JP2985340B2 - 二軸配向熱可塑性樹脂フィルム - Google Patents
二軸配向熱可塑性樹脂フィルムInfo
- Publication number
- JP2985340B2 JP2985340B2 JP3071212A JP7121291A JP2985340B2 JP 2985340 B2 JP2985340 B2 JP 2985340B2 JP 3071212 A JP3071212 A JP 3071212A JP 7121291 A JP7121291 A JP 7121291A JP 2985340 B2 JP2985340 B2 JP 2985340B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- thermoplastic resin
- biaxially oriented
- less
- resin film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二軸配向熱可塑性樹脂
フィルム、その製造方法及びそれを用いた磁気記録媒体
に関するものである。
フィルム、その製造方法及びそれを用いた磁気記録媒体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】二軸配向熱可塑性樹脂フィルムとしては
少なくとも片面の走行性が改良されたフィルムが知られ
ている(例えば、特開昭59-111818 号公報等)。また、
フィルム表面にレーザーを照射することにより微細な凹
凸を形成する方法(例えば、特開平2-292335号公報等)
が知られている。
少なくとも片面の走行性が改良されたフィルムが知られ
ている(例えば、特開昭59-111818 号公報等)。また、
フィルム表面にレーザーを照射することにより微細な凹
凸を形成する方法(例えば、特開平2-292335号公報等)
が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の二軸配向熱可塑性樹脂フィルムでは、表面凹凸が大
きく、金属薄膜型テープにした時のS/N(シグナル/
ノイズ比)と滑り性の両立ができない。また、レーザー
によって表面に凹凸を形成する方法も提案されている
が、その大きさが大きく蒸着テープにした時のS/Nは
不十分であった。
来の二軸配向熱可塑性樹脂フィルムでは、表面凹凸が大
きく、金属薄膜型テープにした時のS/N(シグナル/
ノイズ比)と滑り性の両立ができない。また、レーザー
によって表面に凹凸を形成する方法も提案されている
が、その大きさが大きく蒸着テープにした時のS/Nは
不十分であった。
【0004】本発明はかかる課題を解決し、蒸着テープ
に用いた時も高いS/Nを有し、しかもフィルムの滑り
がよく、加工時の取り扱いが容易な(以下、滑り性が良
好という)二軸配向熱可塑性樹脂フィルム及びその製造
方法を提供することを目的とする。
に用いた時も高いS/Nを有し、しかもフィルムの滑り
がよく、加工時の取り扱いが容易な(以下、滑り性が良
好という)二軸配向熱可塑性樹脂フィルム及びその製造
方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも片
面のフィルム表面にエキシマレーザー光の照射によって
生じた微細な凹凸を有し、該凹凸の高さが0.001μ
m以上0.01μm未満、頂と頂の間隔が10μm以下
であり、表面粗さパラメータRt/Raが15以下であ
ることを特徴とする二軸配向熱可塑性樹脂フィルムとし
たものである。
面のフィルム表面にエキシマレーザー光の照射によって
生じた微細な凹凸を有し、該凹凸の高さが0.001μ
m以上0.01μm未満、頂と頂の間隔が10μm以下
であり、表面粗さパラメータRt/Raが15以下であ
ることを特徴とする二軸配向熱可塑性樹脂フィルムとし
たものである。
【0006】本発明を構成する熱可塑性樹脂はポリエス
テル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリフェニレンス
ルフィド等フィルム成形性を有するものであれば特に限
定されないが、特にポリエステル、なかでもエチレンテ
レフタレート、エチレン−α,β−ビス(2−クロロフ
ェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボキシレート、エ
チレン−2,6−ナフタレート単位から選ばれた少なく
とも一種の構造単位を主要構成成分とするのが望まし
い。但し、本発明を阻害しない範囲内、好ましくは15
モル%以内であれば他成分が共重合されていてもよい。
テル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリフェニレンス
ルフィド等フィルム成形性を有するものであれば特に限
定されないが、特にポリエステル、なかでもエチレンテ
レフタレート、エチレン−α,β−ビス(2−クロロフ
ェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボキシレート、エ
チレン−2,6−ナフタレート単位から選ばれた少なく
とも一種の構造単位を主要構成成分とするのが望まし
い。但し、本発明を阻害しない範囲内、好ましくは15
モル%以内であれば他成分が共重合されていてもよい。
【0007】本発明のフィルムは、上記組成物を主要成
分とするが、本発明の目的を阻害しない範囲内で、他種
ポリマをブレンドしてもよいし、また酸化防止剤、熱安
定剤、滑剤、紫外線吸収剤、核生成剤等の無機または有
機添加剤、または不活性微粒子が、通常添加される程度
添加されていてもよい。本発明は上記組成物を二軸配向
せしめたフィルムであって、その配向の程度を示す厚さ
方向の屈折率比は特に限定されないが、0.935〜
0.970の範囲である場合に、S/N、滑り性がより
一層良好となるので特に望ましい。
分とするが、本発明の目的を阻害しない範囲内で、他種
ポリマをブレンドしてもよいし、また酸化防止剤、熱安
定剤、滑剤、紫外線吸収剤、核生成剤等の無機または有
機添加剤、または不活性微粒子が、通常添加される程度
添加されていてもよい。本発明は上記組成物を二軸配向
せしめたフィルムであって、その配向の程度を示す厚さ
方向の屈折率比は特に限定されないが、0.935〜
0.970の範囲である場合に、S/N、滑り性がより
一層良好となるので特に望ましい。
【0008】本発明のフィルムは、そのフィルム製造工
程における延伸前または延伸後にフィルムにエキシマレ
ーザー光を照射することによって生じた凹凸を有し、そ
の少なくとも片面に存在する微細な凹凸の高さが0.0
01μm以上0.01μm未満、より好ましくは0.0
02μm以上0.008μm未満、さらに好ましくは
0.0045以上μm0.006μm未満であることが
必要である。凹凸の高さがこの範囲より高いとS/Nが
低下するので好ましくない。また、この範囲より低いと
滑り性が不良となるので好ましくない。
程における延伸前または延伸後にフィルムにエキシマレ
ーザー光を照射することによって生じた凹凸を有し、そ
の少なくとも片面に存在する微細な凹凸の高さが0.0
01μm以上0.01μm未満、より好ましくは0.0
02μm以上0.008μm未満、さらに好ましくは
0.0045以上μm0.006μm未満であることが
必要である。凹凸の高さがこの範囲より高いとS/Nが
低下するので好ましくない。また、この範囲より低いと
滑り性が不良となるので好ましくない。
【0009】また、本発明のフィルムは、頂と頂の間隔
が10μm以下で、より好ましくは5μm以下、さらに
好ましくは2μm以下であることが必要である。頂と頂
の間隔がこの範囲より大きいと滑り性が不良となり好ま
しくない。頂と頂の間隔の下限は特に限定されないが
0.1μmぐらいがその製造上の限界である。
が10μm以下で、より好ましくは5μm以下、さらに
好ましくは2μm以下であることが必要である。頂と頂
の間隔がこの範囲より大きいと滑り性が不良となり好ま
しくない。頂と頂の間隔の下限は特に限定されないが
0.1μmぐらいがその製造上の限界である。
【0010】さらに、本発明のフィルムは、表面粗さパ
ラメータRt/Raが15以下であることが必要であ
る。Rt/Raが15を越える場合には蒸着した際に磁
性面にうねりが生じS/Nが不十分となり好ましくな
い。
ラメータRt/Raが15以下であることが必要であ
る。Rt/Raが15を越える場合には蒸着した際に磁
性面にうねりが生じS/Nが不十分となり好ましくな
い。
【0011】本発明によって得られる二軸配向熱可塑性
樹脂フィルムは蒸着フィルム、特に3層蒸着フィルムに
おいてその効果が顕著となる。
樹脂フィルムは蒸着フィルム、特に3層蒸着フィルムに
おいてその効果が顕著となる。
【0012】次に本フィルムの製造方法を説明する。本
発明の熱可塑性樹脂を公知の方法で重合し、得られた熱
可塑性樹脂を溶融押出し機に供給し、スリット状の口金
からシート状に吐出し冷却固化せしめて未延伸フィルム
を作る。次に、この未延伸フィルムを二軸延伸し二軸配
向させる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法、または
同時二軸延伸法を用いることができる。この場合の延伸
条件としては、まず長手方向に3〜5倍、次に幅方向に
3〜5倍延伸を行ない、縦横の延伸倍率の積を10倍以
上とするのが本発明の表面パラメータを得るのに有効で
ある。長手方向延伸の後、幅方向に延伸を行ない、さら
に必要に応じて、長手方向の再延伸を行なう方法も用い
ることができる。次に、延伸フィルムを熱処理する。
発明の熱可塑性樹脂を公知の方法で重合し、得られた熱
可塑性樹脂を溶融押出し機に供給し、スリット状の口金
からシート状に吐出し冷却固化せしめて未延伸フィルム
を作る。次に、この未延伸フィルムを二軸延伸し二軸配
向させる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法、または
同時二軸延伸法を用いることができる。この場合の延伸
条件としては、まず長手方向に3〜5倍、次に幅方向に
3〜5倍延伸を行ない、縦横の延伸倍率の積を10倍以
上とするのが本発明の表面パラメータを得るのに有効で
ある。長手方向延伸の後、幅方向に延伸を行ない、さら
に必要に応じて、長手方向の再延伸を行なう方法も用い
ることができる。次に、延伸フィルムを熱処理する。
【0013】不活性粒子に起因しない凹凸を得るには、
エキシマレーザー光によるのが好ましい。フィルム表面
の少なくとも片面にエキシマレーザー光を照射すること
により、フィルム表面に微細な凹凸を形成することがで
き、本発明範囲内の表面パラメータの二軸配向熱可塑性
樹脂フィルムを得るのに特に有効である。また、エキシ
マレーザー光を照射する際の張力が長手方向に2kg/
m以上であることが必要である。2kg/m未満の場
合、突起高さが0.01μm以上となり、しかもRt/
Raが15を越えるためにS/Nが不十分となり、所期
の性能を得ることができない。その場合、室温において
大気中、減圧下(10−4Torr)又は加圧下(N2 ガ
ス、5kg/cm2 )、なかでも大気中の雰囲気下で、特に
波長150〜700nm、特にエネルギー密度0.005
〜0.02 J/cm2 のエキシマレーザー光を照射するの
が特に有効である。
エキシマレーザー光によるのが好ましい。フィルム表面
の少なくとも片面にエキシマレーザー光を照射すること
により、フィルム表面に微細な凹凸を形成することがで
き、本発明範囲内の表面パラメータの二軸配向熱可塑性
樹脂フィルムを得るのに特に有効である。また、エキシ
マレーザー光を照射する際の張力が長手方向に2kg/
m以上であることが必要である。2kg/m未満の場
合、突起高さが0.01μm以上となり、しかもRt/
Raが15を越えるためにS/Nが不十分となり、所期
の性能を得ることができない。その場合、室温において
大気中、減圧下(10−4Torr)又は加圧下(N2 ガ
ス、5kg/cm2 )、なかでも大気中の雰囲気下で、特に
波長150〜700nm、特にエネルギー密度0.005
〜0.02 J/cm2 のエキシマレーザー光を照射するの
が特に有効である。
【0014】
【特性の測定方法並びに効果の評価方法】本発明の特性
値の測定方法、並びに効果の評価方法は次のとおりであ
る。
値の測定方法、並びに効果の評価方法は次のとおりであ
る。
【0015】(1)粒子の平均粒径 粒子含有フィルムをエッチング処理し、粒子表層ポリマ
を除去した後、粒子を露出させ、走査型電子顕微鏡下2
万倍で観察し粒子径を測定した。粒子の平均粒径はフィ
ルム表面1mm2 について求めた平均である。
を除去した後、粒子を露出させ、走査型電子顕微鏡下2
万倍で観察し粒子径を測定した。粒子の平均粒径はフィ
ルム表面1mm2 について求めた平均である。
【0016】(2)粒子の含有量 熱可塑性樹脂に、該熱可塑性樹脂を溶解し含有粒子を溶
解しない溶媒を加え加熱した後、日立工機製超遠心機5
5P−72を用い遠心分離を行ない、得られた粒子を真
空乾燥する。その粒子をDSC(示差走査熱量計)にて
測定した時、ポリマに相当する溶解ピークが認められる
場合にはさらに溶媒を加え、加熱後再び遠心分離操作を
行なう。溶解ピークが認められなくなった時、粒子を析
出粒子とする。通常遠心分離操作は2回で足りる。かく
して分離された粒子の全体重量に対する比率(重量%)
をもって含有量とした。
解しない溶媒を加え加熱した後、日立工機製超遠心機5
5P−72を用い遠心分離を行ない、得られた粒子を真
空乾燥する。その粒子をDSC(示差走査熱量計)にて
測定した時、ポリマに相当する溶解ピークが認められる
場合にはさらに溶媒を加え、加熱後再び遠心分離操作を
行なう。溶解ピークが認められなくなった時、粒子を析
出粒子とする。通常遠心分離操作は2回で足りる。かく
して分離された粒子の全体重量に対する比率(重量%)
をもって含有量とした。
【0017】(3)表面凹凸の高さ及び間隔 2検出器方式の走査型電子顕微鏡(エリオニクス 製E
SM-3200 )でフィルム表面を走査し、断面測定装置
(エリオニクス 製PMS−1)、画像処理装置(カー
ルツァイス 製IBAS2000)によりフィルム表面の高
さ測定値を得る。これをもとに、凹凸の高さ及び頂と頂
の間隔をフィルム表面1mm2 について求め平均した。
SM-3200 )でフィルム表面を走査し、断面測定装置
(エリオニクス 製PMS−1)、画像処理装置(カー
ルツァイス 製IBAS2000)によりフィルム表面の高
さ測定値を得る。これをもとに、凹凸の高さ及び頂と頂
の間隔をフィルム表面1mm2 について求め平均した。
【0018】(4)表面粗さパラメータRa(中心線平
均粗さ)、Rt(最大高さ) 触針式表面粗さ計(小坂研究所製 ET−10)を用い
て測定した。条件は下記のとおりであり、20回の測定
の平均値をもって値とした。
均粗さ)、Rt(最大高さ) 触針式表面粗さ計(小坂研究所製 ET−10)を用い
て測定した。条件は下記のとおりであり、20回の測定
の平均値をもって値とした。
【0019】・触針先端半径:0.5μm ・触針荷重 :5mg ・測定長 :1mm ・カットオフ値:0.08mm なお、Ra、Rtの定義は、たとえば奈良治郎著「表面
粗さの測定・評価法」(総合技術センター、1983)
にしめされているものである。
粗さの測定・評価法」(総合技術センター、1983)
にしめされているものである。
【0020】(5)S/N フィルムに真空蒸着機内で微量の酸素の存在下にコバル
ト・ニッケル合金(Ni20重量%)高周波スパッタリ
ング法により斜め蒸着し、厚さ0.2μmの蒸着層を形
成させた。続いてテープ幅にスリットし蒸着テープのパ
ンケーキを作成した。このパンケーキから長さ250m
の長さをVTRカセットに組み込みVTRカセットテー
プとした。
ト・ニッケル合金(Ni20重量%)高周波スパッタリ
ング法により斜め蒸着し、厚さ0.2μmの蒸着層を形
成させた。続いてテープ幅にスリットし蒸着テープのパ
ンケーキを作成した。このパンケーキから長さ250m
の長さをVTRカセットに組み込みVTRカセットテー
プとした。
【0021】このテープに家庭用VTRを用いてシバソ
ク製のテレビ試験波形発生器(TG7/U706)によ
り100%クロマ信号を記録し、その再生信号からシバ
ソク製カラービデオノイズ測定器(925D/1)でク
ロマS/Nを測定しAとした。
ク製のテレビ試験波形発生器(TG7/U706)によ
り100%クロマ信号を記録し、その再生信号からシバ
ソク製カラービデオノイズ測定器(925D/1)でク
ロマS/Nを測定しAとした。
【0022】このクロマS/Nを市販されている8mm
ビデオテープ(120分ME)と比較して1.0dB以上
高いものをS/N良好、それ以下のものをS/N不良と
判定した。
ビデオテープ(120分ME)と比較して1.0dB以上
高いものをS/N良好、それ以下のものをS/N不良と
判定した。
【0023】(6)滑り性 標準条件として、25℃相対湿度50%の雰囲気下で、
外径6mmφの固定軸(表面粗度0.2S)に1/2イン
チ幅のテープ状フィルムを角度θ=π/2radで接触さ
せ、速度3.3cm/sで走行させる。入口テンションT1
を25gとした時の出口テンションT2を測定し、次式
から動摩擦係数(μk)を算出する。
外径6mmφの固定軸(表面粗度0.2S)に1/2イン
チ幅のテープ状フィルムを角度θ=π/2radで接触さ
せ、速度3.3cm/sで走行させる。入口テンションT1
を25gとした時の出口テンションT2を測定し、次式
から動摩擦係数(μk)を算出する。
【0024】μk=(1/θ)ln(T2/T1) =(2/π)ln(T2/25) このμk値が0.32以下の場合走行性が良好、それを
超える場合走行性が不良である。これは磁気記録媒体と
した場合の走行性と対応している。
超える場合走行性が不良である。これは磁気記録媒体と
した場合の走行性と対応している。
【0025】
【実施例】本発明を実施例、比較例に基づいて説明す
る。
る。
【0026】実施例1 常法によりエステル交換反応を行ない、重合して極限粘
度0.62のポリエチレンテレフタレートペレットを得
た。これを180℃で6時間真空乾燥した後、押出機に
供給し、T型口金からシート状に吐出し、冷却固化せし
めて未延伸フィルムを作った。この未延伸シートを長手
方向にロール間のニップにより90℃で3.8倍延伸し
た。延伸速度の平均は12,000%/minであった。この一軸
延伸フィルムをステンタを用いて延伸速度4,500 %/mi
n、100℃で幅方向に4.5倍延伸した。次いで、こ
のフィルムを冷却することなく、そのまま熱処理ゾーン
へ導き、210℃で10秒間熱固定し、厚さ15μmの
二軸配向熱可塑性樹脂フィルムを得た。
度0.62のポリエチレンテレフタレートペレットを得
た。これを180℃で6時間真空乾燥した後、押出機に
供給し、T型口金からシート状に吐出し、冷却固化せし
めて未延伸フィルムを作った。この未延伸シートを長手
方向にロール間のニップにより90℃で3.8倍延伸し
た。延伸速度の平均は12,000%/minであった。この一軸
延伸フィルムをステンタを用いて延伸速度4,500 %/mi
n、100℃で幅方向に4.5倍延伸した。次いで、こ
のフィルムを冷却することなく、そのまま熱処理ゾーン
へ導き、210℃で10秒間熱固定し、厚さ15μmの
二軸配向熱可塑性樹脂フィルムを得た。
【0027】次に、このフィルムに室温、大気中でKr
F(248nm)またはXeCl(308nm)エキシマレ
ーザー(Lambda Physik 社製 Lambda 3000)光を照射し
た。この場合、石英製の凸レンズを用い照射光を集光、
エネルギー密度を0.005 J/cm2 とし、表面にランダムな
凹凸を持つ二軸配向熱可塑性樹脂フィルムを得た。
F(248nm)またはXeCl(308nm)エキシマレ
ーザー(Lambda Physik 社製 Lambda 3000)光を照射し
た。この場合、石英製の凸レンズを用い照射光を集光、
エネルギー密度を0.005 J/cm2 とし、表面にランダムな
凹凸を持つ二軸配向熱可塑性樹脂フィルムを得た。
【0028】実施例2〜3 実施例1の条件の中で、延伸条件、処理条件及び照射す
る照射光の波長、エネルギー密度を種々変更することに
より、特性の異なるサンプルを作った。
る照射光の波長、エネルギー密度を種々変更することに
より、特性の異なるサンプルを作った。
【0029】これらのフィルムの評価結果をまとめて表
1に示した。それらから、フィルムの表面パラメータが
本発明範囲内の場合は滑り性、S/Nを両立するフィル
ムが得られることがわかる。
1に示した。それらから、フィルムの表面パラメータが
本発明範囲内の場合は滑り性、S/Nを両立するフィル
ムが得られることがわかる。
【0030】比較例1 粒子として、平均粒径0.5μmの炭酸カルシウムを含
有するエチレングリコールスラリーを調製した。そのス
ラリーを常法によりエステル交換反応を行ない重合し
て、粒子を1重量%含有する極限粘度0.60のポリエ
チレンテレフタレートの粒子マスタペレットを得た。こ
れを実質的に粒子を含有しないポリエチレンテレフタレ
ートと混合し、粒子の含有量が0.3重量%となるよう
にし180℃、6時間真空乾燥した後、押出し機に供給
して280℃で溶融押出し、フィルターを経由してT型
口金からシート状に吐出した。この溶融シートを表面温
度55℃の冷却ドラムに巻き付けて、冷却固化せしめて
未延伸シートを作った。
有するエチレングリコールスラリーを調製した。そのス
ラリーを常法によりエステル交換反応を行ない重合し
て、粒子を1重量%含有する極限粘度0.60のポリエ
チレンテレフタレートの粒子マスタペレットを得た。こ
れを実質的に粒子を含有しないポリエチレンテレフタレ
ートと混合し、粒子の含有量が0.3重量%となるよう
にし180℃、6時間真空乾燥した後、押出し機に供給
して280℃で溶融押出し、フィルターを経由してT型
口金からシート状に吐出した。この溶融シートを表面温
度55℃の冷却ドラムに巻き付けて、冷却固化せしめて
未延伸シートを作った。
【0031】この未延伸シートを長手方向に85℃で
3.4倍延伸した。この延伸はロール間の周速差で行な
った。延伸速度の平均は10,000%/minであった。この一
軸延伸フィルムをステンタを用いて延伸速度3,000 %/m
in、100℃で幅方向に3.6倍延伸した。次いで、こ
のフィルムを冷却することなく、そのまま熱処理ゾーン
へ導き、210℃で10秒間熱固定し厚さ15μmの二
軸配向熱可塑性樹脂フィルムを得た。
3.4倍延伸した。この延伸はロール間の周速差で行な
った。延伸速度の平均は10,000%/minであった。この一
軸延伸フィルムをステンタを用いて延伸速度3,000 %/m
in、100℃で幅方向に3.6倍延伸した。次いで、こ
のフィルムを冷却することなく、そのまま熱処理ゾーン
へ導き、210℃で10秒間熱固定し厚さ15μmの二
軸配向熱可塑性樹脂フィルムを得た。
【0032】次に、このフィルムに室温、大気中でKr
F(248nm)エキシマレーザー(Lambda Physik 社製
Lambda 3000)光を照射した。この場合、石英製の凸レ
ンズを用い照射光を集光、エネルギー密度を0.015J/cm
2 とし、表面にランダムな凹凸を持つ二軸配向熱可塑性
樹脂フィルムを得た。
F(248nm)エキシマレーザー(Lambda Physik 社製
Lambda 3000)光を照射した。この場合、石英製の凸レ
ンズを用い照射光を集光、エネルギー密度を0.015J/cm
2 とし、表面にランダムな凹凸を持つ二軸配向熱可塑性
樹脂フィルムを得た。
【0033】比較例2〜3 比較例1の諸条件の中で、添加する粒子の種類、平均粒
径、添加量及び延伸条件、処理条件を変更することによ
り、特性の異なるサンプルを作った。但し、エキシマレ
ーザー光の照射は行なわなかった。
径、添加量及び延伸条件、処理条件を変更することによ
り、特性の異なるサンプルを作った。但し、エキシマレ
ーザー光の照射は行なわなかった。
【0034】これらのフィルムの評価結果をまとめて表
1に示した。それらから、フィルムの表面パラメータが
本発明範囲内でない場合は滑り性、S/Nを両立するフ
ィルムが得られないことがわかる。
1に示した。それらから、フィルムの表面パラメータが
本発明範囲内でない場合は滑り性、S/Nを両立するフ
ィルムが得られないことがわかる。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明は表面形態を特定したので従来の
熱可塑性フィルムに比べて、蒸着テープとした時にドロ
ップアウトが少なく、S/N、滑り性に極めて優れたフ
ィルムが得られた。これはさらにまた、今後の磁気記録
媒体の高品質化のための耐摩耗性、高出力化にも対応で
きるものである。
熱可塑性フィルムに比べて、蒸着テープとした時にドロ
ップアウトが少なく、S/N、滑り性に極めて優れたフ
ィルムが得られた。これはさらにまた、今後の磁気記録
媒体の高品質化のための耐摩耗性、高出力化にも対応で
きるものである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 59/00 - 59/18 B29C 55/00 - 55/30 B32B 1/00 - 35/00 C08J 7/00 - 7/18 G11B 5/62 - 5/858
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも片面のフィルム表面にエキシ
マレーザー光の照射によって生じた微細な凹凸を有し、
該凹凸の高さが0.001μm以上0.01μm未満、
頂と頂の間隔が10μm以下であり、表面粗さパラメー
タRt/Raが15以下であることを特徴とする二軸配
向熱可塑性樹脂フィルム。 - 【請求項2】 長手方向に2kg/m以上の張力下でエ
キシマレーザー光を照射して、少なくとも片面のフィル
ム表面に微細な凹凸を形成することを特徴とする請求項
1記載の二軸配向熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載のフィルム基体の少なくと
も片面に金属薄膜型磁性層を設けてなる磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3071212A JP2985340B2 (ja) | 1991-04-03 | 1991-04-03 | 二軸配向熱可塑性樹脂フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3071212A JP2985340B2 (ja) | 1991-04-03 | 1991-04-03 | 二軸配向熱可塑性樹脂フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04305430A JPH04305430A (ja) | 1992-10-28 |
JP2985340B2 true JP2985340B2 (ja) | 1999-11-29 |
Family
ID=13454151
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3071212A Expired - Fee Related JP2985340B2 (ja) | 1991-04-03 | 1991-04-03 | 二軸配向熱可塑性樹脂フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2985340B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
MY119299A (en) * | 1996-10-04 | 2005-04-30 | Showa Denko Kk | Magnetic recording medium and process for producing same |
-
1991
- 1991-04-03 JP JP3071212A patent/JP2985340B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04305430A (ja) | 1992-10-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0780282B2 (ja) | 二軸配向熱可塑性樹脂フィルム | |
US5401559A (en) | Biaxially oriented thermoplastic resin film | |
JPH0679844B2 (ja) | 磁気記録媒体用ポリエステルフイルムならびにその製造方法 | |
JP2985340B2 (ja) | 二軸配向熱可塑性樹脂フィルム | |
JP2884953B2 (ja) | 二軸配向熱可塑性樹脂積層フィルム | |
JP2569853B2 (ja) | 二軸配向熱可塑性樹脂フィルムおよびフィルムロール | |
JP2817302B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフイルム | |
JPH0885150A (ja) | ポリエステルフィルムおよびその製法 | |
JP2555717B2 (ja) | 二軸配向ポリエスルテルフィルム及びその製造方法 | |
JP2538641B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP2671333B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP2555739B2 (ja) | 二軸配向熱可塑性樹脂フイルム | |
JP2576215B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP2555700B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP4399941B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム及びその製造方法 | |
JP2527246B2 (ja) | 二軸配向熱可塑性樹脂フィルム | |
JP2800303B2 (ja) | 垂直磁気記録媒体 | |
JP2864602B2 (ja) | 熱可塑性樹脂フィルム | |
JPH04259548A (ja) | 二軸配向ポリエステルフイルム | |
JPH01247428A (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム | |
JPH09169093A (ja) | 二軸配向ポリエステルフイルム | |
JPH03208639A (ja) | 二軸配向熱可塑性樹脂フイルム | |
JPH072850B2 (ja) | 二軸配向熱可塑性樹脂フィルム | |
JPH03209619A (ja) | 磁気記録媒体用ベースフイルム | |
JPH05212789A (ja) | 二軸配向熱可塑性樹脂フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |