JP3008476B2 - デイスクカートリツジ - Google Patents

デイスクカートリツジ

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JP3008476B2
JP3008476B2 JP2287998A JP28799890A JP3008476B2 JP 3008476 B2 JP3008476 B2 JP 3008476B2 JP 2287998 A JP2287998 A JP 2287998A JP 28799890 A JP28799890 A JP 28799890A JP 3008476 B2 JP3008476 B2 JP 3008476B2
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slider
shutter
cartridge
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【発明の詳細な説明】 以下の順序で本発明を説明する。
A 産業上の利用分野 B 発明の概要 C 従来の技術 D 発明が解決しようとする課題 E 課題を解決するための手段 F 作用 G 実施例 G1 ディスクカートリッジ全体の説明(第4図〜第5B
図) G2 記録再生装置の説明(第6A図〜第8図) G3 スライダーの説明(第1図〜第3図) H 発明の効果 A 産業上の利用分野 本発明は、ディスクカートリッジであって、シャッタ
ーをスライダーを介してカートリッジに摺動自在に取付
けたものに関する。
B 発明の概要 本発明は、ディスク状記録媒体が収納された上記カー
トリッジに設けた開口を開閉するシャッターと、このシ
ャッターが取付けられたスライダー本体を有するスライ
ダーとを備え、上記スライダーは、上記スライダー本体
の長さ方向の両端にそれぞれ一体成形された肉厚の小さ
い左右一対の舌片部と、上記スライダー本体の長さ方向
の両端にこれら左右一対の舌片部を介してそれぞれ一体
成形された左右一対のガイドレールとをさらに有し、上
記スライダーの上記左右一対のガイドレールを上記上下
ハーフの対向面間に形成したガイド溝内にそれぞれ摺動
自在に係合させると共に、上記左右一対の舌片部を上記
上下ハーフ間を通して上記カートリッジ外にそれぞれ突
出させ、記録再生装置のシャッター開蓋用ピンを上記ス
ライダーの閉蓋方向側の上記舌片部にほぼ直角状に当接
して開蓋方向へ押圧することにより、上記シャッターを
上記付勢手段に抗して開蓋させ得るように構成したディ
スクカートリッジにおいて、上記シャッター開蓋用ピン
により上記シャッターを開蓋させるときに上記閉蓋方向
側の舌片部と同様に上記シャッター開蓋用ピンにより押
圧され得るように上記カートリッジの外側に突出してい
る耳部を、上記閉蓋方向側の舌片部と上下方向に対向す
るように、上記左右一対の舌片部とは別に上記スライダ
ー本体の一端に一体成形すると共に、上記耳部が上記シ
ャッター開蓋用ピンの先端側とは反対の側のみにおいて
上記閉蓋方向側の舌片部と上下方向に対向するように構
成している。したがって、本発明によれば、シャッター
開蓋用ピンの位置が上記閉蓋方向側の舌片部に対してこ
のピンの長さ方向に多少ずれていると否とにかかわら
ず、シャッター開蓋用ピンによりシャッターを確実に開
蓋することができるから、シャッターの開蓋ミスを未然
に防止することができて、シャッターの開閉動作の信頼
性を著しく向上させることができる。また、スライダー
を合成樹脂で成形する際に、舌片部、ガイドレールおよ
び耳部を厚さが薄いシャッターとは別にスライダー本体
に簡単かつ確実に一体成形することができるから、スラ
イダーの製造が容易でコストアップにはならず、また、
厚さが薄いシャッターをスライダーに結合した結合体の
強度を比較的大きくすることができる。さらに、スライ
ダーをカートリッジに対して常に円滑かつ確実に摺動さ
せることができ、また、スライダーをできるだけ簡単な
構造にすることができる。
C 従来の技術 従来のディスクカートリッジとして、例えば実開昭63
−47475号公報に見られるようなものがある。
この従来のディスクカートリッジは、上下ハーフから
なるカートリッジ内にディスク状記録媒体を回転自在に
収納し、スライダー本体の長さ方向の両端に肉厚の小さ
い一対の舌片部を介して一対のガイドレールを一体成形
してあるスライダーを設け、このスライダーの上記一対
のガイドレールを上記上下ハーフの対向面間に形成した
ガイド溝内に摺動自在に係合させると共に、上記一対の
舌片部を上記上下ハーフ間を通して上記カートリッジ外
に突出させ、上記スライダーのスライダー本体に取付け
たシャッターで上記カートリッジに設けた開口を開閉す
るように構成すると共に、このシャッターを付勢手段に
よって閉蓋方向へ摺動付勢させ、記録再生装置のシャッ
ター開蓋用ピンを上記スライダーの閉蓋方向側の舌片部
にほぼ直角状に当接して開蓋方向へ押圧することによ
り、上記シャッターを上記付勢手段に抗して開蓋させ得
るように構成したものである。
即ち、第9図及び第10図に要部を示したように、カー
トリッジ1を記録再生装置に矢印e方向に挿入すると、
シャッター開蓋用ピン32がスライダー11の閉蓋方向側の
舌片部13aの側面13a′に開蓋方向である矢印a方向から
直角状θに当接してスライダー11を矢印a方向に押圧
し、スライダー11と一体にシャッター16を付勢手段に抗
して開蓋位置まで矢印a方向に開蓋する。そして、シャ
ッター16が開蓋まで摺動された時に、シャッター開蓋用
ピン32がカートリッジの上ハーフ2に形成されている凹
部33内に矢印f方向に相対的に落ち込んで、スライダー
11と一体にシャッター16が閉蓋位置にそのままロックさ
れるように構成されている。
D 発明が解決しようとする課題 しかし、従来のディスクカートリッジは、第10図に2
点鎖線で示すように、舌片部13aの肉厚Gが非常に薄か
ったために、舌片部13aに対してシャッター開蓋用ピン3
2の位置がそのピン32の長さ方向である矢印i方向に少
しでもずれるようなことがあると、シャッター開蓋用ピ
ン32がカートリッジ1の凹部33内に矢印f方向に落ち込
んだ時に、シャッター開蓋用ピン32の先端32が舌片部13
aから外れてしまう。すると、シャッター16を開蓋位置
でロックすることができず、シャッター16が付勢手段に
よって閉蓋方向である矢印b方向に戻ってしまうという
シャッター開蓋ミスを招き易いという問題があった。
また、従来のディスクカートリッジは、上下ハーフ
2、3を組立てた後に、スライダー11を上下ハーフ2、
3間に矢印j方向から挿入して、ガイドレール14aを上
下ハーフ2、3の対向面2a、3a間に形成されている両ガ
イド溝15内に係合させることができず、スライダー11の
ガイドレール14aを上ハーフ2又は下ハーフ3のガイド
溝15に先に組込んでから上下ハーフ2、3を組立てるよ
うな面倒な組立て作業を行わなければならず、組立てが
非常に面倒であるという問題があった。
本発明は、スライダーの舌片部に対してシャッター閉
蓋用ピンの位置が多少ずれても、確実にシャッターを開
蓋して開蓋位置にロックすることができ、また、上下ハ
ーフの組立て後に、スライダーを上下ハーフ間に挿入し
て組立てることができるようにしたディスクカートリッ
ジを提供することを目的としている。
E 課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載
のディスクカートリッジは、上下ハーフからなるカート
リッジ内にディスク状記録媒体が回転自在に収納され、
上記カートリッジに設けた開口を開閉するシャッター
と、このシャッターが取付けられたスライダー本体を有
するスライダーと、上記シャッターを閉蓋方向へ摺動付
勢する付勢手段とを備え、上記スライダーは、上記スラ
イダー本体の長さ方向の両端にそれぞれ一体成形された
肉厚の小さい左右一対の舌片部と、上記スライダー本体
の長さ方向の両端にこれら左右一対の舌片部を介してそ
れぞれ一体成形された左右一対のガイドレールとをさら
に有し、上記スライダーの上記左右一対のガイドレール
を上記上下ハーフの対向面間に形成したガイド溝内にそ
れぞれ摺動自在に係合させると共に、上記左右一対の舌
片部を上記上下ハーフ間を通して上記カートリッジ外に
それぞれ突出させ、記録再生装置のシャッター開蓋用ピ
ンを上記スライダーの閉蓋方向側の上記舌片部にほぼ直
角状に当接して開蓋方向へ押圧することにより、上記シ
ャッターを上記付勢手段に抗して開蓋させ得るように構
成したディスクカートリッジにおいて、上記シャッター
開蓋用ピンにより上記シャッターを開蓋させるときに上
記閉蓋方向側の舌片部と同様に上記シャッター開蓋用ピ
ンにより押圧され得るように上記カートリッジの外側に
突出している耳部を、上記閉蓋方向側の舌片部と上下方
向に対向するように、上記左右一対の舌片部とは別に上
記スライダー本体の一端に一体成形すると共に、上記耳
部が上記シャッター開蓋用ピンの先端側とは反対の側の
みにおいて上記閉蓋方向側の舌片部と上下方向に対向す
るように構成したものである。
また、本発明の請求項2に記載のディスクカートリッ
ジは、上記請求項1に記載のディスクカートリッジにお
いて、上記スライダーの上記左右一対のガイドレールの
先端から上記左右一対の舌片部にかけて、これらの肉厚
の中央部に沿ってスリットをそれぞれ形成したものであ
る。
F 作用 上記請求項1に記載のディスクカートリッジによれ
ば、シャッター開蓋用ピンの位置がスライダーの閉蓋方
向側の舌片部に対してこのピンの長さ方向にずれていな
いときには、シャッター開蓋用ピンが上記閉蓋方向側の
舌片部に確実に当接してこの閉蓋方向側の舌片部を良好
に押圧することができる。そして、シャッター開蓋用ピ
ンの位置が上記閉蓋方向側の舌片部に対してこのピンの
長さ方向に多少ずれていても、シャッター開蓋用ピンが
スライダーの耳部に確実に当接してこの耳部を良好に押
圧することができる。
また、請求項2は、スライダーのガイドレールの先端
から舌片部にかけてこれらの中央部に沿ってスリットを
形成したので、上下ハーフを組立てた後に、ガイドレー
ルをスリット部分で弾性に抗して圧縮しながら上下ハー
フ間に挿入して上下ハーフ間のガイドレール溝内に係合
させることができる。
G 実施例 以下、本発明を光磁気ディスクを用いたディスクカー
トリッジの一実施例を図面を参照して説明する。
G1 まず、第4図〜第5B図によって、ディスクカートリ
ッジ全体を説明する。
方形状で扁平なカートリッジ1は合成樹脂で成形され
た上下ハーフ2、3の四隅等を複数のねじ4によって結
合して形成されている。このカートリッジ1内にはディ
スク状記録媒体である光磁気ディスク5が回転自在に収
納されている。この光磁気ディスク5の中心孔6aを有す
るセンターコア6は下ハーフ3のほぼ中央部に設けられ
たターンテーブル挿入用の円形の開口7内に遊嵌されて
おり、上下ハーフ1、2内には光磁気ディスク5の外周
を位置決めするほぼ円形のリブ8が一体成形されてい
る。カートリッジ1の一端縁1a側のほぼ中央部には下ハ
ーフ3に上記開口7に連続された光学ヘッド挿入用の長
方形の開口9が形成され、上ハーフ2にもマグネットコ
イル挿入用の長方形の開口10が形成されている。そし
て、これら両開口9、10の上記一端縁1a側はカートリッ
ジ1の上下厚さの中心に沿って上下ハーフ2、3に一体
成形された肉厚の薄い架橋アーム1bによって架橋されて
いる。
スライダー11は合成樹脂で成形され、そのスライダー
本体12の長さ方向の両端には一対の舌片部13a、13bを介
して一対のガイドレール14a、14bが一体成形されてい
る。また、上下ハーフ2、3の対向面で架橋アーム1bの
両側にカートリッジ1の一端縁1aと平行な上下一対のガ
イド溝15が形成されている。そして、スライダー11が両
ガイドレール14a、14bによって両ガイド溝15内に摺動自
在に係合され、両舌片部13a、13bが上下ハーフ2、3間
を通してカートリッジ1の外側に突出されて、スライダ
ー本体12が架橋アーム1bの外側を跨ぐように取付けられ
ている。従って、このスライダー11は両ガイド溝15で案
内されて上記一端縁1aに沿って矢印a、b方向の摺動自
在に構成されている。
シャッター16はステンレス等の金属板によってコ字状
にプレス加工されていて、下ハーフ3の両開口7、9を
開閉する長い長方形の下シャッター板17と、上ハーフ2
の開口10を開閉する短い長方形の上シャッター板18と、
これらを連結する連結板19とを有している。そして、こ
のシャッター16の連結板19がスライダー11のスライダー
本体12の開蓋方向側部分12aに複数のねじ20によって固
着され、上下シャッター板17、18が上下ハーフ2、3の
外側に摺動自在に重ねられている。
付勢手段である捩りばね22は、ほぼV字状をなす一対
のアーム23、24の中央部にコイル25を一体に形成したも
のであり、両アーム23、24の先端23a、24aは互いに反対
方向にL字状に屈曲されている。そして、この捩りばね
22はカートリッジ1の一端縁1aの内側でリブ8との間に
形成されたほぼ三角形状の空間26内に挿入されて組立て
られている。そして、この捩りばね22の一方のアーム23
の先端23aがスライダー11の開蓋方向(矢印b方向)側
の舌片部13bの端面に形成された係止部27aに係止され、
他方のアーム24の先端24aがカートリッジ1内に設けら
れた係止部27bに係止されている。
そして、第5A図に示すように、捩りばね22によってス
ライダー11と一体にシャッター16が閉蓋位置まで閉蓋方
向(矢印a方向)に摺動付勢され、閉蓋位置でシャッタ
ー16の上下シャッター板17、18によってカートリッジ1
の開口7、9及び10が閉蓋されるように構成されてい
る。
G2 次に、第6A図〜第8図によって、記録再生装置につ
いて説明する。
まず、ディスクカートリッジが挿入されるカートリッ
ジホルダー29の上部には、支点軸30を中心に矢印c、d
方向に回動自在のシャッター開蓋用アーム31が取付けら
れ、そのアーム31の先端の下部に垂直状に取付けられた
シャッター開蓋用ピン32がカートリッジホルダー29の天
板に設けられた円弧孔29aを挿通してカートリッジホル
ダー29内に垂直状に突出されている。
そして、第6A図及び第7A図に示すように、ディスクカ
ートリッジをそのカートリッジ1の一端縁1a側からカー
トリッジホルダー29内に矢印e方向から水平に挿入する
と、第5A図に示すように、シャッター開蓋用ピン32がカ
ートリッジ1の一端縁1aで、スライダー11の閉蓋方向
(矢印a方向)側の舌片部13aの横に相対的に当接され
る。
そして、カートリッジ1を引き続き矢印e方向に挿入
して行くと、第6B図に示すように、シャッター開蓋用ピ
ンが一端縁1aによって矢印e方向に押されることによっ
て、シャッター開蓋用アーム31が支点軸30を中心に矢印
c方向に付勢手段(図示せず)に抗して回動される。
この間に、第5B図に示すように、シャッター開蓋用ピ
ン32がスライダー11の舌片部13aの側面13a′に直角状に
当接して開蓋方向(矢印b方向)に押圧し、スライダー
11と一体にシャッター16が開蓋位置まで捩りばね22に抗
して矢印b方向に摺動されて、カートリッジ1の開口
7、9、10が開蓋される。そして、この開蓋状態では、
スライダー11のスライダー本体12の閉蓋方向側部分12b
がカートリッジ1の架橋アーム1bの外側に移動された状
態になる。
そして、第5B図に示すように、シャッター16が開蓋位
置まで摺動された時に、シャッター開蓋用ピン32がカー
トリッジ1の一端縁1aである上ハーフ2の一端縁2bに設
けられた凹部33内に矢印f方向から相対的に落ち込ん
で、スライダー11と一体にシャッター16が開蓋位置にそ
のままロックされる。
そして、第6B図に示すように、カートリッジホルダー
29内へのカートリッジ1の挿入が完了された瞬間に、ロ
ック手段(図示せず)によってカートリッジ29がカート
リッジホルダー29内に自動的にロックされる。
そして、これとほぼ同時に、第7B図に1点鎖線で示す
カートリッジ挿入位置から実線で示すカートリッジ装着
位置までカートリッジホルダー29がホルダー駆動手段
(図示せず)によって矢印g方向に垂直状に自動的に下
降される。
すると、第7B図に実線で示すように、スピンドルモー
タ34のスピンドル35及びターンテーブル36がカートリッ
ジ1の開口7に下方から相対的に挿入されて、スピンド
ル35がセンターコア6の中心孔6aに垂直に挿入されると
共にセンターコア6がターンテーブル36上に水平にチャ
ッキングされて、光磁気ディスク5が上下ハーフ2、3
間に浮上される。また、カートリッジ1の開口9に光学
ヘッド37が下方から相対的に挿入されて光磁気ディスク
5に近接されると共に、第6B図及び第7B図に実線で示す
ように、カートリッジホルダー29の下降に連動して下降
されたマグネットコイル38がカートリッジ1の開口10に
上方から水平に挿入されて光磁気ディスク5に近接され
る。
以上により、ディスクカートリッジの装着動作が完了
し、スピンドルモータ34によってスピンドル35及びター
ンテーブル36を介して光磁気ディスク5がカートリッジ
1内で回転駆動され、マグネットコイル38への通電によ
って光磁気ディスク5に磁界をかけながら、光学ヘッド
37をヘッド駆動手段39によって光磁気ディスク5の半径
方向である矢印h方向に走査して所望の記録を行う。な
お、再生時には、マグネットコイル38への通電を切断
し、光磁気ディスク5に磁界をかけずに、光学ヘッド37
で読取る。
ところで、第6B図及び第8図に示すように、マグネッ
トコイル38は3つの平行な鉄心40a、40b、40c間に長円
形状に巻回した水平で偏平なコイルであり、鉄心40a、4
0b、40c間が直線コイル部38aに形成され、その両端が対
称状の半円形コイル部38b、38cに形成されている。そし
て、直線コイル部38aを流れる電流によって下向きで垂
直な磁界を発生する関係で、直線コイル部38aの長さA
によって光磁気ディスク5の環状の記録トラック幅Bが
決定されるが、直線コイル部38aに対する両半円形コイ
ル部38b、38cの突出長さC、Dは記録トラック幅Bとは
無関係となる。しかし、記録トラック幅Bをできるだけ
大きくして、光磁気ディスク5を有効に記録するために
は、直線コイル部38aの長さAをできるだけ長くすると
共に、記録トラック幅Bの最大周P1の直径をできるだけ
大きくする必要がある。この結果、一方の半円形コイル
部38bが光磁気ディスク5の最外周P2から外方に大きな
長さEだけはみ出してしまい、その半円形コイル部38b
がカートリッジ1の架橋アーム1b及びその外側に移動さ
れているスライダー本体12の閉蓋方向側部分12bの上部
に近接して跨がってしまう。
従って、このディスクカートリッジでは、半円形コイ
ル部38bがカートリッジ1の架橋アーム1b及びスライダ
ー本体12の閉蓋方向側部分12bに不測に当接されること
がないように、これら架橋アーム1a及び閉蓋方向側部分
12bの肉厚Fを非常に薄くする必要がある。
なお、ディスクカートリッジの排出動作は、前述した
装着動作の逆動作となる。
G3 次に、第1図〜第3図によって、スライダー11につ
いて説明する。
上述したように、スライダー11のスライダー本体12の
閉蓋方向側部分12bの肉厚Fを非常に薄くする必要があ
る。そして、閉蓋方向側の舌片部13aはその肉厚Fが薄
い閉蓋方向側部分12bの先端に同一肉厚で一体成形され
ている。しかも、その舌片部13aは上下ハーフ2、3間
を通ってカートリッジ1外に突出されているので、その
舌片部13aの肉厚Gも同様に非常に薄くせざるを得な
い。
一方、前述したように、シャッター開蓋用ピン32は舌
片部13aの側面13a′に直角状θに当接して、その側面13
a′を矢印b方向に押圧してシャッター16を開蓋させた
後、このシャッター開蓋用ピン32が上ハーフ2に設けら
れた凹部33内に相対的に落ち込むべく、このシャッター
開蓋用ピン32が、肉厚Fが非常に薄い舌片部13aの側面1
3a′上を矢印f方向に摺動することになる。
そこで、このディスクカートリッジでは、舌片部13a
と平行でかつ、シャッター開蓋用ピン32の先端32a側と
は反対側(矢印i方向側のこと)で、カートリッジ1の
上ハーフ2の外側にL字状に突出された耳部42をその舌
片部13と一体にスライダー本体12に成形し、その耳部42
の側面42aを舌片部13aの側面13a′と面一状に形成して
いる。なお、このスライダー本体12と一体の耳部42は、
上ハーフ2の凹部33が設けられている一端縁2bの外側に
形成されている凹溝43内を矢印a、b方向に移動するよ
うに構成されている。
従って、このディスクカートリッジによれば、シャッ
ター閉蓋用ピン32が舌片部13aの側面13a′に矢印b方向
から最初に当接される時に、第1図に1点鎖線で示すよ
うに、シャッター開蓋用ピン32が舌片部13aに対して矢
印i方向側にずれてしまった場合や、シャッター開蓋用
ピン32が舌片部13aの側面13a′上を矢印f方向に摺動す
る途中で、第1図に実線で示すように、シャッター開蓋
用ピン32が舌片部13aに対して矢印i方向側にずれてし
まうようなことがあっても、このシャッター開蓋用ピン
32は耳部42の側面42aを舌片部13の側面13a′と全く同じ
ように矢印b方向に押圧し続けることができる。
この結果、舌片部13aに対してシャッター開蓋用ピン3
2の位置が長さ方向(矢印i方向のこと)に多少ずれる
ことがあったとしても、スライダー11の耳部42の存在に
よって、シャッター開蓋用ピン32によってスライダー11
を第5B図に示す開蓋位置まで矢印b方向に常に確実に押
圧して摺動することができ、また、そのシャッター開蓋
用ピン32がカートリッジ1の上ハーフ2の凹部32内に矢
印f方向に落ち込んだ時に、スライダー11を開蓋位置に
確実にロックすることができる。
また、このディスクカートリッジでは、スライダー11
の一対のガイドレール14a、14bの先端から一対の舌片部
13a、13bにかけて、これらの肉厚の中央部に沿ってスリ
ット44を形成し、両ガイドレール14a、14bの先端には先
細り形状のテーパ面45を形成し、上下ハーフ2、3の一
端縁2b、3bの開放端の内側にも外側に向かって先広がり
形状のテーパ面46を形成している。
この結果、第2図に示すように、上下ハーフ2、3を
複数のねじ4によって組立てた後に、スライダー11の一
対のガイドレール14a、14bを上下ハーフ2、3間に矢印
j方向から挿入して両ガイド溝15内に容易に係合させる
ことができる。
即ち、両ガイドレール14a、14bを上下ハーフ2、3間
に矢印j方向から挿入すると、両テーパ面45、46による
案内作用によって、両ガイドレール14a、14bの先端がス
リット44の幅を縮小するように矢印k方向に弾性に抗し
て自然に圧縮されるので、両ガイドレール14a、14bを両
ガイド溝15内に容易に挿入することができる。そして、
その挿入後に、両ガイドレール14a、14bの先端がスリッ
ト44の幅を拡大するように矢印l方向に弾性復帰して、
両ガイドレール14a、14bが両ガイド溝15内に確実に係合
されて、スライダー11が上下ハーフ2、3間に矢印a、
b方向に摺動自在に組立てられる。
従って、スライダー11に上ハーフ2の外側に突出され
た耳部42が一体成形されているにも拘らず、上下ハーフ
2、3の組立て後に、スライダー11の両ガイドレール14
a、14bを上下ハーフ2、3の対向面2a、3aに形成されて
いる両ガイド溝15内に上下ハーフ2、3の外側から矢印
j方向に挿入して容易に係合させるように組立てること
ができる。
以上、本発明の実施例に付き述べたが、本発明は上記
実施例に限定されることなく、本発明の技術的思想に基
づいて、各種の有効な変更が可能である。
また本発明は、光磁気ディスク以外の各種のディスク
状記録媒体を使用する各種のディスクカートリッジに適
用可能である。
H 発明の効果 本発明は、上述のとおり構成されているので、次に記
載する効果を奏する。
請求項1に記載のディスクカートリッジによれば、シ
ャッターを開蓋させるときに記録再生装置のシャッター
開蓋用ピンにより押圧される閉蓋方向側の舌片部と上下
方向に対向する耳部をこの閉蓋方向側の舌片部とは別に
スライダー本体の一端に一体成形して、この耳部が上記
閉蓋方向側の舌片部と同様にシャッター開蓋用ピンによ
り押圧され得るようにすると共に、上記耳部が上記シャ
ッター開蓋用ピンの先端側とは反対側のみにおいて上記
閉蓋方向側の舌片部と上下方向に対向するように構成し
た。ゆえに、シャッター開蓋用ピンの位置がスライダー
の閉蓋方向側の舌片部に対してこのピンの長さ方向にず
れていないときには、シャッター開蓋用ピンが前記閉蓋
方向側の舌片部に確実に当接してこの閉蓋方向側の舌片
部を良好に押圧することができる。そして、シャッター
開蓋用ピンの位置が上記閉蓋方向側の舌片部に対してこ
のピンの長さ方向に多少ずれていても、シャッター開蓋
用ピンがスライダーの耳部に確実に当接してこの耳部を
良好に押圧することができる。したがって、シャッター
開蓋用ピンの位置が上記閉蓋方向側の舌片部に対してこ
のピンの長さ方向に多少ずれていると否とにかかわら
ず、シャッター開蓋用ピンによりシャッターを確実に開
蓋することができるから、シャッターの開蓋ミスを未然
に防止することができて、シャッターの開閉動作の信頼
性を著しく向上させることができる。
また、請求項1に記載のディスクカートリッジによれ
ば、シャッターをスライダーとは別に構成してからスラ
イダーのスライダー本体に取付けるようにしているか
ら、スライダーを合成樹脂で成形する際に、舌片部、ガ
イドレールおよび耳部を厚さが薄いシャッターとは別に
スライダー本体に簡単かつ確実に一体成形することがで
き、このために、スライダーの製造が容易でコストアッ
プにはならず、また、厚さが薄いシャッターをスライダ
ーに結合した結合体の強度を比較的大きくすることがで
きる。さらに、舌片部およびガイドレールをスライダー
本体の長さ方向の両端にそれぞれ一体成形すると共に耳
部をシャッター開蓋用ピンの先端側とは反対の側のみに
おいて閉蓋方向側の舌片部と上下方向に対向するように
構成したから、スライダーをカートリッジに対して常に
円滑かつ確実に摺動させることができ、また、スライダ
ーをできるだけ簡単な構造にすることができる。
請求項2に記載のディスクカートリッジによれば、ス
ライダーのガイドレールの先端から舌片部にかけてこれ
らの中央部に沿ってスリットを形成して、上下ハーフを
組立てた後に、ガイドレールをスリット部分で弾性に抗
して圧縮しながら上下ハーフ間に挿入して上下ハーフ間
のガイドレール溝内に係合させることができるようにし
たので、カートリッジ及びスライダーの組立て作業を容
易に行える。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第8図は本発明の一実施例を示したものであっ
て、第1図は要部を説明する第5B図のA−A矢視での拡
大断面図、第2図は要部を説明する第5A図のB−B矢視
での拡大断面図、第3図は要部を説明する斜視図、第4
図はディスクカートリッジ全体の分解斜視図、第5A図は
シャッター閉蓋状態を示すディスクカートリッジの平面
図、第5B図はシャッター開蓋ロック状態を示すディスク
カートリッジの平面図、第6A図及び第6B図はシャッター
開蓋用ピンによるシャッター開蓋動作を説明する平面
図、第7A図及び第7B図はディスクカートリッジの装着動
作を説明する断面側面図、第8図はマグネットコイルと
記録トラック幅との関係を説明する断面側面図である。 第9図は従来例の要部を説明する平面図、第10図は第9
図のC−C矢視での拡大断面図である。 なお図面に用いた符号において、 1……カートリッジ 1a……一端縁 2……上ハーフ 2a……対向面 3……下ハーフ 3a……対向面 5……光磁気ディスク(ディスク状記録媒体) 7……開口 9,10……開口 11……スライダー 12……スライダー本体 13a,13b……舌片部 14a,14b……ガイドレール 15……ガイド溝 16……シャッター 22……捩りばね(付勢手段) 32……シャッター開蓋用ピン 42……耳部 44……スリット a……閉蓋方向 b……開蓋方向 G……舌片部の肉厚 である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 23/03 G11B 23/033

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下ハーフからなるカートリッジ内にディ
    スク状記録媒体が回転自在に収納され、 上記カートリッジに設けた開口を開閉するシャッター
    と、このシャッターが取付けられたスライダー本体を有
    するスライダーと、上記シャッターを閉蓋方向へ摺動付
    勢する付勢手段とを備え、 上記スライダーは、上記スライダー本体の長さ方向の両
    端にそれぞれ一体成形された肉厚の小さい左右一対の舌
    片部と、上記スライダー本体の長さ方向の両端にこれら
    左右一対の舌片部を介してそれぞれ一体成形された左右
    一対のガイドレールとをさらに有し、 上記スライダーの上記左右一対のガイドレールを上記上
    下ハーフの対向面間に形成したガイド溝内にそれぞれ摺
    動自在に係合させると共に、上記左右一対の舌片部を上
    記上下ハーフ間を通して上記カートリッジ外にそれぞれ
    突出させ、 記録再生装置のシャッター開蓋用ピンを上記スライダー
    の閉蓋方向側の上記舌片部にほぼ直角状に当接して開蓋
    方向へ押圧することにより、上記シャッターを上記付勢
    手段に抗して開蓋させ得るように構成したディスクカー
    トリッジにおいて、 上記シャッター開蓋用ピンにより上記シャッターを開蓋
    させるときに上記閉蓋方向側の舌片部と同様に上記シャ
    ッター開蓋用ピンにより押圧され得るように上記カート
    リッジの外側に突出している耳部を、上記閉蓋方向側の
    舌片部と上下方向に対向するように、上記左右一対の舌
    片部とは別に上記スライダー本体の一端に一体成形する
    と共に、上記耳部が上記シャッター開蓋用ピンの先端側
    とは反対の側のみにおいて上記閉蓋方向側の舌片部と上
    下方向に対向するように構成したことを特徴とするディ
    スクカートリッジ。
  2. 【請求項2】上記スライダーの上記左右一対のガイドレ
    ールの先端から上記左右一対の舌片部にかけて、これら
    の肉厚の中央部に沿ってスリットをそれぞれ形成したこ
    とを特徴とする請求項1記載のディスクカートリッジ。
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