JP3011390B2 - 光学素子およびその製造方法 - Google Patents

光学素子およびその製造方法

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恒一郎 門間
修一 山▲高▼
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富士写真光機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、光学的被膜を有する
光学素子およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フィルタ、ミラー等の光学素子は、光路
の変換、分離、合成等を行う素子として種々の光学系で
用いられているが、これら光学素子の中には、光学的特
性および光学系内の設置位置は異なるものの、形状や色
が極めて似通っているために、肉眼では見分けのつきに
くいものがある。また、1つの光学素子内でも部分的に
光学特性が変化しているために、その設置姿勢が限定さ
れるものもある。
【0003】このようなことから従来、図4に示すよう
に、光学素子表面の有効使用域以外の部分に油性のフェ
ルトペン等で識別マークを書き込む作業が行われてい
た。そして、この識別マークに基づいて、どの光学素子
をどのような姿勢で光学系内のどの位置に設置するかと
いった作業指示が行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに光学素子表面にフェルトペン等で識別マークを書き
込む場合には、光学素子を手で保持して作業を行うこと
となるため、光学素子にゴミ等が付着したり、あるいは
手脂で光学素子表面が汚染される危険が大きくなる、と
いう問題があった。また、1つ1つに手作業で識別マー
クを形成するため多大な労力および経費が必要となる、
という問題もあり、さらには、作業ミスにより光学的被
膜と対応しない間違った識別マークを書き込んでしまう
おそれがある、という問題もあった。
【0005】本願発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、光学素子の品質を損なうことなく労
力および経費を最小限に抑えた上で信頼性の高い識別マ
ークを形成することができる光学素子およびその製造方
法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明は、光学的被膜
を有する光学素子においては、一般にその表面の有効使
用域をカバーするように上記光学的被膜がコーティング
されていることに着目し、この光学的被膜の一部を活用
して識別マークを形成することにより、前記目的達成を
図るようにしたものである。
【0007】すなわち、本願発明に係る光学素子は、請
求項1に記載したように、素子本体の表面の所定領域内
に光学的被膜がコーティングされてなる光学素子であっ
て、前記素子本体表面の前記所定領域外の所定位置に、
前記光学的被膜と同一材質からなる被膜により所定の識
別マークが形成されている、ことを特徴とするものであ
る。
【0008】また、本願発明に係る光学素子の製造方法
は、請求項2に記載したように、素子本体の表面の所定
領域内に光学的被膜がコーティングされてなる光学素子
を製造する方法であって、前記素子本体表面に前記光学
的被膜をコーティングする際、前記素子本体表面の前記
所定領域外の所定位置に、所定の識別マークを前記コー
ティングにより同時形成する、ことを特徴とするもので
ある。
【0009】上記「光学的被膜」は、光学的に意味のあ
る被膜であれば特定の被膜に限定されるものではなく、
例えば、反射膜、反射防止膜、半透膜等が採用可能であ
る。また、その「コーティング」方法についても、具体
的典型例としては真空蒸着が挙げられるが、もちろんこ
れに限定されるものではなく、光学的被膜を形成可能な
方法であれば、スパッタリングその他の各種コーティン
グ方法が採用可能である。
【0010】上記「識別マーク」は、該識別マークの存
在により、光学素子を他の種類の光学素子から識別する
ことができ、かつ、光学素子自体の設置姿勢を特定でき
るものであれば、素子本体表面の所定領域外における形
成位置、大きさ、形状、数等は特に限定されるものでは
ない。
【0011】
【発明の作用および効果】上記構成に示すように、本願
発明に係る光学素子の製造方法は、素子本体表面に光学
的被膜をコーティングする際、その素子本体表面の光学
的被膜形成領域外の所定位置に識別マークを上記コーテ
ィングにより同時形成するようになっているので、人手
を一切介さずに識別マークを形成することが可能とな
る。
【0012】このため、従来のように識別マーク形成の
際に光学素子にゴミ等が付着したり、あるいは手脂で光
学素子表面が汚染される危険が全くなくなり、かつ、識
別マーク形成のために特別な労力や経費を必要とせず、
しかも、識別マークがコーティングにより光学的被膜と
同時形成されるため、光学的被膜と対応しない間違った
識別マークが形成されてしまうおそれが全くなくなる。
【0013】また、本願発明に係る光学素子は、素子本
体表面の光学的被膜形成領域外の所定位置に、光学的被
膜と同一材質からなる被膜により所定の識別マークが形
成された構成となっているので、上記製造方法により製
造することが可能となる。
【0014】したがって、本願発明によれば、光学素子
の品質を損なうことなく労力および経費を最小限に抑え
た上で信頼性の高い識別マークを形成することができ
る。
【0015】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら、本願発明の
実施例について説明する。
【0016】図1は、本願発明に係る光学素子の一実施
例を示す正面図であり、図2および3は、本実施例に係
る光学素子の製造方法を説明する図である。
【0017】図1に示すように、この光学素子2は、素
子本体4の表面の所定領域内(周辺部を除いた矩形形状
の領域)に光学的被膜6がコーティングされており、さ
らに、素子本体4表面の上記所定領域外の所定位置(左
上コーナ部近傍部位)には、該光学素子2の種類を示す
識別マーク8が形成されている。この光学素子2の種類
は、上記矩形形状の領域から突き出している識別マーク
8の凸部パターン(図示の場合には、左側端の凸部8a
および該凸部8aから少し離れた位置の凸部8b)によ
り識別できるようになっている。すなわち、この凸部パ
ターンを変えることにより、他の種類の光学素子2を表
示することができる。また、上記識別マーク8は、素子
本体4表面の左上コーナ部近傍部位一箇所に設けられて
いるので、この識別マーク8により光学素子2の上下左
右を認識することができ、したがって、光学素子2の設
置姿勢を決定する際の基準として識別マーク8を用いる
ことができる。
【0018】上記識別マーク8は、光学的被膜6と同一
材質からなる被膜により形成されており、以下に述べる
ように、素子本体4表面に光学的被膜6をコーティング
する際に該コーティングにより同時形成されるようにな
っている。
【0019】図2に示すように、上記コーティングは、
真空蒸着装置10において真空蒸着により行われるよう
になっている。
【0020】この真空蒸着装置10においては、蒸着物
質12を載せた発熱体14の上方に桟状治具16が配さ
れており、この桟状治具16に、素子本体4を保持した
ヤトイ治具18を複数個セットした後、排気バルブ20
を介してチャンバ22内を高真空状態にした状態で、蒸
着物質12を加熱して蒸発させることにより、素子本体
4に対する真空蒸着を行うようになっている。
【0021】上記ヤトイ治具18は、チャンバ22内に
おいて素子本体4を安定的に保持し、蒸着物質が素子本
体4の不必要な面に回り込まないようにするためのマス
キング治具であり、その詳細構造は図3に示すとおりで
ある。
【0022】図3に示すように、ヤトイ治具18は、該
ヤトイ治具18を桟状治具16にセットするための外周
フランジ部24を除いた部分が、素子本体4と略同一形
状で一段下がって形成されており、その底面部には、素
子本体4を全周にわたって保持するための保持用フラン
ジ部26が形成されている。そして、この保持用フラン
ジ部26に囲まれた開口28の形状と同一形状のパター
ンで素子本体4表面に真空蒸着が施されるようになって
いる。
【0023】上記保持用フランジ部26の1箇所のコー
ナ部近傍部位には、2つのコ字状の切欠き26a、26
bが形成されており、これら切欠き26a、26bの存
在により、上記真空蒸着の際、素子本体4表面に光学的
被膜6と共に識別マーク8が同時形成されるようになっ
ている。
【0024】以上詳述したように、本実施例に係る光学
素子2は、素子本体4表面の光学的被膜形成領域外の所
定位置に、光学的被膜6と同一材質からなる被膜により
所定の識別マーク8が形成されており、そして、この識
別マーク8は、素子本体4表面に光学的被膜6を真空蒸
着する際に同時形成するようになっているので、人手を
一切介さずに識別マーク8を形成することが可能とな
る。
【0025】このため、従来のように識別マーク形成の
際に光学素子2にゴミ等が付着したり、あるいは手脂で
光学素子2表面が汚染される危険が全くなくなり、か
つ、識別マーク形成のために特別な労力や経費を必要と
せず、しかも、本実施例においては、識別マーク8が真
空蒸着により光学的被膜6と同時形成されるため、光学
的被膜6と対応しない間違った識別マークが形成されて
しまうおそれが全くなくなる。
【0026】したがって、本実施例によれば、光学素子
2の品質を損なうことなく労力および経費を最小限に抑
えた上で信頼性の高い識別マーク8を形成することがで
きる。
【0027】なお、光学的被膜6が無色で、素子本体4
との区別がつきにくい場合であっても、光学的被膜6お
よび識別マーク8が施された部分の反射率は素子本体4
の素地の反射率とは異なるため、照明光を反射させるこ
と等によって容易に識別マーク8の判別を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る光学素子の一実施例を示す正面
【図2】上記実施例に係る光学素子の製造方法を説明す
る図であって、真空蒸着装置を示す側面図
【図3】上記実施例に係る光学素子の製造方法を説明す
る図であって、ヤトイ治具および素子本体を示す斜視図
【図4】従来例を示す斜視図
【符号の説明】
2 光学素子 4 素子本体 6 光学的被膜 8 識別マーク 8a、8b 凸部 10 真空蒸着装置 12 蒸着物質 14 発熱体 16 桟状治具 18 ヤトイ治具 20 排気バルブ 22 チャンバ 24 外周フランジ部 26 保持用フランジ部 26a、26b 切欠き 28 開口

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素子本体の表面の所定領域内に光学的被
    膜がコーティングされてなる光学素子であって、 前記素子本体表面の前記所定領域外の所定位置に、前記
    光学的被膜と同一材質からなる被膜により所定の識別マ
    ークが形成されている、ことを特徴とする光学素子。
  2. 【請求項2】 素子本体の表面の所定領域内に光学的被
    膜がコーティングされてなる光学素子を製造する方法で
    あって、 前記素子本体表面に前記光学的被膜をコーティングする
    際、前記素子本体表面の前記所定領域外の所定位置に、
    所定の識別マークを前記コーティングにより同時形成す
    る、ことを特徴とする光学素子の製造方法。
JP6242565A 1994-10-06 1994-10-06 光学素子およびその製造方法 Expired - Lifetime JP3011390B2 (ja)

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SG104264A1 (en) * 2000-02-10 2004-06-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd Lens, manufacturing method thereof, and optical device using the same lens
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