JP3016560B2 - 電圧非直線抵抗体の製造方法 - Google Patents

電圧非直線抵抗体の製造方法

Info

Publication number
JP3016560B2
JP3016560B2 JP63279502A JP27950288A JP3016560B2 JP 3016560 B2 JP3016560 B2 JP 3016560B2 JP 63279502 A JP63279502 A JP 63279502A JP 27950288 A JP27950288 A JP 27950288A JP 3016560 B2 JP3016560 B2 JP 3016560B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide layer
porcelain
electrode
layer
linear resistor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63279502A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02126603A (ja
Inventor
哲司 丸野
進 宮林
春一 大滝
信悦 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP63279502A priority Critical patent/JP3016560B2/ja
Publication of JPH02126603A publication Critical patent/JPH02126603A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3016560B2 publication Critical patent/JP3016560B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermistors And Varistors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はバリスタの製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕及び〔発明が解決しようとする課題〕 従来、半導体磁器電子部品の電気特性は、磁器表面に
形成される電極金属の種類や電極の形成方法により大き
く変化することが知られている。
一般に、半導体磁器表面に金属電極を形成するに際し
ては、オーム性電極であるIn,Ga共晶合金を含むAgペー
ストを半導体磁器に塗布し、400〜500℃の低温で焼付け
処理を行って(西ドイツ特許第1665880号明細書)第1
層を形成し、はんだ付け性確保のため第1層の上にAgペ
ーストを塗布し焼付けて第2層を形成する方法が採用さ
れている。
しかしながら、このような電極形成方法で製造された
半導体磁器電子部品の電気特性は十分磁器の特性を引き
出すことが出来るものの、電極が、貴金属であるAgとIn
がGaが混合された状態で形成されているため高湿度や、
塩水等のイオンを含む溶液の環境によりInやGaが選択的
に腐食され、電気特性の劣化が見られる問題点があっ
た。またIn,Ga含有銀ペーストは、Ag特有のシルバーマ
イグレーションを誘発しやすく、はんだ付け時にAgの電
極喰れが発生する。
さらに、別の電極形成方法として、半導体磁器に対し
Ni無電解メッキ処理を行った後、300〜500℃の温度条件
で熱処理を行う方法や、半導体磁器にCu等を塗布した
後、中性雰囲気中で焼付ける方法がある。
しかしながら、Ni無電解メッキ法ではメッキ液による
磁器の浸食が生じやすく、メッキイオンが残留して電気
特性を損う問題点があり、更に、Cuを中性雰囲気中で焼
付けたものではCu電極膜厚が薄い場合、はんだ付け時に
電気特性の劣化が生じるという問題点があった。
このように、従来の技術で得られた半導体磁器電子部
品は高湿度,塩水等のイオンを含む溶液により、あるい
は、はんだ付けにより電気特性が劣化したり、製造工程
において磁器がメッキ液により浸食させる、などの問題
点があった。
本発明は、上述する従来の問題点を除去し、電極強度
(電極の接着強度),電気的特性に優れ高湿度,塩水等
のイオン性溶液の環境や、はんだ付けにおいても特性劣
化の小さい電圧非直線抵抗体の製造方法を提供すること
を目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の電圧非直線抵抗体の製造方法は、半導体磁器
表面の酸化層上に、AgまたはCuの金属粉末を主成分とす
る導電性ペーストを塗布し、これを酸素濃度(Vol%)
1×10-2〜1×10-8%の雰囲気中で焼成することによっ
て、半導体磁器表面の酸化層表面に電極層を形成し該電
極層直下の酸化層表面を低抵抗化させたことを特徴とす
るものである。
さらに、本発明に係る電圧非直線抵抗体の製造方法
は、半導体磁器表面の酸化層上に、AgまたはCuの金属粉
末とBの還元性物質の粉末とを互いに混合分散させた導
電性ペーストを塗布し、これを大気中で焼成することに
よって、半導体磁器表面の酸化層表面に電極層を形成し
該電極層直下の酸化層表面を低抵抗化させたことを特徴
とするものである。
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。
〔実施例〕
(実施例1) 半導体磁器としてSrTiO3を主成分とする非直線抵抗体
を用いた。磁器は1480℃,中性雰囲気中(N2)で焼成し
た後、840℃,4時間の大気焼成を行って得られたもので
ある。
大気焼成時に磁器表面は酸化され、非直線性を示す酸
化層となるが、その酸化層の厚さは第1図に従う磁器で
ある。
この図は、酸素の磁器中の拡散係数を示すものであっ
て磁器の結晶粒界、粒内において大きな相異があると思
われるが、電気特性から大まかに酸化層の厚さχは、 で求めることができる。
ただし、Dはある温度での酸素の拡散係数、tは時間
(sec)である。
この半導体磁器の表面に、粒径0.05μmのAg粉100部,
ZnOを主成分とするガラスフリット2部を40部のビヒク
ルに分散させたペーストをスクリーン印刷により塗布し
た。その後、非酸化性雰囲気中で焼成するが、その際焼
成雰囲気の酸素濃度を変えて800℃,10分間安定の条件で
Ag電極層形成を行い、非直線抵抗体として評価した。そ
の結果を第1表に示す。
第1表においてE10は、磁器に10mAの電流を流すのに
必要な電圧値であり、電圧非直線性を示すαは次式 α=1/(log E10/E1) により求められるものである。但し、E1は磁器に1mAの
電流を流すのに必要な電圧値である。
また、「電極下素体InGaによるE10値」は、一旦形成
した電極を剥がした後、InGaを塗布して測定したもので
ある。
そして第1表には比較例として、「InGa分散型Ag電極
+Ag層」すなわち、Agペースト中にInGaを分散させたオ
ーミック銀を下層とし、はんだ付け性確保のためのAg層
を上層として形成した電極(焼付けは550℃,10分間大気
雰囲気中),無電解Niによる電極(350℃,30分間熱処
理),オーム性電極であるInGaによる電極のそれぞれに
ついて、E10を測定した。なお、はんだ耐熱条件は、共
晶はんだを350±5℃,3秒間の条件ではんだ付けしたも
のである。
第1表からわかるように試料No.3〜7では「電極下素
体InGaによるE10値」が、試料No.1,2に示す電極層焼成
雰囲気で焼成したものや、No.10に示す電極層焼成前の
磁器にInGaを塗布したものと比べて小さくなり、磁器表
面の酸化層表面が還元すなわちAgの酸化により磁器表面
の酸化層の最外表面の酸素濃度が低下され、導体層ある
いは抵抗層として作用しており、焼成雰囲気の酸素濃度
が0.1%(vol%)以下であれば各処理後のE10変化率が
非常に小さく、特に酸素濃度が0.01%以下ではE10変化
率は測定誤差範囲内となるものである。
これに対して、資料No.1は大気中で焼成した場合を比
較例として示し、資料No.1、No.2からわかるように酸素
濃度を1%以上にした場合には、はんだ耐熱後のE10
化率及び100V,50サイクルのパルス電圧印加後のE10変化
率が大きく実用に供しがたいこと、ならびに、従来のIn
Ga分散型Ag電極を用いたもの(試料No.8)は、湿度や塩
水によるE10変化が大きく、またNi電極を用いたもの
(試料No.9)は、はんだ耐熱,塩水,高温,パルス電圧
によるE10変化が大きいことがわかる。
試料No.10は電極層焼付前の磁器にInGaを塗布したも
のを示す。
(実施例2) 実施例1と同じ条件で得た半導体磁器の表面に粒径0.
2〜0.3μmのCu粉100部,ZnOを主成分とするガラスフリ
ット3部を40部のビヒクルに分散させたペーストをスク
リーン印刷により塗布した後、非酸化性雰囲気中で焼成
するが、その際焼成雰囲気の酸素濃度を変えて780±10
℃,安定10分間の条件でCu電極層形成を行い、実施例1
と同じ評価を行った。その結果を第2表に示す。
第2表から、試料No.21,22、即ち0.1%以上の酸素濃
度での電極層焼成ではCu電極が酸化し、そのE10値は測
定出来なかったが、0.01%以下(試料No.23〜27)の焼
成ではいずれも第1表に示した試料No.10の電極層焼成
前のものと比べ磁器のE10値は小さくなり、Agの場合と
同様に各処理後のE10値の変化が極めて小さくなってい
ることがわかる。
(実施例3) 実施例1,2と同じ条件で得た半導体磁器の表面に粒径
0.05μmのAg粉100部,ZnOを主成分とするガラスフリッ
ト2部と粒径05μmのアモルファスB0.1〜1部とを40部
のビヒクルに分散させたペーストをスクリーン印刷によ
り塗布した後、大気中700℃±10℃,安定5分間の条件
でAg電極形成を行い、非直線抵抗体として評価した。
その結果を第3表に示す、なお、本発明によりBを添
加したもの(試料No.32〜37)は、大気焼成のためB2O3
が一部Ag表面に浮いており、該焼成のままでは、はんだ
付け性を確保できないため、80℃の温水で2時間洗浄し
て、はんだ付け性を確保し評価した。
第3表からわかるように、実施例1,2で示したと同様
に電極下の素体のInGaによるE10値が従来例(No.31)と
比べ本発明(No.32〜37)は低下し、磁器表面の酸化層
の最外表面が還元性物質Bにより還元され酸素濃度が低
下し低抵抗化されていることを示すもの、即ち本発明に
係るものでは、どのような処理や試験を行ってもE10
の変化率は小さい。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明は、酸素濃度1×10-2〜1
×10-8%焼成雰囲気中で電極層を形成して、半導体磁器
表面の酸化層の最外表面、即ち電極層直下の酸化層表面
の酸素濃度を低下して低抵抗化し、該表面にAg等の金属
電極を形成したことにより、電極の接着強度及び電気的
特性が良好であり、この電気特性が高湿度,塩水,高温
のいずれによっても劣化しにくい信頼性の高い電圧非直
線抵抗体を得ることができる効果がある。また、ZnO系
バリスタでは中性雰囲気で電極形成するとその磁器表面
の酸化層表面が極端に還元すなわち酸素濃度低下され電
気特性が悪くなるので、実施例3で示したように電極導
電ペースト中に還元性物質を混入し、これを大気中で焼
成して電極形成部分だけを還元すなわち酸素濃度低下す
るだけで十分である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係るもので、磁器表面の酸化
層の厚さを間接的に示すグラフである。
フロントページの続き (72)発明者 大滝 春一 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (72)発明者 柴田 信悦 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−12102(JP,A) 特公 昭47−32279(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体磁器表面の酸化層上に、AgまたはCu
    の金属粉末を主成分とする導電性ペーストを塗布し、こ
    れを酸素濃度(Vol%)1×10-2〜1×10-8%の雰囲気
    中で焼成することによって、半導体磁器表面の酸化層表
    面に電極層を形成し該電極層直下の酸化層表面を低抵抗
    化させたことを特徴とする電圧非直線抵抗体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】半導体磁器表面の酸化層上に、AgまたはCu
    金属粉末とBの還元性物質の粉末とを互いに混合分散さ
    せた導電性ペーストを塗布し、これを大気中で焼成する
    ことによって、半導体磁器表面の酸化層表面に電極層を
    形成し該電極層直下の酸化層表面を低抵抗化させたこと
    を特徴とする電圧非直線抵抗体の製造方法。
JP63279502A 1988-11-07 1988-11-07 電圧非直線抵抗体の製造方法 Expired - Lifetime JP3016560B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63279502A JP3016560B2 (ja) 1988-11-07 1988-11-07 電圧非直線抵抗体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63279502A JP3016560B2 (ja) 1988-11-07 1988-11-07 電圧非直線抵抗体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02126603A JPH02126603A (ja) 1990-05-15
JP3016560B2 true JP3016560B2 (ja) 2000-03-06

Family

ID=17611942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63279502A Expired - Lifetime JP3016560B2 (ja) 1988-11-07 1988-11-07 電圧非直線抵抗体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3016560B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003010099A (ja) 2001-06-29 2003-01-14 Olympus Optical Co Ltd 内視鏡

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02126603A (ja) 1990-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0235749B1 (en) Positive ceramic semiconductor device
JP4244466B2 (ja) 導電性ペーストおよびそれを用いた半導体セラミック電子部品
JPS60500837A (ja) 厚膜抵抗回路
JPH0773731A (ja) 厚膜導電性ペースト組成物
JP3016560B2 (ja) 電圧非直線抵抗体の製造方法
JPS58178903A (ja) 導電性ペ−スト
JPH0822714A (ja) 導電ペーストおよびそれを用いた半導体セラミック部品
JP2550630B2 (ja) 導電性被膜形成用銅ペースト
JP2503974B2 (ja) 導電性ペ−スト
JP3376717B2 (ja) 電子部品の外部電極用導電性組成物およびそれを用いて形成されるセラミック電子部品
JPH0370361B2 (ja)
JPH07105719A (ja) 導電性ペーストと抵抗体素子
JPS6322444B2 (ja)
JP3178532B2 (ja) 半導体磁器電子部品
JP3218906B2 (ja) サーミスタ素子
JPS6221256B2 (ja)
JP2639098B2 (ja) 限流素子
JPH04211101A (ja) 電圧非直線性抵抗素子
JP3548586B2 (ja) 正特性サーミスタ装置
JPH0745552A (ja) 酸化物半導体への電極形成方法
JPH08203772A (ja) チップ型電子部品の端子電極用導電性ペースト
JPS60701A (ja) オ−ム性電極
JPH05101905A (ja) 厚膜サーミスタペースト組成物およびそれを用いた厚膜サーミスタ
JPS58201202A (ja) 半導体磁器用導電性ペースト
JPH0756841B2 (ja) 半導体磁器電子部品、導電性組成物及び半導体磁器電子部品の電極形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081224

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term