JP3005310B2 - 潤滑油組成物 - Google Patents

潤滑油組成物

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JP3005310B2
JP3005310B2 JP9927591A JP9927591A JP3005310B2 JP 3005310 B2 JP3005310 B2 JP 3005310B2 JP 9927591 A JP9927591 A JP 9927591A JP 9927591 A JP9927591 A JP 9927591A JP 3005310 B2 JP3005310 B2 JP 3005310B2
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博 中西
利明 栗林
広隆 富沢
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東燃株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、摩耗防止性に優れた潤
滑油組成物に関し、特に、摩耗部位にアルミニウム材を
有する機器・装置での使用に適した潤滑油組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車産業においては省燃費、軽量化の
傾向にあり、エンジン等でアルミニウム材が使用され始
め、また冷凍機等においてもその摩耗部位にアルミニウ
ム材が使用されている。
【0003】例えば、冷凍機においては、その冷媒とし
て従来R11(CCl3F)、R12(CCl2F2)、R123 (CF3CHC
l2)、R22(CHClF2)等の塩素含有冷媒が使用されてい
るが、代替フロンの開発が緊急化し、例えば1.1.1.2-テ
トラフルオロエタン(R134a) 等の非塩素系弗素含有冷
媒が注目されはじめている。
【0004】塩素含有冷媒にあってはそれ自体が耐摩耗
性を有することもあり、摩耗防止性について格別の考慮
を払う必要はなかった。しかし、非塩素系弗素含有冷媒
を使用する場合には摩耗防止性がなく、特に摩耗部位に
アルミニウム材を使用するにあたっては摩耗防止性に優
れた潤滑油組成物の提供が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アルミニウ
ム材を摩耗部位に有する機器・装置において、摩耗防止
性に優れた潤滑油組成物の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の潤滑油組成物
は、摩耗部位にアルミニウム材を有する機器・装置用潤
滑油組成物であって、鉱油及び/又は合成油に、スルフ
ィド類、チアゾール類、チアジアゾール類、硫化オレフ
ィン類、硫化エステル類、硫化油脂類、チオカーボネー
ト類、チオ燐酸亜鉛類、スルフォネート類、チオ燐酸エ
ステル類及びビスチオ燐酸エステル類の化合物からなる
群より選ばれる少なくとも一つの硫黄系添加剤を0.0
1重量%〜5.0重量%添加したことを特徴とする。
【0007】又、本発明の潤滑油組成物は、摩耗部位に
アルミニウム材を有する機器・装置用潤滑油組成物であ
って、鉱油及び/又は合成油に、特定の硫黄系添加剤を
0.01重量%〜5.0重量%及びエポキシ基含有化合
物が0.1重量%〜10重量%添加したことを特徴とす
る。
【0008】以下、本発明の潤滑油組成物における基油
について説明する。
【0009】鉱油としては、溶剤精製または水添精製に
よる60ニュートラル油、100ニュートラル油、15
0ニュートラル油、300ニュートラル油、500ニュ
ートラル油等及びこれらの基油からワックス分を除くこ
とにより低温流動性を改善した低流動点基油等があり、
これらを単独または適当な割合で混合して用いることが
できる。
【0010】また、合成油としてはポリオールエステ
ル、ポリオレフィン、ジアルキルベンゼン、ポリアルキ
レングリコール類、アルキルジフェニルエーテル等が挙
げられる。
【0011】まず、ポリオールエステルとしては、下記
の種類の有機カルボン酸エステルが挙げられる。
【0012】(1)まず、脂肪族多価アルコールと直鎖
状又は分岐状の脂肪酸とのポリエステル類がある。
【0013】このポリエステル類を形成する脂肪族多価
アルコールとしては、トリメチロールプロパン、ジトリ
メチロールプロパン、トリメチロールエタン、ジトリメ
チロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリ
スリトール、トリペンタエリスリトール等があり、また
脂肪酸としては炭素数3〜12のものを使用することが
でき、好ましい脂肪酸はプロピオン酸、酪酸、吉草酸、
ヘキサン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカ
ン酸、イソ吉草酸、ネオペンタン酸、2−メチル酪酸、
2−エチル酪酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘ
キサン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、イソデカン
酸、2,2’−ジメチルオクタン酸、2−ブチルオクタ
ン酸等である。
【0014】又、脂肪族多価アルコールと直鎖状又は分
岐状の脂肪酸との部分エステル類も使用できる。
【0015】この脂肪族多価アルコールとしてはトリメ
チロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、トリメ
チロールエタン、ジトリメチロールエタン、ペンタエリ
スリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリ
スリトール等を使用することができる。脂肪酸としては
炭素数3〜9のもので、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、
ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、2−
メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、イソオクタ
ン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、2,2’−ジメチ
ルオクタン酸、2−ブチルオクタン酸等である。
【0016】これらの脂肪族多価アルコールと直鎖状又
は分岐状の脂肪酸とのエステル類として、特に好ましい
ものはペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトー
ル、トリペンタエリスリトールと炭素数5〜12、更に
好ましくは炭素数5〜7の脂肪酸、例えば吉草酸、ヘキ
サン酸、ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチ
ルヘキサン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、イソデ
カン酸、2,2’−ジメチルオクタン酸、2−ブチルオ
クタン酸、又はその混合体からのエステルが挙げられ
る。
【0017】これらの部分エステルは、脂肪族多価アル
コールと脂肪酸の反応モル数を適宜調節して反応させる
ことにより得られる。
【0018】(2)脂肪族多価アルコールとしてネオペ
ンチルグリコールと、炭素数6〜9の直鎖状又は分岐状
の脂肪酸、例えばヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン
酸、ノナン酸、2−エチル酪酸、2−メチルヘキサン
酸、2−エチルヘキサン酸、イソオクタン酸、イソノナ
ン酸等とのジエステル類を使用することもできる。
【0019】(3)脂肪族多価アルコールと炭素数3〜
9の直鎖状又は分岐状の脂肪酸との部分エステル類と、
直鎖状又は分岐状の脂肪族二塩基酸又は芳香族二塩基酸
とのコンプレックスエステル類を使用することもでき
る。
【0020】このような脂肪族多価アルコールとして
は、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、
ペンタエリスリトール、ジペンタエリスタトール等を使
用することができる。
【0021】炭素数3〜12の脂肪酸としては、プロピ
オン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタ
ン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、
2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、イソオ
クタン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、2,2’−ジ
メチルオクタン酸、2−ブチルオクタン酸等を使用する
ことができる。
【0022】このコンプレックスエステル類において
は、好ましくは炭素数5〜7のもの、更に好ましくは炭
素数5〜6の脂肪酸を使用するとよい。
【0023】このような脂肪酸としては、吉草酸、ヘキ
サン酸、イソ吉草酸、2−メチル酪酸、2−エチル酪酸
又はその混合体が使用され、炭素数5のものと炭素数6
のものを重量比で10:90〜90:10の割合で混合
した脂肪酸を好適に使用することができる。
【0024】また、この脂肪酸と共に多価アルコールと
のエステル化に使用される脂肪族二塩基酸としては、コ
ハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、
トリデカン二酸、カルボキシオクタデカン酸、カルボキ
シメチルオクタデカン酸、ドコサン二酸等を使用すると
よく、又、芳香族二塩基酸としてはフタル酸、イソフタ
ル酸、芳香族三塩基酸としてはトリメリット酸、芳香族
四塩基酸としてはピロメリット酸等が挙げられる。
【0025】脂肪酸と脂肪族二塩基酸又は芳香族二塩基
酸、芳香族三塩基酸、又芳香族四塩基酸との使用割合
は、6:1(モル比)とするとよく、またエステル化反
応にあたっては、この脂肪酸と脂肪族二塩基酸又は芳香
族二塩基酸等の合計量と脂肪族多価アルコールの使用量
の割合を7:1(モル比)とするとよい。
【0026】エステル化反応は、まず多価アルコールと
脂肪族二塩基酸又は芳香族二塩基酸等とを所定の割合で
反応させて部分エステル化し、ついでその部分エステル
化物と脂肪酸とを反応させてもよいし、また酸の反応順
序を逆にしてもよく、また酸を混合してエステル化に供
してもよい。
【0027】(4)又、直鎖状又は分岐状の脂肪族二塩
基酸のジアルキルエステル類(炭素数16〜22)を使
用してもよい。
【0028】脂肪族二塩基酸としてはコハク酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ト
リデカン二酸、カルボキシオクタデカン酸、カルボキシ
メチルオクタデカン酸、ドコサン二酸及びこれらと同等
の性状を有するものが挙げられる。好ましい脂肪族二塩
基酸はコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ウンデカン
二酸、ドデカン二酸、カルボキシオクタデカン酸、カル
ボキシメチルオクタデカン酸等である。
【0029】アルコール成分としては、炭素数5〜8の
アルコールであり、具体的にはアミルアルコール、ヘキ
シルアルコール、ヘプチルアルコール及びオクチルアル
コール、並びにこれらの異性体であり、好ましくはイソ
アミルアルコール、イソヘキシルアルコール及びオクチ
ルアルコールである。
【0030】具体的には、ジオクチルアジペート、ジ−
イソヘプチルアジペート、ジヘキシルセバケート、コハ
ク酸ジヘプチル等が挙げられる。
【0031】(5)芳香族二塩基酸のジアルキルエステ
ル類(炭素数18〜26のもの)も使用することができ
る。
【0032】芳香族二塩基酸としてはフタル酸、イソフ
タル酸、これらと同等のものが挙げられ、またジアルキ
ルエステルにおけるアルコール成分としては、炭素数5
〜8のアルコールであり、アミルアルコール、ヘキシル
アルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコー
ル、及びこれらの異性体が使用される。好ましいアルコ
ールは、イソアミルアルコール、イソヘプチルアルコー
ル、オクチルアルコールが挙げられる。芳香族ジエステ
ルはジオクチルフタレート、ジイソヘプチルフタレー
ト、ジイソアミノフタレート等が包含される。
【0033】(6)アルコール成分として、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール等、及びそ
れらの異性体から選ばれる1価アルコール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン等の3価アルコールと、例
えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチ
レンオキサイド、アミレンオキサイド等、及びそれらの
異性体から選ばれるアルキレンオキサイドの1モル〜1
0モル、好ましくは1〜6モル付加物を使用する。
【0034】有機カルボン酸エステルとしては、1価ア
ルコールのアルキレンオキサイド付加物をアジピン酸、
ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
ウンデカン二酸、ドデカン二酸、カルボキシオクタデカ
ン酸、カルボキシメチルオクタデカン酸、ドコサン二酸
等の脂肪族二塩基酸、又はフタル酸等の芳香族二塩基酸
によりエステル化して得られるジエステル類がある。
【0035】又、グリセリン、トリメチロールプロパン
等の多価アルコールのアルキレンオキサイドの1〜10
モル付加物を、炭素数3〜12の直鎖状又は分岐状の脂
肪酸、例えばプロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン
酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ド
デカン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン
酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、
2,2’−ジメチルオクタン酸、2−ブチルオクタン酸
等によりエステル化して得られるエステル類を使用する
ことができる。
【0036】上記有機カルボン酸エステルを構成する脂
肪酸としては、直鎖状又は分岐状の脂肪酸を使用するこ
とができるが、分岐状の脂肪酸を使用すると、より加水
分解安定性に優れるものである。
【0037】上記、有機カルボン酸エステルは単独で使
用してもよいが、上記各種用途に応じた粘度範囲に調節
するために、上記有機カルボン酸エステルを適宜組合せ
使用するとよい。
【0038】例えば、上記(3)のコンプレックスタイ
プの有機カルボン酸エステルであって、粘度が高い場合
には、脂肪族多価アルコールと炭素数3〜9の脂肪酸と
のエステル油で、100℃における粘度が6mm2/s 以下
のものを添加して用途に応じた粘度範囲に調整すること
ができる。また、粘度の低い場合には有機カルボン酸エ
ステル油にポリマー類を添加して、粘度を調整するとよ
い。ポリマーは100℃における粘度が10mm2/s 以上
のものが好ましい。
【0039】このようなポリマーとしては、ポリアルキ
ルメタクリレート(例えば、アルキル基が炭素数4〜8
のもの)、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリプ
ロピレングリコール、又ポリエチレングリコール成分と
ポリプロピレングリコール成分からなる共重合体、ポリ
プロピレングリコール成分とポリテトラメチレングリコ
ール成分とからなる共重合体等)、ネオペンチルグリコ
ールと脂肪族二塩基酸とのポリエステルで下記式で示さ
れるもの
【0040】
【化1】
【0041】等を挙げることができる。
【0042】ポリマーの添加量は、所望の粘度のエステ
ル油が得られるならば特に限定されるものではないが、
通常1重量%〜99重量%の範囲とすることができる。
【0043】次に、ポリオレフィン類としては、炭素数
2〜14、好ましくは4〜12の範囲の分岐を有する、
或いは有しないオレフィン炭化水素から選択された任意
の1種の単独重合体又は2種以上の共重合により得られ
るものであり、平均分子量100〜約2000、好まし
くは200〜約1000の生成物から選択されるが、特
に水素化によって不飽和結合を除去したものが好まし
い。
【0044】好ましいポリオレフィンとしては、例えば
ポリブテン、α−オレフィンオリゴマー、エチレン・α
−オレフィンオリゴマー等である。ポリブテンとして
は、例えばイソブテンを主体とし、ブテン−1、及びブ
テン−2の単量体混合物を共重合させて得られるものが
好ましい。又、α−オレフィンオリゴマーとしては、炭
化水素の熱分解又は低級オレフィンの3量化〜6量化に
より得られる炭素数6〜12のα−オレフィン混合物、
例えばヘキセン−1が25重量%〜50重量%、オクテ
ン−1が30重量%〜40重量%及びデセン−1が25
重量%〜40重量%の混合物を共重合したものを使用す
ることができる。又、デセンのごとき単独モノマーから
得られるオリゴマーも好適である。更にエチレン・α−
オレフィンオリゴマーとしては、エチレンが40重量%
〜90重量%、α−オレフィン、例えばプロピレンが1
0重量%〜60重量%の割合の単量体を混合し重合した
ものを使用することができる。
【0045】これらのポリオレフィンは、塩化アルミニ
ウム、フッ化硼素等のフリーデルクラフト型触媒、チー
グラー触媒及び酸化クロム等の酸化物触媒等を使用して
製造することができる。又ポリオレフィンの水素化は反
応生成物から触媒を除去した後、加温、加圧下におい
て、例えばニッケル−モリブデン/アルミナのような水
素化触媒と接触させることにより行うことができる。
【0046】アルキルベンゼンとしては、主としてアル
キルベンゼン型のものであり、ベンゼンやトルエンのよ
うな芳香族炭化水素をフリーデルクラフツ反応等でアル
キル化して、洗剤の原料を作る際に副生する、主として
ジアルキル化芳香族炭化水素を含む油である。アルキル
基としては直鎖或いは分枝のいずれのものもこれに属す
る。
【0047】また、ポリアルキレングリコールとして
は、アルキレン基の炭素数が2〜5、好ましくは2〜3
の直鎖状又は分岐状アルキレンオキサイドの開環重合体
又は開環共重合体である。アルキレンオキサイドとして
は、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチ
レンオキサイド、或いはそれらの混合物、好ましくはプ
ロピレンオキサイドであり、好ましくはポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコールを挙げることがで
き、分子量範囲100〜2000のもの、好ましくは2
00〜1000のものである。
【0048】更に、アルキルジフェニルエーテルとして
は、ジフェニルエーテルをフリーデルクラフツ反応等を
利用してアルキル化して合成したモノアルキルジフェニ
ルエーテル、ジアルキルジフェニルエーテル、トリアル
キルジフェニルエーテル等が挙げられ、アルキル基とし
ては直鎖及び/又は分枝のいずれのものでもよい。
【0049】これらの鉱油、合成油は単独で使用しても
よいが、混合して用いてもよい。好ましくは合成油が使
用される。また、粘度範囲は40℃において10〜50
0mm2/s 、好ましくは20〜460mm2/sである。
【0050】本発明の潤滑油組成物は、アルミニウム材
を摩耗部位に有する機器・装置に使用されるが、上記鉱
油及び/又は合成油を基油として硫黄系添加剤を添加す
ると、他の摩耗防止剤に比して特に摩耗防止性に優れる
ことが見出された。
【0051】硫黄系添加剤としてはジフェニルスルフィ
ド、ジフェニルジスルフィド、ジ−n−ブチルスルフィ
ド、ジ−n−ブチルジスルフィド、ジ-tert-ドデシルジ
スルフィド、ジ-tert-ドデシルトリスルフィド等のスル
フィド類、チアゾール類、チアジアゾール類、硫化オレ
フィン類、硫化エステル類、スルファライズドスパーム
オイル、スルファライズドジペンテン等の硫化油脂類、
キサンチックジサルファイド等のチオカーボネート類、
一級アルキルチオ燐酸亜鉛、二級アルキルチオ燐酸亜
鉛、アルキル−アリルチオ燐酸亜鉛、アリルチオ燐酸亜
鉛等のチオ燐酸亜鉛、ナトリウムスルフォネート等のス
ルフォネート類等が挙げられる。
【0052】又、下記の一般式(1)〜(6)として以
下の構造のものが挙げられ、そのうち少なくとも一種を
含む添加剤が挙げられる。
【0053】
【化2】
【0054】(式中、R1 〜R4 は水素、又は炭素数1
〜20の1価の炭化水素基、該炭化水素基として好まし
くは直鎖又は分岐状のアルキル基、アリール基、アラル
キル基、アルアリール基、ハロゲン化炭化水素基を示
し、R5 〜R7 は炭素数1〜6の2価の炭化水素基、好
ましくは直鎖又は分岐状のアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基、アルアリール基、ハロゲン化炭化水素基を
示し、X1 〜X4 及びYは酸素原子又は硫黄原子であっ
て、そのうち少なくとも1個は硫黄原子であり、R1
4 はYを介さないで直接燐原子に結合していてもよ
く、nは0〜2の整数を表わすが、nが0の場合にはX
2 、X3は共に硫黄原子を表わす。)で示されるビスチ
オ燐酸エステル系、又はビスジチオリン酸エステル系添
加剤が挙げられる。
【0055】ビスチオ燐酸エステル系はX1 、X2 、X
3 、X4 の4個のうち、1〜3個が酸素原子で残りが硫
黄原子の場合、ビスジチオリン酸エステル系はX1 、X
2 、X3 、X4 が全て硫黄原子の場合である。
【0056】又、ビスチオ燐酸エステル系、又はビスジ
チオリン酸エステル系添加剤としては、下記に示す一般
式(2)、(3)、(4)に示されるものも同様に有効
である。
【0057】
【化3】
【0058】(式中R1 〜R7 、X1 〜X4 、Y及びn
は一般式(1)と同一内容を示す。)
【0059】
【化4】
【0060】(式中、R1 〜R4 は水素、又は炭素数1
〜20の1価の炭化水素基、該炭化水素基として好まし
くは直鎖又は分岐状のアルキル基、アリール基、アラル
キル基、アルアリール基、ハロゲン化炭化水素基を示
し、R5 、R6 は炭素数1〜6の2価の炭化水素基、好
ましくは直鎖又は分岐状のアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基、アルアリール基、ハロゲン化炭化水素基を
示し、X1 〜X4 及びYは酸素原子又は硫黄原子であっ
て、そのうち少なくとも1個は硫黄原子であり、R1
4 はYを介さないで直接燐原子に結合していてもよ
く、nは0〜2の整数を表わす。)
【0061】
【化5】
【0062】(式中、R1 、R2 は水素、炭素数1〜2
0の1価の炭化水素基、R8 は炭素数1〜20の少なく
とも1つのエステル結合を有する炭化水素基、X1 、X
2 及びYは酸素原子又は硫黄原子であって、そのうち少
なくとも1個は硫黄原子である。) 又、一般式(5) (R−Y)3 −P=Xa (式中X、Yは硫黄原子又は酸素原子、そのうち少なく
とも1個は硫黄原子であり、aは0又は1、Rは水素、
又は炭素数1〜20の炭化水素基、炭化水素基として好
ましくは直鎖又は分岐状のアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基、アルアリール基、ハロゲン化炭化水素基を
示し、同一でも異なっていてもよい。)で示される化合
物も有効である。
【0063】一般式(5)で示される化合物の具体例と
しては、
【0064】
【化6】
【0065】が挙げられ、以下に具体的化合物を示す。
【0066】上記構造式(1)で示される化合物として
は、トリアリールフォスフォロチオネート等があり、例
えばトリフェニルフォスフォロチオネート、アルキルジ
アリ−ルフォスフォロチオネート等がある。
【0067】構造式(4)で示される化合物としては、
トリラウリルチオフォスファイト等がある。
【0068】 又、一般式(6) R3 −Yb −P=Xa (式中X、Yは硫黄原子又は酸素原子、そのうち少なく
とも1個は硫黄原子であり、aは0又は1、bは0〜2
の整数、Rは水素、又は炭素数1〜20の炭化水素基、
炭化水素基として好ましくは直鎖又は分岐状のアルキル
基、アリール基、アラルキル基、アルアリール基、ハロ
ゲン化炭化水素基を示し、同一でも異なっていてもよ
い。)で示される化合物も有効である。
【0069】一般式(6)で示される化合物の具体例と
しては、
【0070】
【化7】
【0071】が挙げられる。
【0072】その他に、
【0073】
【化8】
【0074】が挙げられる。
【0075】硫黄系添加剤の使用割合は、鉱油及び/又
は合成油に対して0.01重量%〜5重量%、好ましく
は0.1重量%〜3重量%使用するとよい。また上記硫
黄系添加剤は単独で使用してもよいが、上記各一般式内
で示されるもの同士、又は各一般式で示されるものの二
種以上組み合わせて使用することもできる。
【0076】これら硫黄系添加剤の中で好ましくはスル
フィド類、チアゾール系、チアジアゾール系、硫化オレ
フィン類、硫化エステル類、硫化油脂類、チオ燐酸亜鉛
類、更に一般式1〜4で示される添加剤である。
【0077】また、本発明の潤滑油組成物には、更に酸
化防止剤を添加してもよい。この種酸化防止剤として
は、例えばジ(アルキルフェニル)アミン(アルキルの
炭素数は4〜16)、フェニル−α−ナフチルアミン、
アルキルジフェニルアミン(アルキルの炭素数は4〜1
6)、N−ニトロソジフェニルアミン、フェノチアジ
ン、N,N’−ジナフチル−p−フェニレンジアミン、
アクリジン、N−メチルフェノチアジン、N−エチルフ
ェノチアジン、ジピリジルアミン、ジフェニルアミン、
フェノールアミン、2,6−ジ−t−ブチル−α−ジメ
チルアミノパラクレゾール等のアミン系酸化防止剤、
2.6−ジ−t−ブチルパラクレゾ−ル、4.4’−メ
チレンビス(2.6−ジ−t−ブチルフェノ−ル)、
2,6−ジ−t−ブチル−4−N,N−ジメチルアミノ
メチルフェノール、2.6−ジ−t−ブチルフェノ−ル
等のフェノ−ル系酸化防止剤、また鉄オクトエ−ト、フ
ェロセン、鉄ナフトエ−ト等の有機鉄塩、セリウムナフ
トエ−ト、セリウムトルエ−ト等の有機セリウム塩、ジ
リコニウムオクトエ−ト等の有機ジリコニウム塩等の有
機金属化合物系酸化防止剤を使用するとよい。また上記
の酸化防止剤は単独で使用してもよいが、二種以上組み
合わせて使用することにより相乗効果を奏するようにし
て使用することもできる。
【0078】上記の酸化防止剤の使用割合は、鉱油及び
/又は合成油に対して0.001〜5重量%、好ましく
は0.01〜2重量%を使用するとよい。
【0079】更に、本発明の潤滑油組成物には、その用
途に応じて水・酸捕捉剤、清浄分散剤、腐食防止剤、消
泡剤、金属不活性化剤、防錆剤等の各種添加剤が添加さ
れてるとよい。
【0080】例えば、冷凍機油として使用する場合に
は、水・酸捕捉剤、腐食防止剤、消泡剤、金属不活性化
剤、防錆剤が添加されるとよく、またギヤ油として使用
する場合には、摩耗防止剤、粘度指数向上剤、金属不活
性化剤、腐食防止剤が添加されるとよい。
【0081】以下、このような添加剤について説明す
る。
【0082】例えば冷凍機油のように水分や酸を捕捉す
ることが必要な機器類に使用する潤滑油組成物あって
は、アセタール類、グリシジルエーテル、エポキシ化脂
肪酸エステル類、グリシジル脂肪酸エステル類、グリシ
ジルエーテルのポリオキシアルキレンオキシド誘導体等
が添加される。
【0083】まず、アセタール類としては、ジアルキル
アセタール、ジフェニルアセタール、ジアルケニルアセ
タール、ジアリルアセタール等が挙げられる。
【0084】また、グリシジルエーテルとしては、フェ
ニルまたはアルキルフェニルグリシジルエーテル、n−
ブチルグリシジルエーテル、及びエピクロルヒドリンと
ビスフェノールとの縮合物等が挙げられる。アルキルフ
ェニルグリシジルエーテルとしては、C4 〜C18のアル
キル基を1〜3個含有するもので、特にC5 〜C10のア
ルキル基を1個有するものが好ましい。また、エピクロ
ルヒドリンとビスフェノールとの縮合物としては、例え
ばビスフェノールAとエピクロルヒドリンをアルカリ溶
液中で縮合することにより得られるものが好ましい。
【0085】更に、エポキシ化脂肪酸エステル類として
は、エポキシ化されたC12〜C20脂肪酸とC1 〜C8
ルコールあるいはフェノール、アルキルフェノールとの
エステルが挙げられるが、特にエポキシステアリン酸の
ブチル、ヘキシル、ベンジル、シクロヘキシル、メトキ
シエチル、オクチル、フェニル、及びt−ブチルフェニ
ルエステル等が挙げられる。
【0086】これらの添加物は、組成物全量に対して、
0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜3重量%添加
するとよい。
【0087】清浄分散剤としては、コハク酸イミド、ア
ルキルベンゼンスルフォネート等が挙げられる。
【0088】また、腐食防止剤としてはイソステアレー
ト、n−オクタデシルアンモニウムステアレート、デュ
オミンT・デオレート、ナフテン酸鉛、ソルビタンオレ
ート、ペンタエリスリット・オレート、オレイルザルコ
シン、アルキルコハク酸、アルケニルコハク酸、及びこ
れらの誘導体等があり、その使用割合は基油に対して
0.001〜1.0重量%、好ましくは0.01〜0.
5重量%使用するとよい。
【0089】消泡剤としては、シリコーンを使用すると
よく、その使用割合は基油に対して0.0001〜0.
003重量%、好ましくは0.0001〜0.001重
量%使用するとよい。
【0090】また、金属不活性化剤としては、例えばベ
ンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾール誘導体、チアジ
アゾール、チアジアゾール誘導体、トリアゾール、トリ
アゾール誘導体、ジチオカルバメート等を使用するとよ
く、その使用割合は、基油に対して0.01重量%〜1
0重量%、好ましくは0.01重量%〜1.0重量%を
使用するとよい。
【0091】更に防錆剤として、例えばコハク酸、コハ
ク酸エステル、オレイン酸牛脂アミド、バリウムスルホ
ネート、カルシウムスルホネート等を使用するとよく、
その使用割合は0.01重量%〜10重量%、好ましく
は0.01重量%〜1.0重量%を使用するとよい。
【0092】次に、本発明の潤滑油組成物の粘度範囲に
ついて説明する。
【0093】本発明の潤滑油組成物の粘度範囲は、40
℃において10〜500mm2/s 、好ましくは20〜48
0mm2/s である。例えば冷凍機油、その中でも冷蔵庫用
としては通常、100℃における粘度が2mm2/s 〜9mm
2/s 、好ましくは3mm2/s 〜7mm2/s のものであり、
又、カーエアコン用としては7mm2/s 〜30mm2/s のも
のを使用するとよく、カーエアコンにおいてもレシプロ
タイプのコンプレッサーにおいては7mm2/s 〜15mm2/
s 、好ましくは8mm2/s 〜11mm2/s 、ロータリータイ
プのコンプレッサーにおいては15mm2/s 〜30mm2/s
、好ましくは20mm2/s 〜27mm2/s の粘度範囲のエ
ステル油が好適に使用される。粘度範囲が2mm2/s 未満
であると高温での冷媒との相溶性は高いにしても粘度が
低くすぎ、潤滑性、シール特性が悪く使用できず、更に
熱安定性も低いので好ましくなく、また30mm2/s を越
えると冷媒との相溶性が低下するので好ましくない。ま
た、この範囲内であっても上記のように使用機種により
その使用粘度範囲が相違し、冷蔵庫用にあっては9mm2/
s を越えると摺動部における摩擦損失が大となる問題が
ある。更に、レシプロタイプのカーエアコンにおいては
7mm2/s 未満であると潤滑性の問題があり15mm2/s を
越えると摺動部における摩擦損失が大きいという問題が
生じ、又、ロータリータイプのエアコンにおいては15
mm2/s 未満であるとシール特性の問題があり、30mm2/
s を越えると冷媒との相溶性の問題がある。
【0094】また、本発明の潤滑油組成物をギヤ油に使
用する場合には40℃に於いて20〜480mm2/s に調
製するとよい。
【0095】
【作用及び発明の効果】本発明の潤滑油組成物は、鉱油
及び/又は合成油に硫黄系添加剤を0.01重量%〜
5.0重量%添加して調製されるが、例えば鋳鉄を摩耗
部位とする場合に比して、アルミニウム材を摩耗部位と
する場合に、その詳細な理由は不明であるが耐摩耗性を
著しく向上させることを見出したものであり、アルミニ
ウム材を摩耗部位に有する機器・装置における潤滑油組
成物であって、例えば冷蔵庫、カーエアコン等における
冷凍機油、ギヤ油、エンジン油、油圧作動油、圧縮機
油、摺動面油、金属加工油等において優れた組成物とな
しえる。
【0096】以下、本発明について実施例により説明す
る。
【0097】
【実施例1】ジペンタエリスリトールとC5 〜C6 脂肪
酸(C5 成分30重量%、C6 成分70重量%)とのエ
ステルであって、ジペンタエリスリトールとC5 〜C6
脂肪酸とをモル比で1:6の割合で反応させたもの[粘
度72mm2/s 、40℃]に対して、酸化防止剤としてジ
(オクチルフェニル)アミン0.20重量%、2,6−
ジ−t−ブチル−4−N,N−ジメチルアミノメチルフ
ェノール0.10重量%を添加し、更に下記表に示す硫
黄系添加剤をそれぞれの割合で添加して、試料油1〜試
料油4を調製した。
【0098】この各試料油について、潤滑性の評価とし
て、SRV振動摩擦摩耗試験を下記の条件で実施した。
【0099】SRV振動摩擦摩耗試験条件 試験片:10mmφ鋼球(SUJ2)/アルミニウム板
(A390) 油 温:120℃ ストローク:2.5m/m 荷 重:25N 振動数:15Hz 時 間:30分 試験後のアルミニウム板の摩耗幅(m/m)についての
結果を下表に同時に示す。尚、上記試料油において摩耗
防止剤を添加しない場合を比較油1、また摩耗防止剤と
して、燐系であるトリクレジルフォスフェートを添加し
た場合を比較油2として同様に試験した結果を同時に示
す。
【0100】
【表1】
【0101】表からわかるように、本発明の摩耗防止剤
は、燐系の摩耗防止剤に比してアルミニウム材に対して
優れた摩耗防止性を示すことがわかる。
【0102】
【比較例1】実施例1の各試料油、比較油について、S
RV振動摩擦摩耗試験における試験片として10mmφ
鋼球(SUJ2)/鋳鉄板(FC−25)を使用し、実
施例1同様に試験した結果を下表に示す。
【0103】
【表2】
【0104】この表からわかるように、本発明の潤滑油
組成物は、鉄材系を摩耗部位に有する場合には、殆ど摩
耗防止効果がなく、アルミニウムを摩耗部位とする場合
にのみ効果があることがわかる。
【0105】
【実施例2】実施例1記載の試料油において、摩耗防止
剤を下表のように代えて試料油5〜8を調製し、アルミ
ニウム板に対する潤滑性を同様に試験し、その結果を下
表に同時に示す。
【0106】
【表3】
【0107】表からわかるように、試料油5〜8も試料
油1〜4と同様にアルミニウム板に対する摩耗防止性に
優れることがわかる。
【0108】
【実施例3】実施例1における試料油において、基油、
酸化防止剤を同様とし、更に下表の添加剤を添加して試
料油9、試料油10を調製し、実施例1同様にアルミニ
ウム板に対する潤滑性を試験した。その結果を同時に下
表に示す。
【0109】
【表4】
【0110】
【実施例4】実施例1における試料油において、基油を
下記のように代えると共に、実施例1と同様に酸化防止
剤を添加し、摩耗防止剤として2−(メルカプト)−ベ
ンゾチアゾールをそれぞれ0.10重量%添加して、各
試料油を調製し、実施例1と同様にアルミニウム板に対
する潤滑性について試験した結果を同時に下表に示す。
【0111】
【表5】
【0112】表からわかるように、本発明は他の合成油
を基油としても効果があることがわかる。
【0113】
【比較例2】実施例4における試料油14〜18におい
て、酸化防止剤以外は添加剤を添加しないで、比較油3
〜7を調製し、実施例1同様にアルミニウム板に対する
潤滑性について試験をし、その結果を下表に示す。
【0114】
【表6】
【0115】表からわかるように、比較油3〜7は、試
料油14〜18に比して摩耗防止性が低いことがわか
る。
【0116】
【比較例3】実施例1と同様の基油、酸化防止剤を使用
し、添加剤として下表のものをそれぞれ添加して比較油
を調製し、実施例1同様にアルミニウム板に対する潤滑
性について試験した。その結果を同時に下表に示す。
【0117】
【表7】
【0118】表からわかるように、硫黄系以外の摩耗防
止剤や添加剤を添加しても、アルミニウム材に対する摩
耗防止性は低いことがわかる。
【0119】
【実施例5】実施例1と同様の基油、酸化防止剤を同様
に使用し、添加剤として下表のものをそれぞれ添加して
試料油19、試料油20を調製し、実施例1同様にアル
ミニウム板に対する潤滑性について試験した。その結果
を同時に下表に示す。
【0120】
【表8】
【0121】表からわかるように、ビスジチオ燐酸エス
テル系添加剤もアルミニウム材に対して優れた摩耗防止
性を示すことがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C10M 135/28 C10M 135/28 135/36 135/36 137/10 137/10 A // C10N 10:02 10:04 30:06 40:06 40:30 60:06 60:10 (56)参考文献 特公 昭51−5409(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10M 135/04 - 135/36 C10M 137/10 C10N 40:06 C10N 40:30

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摩耗部位にアルミニウム材を有する機器
    ・装置用潤滑油組成物であって、鉱油及び/又は合成油
    に、スルフィド類、チアゾール類、チアジアゾール類、
    硫化オレフィン類、硫化エステル類、硫化油脂類、チオ
    カーボネート類、チオ燐酸亜鉛類、スルフォネート類、
    チオ燐酸エステル類及びビスチオ燐酸エステル類の化合
    物からなる群より選ばれる少なくとも一つの硫黄系添加
    剤を0.01重量%〜5.0重量%添加したことを特徴
    とする潤滑油組成物。
  2. 【請求項2】 更に、エポキシ基含有化合物0.1重
    量%〜10重量%添加したことを特徴とする請求項1記
    載の潤滑油組成物。
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