ制御方法。
  3. 【請求項3】 ウェッジをウェッジ目標値とするレベリ
    ング量を求めるに際し、板先端部におけるウェッジをn
    サンプル測定し、その平均値により理論式に基づいて算
    出する請求項1又は2記載のウェッジ制御方法。
JP8321282A 1996-12-02 1996-12-02 熱間仕上圧延におけるウェッジ制御方法 Withdrawn JPH10156415A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4712149B2 (ja) * 1999-02-01 2011-06-29 エス・エム・エス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト ストリップを変形する方法および設備
EP2691188B1 (de) 2011-05-24 2015-06-17 Siemens Aktiengesellschaft Betriebsverfahren für eine walzstrasse
JP2018153831A (ja) * 2017-03-16 2018-10-04 Jfeスチール株式会社 圧延機のレベリング設定方法および圧延機のレベリング設定装置

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Effective date: 20040203