以下、この発明に係る実施形態の遊技機であるパチンコ遊技機について図1〜図17を参照して説明する。
この実施形態のパチンコ遊技機は、遊技盤1裏面に取り付けられた後述する画像表示装置10の構造を除いて、周知のパチンコ遊技機と同様の構成を有するものである。
すなわち、図1〜図3に示す遊技盤1の前面側の遊技領域区画壁2(ガイドレール)に囲まれた部分が遊技領域1aとされ、この遊技領域1aの前方側が透明なガラス板(図示略)を有する開閉可能なガラス枠(図示略)により遊技領域1aが視認可能に閉塞されている。なお、遊技盤1は、遊技盤1を取り付けるための略正方形状の開口部を有する前面枠(図示略)に固定される。また、前面枠は、パチンコ遊技機を設置するための島設備に固定される矩形枠状の機枠(図示略)に、一側部が左右に回動自在に軸支された状態で取り付けられる。また、前記ガラス枠は、前面枠に、一側部を回動自在に軸支された状態で、かつ、前面枠の遊技盤1が取り付けられた部分の前面を覆うように取り付けられる。
また、パチンコ遊技機においては、遊技者の操作に基づいて遊技領域内に遊技球を1つずつ順次発射していく発射装置(図示略)を有し、遊技領域内に発射された遊技球が遊技領域内を流下することにより遊技を行うようになっている。すなわち、パチンコ遊技機は、前面側に遊技領域1aを形成した遊技盤1を備え、該遊技領域1aに遊技球を流下させて遊技を行うようになっている。また、パチンコ遊技機は、遊技球が入賞した場合に、賞球としての遊技球を払い出す排出装置が設けられている。
遊技盤1の前面側の遊技領域1aとなる部分には、遊技球が入賞した場合に賞球を払い出す条件だけが成立する一般入賞口3,3、遊技球の流下方向を変動させる障害釘(図示略)や風車4,4と言われる方向変換部材、入賞しなかった遊技球を回収するアウト口1cが形成されている。
また、遊技盤1の遊技領域1aのほぼ中央部に、複数の識別情報(特別図柄:特図)による特図の変動表示ゲームを表示可能な上述の画像表示装置10を有する変動表示装置5が設けられ、変動表示装置5の下に特図の変動表示ゲームを開始する権利を付与する始動入賞口となる変動入賞装置6が設けられ、その下に特図変動表示ゲームが大当たり結果となった場合に開放される大入賞口を有する特別変動入賞装置7が設けられている。また、遊技盤1には、始動入賞口となる変動入賞装置6に遊技球が始動入賞して特図の変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数(特図始動記憶数)を表示する特図記憶表示器が設けられるが、この例においては、変動表示装置5の画像表示装置10の画像表示面11に未処理回数が表示される普図記憶表示領域が有り、変動表示装置5(画像表示装置10)が特図記憶表示器を兼ねている。
また、遊技盤1には、普図変動表示ゲームの始動条件を付与する普図始動ゲート8,8と、普図変動表示ゲームを表示する普通図柄表示器(図示略)と、普図始動ゲート8,8に遊技球が流入・通過して普図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数(普図始動記憶数)を表示する普図記憶表示器(図示略)とが設けられている。なお、この例においては、特図記憶表示器と同様に、普通図柄表示器及び普図記憶表示器をそれぞれ実際の構造として設けることなく、画像表示器12の画像表示面11に普通図柄表示領域を設け、この普通図柄表示領域において普通図柄表示器としての表示を行い、同様に画像表示面11に普図記憶表示領域を設け、この普図記憶表示領域において普図記憶表示器としての表示を行うようになっている。従って、変動表示装置5(画像表示装置10)が普通図柄表示器及び普図記憶表示器を兼ねている。
また、遊技盤1には、光による演出を行うためのサイドランプ9、9等が設けられている。
また、遊技盤1の裏面側には、図2に示すように画像表示装置10が配置されるとともに、画像表示装置10の裏面側に、画像表示装置10の後述する画像表示器12(液晶表示パネル)における画像表示を制御する演出制御装置60を備えている。また、画像表示装置10及び演出制御装置60の下側には、後述の遊技制御装置70(図14に図示)を遊技盤1の裏面側に取り付けるための遊技制御装置取付部材1hが設けられている。なお、演出制御装置60は、内部で2つの装置に別れており、後述するようにスピーカによる音の演出と、装飾ランプ・LED15,16(サイドランプ9,9,LED基板352,353のLED等を含む)による発光の演出と、後述する画像表示器12の回転の制御とを行う音・ランプ制御装置80と、画像表示器12の表示制御を行う表示制御装置90とに別れている。なお、演出制御装置60を、音・ランプ制御装置80と、表示制御装置90とに分けずに、1つの演出制御装置60としても良い。
なお、パチンコ遊技機には、上述の制御装置に加えて、遊技球の入賞に基づく処理や、画像表示器12における変動表示ゲームの開始、停止の処理や、変動表示ゲームの当り、大当たり、外れの決定の処理や、変動入賞装置6、特別変動入賞装置7の開閉の制御の処理等を行う遊技制御装置70(図14に図示)と、遊技球の発射を行う発射装置や、賞球の払い出しを行う排出装置を遊技制御装置70の制御下で制御する排出・発射制御装置が設けられる。また、遊技制御装置70は、遊技制御装置取付部材1hの位置に取り付けられ、排出・発射制御装置は、遊技盤1より下側に設けられる。
このようなパチンコ遊技機において、変動表示装置5は、図3に示すように、略央部に変動表示装置5を取り付けるための開口部1bを有する遊技盤1に取り付けられている。
図1及び図3に示すように、遊技盤1には、その前面の遊技領域1a周囲の外側となる部分に遊技領域区画壁2の少なくとも一部を有するサイドケース1dが遊技盤1前面の遊技領域1aの外側を覆うように設けられている。すなわち、ガラス枠のガラス板(二重ガラスの内側のガラス板)の裏面と遊技盤1の前面とサイドケース1dの内周面側に設けられた遊技領域区画壁2とで囲まれる部分が遊技領域1aとなる。
また、遊技盤1には、前記開口部1bが変動表示装置5の後述する前面構成部材51の形状に対応して左右対称で外周が複雑な曲線状に形成されている。遊技盤1の開口部1bの内周側は、枠状(筒状)に形成される前面構成部材51の遊技盤1前面より後方部分が挿入され、遊技盤1の開口部1bに挿入された前面構成部材51の内周となる開口部から、画像表示装置10の画像表示面11を前面側に臨ませる表示用窓部52が形成されている。
すなわち、遊技盤1の開口部1bに枠状の前面構成部材51を取り付けることで、遊技盤1に画像表示装置10の画像表示面11を前方に臨ませる表示用窓部52が形成されることになる。
また、遊技盤1には、前記開口部1bの下側に、変動入賞装置6、特別変動入賞装置7等を取り付けるために入賞開口部1eが設けられ、入賞開口部1e左右側方に、それぞれサイドランプ9,9及び一般入賞口3,3を取り付けるランプ開口部1f,1fが設けられている。また、遊技盤1の開口部1bの上部の左右側方には、サイドランプ9,9の上部が配置されるランプ上部開口部1g,1gが設けられている。
このような遊技盤1に取り付けられる変動表示装置5は、遊技盤1の開口部1bに対して前方側から取り付けられるとともに、画像表示装置10の画像表示面11を前面側に臨ませるための前記表示用窓部52を遊技盤1に設ける前面構成部材51と、遊技盤1の裏面側に配設される前記画像表示装置10とを備えている。
従って、この実施形態のパチンコ遊技機は、遊技盤1に形成された表示用窓部52から矩形状の画像表示面11を前面側に臨ませるように画像表示装置10を該遊技盤1の裏面側に配設したものである。
前記前面構成部材51は、図1及び図3に示すように、内側が表示用窓部52とされた枠状(筒状)に形成されている。そして、前面構成部材51は、遊技盤1の前面側から裏面側に遊技盤1の開口部1bに挿入された状態となっており、開口部1bの内周に沿って筒状の形状を有し、該筒状の部分の奥側の開口を閉塞するように画像表示装置10の前面が配置されている。なお、画像表示装置10の画像表示面11が配置される前面の表示用窓部52に対応する部分には、後述の透明な前面カバー242が設けられており、この前面カバー242を介して表示用窓部52から画像表示面11を視認可能となっている。
そして、前面構成部材51は、その内周となる表示用窓部52が前方に開放された凹室を形成しており、凹室の底部(後端部)となる部分に上記前面カバー242を介して画像表示面11が配置されるようになっている。すなわち、前面構成部材51は、筒状に奥行きを持った前方に開口する凹室を形成し、該凹室の奥に画像表示面11が配置されるようになっている。
また、前面構成部材51は、変動表示装置5を有する一般的なパチンコ遊技機と同様に、取付基板53と、鎧部材54と、図示しないワープ装置と、ステージ55とを備える。
取付基板53は、前面構成部材51の上述の筒状部分の前端部の全周に渡って、鍔状に外側に拡がって形成される。そして、取付基板53は、変動表示装置5の装飾の一部となっている。そして、取付基板53の裏面を遊技盤1の前面に当接させることで、遊技盤1に対して前面構成部材51が位置決めされ、この状態で、取付基板53を遊技盤1にネジ止めすることにより、遊技盤1に前面構成部材51が固定されるようになっている。
前記鎧部材54は、前面構成部材51の上部において、前方に向かって遊技領域1a内に突出して形成され、鎧部材54の前端が遊技領域1aの前側を規制するガラス枠の内側のガラス板の裏面近傍に配置される。そして、鎧部材54は、遊技球が変動表示装置5の上側から表示用窓部52内に進入するのを防止し、画像表示面11の視認性を確保するとともに、画像表示面11を保護するようになっている。さらに、ステージ55上への遊技球の変動表示装置5上部からの流入を制限するようになっている。
ワープ装置は、変動表示装置5の外部(例えば、変動表示装置5の上方もしくは左右側方)から遊技球を画像表示装置10内となる表示用窓部52の底部を構成するステージ55上に誘導する。
ステージ55は、筒状の表示用窓部52となる前面構成部材51の内周面の下部となる底面を構成するとともに、表示用窓部52内に前記ワープ装置により誘導される遊技球と外部から撥ねて進入する遊技球をステージ55上からステージ55の下の変動入賞装置6に誘導し、ステージ55上に載った遊技球を他の遊技球より高い確率で変動入賞装置6に入賞させるものである。
画像表示装置10は、図3〜図5に示すように、遊技盤1の裏面側に取り付けられる裏面構成部材20と、裏面構成部材20に取り付けられるとともに、回動動作に応じて画像表示面11の上下左右の関係を変更可能に構成される画像回動装置30と、画像回動装置30(の画像表示ユニット32)を回動させるための電気的駆動源(モータ342)とを備えている。なお、モータ342は、画像表示ユニット32を回動させる駆動装置34の一部となる。
また、画像回動装置30は、回動軸31が設定され、画像表示面11およびその周辺を装飾する周辺装飾部材36を有する画像表示ユニット32と、この画像表示ユニット32を回動可能に軸支するとともに、該画像表示ユニット32の裏面側所定部位を収納する収納部材33とを備えている。
裏面構成部材20は、前方が開放された概略箱状に形成され、その開放された前端部を遊技盤1裏面に当接させて遊技盤1に固定されるようになっている。なお、裏面構成部材20の前端部には、複数箇所に遊技盤裏面と平行となる取付板部21、…が複数設けられ、該取付板部21、…が遊技盤1裏面にネジ止めされて裏面構成部材20を遊技盤1裏面に固定するようになっている。
また、裏面構成部材20は、前方が開放した箱の底部となる裏面板22に、円形開口部23が形成されている。この円形開口部23は、円形の画像表示ユニット32の前面を臨ませるものであり、画像表示ユニット32の円形の前面(後述の前方円盤部材の前面)の径よりも僅かに大きくなっている。なお、裏面板22は、前方が開放した概略箱状の底部となることから、遊技盤1の裏面から後方に離間して、遊技盤1の裏面に対して平行に配置される。
裏面板22前面の円形開口部23の周縁部には、円周に沿って前方に突出するカバー取付部24が備えられている。そして、カバー取付部24には、円周に沿ってほぼ等間隔に四ヶ所にネジ止め部241が設けられ、該ネジ止め部241においては、円形開口部23の周縁部が円からずれて少し外方に突出した形状とされ、カバー取付部24も円に対して外方に突出した状態とされている。そして、このネジ止め部241において円から外に突出した空間が後述するローラ252の配置空間となっている。
そして、このカバー取付部24に対応した円形状の前面カバー242が、カバー取付部24に外周縁部を沿わせた状態で取り付けられている。前面カバー242は、透明な合成樹脂からなり、画像表示面11の回転範囲の前側を覆って、画像表示面11を保護している。なお、前面カバー242は、その外周部の前記ネジ止め部241に対応する部分が円より外側に突出した形状とされるとともに、突出した部分がネジ止め部241にネジ止めされている。また、前面カバー242のネジ止め部241に対応する4つの突出部分同士の間となる四ヶ所に円より内側に円周に沿って凹んだ形状の凹部が形成され、前面カバー242の凹部の周縁と、カバー取付部24の内周縁との間に円弧状の間隙部243が形成されている。
前面カバー242は、筒状の前面構成部材51の後端面に当接もしくは近接して、前面構成部材51の前記凹部の底部となるが、前面構成部材51の内周の径よりも前面カバー242の径が大きくされ、前記間隙部243は、前面構成部材51の内周となる表示用窓部52よりも外側となり、表示用窓部52から見えないようになっている。そして、後述するように画像表示器12を備える画像表示ユニット32は、裏面構成部材20及び収納部材33にほぼ全体を覆われた状態となるが、上述の間隙部243により発熱する画像表示器の熱を効果的に排熱できるようになっている。
また、裏面構成部材20の裏面板22の裏面には、円形開口部23の外周(円周)に沿って後方側に円形状に立設した円形壁部25が形成されている。円形壁部25は、収納部材33の円形状の後述する周囲壁部331の前端部とほぼ同じ径に形成されている。
なお、裏面構成部材20の裏面板22の前側のカバー取付部24と、裏面側の円形壁部25と、円形開口部23とは、同心円状に配置されるが、円形壁部25の方がカバー取付部24よりも僅かに大きな径に形成されている。従って、裏面板22において円形壁部25は、円形開口部23の周縁より僅かに外側に配置される。
円形壁部25の後端面は、裏面構成部材20に収納部材33を取り付けた際に、収納部材33の周囲壁部331の前端面と当接し、円形壁部25と周囲壁部331とで一体の筒となるようになっており、この筒内に、画像表示ユニット32が配置されるようになっている。すなわち、裏面構成部材20に収納部材33に対応して後方側に円形状に立設した円形壁部25を形成することで、収納部材33を裏面構成部材20に取り付けた際に、内部に画像表示ユニット32が収納される収納空間を形成するように構成されている。
また、円形壁部25には、上述のカバー取付部24のネジ止め部241と前後に重なる四ヶ所の位置にそれぞれローラ取付部251,…が形成されている。
ローラ取付部251,…には、それぞれ、筒状のローラ252,…を回転自在に支持する支持軸(図示略)が前後方向に沿って固定されている。そして、支持軸が筒状のローラ252に貫通した状態で、支持軸がローラ252を支持軸の軸回りに回転自在に支持している。また、円形壁部25のローラ取付部251において、支持軸の後部が円形壁部25の後端面より後方に突出している。そして、ローラ取付部251は、支持軸の後部の周囲を覆う筒状の支持軸固定部を有し、支持軸固定部が円形壁部25の他の部分より後方に突出した状態となっている。一方、支持軸の前部は、裏面板22の円形開口部23を介して裏面板22より僅かに前方に突出して露出した状態となっている。
ローラ252,…は、前記ローラ取付部251に対応して設けられるが、例えば、円形壁部25の真上となる位置を0度とした場合に、約45度、約135度、約225度、約315度というようにほぼ90度置きに配置されている。また、ローラ252,…は、その外周面の円形壁部25の内側となる中心側を向いた部分が円形壁部25、カバー取付部24及び円形開口部23の内周面より僅かに内側に配置されており、円形壁部25及びカバー取付部24の内側に配置される画像表示ユニット32の前方円盤部材37の外周に接触可能となっている。なお、画像表示ユニット32の前面の前後位置は、ほぼ、裏面構成部材20の裏面板22より僅かに前の位置となり、画像表示ユニット32の前端部が裏面板22の円形開口部23内に入った状態となっている。
また、前記前面カバー242は、裏面板22から前方の突出したカバー取付部24の前端面に取り付けられるので、前面カバー242は、裏面板22より僅かに前となるが、遊技盤1の裏面からは、後方に離間し、遊技盤1の裏面から後方に突出する前面構成部材51の後端部に近接もしくは当接した状態となる。
従って、ローラ252,…は、前記ローラ取付部251の位置である円形壁部25の内周所定部位に設けられ、画像表示ユニット32の前方円盤部材の円周部(外周部)と接触して前方円盤部材37を回動可能に支持している。
裏面板22の裏面側の円形壁部25の周囲には、円形開口部23の中心回りに60度毎にネジ止めボス253,…が配置されている。該ネジ止めボス253,…は、裏面構成部材20の裏面板22に収納部材33を固定するためのものである。
また、裏面板22の円形壁部25に近接する位置には、モータ取付部26が設けられている。
モータ取付部26は、円形壁部25に隣接する位置に設けられ、この例では、左右に長い略矩形状の裏面構成部材20の後方から見て右下隅部に形成されている。そして、モータ取付部26は、裏面板22から後方に延出するように立設された囲い壁261を有する。囲い壁261は、画像表示ユニット32を回転駆動するモータ342の回転軸に固定された駆動ギア341の周囲を囲むように形成さているが、駆動ギア341の円形壁部25側の一部は、円形壁部25より後方側において、円形壁部25の内側に入り込んだ状態となっており、囲い壁261は、駆動ギア341の周囲のうちの円形壁部25及びその内側と重なる部分を除く部分を囲むように形成され、円形壁部25に臨む部分は開放した状態となっている。
囲い壁261の周囲には、モータ342が固定された固定プレート343を取り付けるための複数のモータ取付ボス262,…が設けられている。なお、囲い壁261の一部及び複数のモータ取付ボス262のうちの一部は、裏面板22ではなく、裏面板22の下側に形成される後述の回収球流路部材28,28の裏面から後方に立設されている。
固定プレート343は、遊技盤1裏面と平行となるように囲い壁の後端面に当接するように配置され、モータ取付ボス262にネジ止めされている。また、固定プレート343は、その本体部の後方から見て右側の側縁部に本体部に対して直角に前方の屈曲する屈曲部を有し、該屈曲部が囲い壁261の外側に形成されたスリットを有する固定部のスリットに挿入されて位置決めされた状態となっている。
また、固定プレート343の裏面側にモータ342の前面がネジ止めされた状態で固定されるとともに、モータ342の回転軸が固定プレート343に対して直交するように固定プレート343の裏面側から前面側に貫通して固定プレート343の前方に延出している。
そして、モータ342の回転軸には、駆動ギア341が固定されている。なお、回転軸の先端部は、裏面板22の近傍まで延出しているが、駆動ギア341は、回転軸の基部側に固定され、前記ローラ252の支持軸の後端部より後方に配置されている。また、駆動ギア341の中心部の回転軸が固定される部分は、細長い筒状に形成されているとともに、駆動ギア341の本体よりも前方に延出し、回転軸の駆動ギア341より前側の部分全体を覆うことにより、回転軸に強固に固定されている。
また、この例のおいて、電気的駆動源となるモータ342は、回転軸の回転角度を精密に制御可能なステッピングモータが用いられている。ステッピングモータは、駆動用の電力がパルスで入力され、入力されるパルス数で回転角度を制御可能で、かつ、パルスの間隔で速度を制御可能となっている。そして、モータ342は、演出制御装置60の音・ランプ制御装置80に制御されるようになっている。
そして、駆動ギア341は、一部が上述のように円形壁部25の後方側で円形壁部25の内側となっているので、裏面構成部材20に収納部材33を取り付けた場合に、駆動ギア341の一部は、収納部材33の周囲壁部331における後述の開口部332の位置で、周囲壁部331の内側に配置される。
そして、モータ342と、モータ342に回転軸に固定された駆動ギア341とから駆動装置34が構成され、該駆動装置34が画像表示ユニット32を回転駆動するようになっている。
そして、周囲壁部331の駆動ギア341が入り込む部分には、開口部332(図11に図示)が形成されている。なお、開口部332は、周囲壁部331と円形壁部25とを合わせた際に穴状の開口部332となるが、周囲壁部331単独では、切欠部となっている。従って、裏面構成部材20には、収納部材33の周囲壁部331に形成された開口部332から駆動ギア341が周囲壁部331と円形壁部25との内側となる収納空間内に臨むように駆動装置34が配置されている。
また、裏面構成部材20の後方から見て左端部には、収納部材33の後方から見て左側部より後方に演出制御装置60を配置するための演出制御取付部27が設けられている。
演出制御取付部27には、前方に開放するとともに後方に突出する箱状の凸部が裏面構成部材の上下に渡って複数形成されるとともに、凸部の後端面に演出制御装置60のケースの前面が当接する固定リブ271が上下に一直線上に並んで形成されている。
また、固定リブ271の後方から見て左側には、上下に並んで複数のネジ止めボス272,272が形成され、該ネジ止めボス272に演出制御装置60のケースがネジ止めされるようになっている。
なお、演出制御取付部27は、演出制御装置60の後方から見て左側部を固定するようになっており、演出制御装置60の右側部は、後述するように収納部材33に固定される。
また、裏面構成部材20の下部の左右には、それぞれ、一般入賞口3から入賞した遊技球を流入させて下側の遊技球回収経路に導出する回収球流路部材28,28が一体に設けられている。なお、回収球流路部材28,28には、一般入賞口センサ3a,3aが取り付けられるようになっている。
また、裏面構成部材20の背面板の前面には、その上端部の左右にサイドランプ9,9の上部の構成要素となる盤面用LED基板(図示略)が設けられている。盤面用LED基板は、その前面に電気的発光部材としてのLEDを複数搭載されている。また、盤面用LED基板は、円形開口部23の上部の左右側方に配置されるとともに、裏面構成部材20を遊技盤1に取り付けた際に、遊技盤1のランプ上部開口部1g,1gと重なり、ランプ上部開口部1g,1gに取り付けられたレンズ部材を後方からLEDにより照らすようになっている。なお、サイドランプ9,9の上端部を除く本体は、遊技盤1のランプ開口部1f,1fに電気的発光部材を搭載した基板や、レンズ部材等が取り付けられるようになっている。
画像表示ユニット32は、図6〜図10に示すように、画像表示面11を有する画像表示器12が前面側に配設されるとともに、前記回動軸31が設けられる円盤状の後方円盤部材35と、この後方円盤部材35の前方側に配設され、周辺装飾部材36が設けられるとともに、画像表示器12の画像表示面11を臨ませる表示用開口部38が形成される円盤状の前方円盤部材37とから構成される。また、前方円盤部材37と後方円盤部材35との間に画像表示器12が位置するように該前方円盤部材37と後方円盤部材35との間に所定間隔を設けて相互に取り付けられている。
後方円盤部材35は、透明な合成樹脂からなる円盤状の後方円盤部材本体351と、その前面側に配設される画像表示器12と、後方円盤部材本体351の前面から後方に貫通した状態の回動軸31と、後方円盤部材本体351の裏面側に取り付けられた上下のLED基板352,353と、後方円盤部材35の常態(原点位置)における下部の周縁部に取り付けられたギア部39と、画像表示ユニット32の回転角度を規制するための突起部材40と、画像表示ユニット32が後述する特定の角度となったことを光学的に検出するための遮光板41と、画像表示器12の導線を中継する第1中継基板42とを有するものである。
後方円盤部材本体351は、前方円盤部材37より僅かに小さな径の円盤状に形成され、裏面側の中央に回動軸31を固定する固定筒部35aが後方に突出して形成され、回動軸31の前端部が固定筒部35a内に挿入されて固定され、さらに前面側に画像表示器12が固定されている。すなわち、後方円盤部材本体351は、前方側に画像表示器12を配設するとともに、後方側に回動軸31を突設したものである。
また、後方円盤部材本体351の裏面の外周部には、後述のギア取付部35dを除いて外周に沿って後方に突出する補強用のリブ354が形成されている。なお、リブ354は、後方円盤部材本体351の前方円盤部材37とのネジによる接合部に隣接する位置において、後方円盤部材本体351の外周から内側に離れる凹部状に形成され、前記接合部をさらに補強するようになっている。
また、後方円盤部材本体351の径は、左右に長い矩形状の画像表示器12の外接円の径より僅かに長いものとなっている。
また、後方円盤部材本体351の裏面には、原点位置での上部に後方に突出するリブで囲まれた上基板取付部35bが形成され、下部に後方に突出するリブで囲まれた下基板取付部35cが形成されている。上基板取付部35b及び下基板取付部35cは、後方円盤部材本体351の上部及び下部において、左右に渡って形成されている。
そして、上基板取付部35bに上のLED基板352が取り付けられ、下基板取付部35cに下のLED基板353が取り付けられるようになっている。また、後方円盤部材本体351の上基板取付部35b及び下基板取付部35cには、それぞれ、LED基板352,353に搭載される電気的発光部材としてのLEDの位置に対応して開孔部356,…(貫通孔)が形成され、後方円盤部材本体351の裏面側から前面側にLEDの光を透過するようになっている。
後方円盤部材本体351は、透明なので、光を透過可能であるが、開孔部356を設けることでLEDの一部を開孔部356内に挿入可能となり、後方円盤部材本体351の裏面とLED基板352,353との距離を短くしてコンパクトにLED基板352,353を配置できるとともに、後方円盤部材本体351の裏面側から前面側に光を透過する際に、後方円盤部材本体351の影響を排除することができ、かつ、LED基板352,353と後方円盤部材本体351との間に熱がこもるのを防止できる。
また、後方円盤部材本体351の裏面側において、上基板取付部35bの後方から見て左下部となる位置のリブには、リブと一体となるように突起部材基部40aが形成され、この突起部材基部40aに突起部材基部40aと共に突起部材40を構成する筒状の金属部材40bが取り付けられるようになっている。
また、後方円盤部材本体351の裏面側の下基板取付部35cの右上には、下基板取付部35cに隣接して、後方に突出するリブで囲まれた中継基板取付部42aが形成され、中継基板取付部42aには、第1中継基板42が取り付けられるようになっている。なお、下基板取付部35cと中継基板取付部42aとを囲むリブは一体に形成され、下基板取付部35cと中継基板取付部42aとの境界部分には、リブが設けられていない。
また、後方円盤部材本体351の原点位置での最下端となる位置から円周(外周)に沿って左右に所定角度(約45度)の範囲で、かつ、外周縁から僅かに内側となる位置に、円周に沿って設けられ、かつ、後方に突出するリブによりギア取付部35dが形成されている。このギア取付部35dにギア部39となる部材が取り付けられる。なお、ギア取付部35dのリブの両端部は、半径方向に沿うように屈曲して、後方円盤部材本体351の周縁に至るように形成されている。
また、後方円盤部材本体351の裏面側には、上基板取付部35bの下側で、前記突起部材基部40aと固定筒部35a(回動軸31)とを結ぶ後方円盤部材本体351の半径方向に沿った線分上に、後方に突出するリブで囲まれた遮光板取付部35fが形成され、遮光板取付部35fに遮光板41が取り付けられるようになっている。
また、後方円盤部材本体351の前面側には、画像表示器12の四隅部に対応する位置に4つのネジ止め部が形成され、該ネジ止め部にそれぞれネジ用の貫通孔35g,…が形成されている。
また、後方円盤部材本体351の前面側の外周部には、ほぼ90度毎に4つのネジ止め筒部35h,…が形成されている。このネジ止め筒部35h,…は、前方円盤部材37とのネジによる接合部となるもので、ネジ用の貫通孔を有するとともに、後述する前方円盤部材37の取付ボス372,…の先端部が挿入可能な筒状に形成されており、後方円盤部材35と前方円盤部材37との取付時に容易に位置決めできるようになっている。
画像表示器12は、この例において、前方円盤部材37と後方円盤部材35との間に配置されることからパネル状である必要があり、LCDやEL等のパネル状のディスプレイを用いることができるが、この例ではLCDを用いている。すなわち、画像表示器12は、液晶表示パネルにより構成されている。なお、画像表示器12には、液晶表示パネル用の導線と、バックライト用の導線とが接続されており、これらの導線は、後方円盤部材本体351の前面側の画像表示器12から後方円盤部材本体351の裏面側に配置された第1中継基板42まで後方円盤部材本体351に形成された導線用のスリット及び孔を通って引き回されている。
回動軸31は、金属製で、画像表示ユニット32を遊技盤1に配置した状態で、演出制御装置60よりも後方まで延出するように長く形成されている。例えば、回動軸31の長さは、後方円盤部材本体351の半径の2/3より長く、半径より僅かに短いものとなっている。
LED基板352,353は、上述のように発光部材としてのLEDを複数搭載されており、それらの導線は、後方円盤部材本体351の裏面側から後方に引き出される。
そして、これらLED基板352,353は、後方円盤部材本体351の上述の上基板取付部35b及び下基板取付部35cに取り付けられる。
従って、後方円盤部材35は、発光部材(LED)を複数搭載し、後方円盤部材本体351に形成される複数の開孔部356から対応する発光部材を臨ませるように、当該後方円盤部材本体351の裏面側に配設される基板(LED基板352,353)を備えている。言い換えれば、後方円盤部材35には、前記周辺装飾部材36を後方から発光する発光部材(LED)が配設されている。
ギア部39は、後方円盤部材本体351の上述のギア取付部35dに取り付けられる円弧状の合成樹脂製の部材で、円弧の外周側となる側縁部に山と谷とを繰り返す歯車の歯が多数形成されている。また、後方円盤部材本体351にギア部39を取り付けた状態で、ギア部39の歯となる部分は、後方円盤部材本体351の外周よりも外側に配置される。これにより、後方円盤部材35の下部の外周に歯車の歯が形成された状態となる。この後方円盤部材35の歯は、上述の駆動ギア341と歯合する(噛み合う)ようになっている。
従って、画像表示ユニット32を回動させるための駆動ギア341と歯合するギア部39を当該後方円盤部材35の周縁部所定範囲に設けたことになる。
また、駆動ギア341は、後方円盤部材35の斜め下側に配置され、後方円盤部材35の真上となる方向を0度とした場合に、駆動ギア341は、後方円盤部材35の略135度(所定角度)となる部分で噛み合うようになっている。また、後方円盤部材35は、この例において、例えば、原点位置から右回り(時計回り)に90度回転するように設計されており、ギア部39は、後方円盤部材35の135度より僅かに手前から225度より僅かに先まで形成されている。
以上のようにギア部39を配置するとともに駆動ギア341を配置することで、モータ342の駆動により、画像表示器12の左右に長い矩形状の画像表示面11を左右に長い横の状態から上下に長い縦の状態に回転駆動(画像表示面11の上下左右の関係を変更)することが可能となる。
突起部材40は、上述のように90度の範囲で回転する画像表示ユニット32を2カ所の所定位置(原点位置と、原点位置から90度だけ時計回りに回った回転位置)で止めるためのもので、原点位置と回転位置とにおいて、突起部材40は、ストッパとなる収納部材33に形成された回動規制部材441,442に当接するようになっている。
また、突起部材40は、後方円盤部材本体351の回転中心から半径方向に後方円盤部材本体351の半径の半分より長い距離(所定間隔)だけ離れて配置されている。この例では、前記半径の2/3程度の後方円盤部材本体351の回動中心より離れた位置に突起部材40が形成されている。
また、後方円盤部材本体351に形成された上述の突起部材基部40aに円筒状の金属部材40bを金属部材40bを貫通するネジで固定することで、全体として円柱状の突起部材40が後方に突出して形成される。また、金属部材40bは、磁石に吸着される強磁性体(例えば、鉄)から構成されている。
そして、後方円盤部材35の裏面が画像表示ユニット32の裏面を構成することから、画像表示ユニット32の裏面側であって回動中心から外側に所定間隔設けた位置に、後方側に向けて突起部材40を突設したことになる。また、突起部材40は金属部材40bを有する。
遮光板41は、後方円盤部材本体351の裏面に沿って配置される取付板41aと、取付板41aから後方に突出するように立設された遮光板本体41bからなる。
また、遮光板41は、遮光板取付部35fに取り付けた状態で、後方円盤部材本体351の回動中心と突起部材40との間に配置される。
また、遮光板本体41bは、遮光板41の配置における回動中心からの距離に対応した半径の円弧板状に形成されている。そして、遮光板本体41bの原点位置から回転位置への回転方向(往路)の後尾側端部(復路の先端側端部)は、後方円盤部材本体351の回動中心と突起部材40とを結ぶ線状に配置され、往路の先頭側端部は、後尾側端部に対して1cmほど回転方向の前側に配置されている。
第1中継基板42は、上述のように、後方円盤部材本体351の裏面側の中継基板取付部42aに取り付けられ、後方円盤部材本体351の前面側の画像表示器12のLCD用導線とバックライト用導線とが接続される。また、第1中継基板42からは中継されたLCD用導線が収納部材33の後述する第3中継基板に接続され、中継されたバックライト用導線が後述する第2中継基板に接続されている。
前方円盤部材37は、前方円盤部材37を後方円盤部材35に取り付けるための取付ボス372,…が後方側に立設された前方円盤部材本体371と、前方円盤部材本体371の裏面側に配設され、前記周辺装飾部材36を構成するレンズ部材361を有するとともに、該画像表示器12を収納可能に後方側に立設された収納壁部362を有する中間部材364とを備えている。
前方円盤部材本体371は、後方円盤部材本体351より僅かに大きな径を有する円盤状に形成されている。なお、前方円盤部材本体371の径は、後方円盤部材35のギア部39の歯の頂点から回転中心までの距離とほぼ等しくなっている。
前方円盤部材本体371の裏面の外周部には、円周に沿って後方に突出する円環状の外周リブ373が形成されている。また、前方円盤部材37の裏面側において、後方円盤部材本体351のネジ止め筒部35hに対応する外周部のほぼ90度ずつ間隔を開けた位置にそれぞれ取付ボス372,…が形成されている。取付ボス372,…は、前方円盤部材本体371の裏面と後方円盤部材本体351の前面との間に、画像表示器12を配置可能な長さを有するもの、すなわち、画像表示器12の厚みより僅かに長いものとなっている。また、前方円盤部材本体371には、画像表示器12の画像表示面11を前面に臨ませる矩形状の表示用開口部38が形成されている。表示用開口部38は、ワイド画面となっている画像表示面11に対応して、例えば、縦横比が9:16等の横長となっているとともに、ほぼ前方円盤部材本体371の上下左右の真ん中となるように配置されている。また、前方円盤部材本体371の表示用開口部38の周縁部には、表示用開口部38の全周に渡って後方に突出する開口リブ381が形成されている。
また、前方円盤部材本体371の前面は、画像表示面11を露出させる表示用開口部38を除いて、周辺装飾部材36の構成要素の1つとなっている。そして、前方円盤部材本体371には、周辺装飾部材36の構成要素となり、かつ、前方円盤部材本体371の裏面側に配置される中間部材364のレンズ部材361を露出させる装飾開口部37aが形成されている。装飾開口部37aは、その形状が装飾としての意匠性を有するように、例えば、画像表示面11で表示されるキャラクタや背景等に関連するデザインや、遊技盤1前面に描かれる絵に関連するデザインとされている。
また、装飾開口部37aは、前方円盤部材本体371の表示用開口部38の上方及び下方に1つもしくは複数設けられている。また、装飾開口部37aは、前方円盤部材本体371の裏面側に配置されるレンズ部材361を前方円盤部材本体371の前側から視認可能とすると共に、レンズ部材361の後方の後方円盤部材35のLED基板352,353から照射される光をレンズ部材361を介して前方に投光可能とするものである。また、前方円盤部材本体371の裏面側の装飾開口部37aの周囲の少なくとも一部には、後方に突出する装飾開口部リブが形成されている。
中間部材364は、前方円盤部材本体371の裏面の外周リブ373と開口リブ381の間に配置される板状に形成されるとともに、開口リブ381が挿入される左右に長い矩形状の表示用開口部38より僅かに大きな左右に長い矩形状の中間開口部36aが形成されている。
また、中間部材364は、前記中間開口部36aの周囲に、中間開口部36aの外周に沿って中間開口部36aより外側に僅かに間隔をあけるように中間開口部36aより僅かに大きな矩形状に形成され、かつ、後方に突出する収納壁部362を有する。
中間開口部36aは、画像表示器12の画像表示面11のみを露出するように、画像表示器12の外周の内側に配置されるようになっており、その中間開口部36aより外側で画像表示器12の外周を囲む前記収納壁部362が配置されている。
そして、前方円盤部材本体371と後方円盤部材本体351との間に配置される画像表示器12の周囲が収納壁部362に覆われた状態となる。なお、中間部材364の収納壁部362の部分は、後方が開放された四角箱状で、前面板となる部分に中間開口部36aが形成されて額縁状となっている。従って、画像表示器12は、画像表示面11を中間開口部36aから外側に露出し、背面が後方円盤部材本体351に取り付けられた状態で、収納壁部362に収納された状態となる。
また、収納壁部362は、前方円盤部材本体371の裏面に、中間部材364を取り付けた状態で、前方円盤部材本体371裏面から後方側に突出した状態となるが、その後端部の位置が、前記取付ボス372,…とほぼ同じか僅かに後方となっている。従って、前方円盤部材37の取付ボス372,…の後端部を後方円盤部材35のネジ止め筒部35h,…に挿入させた状態で、取付ボス372,…にネジ止め筒部35hの部分で後方円盤部材本体351をネジ止めすることにより、前方円盤部材本体371と後方円盤部材本体351とを接合した場合に、ネジを締め付けると、収納壁部362の後端面が後方円盤部材本体351の前面に当接し、前方円盤部材本体371の裏面と、後方円盤部材本体351の前面との間隔が収納壁部362により確保されるとともに規制された状態となる。すなわち、中間部材364の収納壁部362により、前方円盤部材37と後方円盤部材35の間隔が確保される。
中間部材364の収納壁部362より外側は、レンズ部材361となっており、この例では、収納壁部362の上側と下側とがそれぞれレンズ部材361となっている。また、レンズ部材361の一部が前記装飾開口部37aから露出するようになっており、レンズ部材361の装飾開口部37aから露出する部分には、上述の周辺装飾部材36のデザインに対応した装飾が施されている。
収納部材33は、概略円盤状の背面板333と、この背面板333の外周部から前方に円筒状に突出する周囲壁部331と、背面板333の裏面中央部から後方に突出する中空ボス334と、背面板333の前面となる収納部材33の内面に設けられる第1及び第2回動規制部材441,442と、画像表示ユニット32の回動動作を停止させるために当該画像表示ユニット32(モータ342)の回動位置を検出する検出手段となる第1及び第2位置検出装置461,462とを有する。
また、収納部材33は、背面板333に上述のように周囲壁部331が設けられている、すなわち、収納部材33は、前方に開放(開口)した円形状の凹室を形成可能に円形状の周囲壁部331を有し、上述のように裏面構成部材20に収納部材33を取り付けることで、裏面構成部材20の円形壁部25と周囲壁部331とから画像表示ユニット32を収納する収納空間が形成される。
上述のように、収納部材33の背面板333には、回動軸31を挿通可能な中空ボス334が当該収納部材33の裏面から後方に突出して設けられている。中空ボス334は、背面板333に一体に形成されるとともに画像表示ユニット32の回動軸31に対応して形成されるものである。
そして中空ボス334は、回動軸31よりも大きな径の円筒状に形成され、かつ、裏面構成部材20に取り付けられた収納部材33内に画像表示ユニット32を収納した状態で、中空ボス334の後端が回動軸31の後端より僅かに前となるように形成される。
また、中空ボス334は、収納部材33の背面板333の後方に配置される演出制御装置60より後方に延出しており、上述のように長い回動軸31を、その前端部及び後端部を除いて収容可能となっている。また、中空ボス334は、背面板333と一体に形成されるが、見かけ上、背面板333を貫通した状態に形成され、中空ボス334の前端部は、背面板333の前面側に突出した状態となっている。
また、中空ボス334の前端部及び後端部には、それぞれ軸受34a,34b(プラスチック滑り軸受)が配置される。そして、中空ボス334内に配置される回動軸31は、前後2つの軸受34a,34bに挿通された状態となり、2つの軸受34a,34bに互いに離れた2点で回動自在に支持された状態となる。従って、2つの軸受34a,34bを互いに離して配置することで、回転自在に支持される画像表示ユニット32が重くても、画像表示ユニット32を安定して回動自在に支持することができる。
そして、この実施例では、中空ボス334の後端が収納部材33の背面板333より後方に配置される演出制御装置60よりも後方に位置するように中空ボス334が長くされ、かつ、前側の軸受34aが背面板333前面より前に配置される中空ボス334の前端部に配置され、後側の軸受34bが中空ボス334の後端部に配置されることから、2つの軸受34a,34b間の距離が極めて長くされている。これにより、画像表示ユニット32を大型の画像表示器12を有することにより大きな重量を有するものとしても、2つの軸受34a,34bにより安定して支持することができる。
また、回動軸31の前端部には、筒状の固定筒部35aが回りを囲んだ状態で固定されており、この固定筒部35aの後端面が前側の軸受34aの前端面に当接することにより回動軸31の後側への移動が規制されている。
また、回動軸31の後側の軸受34b(中空ボス334の後端部)より僅かに後側となる部分には、軸受34bの内径より大きな外形を有する止め輪(Eリング)が固定されており、該止め輪が後側の軸受34bに当接することにより回動軸31の前側への移動が規制されている。これらのことから、回動軸31は、中空ボス334において、回動自在に支持されるとともに、前後動を規制されている。
そして、画像表示ユニット32は、遊びの範囲内での前後動より大きな前後動が規制されることにより、画像表示ユニット32が前後にがたつくのを防止し、例えば、画像表示ユニット32(前方円盤部材本体371)の前面が前面カバー242に当接することがないようになっている。なお、画像表示ユニット32は、基本的に2つの軸受34a,34bにより安定して回動自在に支持されているので、必ずしも、前記ローラ252により前方円盤部材37の外周を支持する必要はないが、後述するようにローラ252がないと画像表示ユニット32が片支持の状態となるので、画像表示ユニット32の円滑な回転と、軸受34a、34bの耐久性等を考慮した場合に、前記ローラ252により画像表示ユニット32の前部を支持して、画像表示ユニットを両支持の状態で回動可能とすることが好ましい。
これにより、画像表示ユニット32をより安定させて回転できるとともに、軸受34a,34bへの負荷を減少させて耐久性を向上することができる。
なお、回動軸31は、画像表示器12を備える後方円盤部材35の後方側に延出しており、画像表示ユニット32の重心は、回動軸31の軸受34a,34bに支持された部分より前となり、回動軸31を回動自在に軸受34a,34bで支持するだけでは片支持となる。
背面板333の裏面には、第2〜第4中継基板33b,33c,33dが上下に並んで固定されるようになっている。そして、背面板333の裏面には、これら第2〜第4中継基板33b,33c,33dのそれぞれの取付部として第2〜第4中継基板取付部33f,33g,33hが設けられている。なお、第2中継基板33b、第2中継基板取付部33f及び後述の導線保護部材33iは、図2に図示されている。
第2〜第4中継基板33b,33c,33dは、画像表示ユニット32の後方円盤部材35に設けられたLED基板352,353の導線及び画像表示器12の第1中継基板42に中継された導線と、収納部材33に設けられた第1及び第2位置検出装置461,462の導線と、裏面構成部材20に設けられた上述の左右のLED基板の導線と、画像表示装置10の外部に設けられたサイドランプ9,9等の導線とが接続されて、これら導線は、第2〜第4中継基板33b,33c,33dに中継され、演出制御装置60に接続される。
第2中継基板取付部33fは、収納部材33の本体とは別体に成型されたもので、後方を開放した平たい箱状に形成され、収納部材33にネジ止めされて取り付けられている。
また、第2中継基板取付部33fには、画像表示ユニット32の後方円盤部材35に設けられたLED基板352,353の導線及び画像表示器12の第1中継基板42に中継された導線が、後述の導線導出口33aを通って収納部材33の内側から外側に引き出され第2及び第3中継基板33c,33dに接続される部分を後方側から覆う導線保護部材33iが設けられている。
導線保護部材33iは、第2中継基板取付部33fの下側で隣接する導線導出口33a及び第3中継基板取付部33gの間を架け渡すように、導線導出口33a及び第3中継基板取付部33gの後方に配置される。また、導線保護部材33iは、第2中継基板取付部33fの下側側面の後方から見て左端部に接続される接続部を有する上側板と、上側板に対向する下側板と、上側板の後端と下側板の後端間に架け渡される背板と、背板の後方から見て右側に配置される右側板とを有し、前記導線の配置部分の上下と後と右とを覆うようになっている。また、導線保護部材33iは、導線導出口33aの後側となる後方から見て左側より、第3中継基板取付部33gの後方側となる後方から見て右側の方が上下幅が広くされている。
この導線保護部材33iにより、画像表示ユニット32の回転移動により動く導線が、周囲に広がるのを防止することで、導線が周囲の部材に絡むのを防止することができる。なお、導線保護部材33iは、背面板333及び周囲壁部331を有する収納部材33の本体の裏面側で背面板333側に向かって開放された略箱状に形成されることから、収納部材33の本体と一体に成型することが困難である。しかし、第2中継基板取付部33fと一体に成型して、第2中継基板取付部33fと一体に取り付けることで、導線保護部材33iを収納部材33の本体に対して別体としても、容易に収納部材33に取り付けることができる。
第3中継基板取付部33gは、背面板333の裏面の右側で、上下の略中央に形成され、背面板333から後方に突出して第3中継基板33dの周囲を囲むリブを有するものであるが、リブの一部は背面板333より右側に突出した位置まで形成されて壁状となっている。
第4中継基板取付部33hは、背面板333の裏面の右側で第3中継基板取付部33gの下側に隣接して配置されている。また、第4中継基板取付部33hは、円形の背面板333の右下部分を前方に凹ませて形成されており、第4中継基板取付部33hの第4中継基板33dの周囲を囲む壁のうちの上の壁と後方から見て左の壁とは、背面板333の凹んだ部分とその外側との段差部分により形成されている。また、第4中継基板取付部33hは、背面板の下側及び右側に突出して形成されており、突出した部分には、第4中継基板33dの後方から見て右と下とを囲む壁が形成されている。
また、背面板333には、その中央部分でかつ中空ボス334の周囲となる部分に背面板333の中心を中心とする円の1/4より僅かに大きな円弧状の半径方向に幅を有する扇状の前記導線導出口33aが形成されている。導線導出口33aは、上述のように後方円盤部材35の第1中継基板42から後方に引き出される液晶表示パネル用の導線とバックライト用導線とを収納部材33の収納空間から収納部材33の裏面側に引き出すための開口部である。そして、導線導出口33aから収納空間の外側に引き出された導線は、上述のように導線導出口33aの後方から見て右側に隣設する第2中継基板33b、第3中継基板33cに接続されるようになっている。
また、導線導出口33aの外周縁となるとともに、隣設する第2中継基板取付部33g、第3中継基板取付部33gの境界部分には、背面板333の前後方向にそれぞれ突出するように円弧板状の導線ガイド壁33eが形成されている。従って、導線導出口33aを通りかつ、画像表示ユニット32の回転に伴って移動する導線は、導線ガイド壁33eに沿って移動することになり、導線の絡み等が防止される。なお、導線導出口33aは、画像表示ユニット32の回転中心に対応してその近傍となる背面板333の中央部に設けられているので、画像表示ユニット32が回転移動しても導線の移動量をほぼ最低限度のものとすることができる。さらに、移動する導線は、上述の導線保護部材33iによっても保護されており、導線ガイド壁33e及び導線保護部材33iにより、導線の絡み等による断線を確実に防止することができる。
また、背面板333の裏面には、後方から見て左側を裏面構成部材20の演出制御取付部27に取り付けられた演出制御装置60の右側を固定するための演出制御取付部となる上下のボス33k,が設けられている。なお、ボス33kには、補強と演出制御装置60の裏面支持のためのリブ33mが接続されている。
また、図10及び図11に示すように、背面板333の前面側には、後述する第1及び第2位置検出装置461,462に対応して位置検出取付部33nが設けられている。位置検出取付部33nは、背面板333の中心を中心として略90度弱の範囲の扇状の形状の外周に沿って後方に突出するリブにより形成されている。そして、扇状の位置検出取付部33nの一方の端部(原点位置側:復路の末端側)に第1位置検出装置461が取り付けられ、他方の端部(回転位置側:往路の末端側)に第2位置検出装置462が配置されている。なお、図11に示すように第1及び第2位置検出装置461,462(図10に図示)が取り付けられる部分には、ネジ止め用のボス33tが設けられるとともに、扇状の位置検出取付部33n内に背面板333の半径方向に沿って位置決め用のリブ33sが左右に配置され、第1及び第2位置検出装置461,462は、それぞれ、位置決め用のリブ33sより位置検出取付部33nの端部側に配置されるようになっている。背面板333の位置検出取付部33nの中央部には、第1及び第2位置検出装置461,462の導線用の挿通口33jが設けられている。
周囲壁部331は、背面板333と同径となる短い円筒状の後壁部33oと、後壁部33oより大きな径の短い円筒状で、裏面構成部材20の円形壁部25と同径の前壁部33pと、後側の後壁部33oと前側の前壁部33pとを前後に配置した際に、これら径の異なる後壁部33oの前端部と前壁部33pの後端部とを接続する円環状の段差板33qとを有し、これらが一体に成型されている。
すなわち、周囲壁部331は、その後壁部33oと前壁部33pとで径が異なることから、周囲壁部331に段部337が形成されている。そして、上述の裏面構成部材のカバー取付部24及び円形壁部25と、周囲壁部331の前壁部33pとを前後に接続して形成された内部空間が前方収納部335とされ、この前方収納部335に、画像表示ユニット32の前後に接続された前方円盤部材37と後方円盤部材35とからなる本体が収納される。ここで画像表示ユニット32の本体は、後方円盤部材本体351の裏面から前側で、裏面より後は含まれない。
また、周囲壁部331前壁部33pより径の小さい後壁部33o内の空間は、後方円盤部材35の裏面に形成される突起部材40及び遮光板41と、これら突起部材40及び遮光板41に対応して、収納部材33の背面板333の前面(収納部材33の内面)に形成された回動規制部材441,442及び位置検出装置461,462とが配置される後方収納部336となっている。すなわち、突起部材40及び遮光板41と、回動規制部材441,442及び位置検出装置461,462とが後方円盤部材本体351の裏面と、背面板333の前面との間に配置されるために、これらの面が互いに離間する必要がり、後方円盤部材本体351が収納される前壁部33pの後に後壁部33oを設けて、後方円盤部材本体351の裏面と、背面板333の前面との間の空間を覆うようになっている。
従って、前記周囲壁部331に段部337を形成することで、収納部材33は、前記画像表示ユニット32(本体)を収納する前方収納部335の後方側に該前方収納部335よりも小径の後方収納部336を形成し、該後方収納部336により前記突起部材40、前記回動規制部材441,442、前記検出手段(位置検出装置461,462)および該画像表示ユニット32から外部に接続された導線を各々収納するようにしている。
また、前壁部33pには、上述の駆動ギア341を周囲壁部331内の収納空間内に臨ませるための前記開口部332が形成されている。また、前壁部33pの円形壁部25のローラ取付部251,…の後方側に突出する部分に対応して切欠部33r,…が形成されている。また、前壁部33pの前縁部には、60度毎に外方側に突出する複数(例えば、6個)の取付片33u,…が設けられている。取付片33u,…は、裏面構成部材のネジ止めボス253,…の先端部と嵌合して、裏面構成部材20に収納部材33を位置決めするとともに、ネジによりネジ止めボス253,…に固定されるようになっている。
前記回動規制部材441,442は、上述のように画像表示ユニット32の裏面となる後方円盤部材本体351の裏面に突設された突起部材40に対応して設けられ、前記画像表示ユニット32の回動範囲を規制するためのものである。そして、回動規制部材441,442は、収納部材33における画像表示ユニットの裏面と対向する内面となる前記背面板333の前面で、かつ、突起部材40の回動軌跡上に一対設けられている。
すなわち、突起部材40は、後方円盤部材本体351の裏面で後方に突出して形成され、回動規制部材441,442は、後方円盤部材本体351の裏面に対応する背面板333の前面に前方に突出して設けられることにより、突起部材40の前後位置と回動規制部材441,442の前後位置とが重なり、かつ、回動規制部材441,442が突起部材40の回動軌跡上に設けられているので、画像表示ユニット32を回転移動させると、突起部材40が一対の回動規制部材441,442のいずれかに当接する構成となっている。
図15に示すように、突起部材40は、画像表示ユニット32を原点位置に配置した場合に、画像表示ユニット32の真上方向を0度とすると45度となる位置に配置される。また、画像表示ユニット32を原点位置から90度時計回りに回転させた場合の回転位置に画像表示ユニット32を配置した場合に、突起部材40は、135度となる位置に配置される。これに対応して、第1回動規制部材441は、45度となる突起部材40に当接するように45度より僅かに小さい角度となる位置に配置される。また、第2回動規制部材442は、135度となる突起部材40に当接するように、135度より僅かに大きい角度となる位置に配置される。
これにより、突起部材40は、45度から135度の範囲で回動可能となり、45度以下及び135度以上の回転が規制される。突起部材40を有する画像表示ユニット32は、原点位置から回転位置までの所定角度としての90度の範囲で回転可能となる。この場合に画像表示ユニット32の画像表示器12の画像表示面11は、左右に長い矩形状となる横の状態(原点位置)と上下に長い矩形状の縦の状態(回転位置)との間を回動自在となる。
なお、遊技盤1の前面構成部材51により形成された表示用窓部52が占める面積は、画像表示ユニット32の前面となる前方円盤部材本体371の前面の面積より小さくされている。従って、前方円盤部材本体371の前面の外周部は、表示用窓部52から露出しないものとなっているとともに、表示用窓部52が円形ではないことから、前方円盤部材本体371の前面の外周部より内側でも一部が表示用窓部52から露出しないようになっている。
しかし、上述のように、横長と縦長の状態との間で変換可能な画像表示面11は、横長の状態でも縦長の状態で、そのほとんどの部分が表示用窓部52から露出するようになっている。
また、上述のように突起部材40は、磁石に吸着される金属部材40bを有する一方、第1及び第2回動規制部材441,442には磁石44a、44a(図12に図示)を設け、突起部材40の金属部材40bが第1及び第2回動規制部材441,442の磁石44a,44aに吸着されることで、画像表示ユニット32を適正角度で保持可能としている。すなわち、第1及び第2回動規制部材441,442のいずれかに当接した突起部材40は、磁石44a,44aに吸着されるので、モータ342からの動力が伝達されなければ、上述の原点位置もしくは回転位置に適正角度で固定された状態となる。また、突起部材40が回転移動して第1及び第2回動規制部材441,442に当接した際に、突起部材40が第1及び第2回動規制部材441,442に対して撥ねて離れてしまうのを防止することができる。
すなわち、磁石44a,44aへの金属部材40bの吸着力に打ち勝つ力が作用しなければ、画像表示ユニット32は回転しない。なお、磁石44a,44aの磁力は、上述のように突起部材40が撥ねるのを防止できるとともに、画像表示ユニット32が原点位置及び回動位置で保持される以上の吸着力を必要とし、かつ、モータ342が作動した場合に、スムーズに突起部材40が離れる吸着力である必要がある。
また、図11に示すように第1及び第2回動規制部材441,442は、収納部材33の内面となる背面板333の前面から突設され、磁石44a,44aを収納する磁石収納部44b,44bを有する収納空間構成部44c,44cと、収納空間構成部44c,44cの磁石収納部44b,44bの収納開口44g,44gを閉鎖するとともに内部に収納された磁石44a,44aを押さえる押さえ部材44d,44dとを備え、収納空間構成部44c,44cは、磁石収納部44b,44bに磁石44a,44aを収納した際に、磁石44a,44aの所定面が突起部材40の回動範囲方向に臨む当接開口部44e,44eを形成し、該当接開口部44e,44eの両側部には、外側から内側に傾斜したガイド部44f,44fを形成している。
以下に第1及び第2回動規制部材441,442の詳細を説明するが、第1回動規制部材441と第2回動規制部材442は、それらの配置位置と向きが異なるだけで同様の構成を有するので、第2回動規制部材442を例に取って説明する。ここで、図11には、第2回動規制部材442の収納空間構成部44cから押え部材44d及び磁石44aを取り外した状態を図示している。また、図12には、押え部材44d及び磁石44aを図示している。
図11に示すように、収納空間構成部44cは、半径方向に沿って配置された支持板44hと、その支持板44hの左右の両側縁部から半径方向と直交する方向に突出した左右の側板44i,44iと、側板44i,44iの支持板44hの反対となる側縁部に形成されたガイド部44f、44fとを有するものとなっている。
また、ガイド部44f、44f間の間隔は、側板44i,44i間の間隔より短くなっている。そして、ガイド部44f,44fの間が前記当接開口部44eとなっている。また、支持板44hと2つの側板44i,44iとガイド部44f、44fとで囲まれた空間が収納空間となり、収納空間構成部44cの収納空間が形成される部分が磁石44aを収納する磁石収納部44bとなる。
なお、当接開口部44eは、上述のように左右のガイド部44f,44f間の間隔が側板44i,44i間の間隔より狭くなっていることで、収納空間の左右幅に対して狭まった状態となって、内部に磁石44aを収納した際に、ガイド部44f、44fが磁石44aが当接開口部44eから出ないように押えた状態となる。また、ガイド部44f、44fは、その前面側がテーパとされ、第2回動規制部材442の左右の中心に近くなるほど、前後の中心に近くなる斜面とされている。これにより、画像表示ユニット32の回動軸31と軸受34a、34bとのクリアランス等により、突起部材40の回動軌跡にずれが生じても、突起部材40をガイド部44f,44f前面側から当接開口部44e側に案内することができる。なお、収納空間構成部44cの支持板44hには、背面板333に直交する方向にそって一体にボスが形成され、該ボスに押え部材44dをネジ止めするようになっている。
また、収納空間構成部44cの磁石収納部44bには、磁石44aとともに、複数の金属製の保護部材44jが収納されるようになっている。この保護部材44jの少なくとも1つは、磁石44aより当接開口部44e側に配置される。従って、突起部材40は第2回動規制部材442の当接開口部44eにおいて、磁石44aに直接当接せずに、磁石44aの前に配置された保護部材44jに当接するようになっている。なお、この例では、2つの保護部材44jが用いられ、磁石44aを前後の保護部材44jが挟み込むようになっているが、磁石44aの当接開口部44e側に二枚の保護部材44jを配置しても良い。
そして、保護部材44jは、回動規制部材442に突起部材40が接触する際の衝撃を吸収し、磁石44aを保護するとともに、磁石44aに突起部材40が吸着された際に、磁石44aと突起部材40との間に間隔を設けて磁石44aの突起部材40への吸着力を調整するようになっている。この例においては、保護部材44jに強磁性体の金属(例えば、鉄)が使用され、磁石44aと突起部材40との間に保護部材44jを配置することで、極端に吸着力が減少するのを防止している。なお、保護部材44jを磁力線を調整するヨークとして機能させて吸着力を調整するものとしても良い。なお、保護部材44jは、収納空間内におけるスペーサとしても機能しており、磁石収納部44b内で磁石ががたつくのを防止している。また、保護部材44jとして、この例では、専用の部材を用いずに多数の形状(外径、内径、厚み等)の市販品が存在するワッシャから適切な形状のワッシャを選択して保護部材として用いることにより、コストを低減している。
押え部材44dは、収納空間構成部44cの収納開口44gを塞ぐ蓋板44kと、蓋板44kの左右からそれぞれ背面板333側に突出して間に収納空間構成部44cの先端部を挟持する突出片44m、44mと、支持板44hのボス部分側となる後方に突出してボスと重なるとともに、ボスに螺合されるネジのネジ孔を有し、かつ、円筒状のボス部分の背面側を覆う円弧壁を有するネジ止め片44nとを有する。
また、蓋板44kの収納空間構成部44cの磁石収納部44bに臨む面には、円形の磁石44a及び保護部材44jを押えて位置合わせする押え部44oが形成されている。
また、前記保護部材44jは、金属製の比較的固いものであり、磁石44aを保護するが、回動規制部材441,442に突起部材40が衝突した際の衝撃をやわらげる緩衝機能は余り高くない。そこで、図13に示すように、衝撃を受けた際に大きく変形して衝撃をやわらげ、その後元の形状に復帰する緩衝部材44pを設けるものとしても良い。これにより、磁石44aを含む回動規制部材441,442に耐久性をさらに向上することができる。すなわち、回動規制部材441,442に、突起部材40の衝突時の衝撃をやわらげる緩衝部材44pを設けても良い。なお、緩衝部材44pは、ゴム等の比較的柔らかな弾性部材を用いることができる。また、図13において、緩衝部材44pは、磁石44aの突起部材40に接触する保護部材44jの反対側となる裏面側に配置されている。
なお、緩衝部材44pを磁石44aの突起部材40が接触する側となる正面側に配置しても良く、この際に緩衝部材44pが磁石44aを保護するとともに、磁石44aの磁力を調整するものとしても良い。
また、緩衝部材44pと保護部材44jとを両方用いるものとしても良いし、どちらか一方だけ用いるものとしても良い。
図10に示すように第1及び第2位置検出装置461,462は、発光部46aと受光部46bとが互いに間隔を開けて背面板333前面から前方に突設された基板46cを有する。また、第1及び第2位置検出装置461,462の基板46cが、位置検出取付部33nにネジ止めされて取り付けられる。なお、発光部46aは、発光素子を有し、受光部46bは受光素子を有する周知の光学センサとなっている。また、第1及び第2位置検出装置461,462は、演出制御装置60に接続されている。
また、背面板333に取り付けられた第1及び第2位置検出装置461,462において、発光部46aと受光部46bとの間は、画像表示ユニット32の裏面に形成された遮光板41の画像表示ユニット32を回転させた場合の回転軌跡上に配置され、遮光板41が発光部46aと受光部46bとの間を移動可能となっている。
また、遮光板41は、その遮光板本体41bの画像表示ユニット32の回転往復移動の往路側の先端側端部が、往路の回転方向において、突起部材40より前となる位置に配置されている。また、第2位置検出装置462の発光部46aと受光部46bとは、背面板333の半径方向に沿って並んでいるとともに、背面板333の中心と第2回動規制部材442とを結ぶ線分上に配置されている。
従って、画像表示ユニット32が原点位置から回転位置に往路を移動した場合に、突起部材40は第1回動規制部材441に接触した原点位置から90度離れた第2回動規制部材442に接触する回転位置に移動することになる。
この際に遮光板41の遮光板本体41bの往路の先頭側端部が、突起部材40より往路の回転方向の前にあるので、突起部材40が第2回動規制部材442に接触する前に、第2位置検出装置462の発光部46aと受光部46bとの間を遮光板本体41bの往路の先頭側端部が遮光する。すなわち、画像表示ユニット32が所定角度を回転して、突起部材40が第2回動規制部材442に接触するより僅かに前に、第2位置検出装置462が遮光板41を検知する。
また、遮光板41は、その遮光板本体41bの画像表示ユニット32の回転往復移動の復路側の先端側端部が、復路の回転方向において、突起部材40とほぼ同じ位置に配置されている。また、第1位置検出装置461の発光部46aと受光部46bとは、背面板333の半径方向に沿って並んでいるとともに、背面板333の中心と第2回動規制部材442とを結ぶ線分より復路の回転移動の手前側に配置されている。
従って、画像表示ユニット32が回転位置から原点位置に復路を移動した場合に、突起部材40は第2回動規制部材441に接触した回転位置から90度離れた第1回動規制部材442に接触する原点位置に移動することになる。
この際に遮光板41の遮光板本体41bの復路の先頭側端部が、画像表示ユニット32の回転角度位置において突起部材40と同じ位置にあるが、第2位置検出装置461が第1回動規制部材441より手前にあるので、突起部材40が第1回動規制部材441に接触する前に、第1位置検出装置461の発光部46aと受光部46bとの間を遮光板本体41bの復路の先頭側端部が遮光する。すなわち、画像表示ユニット32が所定角度を回転して、突起部材40が第1回動規制部材441に接触するより僅かに前に、第1位置検出装置461が遮光板41を検知する。
すなわち、第1及び第2位置検出装置461.462は、突起部材40が第1及び第2回動規制部材441,442に接触する直前の画像表示ユニット32の回転位置を検出するので、第1及び第2位置検出装置461,462は、回転を停止する直前の画像表示ユニット32の回動位置(回転停止前のモータ342の回転軸(駆動ギア341)の回動角度)を検出することになる。これにより、後述するように画像表示ユニット32が回動停止する直前となったのを検知した際に、画像表示ユニット32(モータ342)の回転速度を低下させ、突起部材40が第1及び第2回動規制部材441,442に接触する際の速度を低下させることができる。
すなわち、第1及び第2位置検出装置461,462(検出手段)は、前記画像表示ユニット32の回動中において突起部材40が第1及び第2回動規制部材441,442に当接するよりも前の位置で画像表示ユニット32の回動位置を検出するように設定し、第1及び第2位置検出装置461,462の検出出力に基づいて、モータ342(電気的駆動源)により画像表示ユニット32の回動速度を低速に変換する。
また、図14に示すように、パチンコ遊技機は、その制御系として遊技の進行を制御する遊技制御装置70(メイン制御装置)、この遊技制御装置70の制御下で各種の演出に関する制御を行う演出制御装置60(サブ制御装置)としての音・ランプ制御装置80及び表示制御装置90とを備えている。
このうち遊技制御装置70は、CPU71a、RAM71b、ROM71c等を有する遊技用マイクロコンピュータ71、入出力I/F73、クロック(発振器:CLK)72等により構成されている。
このうち、CPU71aは、制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、特図や普図の変動表示ゲームに関連する各種乱数値なども生成している。各種乱数値には、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数値、特図変動表示ゲームの停止図柄の決定に用いられる図柄決定用乱数値、特図変動表示ゲームにおける基本変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)の種類の決定に用いられる基本変動パターン決定用乱数値などが含まれる。
RAM71bは、変動入賞装置6の始動入賞口に対応して設けられた特図始動入賞口センサ6aのオン信号の記憶、すなわち特図始動記憶(始動記憶、変動表示ゲームの実行権利)の記憶領域、普図始動ゲート8,8に設けられた普図始動ゲートセンサ8aのオン信号の記憶(普図始動記憶)の記憶領域、前記各種乱数値の記憶領域、並びに、CPU71aの作業領域等を備えている。
ROM71cには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、特図変動表示ゲームの大当り発生を判定するための特図変動表示ゲームの大当り判定値を有する乱数判定テーブル、普図変動表示ゲームの当り発生を判定するための普図の当り判定値を有する普図判定テーブルなどが書き込まれている。
また、入出力I/F73には、図示しないローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、特図始動入賞口センサ6a、普図始動ゲートセンサ8a、大入賞口センサ7b、一般入賞口センサ3a,3a、これらからの各種信号が入力されている。そして、これら各種信号は、該入出力I/F73により中継されて、CPU71aに対し出力されている。
なお、特図始動入賞口センサ6aは、変動入賞装置6に入賞した遊技球を検出するものである。また、普図始動ゲートセンサ8aは、普図変動表示ゲームの始動口となる普図始動ゲート8を通過する遊技球を検出するものである。また、大入賞口センサ7bは、特図変動表示ゲームが大当りとなって特別遊技状態となった場合に開放される特別変動入賞装置7に入賞した遊技球を検出するものである。また、一般入賞口センサ3a,3aは、一般入賞口3,3に入賞した遊技球を検出するものである。
さらに、入出力I/F73には、CPU71aから出力される各種の制御信号が入力され、これら制御信号は、該入出力I/F73により中継されて、図示しない出力ポート及びドライバーを介して、普通電動役物の開閉部材の駆動手段としての普電用ソレノイド6c、遊技店の管理装置等に情報を出力する外部情報端子17、演出制御装置60の音・ランプ制御装置80、特別変動入賞装置7を開閉する可動部材の駆動手段としての可動部材用ソレノイド7cなどに出力されている。
遊技制御装置70のCPU71aは、例えば、特図始動入賞口センサ6aからの検出信号(始動信号)の入力等に基づき、RAM71bに記憶されている各種乱数値の抽出処理を行い、該抽出処理により抽出された乱数値と、予めROM71cに記憶されている判定値(判定テーブル)とを比較する。
この比較により、遊技制御装置70のCPU71aは、特図変動表示ゲームを大当りとして特別遊技状態を発生するか否か(大当りに当選か否か)、等を決定する。なお、特図変動表示ゲームの大当り決定用に抽出された乱数値が、特図変動表示ゲーム用に記憶されている大当り判定値と一致する場合に、特図変動表示ゲームが大当りとされる。そして、特図変動表示ゲームが大当りとされた際には、特図変動表示ゲーム終了後、後述のサイクル遊技として、可動部材用ソレノイド7cを作動させて特別変動入賞装置7を開放状態とする。
また、遊技制御装置70のCPU71aは、特図始動入賞口センサ6aから始動信号が入力し、各種乱数値の抽出を行った場合に、RAM71bに、記憶されるカウンタ値としての特図始動記憶数を1つ加算するとともに、抽出された特図変動表示ゲーム用の乱数値を特図始動記憶に対応付けて記憶する。なお、直ちに次の特図変動表示ゲームを開始することができない状態(例えば、特図変動表示ゲームの実行中、或いは、特別遊技状態中等)であれば、特図始動記憶数が保持され、特図変動表示ゲームが開始される際に、特図始動記憶数を1つ減算する。
なお、例えば、特図始動記憶に空きがない場合、すなわち、特図始動記憶数が予め設定された上限となっている場合には、各種乱数値の抽出を行わない。
また、遊技制御装置70のCPU71aは、上記抽出処理により抽出された乱数値と予めROM71cに記憶されている判定値との比較による各種の決定等に基づいて、音・ランプ制御装置80に演出データ(制御情報を含む演出コマンド)を送る。音・ランプ制御装置80は受信した演出データに基づいて(遊技制御装置70の制御の下に)、変動表示ゲームの際にスピーカ14から出力される効果音を制御したり、サイドランプ等の装飾用ランプ(LED)11を制御する。また、後述するように、演出制御装置60の音・ランプ制御装置80は、モータ342の回転を制御し、上述の画像表示ユニット32を回転させることにより、矩形状の画像表示面11を回転させて、横長の状態と縦長の状態とを変換するようになっている。
また、遊技制御装置70から出力された演出データ(演出コマンド)は、音・ランプ制御装置80を介して表示制御装置90に出力され、変動表示装置5における変動表示ゲームの表示を制御する。なお、この例においては、画像表示面11において、特図の変動表示ゲームが表示されるだけではなく、画像表示面11の上端部や下端部や隅部等に、普図の変動表示領域、特図始動記憶表示領域、普図始動記憶表示領域が設定され、普図の変動表示領域で普図の変動表示ゲームの表示が行われ、特図始動記憶表示領域で特図の始動記憶数の表示が行われ、普図始動記憶表示領域で普図の始動記憶数の表示が行われ、これらの表示は、遊技制御装置70から音・ランプ制御装置80を介して入力される普図の変動表示ゲームの演出コマンド、特図の始動記憶数のデータ、普図の始動記憶数のデータに基づいて表示制御装置90が制御する。なお、画像表示面11上の普図の変動表示領域、特図始動記憶表示領域、普図始動記憶表示領域は、画像表示面11の回転に伴って画像表示面11の上下左右が変換された場合に変化し、各表示領域の上下左右が回転後の画像表示面11の上下左右に対応するとともに、必要に応じて表示領域の位置も変化するように制御される。
遊技制御装置70のCPU71aは、例えば、普図始動ゲートセンサ8aからの検出信号(始動信号)の入力等に基づき、RAM71bに記憶されている普図変動表示ゲームの乱数値の抽出処理を行い、該抽出処理により抽出された乱数値と、予めROM71cに記憶されている普図変動表示ゲームの判定値(判定テーブル)とを比較する。
この比較により、遊技制御装置70のCPU71aは、普図変動表示ゲームを当りとして普通電動役物を作動させるか否かを決定する。なお、普図変動表示ゲームの当り決定用に抽出された乱数値が、普図変動表示ゲーム用に記憶されている当り判定値と一致する場合に、普図変動表示ゲームが当りとされる。
そして、普図変動表示ゲームの上述の抽選結果に対応して画像表示面11の普図の変動表示領域で普図変動表示ゲームが行われる。
そして、普図変動表示ゲームが当りとされた際には、普図変動表示ゲーム終了後、普電用ソレノイド6cを作動させて普通変動役物を所定時間開放して、普通電動役物が設けられた(普通)変動入賞装置6を遊技球が入賞しやすい状態とする。
また、遊技制御装置70のCPU71aは、普図始動ゲートセンサ8aから始動信号が入力し、乱数値の抽出を行った場合に、RAM71bに、記憶されるカウンタ値としての普図始動記憶数を1つ加算するとともに、抽出された普図変動表示ゲーム用の乱数値を普図始動記憶に対応付けて記憶する。なお、直ちに次の普図変動表示ゲームを開始することができない状態(例えば、普図変動表示ゲームの実行中)であれば、普図始動記憶数が保持され、普図変動表示ゲームが開始される際には、普図始動記憶数を1つ減算する。
なお、例えば、普図始動記憶に空きがない場合、すなわち、普図始動記憶数が予め設定された上限となっている場合には、普図変動表示ゲームの乱数値の抽出を行わない。
さらに、遊技制御装置70のCPU71aは、一般入賞口センサ3a,3a、特図始動入賞口センサ6a、大入賞口センサ7bから入賞球の検出信号が入力された場合に、それら検出信号に基づいて、排出・発射制御装置に賞球データを送って所要数の賞球を排出させる制御も行う。また、遊技制御装置70の制御下で、排出・発射制御装置により遊技者の発射ハンドルの操作に基づいて発射制御装置を介して遊技球の発射を制御する。
演出制御装置(サブ制御手段)60は、上述のように音・ランプ制御装置80と表示制御装置90とを有し、音・ランプ制御装置80が、遊技制御装置(メイン制御手段)70からの演出コマンド等に基づいて、スピーカ14、装飾ランプ・LED15(遊技盤1のサイドランプ9等)、装飾ランプ・LED16(変動表示装置5の画像表示ユニット32のLED基板352,353等)、モータ342の制御を行い、表示制御装置90が遊技制御装置(メイン制御手段)70からの演出コマンド等に基づいて、画像表示器12(液晶表示器)の表示制御を行う。
音・ランプ制御装置80は、制御装置としてCPU、ROM、RAM等を有するとともに、スピーカ14への出力される音信号を出力するアンプ、音生成LSI及び音信号を記憶したROM等を有し、さらにモータ342(回転体用モータ)を駆動するための駆動回路や、LEDを点灯させる電力のON・OFFを行う出力インタフェース等を有する。そして、スピーカからの音の出力の制御や、各種装飾用のLED基板に搭載されたLEDの点灯・消灯の制御を行うとともに、モータ342の回転による画像表示ユニット32の回転の制御を行う。
なお、モータ342は、正回転及び逆回転が可能なステッピングモータであり、駆動回路から出力されるパルス数により回転角度が制御され、原点位置から回転位置への画像表示ユニット32の90度の回転に対応するモータ342の回転軸の回転角度が制御されるとともにパルス間隔により回転速度が制御される。また、音・ランプ制御装置80には、第1及び第2の位置検出装置461,462(モータ位置検出センサ(1),(2))が接続され、上述のように、画像表示ユニット32(モータ342)の回転角度が停止直前の回転角度となった際に、受光部46bが発光部46aの光を検出できなくなったことを示す信号が入力される。この際の音・ランプ制御装置80は、画像表示ユニット32の停止位置までの残りの回転角度に対応するモータ342の回転軸(駆動ギア341)の回転角度を回転させるためのパルスを出力する際に、パルスの出力間隔(時間間隔)段階的に長くするようになっている。これにより、画像表示ユニット32(モータ342)の回転速度は、停止直前に段階的に遅くなり、その後、停止位置で停止するようにパルスの出力が停止される。
なお、画像表示ユニット32は、前方円盤部材37、中間部材364、後方円盤部材35、画像表示器12、LED基板352,353等を有して比較的大きな質量を有するので、モータ342が停止しても画像表示ユニット32は慣性により回転しようとするが、突起部材40が第1及び第2回動規制部材441,442に接触することで、回転を停止することになる。この際に、画像表示ユニット32の回転速度が速いと、第1及び第2回動規制部材441,442に磁石が設けられ、突起部材40の金属部材40bが磁石に吸着されるものとしても、第1及び第2回動規制部材441,442に突起部材40が衝突した勢いで、突起部材40がバウンドしてしまう可能性がある。
突起部材40がバウンドしないように、画像表示ユニット32の回転速度を極めて低速に制限してしまうと、画像表示ユニット32の回転による演出内容が極めて制限されてしまう。
また、バウンドを防止するために磁石44aの磁力を強くしすぎてしまうと、画像表示ユニット32の回転開始時に、磁石44aから突起部材40が円滑に離れずに、画像表示ユニット32が円滑に回転できなくなってしまう。
しかし、上述のように、回転停止前に画像表示ユニット32の回転速度をその前の回転速度より遅くなるように制御することで、回転停止直前までは、ある程度、画像表示ユニット32を速く回転させることが可能となり、画像表示ユニット32の回転による演出内容が回転速度が極めて低速となることで制限されるのを防止するとともに、上述のような回転停止時のバウンドを防止できる。
また、モータ342を停止制御する場合に、パルス数に基づく回転角度で制御するものとしても良いが、後述するように停止直前に位置検出装置461,462から信号が入力してから所定時間経過後にモータ342を停止させるものとしても良い。また、モータ342の回転制御を行った場合に、誤差等により、突起部材40が回動規制部材441,442に接触する僅かに前に画像表示ユニット32の回転が止まるようなことがあっても、突起部材40と回動規制部材441,442との距離が極めて近ければ、突起部材40が回動規制部材441,442の磁石44aに吸着されることで、突起部材40が回動規制部材441,442に接触し、正確な停止位置で画像表示ユニット32を停止させることができる。
従って、上述のモータ342の制御において、画像表示ユニット32の慣性による回転力を考慮し、画像表示ユニット32が停止位置まで回転する前に、モータ342へのパルスの出力を停止するようにしても良く、この場合に、上述のように突起部材40が回動規制部材441,442の直前で停止するようなことがあっても、上述のように磁力により正確な位置で停止させることができる。
表示制御装置90は、制御装置としてCPU、ROM、RAMや、画像表示器12となる液晶表示器(液晶ディスプレイ)における表示を制御するための図示しないVRAM等の画像用メモリや、VDP(video display processor)等のグラフィックプロセッサなどを含むビデオ回路を備えている。また、表示制御装置90には、LCDである画像表示器12のバックライトとなる冷陰極管用の電源となるインバータ回路が接続されている。
そして、表示制御装置90は、遊技制御装置70から音・ランプ制御装置80を介して入力される制御コマンドにより、遊技制御装置70で決定された大当り、ハズレ、基本変動パターン等に基づいて、画像表示器12において特図の変動表示ゲームを表示させる制御を行う。
また、表示制御装置90は、上述のように遊技制御装置70からの指令に基づき、画像表示器12において、普図の変動表示ゲーム、普図の始動記憶数の表示、特図の始動記憶数の表示の制御を行う。従って、パチンコ遊技機は、画像表示器12(液晶表示パネル)の表示制御を行うとともに、前記駆動装置34のモータ342の作動制御を行う演出制御装置60(音・ランプ制御装置80及び表示制御装置90)を備えている。
以上のようなパチンコ遊技機においては、遊技制御装置70及び排出・発射制御装置の制御により、遊技を開始することにより遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口3、変動入賞装置6、特別変動入賞装置7の何れかに入賞すると、一般入賞口センサ3a、特図始動入賞口センサ6a、大入賞口センサ7bに入賞した遊技球が検出されたことに基づき、排出装置から、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球が排出される(払い出される)ようになっている。
また、遊技制御装置70の制御により、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、普図始動ゲート8内を通過すると、普図始動ゲートセンサ8aに遊技球が検出されたことに基づき、画像表示器12の画像表示面11の普通図柄表示領域において普図変動表示ゲームが行われ、かつ、普図始動記憶表示領域に普図始動記憶数を示す表示が行われる。
この普図変動表示ゲームは、普通図柄表示領域において普通図柄(識別情報)を所定時間変動表示(例えば、円や三角等の異なるマークや異なる数字を順番に切り替えて表示)させた後、停止表示させることにより行うようになっている。
この普図変動表示ゲームの結果、普通図柄表示領域における停止表示が特別(当り)の結果態様となれば、普図変動表示ゲームが当りとなって、変動入賞装置6に設けられる普通電動役物の可動部材6bが所定時間(例えば、0.5秒間)開放される。それにより、例えば、変動入賞装置6の特図始動入賞口に遊技球が入賞しやすくなり、特図の変動表示ゲームの始動が容易となる。
また、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、変動入賞装置6に入賞すると、特図始動入賞口センサ6aに遊技球が検出されたことに基づき画像表示器12の画像表示面11において、複数種類の識別情報が変動表示される特図の変動表示ゲームが開始される。
この変動表示ゲームの結果として、画像表示面11の表示態様が特別表示態様(例えば、「1,1,1」等、同じ図柄の組合せの何れか)となって特図の変動表示ゲームが特別結果となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(所謂、大当り)となる。
この大当り中は、特別変動入賞装置7の入賞領域を開閉する可動部材7aを閉じた状態から大入賞口に遊技球を入賞可能とする開放状態に変換するサイクル遊技が、所定回数を限度に行われ、これにより遊技者は遊技球を大量獲得する機会を得る。
次ぎに、演出制御装置60の音・ランプ制御装置80による画像表示ユニット32の回動の制御と、演出制御装置60の表示制御装置90による画像表示ユニット32の回動と関連する表示制御について説明する。
図15に示すように、収納部材33の背面板333には、上述のように、第1及び第2回動規制部材441,442と、第1及び第2位置検出装置461,462が配置される。そして、画像表示ユニット32の裏面には、上述のように突起部材40と遮光板41とが配置される。
そして、図15(A)に示すように、画像表示ユニット32が原点位置にある場合には、第1回動規制部材441に突起部材40が当接した状態となる。この際には、第1回動規制部材441の磁石44aに突起部材40の金属部材40bが吸着された状態となっている。そして、原点位置における画像表示ユニット32の矩形状の画像表示面11は、横長に水平な状態となっている。
この状態では、図17(A)に示すように、例えば、画像表示面11が左、中、右の3つの表示領域に分けられ、各表示領域毎に例えば、識別情報として、例えば、0〜9までの数字が上下に縦スクロールするように変動表示される。また、変動表示ゲームの変動表示が終了する際には、左、右、中の順で各表示領域の変動表示が停止され、識別情報となる数字が停止表示されていく。この際に、2つの表示領域(左、右)に同じ数字が停止表示され、残りの表示領域(中)で変動表示が行われている場合に、所謂リーチとなる。
この状態で、変動表示ゲームが続行される場合に、遊技制御装置70で選択された変動パターンが、画像表示ユニット32の回転を伴うものの場合(所謂スペシャルリーチとなる変動表示パターンのうちの1つの場合)に、遊技制御装置70からのコマンドに基づいて音・ランプ制御装置80が、モータ342を制御して、予め設定された回転速度で画像表示ユニット32を回転させる。この際にステッピングモータであるモータ342の速度は、入力されるパルスの間隔で制御され、この例では、図16に示すように、例えば、8ms毎にモータ342に駆動用のパルスが入力される。
一方、表示制御装置90は、図17(B)に示すように、画像表示面11の回転に伴って変動表示の制御を行うようになっており、画像表示面11が回転しているのにもかかわらず、識別情報の表示は、回転しない状態で、数字の上下は上下のままで、スクロール方向も上下のままとされる。なお、画像表示器12における変動表示内容については、少なくとも変動表示時間を規定する基本的な変動パターンが遊技制御装置70から音・ランプ制御装置80に演出コマンドとして出力されるが、画像表示ユニット32(画像表示器12)の回転を伴う変動表示を行うか否かは、音・ランプ制御装置80において、上述の基本的な変動パターンと確率的な抽選等により決定されるようになっている。そして、音・ランプ制御装置80において、変動表示ゲームの開始に伴って画像表示ユニット32の回転を行うことが決定されると、音・ランプ制御装置80から表示制御装置90に対して画像表示ユニット32の回転を伴う変動表示を行うことを示す演出コマンドが出力される。
そして、音・ランプ制御装置80が画像表示ユニット32の回転(モータ342の作動)を制御するとともに、表示制御装置90が音・ランプ制御装置80からの演出コマンドに基づいて変動表示の制御(画像表示器12の制御)を行う。そして、画像表示ユニット32の回転と、変動表示における画像の回転表示との同期は、予め決められた変動開始後の時間や音・ランプ制御装置80からの画像表示ユニットの回転を決定したことを示す演出コマンドの出力後の予め設定された時間に対応してそれぞれ画像表示ユニット32が所定の回転速度で回転開始するとともに、画像の画像表示ユニット32の回転に予め対応させられた回転表示が開始されることでとられる。
なお、音・ランプ制御装置80が、変動表示ゲーム中に、表示制御装置90に変動表示における回転表示の開始及び停止を示す演出コマンドを出力し、表示制御装置90は、音・ランプ制御装置80からの回転表示の開始及び停止の演出コマンドに基づいて、画像表示器12に対して通常の変動表示(例えば、横長画面用の変動表示)から回転する変動表示への切り替え及び回転する変動表示から通常の変動表示(例えば、縦長画面用の変動表示)への切り替えを制御しても良い。
さらに、画像表示ユニット32の変化する回転角度に対応して、画像の回転角度を微調整するような制御や、逆に画像の回転角度に対応して画像表示ユニット32の回転角度を微調整するような制御を行っても良いが、そこまで行わなくても、上述のように、予め、画像の回転速度と画像表示ユニット32の回転速度がほぼ一致するように設定し、音・ランプ制御装置80からの演出コマンドの出力のタイミング等に基づいて同時に画像と画像表示ユニット32が回転開始するようにすれば良い。また、90度以外の回転角度でも同様に行うことができるとともに、複数の異なる回転角度で停止可能とする場合も、予め、複数の回転角度まで回転する変動表示パターン用に各種画像データを用意するとともに、画像表示ユニット32を複数の回転角度に回転可能な構成としておき、音・ランプ制御装置80から出力される演出コマンドで示される回転角度まで画像と画像表示ユニット32を回転させるようにすることで制御可能である。従って、演出制御装置60(音・ランプ制御装置80及び表示制御装置90)は、画像表示器12(液晶表示パネル)の回動に対応して、表示画像の向きを変更する制御を行うようにしている。
また、異なる複数の回転速度で画像と画像表示ユニット32を回転させる場合も、予め、異なる回転速度の変動表示パターン用の画像データを用意するとともに、画像の複数の異なる回転速度と同等の回転速度で画像表示ユニットを回転させるためのモータ342に入力されるパルスの間隔を求めておき、遊技制御装置70から入力される演出コマンドで示される回転速度で画像と画像表示ユニット32を回転させるようにすることで制御可能である。
なお、画像表示ユニット32が逆回転して元の状態に戻る場合も上述の場合と同様に、画像表示器12に表示される画像が回転させられるとともに、例えば、縦長の画像表示面11用の表示から横長の画像表示面用の表示に変換される。また、遊技制御装置70から音・ランプ制御装置80及び表示制御装置90に対して回転開始及び回転停止を指示する演出コマンドを出力するような構成としても良い。
画像表示ユニット32を停止する場合に、音・ランプ制御装置80は、図16に示すように、原点位置から回転位置への往路側の回転移動において、第2位置検出装置462からの上述の遮光板41の検出信号があり、逆の復路側の回転移動において、第1位置検出装置462からの上述の遮光板41の検出信号があり、停止位置が近付いたことを検知した際に(図16において、モータ位置検出センサがOFFからON)、上述のパルスの出力間隔を大きくする処理を行う。この例では、位置検出装置461,462から信号が入力する前のモータ342へのパルスの出力間隔を8ms(m秒)とした場合に、信号入力後は、所定時間(例えば、0.1s)だけ、パルスの出力間隔を倍の16msとする。これにより、モータ342(画像表示ユニット32)の回転速度は、位置検出信号の入力前に対して1/2まで遅くなる。さらに、所定時間経過後、パルスの出力間隔を32msとすることで、モータ342(画像表示ユニット32)の回転速度は、位置検出信号の入力前に対して1/4まで遅くなる。さらに、検出信号入力後に、次ぎの所定時間(例えば、信号入力後0.2s)経過した場合に、パルスの出力を停止し、モータ342を停止させるようになっている。
なお、予め、画像表示ユニット32の回転速度に対応して、パルスの出力間隔や、パルスを停止する所定時間等が設定されており、この例では、パルスの出力を停止した時点で、画像表示ユニット32がほぼ停止位置となり、突起部材40が第1及び第2回動規制部材441,442に接触するようになっている。
また、往路側を回転移動中の画像表示ユニット32が回転停止した場合には、横長の画像表示面11が縦長の画像表示面11となり、画像表示面11の回転方向に対して逆に回転して表示されることにより、回転しないように表示されていた識別情報のうちの左右の識別情報が、画像表示面11の左右幅が短くなることにより、そのままでは、画像表示面11からはみ出すことになるので、表示制御装置90は、画像の回転を停止するとともに、左中右の各表示領域の左右幅を狭くした状態として、左右の表示領域の識別情報を中央側に寄せる表示制御を行う。なお、表示制御装置90は、上述の画像表示ユニット32の回転停止前の回転速度の低下に対応して、画像の回転速度を低下させる処理を行うことが好ましい。
さらに、この際に画像表示面11の上下方向の長さが長くなることから、左右の表示領域において、停止表示される識別情報の上側に現在停止表示されている識別情報の変動前となる識別情報を表示し、停止表示される識別情報の下側に現在停止表示されている識別情報の変動後となる識別情報を表示する。この例においては、識別情報が数字となっているので、現在停止表示されている数字の1つ前の数字と、1つ後の数字が現在停止表示されている数字の上下に表示されることになる。
また、この例では、左の表示領域においては、識別情報としての数字の値が順次大きくなるように数字順に変動表示されるのに対して、右の表示領域では、識別情報としての数字の値が順次小さくなるように数字の逆順に変動表示されるようになっている。
従って、左の表示領域と、右の表示領域とでは、数字の並びが上下逆になっている。
また、上述のように横長の画像表示面11が90度回転して縦長の画像表示面11となることにより、左、中、右に表示されていた数字の左右の間隔は狭まることになるが、上下には広い幅が確保されるので、上下に大きさを変えることなく3つの数字を配置することができる。すなわち、横長の画像表示面11を縦長となるように回転させることにより生じた画像表示面11の縦横比の変化を利用して、興趣を高めるリーチの変動表示を行うことができる。
そして、このような表示の変化により回転前は、中の表示領域で停止して大当たりとなる数字が一種類となる1ラインのシングルリーチだったのに対して、画像表示面11の回転後のリーチは、大当たりとなる数字が3種類となる3ラインのトリプルリーチになる。この場合に、表示上の大当たりとなる確率は、3倍となるが、実質的にも、各リーチの変動パターン毎の大当たりとなる確率を示す信頼度が高いリーチに発展することになり、遊技者の期待感を高めることができる。
すなわち、信頼度の高い変動パターンのスペシャルリーチにおいては、画像表示面11を回転させることで、信頼度が高いことを遊技者に報知して遊技者の期待感を高めるとともに、スペシャルリーチの表示において、表示上においてシングルリーチよりも大当りとなる確率の高いトリプルリーチの表示を行うことで遊技者の期待感を高めることにより、画像表示面11の回動による演出と表示演出との両方で遊技者の興趣を高めることができる。
以上のようなパチンコ遊技機は、遊技盤1に形成された表示用窓部52から矩形状の画像表示面11を前面側に臨ませるように画像表示装置10を該遊技盤1の裏面側に配設した遊技機であり前記画像表示装置10は、遊技盤1の裏面側に取り付けられる裏面構成部材20と、前記裏面構成部材20に取り付けられるとともに、回動動作に応じて前記画像表示面11の上下左右の関係を変更可能に構成される画像回動装置30と、前記画像回動装置30を回動させるための電気的駆動源(モータ342)とを備え、前記画像回動装置30は、回動軸31が設定され、前記画像表示面11を有する画像表示器12および画像表示面11の周辺を装飾する周辺装飾部材36を備えた画像表示ユニット32と、前記画像表示ユニット32を回動可能に軸支するとともに、該画像表示ユニット32の裏面側所定部位を収納する収納部材33とを備え、前記画像表示ユニット32の裏面側であって回動中心から外側に所定間隔設けた位置に、後方側に向けて突起部材40を突設し、前記収納部材33における前記画像表示ユニット32の裏面と対向する内面に、前記画像表示ユニット32の回動範囲を規制するための、前記突起部材40に当接する一対の回動規制部材441,442を該突起部材40の回動軌跡上に設け、前記突起部材40は金属部材40bを有する一方、前記回動規制部材441,442は磁石44aを設け、該突起部材40の金属部材40bが該回動規制部材441,442の磁石44aに吸着されることで、前記画像表示ユニット32を適正角度で保持可能としている。
従って、画像表示ユニット32を有する画像表示装置10を遊技盤の裏面側に備えたので、表示用窓部52を形成する遊技盤1の前面側の役物とは関係なく、比較的大型の画像表示器12を備えることが可能となり、興趣性を高めることができる大きな画像を表示可能である。すなわち、画像表示面11を備えた画像表示器12を有する画像表示ユニット32を回転させるものとしても、回転する画像表示ユニット32が遊技盤1の裏面にあるので、画像表示ユニット32の回転範囲全体を囲むような大きな役物を遊技盤1前面に設ける必要はなく、回転する画像表示面11の必要部分を露出可能な表示用窓部532を囲む程度の大きさの役物を設ければ良い。
言い換えれば、画像表示面11およびその周辺を装飾する周辺装飾部材36を有する画像表示ユニット32の前面の面積は、表示用窓部52の面積より大きく設定することができる。従って、表示される画像の興趣性を高めるために大きな画像表示面11を有する大型の画像表示器12を回転させるものとしても、画像表示器12の回転範囲より大きな表示用窓部52が必要となることはなく、表示用窓部52の周囲に遊技球が流下する十分な面積の流下領域を確保することが可能となる。
さらに、言い換えれば、表示用窓部52の周囲に遊技球が流下する十分な面積の流下領域を確保するために、表示用窓部52の大きさが制限されても、画像表示ユニット32の回転範囲を表示用窓部52より大きくすることが可能なことから、表示用窓部52の大きさに規制されずに興趣の高い画像表示ユニット32を回転させる構成とすることができる。
また、画像表示ユニット32の裏面側であって回動中心から外側に所定間隔設けた位置に、後方側に向けて突起部材40を突設し、前記収納部材33における前記画像表示ユニット32の裏面と対向する内面に、前記画像表示ユニット32の回動範囲を規制するための、前記突起部材40に当接する一対の回動規制部材441,442を該突起部材40の回動軌跡上に設けたので、突起部材40と回動規制部材441,442を画像表示器12(画像表示ユニット32)の回転中心より所定間隔離れた位置に配置できる。従って、回転軸に係合するストッパを設けた場合と異なり、回転中心から離れた突起部材40と回動規制部材441,442により、比較的重量の大きい画像表示ユニット32を何ら問題なく停止させることができる。特に画像表示ユニット32裏面と収納部材33の内面を利用して停止機構を効率よく構成できる。
また、突起部材40は、磁力で吸着される金属部材40bを有し、回動規制部材441,442には、磁石44aが備えられているので、停止時に画像表示ユニット32がバウンドしたりすることを防止でき、画像表示ユニット32を適正角度で正確かつスムーズに停止させることができる。また、画像表示ユニット32が停止している状態で、振動等により画像表示ユニット32が適正な停止位置から移動するのを防止することができる。なお、突起部材40が有する金属部材40bは、磁石44aに吸着する強磁性体である必要がある。また、突起部材40が有する金属部材40bが磁力を有するものであっても良い。なお、突起部材40に磁石を配置し、回動規制部材441,442に金属部材40bを配置しても、同様の効果を得られるが、遊技盤1裏面で磁石44aを移動可能とすると、磁界の変動による電流の発生等により、遊技盤1裏面に配置される各種電子装置等に影響を与える可能性がある。
また、前記画像表示ユニット32の回動動作を停止させるために当該画像表示ユニット32の回動位置を検出する検出手段(位置検出装置461,462及び遮光板41)を設け、前記検出手段は、前記画像表示ユニット32の回動中において前記突起部材40が前記回動規制部材441,442に当接するよりも前の位置で該画像表示ユニット32の回動位置を検出するように設定し、前記検出手段の検出出力に基づいて、前記電気的駆動源(モータ342)により前記画像表示ユニット32の回動速度を低速に変換する。
従って、突起部材40が回動規制部材441,442に当接する前に画像表示ユニット32の回動速度を低速に変換するので、突起部材40が回動規制部材441,442に当接する際の衝撃を抑えることができ、さらにスムーズに画像表示ユニット32を停止させることができる。
また、前記収納部材33は、前方に開口した円形状の凹室を形成可能に円形状の周囲壁部331を有して構成し、前記周囲壁部331に段部337を形成することで、前記画像表示ユニット32を収納する前方収納部335の後方側に該前方収納部335よりも小径の後方収納部336を形成し、該後方収納部336により前記突起部材40、前記回動規制部材441,442、前記検出手段および該画像表示ユニット32から外部に接続された導線を各々収納するようにしている。
従って、収納部材33の段状構造により、画像表示ユニット32と、停止に関わる機構体(突起部材40、回動規制部材441,442、遮光板41、位置検出装置461.462)を効率よく収納することができる。すなわち、画像表示ユニット32の画像表示器12及び周辺装飾部材36を前方収納部335に収納し、後方収納部336に回動規制部材441,442、検出手段及び画像表示ユニット32に接続される導線を収納することができる。
また、導線に関して、画像表示ユニット32の回動に伴い移動することとなるが、この移動するための十分な空間を後方収納部336内に構成することができるので、例えば、回動中に移動する導線が何かの部材に引っかかって回動に不具合が発生したり、或いは、それが原因で導線が断線したりすることを防止できる。
また、前記回動規制部材441,442は、前記収納部材33の内面から突設され、前記磁石44aを収納する磁石収納部44bを有する収納空間構成部44cと、前記収納空間構成部44cの磁石収納部44bの収納開口44gを閉鎖するとともに内部に収納された磁石を押さえる押さえ部材44dとを備え、前記収納空間構成部44cは、前記磁石収納部44bに前記磁石44aを収納した際に、該磁石44aの所定面が前記突起部材40の回動範囲方向に臨む当接開口部44eを形成し、該当接開口部44eの両側部には、外側から内側に傾斜したガイド部44fを形成している。
従って、回動規制部材441,442は、磁石44aを収納する磁石収納部44bを有する収納空間構成部44cと、前記収納空間構成部44cの磁石収納部44bの収納開口44gを閉鎖するとともに内部に収納された磁石44aを押さえる押さえ部材44dとを有するので、磁石44aを回動規制部材441,442本体に確実に収納して、押さえることができる。
また、当接開口部44eの両側部のガイド部44fにより、突起部材40を誘導して確実に磁石44aに接触させることができる。なお、画像表示ユニット32との回動機構に比較的高価な軸受部材等を用いて正確に回転可能ならば、突起部材40を回動規制部材441,442の磁石44a部分に当接させるのにガイド部44fによるガイドを必要としないが、画像表示ユニット32の回転においては高速を必要としないことから、画像表示表示ユニット32の回転機構を安価な構成とすることが可能であり、この場合に、画像表示ユニット32の回転に多少の回転中心のずれを伴う可能性がある。このような場合にガイド部44fが有効に作用することになる。言い換えれば、画像表示ユニット32を安価な回転機構で回転可能とした場合でも、ガイド部44fにより、突起部材40を誘導して確実に磁石44aに接触させることができる。なお、突起部材40の磁石44aへの接触は、前述のように保護部材44jを介したものでも良い。
また、前記回動規制部材441,442に、前記突起部材40の衝突時の衝撃をやわらげる緩衝部材44pを設けても良く、この場合に、緩衝部材44pの緩衝作用により、画像表示ユニット32の停止をさらにスムーズに行うことが可能となる。
また、本発明はこの実施の形態のパチンコ遊技機に限られるものではなく、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの弾球遊技機にも適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。