JP2985277B2 - 豆腐の厚揚げ用離水防止剤および離水の少ない豆腐の厚揚げ - Google Patents

豆腐の厚揚げ用離水防止剤および離水の少ない豆腐の厚揚げ

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JP2985277B2 JP2289120A JP28912090A JP2985277B2 JP 2985277 B2 JP2985277 B2 JP 2985277B2 JP 2289120 A JP2289120 A JP 2289120A JP 28912090 A JP28912090 A JP 28912090A JP 2985277 B2 JP2985277 B2 JP 2985277B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、豆腐を用いて厚揚げにしたときの該厚揚げ
からの離水を防止する為の離水防止剤、およびその様な
離水の少ない厚揚げに関するものである。
[従来の技術] 豆腐の厚揚げ(以下単に厚揚げと呼ぶことがある)
は、絹ごし豆腐や木綿豆腐を油で揚げた加工食料品であ
る。この厚揚げの表面は高温の油で揚げ物状に処理され
ているが、内部は豆腐の状態のままであるので、本発明
の様な離水防止手段が加えられていない場合は内部に含
まれる水分が時間の経過と共に徐々に滲み出し、包装用
器の底に溜る。この様な事態は美観面や衛生面ともに好
ましいものではない。これを防止する為に従来から種々
の離水防止技術が施されている。
例えば豆腐を棚に並べ長時間放置し、水切りを十分
に行なった後油で揚げる方法、一旦製造した豆腐を再
び高温水で加熱処理し、これを湯で揚げる方法等も行な
われている。しかしながらいずれの方法においても、そ
の効果は十分なものではなく、また製造に長時間を要す
るという欠点がある。また厚揚げからの離水を防止する
ことのできる様な添加剤として、例えばでんぷん系のも
のを加えることが検討されている。しかしその効果は低
く、業界の要望に応じるものではない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明はこうした状況のもとになされたものであっ
て、その目的は、豆腐厚揚げからの離水を可及的に少な
くすることのできる離水防止剤、および離水を可及的に
少なくした厚揚げを提供することにある。
[課題を解決する為の手段] 上記目的を達成し得た本発明の離水防止剤とは、グァ
ーガム,タマリンドガムおよびローカストビーンガムよ
りなる群から選択される1種または2種以上のガムを含
有する点に要旨を有するものである。また本発明の離水
防止剤には、デキストリン等の分散剤を含有させること
も有効である。
上記の様な離水防止剤を含有する豆腐を用いて常法に
従って厚揚げを製造すれば、離水の少ない厚揚げが得ら
れる。
[作用] 本発明者らは、厚揚げからの離水を防止する為の離水
防止剤について様々な角度から検討した。その結果、グ
ァーガム,タマリンドガムおよびローカストビーンガム
等の添加が厚揚げの離水防止に有効であることを見出し
た。
上記ガム類による作用・効果の論理的根拠を全て解明
し得た訳ではないが、次の様に考えることができる。即
ち、上記各ガム類には豆腐段階での離水を促進する作用
がり(後記試験例参照)、この作用によって結果的に厚
揚げ段階での離水が防止されるものと思われる。従っ
て、これらのガム類を添加することによって、豆腐の段
階での水切り時間が大幅に短縮でき、しかも最終製品
(厚揚げ)での離水が防止されるのである。尚豆腐の保
水性を維持するという観点から、上記のガム類を豆腐に
添加する技術も知られているが(特開昭59−169460
号)、当該公報には具体的な実験結果が開示されておら
ず、本発明者らの研究によればこれらのガム類は豆腐に
対する保水作用よりもむしろ離水作用のあることが判明
したのである。
本発明で用いるグァーガム,タマリンドガムおよびロ
ーカストビーンガムは、いずれも市販されているものを
使用すればよく、単独で使用してもよく、2種以上を併
用してもよい。またこれらのガム類には消泡剤や凝固剤
を併用してもよく、デキストリンや乳糖等の分散剤を混
合してもよい。
本発明の離水防止剤の添加の時期については、特に限
定されるものではなく、例えば吸水大豆に水を加えて常
温下に磨砕した「ご」の段階、或は「ご」を加熱後濾過
して得られる豆乳の段階等が挙げられる。また離水防止
剤の添加量についても特に限定するものではなく、その
添加時期等によって適宜決定すればよいが、例えば
「ご」の段階で添加する場合は生大豆1kg当たり0.5〜10
g程度が適当であり、例えば豆乳に添加する場合は0.02
〜0.2%程度が適当である。
尚本発明の離水防止剤を使用するに当たっては、格別
の技術的配慮等は必要でなく、該離水防止剤を含有した
豆乳(添加の時期は任意)から常法に従って豆腐を製造
し、一定時間水切りした後、湯で揚げればよい。またこ
の様にして得られた厚揚げは、製造後の離水が極めて少
ないものとなる。
次に、試験例を示す。
試験例1 一晩水に浸漬して十分吸水させた大豆12.5kgに水25
を加えた後、大豆を磨砕した。この磨砕物に、下記組成
の消泡剤30gと、下記第1表の添加量のグァーガムを添
加し(但し、No.1はグァーガム無添加)、煮釜で蒸煮し
た後、豆乳とおからに分離した。
(消泡剤) 硬化油 65重量部 レシチン 15重量部 炭酸カルシウム 20重量部 上記豆乳(85℃)6に、グルコノデルタラクトン2
重量部および硫酸カルシウム1重量部からなる凝固剤21
gを加え、豆腐を製造した。得られた豆腐を流水中で1
時間冷却した後、4×4×3(cm)の矩形状に切り、こ
れを15℃で2時間放置し、水切りした。この豆腐を170
〜175℃の食用油で2分30秒間揚げ、厚揚げを製造し
た。得られた厚揚げを低温室に一晩放置し、厚揚げ製造
直後および一晩放置後の重量差から、離水量(厚揚げ10
0g当たりの離水量)を求めた。その結果を第1表に併記
した。尚第1表には、豆腐を15℃で2時間放置した時点
での離水量(豆腐100g当たりの離水量)についても示し
た。また第1表中( )内の数値は、グァーガム無添加
(No.1)での離水量を100としたときの相対値である。
第1表から明らかである様に、グァーガムを添加した
ものは、豆腐の段階での離水が促進され、その結果厚揚
げの離水が少なくなっていることがわかる。尚厚揚げの
味や舌ざわり等の品質に関しては、いずれも良好であっ
た。
試験例2 一晩水に浸漬して十分吸水させた大豆12.5gに水25
を加え、大豆を磨砕した。この磨砕物に、下記組成の消
泡剤30gを加え、煮釜で蒸煮した後、豆乳とおからに分
離した。
(消泡剤) 硬化油 65重量部 レシチン 15重量部 炭酸カルシウム 20重量部 上記豆乳(85℃)6に、グァーガムを下記第2表の
様に添加(但し、No.5は無添加)、均一に溶解後、グル
コノデルタラクトン2重量部および硫酸カルシウム1重
量部からなる凝固剤21gを加え、豆腐を製造した。得ら
れた豆腐を用い、試験例1と同様の手順によって厚揚げ
を製造し、試験例1と同様に、厚揚げおよび豆腐の離水
量を求めた。その結果を第2表に併記した。
第2表から明らかな様に、試験例1と同様、グァーガ
ムを添加したものは、豆腐の段階での離水が促進され、
その結果厚揚げの離水が少なくなっているのがわかる。
尚厚揚げの品質はいずれも良好であった。
試験例3 試験例1と同様の方法で厚揚げを製造するに当たり、
グァーガムの代わりにタマリンド種子ガムを下記第3表
の様に添加し(但し、No.10は無添加)、豆腐および厚
揚げの離水量を求めた。尚消泡剤や凝固剤の種類および
添加量、その他の製造条件は試験例1と同様とした。
その結果を第3表に併記した。
第3表から明らかな様に、グァーガムを添加したとき
と同様、タマリンド種子ガムを添加したものは、厚揚げ
の離水が抑えられていることがわかる。尚厚揚げの品質
はいずれも良好であった。
試験例4 試験例2と同様の方法で厚揚げを製造するに当たり、
グァーガムの代わりにタマリンド種子ガムを下記第4表
の様に添加し(但しNo.15は無添加)、豆腐および厚揚
げの離水量を求めた。尚消泡剤や凝固剤の種類および添
加量、その他の製造条件は試験例2と同様とした。その
結果を第4表に併記した。
第4表から明らかな様に、タマリンド種子ガムを添加
したものは、厚揚げの離水が抑えられていることがわか
る。尚厚揚げの品質はいずれも良好であった。
試験例5 試験例1と同様の方法で厚揚げを製造するに当たり、
グァーガムの代わりにローカストビーンガムを下記第5
表の様に添加し(但しNo.20は無添加)、豆腐および厚
揚げの離水量を求めた。尚消泡剤や凝固剤の種類および
添加量、その他の製造条件は試験例1と同様とした。そ
の結果を第5表に併記した。
第5表から明らかな様に、グァーガムを添加したとき
と同様、ローカストビーンガムを添加したものは、豆腐
の段階での離水が促進され、逆に厚揚げの離水が少なく
なっているのがわかる。尚厚揚げの品質はいずれも良好
であった。
試験例6 試験例2と同様の方法で厚揚げを製造するに当たり、
グァーガムの代わりにローカストビーンガムを下記第6
表の様に添加し(但し、No.25は無添加)、豆腐および
厚揚げの離水量を求めた。尚消泡剤や凝固剤の種類およ
び添加量、その他の製造条件は試験例2と同様とした。
その結果を第6表に併記した。
第6表から明らかな様に、ローカストビーンガムを添
加したものは、厚揚げの離水量が抑えられているのがわ
かる。尚厚揚げの品質はいずれも良好であった。
次に実施例を示す [実施例] 実施例1 グァーガム1重量部に、分散剤としてのデキストリン
3重量部を加えて混合することによって、厚揚げ用離水
防止剤を得た。
実施例2 タマリンド種子ガム1重量部に、分散剤としてのデキ
ストリン3重量部を加えて混合することにより、厚揚げ
用離水防止剤を得た。
実施例3 ローカストビーンガム1重量部に、分散剤としてのデ
キストリン3重量部を加えて混合することによって、厚
揚げ用離水防止剤を得た。
実施例4 グァーガム1重量部,タマリンド種子ガム0.2重量部
およびデキストリン4.8重量部を混合することによっ
て、厚揚げ用離水防止剤を得た。
[発明の効果] 以上述べた如く本発明によれば、グァーガム,タマリ
ンドガムおよびローカストビーンガムの少なくとも1種
を使用することによって、最適な厚揚げ用離水防止剤が
得られた。またこの離水防止剤を用いて製造された厚揚
げは、製品からの離水が可及的に抑えられることにな
り、長期に亘って外観を良好に維持でき、また衛生面に
おいても好ましい状態を保持できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グァーガム,タマリンドガムおよびローカ
    ストビーンガムよりなる群から選択される1種または2
    種以上のガムを含有するものであることを特徴とする豆
    腐厚揚げ用離水防止剤。
  2. 【請求項2】ガムがグァーガムである請求項(1)に記
    載の豆腐の厚揚げ用離水防止剤。
  3. 【請求項3】グァーガム,タマリンドガムおよびローカ
    ストビーンガムよりなる群から選択される1種または2
    種以上のガムを含有する他、分散剤を含有するものであ
    る請求項(1)に記載の豆腐厚揚げ用離水防止剤。
  4. 【請求項4】ガムがグァーガムであり、分散剤がデキス
    トリンである請求項(3)に記載の豆腐の厚揚げ用離水
    防止剤。
  5. 【請求項5】請求項(1)〜(4)のいずれかに記載の
    離水防止剤を含有する豆腐を用いて製造したものである
    ことを特徴とする離水の少ない豆腐の厚揚げ。
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