JP2992437B2 - 弾球遊技機の発射用操作装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、パチンコ機、アレンジ
ボール機等の弾球遊技機の発射用操作装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】パチンコ機等の弾球遊技機では、遊技盤
の前面に障害釘の他、入球口、入賞装置、変動図柄表示
装置等の各種の遊技部品を配置すると共に、発射装置用
の操作つまみを前枠2 の下部に配置し、ゲームに際して
操作つまみを操作すると、発射装置が作動して遊技球を
ガイドレールを介して遊技盤の上部に発射する。そし
て、遊技盤5 の上部から遊技球を落下させ、落下中に遊
技球が遊技部品に入球すれば、それを検出器で検出して
所定の遊技球を賞球として賞球払い出し装置により払い
出すようになっている。

【０００３】その際、遊技球が特定の入球口に入れば、
変動図柄表示装置が一定時間作動して、その各表示図柄
を変動させ、作動後の各停止図柄が例えば７・７・７等
の所定の組み合わせになった時に、他の入賞装置を作動
させると同時に、入賞表示ランプを点滅させ、或いはス
ピーカーから擬音を発生させる等によって、遊技者に所
謂当たり状態であることを知らせるようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の弾球遊技機は、
当たり状態を視覚的、聴覚的に遊技者に知らせている
が、過度の入賞表示ランプを点滅、擬音の発生は、遊技
者の視覚、聴覚に支障を来す恐れがあるため、自ずと限
界がある。また視覚的、聴覚的に遊技者に知らせる方法
は、遊技者がそれらの点で障害を持つ場合には効果がな
い。

【０００５】本発明は、かかる従来の課題に鑑み、従来
の視覚的、聴覚的な方法に頼らず、機械的な振動によっ
て当たり状態等を遊技者に知らせることができる弾球遊
技機の発射用操作装置を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の本発明
は、前枠2 側に固定された支持ケース22内に前後方向に
操作軸25を設け、支持ケース22の前端部に、操作軸25に
連動する操作つまみ26と、操作つまみ26の前側に配置さ
れたハンドレスト36とを備え、操作つまみ26を操作した
時に発射装置が作動して遊技球を発射するようにした弾
球遊技機の発射用操作装置において、操作つまみ26の前
側に、支持ケース22に固定された支持板32を近接させて
配置し、この支持板32にハンドレスト36を固定すると共
に、ハンドレスト36内に配置され且つ少なくとも該ハン
ドレスト36を振動させるための振動装置38を支持板32に
装着したものである。

【０００７】また請求項２に記載の本発明は、請求項１
に記載の発明において、振動装置38が、モーター39と、
このモーター39の回転軸40に固定された偏心ウエイト41
とを有するものである。

【０００８】更に請求項３に記載の本発明は、請求項１
又は２に記載の発明において、支持板32に、ハンドレス
ト36内に突出する取付部42を設け、この取付部42に振動
装置38を装着したものである。

【０００９】

【作用】請求項１に記載の本発明では、振動装置38が作
動すると、少なくともハンドレスト36が振動して、遊技
者に手を介して振動によりゲームの状態を知らせる。こ
の振動装置38は、ハンドレスト36内にあるため、全体が
コンパクトになる。

【００１０】請求項２に記載の本発明では、振動装置38
のモーター39が起動すると、回転軸40の先端に偏心ウエ
イト41が固定されているため、その回転によって振動が
発生してハンドレスト36へと伝達する。またモーター39
の回転により振動を発生させるため、ハンドレスト36の
振動が安定したものになる。

【００１１】請求項３に記載の本発明では、ハンドレス
ト36を支持ケース22に固定する支持板32に取付部42を設
け、この取付部42に振動装置38を装着しているため、振
動装置38の取り付け状態が安定し、振動装置38の組み込
みによって各部に損傷を招くことがない。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述
する。図１乃至図３は本発明の第１実施例を例示する。
図３はカード式パチンコ機の正面図である。図３におい
て、1 は機枠、2 は機枠1 の前面に開閉自在に枢着され
た前枠である。前枠2 にはガラス扉枠3 及び前面板4 が
装着され、その後側に遊技盤5 が着脱自在に装着されて
いる。

【００１３】遊技盤5 の前面には、発射された遊技球を
案内するガイドレール6 が設けられる他、入賞口7 、変
動図柄表示装置8 、入賞装置9 、特定入賞装置10、及び
アウト口11等が夫々配置されている。変動図柄表示装置
8 は例えば３個の図柄表示部を有し、その各図柄表示部
は１０種類の異なる図柄、例えば０〜９までの数字図柄
をセグメント表示するようになっている。

【００１４】特定入賞装置10は所謂当り用であって、図
柄表示装置8 の各図柄表示部の変動後における停止図柄
が、予め設定された当り図柄を表示する時に、所要時間
だけゲート12が開状態に作動するようになっている。入
賞装置9 は変動図柄表示装置8 を始動させると共に、変
動図柄表示装置8 の変動後の停止図柄が予め設定された
当り図柄の時に、特定入賞装置10を作動させるようにな
っている。

【００１５】前面板4 には上皿13が装着され、この上皿
13の前縁部にカード残金表示部14と球貸スイッチ15と返
却スイッチ16とが設けられている。前枠2 の下部には下
皿17が設けられると共に、この下皿17の右側方に発射用
操作装置18とが設けられ、この発射用操作装置18を操作
した時に、前枠2 の裏側の発射装置（図示せず）が作動
して上皿13から供給される遊技球を１個ずつガイドレー
ル6 に沿って遊技盤5の上部へと発射するようになって
いる。

【００１６】19は自動球貸機で，機枠1 の一側で固定枠
に縦長状に取り付けられている。自動球貸機19はカード
挿入口20と表示ランプ21とを有し、カード挿入口20にカ
ードを挿入すれば、表示ランプ21が点灯すると共に、上
皿13の前縁部のカード残金表示部14に残金が表示され、
またカードの挿入後に球貸スイッチ15を押せば、上皿13
に所定数の貸球が払い出され、更に遊戯終了後に返却ス
イッチ16を押せば、残金を記録済のカードがカード挿入
口20から返却されるようになっている。

【００１７】発射用操作装置18は、図１及び図２に示す
ように構成されている。即ち、図１及び図２において、
22は前後方向の支持ケース22で、遊技盤5 の孔23に挿入
され且つ後端が発射装置の取付ベースに固定されてい
る。この支持ケース22は筒状であって、その前端部に、
前方に向かってラッパ状に広がる大径部24が設けられて
いる。

【００１８】25は操作軸で、この操作軸25は支持ケース
22内に前後方向に挿入されており、前端に操作つまみ26
が固定されている。操作つまみ26は円板部27と、この円
板部27の前後に設けられた小径筒部28及び大径筒部29
と、この大径筒部29の外周に形成された複数個の回動操
作用の指掛け部30とを有し、その大径筒部29は支持ケー
ス22の大径部24の外周に回動自在に套嵌されている。な
お、円板部27には円弧状の長孔31が周方向に２個設けら
れている。

【００１９】32は操作つまみ26の前側に近接して配置さ
れた支持板で、この支持板32には操作つまみ26側に金属
性の裏板33が装着され、且つ操作つまみ26の小径筒部28
に相対回転自在に套嵌されている。支持板32は後方に突
出する一対のボス部34を有し、この各ボス部34が支持ケ
ース22側の各ボス部35にネジ36a により固定されてい
る。

【００２０】各ボス部34,35 は操作つまみ26の各長孔31
を通る位置に設けられており、従って、操作つまみ26は
長孔31の範囲内で操作軸25の軸心廻りに回動自在であ
る。なお、操作軸25は発射装置に連動連結されており、
操作つまみ26により操作軸25を廻した時に、発射装置の
発射用モーターが作動して打撃槌を駆動すると共に、そ
の回動角度に応じて打撃槌の打撃力が変化するようにな
っている。

【００２１】36は操作つまみ26の操作時に手を当てるキ
ャップ状のハンドレストで、このハンドレスト36は支持
板32の前面側の溝に嵌合した状態でネジ37により支持板
32に固定されている。38は少なくともハンドレスト36を
振動させるための振動装置で、この振動装置38はモータ
ー39と、このモーター39の回転軸40の先端に固定された
偏心ウエイト41とから構成されている。

【００２２】振動装置38は、支持板32にハンドレスト36
側に突出して形成された取付部42内に、その回転軸40が
操作軸25と略直交するようにホルダー43を介して着脱自
在に装着されている。取付部42は支持板32の偏心位置に
ハンドレスト36側に突出する有底円筒状に構成され、そ
の底部に取付筒部44が設けられている。

【００２３】ホルダー43は取付部42の取付筒部44に着脱
自在に内嵌する内ホルダー45と、取付筒部44及び内ホル
ダー45に着脱自在に外嵌する外ホルダー46とを有し、内
ホルダー45に形成された凹部47にモーター39が挿入さ
れ、且つ押さえ板48及びネジ49により固定されている。

【００２４】ハンドレスト36には透明板50を嵌着した窓
部51が設けられ、また外ホルダー46は窓部51に対応して
おり、この外ホルダー46には窓部51側から見えるように
装飾用の表示が付されている。

【００２５】次に、上記構成における動作を説明する。
ゲームに際しては、前面側に掌が当たるようにしてハン
ドレスト36を把持し、指を操作つまみ26の各指掛け部30
に掛けた後、操作つまみ26を操作軸25の軸心廻りに廻
す。すると発射装置の発射用モーターが作動して、上皿
13から供給された遊技球を１個ずつガイドレール6 を経
て遊技盤5 の上部側へと発射する。

【００２６】この遊技球は遊技盤5 の前面に沿って落下
し、その落下中に入球口7 、入賞装置9 等に入るか、又
はそのまま落ちてアウト口11から遊技盤5 の裏側に回収
される。遊技球が入賞装置9 に入ると、変動図柄表示装
置8 が作動して表示図柄を変動させる。そして、変動図
柄表示装置8 の変動処理後の停止図柄が予め定められた
所謂当り図柄、例えば７・７・７の組み合わせであれ
ば、特定入賞装置10のゲート12が所要時間だけ開状態に
なる。このため、上方から落下する遊技球は、ゲート12
を経て特定入賞装置10に入り易くなる。

【００２７】一方、当たり状態になって特定入賞装置10
が作動し始めると同時に、振動装置38のモーター39が起
動して回転軸40が回転する。この回転軸40には先端に偏
心ウエイト41が固定されているので、その回転によって
前後方向の振動が発生し、ホルダー43等を介してハンド
レスト36へと伝達されて行く。このため、遊技者はハン
ドレスト36の振動を手で感知し、現在、当たり状態であ
ることを知ることができる。

【００２８】振動装置38は、特定入賞装置10が作動する
一定時間だけハンドレスト36を振動させ、特定入賞装置
10のゲート12が閉じると同時に、モーター39が停止して
振動が止まる。

【００２９】このようにすれば、振動装置38でハンドレ
スト36を振動させて当たり状態を遊技者にしらせるの
で、従来の視覚的、聴覚的な手段に頼る場合の問題を解
消することができる。また振動装置38をハンドレスト36
内に設けているため、ハンドレスト36内の空間を有効に
利用できるので、構造が大型化ぜず全体をコンパクトに
纏めることができる。

【００３０】しかも、振動装置38をモーター39とその回
転軸40に固定された偏心ウエイト41とによって構成して
いるため、振動装置38自体を小型化できると共に、むら
のない安定した振動が得られ、ハンドレスト36を介して
遊技者に心地良い振動を伝達することができる。更に、
ハンドレスト36を支持ケース22に固定する支持板32に取
付部42を設け、この取付部42に振動装置38を装着してい
るため、振動装置38の取り付け状態が安定し、振動装置
38の組み込みによって各部に損傷を招くことがなく、全
体の耐久性の低下を防止することができる。

【００３１】図４及び図５は本発明の第２実施例を例示
する。モーター39は薄型の円板状であって、支持板32の
取付部42内に、その回転軸40が操作軸25と平行に前方に
突出するようにホルダー43を介して嵌着されている。そ
して、このモーター39の前端に薄い円板状の偏心ウエイ
ト41が固定されている。ホルダー43は有底円筒状で、外
周側に、支持板32側の取付部42に形成されたネジ37用の
ボス部52に対応する切欠部53を有し、この切欠部53によ
り廻り止めされている。

【００３２】なお、ホルダー43の底部にモーター39が固
定されている。透明板50は筒部54を一体に有し、窓孔51
に嵌め込まれている。このようにすれば、モーター39が
薄型の円板状であって、その回転軸40が操作軸25と平行
に前方に突出するように装着されているため、全体を更
に小型化することができる。また振動装置38によりハン
ドレスト36をその半径方向に振動させることができる。

【００３３】以上、各実施例について説明したが、本発
明は実施例に限定されるものではない。例えば、振動装
置38は、モーター39による他、ソレノイド等を利用して
も良い。また振動装置38の組み込み箇所は、ハンドレス
ト36自体に取り付けても良く、要するに、少なくともハ
ンドレスト36側を振動させ得る箇所であれば十分であ
る。

【００３４】更に、実施例では、支持板32の取付部42に
ホルダー43を介してモーター39を装着する構造を採用し
ているが、ホルダー43を取付部42に一体に構成し、その
取付部42に直接モーター39を装着しても良い。

【００３５】

【発明の効果】請求項１に記載の本発明では、前枠2 側
に固定された支持ケース22内に前後方向に操作軸25を設
け、支持ケース22の前端部に、操作軸25に連動する操作
つまみ26と、操作つまみ26の前側に配置されたハンドレ
スト36とを備え、操作つまみ26を操作した時に発射装置
が作動して遊技球を発射するようにした弾球遊技機の発
射用操作装置において、操作つまみ26の前側に、支持ケ
ース22に固定された支持板32を近接させて配置し、この
支持板32にハンドレスト36を固定すると共に、ハンドレ
スト36内に配置され且つ少なくとも該ハンドレスト36を
振動させるための振動装置38を支持板32に装着したの
で、ゲーム中に、そのゲーム状態を遊技者に振動によっ
て知らせることができ、従来の視覚的、聴覚的な手段に
頼る場合の問題を解消できる。また振動装置38をハンド
レスト36内に設けているので、ハンドレスト36内の空間
を有効に利用でき、構造が大型化ぜず全体をコンパクト
に纏めることができる。

【００３６】また請求項２に記載の本発明では、請求項
１に記載の発明において、振動装置38が、モーター39
と、このモーター39の回転軸40に固定された偏心ウエイ
ト41とを有するため、振動装置38自体を小型化出来ると
共に、むらのない安定した振動が得られ、ハンドレスト
36を介して遊技者に心地良い振動を伝達することができ
る。

【００３７】更に、請求項３に記載の本発明によれば、
請求項１又は２に記載の発明において、支持板32に、ハ
ンドレスト36内に突出する取付部42を設け、この取付部
42に振動装置38を装着しているため、振動装置38の取り
付け状態が安定し、振動装置38の組み込みによって各部
に損傷を招くことがなく、全体の耐久性の低下を防止す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す発射用操作装置の断
面図である。

【図２】本発明の第１実施例を示す発射用操作装置の支
持板側の背面図である。

【図３】本発明の第１実施例を示すパチンコ機の正面図
である。

【図４】本発明の第２実施例を示す発射用操作装置の断
面図である。

【図５】本発明の第２実施例を示す発射用操作装置の支
持板側の背面図である。

【符号の説明】

2 前枠 5 遊技盤 18 発射用操作装置 22 支持ケース 25 操作軸 26 操作つまみ 32 支持板 36 ハンドレスト 38 振動装置 43 ホルダー 39 モーター 40 回転軸 41 偏心ウエイト 42 取付部

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前枠(2) 側に固定された支持ケース(22)
   内に前後方向に操作軸(25)を設け、支持ケース(22)の前
   端部に、操作軸(25)に連動する操作つまみ(26)と、操作
   つまみ(26)の前側に配置されたハンドレスト(36)とを備
   え、操作つまみ(26)を操作した時に発射装置が作動して
   遊技球を発射するようにした弾球遊技機の発射用操作装
   置において、操作つまみ(26)の前側に、支持ケース(22)
   に固定された支持板(32)を近接させて配置し、この支持
   板(32)にハンドレスト(36)を固定すると共に、ハンドレ
   スト(36)内に配置され且つ少なくとも該ハンドレスト(3
   6)を振動させるための振動装置(38)を支持板(32)に装着
   したことを特徴とする弾球遊技機の発射用操作装置。
2. 【請求項２】 振動装置(38)が、モーター(39)と、この
   モーター(39)の回転軸(40)に固定された偏心ウエイト(4
   1)とを有することを特徴とする請求項１に記載の弾球遊
   技機の発射用操作装置。
3. 【請求項３】 支持板(32)に、ハンドレスト(36)内に突
   出する取付部(42)を設け、この取付部(42)に振動装置(3
   8)を装着したことを特徴とする請求項１又は２に記載の
   弾球遊技機の発射用操作装置。