JP3006690U

JP3006690U - 薄葉紙の収納・取出し容器

Info

Publication number: JP3006690U
Application number: JP1994001045U
Authority: JP
Inventors: 肇西野
Original assignee: 三宝紙業株式会社
Priority date: 1994-02-23
Filing date: 1994-02-23
Publication date: 1995-01-31
Anticipated expiration: 2000-02-23

Abstract

(57)【要約】【目的】表面のカバー層を開閉するだけで薄葉紙を一
枚づつ取出すことができ、また、薄葉紙の機能面の判別
が容易で、しかも容器の製造、薄葉紙の収納が簡単で取
扱い易い薄葉紙の収納・取出し容器を提供する。【構成】カバー層３、収納層４及び底面層５の三層か
らなる折畳み方式の容器にして、上記カバー層３はその
内面に粘着部６を備え、収納層４は該粘着部６が当接す
る面に開口部７有してなり、カバー層３の開閉により薄
葉紙１０の一枚を前記粘着部６に粘着して収納層４の開
口部７から取出すように構成されており、好ましくは収
納層の端縁に耳部が設けられ、耳部と収納層裏面との間
に薄葉紙が収納されることを特徴とする薄葉紙の収納・
取出し装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は薄葉紙の収納・取出し容器に係わり、より詳しくはおしろい紙、あぶら取り紙、或いはレンズやＯＡ機器等のクリーンペーパー等表裏に機能上の差異のある各種薄葉紙に適用して最適で、これら薄葉紙を簡易に収納し、かつ取出し易くした収納・取出し容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、レンズ用クリーンペーパー等の薄葉紙ｄは、図５に示すように、一定枚数を積層し、また、必要に応じて折畳み積層したものを、長方形紙材からなる折畳み容器の中央底面部ｃに機能性面を表向け載置し、その一端をホッチキスｅで止着すると共に、その上に左右の端部カバー層ａ、ｂを折重ねて収納し、また、使用時にはカバー層を開放して最上部の薄葉紙一枚を手でめくり取って使用していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

かかる形式の収納・取出し容器では、使用に当たり薄葉紙をいちいち手でめくり取らねばならず面倒な上に、紙質によっては上下の紙がくっつき数枚一度にめくれてしまうという不便さがあった。また、めくり取った薄葉紙の表裏の判別が困難で、機能面が定まっている場合に使用者に不便であり、また、判別がつき難いために非機能面である裏面を使用することも多く、実際上の効果が達成されない難点もあった。そこで、本考案の目的は、表面のカバー層を開閉するだけで薄葉紙を一枚づつ取出すことができ、また、薄葉紙の収納が簡単で取扱い易く、機能面の判別も容易な従来品に比べて極めて手軽で便利な薄葉紙の収納・取出し容器を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するため本考案は、カバー層、収納層及び底面層の三層からなる折畳み方式の容器にして、上記カバー層はその内面に粘着部を備え、収納層は該粘着部が当接する面に開口部を有してなり、カバー層の開閉により薄葉紙の一枚を前記粘着部に粘着して収納層の開口部から取出すように構成されていることを特徴とする薄葉紙の収納・取出し容器を要旨とするものである。

【０００５】カバー層の内面に付設される粘着部としては、カバー層とは比較的強力に粘着するが、薄葉紙とは手で簡単に剥離できる程度の粘着力を有するものであればよく、例えば、かかる性質を有する両面粘着テープを挙げることができる。その形状としては比較的小型の円形、楕円形、正方形、長方形等種々のものが採用され、また、これを貼着する位置も特に制限されるものではないが、カバー層の端部よりは中央部に設ける方が、開口部の位置もほぼ中央部に設定できるので、薄葉紙の取出し易さ、収納容器としての強度や機能性を考慮すると好ましい選択である。また、上記粘着部の表面には埃等の異物が付着しやすいので、その表面に着脱自在の剥離紙を貼着しておき、使用に際しこれを剥離して用いることが推奨される。

【０００６】収納層に設けられる前記開口部は、この面に当接する粘着部より大きな面積を有する任意の形状にデザインされてなり、例えば、ほぼ中央部を横断する位置に可及的幅広く設定するとよい。しかし、その面積を余り大きくすると、収納層の強度が弱められ、収納機能が不足して薄葉紙の束が不如意に抜け出すおそれがあり、一旦ばらけると紙厚がごく薄いため再度揃えて束ねるのは困難でそのまま廃棄されるおそれがあり不都合である。

【０００７】この開口部は、収納層の所定位置を打ち抜いて初めから形成しておくこともあるが、収納層の所定位置にミシン目等の切取線で開口部作成用切除部を形成したおき、使用時にこれを切除して開口部を作成するようにしてもよい。このようにすると、使用前における汚れや破損から剥離紙を保護することができるという利点が得られる。

【０００８】本考案において薄葉紙を収納する方法としては、収納層と底面層との間において薄葉紙を保持することが一例としてあげられる。この場合、薄葉紙の安定した収納状態を得るには、収納層の三方向端縁に折目を介して耳部を連設し、これを折畳んで収納層裏面との間で薄葉紙を抱えるように収納するのが好ましい。

【０００９】すなわち、長方形の紙材を長手方向の３区域にほぼ等分する一対の折目を設け、この折目の外側区域を内側に折畳んで中央区域に重ねるように積層し、上から順にカバー層、収納層及び底面層を形成してなる折畳み方式の容器にして、上記カバー層はその内面のほぼ中央部に粘着部を備え、収納層は該粘着部が当接する位置を中心にこれより広い開口部を有すると共に、端縁には折目を介して耳部が設けられ、この耳部を内側に折畳んで、収納層の裏面と同耳部との間を薄葉紙の収納部とし、収納部を底面層の上に折重ねて前記カバー層をその上に折重ね、カバー層の端縁に形成した係止部を収納層の係止孔に挿入して折畳み状態を保持するようにした薄葉紙の収納・取出し容器が製造上及び使用上において好適な容器としてあげられる。また、この場合、収納層の長手方向端縁にある耳部の先端に係止突片を設け、これを底面層に設けた係止孔に内側から差込んで係止する構成としておけば、さらに収納状態が安定する。

【００１０】さらにまた、収納層の三方向端縁と底面層の両側端縁にそれぞれ折目を介して耳部を設け、これらの耳部を内側に折り畳み、これらを組合わせてなる袋状空間に薄葉紙を挿入して収納するようにすれば、より一層収納状態が安定する。すなわち、長方形の紙材を長手方向の３区域にほぼ等分する一対の折目を設け、この折目の外側区域を内側に折畳んで中央区域に重ねるように積層し、上から順にカバー層、収納層及び底面層を形成してなる折畳み方式の容器にして、上記カバー層はその内面のほぼ中央部に粘着部を備え、収納層は該粘着部が当接する位置を中心にこれより広い開口部を有すると共に、前記底面層と収納層の各端縁にはそれぞれ折目を介して耳部が設けられ、収納層の裏面と内側に折畳んだ同耳部との間を薄葉紙の収納部とし、収納部を底面層の上に折重ね、長手方向端縁の耳部を底面層の耳部の背後に挿入して係止し、更に、その上に前記カバー層を折重ね、カバー層の端縁に形成した係止部を収納層の係止孔に挿入して折畳み状態を保持するようにした薄葉紙の収納・取出し容器である。

【００１１】収納する薄葉紙の一束が分厚い場合には、収納層の耳部の折目及びカバー層、収納層及び底面層を連設した折目を二重にして断面コの字状の折目をもつ容器にすれば、厚みの大きいものにも対応することができる。容器全体を折畳み構造で構成する場合、表面に印刷模様の施された紙材を当該容器の平面展開形状に打抜加工した後、粘着部を貼着し、ついでこれを上記の通り折畳み組み合わせて成形することになる。容器の材質としては、天然木質系紙材に限定されるものではなく、これと同等の打抜き・折畳み加工性を有するものであればよく、例えば合成樹脂を含有する紙材（合成紙）や合成樹脂系フィルムを使用することができる。

【００１２】

【作用】

本考案は、上記のごとき構成を有するので、カバー層を開閉する操作だけで薄葉紙を一枚づつを取出すことができ、また粘着部に付着する面を裏面として薄葉紙を収納するので、カバー層の開閉により薄葉紙を取出した際、機能面が粘着部によって汚染されないばかりか、使用者が容易に機能面を判別することができ、機能面を使った実効のある使用をなし得るとともに、機能面をあえて表示しておく必要もない。容器全体が折畳み構造であるので、製造・組み立てが簡単かつ容易であり、薄葉紙の収納も簡単で取扱い易く、コストの低減も可能である。収納部に耳部を設けた構成においては、薄葉紙の収納状態が安定するとともに保管時において内部に折畳まれた耳部により容器側部からの異物の侵入による薄葉紙の汚れや破損が防止される。また、粘着部の表面に着脱自在に剥離紙を貼着すると、粘着部の汚れを防止することができ、粘着力が衰えず取出し機能が永く保持される。

【００１３】

【実施例】

以下、本考案の一実施例につき図面を参照しつつ説明する。図１は本考案に係わる薄葉紙の収納・取出し容器の折畳み状態を示す断面図、図２は同容器の使用状態を示す斜視図である。図１及び２に示すごとく、本考案の容器１はカバー層３、収納層４及び底面層５からなる折畳み方式の容器であって、収納層４の内部に薄葉紙１０を収納するようになっている。そして、カバー層３の内面ほぼ中央部には両面粘着テープよりなる小円形粘着部６を形成し、収納層４には粘着部６が当接する位置を中心にして幅広い開口部７が設けられている。

【００１４】図３は折畳み状態にある容器１を解体して得られる平面展開図であり、容器１の製造に当たって先ず所望の印刷模様の施した紙材を打抜加工することにより作成されるものである。図において、８、８、８’及び９、９は上記収納層４と底面層５の各端縁に設けられた耳部であり、これらの耳部をその端縁を折目として内側に折畳んで、収納層４の裏面と同耳部８、８との間に薄葉紙１０を挿入して収納する。その際、薄葉紙１０は前記粘着部６が機能面に当接するのを避けるため、裏面を表にして収納することが肝要である。ついで、図１及び図２に示すように、収納層４を薄葉紙１０と共に底面層５の上に折重ねて、長手方向端縁の耳部８’を底面層５の耳部９、９の背後に挿入して係止し、更に、その上にカバー層３を折重ね、カバー層３の係止部１１を収納層４の係止孔１２に挿入して折畳み状態を形成する。

【００１５】ついで、図１に示す折畳み状態の容器から薄葉紙を取出す時は、カバー層３を押えて粘着部６の表面を薄葉紙１０に当接させた後、図２に示すように、カバー層３を開放する。すると薄葉紙１０の一枚が収納層４の開口部７からカバー層３の粘着部６に付着して取出される。

【００１６】図４は、本考案の他の実施例を示したものである。この例では、使用直前に前記開口部７を形成できるように、収納層４の表面にミシン目等の切取線１３からなる開口部作成用切除部１４が設けられている。該切除部は通常、紙材の打抜き加工時に同時形成することができる。なお、１５は粘着部６の表面に添付された剥離紙であり、これを添付しておくと使用直前まで粘着部の機能低下を防止できて好ましい。

【００１７】

【考案の効果】

以上のように、本考案に係る薄葉紙の収納・取出し容器によると、カバー層の表面から粘着部を軽く押した後カバー層を開くだけの簡単な操作で、薄葉紙を取出すことができ、また、粘着部に付着する面を裏面として収納されるので、使用者が容易に機能面を判別することができ、別途表示の必要なく、常に機能面を使った実効のある使用をなし得るものである。また、容器全体を折畳み構造としているので、容器全体を一枚の紙材から打抜加工で形成することができ、しかも無接着の折畳み方式で構成されるので、容器の組み立て、薄葉紙の収納が容易であり、製造コストの低減も図り得る。耳部を有する構成では、薄葉紙の収納状態が安定するとともに保管時の汚れや破損から薄葉紙を防止することができ、また、収納した薄葉紙の束がばらけたりするおそれもない。以上の通り、この考案は製造面、使用面のいずれにおいても好適な薄葉紙の収納・取出し容器を提供し得たのであり、特に機能面の定まった薄葉紙の使い捨て携帯式簡易収納・取出し容器として最適の容器を提供し得たのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る薄葉紙の収納・取出し容器の折畳
み状態を示す断面図。

【図２】同容器の使用状態を示す斜視図。

【図３】同容器の平面展開図。

【図４】本考案の他の実施例を示す斜視図。

【図５】従来例を示す斜視図。

【符号の説明】

１：薄葉紙の収納・取出し容器３：カバー層４：収納層５：底面層６：粘着部７：開口部１０：薄葉紙

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】カバー層、収納層及び底面層の三層から
なる折畳み方式の容器にして、上記カバー層はその内面
に粘着部を備え、収納層は該粘着部が当接する面に開口
部を有してなり、カバー層の開閉により薄葉紙の一枚を
前記粘着部に粘着して収納層の開口部から取出すように
構成されていることを特徴とする薄葉紙の収納・取出し
容器。
【請求項２】長方形の紙材を長手方向の３区域にほぼ
等分する一対の折目を設け、この折目の外側区域を内側
に折畳んで中央区域に重ねるように積層し、上から順に
カバー層、収納層及び底面層を形成してなる折畳み方式
の容器にして、上記カバー層はその内面のほぼ中央部に
粘着部を備え、収納層は該粘着部が当接する位置を中心
にこれより広い開口部を有すると共に、端縁には折目を
介して耳部が設けられ、この耳部を内側に折畳んで、収
納層の裏面と同耳部との間を薄葉紙の収納部とし、収納
部を底面層の上に折重ねて前記カバー層をその上に折重
ね、カバー層の端縁に形成した係止部を収納層の係止孔
に挿入して折畳み状態を保持するようにした薄葉紙の収
納・取出し容器。
【請求項３】長方形の紙材を長手方向の３区域にほぼ
等分する一対の折目を設け、この折目の外側区域を内側
に折畳んで中央区域に重ねるように積層し、上から順に
カバー層、収納層及び底面層を形成してなる折畳み方式
の容器にして、上記カバー層はその内面のほぼ中央部に
粘着部を備え、収納層は該粘着部が当接する位置を中心
にこれより広い開口部を有すると共に、前記底面層と収
納層の各端縁にはそれぞれ折目を介して耳部が設けら
れ、収納層の裏面と内側に折畳んだ同耳部との間を薄葉
紙の収納部とし、収納部を底面層の上に折重ね、長手方
向端縁の耳部を底面層の耳部の背後に挿入して係止し、
更に、その上に前記カバー層を折重ね、カバー層の端縁
に形成した係止部を収納層の係止孔に挿入して折畳み状
態を保持するようにした薄葉紙の収納・取出し容器。
【請求項４】収納層の開口部が、使用時にミシン目等
の切取線からなる開口部作成用切除部を開封して形成さ
れる請求項１、２または３記載の薄葉紙の収納・取出し
容器。
【請求項５】カバー層内面の粘着部の表面に剥離紙が
着脱自在に貼着されてなる請求項１、２、３または４記
載の薄葉紙の収納・取出し容器。