JP2995704B2 - 光学活性な1h−3−アミノピロリジン化合物の製造法 - Google Patents
光学活性な1h−3−アミノピロリジン化合物の製造法Info
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- JP2995704B2 JP2995704B2 JP1038060A JP3806089A JP2995704B2 JP 2995704 B2 JP2995704 B2 JP 2995704B2 JP 1038060 A JP1038060 A JP 1038060A JP 3806089 A JP3806089 A JP 3806089A JP 2995704 B2 JP2995704 B2 JP 2995704B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、合成原料として有用な、殊に農薬,医薬の
ような生理活性物質をつくる構成要素として用いられ
る、3Rあるいは3Sの立体配置を有する光学活性な1H−3
−アミノピロリジン化合物の製造法に関する。
ような生理活性物質をつくる構成要素として用いられ
る、3Rあるいは3Sの立体配置を有する光学活性な1H−3
−アミノピロリジン化合物の製造法に関する。
従来、光学的に不活性なラセミ体の3−アミノピロリ
ジン化合物は、各種の方法によって合成され、例えば抗
菌性を示す各種キノロンカルボン酸化合物の構成要素と
してその有用性が知られている。
ジン化合物は、各種の方法によって合成され、例えば抗
菌性を示す各種キノロンカルボン酸化合物の構成要素と
してその有用性が知られている。
一方、光学活性な1H−3−アミノピロリジン化合物
は、合成上の困難さから、これまで母核の1H−3−アミ
ノピロリジンについても、又1−位あるいは3−位を保
護した3−アミノピロリジン化合物についてもその製造
方法も物性も全く知られていなかった。
は、合成上の困難さから、これまで母核の1H−3−アミ
ノピロリジンについても、又1−位あるいは3−位を保
護した3−アミノピロリジン化合物についてもその製造
方法も物性も全く知られていなかった。
僅かに(3S)−3−アセトアミドピロリジンが複雑な
合成ルートによって合成されたのみである。この光学活
性な(3S)−3−アセトアミドピロリジンを用いて合成
されたキノロン化合物は、ラセミ体のものに比べ抗菌性
において更に優れた性質を示したことが報告されてお
り、光学活性な3−アミノピロリジン化合物の有用性が
示唆されている〔J.Med.Chem.,31,1586(1988)〕。
合成ルートによって合成されたのみである。この光学活
性な(3S)−3−アセトアミドピロリジンを用いて合成
されたキノロン化合物は、ラセミ体のものに比べ抗菌性
において更に優れた性質を示したことが報告されてお
り、光学活性な3−アミノピロリジン化合物の有用性が
示唆されている〔J.Med.Chem.,31,1586(1988)〕。
しかしながらこの報告の中では、(3S)−3−アセト
アミドピロリジンについての物性の記載はなく、ただ
(3S)−1−ベンジル−3−アセトアミドピロリジンに
ついてその比旋光度の記載があるのみである。
アミドピロリジンについての物性の記載はなく、ただ
(3S)−1−ベンジル−3−アセトアミドピロリジンに
ついてその比旋光度の記載があるのみである。
本発明の目的は、光学活性な3Rあるいは3Sの立体配置
を有する1H−3−アミノピロリジン化合物の製造法を開
発し、その比旋光度の符号と立体配置との関係を明らか
にし、光学純度の高い1H−3−アミノピロリジン化合物
の収率の高い工業的製造方法を提供することである。
を有する1H−3−アミノピロリジン化合物の製造法を開
発し、その比旋光度の符号と立体配置との関係を明らか
にし、光学純度の高い1H−3−アミノピロリジン化合物
の収率の高い工業的製造方法を提供することである。
本発明者等は、まず目的とする1H−3−アミノピロリ
ジン化合物の立体配置と比旋光度の符号との関係を明ら
かにするため、出発物質として光学活性な1,2,4−三置
換ブタンを用い、次のようにして立体配置の定まった3
−アミノピロリジンを合成した。即ち、立体配置の知ら
れている天然のL−リンゴ酸から文献記載の方法によっ
て(2S)−(−)−1,2,4−ブタントリオールを合成
し、これを(2S)−(−)−1,2,4−トリス(メタンス
ルホノキシ)ブタン〔比旋光度▲[α]20 D▼−24.0゜
(c1.10,CHCl3]とした。これを更に本発明者等がラセ
ミ体の場合に開発した方法(特開昭62−87565)によ
り、ベンジルアミンと反応させて光学活性な(3R)−
(−)−N,N′−ジベンジル−3−アミノピロリジン
〔比旋光度▲[α]20 D▼−4.57゜(c10.0,EtOH)]を
得た。次に、この化合物の塩酸塩を水素還元して(3R)
−(−)−3−アミノピロリジン・二塩酸塩〔比旋光度
▲[α]20 D▼−1.12゜(c8.0,H2O)]を得た。この一
連の反応によって、3−アミノピロリジン・二塩酸塩に
おいてマイナスの符号を有するものが、3Rの立体配置を
有すると確定した。上記の反応を式で示すと次の如くで
ある。
ジン化合物の立体配置と比旋光度の符号との関係を明ら
かにするため、出発物質として光学活性な1,2,4−三置
換ブタンを用い、次のようにして立体配置の定まった3
−アミノピロリジンを合成した。即ち、立体配置の知ら
れている天然のL−リンゴ酸から文献記載の方法によっ
て(2S)−(−)−1,2,4−ブタントリオールを合成
し、これを(2S)−(−)−1,2,4−トリス(メタンス
ルホノキシ)ブタン〔比旋光度▲[α]20 D▼−24.0゜
(c1.10,CHCl3]とした。これを更に本発明者等がラセ
ミ体の場合に開発した方法(特開昭62−87565)によ
り、ベンジルアミンと反応させて光学活性な(3R)−
(−)−N,N′−ジベンジル−3−アミノピロリジン
〔比旋光度▲[α]20 D▼−4.57゜(c10.0,EtOH)]を
得た。次に、この化合物の塩酸塩を水素還元して(3R)
−(−)−3−アミノピロリジン・二塩酸塩〔比旋光度
▲[α]20 D▼−1.12゜(c8.0,H2O)]を得た。この一
連の反応によって、3−アミノピロリジン・二塩酸塩に
おいてマイナスの符号を有するものが、3Rの立体配置を
有すると確定した。上記の反応を式で示すと次の如くで
ある。
この(2S)−(−)−1,2,4−トリス(メタンスルホ
ノキシ)ブタンとベンジルアミンとの反応においては、
中間に立体配置を保持した(3S)−1−ベンジル−3−
メタンスルホノキシピロリジンが生成し、これが更にベ
ンジルアミンと置換反応を行う際、古くからよく知られ
ているように、立体配置の反転を伴い3R体が生成する
(C.K.Ingold,Structure and Mechanism in Organic Ch
emistry,Second Edition.Cornel University Press,196
9,p 519)。
ノキシ)ブタンとベンジルアミンとの反応においては、
中間に立体配置を保持した(3S)−1−ベンジル−3−
メタンスルホノキシピロリジンが生成し、これが更にベ
ンジルアミンと置換反応を行う際、古くからよく知られ
ているように、立体配置の反転を伴い3R体が生成する
(C.K.Ingold,Structure and Mechanism in Organic Ch
emistry,Second Edition.Cornel University Press,196
9,p 519)。
以上の如く、立体配置の定まった光学活性な1,2,4−
三置換ブタンから立体配置の定まった1H−3−アミノピ
ロリジン化合物の製造が可能となったが、実用的な観点
からは、この製造に用いられる出発物質の光学活性な1,
2,4−三置換ブタンの大量製造法が未開発である。そこ
で、本発明者等は入手が容易で、光学的に不活性な1,2,
4−三置換ブタンを用いて得られるラセミ体の3−アミ
ノピロリジン化合物に注目し、その光学分割を行うこと
により、光学活性な3Rあるいは3Sの立体配置を有する1H
−3−アミノピロリジン化合物を製造する方法を検討し
た。
三置換ブタンから立体配置の定まった1H−3−アミノピ
ロリジン化合物の製造が可能となったが、実用的な観点
からは、この製造に用いられる出発物質の光学活性な1,
2,4−三置換ブタンの大量製造法が未開発である。そこ
で、本発明者等は入手が容易で、光学的に不活性な1,2,
4−三置換ブタンを用いて得られるラセミ体の3−アミ
ノピロリジン化合物に注目し、その光学分割を行うこと
により、光学活性な3Rあるいは3Sの立体配置を有する1H
−3−アミノピロリジン化合物を製造する方法を検討し
た。
ここで用いられるラセミ体の3−アミノピロリジン化
合物は、本発明者等の開発した方法により、一般式: XCH2CHYCH2CH2Z 〔式中、X、Y及びZはそれぞれハロゲン原子、又はOR
基(ここでRはアルカンスルホニル基あるいは芳香族ス
ルホニル基を)表す〕で表される1,2,4−三置換ブタン
に一般式: R1NH2 〔式中、R1はベンゼン環上に置換基を有しても良いベン
ジル基又はベンズヒドリル基を表す〕で表される第一ア
ミンを、次いでアンモニア又は一般式: R2(R3)NH 〔式中、R2は水素原子、低級アルキル基、又はベンゼン
環上に置換基を有してもよいベンジル基を、R3は水素原
子又は低級アルキル基を表す〕で表される第一あるいは
第二アミンを逐次反応させて、容易に得ることができる
(特開昭63−41452参照)。
合物は、本発明者等の開発した方法により、一般式: XCH2CHYCH2CH2Z 〔式中、X、Y及びZはそれぞれハロゲン原子、又はOR
基(ここでRはアルカンスルホニル基あるいは芳香族ス
ルホニル基を)表す〕で表される1,2,4−三置換ブタン
に一般式: R1NH2 〔式中、R1はベンゼン環上に置換基を有しても良いベン
ジル基又はベンズヒドリル基を表す〕で表される第一ア
ミンを、次いでアンモニア又は一般式: R2(R3)NH 〔式中、R2は水素原子、低級アルキル基、又はベンゼン
環上に置換基を有してもよいベンジル基を、R3は水素原
子又は低級アルキル基を表す〕で表される第一あるいは
第二アミンを逐次反応させて、容易に得ることができる
(特開昭63−41452参照)。
本発明者等は、光学活性な1H−3−アミノピロリジン
化合物の実用的な製造法を開発する手段として、ピロリ
ジン環の窒素上に適切な保護基を置換基として持つ3−
アミノピロリジン化合物の分割法を検討した。その結
果、ベンゼン環上に置換基を有しても良いベンジル基又
はベンズヒドリル基を保護基として有するラセミ体
(±)−3−アミノピロリジン化合物の光学分割により
収率良く光学純度の良い光学活性な3Rあるいは3Sの立体
配置を有する3−アミノピロリジン化合物を製造できる
ことを見出し、次いでその光学純度を損なうことなく脱
保護を行うことにより、光学活性な1H−3−アミノピロ
リジン化合物の実用的な合成に初めて成功し、本発明を
完成させたものである。即ち、本発明によれば光学分割
により得られた3R体あるいは3S体の3−アミノピロリジ
ン化合物、あるいは3位のアミノ基を保護した3−アミ
ノピロリジン化合物を接触水素還元することにより、1
位の保護基を外して立体配置を保持した光学活性な1H−
3−アミノピロリジン化合物およびそのプロトン酸塩に
収率良く導くことができるのであって、その効果は実施
例1〜4に例示した如くである。
化合物の実用的な製造法を開発する手段として、ピロリ
ジン環の窒素上に適切な保護基を置換基として持つ3−
アミノピロリジン化合物の分割法を検討した。その結
果、ベンゼン環上に置換基を有しても良いベンジル基又
はベンズヒドリル基を保護基として有するラセミ体
(±)−3−アミノピロリジン化合物の光学分割により
収率良く光学純度の良い光学活性な3Rあるいは3Sの立体
配置を有する3−アミノピロリジン化合物を製造できる
ことを見出し、次いでその光学純度を損なうことなく脱
保護を行うことにより、光学活性な1H−3−アミノピロ
リジン化合物の実用的な合成に初めて成功し、本発明を
完成させたものである。即ち、本発明によれば光学分割
により得られた3R体あるいは3S体の3−アミノピロリジ
ン化合物、あるいは3位のアミノ基を保護した3−アミ
ノピロリジン化合物を接触水素還元することにより、1
位の保護基を外して立体配置を保持した光学活性な1H−
3−アミノピロリジン化合物およびそのプロトン酸塩に
収率良く導くことができるのであって、その効果は実施
例1〜4に例示した如くである。
即ち本発明は、一般式 〔式中、R1はベンゼン環上に置換基を有しても良いベン
ジル基又はベンズヒドリル基を、R2は水素原子、低級ア
ルキル基、又はベンゼン環上に置換基を有しても良いベ
ンジル基を、R3は水素原子、又は低級アルキル基を表
す〕で表されるラセミ体(±)−3−アミノピロリジン
化合物を、光学活性なカルボン酸を分割剤として用いて
光学分割し、それぞれ分割された一般式: 〔式中、R1,R2は上記と同じに定義され、R4は水素原
子、又は低級アルキル基、又はアミノ保護基を表す〕で
表される光学活性な3Rあるいは3Sの立体配置を有する3
−アミノピロリジン化合物あるいはそのプロトン酸塩を
接触水素還元することを特徴とする一般式: 〔式中、R3,R4は上記と同じに定義される〕で表される3
Rあるいは3Sの立体配置を有する光学活性な1H−3−ア
ミノピロリジン化合物又はそのプロトン酸塩の製造法に
係わるものである。
ジル基又はベンズヒドリル基を、R2は水素原子、低級ア
ルキル基、又はベンゼン環上に置換基を有しても良いベ
ンジル基を、R3は水素原子、又は低級アルキル基を表
す〕で表されるラセミ体(±)−3−アミノピロリジン
化合物を、光学活性なカルボン酸を分割剤として用いて
光学分割し、それぞれ分割された一般式: 〔式中、R1,R2は上記と同じに定義され、R4は水素原
子、又は低級アルキル基、又はアミノ保護基を表す〕で
表される光学活性な3Rあるいは3Sの立体配置を有する3
−アミノピロリジン化合物あるいはそのプロトン酸塩を
接触水素還元することを特徴とする一般式: 〔式中、R3,R4は上記と同じに定義される〕で表される3
Rあるいは3Sの立体配置を有する光学活性な1H−3−ア
ミノピロリジン化合物又はそのプロトン酸塩の製造法に
係わるものである。
本発明の方法によって得られた3R体あるいは3S体の1H
−3−アミノピロリジン化合物の比旋光度は、ラセミ体
の1H−3−アミノピロリジン化合物そのものを光学分割
して低収率ながら得られる純粋な3R体あるいは3S体のも
のと一致した。
−3−アミノピロリジン化合物の比旋光度は、ラセミ体
の1H−3−アミノピロリジン化合物そのものを光学分割
して低収率ながら得られる純粋な3R体あるいは3S体のも
のと一致した。
即ち、かかる本発明の方法によって、初めて光学的に
純度の高い1H−3−アミノピロリジン化合物を容易に且
つ高収率で製造することが可能になった。
純度の高い1H−3−アミノピロリジン化合物を容易に且
つ高収率で製造することが可能になった。
尚、水素還元される光学活性な3Rあるいは3Sの立体配
置を有する3−アミノピロリジン化合物のうち、R4がア
ミノ保護基である化合物は、3位のアミノ基に水素原子
を有する、一般式: 〔式中、R1,R2は上記と同じに定義される。〕で表され
る光学活性な3Rあるいは3Sの立体配置を有する3−アミ
ノピロリジン化合物を、各種アミノ保護形成試剤と反応
させて得ることができる。
置を有する3−アミノピロリジン化合物のうち、R4がア
ミノ保護基である化合物は、3位のアミノ基に水素原子
を有する、一般式: 〔式中、R1,R2は上記と同じに定義される。〕で表され
る光学活性な3Rあるいは3Sの立体配置を有する3−アミ
ノピロリジン化合物を、各種アミノ保護形成試剤と反応
させて得ることができる。
又、本発明のプロトン酸塩としては塩酸、臭化水素酸
及び酢酸等のプロトン酸の塩が挙げられる。
及び酢酸等のプロトン酸の塩が挙げられる。
以下、本発明の方法を具体的に説明する。例えば、
(±)−1−ベンジル−3−アミノピロリジンは、分割
剤である光学活性なカルボン酸としてL−酒石酸、L−
(+)−マンデル酸、L−(+)−ピログルタミン酸な
どを用いるとき光学分割され、特にL−酒石酸を用いる
とき良好な結果が得られる。
(±)−1−ベンジル−3−アミノピロリジンは、分割
剤である光学活性なカルボン酸としてL−酒石酸、L−
(+)−マンデル酸、L−(+)−ピログルタミン酸な
どを用いるとき光学分割され、特にL−酒石酸を用いる
とき良好な結果が得られる。
本発明に於いては、光学活性なカルボン酸としてL−
酒石酸の代わりにD−酒石酸も分割剤として好ましく用
いることもできる。即ち同様な操作により、D−酒石酸
と(−)−1−ベンジル−3−アミノピロリジンとの1:
1の塩が選択的に得られ、これをアルカリで処理すると
き、光学純度のよい(−)−1−ベンジル−3−アミノ
ピロリジンが得られる。
酒石酸の代わりにD−酒石酸も分割剤として好ましく用
いることもできる。即ち同様な操作により、D−酒石酸
と(−)−1−ベンジル−3−アミノピロリジンとの1:
1の塩が選択的に得られ、これをアルカリで処理すると
き、光学純度のよい(−)−1−ベンジル−3−アミノ
ピロリジンが得られる。
ここで得られた(+)−あるいは(−)−1−ベンジ
ル−3−アミノピロリジンの立体配置は、それぞれの化
合物あるいはそれらの塩酸塩を接触水素還元し、対応す
る光学活性な1H−3−アミノピロリジンあるいはその塩
酸塩に導き、立体配置の定まった(3R)−あるいは(3
S)−3−アミノピロリジン、あるいはその塩酸塩と比
旋光度の符号を比較して確定した。
ル−3−アミノピロリジンの立体配置は、それぞれの化
合物あるいはそれらの塩酸塩を接触水素還元し、対応す
る光学活性な1H−3−アミノピロリジンあるいはその塩
酸塩に導き、立体配置の定まった(3R)−あるいは(3
S)−3−アミノピロリジン、あるいはその塩酸塩と比
旋光度の符号を比較して確定した。
更に、上に述べた方法を組み合わせることにより、光
学純度のよい3R体と3S体とを効率よく分割して得ること
もできる。例えば、(±)−1−ベンジル−3−アミノ
ピロリジンにL−酒石酸を加え、(3S)−(+)−ベン
ジル−3−アミノピロリジンとL−酒石酸との塩を分離
して、常法により(3S)−(+)−1−ベンジル−3−
アミノピロリジンを得る。次に、母液をアルカリで処理
し、得られた油状物にD−酒石酸を作用させると、(3
R)−(−)−1−ベンジル−3−アミノピロリジンと
D−酒石酸との1:1の塩が得られ、これより高純度の(3
R)−(−)−1−ベンジル−3−アミノピロリジンを
得ることができる。
学純度のよい3R体と3S体とを効率よく分割して得ること
もできる。例えば、(±)−1−ベンジル−3−アミノ
ピロリジンにL−酒石酸を加え、(3S)−(+)−ベン
ジル−3−アミノピロリジンとL−酒石酸との塩を分離
して、常法により(3S)−(+)−1−ベンジル−3−
アミノピロリジンを得る。次に、母液をアルカリで処理
し、得られた油状物にD−酒石酸を作用させると、(3
R)−(−)−1−ベンジル−3−アミノピロリジンと
D−酒石酸との1:1の塩が得られ、これより高純度の(3
R)−(−)−1−ベンジル−3−アミノピロリジンを
得ることができる。
このように得られた3R体あるいは3S体の3−アミノピ
ロリジン化合物に各種アミノ保護形成試剤を反応させる
と、立体配置を保持した3R体あるいは3S体の3位のアミ
ノ基を保護した3−アミノピロリジン化合物を得ること
ができる。ここで、アミノ保護形成基の具体例として
は、ホルミル基、アセチル基、モノクロロアセチル基、
ジクロロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフル
オロアセチル基、アセトアセチル基、フェニルアセチル
基、フェノキシアセチル基、プロピオニル基、3−フェ
ニルプロピオニル基、ブチリル基、ベンゾイル基、p−
アニソイル基の如きアシル基、エトキシカルボニル基、
β,β,β−トリクロロエトキシカルボイル基、ベンジ
ルオキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基のご
とき置換カルボニル基、ベンゼン環上に置換基を有して
もよいベンジル基、トリチル基、ベンジルオキシメチル
基の如き置換メチル基が挙げられる。
ロリジン化合物に各種アミノ保護形成試剤を反応させる
と、立体配置を保持した3R体あるいは3S体の3位のアミ
ノ基を保護した3−アミノピロリジン化合物を得ること
ができる。ここで、アミノ保護形成基の具体例として
は、ホルミル基、アセチル基、モノクロロアセチル基、
ジクロロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフル
オロアセチル基、アセトアセチル基、フェニルアセチル
基、フェノキシアセチル基、プロピオニル基、3−フェ
ニルプロピオニル基、ブチリル基、ベンゾイル基、p−
アニソイル基の如きアシル基、エトキシカルボニル基、
β,β,β−トリクロロエトキシカルボイル基、ベンジ
ルオキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基のご
とき置換カルボニル基、ベンゼン環上に置換基を有して
もよいベンジル基、トリチル基、ベンジルオキシメチル
基の如き置換メチル基が挙げられる。
更にこれらの上記3R体あるいは3S体の3−アミノピロ
リジン化合物、あるいは3位のアミノ基を保護した3−
アミノピロリジン化合物あるいはそれらのプロトン酸塩
は、接触水素還元することにより立体配置を保持した光
学活性な1H−3−アミノピロリジン化合物あるいはその
プロトン酸塩に収率よく導くことができる。還元反応
は、本発明者らによる特許開示の方法(特開昭63−4145
3)に従って行う事ができる。即ち。オートクレーブ中
で例えばメタノール、イソプロピルアルコール、水など
の溶媒を単独であるいは混合して用い、触媒として例え
ば5%pd−Cなどを目的物に対して1〜20%程度用いて
行うことができる。本反応は、40〜150℃の温度で数kg
〜30kg/cm2程度の加圧下で進行し、通常2〜12時間で完
結する。触媒を濾別後、溶媒を留去し、蒸留又は再結晶
することにより光学活性な1H−3−アミノピロリジン化
合物あるいはそのプロトン酸塩を光学純度を損なうこと
なく、容易に得ることができる。
リジン化合物、あるいは3位のアミノ基を保護した3−
アミノピロリジン化合物あるいはそれらのプロトン酸塩
は、接触水素還元することにより立体配置を保持した光
学活性な1H−3−アミノピロリジン化合物あるいはその
プロトン酸塩に収率よく導くことができる。還元反応
は、本発明者らによる特許開示の方法(特開昭63−4145
3)に従って行う事ができる。即ち。オートクレーブ中
で例えばメタノール、イソプロピルアルコール、水など
の溶媒を単独であるいは混合して用い、触媒として例え
ば5%pd−Cなどを目的物に対して1〜20%程度用いて
行うことができる。本反応は、40〜150℃の温度で数kg
〜30kg/cm2程度の加圧下で進行し、通常2〜12時間で完
結する。触媒を濾別後、溶媒を留去し、蒸留又は再結晶
することにより光学活性な1H−3−アミノピロリジン化
合物あるいはそのプロトン酸塩を光学純度を損なうこと
なく、容易に得ることができる。
本発明の方法により、光学活性な3R、あるいは3Sの立
体配置を有する1H−3−アミノピロリジン化合物及びそ
れらの誘導体、及びそれらのプロトン酸塩などを実用に
供することが可能である。特に、3−アミノピロリジン
化合物のプロトン酸塩を用いれば、穏和な条件で容易に
光学活性な1H−3−アミノピロリジン化合物を得ること
ができる。これらの光学活性な化合物は農薬、医薬のよ
うな生理活性物質をつくるための合成原料或いは中間体
として有用である。
体配置を有する1H−3−アミノピロリジン化合物及びそ
れらの誘導体、及びそれらのプロトン酸塩などを実用に
供することが可能である。特に、3−アミノピロリジン
化合物のプロトン酸塩を用いれば、穏和な条件で容易に
光学活性な1H−3−アミノピロリジン化合物を得ること
ができる。これらの光学活性な化合物は農薬、医薬のよ
うな生理活性物質をつくるための合成原料或いは中間体
として有用である。
以下本発明の製造方法の実施例を示すが、本発明の方
法はこれらの実施例に限定されるものではない。
法はこれらの実施例に限定されるものではない。
参考例1〔(±)−3−アミノピロリジンの製造〕 (±)−3−アミノピロリジンは、1,2,4−三置換ブ
タンとベンジルアミンより生成したN,N′−ジベンジル
−3−アミノピロリジンを水素還元することにより(特
開昭62−87565)、また、(±)−1−ベンジル−3−
アミノピロリジンは1,2,4−三置換ブタンを1当量のベ
ンジルアミンと反応させた後、更にアンモニアと反応さ
せる方法(特開昭63−41452)によって合成した。
タンとベンジルアミンより生成したN,N′−ジベンジル
−3−アミノピロリジンを水素還元することにより(特
開昭62−87565)、また、(±)−1−ベンジル−3−
アミノピロリジンは1,2,4−三置換ブタンを1当量のベ
ンジルアミンと反応させた後、更にアンモニアと反応さ
せる方法(特開昭63−41452)によって合成した。
また、(±)−1−ベンジル−3−アミノピロリジン
は、1−ベンジル−3−クロロピロリジンをフアルイミ
ドカリウムと反応させた後、ヒドラジン分解することに
より〔J.Med.Chem.,11,1034(1968)〕、あるいは、1
−ベンジル−3−ピロリドンオキシムを接触水素還元す
ることにより(特開昭53−28161)得ることができる。
は、1−ベンジル−3−クロロピロリジンをフアルイミ
ドカリウムと反応させた後、ヒドラジン分解することに
より〔J.Med.Chem.,11,1034(1968)〕、あるいは、1
−ベンジル−3−ピロリドンオキシムを接触水素還元す
ることにより(特開昭53−28161)得ることができる。
また、最近、1−アルコキシカルボニル−3−ピロリ
ドンオキシムを水素化ホウ素ナトリウム−塩化ニッケル
で還元した後、加水分解する方法(特開昭61−5755
2)、又は、1−アルコキシカルボニル−3−ヒドロキ
シピロリジンをメタンスルホニルクロリドと作用させた
後、フタルイミドカリウムと反応させ、後に加水分解す
る方法(特開昭61−57579)、或いは、1−アルコキシ
カルボニル−又は、1−ベンジル−3−ピロリジンカル
ボキサミドをホフマン分解し、更に加水分解することに
より、(±)−3−アミノピロリジン、又は(±)−1
−ベンジル−3−アミノピロリジンをそれぞれ得る方法
が報告されている(特開昭63−51370)。
ドンオキシムを水素化ホウ素ナトリウム−塩化ニッケル
で還元した後、加水分解する方法(特開昭61−5755
2)、又は、1−アルコキシカルボニル−3−ヒドロキ
シピロリジンをメタンスルホニルクロリドと作用させた
後、フタルイミドカリウムと反応させ、後に加水分解す
る方法(特開昭61−57579)、或いは、1−アルコキシ
カルボニル−又は、1−ベンジル−3−ピロリジンカル
ボキサミドをホフマン分解し、更に加水分解することに
より、(±)−3−アミノピロリジン、又は(±)−1
−ベンジル−3−アミノピロリジンをそれぞれ得る方法
が報告されている(特開昭63−51370)。
参考例2〔(3R)−(+)−1H−3−アミノピロリジ
ン、(3S)−(−)−1H−3−アミノピロリジン、(3
S)−(+)−1H−3−アミノピロリジン・二塩酸塩の
製造〕 L−酒石酸(587g)の水(900ml)溶液に、氷冷しな
がら参考例1の方法で得られた(±)−3−アミノピロ
リジン(337g)のメタノール(900ml)溶液を滴下し
た。その後室温にて1〜3日静置し、析出した3−アミ
ノピロリジンとL−酒石酸との塩を順次濾取し、次の3
種の結晶を得た。
ン、(3S)−(−)−1H−3−アミノピロリジン、(3
S)−(+)−1H−3−アミノピロリジン・二塩酸塩の
製造〕 L−酒石酸(587g)の水(900ml)溶液に、氷冷しな
がら参考例1の方法で得られた(±)−3−アミノピロ
リジン(337g)のメタノール(900ml)溶液を滴下し
た。その後室温にて1〜3日静置し、析出した3−アミ
ノピロリジンとL−酒石酸との塩を順次濾取し、次の3
種の結晶を得た。
結晶(1):65g、融点187.5〜188.5℃、 比旋光度▲[α]20 D▼+21.1゜(c10.0,H2O)。
NMR(D2O):δ=4.40(s,4H),3.73〜4.27(m,1H),
3.03〜3.70(m,4H),1.67〜2.73(m,2H)。
3.03〜3.70(m,4H),1.67〜2.73(m,2H)。
結晶(2):269g、比旋光度▲[α]20 D▼+26.1゜(c1
0.0,H2O)。
0.0,H2O)。
結晶(3):52g、比旋光度▲[α]20 D▼+26.1゜(c1
0.0,H2O)。
0.0,H2O)。
結晶(1)を等量の水に加温溶解し、固形のカセイソ
ーダ(50g)を加えた。上層に分離した油状物を分け、
常圧で蒸留し、沸点158〜159℃の(3S)−(−)−1H−
3−アミノピロリジン(4.45g)を得た。収率は2.6%に
すぎなかった。
ーダ(50g)を加えた。上層に分離した油状物を分け、
常圧で蒸留し、沸点158〜159℃の(3S)−(−)−1H−
3−アミノピロリジン(4.45g)を得た。収率は2.6%に
すぎなかった。
比旋光度▲[α]20 D▼−10.5゜(c10.0,H2O)。
NMR(CDCl3):δ=3.30〜3.70(m,1H),2.43〜2.23
(m,4H),1.13〜2.26(m,2H),1.50(s,2H)。
(m,4H),1.13〜2.26(m,2H),1.50(s,2H)。
IR(neat):3250,1600,870cm-1(−NH2)。
これをエタノールに溶かし、塩化水素ガスを通じ、析
出した固体を濾取し、エタノールより再結晶して(3S)
−(+)−1H−3−アミノピロリジン・二塩酸塩(6.6
g)を得た。
出した固体を濾取し、エタノールより再結晶して(3S)
−(+)−1H−3−アミノピロリジン・二塩酸塩(6.6
g)を得た。
比旋光度▲[α]20 D▼+1.17゜(c10.0,H2O)。
NMR(DMSO−d6):δ=8.33〜10.10(s,broad,5H),3.6
6〜4.23(m,1H),2.93〜3.66(m,4H),1.93〜2.50(m,2
H)。
6〜4.23(m,1H),2.93〜3.66(m,4H),1.93〜2.50(m,2
H)。
IR(KBr):3200〜2800,1590〜1550cm-1(−NH3 +)。
結晶(2)(269g)を上記と同様に等量の水に溶かし
てカセイソーダで処理し、得られた油層を常圧で蒸留
し、3−アミノピロリジン(76g)を得た。
てカセイソーダで処理し、得られた油層を常圧で蒸留
し、3−アミノピロリジン(76g)を得た。
比旋光度▲[α]20 D▼−0.9゜(c10.0,H2O)。
結晶(3)(52g)を上記と同様にカセイソーダ水で
処理し、得られた油層を蒸留して3−アミノピロリジン
(10g)を得た。これを再度L−酒石酸と処理し、比旋
光度▲[α]20 D▼+27.4゜(c10.0,H2O)を示す塩を得
た後、カセイソーダ水で上と同様に処理して(3R)−
(+)−1H−3−アミノピロリジン(0.68g)を得た。
収率は0.4%にすぎなかった。
処理し、得られた油層を蒸留して3−アミノピロリジン
(10g)を得た。これを再度L−酒石酸と処理し、比旋
光度▲[α]20 D▼+27.4゜(c10.0,H2O)を示す塩を得
た後、カセイソーダ水で上と同様に処理して(3R)−
(+)−1H−3−アミノピロリジン(0.68g)を得た。
収率は0.4%にすぎなかった。
比旋光度▲[α]20 D▼+10.5゜(c10.0,H2O)。
NMR(CDCl3):δ=3.30〜3.70(m,1H),2.43〜2.23
(m,4H),1.13〜2.26(m,2H),1.50(s,2H)。
(m,4H),1.13〜2.26(m,2H),1.50(s,2H)。
IR(neat):3250,1600,870cm-1(−NH2)。
実施例1〔(3S)−(−)−1H−3−アミノピロリジン
及び(3S)−(+)−1H−3−アミノピロリジン・二塩
酸塩の製造〕 L−酒石酸(300g)の水(1)溶液に、氷冷下、参
考例1の方法で得られた(±)−1−ベンジル−3−ア
ミノピロリジン(352g)を加え、次いでメタノール(20
0ml)を加えて室温で撹拌した。析出した固体(264g)
を濾取し、50%メタノール水溶液、次いで水より二回再
結晶し、(3S)−(+)−1−ベンジル−3−アミノピ
ロリジンとL−酒石酸との1:1の塩を三水和物(179g)
として得た。
及び(3S)−(+)−1H−3−アミノピロリジン・二塩
酸塩の製造〕 L−酒石酸(300g)の水(1)溶液に、氷冷下、参
考例1の方法で得られた(±)−1−ベンジル−3−ア
ミノピロリジン(352g)を加え、次いでメタノール(20
0ml)を加えて室温で撹拌した。析出した固体(264g)
を濾取し、50%メタノール水溶液、次いで水より二回再
結晶し、(3S)−(+)−1−ベンジル−3−アミノピ
ロリジンとL−酒石酸との1:1の塩を三水和物(179g)
として得た。
比旋光度▲[α]20 D▼+20.58゜(c3.0,H2O)。
NMR(DMSO−d6):δ=7.27(s,5H),4.03(s,2H),3.6
7(s,2H),3.40〜3.87(m,1H),1.43〜3.13(m,6H)。
7(s,2H),3.40〜3.87(m,1H),1.43〜3.13(m,6H)。
元素分析:C15H28N2O9として 計算値(%):C47.36,H7.42,N7.36 実測値(%):C47.66,H7.85,N7.29 この塩を水酸化ナトリウム(46g)の水(200ml)溶液
と混ぜ、上層に遊離した油状物(114g)を分取し、減圧
蒸留して、沸点114〜116℃/2mmHgの(3S)−(+)−1
−ベンジル−3−アミノピロリジン(78.1g)を得た。
と混ぜ、上層に遊離した油状物(114g)を分取し、減圧
蒸留して、沸点114〜116℃/2mmHgの(3S)−(+)−1
−ベンジル−3−アミノピロリジン(78.1g)を得た。
比旋光度▲[α]20 D▼+10.10゜(c5.0,H2O)。
NMR(CDCl3):δ=7.34(s,5H),3.63(s,2H),3.02〜
3.77(m,1H),1.01〜2.97(m,6H),1.37(s,2H)。
3.77(m,1H),1.01〜2.97(m,6H),1.37(s,2H)。
IR(neat):3350,3250,1600,880cm-1。
元素分析:C11H16N2として 計算値(%):C74.96,H 9.15,N15.89 実測値(%):C74.98,H10.00,N15.46 この(3S)−(+)−1−ベンジル−3−アミノピロ
リジン(78g)をメタノール(80ml)に溶かし、氷冷
下、23%メタノール塩酸(125g)を加えた。減圧下、溶
媒を留去して得られた油状液体(150g)をエタノールよ
り結晶化させ、析出した固体を濾取し、(3S)−(+)
−1−ベンジル−3−アミノピロリジン・二塩酸塩の一
次晶(93.4g)を得た。
リジン(78g)をメタノール(80ml)に溶かし、氷冷
下、23%メタノール塩酸(125g)を加えた。減圧下、溶
媒を留去して得られた油状液体(150g)をエタノールよ
り結晶化させ、析出した固体を濾取し、(3S)−(+)
−1−ベンジル−3−アミノピロリジン・二塩酸塩の一
次晶(93.4g)を得た。
比旋光度▲[α]20 D▼+3.63゜(c5.0,H2O)、融点184
〜186℃。
〜186℃。
また、一次晶の母液を濃縮して、同様の操作により二
次晶(10.0g)を得た。全収量103.4g。
次晶(10.0g)を得た。全収量103.4g。
オートクレーブ中で、この(3S)−(+)−1−ベン
ジル−3−アミノピロリジン・二塩酸塩(70g)をメタ
ノール(400ml)と水(100ml)の混合液に溶かし、5%
Pd−C触媒(3.5g)を加えて、温度40℃、水素圧5kg/cm
2で2.5時間撹拌した。反応後、触媒を濾別し、濾液を減
圧濃縮して(3S)−(+)−1H−3−アミノピロリジン
・二塩酸塩(43.2g)を得た。比旋光度▲[α]20 D▼+
1.10゜(c10.0,H2O)。このもののNMR及びIRスペクトル
は、参考例2で得られた(3S)−(+)−1H−3−アミ
ノピロリジン・二塩酸塩のものと一致した。
ジル−3−アミノピロリジン・二塩酸塩(70g)をメタ
ノール(400ml)と水(100ml)の混合液に溶かし、5%
Pd−C触媒(3.5g)を加えて、温度40℃、水素圧5kg/cm
2で2.5時間撹拌した。反応後、触媒を濾別し、濾液を減
圧濃縮して(3S)−(+)−1H−3−アミノピロリジン
・二塩酸塩(43.2g)を得た。比旋光度▲[α]20 D▼+
1.10゜(c10.0,H2O)。このもののNMR及びIRスペクトル
は、参考例2で得られた(3S)−(+)−1H−3−アミ
ノピロリジン・二塩酸塩のものと一致した。
元素分析:C4H12Cl2N2として 計算値(%):C30.20,H7.61,N17.61 実測値(%):C30.12,H7.85,N18.09 この二塩酸塩28%ナトリウムメトキシドのメタノール
溶液(150g)と混合し、析出した固体を濾別し、濾液を
常圧で濃縮した。更に、濃縮液を窒素雰囲気下、常圧蒸
留して沸点158℃の(3S)−(−)−1H−3−アミノピ
ロリジン(16.7g)を得た。比旋光度▲[α]20 D▼−1
0.76゜(c10,H2O)。
溶液(150g)と混合し、析出した固体を濾別し、濾液を
常圧で濃縮した。更に、濃縮液を窒素雰囲気下、常圧蒸
留して沸点158℃の(3S)−(−)−1H−3−アミノピ
ロリジン(16.7g)を得た。比旋光度▲[α]20 D▼−1
0.76゜(c10,H2O)。
このもののNMR及びIRスペクトルは、参考例2で得ら
れた(3S)−(−)−1H−3−アミノピロリジンのもの
と一致した。
れた(3S)−(−)−1H−3−アミノピロリジンのもの
と一致した。
実施例2〔(3R)−(+)−1H−3−アミノピロリジン
及び(3R)−(−)−1H−3−アミノピロリジン・二塩
酸塩の製造〕 D−酒石酸(197g)の水(640ml)溶液に参考例1の
方法で得られた(±)−1−ベンジル−3−アミノピロ
リジン(225g)とメタノール(128ml)を氷冷下加え
て、室温で撹拌すると、固体が析出した。一夜静置した
後、析出した固体(228g)を濾取し、水より二回再結晶
して、(3R)−(−)−1−ベンジル−3−アミノピロ
リジン・D−酒石酸塩の三水和物(97.9g)を得た。比
旋光度▲[α]20 D▼−21.49゜(c2.0,H2O)。
及び(3R)−(−)−1H−3−アミノピロリジン・二塩
酸塩の製造〕 D−酒石酸(197g)の水(640ml)溶液に参考例1の
方法で得られた(±)−1−ベンジル−3−アミノピロ
リジン(225g)とメタノール(128ml)を氷冷下加え
て、室温で撹拌すると、固体が析出した。一夜静置した
後、析出した固体(228g)を濾取し、水より二回再結晶
して、(3R)−(−)−1−ベンジル−3−アミノピロ
リジン・D−酒石酸塩の三水和物(97.9g)を得た。比
旋光度▲[α]20 D▼−21.49゜(c2.0,H2O)。
融点79.5〜86.5℃ NMR(DMSO−d6):δ=7.27(s,5H),4.03(s,2H),3.6
7(s,2H),3.40〜3.87(m,1H),1.43〜3.13(m,6H)。
7(s,2H),3.40〜3.87(m,1H),1.43〜3.13(m,6H)。
元素分析:C15H28N2O9として 計算値(%):C47.36,H7.42,N7.36 実測値(%):C47.34,H7.72,N7.27 この(3R)−(−)−1−ベンジル−3−アミノピロ
リジン・D−酒石酸塩の三水和物(88.3g)を水酸化ナ
トリウム(18.4g)の水(135ml)溶液中に加えて撹拌
し、上層に遊離した油状物を分離した。これを減圧蒸留
し、沸点98.5℃/0.8mmHgの(3R)−(−)−1−ベンジ
ル−3−アミノピロリジン(35.2g)を得た。
リジン・D−酒石酸塩の三水和物(88.3g)を水酸化ナ
トリウム(18.4g)の水(135ml)溶液中に加えて撹拌
し、上層に遊離した油状物を分離した。これを減圧蒸留
し、沸点98.5℃/0.8mmHgの(3R)−(−)−1−ベンジ
ル−3−アミノピロリジン(35.2g)を得た。
比旋光度▲[α]20 D▼−9.77゜(c5.0,H2O)。
NMR(CDCl3):δ=7.34(s,5H),3.63(s,2H),3.02〜
3.77(m,1H),1.01〜2.97(m,6H),1.37(s,2H)。
3.77(m,1H),1.01〜2.97(m,6H),1.37(s,2H)。
IR(neat):3350,3250,1600,880cm-1。
元素分析:C11H16N2として 計算値(%):C74.96,H9.15,N15.89 実測値(%):C73.80,H9.48,N15.10 オートクレーブ中で、この(3R)−(−)−1−ベン
ジル−3−アミノピロリジン(35.1g)をメタノール(1
75ml)に溶かし、5%Pd−C触媒(1.8g)を加え、温度
100℃、水素圧20kg/cm2で5時間撹拌した。反応後、触
媒を濾別し、濾液を常圧で濃縮した。濃縮液を窒素雰囲
気下で常圧蒸留して、沸点159℃の(3R)−(+)−1H
−3−アミノピロリジン(13.0g)を得た。
ジル−3−アミノピロリジン(35.1g)をメタノール(1
75ml)に溶かし、5%Pd−C触媒(1.8g)を加え、温度
100℃、水素圧20kg/cm2で5時間撹拌した。反応後、触
媒を濾別し、濾液を常圧で濃縮した。濃縮液を窒素雰囲
気下で常圧蒸留して、沸点159℃の(3R)−(+)−1H
−3−アミノピロリジン(13.0g)を得た。
比旋光度▲[α]20 D▼+10.5゜(c10.0,H2O)。
このもののNMR及びIRスペクトルは、参考例2で得ら
れた(3R)−(+)−1H−3−アミノピロリジンのもの
と一致した。
れた(3R)−(+)−1H−3−アミノピロリジンのもの
と一致した。
この(3R)−(+)−1H)−3−アミノピロリジン
(6.67g)をメタノール(20ml)に溶かし、氷冷下、23
%メタノール塩酸(25g)を滴下した。反応液を−20℃
で冷やし、析出した固体を濾取し、(3R)−(−)−1H
−3−アミノピロリジン・二塩酸塩(7.30g)を得た。
比旋光度▲[α]20 D▼−1.10゜(c10.0,H2O)。
(6.67g)をメタノール(20ml)に溶かし、氷冷下、23
%メタノール塩酸(25g)を滴下した。反応液を−20℃
で冷やし、析出した固体を濾取し、(3R)−(−)−1H
−3−アミノピロリジン・二塩酸塩(7.30g)を得た。
比旋光度▲[α]20 D▼−1.10゜(c10.0,H2O)。
元素分析:C4H12Cl2N2として 計算値(%):C30.20,H7.61,N17.61 実測値(%):C30.00,H7.98,N18.07 実施例3〔(3S)−(−)−1H−3−アセトアミドピロ
リジン、及び(3R)−(+)−1H−3−アセトアミドピ
ロリジンの製造〕 (3S)−(+)−1−ベンジル−3−アミノピロリジ
ン(35.4g)をジクロロメタン(100ml)に溶かし、氷冷
下、アセチルクロリド(21.1g)を滴下し、室温で1時
間撹拌した後、水酸化ナトリウム(10g)の水(75ml)
溶液を加えて分液した。ジクロロメタン相をとり、硫酸
マグネシウム上で乾燥した後、濃縮し、残留分を減圧蒸
留して、沸点164〜166℃/0.35mmHgの(3S)−(−)−
1−ベンジル−3−アセトアミドピロリジン(29.1g)
を得た。
リジン、及び(3R)−(+)−1H−3−アセトアミドピ
ロリジンの製造〕 (3S)−(+)−1−ベンジル−3−アミノピロリジ
ン(35.4g)をジクロロメタン(100ml)に溶かし、氷冷
下、アセチルクロリド(21.1g)を滴下し、室温で1時
間撹拌した後、水酸化ナトリウム(10g)の水(75ml)
溶液を加えて分液した。ジクロロメタン相をとり、硫酸
マグネシウム上で乾燥した後、濃縮し、残留分を減圧蒸
留して、沸点164〜166℃/0.35mmHgの(3S)−(−)−
1−ベンジル−3−アセトアミドピロリジン(29.1g)
を得た。
比旋光度▲[α]20 D▼−25.78゜(c1.0,CHCl3)。
NMR(CDCl3):δ=7.73(s,5H),6.00〜6.57(broad,1
H),4.17〜4.73(m,1H),3.63(s,2H),1.93(s,3H),
1.23〜3.17(m,6H)。
H),4.17〜4.73(m,1H),3.63(s,2H),1.93(s,3H),
1.23〜3.17(m,6H)。
IR(neat):3250,3050,1640,1540cm-1。
元素分析:C13H18N2Oとして 計算値(%):C71.53,H8.31,N12.83 実測値(%):C70.35,H8.89,N12.30 オートクレーブ中でこの(3S)−(−)−1−ベンジ
ル−3−アセトアミドピロリジン(24.8g)をメタノー
ル(400ml)に溶解させ、5%Pd−C触媒(1.3g)を加
えて、温度75℃、水素圧20kg/cm2で3.5時間撹拌した。
触媒を濾別し、濾液を濃縮し、濃縮液を減圧蒸留して、
沸点134〜136℃/0.65mmHgの(3S)−(−)−1H−3−
アセトアミドピロリジン(12.7g)を得た。
ル−3−アセトアミドピロリジン(24.8g)をメタノー
ル(400ml)に溶解させ、5%Pd−C触媒(1.3g)を加
えて、温度75℃、水素圧20kg/cm2で3.5時間撹拌した。
触媒を濾別し、濾液を濃縮し、濃縮液を減圧蒸留して、
沸点134〜136℃/0.65mmHgの(3S)−(−)−1H−3−
アセトアミドピロリジン(12.7g)を得た。
比旋光度▲[α]20 D▼−48.92゜(c1.0,EtOH)。
NMR(CDCl3):δ=6.80〜7.53(s,broad,1H),4.01〜
4.67(m,1H),2.57〜3.50(m,4H),1.33〜2.53(m,3
H),2.00(s,3H)。
4.67(m,1H),2.57〜3.50(m,4H),1.33〜2.53(m,3
H),2.00(s,3H)。
IR(neat):3250,3050,1640,1545cm-1。
元素分析C:6H12N2Oとして 計算値(%):C56.23,H9.44,N21.85 実測値(%):C56.04,H9.74,N21.91 (3R)−(−)−1−ベンジル−3−アミノピロリジ
ン(35.4g)を用い、3S体の場合と同様の反応を行い、
沸点170〜174℃/0.45mmHgの(3R)−(+)−1−ベン
ジル−3−アセトアミドピロリジン(32.2g)を得た。
ン(35.4g)を用い、3S体の場合と同様の反応を行い、
沸点170〜174℃/0.45mmHgの(3R)−(+)−1−ベン
ジル−3−アセトアミドピロリジン(32.2g)を得た。
比旋光度▲[α]20 D▼+26.14゜(c1.0,CHCl3)。
このもののNMR及びIRスペクトルは、対応する3S体の
ものと同一であった。
ものと同一であった。
元素分析:C13H18N2Oとして 計算値(%):C71.53,H8.31,N12.83 実測値(%):C70.56,H8.67,N12.45 オートクレーブ中で、この(3R)−(+)−1−ベン
ジル−3−アセトアミドピロリジン(28.8g)を上記の3
S体の場合と同様に水素還元して、沸点122〜124℃/0.45
mmHgの(3R)−(+)−1H)−3−アセトアミドピロリ
ジン(13.0g)を得た。
ジル−3−アセトアミドピロリジン(28.8g)を上記の3
S体の場合と同様に水素還元して、沸点122〜124℃/0.45
mmHgの(3R)−(+)−1H)−3−アセトアミドピロリ
ジン(13.0g)を得た。
比旋光度▲[α]20 D▼+48.56゜(c1.0,EtOH)。
このもののNMR及びIRスペクトルは、対応する3S体の
ものと同一であった。
ものと同一であった。
元素分析:C6H12N2Oとして 計算値(%):C56.23,H9.44,N21.85 実測値(%):C55.93,H9.74,N21.55 実施例4〔(3S)−(−)−1H−3−(t−ブトキシカ
ルボニルアミノ)ピロリジン、(3R)−(+)−1H−3
−(t−ブトキシカルボニルアミノ)ピロリジンの製
造〕 (3S)−(+)−1−ベンジル−3−アミノピロリジ
ン(70.6g)をトルエン(120ml)に溶かし、水酸化ナト
リウム(17.4g)の水(300ml)溶液を加えた。この混合
液にジ−t−ブチルジカーボナート(Di−Boc)(92g)
を50℃でゆっくり滴下し、そのまま15分撹拌した。分液
して有機相を取り、氷冷下撹拌し、析出した固体(100
g)を濾取した。これをヘキサンより再結晶し、(3S)
−(−)−1−ベンジル−3−(t−ブトキシカルボニ
ルアミノ)ピロリジン(100.7g)を得た。融点77〜78.5
℃。
ルボニルアミノ)ピロリジン、(3R)−(+)−1H−3
−(t−ブトキシカルボニルアミノ)ピロリジンの製
造〕 (3S)−(+)−1−ベンジル−3−アミノピロリジ
ン(70.6g)をトルエン(120ml)に溶かし、水酸化ナト
リウム(17.4g)の水(300ml)溶液を加えた。この混合
液にジ−t−ブチルジカーボナート(Di−Boc)(92g)
を50℃でゆっくり滴下し、そのまま15分撹拌した。分液
して有機相を取り、氷冷下撹拌し、析出した固体(100
g)を濾取した。これをヘキサンより再結晶し、(3S)
−(−)−1−ベンジル−3−(t−ブトキシカルボニ
ルアミノ)ピロリジン(100.7g)を得た。融点77〜78.5
℃。
NMR(CDCl3):δ=7.73(s,5H),4.37〜5.17(d,broa
d,1H),3.80〜4.50(m,1H),3.60(s,2H),1.50〜3.00
(m,6H),1.47(s,9H)。
d,1H),3.80〜4.50(m,1H),3.60(s,2H),1.50〜3.00
(m,6H),1.47(s,9H)。
IR(KBr):3200,1710,1150cm-1。
元素分析:C16H24N2O2として 計算値(%):C69.53,H8.75,N10.13 実測値(%):C69.59,H9.30,N 9.56 オートクレーブ中でこの(3S)−(−)−1−ベンジ
ル−3−(t−ブトキシカルボニルアミノ)ピロリジン
(98.0g)をメタノール(400ml)に溶かし、5%Pd−C
触媒(4.9g)を加え、温度60〜70℃、水素圧10kg/cm3で
7時間撹拌した。触媒を濾別し、濾液を減圧で濃縮し
た。濃縮液をイソプロピルエーテル(75ml)に溶かし、
活性炭を加えて濾過した後、濾液を−20℃にて一夜放置
し、析出した固体(18.1g)を濾取した。また、母液を
減圧下濃縮し、濃縮液を減圧蒸留して、沸点109〜111℃
/2mmHgの無色粘稠な油状物(34.1g)を得た。この油状
物は室温で結晶化した。濾取した結晶とこの固体を合わ
せ、(3S)−(−)−1H−3−(t−ブトキシカルボニ
ルアミノ)ピロリジン(52.2g)を得た。
ル−3−(t−ブトキシカルボニルアミノ)ピロリジン
(98.0g)をメタノール(400ml)に溶かし、5%Pd−C
触媒(4.9g)を加え、温度60〜70℃、水素圧10kg/cm3で
7時間撹拌した。触媒を濾別し、濾液を減圧で濃縮し
た。濃縮液をイソプロピルエーテル(75ml)に溶かし、
活性炭を加えて濾過した後、濾液を−20℃にて一夜放置
し、析出した固体(18.1g)を濾取した。また、母液を
減圧下濃縮し、濃縮液を減圧蒸留して、沸点109〜111℃
/2mmHgの無色粘稠な油状物(34.1g)を得た。この油状
物は室温で結晶化した。濾取した結晶とこの固体を合わ
せ、(3S)−(−)−1H−3−(t−ブトキシカルボニ
ルアミノ)ピロリジン(52.2g)を得た。
融点70〜74℃、沸点109〜111℃/2mmHg。
比旋光度▲[α]20 D▼−20.9゜(c1.0,EtOH)。
NMR(CDCl3):δ=5.20〜5.60(broad,1H),3.87〜4.3
3(m,1H),1.60〜3.43(m,7H),1.37(s,9H)。
3(m,1H),1.60〜3.43(m,7H),1.37(s,9H)。
IR(neat):3300,1690,1520,1170cm-1。
元素分析:C9H18N2O2として 計算値(%):C58.04,H9.74,N15.04 実測値(%):C57.69,H9.96,N14.68 (3R)−(−)−1−ベンジル−3−アミノピロリジ
ン(70.6g)を用いて、3S体の場合と同様の反応を行
い、(3R)−(+)−1−ベンジル−3−(t−ブトキ
シカルボニルアミノ)ピロリジン(95.1g)を得た。融
点78〜79.5℃。
ン(70.6g)を用いて、3S体の場合と同様の反応を行
い、(3R)−(+)−1−ベンジル−3−(t−ブトキ
シカルボニルアミノ)ピロリジン(95.1g)を得た。融
点78〜79.5℃。
このもののNMR及びIRスペクトルは、対応する3S体の
ものと同一であった。
ものと同一であった。
元素分析:C16H24N2O2として 計算値(%):C69.53,H8.75,N10.14 実測値(%):C69.61,H9.81,N10.18 オートクレーブ中で、この(3R)−(+)−1−ベン
ジル−3−(t−ブトキシカルボニルアミノ)ピロリジ
ン(92.7g)を3S体の場合と同様に水素還元し、(3R)
−(+)−1H−3−(t−ブトキシカルボニルアミノ)
ピロリジン(50.6g)を得た。
ジル−3−(t−ブトキシカルボニルアミノ)ピロリジ
ン(92.7g)を3S体の場合と同様に水素還元し、(3R)
−(+)−1H−3−(t−ブトキシカルボニルアミノ)
ピロリジン(50.6g)を得た。
融点48〜50℃、沸点117〜118℃/2mmHg。
比旋光度▲[α]20 D▼+21.0゜(c1.0,EtOH)。
このもののNMR及びIRスペクトルは、対応する3S体の
ものと同一であった。
ものと同一であった。
元素分析:C9H18N2O2として 計算値(%):C58.04,H 9.74,N15.04 実測値(%):C57.86,H10.36,N15.00
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−41452(JP,A) 特開 昭58−177976(JP,A) 特公 昭59−4415(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 207/14 C07B 57/00 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)
Claims (3)
- 【請求項1】一般式: 〔式中、R1はベンゼン環上に置換基を有しても良いベン
ジル基又はベンズヒドリル基を、R2は水素原子、低級ア
ルキル基、又はベンゼン環上に置換基を有しても良いベ
ンジル基を、R3は水素原子、又は低級アルキル基を表
す〕で表されるラセミ体(±)−3−アミノピロリジン
化合物を、光学活性なカルボン酸を分割剤として用いて
光学分割し、それぞれ分割された一般式: 〔式中、R1,R2は上記と同じに定義され、R4は水素原
子、又は低級アルキル基、又はアミノ保護基を表す〕で
表される光学活性な3Rあるいは3Sの立体配置を有する3
−アミノピロリジン化合物あるいはそのプロトン酸塩を
接触水素還元することを特徴とする一般式: 〔式中、R2,R4は上記と同じに定義される〕で表される3
Rあるいは3Sの立体配置を有する光学活性な1H−3−ア
ミノピロリジン化合物又はそのプロトン酸塩の製造法。 - 【請求項2】R1がベンジル基、R2,R3,R4が水素原子であ
り、分割剤が光学活性な酒石酸である請求項1記載の製
造法。 - 【請求項3】プロトン酸が酸塩、臭化水素酸及び酢酸よ
りなる群より選ばれる請求項1又は2記載の製造法。
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CN102603592A (zh) * | 2012-02-20 | 2012-07-25 | 上海应用技术学院 | (r)-1-苄基-3-氨基吡咯烷和(s)-1-苄基-3-氨基吡咯烷的制备方法 |
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DE19821039A1 (de) * | 1998-05-11 | 1999-11-18 | Bayer Ag | Verfahren zur Herstellung von (S,S)-Benzyl-2,8-diazabicyclo[4.3.0]nonan |
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WO2003082815A1 (fr) * | 2002-03-29 | 2003-10-09 | Kaneka Corporation | Procede d'amelioration de la purete optique de 1-benzyl-3- aminopyrrolidine et sel utilise dans ce procede |
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JPWO2005000810A1 (ja) * | 2003-06-27 | 2006-10-19 | 東レ・ファインケミカル株式会社 | 含窒素複素環化合物の製造方法 |
JP4573223B2 (ja) * | 2004-01-23 | 2010-11-04 | 東レ・ファインケミカル株式会社 | 光学活性trans−4−アミノ−1−ベンジル−3−ピロリジノールの製造方法 |
EA014248B1 (ru) * | 2005-03-03 | 2010-10-29 | Юсб Фархим Са | Пироглютаматы и их применение для разделения оптических изомеров промежуточных продуктов синтеза декстроцетиризина и левоцетиризина |
WO2008013130A1 (fr) * | 2006-07-28 | 2008-01-31 | Kaneka Corporation | Méthode de production d'un composé 3-amino-azoté optiquement actif |
JPWO2008026527A1 (ja) * | 2006-08-28 | 2010-01-21 | 株式会社カネカ | 3−シアノピロリジン誘導体およびその塩の製造方法 |
WO2009084493A1 (ja) | 2007-12-27 | 2009-07-09 | Toray Fine Chemicals Co., Ltd. | 光学活性3-アミノピロリジン塩及びその製造方法並びに3-アミノピロリジンの光学分割方法 |
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CN113429328A (zh) * | 2021-08-09 | 2021-09-24 | 艾琪康医药科技(上海)有限公司 | 手性3,3-二氟-4-氨基吡咯烷衍生物及其制备方法 |
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1989
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