JP2984169B2 - セラミックス接合用コンパウンド及びセラミック接合体 - Google Patents

セラミックス接合用コンパウンド及びセラミック接合体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、珪素、炭化珪素(Si
C)、窒化珪素、窒化アルミニウム及びこれらを組合わ
せた複合物等非酸化物セラミックスや、アルミナ、ジル
コニヤ、ムライト等酸化物セラミックスの各種広範囲セ
ラミックスの接合及びそれらの空隙部の充填に適したセ
ラミックス接合用コンパウンド及びそれを用いて接合し
たセラミック接合体に関し、特に、シリコンウェーハ処
理用のセラミック部材を接合したセラミック接合体に関
する。
【0002】
【従来の技術】セラミックスは、耐熱性が高く、堅固で
あり、また、化学的に不活性で、極めて高純度に調製可
能である等の長所があり、先端材料として多方面に使わ
れている。これらセラミックスの加工は、通常、焼成前
の素材の成形段階等で行うのが一般的である。しかし、
セラミック成形体の焼成前後では大きな体積変化が起こ
るため、焼成前の加工のみで寸法精度を高めることは困
難である。そのため、焼成後に目的の形状と精度を得る
ように再加工することもできるが、セラミックスは、上
記のように堅固で脆く加工性が悪いため、その形状や大
きさが制限される。
【0003】また、目的のセラミック形状体を構成する
ように区分された各部品材を組立てて接合することによ
り、複雑形状体や大型品を形成することも従来から行わ
れている。この場合、耐熱性、化学的耐久性等に優れる
セラミックスの長所を保持しながら、各セラミック焼成
部品材を所定形状等に接合できなければ、本来のセラミ
ックスとしての利用価値が損なわれる。そのため、セラ
ミックス接合法として、耐熱性を有する方法も各種実施
されている。例えば、はんだガラスによる接合法や、メ
タライジングによる金属接合法等がある。また、例えば
アルミナセメント等のセメント系無機材料の一部も、高
耐熱性接合材として使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
はんだガラス接合及び金属接合法のいずれも適用できる
材料が限られており、耐熱性や耐蝕性も十分ではなかっ
た。しかも、接合時には高度な技術を必要とする上に、
接合部の形状も単純なものに限られている。また、無機
材料系接合材は室温で固着できる利点があるが、耐火性
とするために、通常1000℃以上の高温で焼成する必
要があり、焼成過程で固着力が著しく低減したり、ひび
割れ等を発生して破損したりすることが多く、極めて限
られた材料や用途にしか使用することができなかった。
また、無機材料系接合材には、成分や不純物として種々
の元素成分を含むことが多く、所定の高純度化を達成で
きないこともある。
【0005】出願人は、上記した従来のセラミックスの
接合法の現況に鑑み、先に特願平5−65909号(以
下、単に先願とする)でポリシラザン類化合物、ポリカ
ルボシラン類化合物及びセラミック粉末を、所定の溶媒
に溶解して得た粘着性溶液からなるセラミック接合材で
あるセラミック接合用コンパウンドを提案した。提案の
セラミック接合用コンパウンドは、種々のセラミックス
を簡便な工程で強固に接合でき、焼成前及び焼成過程に
おいても十分な接合強度を有し、且つ、高純度、高耐熱
性、高耐薬品性等の優れた接合層を形成することができ
る。本発明は、上記提案のセラミック接合用コンパウン
ドを、より実用性を高め、且つ、作業性を向上させ、特
に半導体素子製造用セラミック部材等の接合に好適なセ
ラミックス接合用コンパウンドを得ること及びそれを用
いた高強度で、且つ、半導体製造工程において汚染源を
構成しないセラミック接合体の提供を目的とする。発明
者らは、上記目的のため、先願のセラミック接合用コン
パウンドの各構成成分について、更に、鋭意検討した結
果、本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、(A)
平均分子量800以上のポリヘキサメチルシクロシラザ
ン、(B)ポリメチルカルボシラン、及び(C)シリコ
ン及び/またはSiC粉末が、(A):(B):(C)
=1:0.05〜0.5:2〜20の重量比で溶媒と混
合されてなることを特徴とするセラミックス接合用コン
パウンドが提供される。更に、上記セラミックス接合用
コンパウンドを用いて各セラミック部材を接着した後、
1000℃以上で加熱処理して接合してなることを特徴
とするセラミック接合体が提供される。
【0007】
【作用】本発明は上記のように構成され、所定量のポリ
ヘキサメチルシクロシラザン及びポリメチルカルボシラ
ン並びにシリコン及び/またはSiC粉末を、所定量の
溶媒に溶解して形成したセラミックス接合用コンパウン
ドは、被接合セラミックス部材の接合部に塗布等し、乾
燥させることにより容易にセラミック部材を固着でき
る。更に、その後の加熱処理中でも固着状態が維持さ
れ、各部材が強固に接合したセラミック接合体を得るこ
とができる。また、ポリヘキサメチルシクロシラザン及
びポリメチルカルボシランは、不活性ガスまたは酸素含
有ガス雰囲気下で加熱すれば、その雰囲気によりSi
N、SiC、SiON、Si、SiO2 等の耐熱性で化
学的に安定な化合物を生成し、混在するシリコン及び/
またはSiC粉末と共に堅固な接合層を形成し、セラミ
ックス部材の強固な接合体を得ることができる。特に、
平均分子量800以上のポリヘキサメチルシクロシラザ
ンを用いるため、得られる接合体において、所定の接合
強度、接合部状態等が安定して得られ、固着、加熱の接
合作業を容易に行うことができる。更に、ポリヘキサメ
チルシクロシラザン及びポリメチルカルボシランは、化
学的に合成することができ、高純度化が容易であり、半
導体等に有害な例えば遷移金属やアルカリ金属イオン等
の汚染元素を含まず、上記のように加熱によりSiN、
SiC、SiON、Si、SiO2 等が生成されるのみ
で、得られるセラミック接合体を、特に、半導体素子の
処理に使用しても、Si、O、N、C、H等の元素以外
は、極めて低減されており汚染源となることがない。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明で使用するポリヘキサメチルシクロシラザン及びポ
リメチルカルボシランは、それぞれ、ポリシラザン類化
合物及びポリカルボシラン類化合物の一種であり、炭化
珪素(SiC)や窒化珪素(SiN)の前駆体として良
く知られている。本発明のポリヘキサメチルシクロシラ
ザンは、例えばメチルクロロシラン類化合物とメチルア
ミン等を反応させて得られるメチルシラザンを重合させ
たサイクリックメチルシラザン重合体であり、その平均
分子量が800以上のものを用いる。平均分子量が80
0未満であると得られる接合用コンパウンドは、良好な
接着性を有するが、接合体を得るための各部材の固着後
の加熱処理において揮散量が多くなり、所定の強度等を
安定して得られないおそれがあるため、加熱処理条件を
厳密に制御しなければならず、操作性が低下する。一
方、平均分子量が800以上であれば、加熱処理条件を
厳密に制御する必要がなく、容易に安定して良好な接合
状態、接合強度を有する接合体を得ることができる。本
発明のポリメチルカルボシランは、通常、メチルポリシ
ランを分解、重合させて得られる一般式[RR′SiC
2 ]n (但し、R及びR′は、H、CH3のいずれか
である。n=5〜5000)で表されるSiCの前駆体
の化合物であり、通常、減圧下250〜350℃で加熱
して蒸発する低分子成分を留去等で除去して用いる。
【0009】本発明のセラミックス接合用コンパウンド
は、上記ポリヘキサメチルシクロシラザン化合物及びポ
リメチルカルボシラン化合物と、更にシリコン及び/ま
たはSiC粉末を添加混合する。添加するシリコン及び
SiC粉末の粒度は、適用する塗布手段や接合物の形状
等により適宜選択することができる。また、大きな隙間
の充填等には、粒度の大きい粉末を用いることにより、
乾燥後の収縮が少なく良好な結果を得ることができる。
しかし、粒度の大きなシリコン等粉末を用いた場合は、
得られる接合用コンパウンドが保管時に、シリコン等粉
末が沈降分離し易くなるおそれがあり、通常、平均粒径
0.2〜100μm粉末を用いるのが好ましい。この範
囲の平均粒径のシリコン等粉末は、塗布性が良好であ
り、取扱も容易であり好適である。本発明のシリコン及
び/またはSiC粉末には、他のセラミックス粉末を一
部置き換え添加して用いることができる。特に、被接合
各部材を構成する他のセラミックス成分から選択して添
加するのが好ましい。
【0010】本発明のセラミックス接合用コンパウンド
は、上記ポリヘキサメチルシクロシラザン化合物、ポリ
メチルカルボシラン化合物、並びにシリコン及び/また
はSiC粉末の添加混合比は、上記ポリヘキサメチルシ
クロシラザン化合物1に対し、重量比でポリメチルカル
ボシラン化合物が0.05〜0.5倍、シリコン及び/
またはSiC粉末が2〜20倍となるように配合され
る。ポリメチルカルボシラン化合物の混合比が、上記ポ
リヘキサメチルシクロシラザン化合物1に対し0.05
未満では、高温強度が十分でなく、また、0.5を超え
ると熱サイクル後の強度の低下が大きくなり不都合が生
じるためである。また、シリコン及び/またはSiC粉
末が、上記ポリヘキサメチルシクロシラザン化合物1に
対し2未満であると焼成時のひび割れ防止等の効果が十
分でなく、20を超えると接合強度が低下し実用的でな
い。
【0011】本発明のコンパウンドは、通常、上記ポリ
ヘキサメチルシクロシラザン化合物及びポリメチルカル
ボシラン化合物並びにシリコン及び/またはSiC粉末
を所定量配合して得た粉末混合物を、溶媒に添加した
後、十分混練して得ることができる。本発明の溶媒は、
好ましくは、上記ポリヘキサメチルシクロシラザン化合
物及びポリメチルカルボシラン化合物のいずれをも溶解
可能なものを用い、通常、キシレン、トルエン、シクロ
ヘキサン等の有機溶媒を用いることができる。また、上
記粉末混合物の固形分と溶媒との混合比は、接合時の各
条件に応じて適宜選択することができる。これらは、塗
布等の作業性に関係し、一般に、溶媒の沸点が高く、分
量が少ないほうが乾燥が短時間ですみ、乾燥後の体積減
少も少なく良好な結果を得ることができる。しかし、溶
媒が少なすぎると流動性が低下し、塗布作業が難しくな
る。そのため、上記粉末混合物と溶媒とは、1:0.0
5〜0.5重量比で混合するのが好ましい。また、高流
動性を付与するためには、溶媒の液体成分が20重量%
以上となるように混合添加する。本発明において、作業
性改善の目的で、上記の粉末混合物、溶媒の他、適量の
界面活性剤や増粘剤を加えても良い。
【0012】上記のようにして得られる本発明のセラミ
ックス接合用コンパウンドは、刷毛やデスペンサー等を
使用し、例えば、シリコン、SiC、シリコン含浸Si
C等を素材とする半導体素子製造用部材等の目的とする
形状に加工した各被接合セラミック部材の接合面に一定
量を塗布や注入等することにより接合部を形成すること
ができる。塗布等した後、溶媒が蒸発・固化する以前
に、各被接合セラミック部材の接合部を突き合わせ、必
要に応じ加熱して乾燥させる。更に、その後、窒素、ア
ルゴン等の不活性ガス雰囲気中、または空気等の酸素含
有ガス雰囲気内で、300℃以上、好ましくは1000
℃以上に加熱処理することにより、目的の高耐熱性、高
強度接合のセラミック接合体を得ることができる。
【0013】本発明において、上記ポリシラザン類化合
物のポリヘキサメチルシクロシラザン及びポリカルボシ
ラン類化合物のポリメチルカルボシランの双方を併用す
ることによる相互作用により、適用温度全域で所定の高
強度の接合部を保持することができ、また、シリコン及
び/SiC粉末を混入させることにより、接合面の大小
によらず、体積収縮を防止して、接合部における隙間や
ひび割れを防止して、安定して良好な接合部を得ること
ができ、接合強度の向上を図ることができる。従って、
例えばウェーハボート等半導体素子製造用部材は、処理
中に破損すると破損屑が装置を汚染するため、約100
MPa以上の高強度を付与し破損を防止する必要があ
り、また、使用時には室温から1000℃以上の高温ま
での温度履歴を煩雑に繰り返えされ、そのような使用態
様でも強度が低下せず耐久性を有する必要があるが、本
発明のセラミックス接合用コンパウンドは、これらの要
求を十分満足することができる接合強度の接合部を有す
るセラミック接合体を提供できる。また同時に、本発明
のセラミック接合体の接合部は、極めて平滑で緻密であ
って、撥水性を示す優れたものであり、且つ、半導体素
子製造用部材等に適用しても汚染物を発生させることが
ない。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。但し、本発明は下記実施例により制限されるもので
ない。 実施例1〜4及び比較例1〜3 平均分子量900のポリヘキサメチルシクロシラザン1
に対し、表1に示した各重量比でポリメチルカルボシラ
ンを混合し、更に、平均粒径20μmのシリコン粉末
を、上記混合物との重量比で1:5の比率で添加混合
し、ポリヘキサメチルシクロシラザン、ポリメチルカル
ボシラン及びシリコンからなる混合粉末を得た。更に、
得られた混合粉末固形分に対して、重量比1:0.5に
なるようにキシレンを加え、ボールミルで4時間混練し
て接合用コンパウンドをそれぞれ作成した。作成した接
合用コンパウンドは各々約30gであった。
【0015】また、端面を平面に仕上げた直径10mm
φ、長さ30mmのシリコン棒を用意した。次いで、一
のシリコン棒の端面に上記で得られた各接合用コンパウ
ンドを石英ガラス棒で塗りつけ接合部を形成した後、他
のシリコン棒の端面と合わせて押付け接着させた。接着
したシリコン接着体を70℃で3時間乾燥させて接合部
を固着させた。その後、固着したシリコン接着体をアル
ゴンガス雰囲気中で表1に示した各温度でそれぞれ焼成
した。焼成、形成したシリコン接合体の各初期引張強度
(X)を測定した。その結果を表1に示した。更に、各
シリコン接合体を、炉内で1000℃に加熱した後、炉
内から室内に取り出し急冷する熱サイクルを10回繰り
返した後に、各シリコン接合体の熱サイクル後引張強度
(Y)を測定した。その結果を表1に示した。上記実施
例及び比較例から、ポリヘキサメチルシクロシラザン1
に対し、ポリメチルカルボシランが0.05〜0.5の
重合比率の接合用コンパウンドを用い、加熱処理温度が
1000℃以上の場合は、得られるセラミック接合体の
初期引張強度が100MPa以上で、熱サイクル後の引
張強度の低下も少ない。これに対し、ポリメチルカルボ
シランが0.05より少ない、または0.5を超える重
量比率では初期引張強度が100MPaより低いし、初
期引張強度が100MPaにはなるが、熱サイクル後の
引張強度の低下が著しいことが分かる。
【0016】
【表1】
【0017】実施例5〜18及び比較例4〜7 実施例1で用いたヘキサメチルシクロシラザン1に対し
て、実施例1で使用したポリメチルカルボシランを0.
2の重量比率で添加し、更に、粒度分布0.5〜100
μmで平均粒径20μmのシリコン粉末、及び/また
は、粒度分布0.5〜80μmで平均粒径15μmのS
iC粉末を、ヘキサメチルシクロシラザン1に対して表
2に示した重量比率で添加して混合粉末を得た。得られ
た混合粉末の固形分と同重量のシクロヘキサンを添加し
て、ボールミルで良く混練して接合用コンパウンドを作
成した。実施例1と同様な形状のSiC棒を用い、得ら
れた各接合用コンパウンドを用いて、実施例1と同様に
して2本のSiC棒の端面接合した。次いで、100℃
で乾燥した後、窒素ガス雰囲気中で1000℃で加熱処
理しSiC接合体を得た。得られた各SiC接合体につ
いて、実施例1と同様にして、それぞれ、各初期引張強
度(X)及び熱サイクル後引張強度(Y)を測定した。
その結果を表2に示した。また、得られたSiC接合体
の接合部の外観を顕微鏡で拡大観察した。その結果を、
表2に外観として示した。上記実施例及び比較例より明
らかなように、シリコン粉末及びSiC粉末の添加重量
比率が、ポリヘキサメチルシクロシラザンに対して2未
満または20を超える場合は、初期強度が100MPa
以下であり、外観も良好でないことが分かる。
【0018】
【表2】
【0019】実施例19 実施例1で用いたヘキサメチルシクロシラザン4g、実
施例1で使用したポリメチルカルボシラン1.2g及び
平均粒径10μmのシリコン粉末16gを、キシレン6
gと良く混練して接合用コンパウンドを作成した。作成
した接合用コンパウンドを用い、図1に示したような構
造のシリコン製ウェーハ熱処理用ボート(シリコン接合
構造体)を組み立てた。ここで、溝付き角柱状のシリコ
ン部材1のシリコン板2に接合する端部3は,図2のよ
うにホゾ状に加工してある。この端部3に上記作成した
接合用コンパウンドを塗布し、乾く前にシリコン板2の
穴部4と嵌め合わせた。組み立て後、1000℃で乾燥
させた後、アルゴンガス雰囲気中にて1200℃まで加
熱処理した。得られたウェーハ熱処理用ボートにウェー
ハを装着し、酸素中で1000℃で30分熱処理して表
面を酸化させた。この酸化膜をフッ酸洗浄し、酸化膜を
溶かし、不純物濃度を分析した。一方、比較として高純
度の石英ガラス製のボートを用いて、同様にウェーハ酸
化処理行い、その酸化膜の純度を分析した。その結果、
両者とも、Al、Fe、Na、Caの濃度は、1×10
15原子/cm3 以下の高純度であった。
【0020】
【発明の効果】本発明は上記のように構成され、所定量
のポリヘキサメチルシクロシラザン及びポリメチルカル
ボシラン並びにシリコン及び/またはSiC粉末を、所
定量の溶媒に溶解して形成したセラミックス接合用コン
パウンドは、被接合セラミックス部材を良好な高純度、
高耐熱性、高耐薬品性等に優れる接合部を形成すると共
に、各部材が強固に接合したセラミック接合体を容易に
安定して得ることができる。また、本発明のセラミック
ス接合用コンパウンド及びセラミック接合体は、セラミ
ックス粉末の以外は、主にSi、O、N、C及びHの元
素から構成されるポリヘキサメチルシクロシラザン及び
ポリメチルカルボシラン化合物を構成成分として用いる
ため、半導体汚染源を構成することがなく、半導体素子
製造工程の各種セラミック部材の接合材や充填材として
も有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で作成したウエーハ熱処理用ボ
ートの外観を示す斜視図である。
【図2】同ウエーハ熱処理用ボートの接合端部の構造を
拡大して示す斜視図である。
【符号の説明】
1 溝付き角柱状シリコン部材 2 シリコン板 3 端部 4 穴部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−257075(JP,A) 特開 昭57−67083(JP,A) 特開 昭53−134744(JP,A) 特開 昭57−22179(JP,A) 特開 昭62−227981(JP,A) 特開 平3−159968(JP,A) 特開 平6−345565(JP,A) 特開 平6−256067(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 37/00 C09J 183/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)平均分子量800以上のポリヘキ
    サメチルシクロシラザン、(B)ポリメチルカルボシラ
    ン、及び(C)シリコン及び/またはSiC粉末が、
    (A):(B):(C)=1:0.05〜0.5:2〜
    20の重量比で溶媒と混合されてなることを特徴とする
    セラミックス接合用コンパウンド。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のセラミックス接合用コン
    パウンドを用いて各セラミック部材を接着した後、10
    00℃以上で加熱処理して接合してなることを特徴とす
    るセラミック接合体。
  3. 【請求項3】 セラミック部材がシリコンウェーハ処理
    用の部材である請求項2記載のセラミック接合体。
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