JP3154770B2 - 窒化けい素セラミックス接合体 - Google Patents

窒化けい素セラミックス接合体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒化けい素セラミック
ス部材どうしが接合されてなる窒化けい素セラミックス
接合体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にセラミックスは硬度が高く、優れ
た耐熱性、耐蝕性、耐薬品性、耐磨耗性等を有してお
り、これらの特長を利用した構造部材としての研究開発
がすすめられている。わけても、窒化けい素セラミック
スは、ガスタービン、ファンブレードライナーなどのよ
うに高温下での使用において高強度かつ耐磨耗性が要求
される部材や、溶融金属や化学反応管の耐蝕ライニング
部材などに好適な材料として利用されている。
【0003】しかし、窒化けい素セラミックスはこれを
一体的に成形して複雑な形状の部材にするのが困難なた
め、従来ではこのような部材を作製する場合、比較的単
純形状のセラミックス部材を複数接合し、所望する一個
の複雑形状のセラミックス製品とするのが有益な手法と
されている。ところで、複雑形状の窒化けい素セラミッ
クス接合体を作製するにあたり、セラミックス同士を接
合する方法としては、有機系接着剤を使用する接着剤法
や、セラミックス表面をメタライズし、ろう材を用いて
接合するろう材法などが従来より知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
接合法によって得られた窒化けい素接合体では以下に述
べる不都合がある。接着剤法によって作製された接合体
では、有機系接着剤の使用温度が200℃と低いことか
ら接合体自身の使用温度も低温域に限られてしまい、ま
た接合強度も10Kg/mm2 以下であり、使用範囲
が限定されてしまうといった不満がある。また、ろう材
法により作製された接合体では、前記接着剤法によって
得られた接合体に比べて高温域まで大きな強度を示すも
のの、酸化雰囲気中においてはその使用温度がせいぜい
600℃以下であり、窒化けい素セラミックスが特長と
する800℃以上の使用に耐えられないといった不満が
ある。
【0005】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、高温下での使用でも十分
な接合強度を有する窒化けい素セラミックス接合体を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
記載の窒化けい素セラミックス接合体では、2種以上の
窒化けい素セラミックス部材が接合されてなる窒化けい
素セラミックス接合体であって、これら部材間の接合相
カルシウム、アルミニウム、イットリウム又はイット
リウムとディスプロシウム、けい素、酸素、窒素からな
ることを前記課題の解決手段とした。また、請求項2記
載の窒化けい素セラミックス接合体では、前記接合相に
おけるカルシウム量が4〜15重量%、アルミニウム
が1〜10重量%、イットリウム又はイットリウムとデ
ィスプロシウムの量が2〜20重量%、けい素量が18
〜52重量%、窒素量が2〜35重量%、残りが酸素で
あることを前記課題の解決手段とした。
【0007】以下、本発明の窒化けい素セラミックス接
合体を詳しく説明する。本発明者は前記目的を達成すべ
く、以下のことを調べ、本発明に至った。酸化カルシウ
と二酸化けい素系ガラスに窒化けい素を添加してこれ
を接合剤とし、この接合剤を用いて酸化アルミニウム
、酸化イットリウム又は酸化イットリウムと酸化ディ
スプロシウムとを焼結助剤とする窒化けい素セラミック
スを接合した場合、接合剤中のカルシウムが窒化けい素
セラミックスに拡散し、一方窒化けい素セラミックス側
から接合相側へ窒化けい素セラミックスの助剤成分が拡
散する。
【0008】そして、このようにして得られた接合体に
おける接合相の組成を調べたところ、接合相はカルシウ
ム、アルミニウム、けい素、イットリウム又はイットリ
ウムとディスプロシウム、酸素、窒素からなることを究
明した。ここで、各元素の拡散量は、接合剤の組成に加
え、窒化けい素セラミックスの助剤の種類、量、組織に
依存すると考えられる。しかし、本発明者は接合後の接
合相の組成を調べ、カルシウム量が4重量%以上で15
重量%以下、アルミニウム量が1重量%以上で10重量
%以下、イットリウム又はイットリウムとディスプロシ
ウムの量が2重量%以上で20重量%以下、けい素量が
30重量%以上で60重量%以下、窒素量が2重量%以
上で30重量%以下、残りが酸素よりなる接合相が、ク
ラック、ポア等の欠陥がなく、高い接合強度を有してい
ることを見いだし本発明を完成した。
【0009】本発明の窒化けい素セラミックス接合体
は、少なくとも2種以上の窒化けい素セラミックス部材
が接合されてなる窒化けい素セラミックス接合体であ
り、予め所定組成に調整された接合剤によって部材間の
接合相が形成されるものである。そして、これら部材間
の接合相は、カルシウム、アルミニウム、イットリウム
又はイットリウムとディスプロシウム、けい素、酸素、
窒素からなっている。
【0010】接合相中のカルシウム量としては、4重量
%以上で15重量%以下とするのが好ましく、6重量%
以上で10重量%以下とするのがより好ましい。すなわ
ち、4重量%未満では該接合相と窒化けい素セラミッス
部材との反応性が悪くなり、また15重量%を越えると
接合相の熱膨張率が大きくなってしまい、接合相に窒化
けい素セラミックスとの熱膨張率差によるクラックが発
生してしまう恐れがあるからである。
【0011】アルミニウムは、接合相を形成するための
接合剤の融点を低下させ、より低温での接合を可能とす
るのに有効である。。そして、接合相中のアルミニウム
量としては、1重量%以上で10重量%以下とするのが
好ましく、2重量%以上で5重量%以下とするのがより
好ましい。すなわち、1重量%未満では前述した効果が
十分得られず、10重量%を越えると接合相の熱膨張率
が大きくなり好ましくないからである。また、イットリ
ウム又はイットリウムとディスプロシウムは、二酸化ケ
イ素の分解にともなうガス(SiO)の発生を抑制する
のに有効である。そして、接合相中のイットリウム又は
イットリウムとディスプロシウムの量としては、2重量
%以上で20重量%以下とするのが好ましい。すなわ
ち、2重量%未満では前述したような効果が十分得られ
ず、また20重量%を越えると接合相の熱膨張率が大き
くなり、さらに接合温度が高くなってしまうからであ
る。接合相中のけい素量としては、18重量%以上で5
2重量%以下とするのが好ましく、40重量%以上で5
0重量%以下とするのがより好ましい。すなわち、けい
素量が18重量%未満であると接合相の熱膨張率が大き
くなって、該接合相に縦クラックが発生する恐れがある
からであり、また52重量%を越えると二酸化けい素の
分解に伴うガス(SiO)の発生により接合相に気孔を
生じてしまう恐れがあるからである。
【0012】接合相中の窒素は、接合相の高温強度増加
を図るとともに、該接合相の熱膨張率を低下させて窒化
けい素セラミックスとの接合時の熱応力を低減させるた
めのものである。そして、接合相中の窒素量としては、
2重量%以上で35重量%以下とするのが好ましく、1
2重量%以上で20重量%以下とするのがより好まし
い。すなわち、12重量%未満においては前述した効果
が十分得られず、また35重量%を越えると接合温度が
高くなり過ぎ、好ましくないからである。
【0013】このような接合相を有してなる接合体を得
るには、まず、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、酸
化イットリウム又は酸化イットリウムと酸化ディスプロ
シウム、二酸化けい素の各粉末を所定比で混合し、さら
にこれに所定量の窒化けい素粉末を添加して混合し、接
合剤とする。次いで、この接合剤を接合する窒化けい素
セラミックス部材の接合面に塗布し、続いてセラミック
ス部材を合わせた後、加熱して接合剤を焼結し、窒化け
い素セラミックス接合体を得る。
【0014】
【実施例】本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
る。まず、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、二酸化
けい素、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化デ
スプロシウム(Dy2O3)の各粉末を適宜な割合で混合
配合し、次にこの混合物を溶融、急冷しさらに粒径10
μm〜0.5μm程度に粉砕して4種類の混合酸化物粉
末を作製した。
【0015】次いで、これら混合酸化物粉末に粒径5μ
m〜0.1μm程度の窒化けい素紛末を添加混合して4
種の接合剤を得、さらに得られた接合剤にそれぞれ市販
のスクリーンオイルを加えてペースト化した。次に、得
られたペースト化接合剤を二枚の矩形板状窒化けい素セ
ラミックス(厚さ20mm、縦25mm、横25mm)
のうち一方の接合面に塗布し、その後接合面どうしを合
わせて窒素雰囲気中1500℃で加熱接合し、表1に示
す組成の接合相(1〜4)を有する4種類の窒化けい素
セラミックス接合体を得た。
【0016】得られた接合体を切り出して4種類のJI
S試験片(JIS1604に準ずる)を作製し、これら
を4点曲げ試験(JIS1604に準ずる)により80
0℃での高温曲げを測定し、これを接合強度としてその
結果を表1に併記した。
【0017】◎
【表1】 得られた結果より、本発明の実施例である接合体は、8
00℃において45.3〜51.0Kg/mm2の十分
な接合強度を有していることが確認された。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明の窒化けい素
セラミックス接合体は、窒化けい素セラミックス部材間
が接合相により強固に接合して高強度接合体となり、か
つ高温下での使用にも十分耐え得るものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−91086(JP,A) 特開 昭58−84186(JP,A) 特開 平5−148051(JP,A) 特開 昭62−226867(JP,A) 特開 平4−265280(JP,A) 特開 平5−148048(JP,A) 特開 平5−148050(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 37/00 - 37/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2種以上の窒化けい素セラミ
    ックス部材が接合されてなる窒化けい素セラミックス接
    合体であって、これら部材間の接合相がカルシウム、ア
    ルミニウム、イットリウム又はイットリウムとディスプ
    ロシウム、けい素、酸素、窒素からなることを特徴とす
    る窒化けい素セラミックス接合体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の窒化けい素セラミックス
    接合体において、前記接合相におけるカルシウム量が4
    〜15重量%、アルミニウム量が1〜10重量%、イッ
    トリウム又はイットリウムとディスプロシウムの量が2
    〜20重量%、けい素量が18〜52重量%、窒素量が
    2〜35重量%、残りが酸素であることを特徴とする窒
    化けい素セラミックス接合体。
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