JP2702996B2 - 光磁気記録媒体及び光磁気記録方法 - Google Patents

光磁気記録媒体及び光磁気記録方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は連続光を照射し、同時に印加する磁界の方向
または大きさを変えて情報を記録する磁界変調方式によ
る光磁気記録媒体及びその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
光磁気ディスクの高密度変,高速化のために、情報の
直接書き換え(オーバライト)の可能な磁界変調記録方
式が用いられているが、その記録媒体としては、従来の
光変調記録用の媒体がそのまま用いられている。従来の
媒体としては特開昭57−169996や特開昭60−63747に記
載のものがあり、その構成は第5図や第6図に示す様な
ものである。第5図において基板1の上に誘電体膜2,磁
性膜3,誘電体膜4が積層されている。基板側から入射し
た光は磁性膜3と誘電体膜の界面での反射によってカー
回転を生ずるが、光を誘電体膜2の中で多数回反射させ
干渉させることによりこのカー効果を増大(エンハン
ス)させている。また、第6図の構造において、磁性膜
3を薄くして裏側に金属膜を設けることにより、磁性膜
3を透過する光を反射させ、磁性膜3を透過する光のフ
ァラデー回転の効果を反射光のカー回転の効果に加え合
わせることにより、実効的なカー回転角θを増大させ
ている。この際入射光の反射率Rは減少することになる
が、再生時のC/N(搬送波対雑音比)は、性能指数 に比例するため、結果としてC/N比は増大することにな
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術による記録媒体を用い光変調記録を行っ
た場合は、確かに良好な記録再生特性が得られる。しか
し、上記従来の媒体を磁界変調記録方式に適用した場
合、必らずしも良好な記録再生特性が得られるとは限ら
ない。特に、高密度に記録を行った場合にC/N比の著し
い低下が見られる。これは第4図(a)に見られる様な
記録磁区7が形成されているためで、尾8の部分が隣接
した記録磁区7と重なるため、光スポットでの判別が困
難となり再生出力の低下を引き起す。またこの尾8の部
分では磁区の面積に対する磁壁の割合が大きくなるた
め、エネルギーが高くなり磁区の形状が不安定になり易
い。このため、記録時ノイズの増加を招く。すなわち、
磁界変調記録方式において、C/Nを向上させ、記録密度
・転送速度を増加させるためには、記録磁区7の形状を
整形し、尾8を短かくする必要がある。
本発明の目的は、磁界変調方式による光磁気記録媒体
において、上記従来技術における問題点を解消し、高密
度,高速度で低雑音の光磁気記録を実現するのに好適な
光磁気記録媒体ならびにその製造方法を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は記録媒体の熱拡散率を制御することによっ
て達成される。
また、上記目的は第4図に示す如き記録磁区7の尾8
の光ビームの移動方向の長さが前記記録磁区8の光ビー
ムの移動と垂直な方向の幅0.7倍より短くすることによ
り達成される。
また、記録媒体の熱拡散率の制御あるいは、記録磁区
7の尾8の長さを短かくするために、光磁気記録層が第
2図又は第3図に示す様に少なくとも磁性膜3及び金属
膜からなる構成としたものである。
また、記録媒体の熱拡散率の制御あるいは、記録磁区
7の尾8の長さを短くするために、光磁気記録層を第3
図に示す様に少なくとも磁性膜3及び金属膜5及び誘電
体膜4からな誘電体膜4を磁性膜3と金属膜5の間に配
置した構成としたものである。尚、本明細書で光磁気記
録層とは、第3図に即していえば基板1に搭載された磁
性膜3,誘電体膜4および金属膜5を含んで、この様に称
することとする。
また、記録媒体の熱拡散率を抑制御するためあるい
は、記録磁区7の尾8の長さを短かくするために、金属
膜5の熱拡散率をKM、光ビームと記録媒体との相対速度
をv、光スポットの直径をDとするとき、条件 KD>vD を満たすように記録媒体を構成したものである。
また、記録媒体の熱拡散率の制御あるいは、記録磁区
7の尾8の長さを短くするために、誘電体膜4の熱拡散
率をKD、金属膜5の熱拡散率をKMとするとき、条件 KD<KM を満たすように記録媒体を構成したものである。
また、記録媒体の熱拡散率の制御あるいは、記録磁区
7の尾8の長さを短くするために、磁性膜3の熱拡散率
をKR、膜厚をlRとし、金属膜の熱拡散率をKM、膜厚をlM
とするとき KR・lR<KM・lM なる関係が成り立つように記録媒体を構成したものであ
る。
また、記録媒体の熱拡散率の制御あるいは、記録磁区
7の尾8の長さを短くするために、誘電体膜4の熱拡散
率をKD、膜厚をlD、記録媒体に対する光ビームの移動の
相対速度をv、光スポットの直径をDとするとき、 なる関係が成り立つように記録媒体を構成したものであ
る。
また、記録媒体の熱拡散率の制御あるいは記録磁区7
の尾8の長さを短くするために、 KM>KR なる条件を満足するように記録媒体を構成したものであ
る。
また、記録媒体の熱拡散率の制御あるいは記録磁区7
の尾8の長さを短くするために、金属膜5が、Al,Au,A
g,Cu,Pt,Rhのうち少なくとも1種類以上の元素からなる
ようにしたものである。
また、記録媒体の熱拡散率の制御あるいは記録磁区7
の尾8の長さを短くするために、金属膜5にNb,Ti,Ta,C
r,Ni,Mn,Zrのうち少なくとも1種の元素をその組成比が
30%を越えない範囲で添加したものである。
また、記録媒体の熱拡散率の制御あるいは記録磁区7
の尾の長さを短くするために、誘電体膜4をAlNx,SiNx,
ZrOx,SiOx,TaOx,ZnS,ZnOx,TiOxのうちの1種あるいは1
種あるいは2種以上の混合物または化合物で構成したも
のである。
〔作 用〕
磁界変調方式による光磁気記録において、磁性薄膜3
に連続(DC)光を照射し、この磁性薄膜3の温度を上昇
させるが、この際の磁性膜面上での温度分布は、第7図
に示す様になる。ところで第7図(a)は従来の光磁気
記録媒体の温度分布である。光磁気記録に用いられる磁
性膜は、保磁力HCの書き込みの行なわれる温度領域にお
いて温度の上昇とともに減少する第8図の様な特性を示
す。このため、HCが外部磁界Hextと磁性膜自身の磁化に
より生じる漏えい磁界HDの和よりも小さくなる温度Twが
存在し、この温度TW以上では、磁化の方向が変調磁界の
方向を向く。すなわちHC=|Hext+HD|となる温度TWが存
在する。第7図の斜線部は温度T>TWである領域を表わ
し、この部分では前に書き込まれた情報の如何にかかわ
らず、磁性膜3の磁化は変調磁界の方向を向く。次に、
この部分の温度が下降する際HC=|Hext+HD|となる温度
TWの領域ではその瞬間に印加されていた変調磁界Hextの
方向に磁化が向いたまま固定される。そのため、磁界変
調方式において記録される記録磁区7はT=TWの等温線
を反映して第4図(a)に示す様な矢羽根形となる。矢
羽根の尾の部分8の長さは第7図(a)の等温線T=TW
のうち右半分の部分の形状による。この部分の等温線の
形状は、光スポットが通過した後の磁性膜の温度の変化
を表している。従って、第7図(a)の様に右に長く伸
びた形の等温線は磁性膜3の温度の降下速度が非常に緩
やかであることを表す。そのため、記録媒体全体として
の熱拡散率を制御することにより、磁性膜の温度の降下
速度を変えることができ、ひいては磁区形状を制御する
ことができる。特に、記録媒体の熱伝導率を上げ、熱の
放散が起こりやすくすることにより、膜の温度の降下速
度を速くすることができ、T=TWの等温線の形状が真円
に近づくため、記録磁区7の尾8の長さを短かくするこ
とができる。
記録媒体の熱拡散率を大きくする方法,原理について
以下に述べる。記録媒体の熱伝導率を大きくする方法の
一つとしては、熱拡散率の高い金属膜5を積層する方法
がある。この熱拡散率の高い金属膜5の膜厚あるいは、
その金属膜5自身の熱拡散率を制御することにより、第
4図(b)に示したように記録磁区7の尾8を短くする
ことができる。また、第1図のように金属膜5と磁性膜
3の間に誘電体膜4を設けた構造とすると、誘電体膜4
の膜厚や熱拡散率を変えることにより、磁性膜3から金
属膜5への熱の流れを抑制することができるため、記録
磁区7の形状を制御することができる。誘電体膜4の膜
厚を薄くすれば、磁性膜3から金属膜5への熱の流れを
多くでき金属として熱拡散率が上がるため、記録磁区の
尾8を短かくすることができる。
金属膜5による熱拡散を支配的にするためには、ま
た、記録時の感度を低下させないためには磁性膜3の膜
厚を薄くして熱容量を下げることが必要であり、磁性膜
3の膜厚は薄くなければならない。
金属膜5による熱拡散が支配的になる条件は金属膜の
熱拡散率と膜厚の積が磁性膜の熱拡散率と膜圧の積より
も大きいことである。
金属膜5によって媒体全体の熱拡散率を上昇させるた
めには、金属膜5自身の熱拡散率が磁性膜3の熱拡散率
よりも高い方がより良好である。
また、誘電体膜4によって磁性膜3から金属膜5へ流
れる熱を制御するためには誘電体膜4の熱拡散率は磁性
膜3の熱拡散率よりも低い方がより良好である。
誘導体膜4を通して磁性膜3の熱が金属膜5に到達す
る条件としては、光スポットが通過し終わる前に光スポ
ットで発生する熱が誘電体膜4を往復すればよいから、 を満たせばよい。上式で左辺は直径Dの光スポットが通
過するのに要する時間、右辺は膜圧lDの誘導体膜4中を
熱が伝わるのに要する時間である。ただしKDは誘電体膜
4の熱拡散率、vは光ビームの記録媒体に対する相対速
度である。
金属膜5としてはレーザ光の磁性膜3の温度上昇に有
効利用するため反射率が高い方が良い。磁性膜3を透過
した光が金属膜で反射され再び磁性膜3中で有効に吸収
される。これは再生時のカー回転角及び反射光量の増大
のためにも重要であり、特に良好な記録再生特性を得る
には金属膜5の光反射率は80%以上であるのがよい。
金属膜5の熱拡散率は金属膜5を反射率の比較的高い
金属に熱拡散率の比較的低い金属を添加することによっ
て制御できる。
金属膜5としてはAl,Au,Ag,Cu,Pt,Rh等の高反射率材
料を用い、これに、熱拡散率の低いNb,Ti,Ta,Cr,Ni,Mn,
Zrのうちの少なくとも1種類以上の金属を添加して熱拡
散率の制御を行うのが良好で、これらの添加元素は金属
膜5の耐食性を向上させる働きを併せ持つ。
誘電体膜4は、AlN,SiNx,ZrOx,SiOx,TaOx,ZnSのうち
の1あるいは2種以上の混合物とするのが熱拡散率,耐
食性及び光学特性の面から良好である。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を挙げ、さらに具体的に説明す
る。
実施例1. 第9図に示す様にトラッキング用の案内溝を設けた透
明ガラス基板を、高周波マグネトロン・スパッタ装置内
に装填し、8×10-7Torr以下に真空槽内を排気した後、
ArガスとN2ガスの混合ガスを導入し、1×10-2Torrのガ
ス圧で、Si3N4の焼結体をターゲットとしてスパッタ
し、誘電体膜2としてSiNxを850Å積層する。SiNxの熱
拡散率は2×10-2W/cm deg、屈折率は2.0であり、850Å
という膜厚は、カー効果のエンハンス条件から決まる。
次に、同様な真空排気の後、Arガスを導入し、TbFeCoか
らなる合金ターゲットを5×10-3Torrのガス圧でスパッ
タし、TbTeCo磁性膜3を200Åだけ形成した。磁性膜の
熱拡散率は0.13cm2/s次いで再び同様な真空排気の後、A
rガスを導入、Si3N4の焼結体ターゲットを用い、2×10
-2Torrのガス圧でスパッタし、誘電体膜4としてSiNx膜
を500Åの厚さだけ形成した。このSiNx膜の熱拡散率は
0.01cm2/sであり、屈折率は2.2である。この後、同様な
真空排気を行った後、Arガスを導入し、Alターゲットを
3×10-3Torrのガス圧でスパッタして金属膜5としてAl
膜を500Å形成した。Al膜の熱拡散率は0.9cm2/sであ
る。次いで、このように膜形成された基板を真空槽から
取り出し、保護コート6として紫外線硬化樹脂(UV樹
脂)を10μm膜厚だけ回転塗布し、真空中で1分間の紫
外線露光を行い硬化させる。
こうして製造された光磁気記録媒体に波長830nmのDC
光をNA0.6のレンズで照射しながら±200Oeの変調磁界を
印加し、磁界変調記録を行う。この時の媒体の線速度は
20m/sである。こうして記録した磁区を偏光顕微鏡を用
いて観察し磁区幅と記録パワー及び尾の長さの関係を求
めた。このような測定を誘電体膜4の膜厚を変えて行っ
た結果を第10図に示す。最適記録パワーは磁区幅が1.1
μmとなる記録パワーを示す。従来例と比べ、最適記録
パワー、尾の長さとも短かくなっているのがかる。尾の
長さは誘電体膜4の膜厚が50nm以下のときほとんど最小
になっている。最適記録パワーは誘電体膜4の膜厚が50
nm〜70nmで最小となっており、誘電体膜4の膜厚は約50
nmが最適ということがわかる。このように誘電体膜4の
膜厚を制御することで尾の長さを制御することができ
る。この構造の光磁気記録媒体(誘電体膜4の膜厚50n
m)を用い、前記磁界変調記録を行なったところ、ドメ
イン長0.75μmでC/N比50dBが得られた。
実施例2. 第11図に示す様に実施例1から誘電体膜4を取り除い
た構造の光磁気記録媒体を作製した。
この光磁気記録媒体の金属膜5の膜厚を変えた時の尾
の長さと最適記録パワーの関係を第12図に示す。金属膜
5の膜圧が50nmより厚くなると尾の長さは十分に短かく
なるが、最適記録パワーは大きく増大している。これに
対し実施例1では金属膜5の膜厚に対する依存性が比較
的ゆるやかである。しかし実施例2では層数が少ないた
め製造プロセスが簡略化され、また、光学的にも安定で
ある。いずれにせよ金属膜5の膜厚を変えることにより
尾の長さを制御できることがわかる。この実施例では金
属膜5の最適膜厚は40〜50nmである。
実施例3. 第13図において、実施例1と同様にトラッキング用の
案中溝を設けた透明ガラス基板上に、SiNxを1×10-2To
rrのガス圧のAr,N2混合ガスを用いてスパッタする。膜
厚は実施例1と同様に850Å、熱拡散率は0.13cm2/s、屈
折率は2.0である。次に同様な真空排気の後、Arガスを
導入し、TbFeCoからなる合金ターゲットを5×10-3Torr
のガス圧で20nmの膜厚の磁性膜3を形成した。次いで再
び同様な真空排気の後Arガスを導入しAlN,SiN,SiO,Ti
O2,ZrO2の何れかのターゲットを用い50nmの膜厚の誘電
体膜4を積層した。次に同様な真空排気の後Arガス口を
導入し、SuS,Al−Ti合金,Al,Au,Cuの何れかのターゲッ
トを用い、50nmの膜厚の金属膜5を形成した。スパッタ
時のガス圧は3×10-3Torrである。次に実施例1と同様
に、保護コート6として紫外線硬化樹脂(UV樹脂)を10
μmの膜厚で回転塗布し、真空中で1分間の紫外線露光
を行いを硬化させた。
このように作製された、光磁気記録媒体を用い実施例
1と同様に磁界変調記録を行った。この結果を第14図に
示す。横軸は金属膜5の熱伝導率、縦軸は誘電体膜4の
熱伝導率で、○印及び△印は尾の長さが磁区幅と0.7倍
以下となることを示している。また○印及び□印は実施
例1で述べた最適記録パワーが10mW以下であることを表
している。この様に金属膜5及び誘電体膜4の熱拡散率
を制御することにより、記録磁区の尾の部分の長さを短
かくすることができ、高密度記録に適した光磁気記録媒
体を得ることができる。
なお本発明の光磁気記録媒体の膜構成は上述の実施例
に限られるものではなく、以下のような構成も可能であ
る。すなわち、 (1) 誘電体膜4としてAlN,SiNx,ZrOx,SiOx,TaOx,Zn
S,ZnOx,TiOxのうちの1つ、あるいはそれらの2種以上
の混合物又は化合物を用いる。
(2) 金属膜5として、Al,Cu,Ag,Pt,Rh,Pdのうちの
少なくとも1種類以上を主成分として用いる。
(3) 金属膜5に、Nb,Ti,Ta,Cr,Ni,Mn,Zrのうちの少
なくとも1種類以上の元素を添加する。
(4) 磁性膜3として、X−Y非晶質合金を用いる。
ただしXはTb,Dy,Gd,Nd,Prのうちの1または2種類以上
の合金、YはFe,Co及びそれらの金属である。
(5) 磁性膜3に、Nb,Ti,Ta,Cr,V,Ptなどの耐食性向
上のための元素を添加する。
(6) 基板1としてガラス,ポリカーボネート,ポリ
オレフィン,アクリル,紫外線硬化樹脂等を用いる。
(7) 第7図に示す様な構造の媒体を、UV樹脂同志が
接する様に貼り合わせる。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明した様に、本発明によれば、光磁気記
録層を構成する各層の膜厚,熱拡散率を変えることによ
り光磁気記録層全体としての熱容量及び熱拡散率を制御
することができ、結果として磁界変調方式で記録を行っ
たときの記録磁区7の形状を制御することができる。す
なわち、磁界変調記録特有の記録磁区7の尾8を短かく
することができる。このため、高密度に記録を行った際
も良好な記録再生特性を与える光磁気記録媒体を得るこ
とができる。
第15図は本発明により得られる光磁気記録媒体を用い
磁界変調記録を行ったときの記録再生特性を示してい
る。記録印加磁界の強度は±200Oe、記録ドメイン長は
0.75μm、レーザ光の波長は830nm、集光レンズのNAは
0.6である。従来例と較べ、記録パワーを増大させてもC
/N比の低下がない。これは、記録磁区7の尾8が短かく
なり、隣接する記録磁区との重なりが生じないためであ
る。50dB以上のC/N比が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本発明の基本的な構成図、第4図は本
発明及び従来例の記録磁区を示す図、第5図〜第6図は
従来例の構成図、第7図〜第8図は本発明の原理の説明
図、第9図〜第14図は本発明の実施例の構成図及び特性
を表す図。第15図は本発明の効果を表す図である。 1……基板、2……誘電体膜、3……磁性膜、4……誘
電体膜、5……金属膜、6……保護コート、7……記録
磁区、8……尾、9……等温線、11……ビームの進行方
向。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 憲雄 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−73017(JP,A) 特開 平2−105352(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に積層された光磁気記録層に対して
    光ビームが相対的に移動しながら照射され、同時に該光
    磁気記録層に変調磁界が印加されることにより記録磁区
    を形成し、情報を記録する光磁気記録媒体において、 矢羽根形状をしている前記記録磁区の形状の制御が前記
    光磁気記録層の熱拡散率を制御することによって行わ
    れ、 前記光磁気記録層が少なくとも磁性膜と金属膜からな
    り、 前記磁性膜と前記金属膜の間に誘電体膜を持つ構造であ
    り、 前記誘電体膜の熱拡散率KDが、前記金属膜の熱拡散率KM
    よりも小さいことを特徴とする光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】基板上に積層された光磁気記録層に対して
    光ビームが相対的に移動しながら照射され、同時に該光
    磁気記録層に変調磁界が印加されることにより記録磁区
    を形成し、情報を記録する光磁気記録媒体において、 矢羽根形状をしている前記記録磁区の形状の制御が前記
    光磁気記録層の熱拡散率を制御することによって行わ
    れ、 前記光磁気記録層が少なくとも磁性膜と金属膜からな
    り、 前記磁性膜の熱拡散率KRと膜厚lRの積が前記金属膜の熱
    拡散率KMと膜厚lMの積よりも小さいことを特徴とする光
    磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】前記磁性膜と前記金属膜の間に誘電体膜を
    持つ構造であることを特徴とする特許請求の範囲第2項
    記載の光磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】基板上に積層された光磁気記録層に対して
    光ビームが相対的に移動しながら照射され、同時に該光
    磁気記録層に変調磁界が印加されることにより記録磁区
    を形成し、情報を記録する光磁気記録媒体において、 矢羽根形状をしている前記記録磁区の形状の制御が前記
    光磁気記録層の熱拡散率を制御することによって行わ
    れ、 前記光磁気記録層が少なくとも磁性膜と金属膜からな
    り、 前記金属膜がNb、Ti、Ta、Cr、Ni、Mn、Zrのうち少なく
    とも1種類の元素を含み、それらの原子組成比の合計が
    30at%を超えないことを特徴とする光磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】前記磁性膜と前記金属膜の間に誘電体膜を
    持つ構造であることを特徴とする特許請求の範囲第4項
    記載の光磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】基板上に積層された光磁気記録層上に、集
    光した光ビームを該光磁気記録層に対して相対的に移動
    しながら照射し、同時に該光磁気記録層に変調磁界を印
    加することにより記録磁区を形成して情報を記録する光
    磁気記録方法において、 矢羽根形状をしている前記記録磁区の突起部の上記光ビ
    ームの移動方向の長さを上記記録磁区の上記光ビームの
    移動方向と垂直な方向の幅の0.7倍より短くすることに
    より前記記録磁区の形状を最適化する光磁気記録方法。
  7. 【請求項7】前記光磁気記録層が少なくとも磁性膜と金
    属膜からなり、該金属膜の熱拡散率をKM、前記光ビーム
    の移動速度をv、前記光ビームの集光された光スポット
    を直径をDとするとき、 KM>vD なる関係が成立するように前記記録磁区の形状を最適化
    する特許請求の範囲第6項記載の光磁気記録方法。
  8. 【請求項8】前記光磁気記録層が少なくとも磁性膜と金
    属膜からなり、該磁性膜と該金属膜の間に誘電体膜を持
    つ構造である場合において、該誘電体膜の熱拡散率を
    KD、膜厚をlD、前記光ビームの移動速度をv、前記光ス
    ポットの直径をDとするとき、 なる関係が成立するように前記記録磁区の形状を最適化
    する特許請求の範囲第6項記載の光磁気記録方法。
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