JP3018054B2 - 包装ゆでめんの品質改良法 - Google Patents

包装ゆでめんの品質改良法

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JP3018054B2 JP4324880A JP32488092A JP3018054B2 JP 3018054 B2 JP3018054 B2 JP 3018054B2 JP 4324880 A JP4324880 A JP 4324880A JP 32488092 A JP32488092 A JP 32488092A JP 3018054 B2 JP3018054 B2 JP 3018054B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、包装ゆでめんの品質改
良法に関し、さらに詳しくは、食感及び調理性の改良さ
れた包装ゆでめんを提供することにある。
【0002】
【従来の技術】本発明において包装ゆでめんとは、生め
んを蒸煮してゆでめんとし、これをポリエチレン製袋等
に収納し、要すれば加熱殺菌したものであって、常温、
冷蔵又は冷凍で保存され、比較的保存性のある即席食品
の一種である。また、本発明においてゆでめんとは、う
どん、中華そば、和そば、きしめん又はスパゲッティ等
のめん類又はパスタ類を含むものである。包装ゆでめん
は、通常開袋後、ゆでたり又は熱湯を注いだり再調理し
て喫食するが、その際ゆでめんの団塊がほぐれ難く、ゆ
で汁が濁り、湯のびしたりして、調理性を損ない、また
喫食時に適度の硬さ、粘弾性、歯ごたえ、歯切れ、なめ
らかさ等の食感が生めんをゆでたものに比べ劣ることが
多い。このように、包装ゆでめんの品質は、主に食感に
より評価され、また近年食生活の多様化により調理性の
向上も要求されている。このため、ゆでめんの製造時
に、小麦粉の選択、配合比の調整、工程の改良又は製め
ん機の開発などが行われており、またリン酸塩、乳化剤
等の品質改良剤が添加され、あるいは澱粉又はグルテン
等の食品素材を配合する等、種々の試みがなされて効果
をあげているが、さらにすぐれた品質の包装ゆでめんが
要求されている。先に本発明者らは、乳清蛋白濃縮物を
めん類に添加する方法(特公昭56−41222)を発
明したが、現在、特に包装ゆでめんについてはさらに品
質のすぐれたものが要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の特公
昭56−41222の改良法に関するものであって、風
味を損うことなく、適度の硬さ、粘弾性、歯ごたえ、歯
切れ及びなめらかさのある良好な食感を有し、ほぐれ易
く、ゆで汁が濁らず、湯のびしにくい等調理性のすぐれ
た包装ゆでめんを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の良
好な食感を有し、調理性のすぐれた包装ゆでめんの品質
改良法について鋭意研究を続けた結果、乳清蛋白濃縮
物、キサンタンガム及び特定の親水性乳化剤を併用する
ことにより、それぞれの単独使用では得られない非常に
すぐれた相剰効果が得られることを見い出し、本発明を
完成した。本発明に使用する乳清蛋白濃縮物は、ラクト
アルブミン又はWPCなどと言われ、特に限定するもの
ではないが、たとえば、次の方法により得られたものが
知られている。チーズ又はカゼインの製造時得られるホ
エイを限外濾過濃縮し、さらに真空濃縮した後、スプレ
ードライヤーで粉末化すれば、乳清蛋白濃縮物が得られ
る。このものは、蛋白含量70%以上であって、変性蛋白
が全蛋白の30%以下の基準を満たすものとする。蛋白含
量が少ない場合は、熱凝固力が乏しく、保水力も弱いの
で、本発明の期待する効果を得るためには、蛋白含量が
70%以上であることを要する。また変性蛋白の多いもの
は、不溶分が存在するため、熱凝固力が乏しく、保水力
も弱いので、本発明の期待する効果を得るためには、変
性蛋白は全蛋白の30%以下であることを要する。なお、
チーズホエイから得られたある種の乳清蛋白濃縮物は、
蛋白が加水分解されており、20%水溶液を90℃、30分加
熱してもゲル化の傾向を有しないものがあり、この様な
ものは本発明には使用できない。キサンタンガムは、微
生物の産生するガム質であり、耐塩、耐酸、耐アルカリ
性、耐熱性、耐冷凍性及び保水性のすぐれた増粘ゲル化
剤であり、ネオソフトX(太陽化学(株)製品)、ケル
トロール(大日本製薬(株)製品)などが使用できる。
特定の親水性乳化剤とは、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、ショ糖脂肪酸エステル、リゾレシチン又はフォスフ
ァチジルグリセロールのなかから選ばれる。ポリグリセ
リン脂肪酸エステルはポリグリセリンと脂肪酸を加熱反
応させたエステルであって、デカグリセロールモノステ
アレート等の親水性のもの、たとえばサンソフトQ18
S(太陽化学(株)製品)などが使用できる。ショ糖脂
肪酸エステルはショ糖と脂肪酸のエステルであって、親
油性のものや親水性のものがあるがリョートーエステル
S1170(三菱化成食品(株)製品)のようなHLB
9以上のものが使用できる。リゾレシチンはレシチンを
酵素分解したものすなわち、ジアシルグリセロリン脂質
をフォスフォリパーゼA2 で酵素分解し、モノアシルグ
リセロリン脂質としたものであって、サンレシチンS
(太陽化学(株)製品)などが使用できる。フォスファ
チジルグリセロールはレシチンとグリセリンを酵素処理
したものであって、ジアシルグリセロリン脂質のコリン
等とグリセロールが置換した構造を有しており、たとえ
ば、サンレシチンG(太陽化学(株)製品)などが使用
できる。前記2種の酵素改質レシチンは何れも親水性乳
化剤として知られている。
【0005】本発明の実施において、乳清蛋白濃縮物の
添加量は、通常小麦粉(澱粉、そば粉等を含む)に対し
て0.1 〜4%、好ましくは0.2 〜3%である。0.1 %以
下であると歯ごたえの劣る食感となり、4%以上である
と硬すぎる食感となる。キサンタンガムの添加量は0.05
〜0.3 %,好ましくは0.1 〜0.2 %である。0.05%以下
では効果が弱く、0.4 %以上では食感を損なう。親水性
乳化剤の添加量は何れも0.005 〜0.2 %、好ましくは0.
01〜0.1 %であり、0.005 %以下では効果が弱く、0.2
%以上では風味に影響が表れる。本発明における包装ゆ
でめんの製造方法は常法による。たとえば小麦粉、又は
小麦粉にそば粉等の原材料を混合した粉末に、食塩又は
その他の塩類を溶解した水溶液を混合し、ミキサーで混
捏してそぼろ状の粉体を得る。これを複合機によりめん
帯とし、圧延を段階的に繰り返した後、切刃で切出し、
めん線を得る。このめん線を沸騰水又は蒸気等で加熱し
た後、流水で水洗冷却して包装する。長期保存を目的と
する場合は、包装後蒸気殺菌を行う。
【0006】
【作用】本発明に使用する乳清蛋白濃縮物は熱凝固性を
有し、また粘弾性があってなめらかな組織を有するゲル
を形成し、これがゆでめんの食感及び調理性の改良に有
効と思われる。また、キサンタンガムはゲル化剤のゲル
強度を助長する効果があり、これがゆでめんの小麦澱粉
及びグルテンによるゲル化性に影響し、また乳清蛋白濃
縮物のゲル化性を助長すると思われる。さらに乳化剤は
一般に澱粉や蛋白と複合体をつくるが、その性質は多様
であり、乳化剤の品種により異なり、本発明においてい
は小麦澱粉、グルテン、乳清蛋白濃縮物及びキサンタン
ガムとの結合が考えられ、親水性乳化剤とくに酵素改質
レシチンとの相剰効果が強く認められた。また、親水性
乳化剤にも弱いが親油性基があり、これもゆでめんのほ
ぐれ易さに影響するものと思われる。
【0007】
【実施例】
実施例1 中力粉1000gに対し、乳清蛋白濃縮物20g、キサンタン
ガム1g、リゾレシチン1g、食塩20g、水340 gを配
合し、ミキサーで15分間混捏し、常法により圧廷、切出
し(最終めん帯厚2.5 mm,切刃#10角)を行って得られ
た生めんを沸騰水で12分間ゆであげ、流水で30秒間水洗
を行った。これを冷却水に30秒間浸漬し、水切り後、ゆ
でめん200 gをポリエチレン袋に充填、密封し、包装う
どんを得た。
【0008】比較例1 比較例1では、リゾレシチンを除き、実施例1と同様に
して包装うどん得た。
【0009】比較例2 比較例2では、キサンタンガム、リゾレシチンを除き、
実施例1と同様にして包装うどんを得た。 次に、上記の実施例1及び比較例1,2で得られた包装
うどんを5℃の冷蔵庫で3日間保存した。それぞれを10
00ccの沸騰水中で3分間ゆでて引き上げ、300ccの熱い
だし汁にめんを入れて、硬さ、粘弾性、歯ごたえ、歯切
れ、なめらかさ、湯のびの各項目について食感を評価し
た。食感がもっとも良いものを20点、かなり良いものを
18点、やや良いものを16点、普通を14点、やや悪いもの
を12点、かなり悪いものを10点、極めて悪いものを8点
とし、パネラー10人の平均値で示した。また、めんのほ
ぐれについても実施例品、比較例品それぞれを評価し
た。さらに、包装うどんをゆでた時のゆで汁及び試食直
前のだし汁の少量をとりそれぞれの濁度を分光光度計U
−3200(日立製作所製)を用いて波長700nm にて測定し
た。なお実施例品の濁度を100 として比較例品はこれと
比較した。その結果を表1に示した。
【0010】
【表1】
【0011】表1から明らかなように、実施例品は比較
例品に比べて適度の硬さ、粘弾性、歯ごたえ及びなめら
かさがあり、歯切れが良く、ほぐれやすく、湯のびも少
なく極めて良好であった。また、実施例品は比較例品に
比べて、ゆで汁及びだし汁の濁りが著しく少なかった。
【0012】
【発明の効果】本発明により得られた包装ゆでめんは、
めんの風味を損なうことなく、めんに適度の硬さ、粘弾
性、歯ごたえ及びなめらかさを与え、歯切れを良くし、
湯のびを少なくさせるなどの食感が非常に改良されてお
り、ほぐれやすくかつゆで汁やだし汁の濁りが少なく、
調理性も著しく改良されたものであって、時代の要求に
応じた良品質の包装ゆでめんを提供できるものである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 包装ゆでめんの製造に際し、乳清蛋白濃
    縮物、キサンタンガム及び親水性乳化剤を添加すること
    を特徴とする包装ゆでめんの品質改良法。
  2. 【請求項2】 乳清蛋白濃縮物が、蛋白含量70%(重量
    %以下同じ)以上であって、変性蛋白が30%以下であ
    り、かつその20%水溶液が熱凝固性を有することを特徴
    とする請求項1記載の包装ゆでめんの品質改良法。
  3. 【請求項3】 親水性乳化剤が、ポリグリセリン脂肪酸
    エステル、ショ糖脂肪酸エステル、リゾレシチン又はフ
    ォスファチジルグリセロールであることを特徴とする請
    求項1記載の包装ゆでめんの品質改良法。
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