JP2997471B2 - 光磁気デイクス - Google Patents

光磁気デイクス

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、レーザー光を用いて記録/再生/消去を行
う光磁気記録に係り、特に記録/消去の繰返しに伴う再
生出力の劣化の抑制に有効な構造を有する光磁気ディス
クに関する。
〔従来の技術〕
近年の高度情報化社会の進展により、高密度で大容量
のファイルメモリーへのニーズが高まっている中で、光
ディスクはこれに応えるものとして注目されている。特
に光磁気記録は、書換え可能な光ディスクとして実用化
の直前にあり、各所で盛んに開発が行なわれている。現
在までに知られている層構造として、3層構造(下地膜
/記録膜/保護膜)と4層構造(下地膜/記録膜/保護
膜/金属反射膜)の2つのタイプがある。このうち4層
構造ディスクは、光磁気記録膜のKerr効果とFaraday効
果の両方の効果を同時に利用しているので大きな回転角
が得られ、ドライブにかけたときに再生出力の増大が図
れる等の特徴があることから、研究開発が活性化してい
る。その公知例として、特開昭57−169996号公報をあげ
ることができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、回転角向上を中心に研究開発が行な
われており、ディスク特性、特に記録消去を繰返したと
きに再生出力が低下するという点についての配慮がなさ
れておらず、信頼性が低いという問題があった。
本発明の目的は、記録/再生/消去を繰返したときの
再生出力の低下を抑制することにより、高信頼性を有す
る光磁気ディスクを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
レーザー光を用いて記録/再生/消去を行う光ディス
クにおいて、記録/再生/消去を繰返すと再生出力が低
下する場合があった。そのため、ディスクのエラーの原
因となる等、信頼性が低下するという問題があった。記
録/再生/消去を繰返したときの再生出力の低下を抑制
することが、急務となっていた。そのため、ディスク基
板上に第1誘電体膜,光磁気記録膜,第2誘電体膜、そ
して金属保護膜から成る4層構造の膜を設け、金属保護
膜の熱伝導率を制御することにより、熱流動をコントロ
ールして光磁気記録膜の温度分布を制御した。金属保護
膜の熱伝導率の制御法として、1)金属保護膜材料(A
,Au,Pt,Rh,PdおよびCuから選ばれる少なくとも1種類
の元素を主体とする)を選択する、2)合金化する(A
,Au,Pt,Rh,PdおよびCuの内の1種を主体とし、これに
自元素(ここに自元素とは、上記1)において選択され
た主体元素をさす)以外の元素を添加するかNi,Nb,Ta,T
i,Zr,CoおよびMnの内から選ばれる少なくとも1種類の
元素を望ましくは1at%〜30at%添加する)、3)金属
保護膜の膜厚を調整する(熱容量を変える)の3つの方
法がある。光磁気記録膜の温度分布を制御するには、そ
の他に、光磁気記録膜の膜厚を調整する、等の手法が考
えられる。このように4層構造とすることで、光磁気記
録膜は見かけ上、あたたまり易くさめ易くなる。これに
対して、金属保護膜がない三層構造ディスでは3層目の
誘電体膜に熱が蓄積して、記録膜の最高到達温度が高く
なるとともに高温領域が広いので、記録膜の構造緩和が
生じ易い。このように熱の流れが重要となってくる。こ
の効果が顕著に表われてくるのが消去時である。消去時
にはトラックオフセットを考慮すると広い幅の磁区を形
成しなければならないが、1.3μmの磁区幅を得ようと
すると3層構造では光スポットの中心部分0.5μmが300
℃以上の温度になるのに対し、4層構造のディスクでは
300℃以上になる領域はない。この違いが、記録/消去
の繰返しに伴う再生出力の変化の違いとなって表われて
くる。この他、ディスクを構成する材料として、第1誘
電体層及び第2誘電体層として窒化アルミニウム,窒化
シリコン,窒化ゲルマニウム,酸化珪素,硫化亜鉛,酸
化ジルコニウム,安定化ジルコニアの内から選ばれる少
なくとも1種類の化合物もしくはこれらの化合物の複酸
化物や酸窒化物等を用いる。また、光磁気記録膜とし
て、垂直磁気異方性を有する希土類元素と鉄族元素の非
晶質合金、さらに具体的には、Tb,Dy,HoおよびGdの内か
ら選ばれる少なくとも1種類の元素或いは2種類の元素
と、Fe,Co,Nb,Ti,Ta,Cr,Rh,Pd,AuおよびPtの内から選ば
れる少なくとも1種類或いは2種類以上の元素で、少な
くともFeもしくはCo或いはその両方を含む合金を用い
た。この他、先の希土類元素の一部をNd,Pr,CeおよびSm
の内から選ばれる少なくとも1種類の元素で置換した材
料を用いても良い。この他、記録膜の温度分布をコント
ロールする手法として、第1誘電体層及び第2誘電体層
における光の多重干渉効果によるKerrエンハンス効果の
大小を制御することによっても達成できる。ただし、こ
の場合、Kerrエンハンス効果を変える場合、(Kerr+Fa
raday)回転角が大きく変動する場合があるので、十分
に注意する必要がある。また、4層目の金属保護膜の形
成において、高反射率材料(A,Cu,Rh,Pd,AuおよびP
t)と高耐食性材料(Ni,Nb,Ta,Ti,Zr,Co,MnおよびCr)
との組合せで組成勾配をもたせるか或いは二層とするこ
とにより高反射率を保持しつつ(C/N向上)、膜の耐食
性も確保(高信頼化)でき、しかも記録/再生/消去の
繰返しに伴う再生出力の変化の制御も可能となる。ま
た、本発明の構造を有するディスクを用いて磁界変調記
録方式により記録すると、磁界変調記録特有の記録磁区
の“尾”を取除くことができ、高密度化及び高性能化
(高C/N化)を達成することができる。
〔作用〕
上述のように、ディスク基板上に第1誘電体層膜,光
磁気記録膜,第2誘電体層そして金属保護膜からなる4
層構造をとると、金属保護層が存在するために熱が逃げ
やすい。しかも逃げた熱は基板と平行方向に拡散するの
で記録膜の温度をあまり上げることなく幅広い磁区を形
成することができる。さらに、金属保護膜の熱伝導率や
膜厚、さらには記録膜の膜厚を制御することにより、熱
の流れの状態を自由に変えられるので、ディスクへの記
録,消去感度を任意に選択できる。その結果として、記
録膜の最高到達温度を任意にコントロールすることが可
能となり、非晶質記録膜の構造緩和が抑制できるので、
記録や消去の繰返しに伴う再生出力の低下をなくすこと
ができる。
〔実施例〕
以下、本発明の詳細を実施例1〜5を用いて説明す
る。
[実施例1] 本発明により作製した光磁気ディスクの断面構造を示
す模式図を第1図に示す。ディスクの作製は、次に述べ
る手順により行なった。凹凸の案内溝を有するディスク
基板(1)上に、まずスパッタ法により窒化シリコン第
1誘電体膜(2)を形成した。ターゲットにSi3N4焼結
体ターゲットを、放電ガスにAr/N2混合ガス(混合比:80
/20)をそれぞれ使用した。スパッタ条件は、放電ガス
圧:1×10-2Torr,投入RF電力4.2W/cm2とし、膜厚は850Å
である。つづいて,Tb23Fe62Co12Nb3光磁気記録膜(3)
をスパッタ法により作製した。ターゲットには先に示し
た組成の合金を、放電ガスは純Arをそれぞれ用いた。ス
パッタ条件は、放電ガス圧力:5×10-3Torr,投入RF電力
4.2W/cm2である。形成した膜の膜厚は300Åである。つ
づいて、窒化シリコン第2誘電体膜(4)をスパッタ法
により形成した。雰囲気ガスにAr、ターゲットには窒化
シリコン焼結体ターゲットをそれぞれ使用した。そし
て、ガス圧を2×10-2Torrとした以外第1誘電体膜形成
と同一の条件にてスパッタを行ない、第2誘電体膜
(4)を形成した。そして最後に、A90Ti10金属保護
膜(5)をスパッタ法により形成した。ターゲットにA
−Ti合金を、雰囲気ガスにArをそれぞれ使用した。ス
パッタ条件は、ガス圧力:1×10-2Torr、投入RF電力:4.2
W/cm2であり、形成した膜厚は500Åである。比較例とし
て、第1誘電体層(2)、光磁気記録層(3)、第2誘
電体層(4)を先と同一条件及び手法によりそれぞれの
膜厚が850Å,800Å,1500Åとなるように形成したディス
クを用いた。
このようにして作製したディスクは、最内周r=30mm
φ位置に、記録周波数if=4.9MHz、ディスク回転数:240
0rpm、記録レーザーパワー6mW、消去レーザーパワー7m
W、そして再生レーザーパワー1.2mWに2、記録/再生/
消去を繰返したときの繰返し回数と再生出力の変化率
(初期=100)の関係の検討結果を第2図に示す。本実
施例のディスクでは2×107回繰返しても再生出力の変
化は全くみられないのに対し、比較例では、104回から
低下がはじまり106回以降急激に低下し、2×107回の繰
返しで初期の65%まで減少した。ここで比較例のディス
クの記録消去の条件は、本実施例の条件にてディスクに
書込んだときに形成されるのと同一の磁区幅が得られる
条件、すなわち、記録レーザーパワー:7mW、消去レーザ
ーパワー9mWである。この効果は、光磁気記録膜や第1
及び第2誘電体膜の材質には依存せず、ディスクの構造
のみにより得られる。
また、再生出力を本実施例のディスクと比較例のディ
スクとを比べると、それぞれ62dB,56dBであり、約6dB大
きかった。これは、本実施例の構造のディスクは反射
率:R=22%、カー回転角(含ファラデー回転角):θ
=0.89゜と比較例R=23%,θ=0.59゜と比べて反射
率をほとんど低下させずに、カー回転角のみを大きく増
大せることができることによる。
[実施例2] 本発明により作製した光磁気ディスクは実施例1と同
様で、その断面構造の模式図は第1図に示すとおりであ
る。ディスクの作製手順は実施例1と同一であり、用い
た材料及び作製時のスパッタ条件を第1表にまとめて示
す。
このようにして作製したディスクの再生出力の記録レ
ーザーパワー依存性を最初に測定し、結果を第3図に示
す。測定の条件は、ディスク回転数2400rpm、ディスク
位置:φ=30mm、外部印加磁界:400Oe、レンズの開口比
NA=0.55、記録周波数:f=4.9MHzである。その結果、A
中にCrがわずか5%含有させただけで、記録可能な最
小パワーが1mWほど急激に低くなりその後、ゆるやかに
変化した。Aにわずかに元素を添加すると、熱伝導率
が急激に低下し、その後ゆるやかに熱導率が変化してい
ることがわかる。また、最大C/Nの得られる記録パワー
は、Cr濃度の増大につれて、高パワー側へシフトしてい
るが、C/Nはほぼ一定で50dBであった。このように金属
保護膜(5)の熱伝導率を含有Cr量を変えて制御するこ
とで、任意の記録及び消去感度が得られ、装置との整合
性を容易にとることができた。これと同様の効果は、金
属保護膜(5)の材料一定のもとで膜厚のみを変えても
得られる。これは、熱の逃げ方が異るためであること
が、熱拡散方程式を解くことで明らかとなった。
次に、記録/再生/消去(W/R/E)を繰返したときの
再生信号出力の変化について調べ、結果を第4図に示
す。比較例は、実施例1で用いたのと同様のディスクで
ある。測定条件及び手法は、実施例1と同様である。図
よりCr濃度が10%以下では2×107回W/R/Eを繰返しても
再生出力の変化はみられなかったが、濃度が20%,30%
の場合、2×107回の繰返しでそれぞれ3%,6%と、わ
ずかな減少がみられた。この変化は、光磁気記録膜の結
晶構造の安定化処理を行うことにより抑制できる。ま
た、高感度を有するディスクにおいては、読出し光のレ
ーザーパワー近くで記録できるディスクでは、読出しと
ともにデーター破戒を越す可能性があるので注意しなけ
ればならない。
第1表において、金属保護膜(5): A1-XCrXの代わりに、A1-XCoX,A1-XTiX, A1-XTaX,A1-XNbX,A1-XNiX, A1-XZrX,A1-XMnX,Cu1-XCoX, Cu1-XTiX,Cu1-XTaX,Cu1-XNbX, Cu1-XCrX,Cu1-XNiX,Cu1-XZrX, Cu1-XMnX,Rh1-XCoX,Rh1-XTiX, Rh1-XTaX,Rh1-XNbX,Rh1-XCrX, Rh1-XNiX,Rh1-XZrX,Rh1-XMnX, Pb1-XCoX,Pb1-XTiX,Pb1-XTaX, Pb1-XNbX,Pb1-XCrX,Pb1-XNiX, Pb1-XZrX,Pb1-XMnX,Au1-XCoX, Au1-XTiX,Au1-XTaX,Au1-XNbX, Au1-XCrX,Au1-XNiX,Au1-XZrX, Au1-XMnX,Pt1-XCoX,Pt1-XTiX, Pt1-XTaX,Pt1-XNbX,Pt1-XCrX, Pt1-XNiX,Pt1-XZrXを用いた場合も第9図の本実施例と
同様な結果が得られた。
また、A1-XCrXにおいて、Aの一部をAu,Pt,Rh,P
dまたはCuで置換しても、あるいは、Crの一部をCo,Ti,T
a,Nb,Ni,ZrまたはMnで置換しても同様な結果が得られ
た。
[実施例3] 本発明により作製した光磁気ディスクは、実施例1と
同様で、その断面構造の模式図は第1図に示すとおりで
ある。ディスクの作製手順は実施例1と同一であり、用
いた材料及び作製時のスパッタ条件を第2表にまとめて
示す。
ここで、金属保護膜(5)として純Pt層200Åとしそ
の後150ÅはリニヤーにPt−Ni濃度を変化させ、最終的
に150Åは純Niとした。組成勾配膜は、PtとNiの単体タ
ーゲットを用意して、各々のターゲットに加えるDC電流
をコントロールすることにより作製した。
このようにして作製したディスクの記録/再生/消去
を繰返したときの再生信号出力の変化について調べ、結
果を第5図に示す。比較例は、実施例1と同一の光磁気
ディスクを用い、かつ実施例1と同じ条件及び方法にて
測定した。この図から、本実施例において作製したディ
スクでは、2×107回のW/R/Eの繰返しにおいても再生出
力の低下はみられなかった。
また、金属保護層(5)の構造:Pt/Pt−Ni/Niにおい
て、Pt及びNiの厚さを100/100/300,200/100/200,300/10
0/100と変化させると記録消去の感度を変えることがで
き、その時の再生出力の記録レーザーパワー依存性を第
6図に示す。この図から、Ptの膜厚が薄くなるにつれて
(Niの膜厚が厚くなるにつれて)最小記録パワーも低く
なっており、ディスクの記録消去感度を向上させること
ができる。
最後に、Pt/Pt−Ni/NiとPt80Ni20と変えたときのKerr
回転角を測定したところ本実施例の場合θ=0.94゜で
後者がθ=0.86゜と約0.08゜差があり、金属保護膜の
反射率は前者がR=95%,後者がR=87%と約8%の違
いがあった。このように、組成勾配を持たせると、高反
射率を維持したまま、耐食性も確保できた。その結果、
高反射率及び高Kew回転角を有しており、信号対ノイズ
比(C/N)も56dB,53dBと約3dBと大きかった。このよう
に、高反射率,耐食性,及び高C/Nを有するディスクが
得られた。
第2表において、金属保護膜(5): Pt/Niの代わりに、A/Co,A/Ti,A/Ta,A/Nb,A/
Cr,A/Ni,A/Zr,A/Mn,Cu/Co,Cu/Ti,Cu/Ta,Cu/Nb,Cu
/Cr,Cu/Ni,Cu/Zr,Cu/Mn,Rh/Co,Rh/Ti,Rh/Ta,Rh/Nb,Rh/C
r,Rh/Ni,Rh/Zr,Rh/Mn,Pd/Co,Pd/Ti,Pd/Ta,Pd/Nb,Pd/Cr,
Pd/Ni,Pd/Zr,Pd/Mn,Au/Co,Au/Ti,Au/Ta,Au/Nb,Au/Cr,Au
/Ni,Au/Zr,Au/Mn,Pt/Co,Pt/Ti,Pt/Ta,Pt/Nb,Pt/Cr,Pt/N
i,Pt/Zr,Pt/Mnを用いた場合も第5図の実施例と同様な
結果が得られた。
また、Pt/Niにおいて、Ptの一部をA,Cu,Rh,Pdまた
はAuで置換しても、あるいは、Niの一部をCo,Ti,Ta,Nb,
Cr,ZrあるいはMnで置換しても同様な結果が得られた。
[実施例4] 本実施例で用いたディスクは、実施例1と同一の構造
を有する。これの表面を吸水率の低いUV樹脂によりオー
バコートした。このディスクを用いて磁界変調記録方式
により、記録/再生/消去を繰返した。その結果は、第
7図に示すとおり、1×107回繰返しても再生出力に変
化はみられなかった。比較例は、実施例1で用いたディ
スク表面をオーバーコートしたものを用いた場合であ
る。その時の条件は、レーザー光:6mW(連続光)、ディ
スク回転数:2400rpm、記録周波数:f=5.0MHz、スイッチ
ング磁界±300Oe、帯域幅:30KHzである。このように、W
/R/Eの繰返しによる再生出力の低下を抑制でき、この効
果は記録方式により変るのではなく、ディスク構造に起
因している。
また、磁界変調記録方式で記録した記録磁区を偏光顕
微鏡により観察しその模式図を第8図に示す。本実施例
の構造を有するディスクでは、ドメインの“尾”(図中
○印)が短くなっており、高密度記録にとって有用であ
る。またC/Nも本実施例が62dBであるのに対し、比較例
では57dBと約5dB小さいことと対応している。これはド
メインの“尾”がなくなったために分解能が向上したた
めである。
[実施例5] 本実施例で作製したディスクの構造は、実施例1と同
様で、断面構造は第1図に示すとおりである。ディスク
の作製手順は、実施例1と同一であり、用いた材料及び
作製時のスパッタ条件を第3表にまとめて示す。
ここで、第1誘電体膜の屈折率:n1=2.05であり、第
2誘電体膜のそれは、n2=2.15であった。このn1とn2
等しいかn2n1であれば良い。
このようにして作製したディスクを用いて、記録/再
生/消去(W/R/E)を繰返したときの再生信号出力の変
化について調べ、結果を第9図に示す。比較例は、実施
例1と同一の光磁気ディスクを用い、かつ実施例1と同
じ条件及び方法により測定した。この図から本実施例に
おいて作製したディスクでは、1×107回以上のW/R/Eの
繰返してみたところ再生出力の低下は観測されなかっ
た。比較例は107回の繰返しにより、初期の再生出力の7
0%に低下した。以上説明した通り、本発明のように4
層構造とし光磁気記録膜の温度分布を制御することで、
W/R/Eに伴なう再生出力の低下を大きく制御できた。こ
の他、θも本実施例では0.76(deg)、比較例のそれ
がθ=0.55degとKerr回転角の増大にも大きく寄与し
ており、高C/Nが得られる。測定結果は、このことを支
持しており、C/Nはそれぞれ51dB,45d/Bであり、約7dB大
きかった。また、第10図にこの時の再生出力のレーザー
パワー依存性をそれぞれ示す。また、金属保護膜(5)
のA−Ti系においてTiの濃度を制御することにより記
録感度の制御ができる。つまり、Tiの濃度が高くなると
ディスクの記録感度は高くなる。また、この膜厚を薄く
していっても同様の効果が得られるが、再生レーザーパ
ワーと記録可能最小パワーが近づくと再生光によりデー
タ破壊が起る場合があるので注意しなければならない。
ここでTi濃度は先の注意を含め、ディスクドライブとの
整合性を考慮して微調整した結果である。
〔発明の効果〕
以上述べてきたように、本発明によれば、第4層目に
金属保護層を設けその材料や膜厚,膜の積構造をコント
ロールして、記録膜の温度分布を制御することにより、
記録/再生/消去を繰返したときの再生出力の変動はみ
られず、高信頼性を光磁気ディスクが得られる。また、
本発明の構造をとることにより、反射率をほとんど低下
させずに、カー回転角(含ファラデー回転角)のみを大
きく向上させることができ、大きな再生出力が得られる
のでディスクの高性能化ができる。また、高反率材料を
媒体側に、高耐食材料をその反対側に濃縮させることに
より、さらにカー回転角を向上(C/Nを向上)させると
ともに金属保護膜の耐食性も確保できる。この熱伝導率
の制御によりディスクの記録消去の感度をコントロール
でき、ディスクドライブとの整合性を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は光磁気ディスクの断面構造を示す模式図、第2
図,第4図,第5図,第7図及び第9図は記録/再生/
消去を繰返したときの再生出力の変化を示す線図、第3
図,第6図及び第10図は再生出力の記録レーザーパワー
依存性を示す線図、第8図は磁界変調記録を行なった時
の磁区形状を示す図である。 1……ディスク基板、2……第1誘電体膜、3……光磁
気記録膜、4……第2誘電体膜、5……金属保護膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡峯 成範 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 荻原 典之 大阪府茨木市丑寅1丁目1番88号 日立 マクセル株式会社内 (72)発明者 高橋 正彦 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 太田 憲雄 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 平2−126446(JP,A) 特開 昭60−63747(JP,A) 特開 昭64−66847(JP,A) 特開 平1−287847(JP,A) 特開 昭62−177736(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 11/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁界変調記録方式に用いられる光磁気ディ
    スクであって、基板と、該基板の上の第1誘電体膜と、
    該第1誘電体膜の上の光磁気記録膜と、該光磁気記録膜
    の上の第2誘電体膜であって上記第1誘電体膜の屈折率
    以上の屈折率の第2誘電体膜と、該第2誘電体膜の上の
    金属保護膜とを有し、 上記金属保護膜はAとTiを含むことを特徴とする光磁
    気ディスク。
  2. 【請求項2】磁界変調記録方式に用いられる光磁気ディ
    スクであって、基板と、該基板の上の第1誘電体膜と、
    該第1誘電体膜の上の光磁気記録膜と、該光磁気記録膜
    の上の第2誘電体膜であって上記第1誘電体膜の屈折率
    以上の屈折率の第2誘電体膜と、該第2誘電体膜の上の
    金属保護膜と、上記金属保護膜はAとTiを含む光磁気
    ディスクであって、該光ディスクの表面はUV樹脂により
    オーバーコートされていることを特徴とする光磁気ディ
    スク。
  3. 【請求項3】基板と、該基板の上の第1誘電体膜と、該
    第1誘電体膜の上の光磁気記録膜と、該光磁気記録膜の
    上の第2誘電体膜と、該第2誘電体膜の上の金属保護膜
    とを有し、 上記金属保護膜はA,Cu,Rh,Pd,AuおよびPtから選ばれ
    る少なくとも1種の元素を用いた高反射率材料とCo,Ti,
    Ta,Nb,Cr,Ni,ZrおよびMnから選ばれる少なくとも1種の
    元素を用いた高耐食材料とを含み、上記第2誘電体膜側
    に向かって上記高反射率材料の割合が多くなるように組
    成勾配を有することを特徴とする光磁気ディスク。
JP63306053A 1988-11-07 1988-12-05 光磁気デイクス Expired - Fee Related JP2997471B2 (ja)

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