JP2998167B2 - 架橋樹脂の製造方法 - Google Patents

架橋樹脂の製造方法

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JP2998167B2
JP2998167B2 JP8027090A JP8027090A JP2998167B2 JP 2998167 B2 JP2998167 B2 JP 2998167B2 JP 8027090 A JP8027090 A JP 8027090A JP 8027090 A JP8027090 A JP 8027090A JP 2998167 B2 JP2998167 B2 JP 2998167B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規な架橋樹脂の製造方法に関する。
従来の技術 ビス(2−オキサゾリン)化合物とジカルボン酸とを
ほぼ等モル比にて加熱下に反応させることによつて、線
状ポリエステルアミドが得られることは、米国特許第3,
476,712号明細書に記載されているように、既に知られ
ている。
また、ジカルボン酸に対して約1倍モル以上のビス
(2−オキサゾリン)化合物を有機亜リン酸エステル、
有機ホスホン酸エステル、無機塩類等の求電子試薬のよ
うな触媒の存在下に、加熱下に反応させることによつて
架橋樹脂を得ることができることも、特開昭59−202221
号公報に記載されている。更に、ビス(2−オキサゾリ
ン)化合物に芳香族オキシ酸、スルホンアミド、酸イミ
ド、ビスフエノールスルホン化合物等を反応させること
によつて、架橋樹脂を得ることができることは、例え
ば、特開昭60−90219号公報に記載されている。また、
ビス(2−オキサゾリン)化合物に芳香族ジアミンを反
応させることによつて、架橋樹脂を得ることができるこ
とも、例えば、特開昭63−241029号公報に記載されてい
る。
更に、特開平1−131225号公報には、不飽和ポリエス
テルとビス(2−オキサゾリン)化合物とエチレン性不
飽和単量体、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、
酢酸ビニル、アクリル酸エステル等とをラジカル重合触
媒やプロトン酸、プロトン酸エステル、プロトン酸塩、
ルイス酸の酸類、アルキルハライド、ヨウ素、ハロゲン
フエノール類、ハロゲノフタル酸類、ハロゲノフタル酸
無水物等のような触媒の存在下で反応させることによつ
て、不飽和ポリエステルの耐熱性、強度、耐薬品性等を
改善し、非強化にて成形し得るように改質する方法が記
載されている。
発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、分子内に少なくとも2つのカルボキシ
ル基を有する多塩基酸、分子内に少なくとも2つのアミ
ノ基を有する芳香族ポリアミン及び分子内に少なくとも
1つのカルボキシル基と水酸基を有する芳香族オキシカ
ルボン酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合
物とビス(2−オキサゾリン)化合物とを反応させて、
架橋樹脂を得るに際して、ビニル単量体を併用すること
によつて、溶融温度を低くして、硬化温度を下げること
ができると共に、強靱であり、耐熱性にすぐれる架橋樹
脂を得ることができることを見出して、本発明に至つた
ものである。
問題点を解決するための手段 本発明による架橋樹脂の製造方法は、ビス(2−オキ
サゾリン)化合物と、エポキシアクリレートをビニル単
量体に溶解したものと、分子内に少なくとも2つのアミ
ノ基を有する芳香族ポリアミン(以下、この芳香族ポリ
アミンを活性化合物と称することがある。)とを反応さ
せることを特徴とする。
更に、本発明の方法においては、上記成分と共に、改
質剤として、分子内に少なくとも2つのエポキシ基を有
するエポキシ樹脂を併せて用いることができる。
本発明において用いるビス(2−オキサゾリン)化合
物は、一般式 (但し、Rは炭素間結合又は2価の炭化水素基を示し、
R1、R2、R3及びR4はそれぞれ水素、アルキル基又はアリ
ール基を示す。) で表わされ、Rが炭化水素基のとき、具体例としてアル
キレン基、シクロアルキレン基又はアリーレン基等を挙
げることができる。
かかるビス(2−オキサゾリン)化合物の具体例とし
て、Rが炭素間結合のとき、例えば、2,2′−ビス(2
−オキサゾリン)、2,2′−ビス(4−メチル−2−オ
キサゾリン)、2,2′−ビス(5−メチル−2−オキサ
ゾリン)、2,2′−ビス(5,5′−ジメチル−2−オキサ
ゾリン)、2,2′−ビス(4,4,4′,4′−テトラメチル−
2−オキサゾリン)等を挙げることができる。また、R
が炭化水素基であるときは、例えば、1,2−ビス(2−
オキサゾリン−2−イル)エタン、1,4−ビス(2−オ
キサゾリン−2−イル)ブタン、1,6−ビス(2−オキ
サゾリン−2−イル)ヘキサン、1,8−ビス(2−オキ
サゾリン−2−イル)オクタン、1,4−ビス(2−オキ
サゾリン−2−イル)シクロヘキサン、1,2−ビス(2
−オキサゾリン−2−イル)ベンゼン、1,3−ビス(2
−オキサゾリン−2−イル)ベンゼン、1,4−ビス(2
−オキサゾリン−2−イル)ベンゼン、1,2−ビス(5
−メチル−2−オキサゾリン−2−イル)ベンゼン、1,
3−ビス(5−メチル−2−オキサゾリン−2−イル)
ベンゼン、1,4−ビス(5−メチル−2−オキサゾリン
−2−イル)ベンゼン、1,4−ビス(4,4′−ジメチル−
2−オキサゾリン−2−イル)ベンゼン等を挙げること
ができる。これらは単独で、又は2種以上の混合物とし
て用いられる。
本発明においては、上記ビス(2−オキサゾリン)化
合物は、モノ(2−オキサゾリン)化合物と併用するこ
とができる。かかるモノ(2−オキサゾリン)化合物の
具体例としては、例えば、2−メチルオキサゾリン、2,
4−ジメチルオキサゾリン、2−エチルオキサゾリン、
2,5−ジメチルオキサゾリン、4,5−ジメチルオキサゾリ
ン、2−フエニル−2−オキサゾリン、2−(m−トリ
ル)オキサゾリン、2−(p−トリル)オキサゾリン、
5−メチル−2−フエニルオキサゾリン等を上げること
ができる。
本発明において用いる分子内に少なくとも2つのアミ
ノ基を有する芳香族ポリアミンは、単環式又は多環式化
合物のいずれであつてもよく、具体例として、例えば、
o−、m−又はp−フエニレンジアミン、2,3−又は2,4
−又は2,5−トルイレンジアミン、4,4′−ジアミノビフ
エニル、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノビフエニ
ル、4,4′−ジアミノトリフエニルメタン、3,3′−ジメ
チル−4,4′−ジアミノビフエニル、2,2′,5,5′−テト
ラクロロ−4,4′−ジアミノビフエニル、4,4′−メチレ
ンビスアニリン、4,4′−メチレンビス(2−クロロア
ニリン)、2,2′−ビス〔4−(4−アミノフエノキ
シ)フエニル〕プロパン、1,3−ビス(4−アミノフエ
ノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフエノキ
シ)ベンゼン、3,4′−ジアミノジフエニルエーテル、
4,4′−ジアミノジフエニルスルフイドや、4,4′−ビス
(アミノフエニル)アミン等を挙げることができる。
上記したなかでは、特に、4,4′−メチレンビスアニ
リン、4,4′−メチレンビス(2−クロロアニリン)、
1,3−ビス(4−アミノフエノキシ)ベンゼン、3,4′−
ジアミノジフエニルエーテル、4,4′−ジアミノジフエ
ニルスルフイド、2,2′−ビス〔4−(4−アミノフエ
ノキシ)フエニル〕プロパン等が好ましい。
これら芳香族ポリアミンは単独にて、又は二種以上の
混合物として用いられる。
尚、本発明においては、上記した芳香族ポリアミンと
共に、分子内に単一のアミノ基を有する芳香族化合物、
特に、芳香族モノアミンを併用することができる。かか
る芳香族モノアミンも、単環式化合物でも多環式化合物
のいずれであつてもよく、具体例として、アニリン、メ
チルアニリン、エチルアニリン、o−トルイジン、m−
トルイジン、p−トルイジン、α−ナフチルアミン、β
−ナフチルアミン、ベンジルアミン等を挙げることがで
きる。
本発明の方法においては、ビス(2−オキサゾリン)
化合物上記芳香族ポリアミンと共に、ビニル単量体が用
いられる。
このようなビニル単量体としては、例えば、スチレ
ン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロロ
スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン等の芳香
族ビニル化合物、メチルエステル、エチルエステル、プ
ロピルエステル、ブチルエステル、ヘキシルエステル、
オクチルエステル、エチレングリコールジエステル、プ
ロピレングリコールジエステル等のアクリル酸エステル
やメタクリル酸エステル、酢酸ビニル等のビニルエステ
ル、ジアリルフタレート、ジアリルイソシアヌレート、
トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート
等のアリル化合物等を挙げることができる。
本発明においては、これらのビニル単量体のなかで
も、特に、スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチル
スチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン等のスチレ
ン系単量体が好ましく用いられ、特に、スチレンやα−
メチルスチレン、それらの混合物が好ましく用いられ
る。
本発明によれば、樹脂成分の溶融温度をより低くする
ために、エポキシアクリレートを上記ビニル単量体に溶
解したものが用いられる。上記エポキシアクリレート
は、エポキシ樹脂とアクリル酸又はメタクリル酸との付
加反応によつて得ることができる。このようなエポキシ
アクリレートをビニル単量体に溶解したものは、よく知
られているように、エポキシアクリレート樹脂又はビニ
ルエステル樹脂と呼ばれている。
このように、本発明の方法によれば、ビス(2−オキ
サゾリン)化合物と上記芳香族ポリアミンと共に、共単
量体成分として、エポキシアクリレートを溶解させたビ
ニル単量体(即ち、ビニルエステル樹脂)を併用するこ
とによつて、溶融温度を低くして、硬化温度をより低く
することができる。
本発明の方法においては、上記ビス(2−オキサゾリ
ン)化合物と上記芳香族ポリアミンと共に、共単量体成
分として、エポキシアクリレートを溶解させたビニル単
量体と共に、改質剤として、分子内に少なくとも2つの
エポキシ基を有するエポキシ樹脂を併用することができ
る。
本発明において、エポキシ化合物とは、分子内に少な
くとも2つ以上のエポキシ基を有する化合物であつて、
ビスフエノールAジグリシジルエーテル、ビスフエノー
ルFジグリシジルエーテル、テトラプロモビスフエノー
ルAジグリシジルエーテル等のビスフエノール型エポキ
シ化合物、フタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル
酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリ
シジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエ
ステル、p−オキシ安息香酸ジグリシジルエステル、ダ
イマー酸ジグリシジルエステル等のジグリシジルエステ
ル型エポキシ化合物、ノボラツク型エポキシ化合物、脂
環式エポキシ化合物等を挙げることができる。これら
は、単独で、又は混合物として用いられる。
本発明においては、上記エポキシ化合物と共に、分子
内に単一のエポキシ基を有するモノエポキシ化合物も用
いることができる。このようなモノエポキシ化合物とし
ては、例えば、フエニルグリシジルエーテル、アリルグ
リシジルエーテル等を挙げることができる。
上記した改質剤は、単独にて、又は二種以上の混合物
として用いられる。
芳香族ポリアミンは、ビス(2−オキサゾリン)化合
物1モルに対して、1.25モル以下の範囲で用いられるの
がよく、特に、0.25〜1.0モルの範囲で用いられるのが
好ましい。他方、エポキシ樹脂は、芳香族ポリアミンに
対して、1〜99モル%の範囲で用いられるのがよく、特
に、5〜95モル%の範囲で用いられるのが好ましい。
本発明においては、ビニル単量体は、上記した樹脂成
分に対して、5〜200重量%、好ましくは、10〜100重量
%の範囲で用いられる。
本発明においては、反応は、オキサゾリン環開環重合
触媒又はオキサゾリン環開環重合触媒とラジカル重合触
媒の存在下に行なわれる。ビニル単量体は、触媒とし
て、オキサゾリン環開環重合触媒のみを用いても、重合
するが、ラジカル重合触媒を併用することによつて、重
合が一層促進される。従つて、短時間にて重合物を得る
には、オキサゾリン環開環重合触媒とラジカル重合触媒
を併用することが好ましい。
しかし、本発明においては、得られる樹脂が黒色とな
ることを避けるためには、触媒は、オキサゾリン環開環
重合触媒のみが用いられることが好ましい。
オキサゾリン環開環重合触媒は、例えば、Polymer
J.,Vol.3,No.1,pp.35−39(1972)や、「講座重合反応
論7、開環重合II、pp.159−164、化学同人(1973)に
記載されているように既に知られており、具体例とし
て、例えば、強酸、スルホン酸エステル、硫酸エステ
ル、ルイス酸、脂肪族又は脂環族炭素、例えば、アルキ
ル炭素やアルキレン炭素に結合したハロゲン原子を少な
くとも1つ有する有機ハロゲン化物等を挙げることがで
きる。
強酸としては、例えば、リン酸、硫酸、硝酸等のオキ
ソ酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫化
水素等の水素酸等の鉱酸、例えば、フエニルリン酸、メ
タンスルホン酸等のアルカンスルホン酸、ベンゼンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンス
ルホン酸、ナフタレン−α−スルホン酸、ナフタレン−
β−スルホン酸等のアレーンスルホン酸、スルフアニル
酸、フエニルスルホン酸等の有機酸を挙げることができ
る。これら強酸は、それ自体を用いてもよいが、また、
予め用いる芳香族ポリアミンの塩を形成させて、これを
用いることもできる。
スルホン酸エステルとしては、例えば、p−トルエン
スルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸エチル、p
−トルエンスルホン酸n−ブチル等のアレーンスルホン
酸アルキルエステルを挙げることができる。
硫酸エステルとしては、例えば、ジメチル硫酸やジエ
チル硫酸を挙げることができる。
ルイス酸としては、例えば、塩化アルミニウム、塩化
第二スズ、塩化バナジウム、塩化バナジル、三フツ化ホ
ウ素等を挙げることができる。
前記した有機ハロゲン化物の好ましい例は、モノハロ
アルカン及びポリハロアルカンであつて、例えば、具体
例として、ヨウ化メチル、塩化ブチル、臭化ブチル、ヨ
ウ化ブチル、臭化n−ヘキシル、塩化オクチル、臭化n
−オクチル、臭化ラウリル、臭化ステアリル、臭化アリ
ル、四臭化エタン等を挙げることができる。また、前記
した有機ハロゲン化物の他の好ましい具体例として、例
えば、臭化ベンジル、p,p′−ジクロロメチルベンゼン
等のモノハロメチルベンゼンやポリハロメチルベンゼ
ン、α−ブロモプロピオン酸エチル、α−ブロモイソ酪
酸エチル等のハロゲン化脂肪酸エステルを挙げることが
できる。更に、塩化シクロヘキシル、臭化シクロヘキシ
ル、ヨウ化シクロヘキシル等のハロゲン化シクロヘキシ
ルも用いることができる。
本発明の方法において、これらのオキサゾリン環開環
重合触媒は、樹脂原料、即ち、前記したビス(2−オキ
サゾリン)化合物、ビニル単量体、及び活性化合物(及
び用いる場合は、改質剤)の合計重量に基づいて、約0.
05〜5重量%の範囲で用いられ、好ましくは約0.1〜3
重量%の範囲で用いられる。
次に、ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物が
好ましく用いられる。具体例としては、メチルエチルケ
トンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、メチルイソブチルケトンパーオキサイド等のケトン
パーオキサイド、キユメンハイドパーオキサイド、t−
ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサ
イド、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチル
パーオキシベンゾエート等のパーオキシエステル、1,3
−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼ
ン、ジクミルパーオキサイド、トリス(t−ブチルパー
オキシ)トリアジン等のジアルキルパーオキサイド、イ
ソブチリルパーオキサイド、ラウロイパーオキサイド、
ベンゾイルパーオキサイド等のアシルパーオキサイド、
1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロ
ヘキサン、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン等の
パーオキシケタール、t−ブチルパーオキシイソプロピ
ルカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシ
ル)パーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチ
ルパーオキシジカーボネート等のパーカーボネート等を
挙げることができる。
上記したラジカル重合触媒は、単独で、又は2種以上
が併用される。
本発明の方法において、これらのラジカル重合触媒
は、前記した樹脂原料の合計重量に基づいて、約0.05〜
5重量%の範囲で用いられ、好ましくは約0.1〜3重量
%の範囲で用いられる。
更に、得られる架橋樹脂を低収縮性とし、或いはその
耐衝撃性を高めるために、ビニル単量体に熱可塑性樹脂
を溶解させ、これを前記した樹脂原料と共に反応させて
もよい。このような熱可塑性樹脂としては、例えば、ポ
リブタジエン或いはその水素添加物、ポリイソプレン或
いはその水素添加物、芳香族ビニル/共役ジエンブロツ
ク共重合体或いはその水素添加物、ポリスチレン、スチ
レン/酢酸ビニルブロツク共重合体、ポリ酢酸ビニル、
ポリメチルメタクリレート等を挙げることができ、更に
は、分子量3000〜100000程度の飽和ポリエステルや、ポ
リエーテル等を挙げることができる。
本発明の方法において、反応温度は、触媒の使用の有
無、用いる触媒の種類やその使用量のほか、個々の樹脂
原料にもよるが、多くの場合、50℃以上、好ましくは70
〜200℃、特に好ましくは80〜170℃の範囲である。ま
た、反応時間も、反応温度、触媒の使用の有無、用いる
触媒の種類や量、樹脂原料、その使用量比等によっても
異なるが、通常、約1分乃至5時間程度である。
本発明の方法によれば、このようにして、ビス(2−
オキサゾリン)化合物と活性化合物、及び必要に応じて
改質剤を、必要に応じて熱可塑性樹脂の存在下に反応さ
せて、架橋樹脂を得るに際して、エポキシアクリレート
を溶解させたビニル単量体を併用することによつて、溶
融温度を下げて、硬化温度を下げることができると共
に、強度、耐熱性、耐薬品性等にすぐれる所謂非強化架
橋樹脂を得ることができる。
本発明の方法によれば、強化材及び/又は充填材を含
有する架橋樹脂をも得ることができる。強化材として
は、通常の繊維強化樹脂に用いられる繊維強化材が好ま
しい。かかる繊維強化材として、具体的には、ガラス繊
維、炭素繊維、高分子量ポリエチレン繊維、石英繊維、
セラミツク繊維、ジルコニア繊維、ホウ素繊維、タング
ステン繊維、モリブデン繊維、ステンレス繊維、ベリリ
ウム繊維、石綿繊維等の無機繊維、綿、亜麻、大麻、ジ
ユート、サイザル麻等の天然繊維、脂肪族又は芳香族ポ
リアミド系繊維、ポリエステル系繊維等の耐熱性有機合
成繊維等を挙げることができる。また、これら繊維強化
材は、樹脂との接着性を改良するために、その表面を例
えばボラン、シラン、ガラン、アミノシラン等にて予め
処理されていてもよい。これらの繊維強化材は単独で又
は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、これらの繊維強化材は、その形状において、何
ら限定されず、例えば、紐状、マツト状、テープ状、一
定の寸法に切断された短繊維状等の形状にて用いられ
る。繊維強化材は、これらの複合された形状であつても
よい。
繊維強化材の配合量は、例えば、触媒を含有する樹脂
原料の溶融粘度や、用いる強化材の種類、その形態、製
品としての強化樹脂の用途等に応じて適宜に選ばれる
が、通常、触媒を含有する樹脂原料に基づいて約3〜95
重量%、好ましくは5〜80重量%程度である。
充填材も、従来より合成樹脂成形の分野で用いられて
いる任意のものを用いることができる。具体例として、
例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン等の酸化物、水
酸化アルミニウム等の水酸化物、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム等の炭酸塩、タルク、クレー、ガラスビー
ズ、ベントナイト等のケイ酸塩、カーボンブラツク等の
炭素、鉄粉、アルミニウム粉等の金属粉等を挙げること
ができる。かかる充填材の配合量も、繊維強化材の場合
と同様にして適宜に選ばれるが、通常、樹脂原料に基づ
いて、約3〜95重量%、好ましくは約10〜80重量%の範
囲である。
また、本発明の方法においては、上記繊維強化材及び
充填材以外にも、通常の熱硬化性樹脂成形において用い
られている安定剤、内部離型剤、顔料、難燃剤等の任意
の添加剤も用いてよい。
本発明に従つて、上記のような繊維強化材や充填材を
含有する架橋樹脂を得るには、前記したビス(2−オキ
サゾリン)化合物、ビニル単量体、及び活性化合物、必
要に応じて改質剤、及び必要に応じて、触媒や熱可塑性
樹脂等からなる樹脂原料、好ましくはこれらを溶融させ
た均一な混合物である樹脂原料に強化材及び/又は充填
材を混合し、或いは上記混合物を強化材及び/又は充填
材に含浸させた後、加熱する。
繊維強化した架橋樹脂を得るに際しては、一般にガラ
ス繊維強化熱硬化性樹脂の製造において従来より知られ
ている任意の方法によることができる。具体的には、例
えば、加熱加圧成形用金型に予め配布された繊維強化材
に触媒を含有する樹脂原料を注入含浸させ、加熱硬化を
行なうプリフオーム・マツチドメタルダイ法やレジン・
インジエクシヨン法、触媒を含有する樹脂原料と一定の
寸法に切断された繊維強化材とからなる混練物を加熱加
圧成形用金型に投入又は注入し、加熱硬化を行なうバル
ク・モールデイング・コンパウンド法、トランスフアー
成形法、射出成形法、リアクシヨン・インジエクシヨン
・モールデイング法(RIM)、引抜き成形法、触媒を含
有する樹脂原料を繊維強化材に含浸させ、粘着性のない
プリプレグ成形材料とするSMC法やプリプレグ・クロス
法等、種々の方法を採用することができる。
このように、繊維強化材や充填材を含有する架橋樹脂
を得る場合は、成形温度は、通常、70〜170℃程度であ
る。加熱硬化時間は、用いるビス(2−オキサゾリン)
化合物、芳香族ポリアミン、改質剤や、触媒の使用有
無、及びその使用量、成形温度等によるが、通常、1分
乃至5時間程度である。
本発明に従つて得られる繊維強化樹脂は、架橋樹脂母
体のすぐれた機械的性質と耐熱性を保持しつつ、繊維強
化されているために、広範な用途に実用し得る種々の成
形品を製造するのに好適である。かかる樹脂成形品の用
途として、例えば、宇宙、航空、船艇、鉄道車両、自動
車、土木建築、電気電子機器、耐食機器、スポーツ及び
レジヤー用品、医療機器、各種工業部品等を挙げること
ができ、更には、従来の繊維強化樹脂の場合は、強度や
吸水性、耐熱性等、その性能不足のために使用し得ない
用途にも実用することができる。
発明の効果 本発明の方法によれば、ビス(2−オキサゾリン)化
合物と活性化合物と必要に応じて改質剤とを反応させ
て、架橋樹脂を得るに際して、エポキシアクリレートを
溶解させたビニル単量体を併用することによつて、低い
硬化温度にて、強度が大きいほか、強靱で耐熱性にすぐ
れる架橋樹脂を得ることができる。
本発明による樹脂は、その特性を利用して、種々の成
形品の製造等に有利に用いることができる。但し、本発
明による架橋樹脂は、その用途において何ら制限される
ものではない。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これら実施例により何ら限定されるものではない。ま
た、得られた硬化物において、熱変形温度は、18.5kg/c
m2の荷重下での測定値であり、また、吸水率は、厚さ3m
mのデイスク状の硬化板を23℃の水に24時間浸漬した後
の重量増加率である。
実施例1 1,3−ビス(2−オキサゾリン−2−イル)ベンゼン3
3.0g(0.153モル)、4,4′−メチレンビスアニリン25.2
g(0.127モル)及びビニルエステル樹脂(武田薬品工業
(株)製プロミネートP310)31.5gをステンレス製−ビ
ーカーに秤りとり、105℃の油浴上で加熱したところ、
混合物は、内温65℃で均一透明に溶解した。
この溶液にp−トルエンスルホン酸メチル0.6gを加
え、よく攪拌した後、予め110℃の温度に加熱した幅3mm
の空間部を有する金型に流し込み、110℃で1時間、引
き続いて、150℃で1時間加熱し、不溶不融、不透明、
黄緑色の硬化物を得た。
このようにして得られた厚さ3mmの硬化物は、次の物
性を有するものであつた。
熱変形温度 122℃ 曲げ強度 16.7kgf/mm2 曲げ弾性率 395kgf/mm2 たわみ率 6.8% アイゾツド衝撃値(ノツチ付) 7kg・cm/cm2 吸水率(23℃、水、24時間) 0.17% バーコル硬度 31 実施例2 1,3−ビス(2−オキサゾリン−2−イル)ベンゼン
6.0g(0.028モル)と4,4′−メチレンビスアニリン4.0g
(0.020モル)とビニルエステル樹脂(武田薬品工業
(株)製プロミネートP310)20gを試験管に秤りとり、1
05℃の油浴上で加熱した。その結果、混合物は、70℃に
て透明となつた。これを冷却し、30℃に保持したが、外
観は変化しなかつた。そこで、この溶液にp−トルエン
スルホン酸0.2gを加え、よく攪拌して、再び、105℃の
油浴上で加熱したところ、14分10秒後にゲル化し、不透
明、薄緑色の硬化物を得た。
比較例1 1,3−ビス(2−オキサゾリン−2−イル)ベンゼン3
6.2g(0.176モル)、4,4′−メチレンビスアニリン23.8
g(0.12モル)、スチレン12g及びジメチル硫酸0.6gを秤
りとり、この混合物を100℃の温度の油浴上で撹拌しな
がら加熱して、80℃で透明な溶液を得た。
この溶液を用いて、実施例1と同じ条件下で硬化させ
て、厚さ3mm、不溶不融、不透明、緑色の硬化物を得
た。この硬化物は、次の物性を有するものであつた。
熱変形温度 160℃ 曲げ強度 17.6kgf/mm2 曲げ弾性率 370kgf/mm2 たわみ率 7.3% アイゾツド衝撃値(ノツチ付) 2.9kg・cm/cm2 吸水率(23℃、水、24時間) 0.19% バーコル硬度 43
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 73/00 - 73/26 C08G 69/00 - 69/50 CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビス(2−オキサゾリン)化合物と、エポ
    キシアクリレートをビニル単量体に溶解したものと、分
    子内に少なくとも2つのアミノ基を有する芳香族ポリア
    ミンとを反応させることを特徴とする架橋樹脂の製造方
    法。
  2. 【請求項2】ビス(2−オキサゾリン)化合物と、エポ
    キシアクリレートをビニル単量体に溶解したものと、分
    子内に少なくとも2つのアミノ基を有する芳香族ポリア
    ミンと、分子内に少なくとも2つのエポキシ基を有する
    エポキシ樹脂とを反応させることを特徴とする架橋樹脂
    の製造方法。
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