JP3018390B2 - 薄膜層の構造を用いた装置の製造方法 - Google Patents

薄膜層の構造を用いた装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、全体が一体に接合された少なくとも2つ
の部分からなり、そのうちの一つが薄膜型層構造からな
る装置に関する。特に(排他的ではなく)、この発明
は、プレーナー構造を有する磁気ヘッドの構造に効果的
に適用されるものであって、前記磁気ヘッドは第1に、
1又は複数のアッセンブリされた(例えば、フェライト
の)部分からなり、かつ磁界シールド回路(通常の方法
による1又は複数のコイルからなるものでよい)を形成
する本体(前記部分のうちの一つを形成する)を備え、
第2に、前記本体上に搭載された構造(他の部分を形成
する)を備え、前記構造が前記磁極を構成するように配
列された薄膜層により形成され、かつ前記磁極が空隙に
より分離されると共に、当該磁気ヘッドの活性面を形成
しているものからなる。
磁気回路をなす基板を作成するために用いられる技術
は周知であり、フランス特許出願第86 14974号,第88 0
8526号,第87 14824号及び第88 08527号に詳細に説明さ
れている。
特に、フランス特許出願第87 14824号、及び第86 149
74号は、薄膜層の技術を用いた磁気ヘッドの活性面の一
実施例を説明している。
この種の磁気ヘッドは、最後に引用したフランス特許
出願第86 14974号に示すように、磁気読み出し/書き込
み磁気ヘッドの有用な特性を改良すると共に、製造が大
規模となるので、大幅なコストの低減が得られる。
実際、このような複数の磁気ヘッドは、同一基板上に
同時に作成された後、切断されて個別的な複数の磁気ヘ
ッドが形成される。
第1図は、前述の型式の基板例を示すものであり、フ
ランス特許出願第87 14824号の目的をなすものである。
しかし、このフランス特許出願は未だ公告されていな
い。
第1図は、複数の磁気ヘッドを同時に形成するように
設計されたアッセンブリを示す斜視図である。このアッ
センブリは、磁性材料(例えば、フェライト・ブロッ
ク)からなる基板1により形成される。基板1は磁性材
料からなる取付板3を備えている。取付板3を基板1に
取り付ける前に、平行ノッチ2を厚さEの基板1に取り
切り込み、かつ狭い領域4を各平行ノッチ2のベースに
設ける。これによって、この平行ノッチ2と狭い領域4
とが取付板3に対向する基板1の表面8と接触しないよ
うにしている。
次いで、狭い領域4には、ガラス・ベース材のような
非磁性材料が充填される。取付板3は基板1に張り付け
られる。最後に、基板1は、新しい活性面9に狭い領域
4が現われるまで、表面8に沿って機械加工され、基板
3に対向する前記基板の部分(5)を除去し、かつ所望
の幅のギャップ6(非磁性材料からなる)の部分5(点
線により示す)が得られるまで機械加工を行なう。勿
論、狭い領域4は、点線により示す狭い領域4aのよう
に、三角形状のものであってもよい。
このようにして形成された構造は、個別的な磁気回路
に切断される。この切断は、面、例えば平行ノッチ2巻
に位置し、かつこの平行ノッチ2の軸に平行な面Pに沿
って行なわれる。その理由は、第1図の構造が三面体XY
Z内で平行であり、面Pのような面が面ZYに平行なため
である。
次いで、図示されていない面YXに平行な面に沿って切
断を行なう。
次のステップでは、第2図に示すようなコイル7を各
磁気回路CMに設ける。このコイル7は平行ノッチ2を通
って磁気回路CMの1領域に巻き付けられる。
薄膜の磁気ヘッドの場合は、ギャップ6からなる活性
面9が、高透磁率材、例えばセンダスト(Fex Siz A
Lz)として知られている材料の層(図示なし)により被
覆される。この処理は、個々の磁気回路を切り込む前に
実行される。このような高透磁率材料による被覆は、活
性面9及び各磁気回路のギャップ6の部分を覆うことに
よって磁気ヘッドの2つの磁極を形成するものである。
従って、閉磁回路を形成する基板は、全体的に1又は
複数の薄膜層用の親基板を構成する。
例えば、前記2つの特許出願のいずれかの記載によれ
ば、磁気ヘッドの活性表面を形成するために、基本的な
薄膜技術を用いても、その技術には次の欠点がある。
−薄膜の1又は複数の薄膜層を支えることを意図した
基板面、即ち磁気回路を形成する基板は、薄膜の堆積に
適応した表面特性を得るように完全に研磨されなければ
ならない。
−更に、フェライト(非常に硬い)の表面と、微小な
空隙を形成すると共に、(余り硬くない)非磁性材、例
えばガラス(狭い領域4に設けられている)との間に高
さの差を発生させることな0く、基板面を所望の研磨仕
上げのものにすることは困難である。これは、薄膜の品
質を劣化させる破断ゾーンを形成する原因となる。
−磁気回路、又は磁界遮断基板を形成する基板上に堆
積された磁気薄膜を焼鈍することがしばしば必要となる
が、焼鈍温度はこの基板の製造に関連して又はその製造
において用いた材料(磁気回路を形成するフェライト、
フェライト部品の接着剤として又は肉眼で見える空隙の
充填剤として用いるガラス、又は他の非磁性材料)と両
立しないことがある。
−磁極は製造の最終ステップにおけるエッチングによ
り定められる。従って、磁気ヘッドの活性面がフェライ
ト基板の表面から突起し、磁気ヘッドの活性面が平面と
ならない。このために、耐摩耗性の膜を磁気ヘッドの表
面に堆積すれば、磁極の縁によってこの薄膜の脆性な領
域が形成されてしまう。
この発明は、これらの欠点を除去する製造方法に関す
る。勿論、この発明は、薄膜技術を用いた磁気ヘッドを
製造するばかりでなく、一部が薄膜層のうちの少なくと
も一部分をなすと共に、他の部分が前記薄膜層を支持し
た親基板を形成する、少なくとも2つの部分を有する装
置の製造を含む全ての場合に関連する。
この発明によれば、少なくとも一つの薄膜層からなる
薄膜型式の構造を備え、前記薄膜型式の構造を親基板に
搭載した装置の製造方法において、中間基板上に前記薄
膜層を堆積して中間アッセンブリを作成し、前記中間ア
ッセンブリを前記親基板に取り付けることにより、前記
親基板を前記中間アッセンブリに一体に接合させるステ
ップを備え、前記薄膜層が前記親基板と同一側に配置さ
れており、最後に、前記中間基板の少なくとも一部分が
除去されて、前記薄膜層の有用な部分のみを残すように
したことを特徴とする。
この発明を、より明確に理解するために、非限定的な
一実施例を示し、付図を参照する以下の説明により明ら
かにする。
第3図は、非限定的な一実施例として、磁気書き込み
/読み出しヘッドの製造に、この発明を適用した図であ
る。
第3図は、磁性材料の支持体又は基板を形成する親基
板10を示しているが、これは第1図における面Y−Xの
断面から見た基板と同様のものである。第3図の実施例
では、2つの平行ノッチ2のみを示し、各平行ノッチ2
が1列の磁気ヘッドに対応している。製造処理の終り
で、これら2列の磁気ヘッドは点線に沿って切断される
ことにより切り離され、全ての磁気ヘッドが前述のよう
に切り出される。
更に、第3図は1又は複数の薄膜層を有する薄膜構造
11を示す。薄膜層を有する薄膜構造11は、以下の説明で
は中間基板13と呼ぶ基板上に形成されている。また、中
間基板13は、薄膜構造11と共に中間アッセンブリ12を形
成している。
この発明は、薄膜構造11を最終的に支持するように設
計された基板を除き、基板上に薄膜構造11の少なくとも
一部分を作成して、中間アッセンブリ12を最終的な基板
即ち親基板10に取り付けることからなり、この発明の製
造方法の重要な特徴を示すものである。これは、1又は
複数の薄膜層を親基板10上に堆積して処理する従来の工
程と異なる。
説明した非限定的な実施例では、この発明の製造方法
のステップにおいて、薄膜構造11は重畳した3層を堆積
することにより形成される。この3層は、各磁気ヘッド
において、第1図及び第2図に先に示したように、各狭
い領域4により形成された巨視的な空隙に対する微視的
な空隙により分離された2つの磁極を形成するように設
計される。勿論、中間基板13は、第2図に示す磁気ヘッ
ドのような磁気ヘッドの活性面を得るために、1層の磁
性材料を支持してもよい。
中間基板13により支持され、重畳する3つの堆積層1
4,15,16において、薄膜層15は、微小空隙20,20aを形成
するように設計された非磁性材料(例えば、アルミニウ
ム、ケイ素化合物)の層である。
第3図に示すように、中間アッセンブリ12は、微小空
隙20がほぼ平行ノッチ2の長軸21上に位置するように、
親基板10上に配置される。ここで、堆積層14,15,16は狭
い領域4を向いて、即ち狭い領域4と接触している親基
板の活性面9を向いている。
親基板10及び中間アッセンブリ12は、接着物質、例え
ばエポキシ樹脂、溶融ガラス、又は粉末ガラスを用いる
通常の手段により一体に接合されている。この接着物質
は親基板10と中間アッセンブリ12との間に配置され、こ
れらの2部分は接着物質が例えば5μmの程度の比較的
薄い中間層22になるまで、通常の手段(図示なし)によ
り一緒に圧着される。しかし、この中間層は、粗い研磨
処理を行なっても、親基板の活性面9上に存在する不
整、即ち表面の荒れを補償するのに十分な厚さがある。
これは、この発明の方法により得られる大きな効果で
ある。これは、接着剤として作用すると共に、中間層22
が不整及び表面の粗さを補償し、これによって極端に高
品質の研磨処理を必要としないことによる。
第4a図及び第4b図は中間基板13を準備して薄膜層の堆
積を支持する手順を示す。
中間基板13は任意の材質により作成することができ
る。しかし、この材質は、薄膜層技術の分野で現在採用
されている技術を用いるもの、特に通常の化学的なマス
ク及びエッチングの技術を用いるものに適したものでな
ければならない。この材質は、薄膜層(このような焼鈍
が必要な)の焼鈍するために必要な(例えば500℃程
度)の温度に耐える能力も有する必要があり、かつ薄膜
の膨張係数と両立する膨張係数を示す必要がある。従っ
て、中間基板13に用いる材質は薄膜層の処理に必要な条
件と両立するものが選択される。
従って、薄膜の性質(以下で説明する)が与えられた
ときは、半導体がケイ素化合物のような中間基板、又は
ゲルマニウム・ガラス等のような他の種類の材質を形成
するのに適している。
中間基板13の表面25は、最大粗さが数百分の1μmと
なるように処理されてもよい。この程度の表面荒さは完
全に許容できるものであり、薄膜の特性を損なうことな
く、かつ通常の機械的な平削り技術を用いて容易に達成
することができる。
第3図に示す微小空隙20,20aは、中間基板13にエッチ
ングされた段差を用いて作成される。段差の縁は、的確
に定めて可能な限り長方形の空隙を形成する必要があ
る。これは、化学的、機械的又は他のエッチング技術に
より達成可能である。
このため、発明の処理の特徴の一つによれば、中間基
板は単結晶型半導体から作成される。縁が正確にその結
晶軸に従う段差を化学的にエッチングする技術は知られ
ているので、例えば単結晶ケイ素化合物が特に適したも
のとなる。
例えば、ガリウム砒素GaAsもこの目的に用いることが
できる。
通常の方法により樹脂マスク26を堆積させて、中間基
板13の表面25に平坦領域27が現われるようにする(第4a
図)。
平坦領域27における中間基板13のシリコンは、通常の
技術、例えば化学的な処理によりエッチングされる。次
いで、樹脂マスク26が適当な製品により溶解される。こ
れにより、平坦領域27が先にあった中間基板13の空間に
は、第4b図に示すように、凹部28が形成され、この凹部
28の底29がほぼ長方形の縁を有する段差30,30aを介して
表面25に接合する。
次いで、通常方法のカソード壊変、又は化学気相成長
(CVD)のような他の通常の方法を用いて、堆積層14,1
5,16が表面25及び凹部28上に堆積される。
第5図は、複数の薄膜層を中間基板13に堆積した後、
即ち中間基板13が薄膜構造11を支持しているときの中間
基板13を示す。
第1の堆積層14は、例えば厚さが1〜5μmの範囲に
あるセンダスト(Fex Siz ALz)として知られている高
透磁率材料の層である。
第1の堆積層14の上には、例えばアルミニウム又はシ
リコンからなる非磁性材料の第2の堆積層15がある。こ
の第2の堆積層15は、段差30,30a上の微小空隙20,20aを
形成するように設計されている。これらの微小空隙20,2
0aの厚さは、例えば0.1〜1μmの範囲にある第2の堆
積層15の厚さのみに依存している。
勿論、図における寸法は、これらの図を明確にするた
めに実寸ではない。
第2の堆積層15の上には、磁性材料からなる第3の堆
積層16がある。第3の堆積層16は第1の堆積層14のもの
と同様の種類及び厚さのものである。堆積層14,15,16が
完全に中間基板に設けられ、落ち込んだ領域即ち凹部28
の形状に従うことに注意すべきである。
従って、第1の堆積層14、第2の堆積層15、次いで第
3の堆積層16を堆積することにより、堆積層14,15,16を
堆積する処理において、即ち第1の堆積層14を堆積した
時点から第3の堆積層16を堆積した時点までに、これら
の堆積を行なった囲みから中間アッセンブリ12を除去す
る必要がないように、第1の堆積層14、第2の堆積層1
5、第3の堆積層16を順次堆積する。実際、堆積間に
は、フォトリソグラフィーの工程を必要としないので、
樹脂の清掃に関連した全ての問題を除去する。一方、従
来技術ではこのような清掃が堆積層間で適正な接着を確
保するるために重要なことであった。
第6図は通常の研磨処理を行なう中間アッセンブリ12
を示す。この研磨処理は、落ち込み領域即ち凹部28の各
側面から、第3層の部分16b,16c及び第2の層(非磁性
材料)の部分15b,15c(点線により示す)を除去するよ
うに設計されているので、この処理のステップでは、第
1の堆積層14(完全);第2の堆積層の中心部15a(凹
部28に位置する)及び段差30,30a上に形成された微小空
隙20,20a;第3の堆積層16の中心部16aのみ残留する。
この処理の結果は、下記により形成される薄膜構造11
の平面32が出現する。
−凹部28の両側に位置する第1の堆積層14の周辺部14
b,14c; −磁性材料からなる第3の堆積層16の磁性体層16a; −(第3の堆積層16の)磁気層16aを(第1の堆積層1
4の)周辺部14b,14cから離すようにする各微小空隙20,2
0aの一端; −磁気中心部14a,16a間に非磁性材料の中心部15aが配
置される。
親基板10(又は磁界シールド基板)及び中間アッセン
ブリ12は、第3図に示す方法により一体に接合されてい
る。
次の手順は、化学的、機械的又は他の処理により中間
アッセンブリ12を除去し、第1の堆積層14から磁気中心
部14aを除去し、かつ第2の堆積層15の非磁性中心部15c
の全ての又は一部分を除去するために用いられる。
第7図に示すように、中間層22(現在、機能部分11a
に縮小されている)を介して薄膜構造11を支持する親基
板10が得られる。ここで、薄膜構造11は、同一面に位置
し、かつ微小空隙20,20aにより分離され、親基板10に対
向する活性面35a,35bを形成している。
残っている唯一の処理は、例えばフランス特許出願第
87 14822号に説明されているように、活性面35a,35b上
に磁極の形状をエッチングすることである。
磁極の形状は、非限定的な実施例として示す第8図の
ものでよい。第8図は磁極P1及びP2の形状を示す図であ
る。また、磁極P1及びP2は、例えば微小空隙20,20a、微
小空隙20aのいずれかの側面に作成されたものでもよ
い、この場合に、磁極P1及びP2は第7図に矢印40により
示すように、上から見たものである。
磁極P1及びP2をエッチングするために、処理が簡単で
あり、その方法については説明するまでもないが、以下
に説明する処理を採用してもよい。
−活性面上に感光性樹脂又は被覆を堆積する。
−磁極P1及びP2に与えられる形状及び寸法のマスクを
用いて、この被覆を1回以上マスクする。
−マスクした感光性樹脂の被覆を露出させる。
−感光性樹脂及びマスクを除去した後、磁極P1,P2を
作成するために、通常の方法によるエッチング(化学的
なエッチング、イオン・エッチング、プラズマ・エッチ
ング)をしてもよい。この方法によって、磁極P1,P2は
周辺の表面から突起したものとなる。
1つ又は複数のコイルの製造及び/又はアッセンブリ
については、例えばフランス特許出願 第86 14975号に
説明されている方法により達成され、又は個別的に磁気
ヘッドを切断又は分離して達成される。この磁気ヘッド
は平行ノッチ2、2aを介して磁気回路の1領域に1又は
複数のコイルが巻き付けられる。
以下の説明は、この発明による製造方法の実施例に関
するものであり、中間基板13に埋込まれた、即ち周辺面
から突起することのない磁極を提供するものである。
第9a図及び第9b図は、第8図に示す中間基板13に、磁
極P1,P2のものと同様の形状をもった磁極の型を得る処
理を示す。第9a図及び第9b図は第8図に示すX軸に沿
い、磁極P1,P2の横方向の側面46が存在する縦断面図で
ある。
中間基板13の表面25にマスクが作成される。マスクが
作成されると、第8図に示磁極の形状をもった平坦面48
が浮び上がる。第9a図の形状はこの磁極の側面46を長さ
方向について示すものである。
例えば、化学的な処理により平坦面48をエッチング
し、マスク47の樹脂を除去すると、表面25に磁極の形状
をもった凹部49が現われる。この凹部49は、垂直な段差
50,51を介して表面25に会合する。
第10a図及び第10b図は、第2の磁極を形成し、かつ前
記凹部49の深さを増加することにより、前記凹部28に対
称な他の凹部を作成する処理のステップを示す。
このために、凹部49により形成された新しい平坦領域
54と、第2の磁極の形状の付加的な平坦領域55とが現わ
れるように、2つの磁極の形状をなす第2のマスク53を
中間基板13の表面25に配置する。
初期パターンを形成している現在の凹部49側に作成す
べき第2のパターンを重畳することは、可能な限り正確
でなければならないが、その性質から極端に厳密なもの
ではない。好ましいものとして、第2マスク53は、第10
a図に示すように、垂直な段差50を覆う第1のマスクに
対していくらかオフセットされる。
第10b図は、平坦領域54の位置に平坦領域54をエッチ
ングし、かつ第2マスク53を除去すると、中間基板13の
表面25に二段領域60が形成される。二段領域60は、更に
深い凹部49及び61により形成されている。凹部61は、最
後の平坦領域55を置換し、一端が新しい段差63により表
面25に接続し、他端が二段領域60の中心にほぼ位置する
段差51即ち中間段差により凹部49の底に接合している。
第11図は3つの堆積層14,15,16を示す。これらの堆積
層14,15,16は中間基板13上に、特に二段領域60に堆積さ
れており、前記実施例のように重畳され、段差63,51,50
の形状に従っている。
次の手順は二段領域60の外側にある薄膜層の複数部分
を除去するステップからなる。これは、前記実施例のよ
うに、研磨処理をして中間基板13の表面25から突起して
いる物質を除去することにより達成される。前記表面25
は、第11図の点線により定められているものである。
この研磨処理の結果、第12図に示すように、表面25の
ときと同一面で二段領域60の位置に磁性材料からなる堆
積層14の表面S14と、堆積層16の表面S16とが形成され
る。非磁性材料の第2の堆積層15はこれら2つの堆積層
14及び16を分離するものであり、その縁は垂直な段差5
0,51の高さのところに来る。
このような方法により形成された中間アッセンブリ12
は、前記実施例に説明したものと同様の方法により、親
基板10に一体に接合可能になる。この発明の実施例で
は、勿論、前記状況にもかかわらず、磁極P1,P2の形状
が既に堆積層14,16に形成されている。
第13図は、中間層22を介して中間アッセンブリ12に一
体に接合する親基板10、親基板10を向く表面25、S14、S
15及びほぼ平行ノッチ2の長軸21を中心とした段差51を
示す。この時点では、非磁性材料からなる第2の堆積層
15が段差を形成している。この段差は空隙73を形成する
ように設計されたものである。
この発明の製造方法において、次のステップは中間基
板13と、中間アッセンブリ12の最深レベルにある第1の
堆積層14の部分とを部分的に除去するステップである。
ここで、磁気薄膜層の最深レベルの領域は、第13図に示
す第1の層14Pとして識別される。実際、この処理は、
点線70により表わされた面を超えている全ての物質を除
去するステップからなる。この点線70は、この層を保持
する、即ち表面S14に対向する部分が第1の堆積層14の
下面71に対応する。その結果、構造の機能部的な薄膜構
造11bのみが保持される。
第14図はこの処理の結果を示す。この機能的な部分の
薄膜構造11bが、親基板10に一体に接合されること、及
び前記実施例と異なり、2つの磁極P1,P2が既に形成さ
れ、第1の堆積層14の一部分と、第3の堆積層16の一部
分とによりそれぞれ表わされていることは、明らかであ
る。2つの磁極P1,P2は第2の堆積層15により作成され
た微小な空隙73により分離されている。
この発明の処理の実施例では、活性面が完全に平らと
なるように、中間基板13の残りの部分13aと部分13bとの
間に埋め込まれていることも明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は複数の磁気ヘッドを作成するために用いられ、
かつ1又は複数の薄膜層用の親基板を構成することにな
る磁性材料の公知の基板を示す斜視図、 第2図は第1図に示す基板を切断して作成された公知の
磁気回路を示す斜視図、 第3図はこの発明の処理の特徴的な工程の概要を示すと
共に、第2図に示すものと同一の親基板の断面図、 第4a図及び第4b図は第3図に示す中間基板をエッチング
するステップの前後について概要的に示す断面図、 第5図は3薄膜層により被覆された中間基板の断面図、 第6図は空隙を作成するように設計された研磨工程が続
く第5図の中間基板を示す断面図、 第7図は同一面に配置された磁気的な薄膜層により被覆
され、空隙により分離された親基板を示すと共に、中間
基板を除去した後の磁気ヘッドの概要輪郭を形成する2
つの磁気薄膜層の断面図、 第8図は非限定的な一実施例として磁気ヘッドの磁極に
付けられた形状を示す断面図、 第9a図,第9b図は、この発明の好ましい一実施例として
第1の磁極に関連するマスキング及びエッチングに関す
る処理の1ステップを示す図であり、中間アッセンブリ
上に磁極を形成する、即ち中間支持体を除去する前に、
中間アッセンブリ上に磁極を形成する、即ち中間基板を
除去する前の図、 第10a図,第10b図は2つの磁極に関するマスキング及び
エッチングのステップを概要的に示す図、 第11図は中間基板上に3つの薄膜層を連続的に堆積し、
研磨することにより、直接、空隙により分離された2つ
の磁極が現われる研磨結果を示す図、 第12図は第11図に示す薄膜層の構造の研磨及び平削のス
テップが続く中間アッセンブリの断面図、 第13図は中間アッセンブリがこの発明の方法の好ましい
一実施例における親基板に取り付けられているステップ
を示す断面図、 第14図は中間基板を除去した後の薄膜層を接着した親基
板を示す断面図である。 10……親基板、11……薄膜構造、 12……中間アッセンブリ、13……中間基板、 14,15,16……堆積層、22……中間層、 25……表面、28,49,61……凹部、 30,30a,50,51,63……段差、 32……平面、48……平坦図、 53……マスク、54,55……平坦領域、 60……二重領域、71……下面、 73……空隙、P1,P2……磁極。
フロントページの続き (72)発明者 フランソワ モーリス フランス国 91370 ベリエーレ ル ビュイソン アレ デュ クレールブル グ,19番地 (72)発明者 ポール―ルイス ミュニエ フランス国 75012 パリ ル デュ ドクトール アルノルド ネッテル,23 番地 (56)参考文献 特開 昭50−66219(JP,A) 特開 平1−285009(JP,A) 特開 平2−260104(JP,A) 実開 昭42−5480(JP,U) 特公 昭42−5480(JP,B1) 特表 平3−502847(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/127 - 5/255 G11B 5/31

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一つの磁気ヘッドを形成する装
    置の製造方法において、 該装置が薄膜層の型式の構造(11,11a)を備え、 前記構造(11,11a)が磁性材料(14,15,16)の少なくと
    も一層を備え、 前記構造(11,11a)が親基板(10)により支持され、 中間薄膜アッセンブリ(12)を作成するように中間基板
    (13)上に磁性材料(14,16)の層を堆積するステップ
    と、 前記中間アッセンブリ(12)を前記親基板(10)に取り
    付けて、親基板を中間アッセンブリ(12)と一体とする
    ステップと、 中間アッセンブリ(12)が親基板(10)に一体に結合さ
    れるとき、前記中間基板上に層を堆積させることなく、 前記磁性材料の層(14,16)は親基板(10)の側に位置
    し、 前記中間アッセンブリの機能的な部分(11,11b)のみを
    残すように、前記中間基板(13)を少なくとも部分的に
    除去することを特徴とする製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の製造方法において、 前記中間アッセンブリ(12)と前記親基板(10)との間
    に中間層(22)を形成する接着物質により前記中間アッ
    センブリ(12)及び前記親基板(10)を一体に接合する
    ステップを備え、 前記中間層(22)は前記親基板(10)上に存在する不整
    又は面のあらさを補償するために十分な厚さのものであ
    ることを特徴とする製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の製造方法において、 前記親基板(10)は少なくとも一つの磁気回路を備え、 磁性材料の少なくとも一層(14,16)を前記中間基板(1
    3)上に堆積して磁極(P1,P2)を形成することを特徴と
    する製造方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の製造方法について、 前記中間基板(13)の一つの表面(25)に少なくとも一
    つの凹部(28)を形成するステップと、 前記中間基板(13)の表面(25)及び前記凹部(28)に
    第1、第2及び第3の3つの重畳した薄膜層(14,15,1
    6)を堆積するステップとを備え、 前記中間基板(13)と接触している第1の層(14)は磁
    性材料の層であり、 前記第1の層(14)上に堆積された第2の層(15)は非
    磁性材料であり、 前記第2の層上に堆積した第3の層(16)は磁性材料で
    あり、 前記表面(25)と前記凹部(28)の底との間は段差(3
    0,30a)を形成し、 前記第1及び第2の層の形状は前記段差(30,30a)の形
    状に従い、 前記第3の層(16)の側で前記中間アッセンブリ(12)
    を切削して前記凹部(28)の外側に位置する層の1部分
    (16b,16c)を除去し、 前記凹部(28)の外側にある第2の非磁性膜の周辺部
    (15b,15c)を選択的に除去して、実質的に平面(32)
    を形成し、 前記段差(30,30a)の両端の前記第2の層(15)の少な
    くとも一端(20,20a)を前記平面上に出現させ、 各端(20,20a)は2つの磁性体層を分離する空隙を形成
    し、その一方が前記第1の層(14)の一部により形成さ
    れ、他方が前記第3の層(16)の一部により形成され、 前記中間アッセンブリ(12)は前記平面(32)により前
    記親基板(10)に一体に接合されることを特徴とする製
    造方法。
  5. 【請求項5】請求項4記載の製造方法において、 前記親基板(10)及び前記中間アッセンブリ(12)は一
    体に接合された後、前記親基板(10)に対向する面上の
    前記中間アッセンブリ(12)を機械加工して、前記中間
    基板(13)及び前記第1の磁性体層(14)の前記凹部
    (28)の中に位置する中心部を除去して、前記第1及び
    第3の磁性体層(14,16)の残りの部分を同一の面に存
    在させ、 前記残りの部分をエッチングして空隙(20,20a)により
    分離された少なくとも2つの磁極(P1,P2)を形成する
    ことを備えたことを特徴とする製造方法。
  6. 【請求項6】前記請求項のうちのいずれかに記載の製造
    方法において、 前記中間基板(13)は単結晶型半導体を用いて作成され
    ていることを特徴とする製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1記載の製造方法において、 前記中間基板(13)はシリコンからなることを特徴とす
    る製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1記載の製造方法において、 中間基板の表面(25)に、第1の凹部(49)とこれより
    狭い第2の凹部(61)をもつ2段レベルの区画(60)を
    作成し、 2つの凹部は中間段差(51)により分離され、 前記区画(60)に各々、磁性、非磁性及び磁性の第1、
    第2及び第3の薄膜(14,15,16)を堆積させ、 次に、中間基板の前記表面(25)から突出した層の部分
    を除去し、 上記により得られた中間アッセンブリを、前記表面(2
    5)を介して親基板(10)に固定し、 前記中間基板と前記第1の磁性層(14)の一部を除去し
    て、中間アッセンブリに、第1の磁性層(14)の一部と
    第3の磁性層(16)の一部から構成される機能部分(11
    b)のみをのこし、 2つの磁性層(14,16)は、前記中間段差(51)の上
    の、非磁性の第2の薄膜層(15)による空隙(73)によ
    り分離され、 2つの磁性層(14,16)は、中間基板(13)から除去さ
    れずに残った部分(13a,13b)に埋込まれた磁極(P1,P
    2)を構成することを特徴とする製造方法。
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