JP3002933B2 - めん類の製造方法 - Google Patents

めん類の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、めん類の製造方法に関
し、さらに詳しくは、乳清蛋白濃縮物及びポリグリセリ
ン縮合リシノレイン酸エステルを併用することにより、
食感・調理性が改良されためん類の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】めん類は、小麦粉,食塩,水などから製
造され、中華めんにあってはかんすいが添加されるが、
その品質は主に食感により評価され、また近年食生活の
多様化のため調理性の向上も要求されている。これらの
めん類は、摂食時において、適度の硬さ、粘弾性、歯ご
たえ、歯切れ及びなめらかさのある食感を有するものが
良好とされている。また生めんを茹でたり、茹でめんや
即席めんを茹でる際、茹で汁やだし汁が濁らないものが
外観上好まれており、茹でためんを放置しても湯のびし
ないものなど、調理性の良好なものも要求されている。
そこで、めん類の製造時に、小麦粉の選択、配合比の調
整、工程の改良及び製めん機の開発などが行われてお
り、またリン酸塩、乳化剤および安定剤などの品質改良
剤が添加され、あるいは卵白粉末およびグルテン等の食
品素材を配合する等、種々の試みがなされ、かなり効果
をあげているが、さらにすぐれた品質のめん類が要求さ
れている。先に本発明者らは乳清蛋白濃縮物をめん類に
添加する方法(特公昭56−41222)を発明した
が、現在ではさらにすぐれた品質のものが要求されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の特公
昭56−41222の改良法に関するものであって、食
味を損うことなく、適度の硬さ、粘弾性、歯ごたえ、歯
切れ及びなめらかさのある良好な食感を有し、茹で汁が
濁らず、湯のびしにくい等調理性のすぐれためん類を提
供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の良
好な食感を有し、調理性のすぐれためん類を製造するた
め鋭意研究を続けた結果、乳清蛋白濃縮物にポリグリセ
リン縮合リシノレイン酸エステルを併用することによ
り、それぞれの単独使用では得られない非常にすぐれた
効果が得られることを見い出し、本発明を完成した。本
発明において、めん類とは小麦粉に他の原料を加えて製
めんしたものであって、うどん、中華めん、和そば、そ
うめん、きしめん、パスタ等をいい、生めん、茹でめ
ん、乾めん、即席めん等のいずれであってもよい。本発
明に使用する乳清蛋白濃縮物は、ラクトアルブミン又は
WPCなどと言われ、特に限定するものではないが、例
えば、次の方法により得られたものが知られている。チ
ーズ又は、カゼインの製造時得られるホエイを限外濾過
濃縮し、さらに真空濃縮した後、スプレードライヤーで
粉末化すれば、乳清蛋白濃縮物が得られる。このもの
は、蛋白含量50%以上であって、変性蛋白が全蛋白の50
%以下の基準を満たすものとする。蛋白含量が少ない場
合は、熱凝固力が乏しく、保水力も弱いので、本発明の
期待する効果を得るためには、蛋白含量が50%以上であ
ることを要し、好ましくは70%以上であることを要す
る。また変性蛋白の多いものは、不溶分が存在するた
め、熱凝固力が乏しく、保水力も弱いので、本発明の期
待する効果を得るためには、変性蛋白は全蛋白の50%以
下であることを要する。なお、チーズホエイから得られ
たある種の乳清蛋白濃縮物は、蛋白が加水分解されてお
り、20%水溶液を90℃、30分加熱しても、ゲル化の傾向
を有しないものがあり、この様なものは本発明には使用
できない。ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル
は、ポリグリセリンと縮合リシノレイン酸を加熱し、エ
ステル化させて得られ、たとえばサンソフトNo.81
8(太陽化学(株)製品)などが使用できる。このもの
は、ポリグリセリンに比し縮合リシノレイン酸の分子量
が著しく大きいため、強力な親油性界面活性剤であり、
他の食品用界面活性剤では得られない特異な性質を有し
ている。たとえば、油相が水相より少ない場合の油中水
型乳化液の製造またはチョコレートの粘度降下剤等の限
られた用途に使用されている。
【0005】本発明の実施において、乳清蛋白濃縮物の
添加量は、通常小麦粉(澱粉、そば粉等を含む)に対し
て0.1 〜4%、好ましくは0.2 〜3%である。0.1 %以
下であると歯ごたえのない食感になり、4%を越えると
硬い食感となる。ポリグリセリン縮合リシノレイン酸の
添加量は、通常小麦粉に対して0.02〜0.3 %,好ましく
は0.03〜0.2 %である。0.02%以下であると前記の効果
が弱く、0.3 %を越えるとポリグリセリン縮合リシノレ
イン酸エステル特有の油臭い風味が感じられ好ましくな
い。本発明におけるめん類の製造方法は常法による。た
とえば、小麦粉または小麦粉にそば粉等の原材料を混合
した粉末に、食塩またはその他の塩類を溶解した水溶液
を混合し、ミキサーで混捏してそぼろ状の粉体を得る。
これを複合機によりめん帯とし、圧延を段階的に繰り返
した後、切刃で切出し、めん線を得る。このめん線を包
装、または沸騰水または蒸気等で加熱した後、流水で水
洗冷却して包装する。長期保存を目的とする場合は、包
装後蒸気殺菌を行う。
【0006】
【作用】本発明に使用する乳清蛋白濃縮物は熱凝固性を
有し、また粘弾性があってなめらかな組織を有するゲル
を形成し、これがめん類の食感を改良し有効と思われ
る。また、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル
は、親水基に比べ非常に大きい親油基を有する界面活性
剤であるから、水和した澱粉またはグルテン親水基が結
びつき、その表面に親油基が強い被膜をつくって被覆
し、食感改良および調理性改良に有効と思われる。な
お、界面活性剤は一般に澱粉や蛋白と結合し、その様式
も多様であり、界面活性剤によって複合体の性質も異な
るが、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルは、
小麦粉の澱粉やグルテンと結合して、本発明の効果をも
たらし、とくに本発明においては、乳清蛋白濃縮物とポ
リグリセリン縮合リシノレイン酸エステルが結合して、
特異の効果を示すと考えられる。すなわち、乳清蛋白濃
縮物とポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの併
用により、単独使用では得られないすぐれた効果を示す
と思われる。
【0007】
【実施例】
実施例1 中力粉900 g、タピオカ澱粉100 gに対し、乳清蛋白濃
縮物20g、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル
(太陽化学製サンソフトNo.818)1g、食塩20
g、水340 gを配合し、ミキサーで15分間混捏し、常法
により圧廷、切出し(最終めん帯厚2.5 mm,切刃#10
角)を行って得られためんを沸騰水で10分間茹であげ、
流水で30秒間水洗を行った。これを冷却水に30秒間浸漬
し、水切り後、茹めん200 gをポリエチレン袋に充填、
密封し、包装うどんを得た。
【0008】比較例1 比較例1では、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エス
テルを加えない以外は、実施例1と同様にして包装うど
ん得た。
【0009】比較例2 比較例2では、乳清蛋白濃縮物を加えない以外は、実施
例1と同様にして包装うどんを得た。次に、上記の実施
例1及び比較例1,2で得られた包装うどんを5℃の冷
蔵庫で3日間保存した。それぞれを1000ccの沸騰水中で
3分間茹でて引き上げ、300ccの熱いだし汁にめんを入
れて、硬さ、粘弾性、歯ごたえ、歯切れ、なめらかさ,
湯のびの各項目について食感を評価した。食感が極めて
良いものを20点、かなり良いものを18点、やや良いもの
を16点、普通を14点、やや悪いものを12点、かなり悪い
ものを10点、極めて悪いものを8点とし、パネラー10人
の平均値で示した。また、包装うどんを茹でた時の茹で
汁及び試食直前のだし汁の少量をとりそれぞれの濁度を
分光光度計U−3200(日立製作所製)を用いて波長700n
m にて測定した。なお実施例品の濁度を100 として比較
例品はこれと比較した。その結果を表1に示した。
【0010】
【表1】
【0011】表1から明らかなように、実施例品は比較
例品に比べて適度の硬さ、粘弾性、歯ごたえ及びなめら
かさがあり、歯切れが良く、湯のびも少なく極めて良好
であった。また、実施例品は、比較例品に比べて、茹で
汁及びだし汁の濁りが著しく少なかった。
【0012】実施例2 準強力粉1,000 gに対し、乳清蛋白濃縮物15g、ポリグ
リセリン縮合リシノレイン酸エステル(サンソフトN
o.818)1g、粉末かんすい10g、食塩10g、水33
0 gを配合し、ミキサーで15分間混捏し、常法により圧
廷、切出し( 最終めん帯厚1.4 mm、切刃#20角)を行っ
て得られためんをポリエチレン袋に120 g充填、密封
し、生中華めんを得た。
【0013】比較例3 比較例3では、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エス
テルを加えない以外は実施例2と同様にして生中華めん
を得た。
【0014】比較例4 比較例4では、乳清蛋白濃縮物を加えない以外は、実施
例2と同様にして生中華めんを得た。次に、上記の実施
例2及び比較例3,4で得られた生中華めんを5℃の冷
蔵庫で3日間保存した後、それぞれ550cc の沸騰水にて
3分間茹でた後、20ccの熱いラーメン用調味料を入れ
て、硬さ、粘弾性、歯ごたえ、歯切れ、なめらかさ、湯
のびの各項目について食感を評価した。食感が極めて良
いものを20点、かなり良いものを18点、やや良いものを
16点、普通を14点、やや悪いものを12点、かなり悪いも
のを10点、極めて悪いものを8点とし、パネラー10人の
平均値で示した。また、だし汁の濁度を表1の場合と同
様にして測定した。その結果を表2に示す。
【0015】
【表2】
【0016】表2から明らかなように、実施例品は比較
例品に比べて適度の硬さ、粘弾性、歯ごたえ及びなめら
かさがあり、歯切れが良く、湯のびが少なく極めて良好
であった。また、実施例品は比較例品に比べて著しくだ
し汁の濁りが少なかった。
【0017】
【発明の効果】本発明により得られためん類は、めんの
食味を損なうことなく、めんに適度の硬さ、粘弾性、歯
ごたえ及びなめらかさを与え、歯切れを良くし、湯のび
を少なくさせるなどの食感改良に非常に有効であり、か
つ茹で汁やだし汁の濁りが少なく、調理性も著しく改良
されるものであり、時代の要求に応じた良品質のめん類
を提供できるものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めん類の製造に際し、乳清蛋白濃縮物及
    びポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを添加す
    ることを特徴とするめん類の製造方法。
  2. 【請求項2】 乳清蛋白濃縮物が、蛋白含量50%(重量
    %以下同じ)以上であって、変性蛋白が50%以下であ
    り、かつその20%水溶液が熱凝固性を有することを特徴
    とする請求項1記載のめん類の製造方法。
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