JPH09293685A - 縦型ウエハボート - Google Patents

縦型ウエハボート

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JPH09293685A
JPH09293685A JP5998397A JP5998397A JPH09293685A JP H09293685 A JPH09293685 A JP H09293685A JP 5998397 A JP5998397 A JP 5998397A JP 5998397 A JP5998397 A JP 5998397A JP H09293685 A JPH09293685 A JP H09293685A
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wafer boat
support
vertical
silicon carbide
plate
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JP5998397A
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Taro Uchiyama
太郎 内山
Takashi Tsukamoto
隆志 塚本
Jiro Nishihama
二郎 西浜
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱応力で破損せず、十分な強度を有し、軽量で
ハンドリングが容易であり、炉内の温度変化を軽減でき
る縦型ウエハボートを提供する。 【解決手段】炭化ケイ素質の一対の環状をなす端板5
1、52と複数本の支柱53a〜53dを一体化し、全
長Eを800mm 以上とし、端板51、52と支柱5
3a〜53dとの接合部のコーナーに炭化ケイ素を肉盛
りする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハを例
えば低圧CVD装置などの縦型熱処理炉に挿入する際
に、半導体ウエハを支持するための縦型ウエハボートに
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエハは、酸化、拡散、膜形成等
を目的として、各種の熱処理炉に入れて処理されるが、
半導体ウエハを多数枚支持して熱処理炉への出し入れを
行うための支持具として、ウエハボートが使用されてい
る。このウエハボートとしては、熱処理炉の構造によっ
て、半導体ウエハを横方向から出し入れするようにした
横型ボートと、半導体ウエハを上方又は下方から出し入
れするようにした縦型ボートとが知られている。
【0003】半導体ウエハの表面に窒化シリコン膜等を
形成する際に用いられる低圧CVD装置では、縦型のも
のが多く、縦型ウエハボートに挿入支持させた多数枚の
半導体ウエハを、500〜850℃に保持された反応室
に下方から挿入して処理を行っている。このため、ウエ
ハボートは、高温の反応室と低温の外部との間を往復す
ることになり、繰返し熱応力を受ける。
【0004】更に、低圧CVD装置などの縦型熱処理炉
の下端の挿入口には、水冷ジャケットなどの冷却構造が
設けられていることもあり、ウエハボートの下部と上部
との間に大きな温度差が生じ、熱応力による破損が懸念
されている。このため、特に長尺な縦型熱処理炉のウエ
ハボートにおいては、ウエハボートの下端部に、輻射熱
の遮断を目的とする5cm以上の高さがある台座を設け
たものが使用されている。
【0005】この種の縦型ウエハボートとしては、例え
ば図3に示す構造のものが、特公平6−105693号
に開示されている。このウエハボート10は、炭化ケイ
素でできた治具本体20と、炭化ケイ素からなり、治具
本体20の下端部に接合あるいは嵌合などの適宜の手段
により連結された下部板状体30と、炭化ケイ素からな
り、治具本体20の上端部に接合によって連結された上
部板状体40とを有する。
【0006】図3のウエハーボードの治具本体20は、
略半筒状に形成されており、その側壁の内周面に対して
熱処理すべき半導体ウエハを支持するための複数(例え
ば4つ)の突条部21a〜21dが縦方向に形成されて
いる。突条部21a〜21d間には、治具本体20の熱
衝撃による破損を防止すると共に、治具本体20を軽量
化しかつウエハボードの熱容量を削減して熱伝達を良好
にするために、その側壁に適宜の数の窓部22a〜22
cが形成されている。そして、突条部21a〜21dに
は、それぞれ複数のウエハ支持溝23a〜23dが穿設
されている。
【0007】下部板状体30は、治具本体20の下部に
連結された第1の板状体31と、熱処理炉の載置台に載
置するための第2の板状体32と、第1、第2の板状体
31、32の間を連結する中空筒体33とで構成されて
いる。しかし、単に第1の板状体のみからなるウエハボ
ードも一般的である。
【0008】そして、このウエハボート10は、治具本
体20の下部と、下部板状体30の第1、第2の板状体
31、32及び中空筒体33とに亙って、これらを一箇
所において半径方向に切離するスリット24、31b、
33b(第2の板状体32のスリットは図示せず)が形
成されている。このスリットは、下部板状体30の熱応
力による破壊を防止するためのものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の縦型ウエハボー
トにおいて、下部に別体の台座を配置する場合は、ウエ
ハボートの下面と台座との接触面がCVDの析出膜で付
着してしまい、これを剥すときに微細な粉塵が発生する
ため、半導体ウエハを汚染するという問題があった。
【0010】また、台座をウエハボートの下面に設け
た、いわゆる台座付のウエハボートにおいては、上記の
ような問題は生じないが、台座があることにより重量が
大きくてハンドリング性が悪く、熱容量が大きいため、
ウエハボートを炉内に挿入したときに炉内の温度変化が
大きい他、台座内に反応ガスが滞留するためのパティキ
ュレートが発生しやすいという問題があった。
【0011】更に、特公平6−105693号に提案さ
れたウエハボートでは、少なくとも下部板状体30にス
リットを設けて熱応力を緩和することを特徴にしてい
る。
【0012】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、その目的は、熱衝撃に耐える
十分な強度を有し、軽量でハンドリングが容易であり、
酸洗浄が容易で、炉内の温度変化を軽減できる縦型ウエ
ハボートを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、上下に配設された一対の環状をなす端板
と、これらの端板を連結する複数本の支柱と、前記支柱
に形成された、半導体ウエハを挿入支持させるための支
持溝とを備え、全体が炭化ケイ素を主成分とする材質か
らなる、全長が800mm以上の一体化接合構造体とさ
れ、前記端板と前記支柱との接合部のコーナーに炭化ケ
イ素を主成分とする肉盛りが形成されていることを特徴
とする縦型ウエハボートである。
【0014】本発明の縦型ウエハボートは、上下の端板
が一枚の環状板からなり、台座を有しないので軽量であ
り、ハンドリングが容易になると共に、熱容量が小さい
ので、炉内に挿入したときの温度変化を小さくできると
いう利点がもたらされる。
【0015】また、従来は、ウエハボートの上下の温度
差による熱応力を軽減して破損を防止するため、ウエハ
ボートの下端に台座を設けて温度差を少なくすることが
必須であると考えられていたが、本発明者は、端板と支
柱との接合部のコーナーが鈍角となるように炭化ケイ素
を肉盛りしておくことにより、熱応力の集中を避けら
れ、全長が800mm 以上であることによって、ウエ
ハボートの上下の温度差が数百度となっても、熱応力に
よる破損を十分に防止できることを見出した。
【0016】すなわち、上方の端板が高温になって熱膨
張するが、下方の端板は低温下にあるためそれほど膨張
しないため、互いに平行に支持された支柱が上方で開く
ように変形させられる。炉への出し入れに伴いウエハボ
ードに生じる熱応力は、端板と支柱の接合部のコーナー
に集中する。しかし、端板と支柱との接合部のコーナー
が鈍角に形成されていることにより、上記接合部のコー
ナーにおける熱応力の集中を避けられる。また、全長が
800mm 以上あることによって、支柱の上記変形の
度合いが緩和され、ウエハーボードの熱応力による破損
を十分に防止できることがわかった。
【0017】なお、本発明において、前記端板は、環状
板の内径が外径に対して30〜80%の大きさとされ、
厚さが4〜15mmとされていることが好ましい。内径
を上記範囲とすることにより、十分な大きさの反応ガス
の流入路を確保できる他、支柱を一体的に保持するのに
必要とされる強度を確保することができる。また、環状
板の厚さを上記範囲とすることにより、軽量にして十分
な強度を確保でき、熱容量を小さくして、炉内に挿入し
たときの炉内の温度変化を小さくすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のウエハボートの構成部品
は、炭化ケイ素粉末を原料として、公知の方法により製
造できる。その好ましい一例を挙げると、炭化ケイ素粉
末に有機バインダを添加したスラリーを、鋳込み成形、
押出し成形等の方法によって所要の形状に成形し、この
生成形体(グリーン)を必要に応じて切断加工し、焼成
する。更に、得られた焼結体を加工、更には接合してか
らケイ素を含浸させ、最終加工を行って、目的とする形
状の部品を製造する。なお、生成形体の段階で加工や接
合を行い、ケイ素を含浸することもできる。
【0019】図1には、こうして作られた炭化ケイ素を
材質とする部材を接合して製造した本発明の縦型ウエハ
ボートの一実施態様が示されている。
【0020】図1に示すように、この縦型ウエハボート
50は、上下に配置された環状をなす一対の端板51、
52と、これらの端板51、52を連結する複数本、こ
の実施例の場合4本の支柱53a、53b、53c、5
3dとを有している。
【0021】上下の端板51、52は、中心に開口51
a、52aを有し、周辺の対向する二箇所には円弧状の
切り欠き51b、52bが設けられている。強度を確保
しつつ軽量にできるように、開口51a、52aの内径
Aは、端板51、52の外径Bに対して30〜80%の
大きさとすることが好ましい。同様に、端板51、52
の厚さCは、4〜15mmとすることが好ましい。な
お、端板51、52及び開口51a、52aの形状は、
必ずしも円形である必要はなく、必要に応じて楕円形、
方形等の形状を採用することもできるが、熱応力の集中
を避けられるように、角部のない丸みを帯びた形状とす
るのが好ましい。また、切り欠き51b、52bは、ウ
エハボート50を低圧CVD装置等にセットするときの
位置決めのためのものであるが、端板51、52の複数
個所に穿設した小孔等で位置決めを行うようにしてもよ
い。なお、端板51、52には外周面から開口51a、
52aに連通する半径方向のスリットを設けてもよい。
しかし、強度が低下し、ハンドリング中等に破損する恐
れがあり、また酸洗浄が行いにくい等のため、端板には
かかるスリットを設けない環状板にすることが好まし
い。
【0022】支柱53a、53b、53c、53dは、
半導体ウエハを側方から挿入できるように、端板51、
52の外周に沿って所要の間隔で接合されている。支柱
53a、53b、53c、53dには、半導体ウエハを
挿入支持するための支持溝54a、54b、54c、5
4dが、それぞれ対応する高さの位置に、上下方向に所
定の間隔で多数形成されている。これらの支持溝54
a、54b、54c、54dに図示しない半導体ウエハ
が挿入され、上下に多数支持される。
【0023】なお、上下端部に近い、いくつかの支持溝
54a、54b、54c、54dには、炭化ケイ素等か
らなる図示していない断熱板やダミーウエハを挿入し、
温度条件等が一定となりにくい上下の端部を除いた部分
に半導体ウエハを挿入するようにする。上下端部近傍の
ダミーウエハや断熱板を挿入するための支持溝と、中間
の半導体ウエハを挿入するための支持溝とは、溝幅や寸
法精度を変えてもよい。半導体ウエハを挿入するための
支持溝は、溝幅が比較的狭く、高い寸法精度を要求され
るので、ウエハボードの焼結後に機械加工によって形成
する必要があるが、断熱板を挿入するための支持溝は、
溝幅が比較的広く、寸法精度もそれほど要求されないの
で、生成形体の状態で形成しておくこともできる。
【0024】また、支柱53a、53b、53c、53
dの太さは、半導体ウエハの大きさや、溝の深さ、ウエ
ハボートの高さ等によって十分な強度が得られるように
設定される。通常、各支柱はその断面積を65〜250
mm2 とするのが好ましい。
【0025】縦型ウエハボート50の全長Eは、800
mm 以上、特には1000mm以上とするのが好まし
い。これは、上方部分と下方部分との温度差によって、
支柱53a、53b、53c、53dが変形したとき、
その曲げ応力を十分に緩和できるようにするためであ
る。すなわち、支柱53a、53b、53c、53dの
長さが800mm 以上あれば、上記変形が緩くなるた
め、低圧CVD装置等に適用したときの上下の温度勾配
による破損の原因となる熱応力を低減できる。
【0026】図2(a)、(b)には、ウエハボードの
支柱53a、53b、53c、53d(以下4本を総称
するときは支柱53とする)と、上方の端板51の接合
部の構造が例示されている。なお、下方の端板52と支
柱53との接合部の構造も同じにすることが好ましい。
【0027】端板51には、支柱53が嵌合する凹部5
1cが形成されている。この凹部51cに、支柱53の
上端を嵌入すると共に、その接触面とコーナーに、スラ
リー状の炭化ケイ素粉末からなる接着剤55を塗布して
組立て、溶融ケイ素を含浸させることによって、支柱5
3と端板51とが接合されている。接着剤55として
は、炭化ケイ素粉末と有機バインダに水を混合したスラ
リーが好ましく使用できる。その固化方法としては、ス
ラリーを塗布した後に焼結して固化させるか、あるいは
端板51と支柱53とが生成形体のときに接合し、次い
でケイ素を含浸させる方法が採用される。
【0028】炭化ケイ素の接着剤55が、端板51と支
柱53との接合部のコーナーに肉盛りされている。この
場合、図2(a)に示すように、その縦断面形状は、直
角三角形であり、その斜辺と支柱のなす角の補角θが鈍
角になるようにすることが応力緩和の点で好ましい。こ
の角度θは、110 °以上が特に好ましい。またその
断面積は、小さすぎると応力の緩和が十分でなく、大き
すぎるとガスの流路が阻害されるのでいずれも好ましく
ない。好ましい断面積は1〜15mm2 である。
【0029】また、別の態様としては、図2(b)に示
すように、肉盛りの縦断面形状を外面に凹んだ円弧状と
し、その接線が端板の面および支柱の面となるようにそ
れらに接触する。この場合、円弧の半径Rは、2〜5m
mとするのが好ましい。なお、肉盛りする部位は、端板
と支柱のとの接合コーナー全てに行うことが好ましい
が、必要に応じて一部のコーナに行っても良い。
【0030】図4には、本発明の縦型ウエハボート50
を低圧CVD装置60に挿入した状態が図示されてい
る。
【0031】この低圧CVD装置60は、金属缶体61
と、その内周に貼られた断熱材62と、この断熱材62
の内周に半分埋設されて装着されたヒータ63とを有す
る。金属缶体61の内部には、アウターチューブ64及
びインナーチューブ65からなる二重管66が配置され
ている。金属缶体61及び二重管66の下端開口は、ホ
ルダ68によって気密的に保持されている。ホルダ68
の挿入口69には、図示しない駆動装置によって昇降動
作する金属の蓋体70が開閉可能に配置され、この蓋体
70の上にウエハボート50が設置されるようになって
いる。なお、ウエハボート50には、多数の半導体ウエ
ハWが挿入支持されている。
【0032】また、ホルダ68には、ガスの導入排出口
67が設けられている。なお、ホルダ68の内部には、
図示しない水冷ジャケットが設置され、ホルダ68の熱
損傷を防止するようにしている。
【0033】したがって、半導体ウエハWが多数挿入支
持されたウエハボート50は、蓋体70の上に載置さ
れ、蓋体70を上昇させることによって、低圧CVD装
置60内に挿入される。被膜の形成が終了すると、蓋体
70を下降させてウエハボート50を低圧CVD装置6
0内から取り出す。このため、ウエハボート50は、高
温の低圧CVD装置60内と、低温の外部との間を往復
移動させられて温度サイクルを受け、低圧CVD装置6
0内に配置された状態では、水冷ジャケット等によって
低温に維持されるホルダ68等に近接した下方部分と、
ヒータ63によって500〜850℃に加熱される上方
部分との間の大きな温度勾配によって熱応力を受ける。
しかし、本発明のウエハボートによれば、前述の特徴を
有することにより、上記温度サイクル及び熱応力に十分
に耐えることがわかった。
【0034】
【実施例】炭化ケイ素粉末75重量%と、有機バインダ
としてのメチルセルロース7重量%及び水18重量%と
を混合したスラリーを、石膏型に鋳込み成形後、切断加
工して端板及び支柱の生成形体を得た。この生成形体の
状態で、上記端板及び支柱を嵌着させ、その接合部に成
形に使用したものと同じスラリーからなる接着剤を塗布
し、1800℃にて60分間焼成して、炭化ケイ素の焼
結体を得た。この炭化ケイ素焼結体に、常法に従ってケ
イ素を含浸させ、最後に溝等を機械加工して、図1に示
したウエハボート50を作成した。
【0035】このウエハボート50は、端板51、52
の開口51a、52aの内径Aが100mm、端板5
1、52の外径Bが230mm、厚さCが5mmであ
り、また、支柱53a、53b、53c、53dの長さ
が1190mm、太さが12mm×17mm(断面は2
04mm2 )であり、全長Eは1200mmであった。
また、図2(b)に示すように、肉盛りの縦断面形状
は、外面に凹んだ円弧状であり、端板の面および支柱の
面が、ほぼ接線となるようにそれらに接触していた。そ
の円弧の半径Rは約4mmであった。
【0036】このウエハボート50を、図4に示した構
成の800℃に保持された低圧CVD装置に導入し、C
VD被膜の形成作業を2回行なったが、熱応力によって
破損することはなかった。また、構造が簡単で軽量であ
るため、台座付の従来品に比べてハンドリングが容易で
あり、酸洗浄も容易であった。
【0037】また、多数回繰返し使用したときの耐久性
を検証するため、上記ウエハボートを低圧CVD装置に
挿入するときのウエハボートの各部分の温度変化を測定
し、有限要素法を適用して、発生すると予測される最大
引張り応力の計算を行ったところ、最大引張り応力は接
合部のコーナーに発生し、その値は1.5kg/mm2
と計算された。この引張り応力は、炭化ケイ素材料の破
断強度である23kg/mm2 と比べて十分小さく、繰
返しこの引張り応力を受けても、熱応力破損が起きない
ことを確かめた。なお、この有限要素法の計算に用いた
材料特性は、弾性率3.5×104kg/mm2 、ポア
ソン比0.24、比熱0.14cal/g℃、熱伝導率
50kcal/m・hr・。K 、熱膨張率4.5×1
-6/℃、密度3.0g/cm3 である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の縦型ウエ
ハボートによれば、上下の端板が一枚の環状板からなっ
ていて、いわゆる台座を有しないため、軽量でハンドリ
ングが容易になると共に、炉内に挿入したときの炉内の
温度変化を小さくできるという利点がもたらされる。更
に、端板と支柱との接合部のコーナーに炭化ケイ素の接
着剤が肉盛りが形成され、全長が800mm 以上とさ
れていることにより、ウエハボートの上下の温度差が数
百度程度になっても、熱応力とその集中による破損を十
分に防止することができ、例えば低圧CVD装置等の熱
処理炉に繰り返し挿入しても、十分な耐久性がある。更
にまた、台座を有せず、構造が簡単であるから、ウエハ
ボートの製造における歩留まりが向上し、酸洗浄等が容
易であり、パーティクルの発生も少ない。端板に半径方
向にスリットのない環状板を採用すると、強度が向上す
るのでハンドリング等における破損を生じることはない
うえ、酸洗浄が更に容易となるので、特に好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による縦型ウエハボートの一実施例を示
す斜視図である。
【図2】同縦型ウエハボートの部分拡大断面図である。
【図3】従来の縦型ウエハボートの一例を示す斜視図で
ある。
【図4】本発明による縦型ウエハボートが適用される低
圧CVD装置の一例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
50 縦型ウエハボート 51、52 端板 51a、52a 開口 53a、53b、53c、53d 支柱 54a、54b、54c、54d 支持溝 55 接着剤

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下に配設された一対の環状をなす端板
    と、これらの端板を連結する複数本の支柱と、前記支柱
    に形成された、半導体ウエハを挿入支持させるための支
    持溝とを備え、全体が炭化ケイ素を主成分とする材質か
    らなる、全長が800mm以上の一体化接合構造体とさ
    れ、前記端板と前記支柱との接合部のコーナーに炭化ケ
    イ素を主成分とする肉盛りが形成されていることを特徴
    とする縦型ウエハボート。
  2. 【請求項2】 前記肉盛りの平均縦断面積は、1〜15
    mm2 である請求項1記載の縦型ウエハボート。
  3. 【請求項3】 前記肉盛りの縦断面形状は、直角三角形
    であり、その斜辺と支柱のなす角の補角は、鈍角である
    請求項1記載の縦型ウエハボート。
  4. 【請求項4】 前記肉盛りの縦断面形状は、外面に凹ん
    だ円弧状であり、端板の面および支柱の面が接線となる
    ように接触している請求項1記載の縦型ウエハボート。
  5. 【請求項5】 前記端板には半径方向にスリットのない
    環状板である請求項1記載の縦型ウエハボート。
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