JP2997471B2 - 光磁気デイクス - Google Patents
光磁気デイクスInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、レーザー光を用いて記録/再生/消去を行
う光磁気記録に係り、特に記録/消去の繰返しに伴う再
生出力の劣化の抑制に有効な構造を有する光磁気ディス
クに関する。
う光磁気記録に係り、特に記録/消去の繰返しに伴う再
生出力の劣化の抑制に有効な構造を有する光磁気ディス
クに関する。
近年の高度情報化社会の進展により、高密度で大容量
のファイルメモリーへのニーズが高まっている中で、光
ディスクはこれに応えるものとして注目されている。特
に光磁気記録は、書換え可能な光ディスクとして実用化
の直前にあり、各所で盛んに開発が行なわれている。現
在までに知られている層構造として、3層構造(下地膜
/記録膜/保護膜)と4層構造(下地膜/記録膜/保護
膜/金属反射膜)の2つのタイプがある。このうち4層
構造ディスクは、光磁気記録膜のKerr効果とFaraday効
果の両方の効果を同時に利用しているので大きな回転角
が得られ、ドライブにかけたときに再生出力の増大が図
れる等の特徴があることから、研究開発が活性化してい
る。その公知例として、特開昭57−169996号公報をあげ
ることができる。
のファイルメモリーへのニーズが高まっている中で、光
ディスクはこれに応えるものとして注目されている。特
に光磁気記録は、書換え可能な光ディスクとして実用化
の直前にあり、各所で盛んに開発が行なわれている。現
在までに知られている層構造として、3層構造(下地膜
/記録膜/保護膜)と4層構造(下地膜/記録膜/保護
膜/金属反射膜)の2つのタイプがある。このうち4層
構造ディスクは、光磁気記録膜のKerr効果とFaraday効
果の両方の効果を同時に利用しているので大きな回転角
が得られ、ドライブにかけたときに再生出力の増大が図
れる等の特徴があることから、研究開発が活性化してい
る。その公知例として、特開昭57−169996号公報をあげ
ることができる。
上記従来技術は、回転角向上を中心に研究開発が行な
われており、ディスク特性、特に記録消去を繰返したと
きに再生出力が低下するという点についての配慮がなさ
れておらず、信頼性が低いという問題があった。
われており、ディスク特性、特に記録消去を繰返したと
きに再生出力が低下するという点についての配慮がなさ
れておらず、信頼性が低いという問題があった。
本発明の目的は、記録/再生/消去を繰返したときの
再生出力の低下を抑制することにより、高信頼性を有す
る光磁気ディスクを提供することにある。
再生出力の低下を抑制することにより、高信頼性を有す
る光磁気ディスクを提供することにある。
レーザー光を用いて記録/再生/消去を行う光ディス
クにおいて、記録/再生/消去を繰返すと再生出力が低
下する場合があった。そのため、ディスクのエラーの原
因となる等、信頼性が低下するという問題があった。記
録/再生/消去を繰返したときの再生出力の低下を抑制
することが、急務となっていた。そのため、ディスク基
板上に第1誘電体膜,光磁気記録膜,第2誘電体膜、そ
して金属保護膜から成る4層構造の膜を設け、金属保護
膜の熱伝導率を制御することにより、熱流動をコントロ
ールして光磁気記録膜の温度分布を制御した。金属保護
膜の熱伝導率の制御法として、1)金属保護膜材料(A
,Au,Pt,Rh,PdおよびCuから選ばれる少なくとも1種類
の元素を主体とする)を選択する、2)合金化する(A
,Au,Pt,Rh,PdおよびCuの内の1種を主体とし、これに
自元素(ここに自元素とは、上記1)において選択され
た主体元素をさす)以外の元素を添加するかNi,Nb,Ta,T
i,Zr,CoおよびMnの内から選ばれる少なくとも1種類の
元素を望ましくは1at%〜30at%添加する)、3)金属
保護膜の膜厚を調整する(熱容量を変える)の3つの方
法がある。光磁気記録膜の温度分布を制御するには、そ
の他に、光磁気記録膜の膜厚を調整する、等の手法が考
えられる。このように4層構造とすることで、光磁気記
録膜は見かけ上、あたたまり易くさめ易くなる。これに
対して、金属保護膜がない三層構造ディスでは3層目の
誘電体膜に熱が蓄積して、記録膜の最高到達温度が高く
なるとともに高温領域が広いので、記録膜の構造緩和が
生じ易い。このように熱の流れが重要となってくる。こ
の効果が顕著に表われてくるのが消去時である。消去時
にはトラックオフセットを考慮すると広い幅の磁区を形
成しなければならないが、1.3μmの磁区幅を得ようと
すると3層構造では光スポットの中心部分0.5μmが300
℃以上の温度になるのに対し、4層構造のディスクでは
300℃以上になる領域はない。この違いが、記録/消去
の繰返しに伴う再生出力の変化の違いとなって表われて
くる。この他、ディスクを構成する材料として、第1誘
電体層及び第2誘電体層として窒化アルミニウム,窒化
シリコン,窒化ゲルマニウム,酸化珪素,硫化亜鉛,酸
化ジルコニウム,安定化ジルコニアの内から選ばれる少
なくとも1種類の化合物もしくはこれらの化合物の複酸
化物や酸窒化物等を用いる。また、光磁気記録膜とし
て、垂直磁気異方性を有する希土類元素と鉄族元素の非
晶質合金、さらに具体的には、Tb,Dy,HoおよびGdの内か
ら選ばれる少なくとも1種類の元素或いは2種類の元素
と、Fe,Co,Nb,Ti,Ta,Cr,Rh,Pd,AuおよびPtの内から選ば
れる少なくとも1種類或いは2種類以上の元素で、少な
くともFeもしくはCo或いはその両方を含む合金を用い
た。この他、先の希土類元素の一部をNd,Pr,CeおよびSm
の内から選ばれる少なくとも1種類の元素で置換した材
料を用いても良い。この他、記録膜の温度分布をコント
ロールする手法として、第1誘電体層及び第2誘電体層
における光の多重干渉効果によるKerrエンハンス効果の
大小を制御することによっても達成できる。ただし、こ
の場合、Kerrエンハンス効果を変える場合、(Kerr+Fa
raday)回転角が大きく変動する場合があるので、十分
に注意する必要がある。また、4層目の金属保護膜の形
成において、高反射率材料(A,Cu,Rh,Pd,AuおよびP
t)と高耐食性材料(Ni,Nb,Ta,Ti,Zr,Co,MnおよびCr)
との組合せで組成勾配をもたせるか或いは二層とするこ
とにより高反射率を保持しつつ(C/N向上)、膜の耐食
性も確保(高信頼化)でき、しかも記録/再生/消去の
繰返しに伴う再生出力の変化の制御も可能となる。ま
た、本発明の構造を有するディスクを用いて磁界変調記
録方式により記録すると、磁界変調記録特有の記録磁区
の“尾”を取除くことができ、高密度化及び高性能化
(高C/N化)を達成することができる。
クにおいて、記録/再生/消去を繰返すと再生出力が低
下する場合があった。そのため、ディスクのエラーの原
因となる等、信頼性が低下するという問題があった。記
録/再生/消去を繰返したときの再生出力の低下を抑制
することが、急務となっていた。そのため、ディスク基
板上に第1誘電体膜,光磁気記録膜,第2誘電体膜、そ
して金属保護膜から成る4層構造の膜を設け、金属保護
膜の熱伝導率を制御することにより、熱流動をコントロ
ールして光磁気記録膜の温度分布を制御した。金属保護
膜の熱伝導率の制御法として、1)金属保護膜材料(A
,Au,Pt,Rh,PdおよびCuから選ばれる少なくとも1種類
の元素を主体とする)を選択する、2)合金化する(A
,Au,Pt,Rh,PdおよびCuの内の1種を主体とし、これに
自元素(ここに自元素とは、上記1)において選択され
た主体元素をさす)以外の元素を添加するかNi,Nb,Ta,T
i,Zr,CoおよびMnの内から選ばれる少なくとも1種類の
元素を望ましくは1at%〜30at%添加する)、3)金属
保護膜の膜厚を調整する(熱容量を変える)の3つの方
法がある。光磁気記録膜の温度分布を制御するには、そ
の他に、光磁気記録膜の膜厚を調整する、等の手法が考
えられる。このように4層構造とすることで、光磁気記
録膜は見かけ上、あたたまり易くさめ易くなる。これに
対して、金属保護膜がない三層構造ディスでは3層目の
誘電体膜に熱が蓄積して、記録膜の最高到達温度が高く
なるとともに高温領域が広いので、記録膜の構造緩和が
生じ易い。このように熱の流れが重要となってくる。こ
の効果が顕著に表われてくるのが消去時である。消去時
にはトラックオフセットを考慮すると広い幅の磁区を形
成しなければならないが、1.3μmの磁区幅を得ようと
すると3層構造では光スポットの中心部分0.5μmが300
℃以上の温度になるのに対し、4層構造のディスクでは
300℃以上になる領域はない。この違いが、記録/消去
の繰返しに伴う再生出力の変化の違いとなって表われて
くる。この他、ディスクを構成する材料として、第1誘
電体層及び第2誘電体層として窒化アルミニウム,窒化
シリコン,窒化ゲルマニウム,酸化珪素,硫化亜鉛,酸
化ジルコニウム,安定化ジルコニアの内から選ばれる少
なくとも1種類の化合物もしくはこれらの化合物の複酸
化物や酸窒化物等を用いる。また、光磁気記録膜とし
て、垂直磁気異方性を有する希土類元素と鉄族元素の非
晶質合金、さらに具体的には、Tb,Dy,HoおよびGdの内か
ら選ばれる少なくとも1種類の元素或いは2種類の元素
と、Fe,Co,Nb,Ti,Ta,Cr,Rh,Pd,AuおよびPtの内から選ば
れる少なくとも1種類或いは2種類以上の元素で、少な
くともFeもしくはCo或いはその両方を含む合金を用い
た。この他、先の希土類元素の一部をNd,Pr,CeおよびSm
の内から選ばれる少なくとも1種類の元素で置換した材
料を用いても良い。この他、記録膜の温度分布をコント
ロールする手法として、第1誘電体層及び第2誘電体層
における光の多重干渉効果によるKerrエンハンス効果の
大小を制御することによっても達成できる。ただし、こ
の場合、Kerrエンハンス効果を変える場合、(Kerr+Fa
raday)回転角が大きく変動する場合があるので、十分
に注意する必要がある。また、4層目の金属保護膜の形
成において、高反射率材料(A,Cu,Rh,Pd,AuおよびP
t)と高耐食性材料(Ni,Nb,Ta,Ti,Zr,Co,MnおよびCr)
との組合せで組成勾配をもたせるか或いは二層とするこ
とにより高反射率を保持しつつ(C/N向上)、膜の耐食
性も確保(高信頼化)でき、しかも記録/再生/消去の
繰返しに伴う再生出力の変化の制御も可能となる。ま
た、本発明の構造を有するディスクを用いて磁界変調記
録方式により記録すると、磁界変調記録特有の記録磁区
の“尾”を取除くことができ、高密度化及び高性能化
(高C/N化)を達成することができる。
上述のように、ディスク基板上に第1誘電体層膜,光
磁気記録膜,第2誘電体層そして金属保護膜からなる4
層構造をとると、金属保護層が存在するために熱が逃げ
やすい。しかも逃げた熱は基板と平行方向に拡散するの
で記録膜の温度をあまり上げることなく幅広い磁区を形
成することができる。さらに、金属保護膜の熱伝導率や
膜厚、さらには記録膜の膜厚を制御することにより、熱
の流れの状態を自由に変えられるので、ディスクへの記
録,消去感度を任意に選択できる。その結果として、記
録膜の最高到達温度を任意にコントロールすることが可
能となり、非晶質記録膜の構造緩和が抑制できるので、
記録や消去の繰返しに伴う再生出力の低下をなくすこと
ができる。
磁気記録膜,第2誘電体層そして金属保護膜からなる4
層構造をとると、金属保護層が存在するために熱が逃げ
やすい。しかも逃げた熱は基板と平行方向に拡散するの
で記録膜の温度をあまり上げることなく幅広い磁区を形
成することができる。さらに、金属保護膜の熱伝導率や
膜厚、さらには記録膜の膜厚を制御することにより、熱
の流れの状態を自由に変えられるので、ディスクへの記
録,消去感度を任意に選択できる。その結果として、記
録膜の最高到達温度を任意にコントロールすることが可
能となり、非晶質記録膜の構造緩和が抑制できるので、
記録や消去の繰返しに伴う再生出力の低下をなくすこと
ができる。
以下、本発明の詳細を実施例1〜5を用いて説明す
る。
る。
[実施例1] 本発明により作製した光磁気ディスクの断面構造を示
す模式図を第1図に示す。ディスクの作製は、次に述べ
る手順により行なった。凹凸の案内溝を有するディスク
基板(1)上に、まずスパッタ法により窒化シリコン第
1誘電体膜(2)を形成した。ターゲットにSi3N4焼結
体ターゲットを、放電ガスにAr/N2混合ガス(混合比:80
/20)をそれぞれ使用した。スパッタ条件は、放電ガス
圧:1×10-2Torr,投入RF電力4.2W/cm2とし、膜厚は850Å
である。つづいて,Tb23Fe62Co12Nb3光磁気記録膜(3)
をスパッタ法により作製した。ターゲットには先に示し
た組成の合金を、放電ガスは純Arをそれぞれ用いた。ス
パッタ条件は、放電ガス圧力:5×10-3Torr,投入RF電力
4.2W/cm2である。形成した膜の膜厚は300Åである。つ
づいて、窒化シリコン第2誘電体膜(4)をスパッタ法
により形成した。雰囲気ガスにAr、ターゲットには窒化
シリコン焼結体ターゲットをそれぞれ使用した。そし
て、ガス圧を2×10-2Torrとした以外第1誘電体膜形成
と同一の条件にてスパッタを行ない、第2誘電体膜
(4)を形成した。そして最後に、A90Ti10金属保護
膜(5)をスパッタ法により形成した。ターゲットにA
−Ti合金を、雰囲気ガスにArをそれぞれ使用した。ス
パッタ条件は、ガス圧力:1×10-2Torr、投入RF電力:4.2
W/cm2であり、形成した膜厚は500Åである。比較例とし
て、第1誘電体層(2)、光磁気記録層(3)、第2誘
電体層(4)を先と同一条件及び手法によりそれぞれの
膜厚が850Å,800Å,1500Åとなるように形成したディス
クを用いた。
す模式図を第1図に示す。ディスクの作製は、次に述べ
る手順により行なった。凹凸の案内溝を有するディスク
基板(1)上に、まずスパッタ法により窒化シリコン第
1誘電体膜(2)を形成した。ターゲットにSi3N4焼結
体ターゲットを、放電ガスにAr/N2混合ガス(混合比:80
/20)をそれぞれ使用した。スパッタ条件は、放電ガス
圧:1×10-2Torr,投入RF電力4.2W/cm2とし、膜厚は850Å
である。つづいて,Tb23Fe62Co12Nb3光磁気記録膜(3)
をスパッタ法により作製した。ターゲットには先に示し
た組成の合金を、放電ガスは純Arをそれぞれ用いた。ス
パッタ条件は、放電ガス圧力:5×10-3Torr,投入RF電力
4.2W/cm2である。形成した膜の膜厚は300Åである。つ
づいて、窒化シリコン第2誘電体膜(4)をスパッタ法
により形成した。雰囲気ガスにAr、ターゲットには窒化
シリコン焼結体ターゲットをそれぞれ使用した。そし
て、ガス圧を2×10-2Torrとした以外第1誘電体膜形成
と同一の条件にてスパッタを行ない、第2誘電体膜
(4)を形成した。そして最後に、A90Ti10金属保護
膜(5)をスパッタ法により形成した。ターゲットにA
−Ti合金を、雰囲気ガスにArをそれぞれ使用した。ス
パッタ条件は、ガス圧力:1×10-2Torr、投入RF電力:4.2
W/cm2であり、形成した膜厚は500Åである。比較例とし
て、第1誘電体層(2)、光磁気記録層(3)、第2誘
電体層(4)を先と同一条件及び手法によりそれぞれの
膜厚が850Å,800Å,1500Åとなるように形成したディス
クを用いた。
このようにして作製したディスクは、最内周r=30mm
φ位置に、記録周波数if=4.9MHz、ディスク回転数:240
0rpm、記録レーザーパワー6mW、消去レーザーパワー7m
W、そして再生レーザーパワー1.2mWに2、記録/再生/
消去を繰返したときの繰返し回数と再生出力の変化率
(初期=100)の関係の検討結果を第2図に示す。本実
施例のディスクでは2×107回繰返しても再生出力の変
化は全くみられないのに対し、比較例では、104回から
低下がはじまり106回以降急激に低下し、2×107回の繰
返しで初期の65%まで減少した。ここで比較例のディス
クの記録消去の条件は、本実施例の条件にてディスクに
書込んだときに形成されるのと同一の磁区幅が得られる
条件、すなわち、記録レーザーパワー:7mW、消去レーザ
ーパワー9mWである。この効果は、光磁気記録膜や第1
及び第2誘電体膜の材質には依存せず、ディスクの構造
のみにより得られる。
φ位置に、記録周波数if=4.9MHz、ディスク回転数:240
0rpm、記録レーザーパワー6mW、消去レーザーパワー7m
W、そして再生レーザーパワー1.2mWに2、記録/再生/
消去を繰返したときの繰返し回数と再生出力の変化率
(初期=100)の関係の検討結果を第2図に示す。本実
施例のディスクでは2×107回繰返しても再生出力の変
化は全くみられないのに対し、比較例では、104回から
低下がはじまり106回以降急激に低下し、2×107回の繰
返しで初期の65%まで減少した。ここで比較例のディス
クの記録消去の条件は、本実施例の条件にてディスクに
書込んだときに形成されるのと同一の磁区幅が得られる
条件、すなわち、記録レーザーパワー:7mW、消去レーザ
ーパワー9mWである。この効果は、光磁気記録膜や第1
及び第2誘電体膜の材質には依存せず、ディスクの構造
のみにより得られる。
また、再生出力を本実施例のディスクと比較例のディ
スクとを比べると、それぞれ62dB,56dBであり、約6dB大
きかった。これは、本実施例の構造のディスクは反射
率:R=22%、カー回転角(含ファラデー回転角):θK
=0.89゜と比較例R=23%,θK=0.59゜と比べて反射
率をほとんど低下させずに、カー回転角のみを大きく増
大せることができることによる。
スクとを比べると、それぞれ62dB,56dBであり、約6dB大
きかった。これは、本実施例の構造のディスクは反射
率:R=22%、カー回転角(含ファラデー回転角):θK
=0.89゜と比較例R=23%,θK=0.59゜と比べて反射
率をほとんど低下させずに、カー回転角のみを大きく増
大せることができることによる。
[実施例2] 本発明により作製した光磁気ディスクは実施例1と同
様で、その断面構造の模式図は第1図に示すとおりであ
る。ディスクの作製手順は実施例1と同一であり、用い
た材料及び作製時のスパッタ条件を第1表にまとめて示
す。
様で、その断面構造の模式図は第1図に示すとおりであ
る。ディスクの作製手順は実施例1と同一であり、用い
た材料及び作製時のスパッタ条件を第1表にまとめて示
す。
このようにして作製したディスクの再生出力の記録レ
ーザーパワー依存性を最初に測定し、結果を第3図に示
す。測定の条件は、ディスク回転数2400rpm、ディスク
位置:φ=30mm、外部印加磁界:400Oe、レンズの開口比
NA=0.55、記録周波数:f=4.9MHzである。その結果、A
中にCrがわずか5%含有させただけで、記録可能な最
小パワーが1mWほど急激に低くなりその後、ゆるやかに
変化した。Aにわずかに元素を添加すると、熱伝導率
が急激に低下し、その後ゆるやかに熱導率が変化してい
ることがわかる。また、最大C/Nの得られる記録パワー
は、Cr濃度の増大につれて、高パワー側へシフトしてい
るが、C/Nはほぼ一定で50dBであった。このように金属
保護膜(5)の熱伝導率を含有Cr量を変えて制御するこ
とで、任意の記録及び消去感度が得られ、装置との整合
性を容易にとることができた。これと同様の効果は、金
属保護膜(5)の材料一定のもとで膜厚のみを変えても
得られる。これは、熱の逃げ方が異るためであること
が、熱拡散方程式を解くことで明らかとなった。
ーザーパワー依存性を最初に測定し、結果を第3図に示
す。測定の条件は、ディスク回転数2400rpm、ディスク
位置:φ=30mm、外部印加磁界:400Oe、レンズの開口比
NA=0.55、記録周波数:f=4.9MHzである。その結果、A
中にCrがわずか5%含有させただけで、記録可能な最
小パワーが1mWほど急激に低くなりその後、ゆるやかに
変化した。Aにわずかに元素を添加すると、熱伝導率
が急激に低下し、その後ゆるやかに熱導率が変化してい
ることがわかる。また、最大C/Nの得られる記録パワー
は、Cr濃度の増大につれて、高パワー側へシフトしてい
るが、C/Nはほぼ一定で50dBであった。このように金属
保護膜(5)の熱伝導率を含有Cr量を変えて制御するこ
とで、任意の記録及び消去感度が得られ、装置との整合
性を容易にとることができた。これと同様の効果は、金
属保護膜(5)の材料一定のもとで膜厚のみを変えても
得られる。これは、熱の逃げ方が異るためであること
が、熱拡散方程式を解くことで明らかとなった。
次に、記録/再生/消去(W/R/E)を繰返したときの
再生信号出力の変化について調べ、結果を第4図に示
す。比較例は、実施例1で用いたのと同様のディスクで
ある。測定条件及び手法は、実施例1と同様である。図
よりCr濃度が10%以下では2×107回W/R/Eを繰返しても
再生出力の変化はみられなかったが、濃度が20%,30%
の場合、2×107回の繰返しでそれぞれ3%,6%と、わ
ずかな減少がみられた。この変化は、光磁気記録膜の結
晶構造の安定化処理を行うことにより抑制できる。ま
た、高感度を有するディスクにおいては、読出し光のレ
ーザーパワー近くで記録できるディスクでは、読出しと
ともにデーター破戒を越す可能性があるので注意しなけ
ればならない。
再生信号出力の変化について調べ、結果を第4図に示
す。比較例は、実施例1で用いたのと同様のディスクで
ある。測定条件及び手法は、実施例1と同様である。図
よりCr濃度が10%以下では2×107回W/R/Eを繰返しても
再生出力の変化はみられなかったが、濃度が20%,30%
の場合、2×107回の繰返しでそれぞれ3%,6%と、わ
ずかな減少がみられた。この変化は、光磁気記録膜の結
晶構造の安定化処理を行うことにより抑制できる。ま
た、高感度を有するディスクにおいては、読出し光のレ
ーザーパワー近くで記録できるディスクでは、読出しと
ともにデーター破戒を越す可能性があるので注意しなけ
ればならない。
第1表において、金属保護膜(5): A1-XCrXの代わりに、A1-XCoX,A1-XTiX, A1-XTaX,A1-XNbX,A1-XNiX, A1-XZrX,A1-XMnX,Cu1-XCoX, Cu1-XTiX,Cu1-XTaX,Cu1-XNbX, Cu1-XCrX,Cu1-XNiX,Cu1-XZrX, Cu1-XMnX,Rh1-XCoX,Rh1-XTiX, Rh1-XTaX,Rh1-XNbX,Rh1-XCrX, Rh1-XNiX,Rh1-XZrX,Rh1-XMnX, Pb1-XCoX,Pb1-XTiX,Pb1-XTaX, Pb1-XNbX,Pb1-XCrX,Pb1-XNiX, Pb1-XZrX,Pb1-XMnX,Au1-XCoX, Au1-XTiX,Au1-XTaX,Au1-XNbX, Au1-XCrX,Au1-XNiX,Au1-XZrX, Au1-XMnX,Pt1-XCoX,Pt1-XTiX, Pt1-XTaX,Pt1-XNbX,Pt1-XCrX, Pt1-XNiX,Pt1-XZrXを用いた場合も第9図の本実施例と
同様な結果が得られた。
同様な結果が得られた。
また、A1-XCrXにおいて、Aの一部をAu,Pt,Rh,P
dまたはCuで置換しても、あるいは、Crの一部をCo,Ti,T
a,Nb,Ni,ZrまたはMnで置換しても同様な結果が得られ
た。
dまたはCuで置換しても、あるいは、Crの一部をCo,Ti,T
a,Nb,Ni,ZrまたはMnで置換しても同様な結果が得られ
た。
[実施例3] 本発明により作製した光磁気ディスクは、実施例1と
同様で、その断面構造の模式図は第1図に示すとおりで
ある。ディスクの作製手順は実施例1と同一であり、用
いた材料及び作製時のスパッタ条件を第2表にまとめて
示す。
同様で、その断面構造の模式図は第1図に示すとおりで
ある。ディスクの作製手順は実施例1と同一であり、用
いた材料及び作製時のスパッタ条件を第2表にまとめて
示す。
ここで、金属保護膜(5)として純Pt層200Åとしそ
の後150ÅはリニヤーにPt−Ni濃度を変化させ、最終的
に150Åは純Niとした。組成勾配膜は、PtとNiの単体タ
ーゲットを用意して、各々のターゲットに加えるDC電流
をコントロールすることにより作製した。
の後150ÅはリニヤーにPt−Ni濃度を変化させ、最終的
に150Åは純Niとした。組成勾配膜は、PtとNiの単体タ
ーゲットを用意して、各々のターゲットに加えるDC電流
をコントロールすることにより作製した。
このようにして作製したディスクの記録/再生/消去
を繰返したときの再生信号出力の変化について調べ、結
果を第5図に示す。比較例は、実施例1と同一の光磁気
ディスクを用い、かつ実施例1と同じ条件及び方法にて
測定した。この図から、本実施例において作製したディ
スクでは、2×107回のW/R/Eの繰返しにおいても再生出
力の低下はみられなかった。
を繰返したときの再生信号出力の変化について調べ、結
果を第5図に示す。比較例は、実施例1と同一の光磁気
ディスクを用い、かつ実施例1と同じ条件及び方法にて
測定した。この図から、本実施例において作製したディ
スクでは、2×107回のW/R/Eの繰返しにおいても再生出
力の低下はみられなかった。
また、金属保護層(5)の構造:Pt/Pt−Ni/Niにおい
て、Pt及びNiの厚さを100/100/300,200/100/200,300/10
0/100と変化させると記録消去の感度を変えることがで
き、その時の再生出力の記録レーザーパワー依存性を第
6図に示す。この図から、Ptの膜厚が薄くなるにつれて
(Niの膜厚が厚くなるにつれて)最小記録パワーも低く
なっており、ディスクの記録消去感度を向上させること
ができる。
て、Pt及びNiの厚さを100/100/300,200/100/200,300/10
0/100と変化させると記録消去の感度を変えることがで
き、その時の再生出力の記録レーザーパワー依存性を第
6図に示す。この図から、Ptの膜厚が薄くなるにつれて
(Niの膜厚が厚くなるにつれて)最小記録パワーも低く
なっており、ディスクの記録消去感度を向上させること
ができる。
最後に、Pt/Pt−Ni/NiとPt80Ni20と変えたときのKerr
回転角を測定したところ本実施例の場合θK=0.94゜で
後者がθK=0.86゜と約0.08゜差があり、金属保護膜の
反射率は前者がR=95%,後者がR=87%と約8%の違
いがあった。このように、組成勾配を持たせると、高反
射率を維持したまま、耐食性も確保できた。その結果、
高反射率及び高Kew回転角を有しており、信号対ノイズ
比(C/N)も56dB,53dBと約3dBと大きかった。このよう
に、高反射率,耐食性,及び高C/Nを有するディスクが
得られた。
回転角を測定したところ本実施例の場合θK=0.94゜で
後者がθK=0.86゜と約0.08゜差があり、金属保護膜の
反射率は前者がR=95%,後者がR=87%と約8%の違
いがあった。このように、組成勾配を持たせると、高反
射率を維持したまま、耐食性も確保できた。その結果、
高反射率及び高Kew回転角を有しており、信号対ノイズ
比(C/N)も56dB,53dBと約3dBと大きかった。このよう
に、高反射率,耐食性,及び高C/Nを有するディスクが
得られた。
第2表において、金属保護膜(5): Pt/Niの代わりに、A/Co,A/Ti,A/Ta,A/Nb,A/
Cr,A/Ni,A/Zr,A/Mn,Cu/Co,Cu/Ti,Cu/Ta,Cu/Nb,Cu
/Cr,Cu/Ni,Cu/Zr,Cu/Mn,Rh/Co,Rh/Ti,Rh/Ta,Rh/Nb,Rh/C
r,Rh/Ni,Rh/Zr,Rh/Mn,Pd/Co,Pd/Ti,Pd/Ta,Pd/Nb,Pd/Cr,
Pd/Ni,Pd/Zr,Pd/Mn,Au/Co,Au/Ti,Au/Ta,Au/Nb,Au/Cr,Au
/Ni,Au/Zr,Au/Mn,Pt/Co,Pt/Ti,Pt/Ta,Pt/Nb,Pt/Cr,Pt/N
i,Pt/Zr,Pt/Mnを用いた場合も第5図の実施例と同様な
結果が得られた。
Cr,A/Ni,A/Zr,A/Mn,Cu/Co,Cu/Ti,Cu/Ta,Cu/Nb,Cu
/Cr,Cu/Ni,Cu/Zr,Cu/Mn,Rh/Co,Rh/Ti,Rh/Ta,Rh/Nb,Rh/C
r,Rh/Ni,Rh/Zr,Rh/Mn,Pd/Co,Pd/Ti,Pd/Ta,Pd/Nb,Pd/Cr,
Pd/Ni,Pd/Zr,Pd/Mn,Au/Co,Au/Ti,Au/Ta,Au/Nb,Au/Cr,Au
/Ni,Au/Zr,Au/Mn,Pt/Co,Pt/Ti,Pt/Ta,Pt/Nb,Pt/Cr,Pt/N
i,Pt/Zr,Pt/Mnを用いた場合も第5図の実施例と同様な
結果が得られた。
また、Pt/Niにおいて、Ptの一部をA,Cu,Rh,Pdまた
はAuで置換しても、あるいは、Niの一部をCo,Ti,Ta,Nb,
Cr,ZrあるいはMnで置換しても同様な結果が得られた。
はAuで置換しても、あるいは、Niの一部をCo,Ti,Ta,Nb,
Cr,ZrあるいはMnで置換しても同様な結果が得られた。
[実施例4] 本実施例で用いたディスクは、実施例1と同一の構造
を有する。これの表面を吸水率の低いUV樹脂によりオー
バコートした。このディスクを用いて磁界変調記録方式
により、記録/再生/消去を繰返した。その結果は、第
7図に示すとおり、1×107回繰返しても再生出力に変
化はみられなかった。比較例は、実施例1で用いたディ
スク表面をオーバーコートしたものを用いた場合であ
る。その時の条件は、レーザー光:6mW(連続光)、ディ
スク回転数:2400rpm、記録周波数:f=5.0MHz、スイッチ
ング磁界±300Oe、帯域幅:30KHzである。このように、W
/R/Eの繰返しによる再生出力の低下を抑制でき、この効
果は記録方式により変るのではなく、ディスク構造に起
因している。
を有する。これの表面を吸水率の低いUV樹脂によりオー
バコートした。このディスクを用いて磁界変調記録方式
により、記録/再生/消去を繰返した。その結果は、第
7図に示すとおり、1×107回繰返しても再生出力に変
化はみられなかった。比較例は、実施例1で用いたディ
スク表面をオーバーコートしたものを用いた場合であ
る。その時の条件は、レーザー光:6mW(連続光)、ディ
スク回転数:2400rpm、記録周波数:f=5.0MHz、スイッチ
ング磁界±300Oe、帯域幅:30KHzである。このように、W
/R/Eの繰返しによる再生出力の低下を抑制でき、この効
果は記録方式により変るのではなく、ディスク構造に起
因している。
また、磁界変調記録方式で記録した記録磁区を偏光顕
微鏡により観察しその模式図を第8図に示す。本実施例
の構造を有するディスクでは、ドメインの“尾”(図中
○印)が短くなっており、高密度記録にとって有用であ
る。またC/Nも本実施例が62dBであるのに対し、比較例
では57dBと約5dB小さいことと対応している。これはド
メインの“尾”がなくなったために分解能が向上したた
めである。
微鏡により観察しその模式図を第8図に示す。本実施例
の構造を有するディスクでは、ドメインの“尾”(図中
○印)が短くなっており、高密度記録にとって有用であ
る。またC/Nも本実施例が62dBであるのに対し、比較例
では57dBと約5dB小さいことと対応している。これはド
メインの“尾”がなくなったために分解能が向上したた
めである。
[実施例5] 本実施例で作製したディスクの構造は、実施例1と同
様で、断面構造は第1図に示すとおりである。ディスク
の作製手順は、実施例1と同一であり、用いた材料及び
作製時のスパッタ条件を第3表にまとめて示す。
様で、断面構造は第1図に示すとおりである。ディスク
の作製手順は、実施例1と同一であり、用いた材料及び
作製時のスパッタ条件を第3表にまとめて示す。
ここで、第1誘電体膜の屈折率:n1=2.05であり、第
2誘電体膜のそれは、n2=2.15であった。このn1とn2は
等しいかn2n1であれば良い。
2誘電体膜のそれは、n2=2.15であった。このn1とn2は
等しいかn2n1であれば良い。
このようにして作製したディスクを用いて、記録/再
生/消去(W/R/E)を繰返したときの再生信号出力の変
化について調べ、結果を第9図に示す。比較例は、実施
例1と同一の光磁気ディスクを用い、かつ実施例1と同
じ条件及び方法により測定した。この図から本実施例に
おいて作製したディスクでは、1×107回以上のW/R/Eの
繰返してみたところ再生出力の低下は観測されなかっ
た。比較例は107回の繰返しにより、初期の再生出力の7
0%に低下した。以上説明した通り、本発明のように4
層構造とし光磁気記録膜の温度分布を制御することで、
W/R/Eに伴なう再生出力の低下を大きく制御できた。こ
の他、θKも本実施例では0.76(deg)、比較例のそれ
がθK=0.55degとKerr回転角の増大にも大きく寄与し
ており、高C/Nが得られる。測定結果は、このことを支
持しており、C/Nはそれぞれ51dB,45d/Bであり、約7dB大
きかった。また、第10図にこの時の再生出力のレーザー
パワー依存性をそれぞれ示す。また、金属保護膜(5)
のA−Ti系においてTiの濃度を制御することにより記
録感度の制御ができる。つまり、Tiの濃度が高くなると
ディスクの記録感度は高くなる。また、この膜厚を薄く
していっても同様の効果が得られるが、再生レーザーパ
ワーと記録可能最小パワーが近づくと再生光によりデー
タ破壊が起る場合があるので注意しなければならない。
ここでTi濃度は先の注意を含め、ディスクドライブとの
整合性を考慮して微調整した結果である。
生/消去(W/R/E)を繰返したときの再生信号出力の変
化について調べ、結果を第9図に示す。比較例は、実施
例1と同一の光磁気ディスクを用い、かつ実施例1と同
じ条件及び方法により測定した。この図から本実施例に
おいて作製したディスクでは、1×107回以上のW/R/Eの
繰返してみたところ再生出力の低下は観測されなかっ
た。比較例は107回の繰返しにより、初期の再生出力の7
0%に低下した。以上説明した通り、本発明のように4
層構造とし光磁気記録膜の温度分布を制御することで、
W/R/Eに伴なう再生出力の低下を大きく制御できた。こ
の他、θKも本実施例では0.76(deg)、比較例のそれ
がθK=0.55degとKerr回転角の増大にも大きく寄与し
ており、高C/Nが得られる。測定結果は、このことを支
持しており、C/Nはそれぞれ51dB,45d/Bであり、約7dB大
きかった。また、第10図にこの時の再生出力のレーザー
パワー依存性をそれぞれ示す。また、金属保護膜(5)
のA−Ti系においてTiの濃度を制御することにより記
録感度の制御ができる。つまり、Tiの濃度が高くなると
ディスクの記録感度は高くなる。また、この膜厚を薄く
していっても同様の効果が得られるが、再生レーザーパ
ワーと記録可能最小パワーが近づくと再生光によりデー
タ破壊が起る場合があるので注意しなければならない。
ここでTi濃度は先の注意を含め、ディスクドライブとの
整合性を考慮して微調整した結果である。
以上述べてきたように、本発明によれば、第4層目に
金属保護層を設けその材料や膜厚,膜の積構造をコント
ロールして、記録膜の温度分布を制御することにより、
記録/再生/消去を繰返したときの再生出力の変動はみ
られず、高信頼性を光磁気ディスクが得られる。また、
本発明の構造をとることにより、反射率をほとんど低下
させずに、カー回転角(含ファラデー回転角)のみを大
きく向上させることができ、大きな再生出力が得られる
のでディスクの高性能化ができる。また、高反率材料を
媒体側に、高耐食材料をその反対側に濃縮させることに
より、さらにカー回転角を向上(C/Nを向上)させると
ともに金属保護膜の耐食性も確保できる。この熱伝導率
の制御によりディスクの記録消去の感度をコントロール
でき、ディスクドライブとの整合性を向上させることが
できる。
金属保護層を設けその材料や膜厚,膜の積構造をコント
ロールして、記録膜の温度分布を制御することにより、
記録/再生/消去を繰返したときの再生出力の変動はみ
られず、高信頼性を光磁気ディスクが得られる。また、
本発明の構造をとることにより、反射率をほとんど低下
させずに、カー回転角(含ファラデー回転角)のみを大
きく向上させることができ、大きな再生出力が得られる
のでディスクの高性能化ができる。また、高反率材料を
媒体側に、高耐食材料をその反対側に濃縮させることに
より、さらにカー回転角を向上(C/Nを向上)させると
ともに金属保護膜の耐食性も確保できる。この熱伝導率
の制御によりディスクの記録消去の感度をコントロール
でき、ディスクドライブとの整合性を向上させることが
できる。
第1図は光磁気ディスクの断面構造を示す模式図、第2
図,第4図,第5図,第7図及び第9図は記録/再生/
消去を繰返したときの再生出力の変化を示す線図、第3
図,第6図及び第10図は再生出力の記録レーザーパワー
依存性を示す線図、第8図は磁界変調記録を行なった時
の磁区形状を示す図である。 1……ディスク基板、2……第1誘電体膜、3……光磁
気記録膜、4……第2誘電体膜、5……金属保護膜。
図,第4図,第5図,第7図及び第9図は記録/再生/
消去を繰返したときの再生出力の変化を示す線図、第3
図,第6図及び第10図は再生出力の記録レーザーパワー
依存性を示す線図、第8図は磁界変調記録を行なった時
の磁区形状を示す図である。 1……ディスク基板、2……第1誘電体膜、3……光磁
気記録膜、4……第2誘電体膜、5……金属保護膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡峯 成範 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 荻原 典之 大阪府茨木市丑寅1丁目1番88号 日立 マクセル株式会社内 (72)発明者 高橋 正彦 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 太田 憲雄 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 平2−126446(JP,A) 特開 昭60−63747(JP,A) 特開 昭64−66847(JP,A) 特開 平1−287847(JP,A) 特開 昭62−177736(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 11/10
Claims (3)
- 【請求項1】磁界変調記録方式に用いられる光磁気ディ
スクであって、基板と、該基板の上の第1誘電体膜と、
該第1誘電体膜の上の光磁気記録膜と、該光磁気記録膜
の上の第2誘電体膜であって上記第1誘電体膜の屈折率
以上の屈折率の第2誘電体膜と、該第2誘電体膜の上の
金属保護膜とを有し、 上記金属保護膜はAとTiを含むことを特徴とする光磁
気ディスク。 - 【請求項2】磁界変調記録方式に用いられる光磁気ディ
スクであって、基板と、該基板の上の第1誘電体膜と、
該第1誘電体膜の上の光磁気記録膜と、該光磁気記録膜
の上の第2誘電体膜であって上記第1誘電体膜の屈折率
以上の屈折率の第2誘電体膜と、該第2誘電体膜の上の
金属保護膜と、上記金属保護膜はAとTiを含む光磁気
ディスクであって、該光ディスクの表面はUV樹脂により
オーバーコートされていることを特徴とする光磁気ディ
スク。 - 【請求項3】基板と、該基板の上の第1誘電体膜と、該
第1誘電体膜の上の光磁気記録膜と、該光磁気記録膜の
上の第2誘電体膜と、該第2誘電体膜の上の金属保護膜
とを有し、 上記金属保護膜はA,Cu,Rh,Pd,AuおよびPtから選ばれ
る少なくとも1種の元素を用いた高反射率材料とCo,Ti,
Ta,Nb,Cr,Ni,ZrおよびMnから選ばれる少なくとも1種の
元素を用いた高耐食材料とを含み、上記第2誘電体膜側
に向かって上記高反射率材料の割合が多くなるように組
成勾配を有することを特徴とする光磁気ディスク。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63306053A JP2997471B2 (ja) | 1988-12-05 | 1988-12-05 | 光磁気デイクス |
DE68928712T DE68928712T2 (de) | 1988-11-07 | 1989-11-06 | Magneto-optisches Speichermedium |
KR1019890016032A KR900008471A (ko) | 1988-11-07 | 1989-11-06 | 광자기 디스크 |
EP89120477A EP0368194B1 (en) | 1988-11-07 | 1989-11-06 | Magneto-optical recording medium |
US08/310,006 US5654058A (en) | 1988-11-07 | 1994-09-21 | Magneto-optical disk |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63306053A JP2997471B2 (ja) | 1988-12-05 | 1988-12-05 | 光磁気デイクス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02152050A JPH02152050A (ja) | 1990-06-12 |
JP2997471B2 true JP2997471B2 (ja) | 2000-01-11 |
Family
ID=17952483
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63306053A Expired - Fee Related JP2997471B2 (ja) | 1988-11-07 | 1988-12-05 | 光磁気デイクス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2997471B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04205742A (ja) * | 1990-11-29 | 1992-07-27 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光磁気記録媒体 |
US5712833A (en) * | 1993-12-28 | 1998-01-27 | Ogihara; Noriyuki | Durable magneto-optical disk having a rare earth-transition amorphous magneto-optical layer |
JPH0944904A (ja) * | 1995-07-31 | 1997-02-14 | Sony Corp | 光学ディスクとその製法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0697514B2 (ja) * | 1985-02-21 | 1994-11-30 | シャープ株式会社 | 磁気光学記憶素子 |
JPH0789414B2 (ja) * | 1986-01-31 | 1995-09-27 | シャープ株式会社 | 光学記憶素子 |
JPS62239349A (ja) * | 1986-04-09 | 1987-10-20 | Konika Corp | 光磁気記録媒体 |
JPS62293541A (ja) * | 1986-06-12 | 1987-12-21 | Konica Corp | 光磁気記録媒体 |
JPS63102052A (ja) * | 1986-10-17 | 1988-05-06 | Fuji Photo Film Co Ltd | 光磁気デイスク |
JP2869434B2 (ja) * | 1988-10-13 | 1999-03-10 | 株式会社リコー | 光磁気記録媒体 |
-
1988
- 1988-12-05 JP JP63306053A patent/JP2997471B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02152050A (ja) | 1990-06-12 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |