JP3008476U - 包装用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本体部のフランジ部と蓋部とが接着状態にあ
る包装を、簡単に解除できるようにした包装用容器に関
するものである。 【構成】 底面部２、この底面部２の外縁３から上方に
向かって延びる側面部４、及び、側面部４の上端５から
外方に向かって延びその端縁６が四角形状をなすフラン
ジ部７を具える本体部８と、この本体部８のフランジ部
７の一端縁６ａに設けた折曲げ部分９を介して本体部８
と隣接位置にあり、かつ、折曲げ部分９を中心軸として
本体部８に対し回動可能である蓋部１０とを一体形成し
てなり、本体部８のフランジ部７の、折曲げ部分９を設
けた一端縁６ａ以外の残りの三端縁３ｂ〜３ｄで形成す
る二個の角隅部分１１ａ、１１ｂと、これに対応する蓋
部１０の、二個の角隅部分１２ａ、１２ｂとの四個の角
隅部分の内面に、この角隅部分を形成する二端縁に連通
する斜め溝１３を配設して、これら二端縁と斜め溝１３
とで囲まれた三角形状のつまみ部１４を形成してなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主に食品を被包装物とする包装用容器に関するものであり、特に、 納豆を包装するのに好適な容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

包装容器、例えば、納豆用の包装容器には、発泡ポリスチレンペーパーを成形 したものを使用するのが一般的であり、この容器に必要とされる特性としては、 包装適性の他、自動充填に対する機械適性、納豆の熟成適性などが挙げられる。

【０００３】 また、この包装容器は、一般に、底面部、この底面部の外縁から上方に向かっ て延びる側面部、及び、側面部の上端から外方に向かって延びその端縁が四角形 状をなすフランジ部を具える本体部と、この本体部のフランジ部の一端縁に設け た折曲げ部分を介して本体部と隣接位置にあり、かつ、折曲げ部分を中心軸とし て本体部に対し回動可能である蓋部とで構成され（図３（ａ））、この本体部に 納豆などの食品を詰めた後、蓋部を回動させて本体部のフランジ部の内面に衝合 させ、接着剤やホッチキスなどの接着手段を用いて、本体部のフランジ部に蓋部 を接着して食品を包装することができ、この包装は、流通過程を経て、消費者に よって解除されるまで、図３（ｂ）のように維持される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、消費者が包装を解除するには、本体部のフランジ部７と蓋部１０との 間のわずかな隙間１８に爪を入れるなどしてこじ開けなければならず、包装を簡 単に解除できなかった。

【０００５】 そこで本考案の目的は、本体部のフランジ部と蓋部の内面同士が接着状態にあ る包装を、簡単に解除できるようにした包装用容器に関するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、底面部、この底面部の外縁から上方に向かって延びる側面部、及び 、側面部の上端から外方に向かって延びその端縁が四角形状をなすフランジ部を 具える本体部と、この本体部のフランジ部の一端縁に設けた折曲げ部分を介して 本体部と隣接位置にあり、かつ、折曲げ部分を中心軸として本体部に対し回動可 能である蓋部とを一体形成してなり、本体部のフランジ部の、折曲げ部分を設け た一端縁以外の残りの三端縁で形成する二個の角隅部分と、これに対応する蓋部 の、二個の角隅部分との四個の角隅部分のうち、少なくとも一個の角隅部分の内 面に、この角隅部分を形成する二端縁に連通する斜め溝を配設して、これら二端 縁と斜め溝とで囲まれた三角形状のつまみ部を形成してなることを特徴とする包 装用容器である。

【０００７】

【作用】

本考案の包装用容器は、本体部のフランジ部及びこれに対応する蓋部の四個の 角隅部分のうち、少なくとも一個の角隅部分の内面に、この角隅部分を形成する 二端縁に連通する斜め溝を配設し、これら二端縁と斜め溝とで囲まれた三角形状 のつまみ部を形成することにより、このつまみ部が斜め溝を中心軸にして容易に 捲りあがることができ、従って、このつまみ部を引っ張り上げれば簡単に包装を 解除することができる。

【０００８】

【実施例】

以下に本考案の実施例を図面を参照しながら説明する。 図１は、半開きの状態にある、本考案に従う代表的な包装用容器を斜め上方か ら眺めたものであり、図２（ａ）及び（ｂ）は、その容器の上面及び側面から眺 めたものであり、同図（ｃ）は、包装時の容器を側面から眺めたものであり、図 中１は包装用容器、２は底面部、３は底面部の外縁、４は側面部、５は側面部の 上端、６はフランジ部の端縁、７はフランジ部、８は本体部、９は折曲げ部分、 １０は蓋部、１１ａ及び１１ｂはフランジ部の角隅部分、１２ａ及び１２ｂは蓋 部の角隅部分、１３は斜め溝、１４はつまみ部である。

【０００９】 この包装用容器１は、底面部２、この底面部２の外縁３から上方に向かって延 びる側面部４、及び、側面部４の上端５から外方に向かって延びその端縁６が四 角形状をなすフランジ部７を具える本体部８と、この本体部８のフランジ部７の 一端縁６ａに設けた折曲げ部分９を介して本体部８と隣接位置にあり、かつ、折 曲げ部分９を中心軸として本体部８に対し回動可能である蓋部１０とからなり、 シート材料を成形することによって一体形成される。

【００１０】 なお、容器１の側面部４を、底面部２と平行な平面で切断したときの形状が、 図１では、四角形状のものを示したが、多角形状、円形状、楕円形状などに適宜 変更することができる。 シート材料としては、ポリスチレン材料が好ましいが、ポリプロピレン、ポリ プロピレンに無機質材料を混合させたもの、ポリエステルなどの材料でもよい。

【００１１】 また、本体部８のフランジ部７の、折曲げ部分９を設けた一端縁６ａ以外の残 りの三端縁６ｂ、６ｃ、６ｄで形成する二個の角隅部分１１ａ、１１ｂと、これ に対応する蓋部１０の、二個の角隅部分１２ａ、１２ｂとの四個の角隅部分１１ ａ、１１ｂ、１２ａ、１２ｂの内面に、角隅部分を形成する二端縁に連通する斜 め溝１３をそれぞれ配設して、これら二端縁と斜め溝１３とで囲まれた三角形状 のつまみ部１４を形成してある。なお、つまみ部１４は、図１では、四個の角隅 部分１１ａ、１１ｂ、１２ａ、１２ｂに設けてあるが、少なくとも一個の角隅部 分に設けてあればよい。

【００１２】 斜め溝１３は、幅を１〜５ｍｍ、深さを０．５〜２．０ｍｍとし、各端縁への 連通位置を角隅部分の頂点から５〜２０ｍｍの位置にし、その配設形状を直線状 にすることが好ましく、また、その断面形状は好ましくは三角形状であるが、特 に限定はしない。 折曲げ部分９は、図２（ｂ）では、２本の折曲げ溝１５ａ、１５ｂと、これら の折曲げ溝１５ａ、１５ｂで挟まれた弧状部分１６とで構成されているが、この 他にも、台形状や三角形状などの断面形状でもよく、種々の形状にすることがで きる。

【００１３】 この容器１は、包装時には、図２（ｃ）のように、フランジ部７とこれに対応 する蓋部分１０の内面同士を接着手段を用いて接着する。接着手段は、ホッチキ ス又は熱融着のような一般的な方法で行えばよい。 また、図１では、包装状態を確実に維持するため、蓋部１０の内面に、本体部 ８の側面部４の内面と摩擦係合する嵌合部１７を補助的に設けてあるが、これも 必要に応じて適宜配設することができる。

【００１４】 以上のことから、実施例に示す包装用容器１は、包装の解除を、従来のように 、本体部のフランジ部７と蓋部１０との間のわずかな隙間１８に爪を入れるなど してこじ開ける必要がなく、図２（ｃ）の破線で示すように、つまみ部１４を捲 くり上げて指でつまみ上げることによって容易に行うことができるようになった 。

【００１５】 なお、上述したところは、本考案の実施例を示したにすぎず、請求の範囲にお いて、種々の変更を加えることができる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案の包装用容器は、前記つまみ部１４を有することによって、このつまみ 部１４が斜め溝１３を中心軸にして容易に捲れあがるため、このつまみ部１４を 引っ張り上げれば簡単に包装を解除することができ、これによって、消費者は、 納豆などの食品をたやすく取り出すことができるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】半開きの状態にある、本考案に従う代表的な包
装用容器の斜視図である。

【図２】（ａ）は、図１に示す容器の上面図であり、
（ｂ）は、その側面図であり、（ｃ）は、包装状態にあ
る容器の側面図である。

【図３】（ａ）は、従来の包装容器の上面図であり、
（ｂ）は、包装状態にある容器の側面図である。

【符号の説明】

１ 包装用容器 ２ 底面部 ３ 底面部の外縁 ４ 側面部 ５ 側面部の上端 ６ フランジ部の端縁 ７ フランジ部 ８ 本体部 ９ 折曲げ部分 １０ 蓋部 １１ａ，１１ｂ フランジ部の角隅部分 １２ａ，１２ｂ 蓋部の角隅部分 １３ 斜め溝 １４ つまみ部 １５ａ，１５ｂ 折曲げ溝 １６ 弧状部分 １７ 嵌合部 １８ 隙間

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 底面部、この底面部の外縁から上方に向
   かって延びる側面部、及び、側面部の上端から外方に向
   かって延びその端縁が四角形状をなすフランジ部を具え
   る本体部と、この本体部のフランジ部の一端縁に設けた
   折曲げ部分を介して本体部と隣接位置にあり、かつ、折
   曲げ部分を中心軸として本体部に対し回動可能である蓋
   部とを一体形成してなる包装用容器において、 本体部のフランジ部の、折曲げ部分を設けた一端縁以外
   の残りの三端縁で形成する二個の角隅部分と、これに対
   応する蓋部の、二個の角隅部分との四個の角隅部分のう
   ち、少なくとも一個の角隅部分の内面に、この角隅部分
   を形成する二端縁に連通する斜め溝を配設して、これら
   二端縁と斜め溝とで囲まれた三角形状のつまみ部を形成
   してなることを特徴とする包装用容器。