JP3015122B2 - 自動車用トランスファの操作装置 - Google Patents

自動車用トランスファの操作装置

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JP3015122B2
JP3015122B2 JP3918891A JP3918891A JP3015122B2 JP 3015122 B2 JP3015122 B2 JP 3015122B2 JP 3918891 A JP3918891 A JP 3918891A JP 3918891 A JP3918891 A JP 3918891A JP 3015122 B2 JP3015122 B2 JP 3015122B2
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久康 村上
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Retarders (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、2輪、4輪駆動の切
り換え動作、センタデフのデフロック、アンロックの
切り換え動作とが可能とされた自動車用トランスファの
操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用トランスファには、従来、例え
ば、特開昭63‐176731号公報で示されるものが
ある。
【0003】これによれば、エンジンと前、後輪側との
間にセンタディファレンシャル(以下、これを単にセン
タデフという)が介設され、このセンタデフの入力側が
上記エンジンに連結され、同上センタデフの2つの出力
側のうち一方の出力側が前輪側に連結され、他方の出力
側が後輪側に連結されている。
【0004】そして、前、後輪の4輪駆動による走行
中、上記前、後輪が路面から受ける外力に差があって
も、上記センタデフによりエンジンから前、後輪側への
トルクの伝達が所定の配分でなされるようになってい
る。
【0005】また、2輪、4輪駆動状態のいずれかを得
ることができるようにするため、上記センタデフの一方
の出力側と前輪側とを係合、解除自在とさせる動力断接
操作子が設けられている。
【0006】更に、上記センタデフの入力側と両出力側
とのうちいずれか2つを係合(以下、これをデフロック
という)、解除(以下、これをアンロックという)自在
とさせるデフロック操作子が設けられている。
【0007】上記デフロック操作子を設けた理由は次の
通りである。
【0008】即ち、上記センタデフの一方の出力側と前
輪側との係合を解除させて後輪のみの2輪駆動状態にす
るとき、同上センタデフの他方の出力側が遊転状態のま
まになっていると、つまり、アンロックの状態になって
いると、エンジンからの動力はこの他方の出力側を空転
させるだけであって、この動力は後輪側には伝わらず、
つまり、自動車が走行できないこととなる。
【0009】そこで、上記のような2輪駆動状態とする
ときには、上記デフロック操作子への操作により、上記
センタデフをデフロック状態にさせて後輪側への動力伝
達を可能にさせるようにしている。
【0010】また、上記の場合、動力断接操作子、デフ
ロック操作子、および操作軸のいずれかへの操作によ
り、上記各係合、解除の選択をするとき、上記した2輪
駆動状態とアンロックの状態とが同時に生じて自動車が
走行できなくなる、ということが生じないようにするた
め、上記両操作子の動作を規制する規制手段が設けられ
ている。
【0011】即ち、上記規制手段は、動力断接操作子が
上記一方の出力側と一方の車輪側とを係合させていると
き、上記センタデフの入力側と両出力側とのうちいずれ
か2つを係合、解除のいずれかを選択する上記デフロッ
ク操作子の動作を許容する一方、上記動力断接操作子が
上記一方の出力側と一方の車輪側との係合を解除させて
いるとき、上記センタデフの入力側と両出力側とのうち
いずれか2つを係合させた上記デフロック操作子をその
状態に保持するよう動作を規制するものとされている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来構
成によれば、動力断接操作子と、デフロック操作子の各
操作子はトランスファケースに対し互いに個別の支軸を
介して支持されている。このため、支軸の数が多い分、
操作装置の構成部品の数が多くなって、その構成が複雑
になり、組み付け作業も煩雑となる。
【0013】また、上記各操作子は互いに離れて設けら
れた個別の支軸に支持されていることから、上記動力断
接操作子とデフロック操作子の動作を規制する上記規制
手段は上記両操作子をそれぞれ支持する両支軸に跨るよ
うに設けられることとなり、よって、この点でも、この
操作装置の構成が極めて複雑になると共に、上記各構成
部品が占める空間が大きくなり、つまり、操作装置の形
状が大きくなって、これを収納する上記トランスファケ
ースが大形になるという問題ある。
【0014】
【発明の目的】この発明は、上記のような事情に注目し
てなされたもので、動力断接操作子、デフロック操作
子、および操作軸のいずれかへの操作によって、4輪、
2輪駆動状態とセンタデフのデフロック、アンロックの
状態との種々の組み合わせ状態が得られるようにすると
共に、2輪駆動状態とアンロックの状態とが同時に生じ
ないようにする規制手段を設けた自動車用トランスファ
の操作装置において、この操作装置の構成を簡単にさせ
ると共に、この操作装置の形状をより小さくさせて、こ
れを収納するトランスファケースを小さくできるように
することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明の特徴とするところは、センタデフ9の2つ
の出力側のうちの第1デフサイドギヤ(一方の出力側)
13を前輪2側と後輪4側のいずれか一方の車輪側に連
結し、第2デフサイドギヤ(他方の出力側)14を他方
の車輪側に連結し、上記第1デフサイドギヤ(一方の出
力側)13と一方の車輪側とを係合(4WD)、解除
(2WD)自在とさせる動力断接操作子26を設け、一
方、上記センタデフ9のデフケース(入力側)11と第
1、第2デフサイドギヤ(両出力側)13,14とのう
ちいずれか2つを係合(DL)、解除(UL)自在とさ
せるデフロック操作子27を設け、
【0016】上記動力断接操作子26が上記第1デフサ
イドギヤ(一方の出力側)13と一方の車輪側とを係合
させているとき(4輪駆動状態)、上記センタデフ9の
デフケース(入力側)11と第1、第2デフサイドギヤ
(両出力側)13,14とのうちいずれか2つを係合
(DL)、解除(UL)のいずれかを選択する上記デフ
ロック操作子27の動作を許容する一方、上記動力断接
操作子26が上記第1デフサイドギヤ(一方の出力側)
13と一方の車輪側との係合を解除させているとき(2
輪駆動状態)、上記センタデフ9のデフケース(入力
側)11と第1、第2デフサイドギヤ(両出力側)1
3,14とのうちいずれか2つを係合(DL) させた上
記デフロック操作子27をその状態に保持するよう動作
を規制する規制手段41を設けた自動車用トランスファ
の操作装置において、
【0017】トランスファケース8に一本の操作軸28
をその軸方向に移動自在に支承させると共に、上記動力
断接操作子26とデフロック操作子27とをそれぞれ上
記操作軸28にその軸方向に移動自在に支承させ、上記
動力断接操作子26、デフロック操作子27、および操
作軸28のいずれかへの操作により、上記動力断接操作
子26、デフロック操作子27、および操作軸28が互
いに連動して上記各係合(4WD,DL)、解除(2W
D,UL)のいずれかが選択可能となるようにした点に
ある。
【0018】
【作 用】上記構成による作用は次の如くである。
【0019】トランスファケース8に一本の操作軸28
をその軸方向に移動自在に支承させると共に、動力断接
操作子26とデフロック操作子27とをそれぞれ上記操
作軸28にその軸方向に移動自在に支承させ、上記動力
断接操作子26、デフロック操作子27、および操作軸
28のいずれかへの操作により、上記動力断接操作子2
6、デフロック操作子27、および操作軸28が互いに
連動して各係合(4WD,DL)、解除(2WD,U
L)のいずれかが選択可能となるようにしてある
【0020】即ち、上記トランスファケース8に対して
の動力断接操作子26とデフロック操作子27の支持は
一本だけの操作軸28によってなされる。
【0021】しかも、上記操作軸28自体もその軸方向
に移動して上記各係合(4WD,DL)、解除(2W
D,UL)を可能とさせるようになっており、これら各
係合、解除のために、上記動力断接操作子26、デフロ
ック操作子27、および操作軸28がそれぞれ有効に働
くこととなっている。
【0022】このため、上記トランスファケース8に固
定されて上記動力断接操作子26もしくはデフロック操
作子27を単に支持させる、というだけの支軸は存在し
ておらず、よって、従来に比べて、操作装置25の部品
点数が少なくなる。
【0023】また、上記したように、動力断接操作子2
6とデフロック操作子27は共に一本の操作軸28に支
承されているため、上記動力断接操作子26とデフロッ
ク操作子27は、これらを個別の支軸に支承させている
従来の技術に比べ、互いにより接近させることができ
る。
【0024】よって、自動車1が走行できなくなる、と
いう不都合の発生を防止するために上記動力断接操作子
26とデフロック操作子27の動作を規制している上記
規制手段41は、上記両操作子26,27が接近する
分、構成が簡単になる。
【0025】しかも、前記したように、操作軸28は軸
方向に移動自在であり、かつ、この操作軸28にその軸
方向に移動自在となるよう上記動力断接操作子26とデ
フロック操作子27を支承させたことから、上記各係
合、解除を得るための動力断接操作子26、デフロック
操作子27、および操作軸28の動作は、いずれも、こ
の一本の操作軸28の軸心上でその軸方向に向うもので
あって、互いの相対的な動作が極めて単純となる。
【0026】よって、上記動力断接操作子26とデフロ
ック操作子27の動作を規制する上記規制手段41は、
上記各操作子26,27とカム係合するカム手段で足り
る。
【0027】また、上記したように、動力断接操作子2
6とデフロック操作子27の動作を規制する規制手段4
1は、上記両操作子26,27が接近する分、形状を小
さくさせることができる。
【0028】よって、上記操作軸28が一本であること
に加えて、上記規制手段41の形状 を小さくできる分、
操作装置25の形状をより小さくさせることができる。
【0029】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面により説明す
る。
【0030】図2において、符号1は自動車で、この自
動車1は左右一対の前輪2,2、これら両前輪2,2の
間に介設されるフロントディファレンシャル3、左右一
対の後輪4,4、これら両後輪4,4の間に介設される
リヤディファレンシャル5、エンジンと変速装置とで構
成される駆動装置6、この駆動装置6からの動力を上記
フロントディファレンシャル3やリヤディファレンシャ
ル5に伝達するトランスファ7を備えている。
【0031】図1と図2により、上記トランスファ7に
ついて説明する。なお、各図中矢印Frは自動車1の前
方を示している。
【0032】上記トランスファ7はトランスファケース
8と、このトランスファケース8に内有されるセンタデ
フ9を備えている。このセンタデフ9は、上記トランス
ファ7の出力軸10の軸心回りに回動自在とされてこの
出力軸10により回転駆動させられる入力側たるデフケ
ース11と、このデフケース11に遊転自在に支承され
るデフピニオン12と、このデフピニオン12に噛合し
て同上出力軸10の軸心回りに回転する一方の出力側た
る第1デフサイドギヤ13および他方の出力側たる第2
デフサイドギヤ14とで構成されている。
【0033】上記第2デフサイドギヤ14は、上記出力
軸10と同軸上に設けられた後輪駆動軸16の前端にス
プライン嵌合により結合され、この後輪駆動軸16の後
端側は前記リヤディファレンシャル5に結合されてい
る。
【0034】上記後輪駆動軸16に平行な前輪駆動軸1
7がトランスファケース8に支承されている。同上後輪
駆動軸16上には駆動鎖車18が遊転自在に支承され、
一方、上記前輪駆動軸17の後端上には従動鎖車19が
遊転自在に支承され、これら駆動鎖車18と従動鎖車1
9とに伝動チェーン20が巻き掛けられている。上記前
輪駆動軸17の前端側は前記フロントディファレンシャ
ル3に連結されている。
【0035】そして、前記第1デフサイドギヤ13に
は、動力断接係合子22が前後にのみ摺動自在にスプラ
イン嵌合し、この動力断接係合子22はその前後摺動で
上記第1デフサイドギヤ13と駆動鎖車18とを係合
(4WD)、解除(2WD)自在とさせる。
【0036】また、同上第1デフサイドギヤ13上に
は、デフロック係合子23が前後にのみ摺動自在にスプ
ライン嵌合し、このデフロック係合子23はその前後摺
動で上記第1デフサイドギヤ13とデフケース11とを
係合(DL)、解除(UL)自在とさせる。
【0037】図1と図2中実線で示すように、動力断接
係合子22を後方移動させて第1デフサイドギヤ13と
駆動鎖車18とを係合させると(4WD)、駆動装置6
の動力の一部がセンタデフ9の第1デフサイドギヤ1
3、動力断接係合子22、駆動鎖車18、伝動チェーン
20、従動鎖車19、前輪駆動軸17、およびフロント
ディファレンシャル3を介して前輪2,2に伝えられ
る。一方、同上駆動装置6の動力の他部はセンタデフ9
の第2デフサイドギヤ14、後輪駆動軸16、およびリ
ヤディファレンシャル5を介して後輪4,4に伝えら
、4輪駆動状態が得られる。
【0038】また、このとき、各図中実線で示すよう
に、デフロック係合子23を後方移動させて第1デフサ
イドギヤ13とデフケース11との係合を解除させ(U
L)、つまり、センタデフ9をアンロックの状態にさせ
る(UL)。すると、これによりフルタイムの4輪駆動
状態が得られる。そして、このときには、センタデフ9
が差動装置としての機能を発揮する。
【0039】また、上記状態から、デフロック係合子2
3を図1中仮想線で示すように前方移動させて、第1デ
フサイドギヤ13とデフケース11とを係合させ(D
L)、つまり、センタデフ9をデフロックの状態にさせ
る(DL)。すると、これによりパートタイムの4輪駆
動状態が得られる。
【0040】一方、動力断接係合子22を図1中仮想線
で示すように前方移動させて、上記第1デフサイドギヤ
13と駆動鎖車18との係合を解除させると、駆動装置
6の動力はセンタデフ9の第2デフサイドギヤ14、後
輪駆動軸16、およびリヤディファレンシャル5を介し
て後輪4,4へのみ伝えられる。すると、これにより、
後輪4,4のみの2輪駆動状態が得られる。
【0041】ところで、上記のままでは、第1デフサイ
ドギヤ13が遊転状態のままとなって、駆動装置6の動
力は上記第1デフサイドギヤ13を空転させ、この動力
が後輪4,4に伝えられないこととなる。
【0042】そこで、上記した2輪駆動状態とするとき
には、デフロック係合子23を図1中仮想線で示すよう
に前方移動させて第1デフサイドギヤ13とデフケース
11とを係合させ(DL)、つまり、センタデフ9をデ
フロックの状態にさせ(DL)、駆動装置6の動力が後
輪4,4に伝えられるようにする。
【0043】図1と図2とにおいて、上記トランスファ
7用の操作装置25が設けられている。この操作装置2
5は上記動力断接係合子22に係合してこの動力断接係
合子22を係脱動作させる動力断接操作子26と、デフ
ロック係合子23に係合してこのデフロック係合子23
を係脱動作させるデフロック操作子27とを備えてい
る。
【0044】また、前記トランスファケース8には前記
出力軸10と平行な一本の操作軸28がその軸方向に前
後摺動自在に両端支承されている。この操作軸28の中
途部には前方から後方にかけて第1〜第4サークリップ
29〜32が取り付けられている。上記動力断接操作子
26は上記第3サークリップ31と第4サークリップ3
2との間で操作軸28にその軸方向に前後摺動自在に支
承され、動力断接操作子26を第3サークリップ31に
当接するまで前方に付勢するばね33が設けられてい
る。また、上記デフロック操作子27は上記第1サーク
リップ29と第2サークリップ30との間で同上操作軸
28にその軸方向に前後摺動自在に支承され、同上デフ
ロック操作子27を第2サークリップ30に当接するま
で後方に付勢するばね34が設けられている。
【0045】上記操作軸28には手動の切換レバー36
が係合ており、この切換レバー36を回動操作すれ
ば、第1サークリップ29もしくは第4サークリップ3
2がトランスファケース8の一部に当接するまで、操作
軸28が前、後移動するようになっている。また、この
操作軸28の前、後移動各位置で、この操作軸28をそ
れぞれ節度的に位置決めするばね37で付勢された位置
決めボール38が設けられている。
【0046】そして、図1中実線で示すように、4輪駆
動状態とアンロックの状態を得ようとして、切換レバー
36の操作により操作軸28を後方移動させると、第3
サークリップ31が動力断接操作子26を後方に押動
し、これに伴い動力断接係合子22が後方移動して係合
動作させられる(4WD)。また、これと共に第1サー
クリップ29がばね34を介しデフロック操作子27を
後方に押動し、これに伴いデフロック係合子23が後方
移動してアンロック動作させられる(UL)。
【0047】この場合、自動車1が操向中などで、デフ
ケース11と第1デフサイドギヤ13との間でトルクの
伝達がなされているときには、操作軸28を後方移動さ
せても、その分、上記ばね34が圧縮されるだけで、デ
フロック係合子23は摩擦力によって、上記デフケース
11と第1デフサイドギヤ13とを接続させたままの状
態を保つ。そして、その後、上記デフケース11と第1
デフサイドギヤ13との間のトルク伝達が小さくなって
上記摩擦力が減少すると、上記ばね34の付勢力によっ
てデフロック操作子27が後方移動させられるようにな
っている。即ち、上記ばね34によって、デフケース1
1と第1デフサイドギヤ13との切断動作が無理なく行
われる。
【0048】また、上記デフロック操作子27には手動
のデフロックレバー39が係合しており、上記4輪駆動
状態において、上記デフロックレバー39を回動操作す
れば、位置決めボール38により操作軸28を不動状態
にしたままで、ばね34を伸縮させながらデフロック操
作子27を前、後移動させることができるようになって
いる。そして、このデフロック操作子27の前方移動に
伴いデフロック係合子23がデフロック動作させられる
ようになっている(DL)。
【0049】一方、2輪駆動状態を得ようとして、同上
切換レバー36の操作により操作軸28を前方移動させ
ると、第4サークリップ32がばね33を介し動力断接
操作子26を前方に押動し、これに伴い動力断接係合子
22が前方移動して図中仮想線で示すように係合解除動
作させられる(2WD)。この場合における上記ばね3
3の働きは前記したばね34と同様である。また、これ
と共に、第2サークリップ30がデフロック操作子27
を前方に押動し、これに伴いデフロック係合子23が前
方移動してデフロック動作させられる(DL)。
【0050】図1と図3とにおいて、動力断接操作子2
6、デフロック操作子27、および操作軸28のいずれ
かへの操作により、前記動力断接係合子22とデフロッ
ク係合子23による各係合(4WD,DL)、解除(2
WD,UL)の選択をするとき、上記した2輪駆動状態
とアンロックの状態とが同時に生じて自動車1が走行で
きなくなる、ということが生じないようにするため、上
記両操作子26,27の動作を規制する規制手段41が
設けられている。
【0051】上記規制手段41はトランスファケース8
に枢支ピン42を介し枢支される回動アーム43を有し
ている。この回動アーム43の後部回動端に形成された
後カム孔44に対し動力断接操作子26に突設された後
カム軸45がカム係合し、上記後カム孔44は、平面視
で前後方向に対し傾斜している。一方、同上回動アーム
43の前部回動端に形成された前カム孔46に対しデフ
ロック操作子27に突設された前カム軸47がカム係合
し、上記前カム孔46は前後方向に延びる直線孔46a
と、この直線孔46aの前端から枢支ピン42を中心に
延びる円弧孔46bとで構成されている。
【0052】そして、図1中実線で示すように操作軸2
8を後方移動させて動力断接操作子26とデフロック操
作子27とが共に後方移動し、上記動力断接係合子22
が係合動作(4WD)した4輪駆動状態で、かつ、上記
デフロック係合子23が解除動作(UL)したアンロッ
ク状態では、後カム軸45は後カム孔44の後端に位置
し、前カム軸47は直線孔46aの後端に位置してい
る。
【0053】上記状態から、上記規制手段41は、デフ
ロック係合子23を係合動作(DL)させたり、また、
解除動作(UL)させたりする上記デフロック操作子2
7の選択のための動作を許容する。
【0054】また、上記4輪駆動状態で、かつ、アンロ
ックの状態から、操作軸28を前方移動させると、前カ
ム軸47は前方移動し、この移動の途中では、前カム軸
47と直線孔46aとのカム係合により、回動アーム4
3の回動が阻止される。このため、後カム軸45の前方
移動は、この後カム軸45と後カム孔44とのカム係合
により阻止され、操作軸28が前方移動する分、ばね3
3が圧縮される。
【0055】そして、上記操作軸28が更に前方移動す
ることにより、前カム軸47が直線孔46aの前端にま
で達すると(図3中仮想線図示)、上記前カム軸47が
円弧孔46bとカム係合可能となって、回動アーム43
が図3中仮想線で示す方向に回動し始める。このため、
ここで、後カム軸45の前方移動が許容されて、この後
カム軸45が後カム孔44とカム係合して回動アーム4
3を回動させながら前方移動することとなる。つまり、
操作軸28を前方移動させたときには、まず、前カム軸
47と共にデフロック操作子27が前方移動してセンタ
デフ9がデフロックされ、この後に、後カム軸45と共
に動力断接操作子26が前方移動して2輪駆動状態が得
られることとなる。
【0056】一方、上記2輪駆動状態から操作軸28を
後方に移動させると、後カム軸45は後カム孔44とカ
ム係合しながら後方移動して回動アーム43を図3中実
線で示す方向に回動させる。この際、前カム軸47は円
弧孔46bと係合しているため、その後方移動が阻止さ
れる。つまり、上記規制手段41は、上記した2輪駆動
状態で、かつ、デフロックの状態では、上記デフロック
係合子23を係合させて(DL)上記デフロックの状態
にさせた上記デフロック操作子27をその状態のままに
保持するよう上記デフロック操作子27の動作を規制す
る。
【0057】このため、上記規制手段41によれば、2
輪駆動状態のときには、センタデフ9がデフロックの状
態に保持されることとなり、よって、2輪駆動状態で、
センタデフ9がアンロックの状態となって、前記したよ
うにこのセンタデフ9が遊転する、という不都合の発生
が回避され、2輪駆動状態での走行において、自動車1
が走行できなくなる、という不都合の発生が防止され
る。
【0058】そして、次に、上記後カム軸45が後カム
孔44の後端に達して4輪駆動状態になるとき、図3中
仮想線で示すように前カム軸47が直線孔46aに係合
し始める。このため、ここで、前カム軸47の後方移動
が許容されて、この前カム軸47が後方移動することと
なる。つまり、操作軸28を後方移動させたときには、
まず、後カム軸45と共に動力断接操作子26が後方移
動して2輪駆動状態から4輪駆動状態に切り換わり、そ
の後に、前カム軸47と共にデフロック操作子27が後
方移動してセンタデフ9がデフロック状態からアンロッ
クされることとなる
【0059】
【発明の効果】この発明によれば、センタデフの2つの
出力側のうちの一方の出力側を前輪側と後輪側のいずれ
か一方の車輪側に連結し、他方の出力側を他方の車輪側
に連結 し、上記一方の出力側と一方の車輪側とを係合、
解除自在とさせる動力断接操作子を設け、一方、上記セ
ンタデフの入力側と両出力側とのうちいずれか2つを係
合、解除自在とさせるデフロック操作子を設け、
【0060】上記動力断接操作子が上記一方の出力側と
一方の車輪側とを係合させているとき、上記センタデフ
の入力側と両出力側とのうちいずれか2つを係合、解除
のいずれかを選択する上記デフロック操作子の動作を許
容する一方、上記動力断接操作子が上記一方の出力側と
一方の車輪側との係合を解除させているとき、上記セン
タデフの入力側と両出力側とのうちいずれか2つを係合
させた上記デフロック操作子をその状態に保持するよう
動作を規制する規制手段を設けた自動車用トランスファ
の操作装置において、
【0061】トランスファケースに一本の操作軸をその
軸方向に移動自在に支承させると共に、上記動力断接操
作子とデフロック操作子とをそれぞれ上記操作軸にその
軸方向に移動自在に支承させ、上記動力断接操作子、デ
フロック操作子、および操作軸のいずれかへの操作によ
り、上記動力断接操作子、デフロック操作子、および操
作軸が互いに連動して上記各係合、解除のいずれかが選
択可能となるようにしてある。
【0062】即ち、上記トランスファケースに対しての
動力断接操作子とデフロック操作子の支持は一本だけの
操作軸によってなされる。
【0063】しかも、上記操作軸自体もその軸方向に移
動して上記各係合、解除を可能とさせるようになってお
り、これら各係合、解除のために、上記動力断接操作
子、デフロック操作子、および操作軸がそれぞれ有効に
働くこととなっている。
【0064】このため、上記トランスファケースに固定
されて上記動力断接操作子もしくはデフロック操作子を
単に支持させる、というだけの支軸は存在しておらず、
よって、従来に比べて、操作装置の部品点数が少なくな
る分、その構成が簡単になり 、その組み付け作業も容易
となる。
【0065】また、上記したように、動力断接操作子と
デフロック操作子は共に一本の操作軸に支承されている
ため、上記動力断接操作子とデフロック操作子は、これ
らを個別の支軸に支承させている従来の技術に比べ、互
いにより接近させることができる。
【0066】よって、自動車が走行できなくなる、とい
う不都合の発生を防止するために上記動力断接操作子と
デフロック操作子の動作を規制している上記規制手段
は、上記両操作子が接近する分、構成が簡単になり、も
って、上記操作装置の構成をより簡単にさせることがで
きる。
【0067】しかも、前記したように、操作軸は軸方向
に移動自在であり、かつ、この操作軸にその軸方向に移
動自在となるよう上記動力断接操作子とデフロック操作
子を支承させたことから、上記各係合、解除を得るため
の動力断接操作子、デフロック操作子、および操作軸の
動作は、いずれも、この一本の操作軸の軸心上でその軸
方向に向うものであって、互いの相対的な動作が極めて
単純となる。
【0068】よって、上記動力断接操作子とデフロック
操作子の動作を規制する上記規制手段は、上記各操作子
とカム係合するカム手段で足りるなど、この点でも、上
記操作装置の構成を更に簡単にできる。
【0069】また、上記したように、動力断接操作子と
デフロック操作子の動作を規制する規制手段は、上記両
操作子が接近する分、形状を小さくさせることができ
る。
【0070】よって、上記操作軸が一本であることに加
えて、上記規制手段の形状を小さくできる分、操作装置
の形状をより小さくさせることができ、もって、余剰空
間が限られた狭い自動車にあって、上記操作装置を収納
するトランスファケースを小さくできるという利点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】トランスファの全体側面断面図である。
【図2】自動車の平面簡略線図である。
【図3】規制手段の平面拡大作用説明図である。
【符号の説明】
1 自動車 2 前輪 4 後輪 6 駆動装置 7 トランスファ 8 トランスファケース 9 センタデフ 11 デフケース(入力側) 13 第1デフサイドギヤ(一方の出力側) 14 第2デフサイドギヤ(他方の出力側) 22 動力断接係合子 23 デフロック係合子 25 操作装置 26 動力断接操作子 27 デフロック操作子 28 操作軸 41 規制手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−176731(JP,A) 実開 昭61−109831(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 23/08 B60K 17/35 F16H 48/30

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センタデフの2つの出力側のうちの一方
    の出力側を前輪側と後輪側のいずれか一方の車輪側に連
    結し、他方の出力側を他方の車輪側に連結し、上記一方
    の出力側と一方の車輪側とを係合、解除自在とさせる動
    力断接操作子を設け、一方、上記センタデフの入力側と
    両出力側とのうちいずれか2つを係合、解除自在とさせ
    るデフロック操作子を設け 上記動力断接操作子が上記一方の出力側と一方の車輪側
    とを係合させているとき、上記センタデフの入力側と両
    出力側とのうちいずれか2つを係合、解除のいずれかを
    選択する上記デフロック操作子の動作を許容する一方、
    上記動力断接操作子が上記一方の出力側と一方の車輪側
    との係合を解除させているとき、上記センタデフの入力
    側と両出力側とのうちいずれか2つを係合させた上記デ
    フロック操作子をその状態に保持するよう動作を規制す
    る規制手段を設け た自動車用トランスファの操作装置に
    おいて、トランスファケースに一本の操作軸をその軸方向に移動
    自在に支承させると共に、上記動力断接操作子とデフロ
    ック操作子を上記操作軸にその軸方向に移動自在に支承
    させ、上記動力断接操作子、デフロック操作子、および
    操作軸のいずれかへの操作により、上記動力断接操作
    子、デフロック操作子、および操作軸が互いに連動して
    上記各係合、解除のいずれかが選択可能となるようにし
    た自動車用トランスファの操作装置。
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