JP2983049B2 - 積層チップ・インダクタの製造方法 - Google Patents
積層チップ・インダクタの製造方法Info
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Description
性体シートを積層・焼成してなる積層チップ・インダク
タの製造方法に関するものである。
4図は従来の積層チップ・インダクタの素子の分解斜視
図である。
は、サイコロ状の素子10と、この素子10の両端部に各々
形成された一対の外部電極20,20とからなる。
うに、複数枚の未焼成の磁性体シート12と、この未焼成
の磁性体シート12の上に各々形成された導電体パターン
14とからなる。
等の磁性体粉末をバインダーで結合させて、厚さ50μm
程度のシート状に形成したものが使用されている。
インダーで混練して形成した導電性ペーストが使用され
ている。
を積層したときに接続されてコイル状になるように、換
言すれば、コイルを所定長さ毎に切断してバラバラにし
たような形状になっている。
4は磁性体シート12に形成されたスルーホール(図示せ
ず)を介して相互に接続され、全体としてコイル状にな
っている。
ターン14a,14bの端末16は素子10の端面に表われてお
り、ここで外部電極20,20と電気的に接続されている。
パターン14の焼成収縮率とはできるだけ近似させ、磁性
体シート12と導電体パターン14との間、すなわち磁性体
と導電性との間にデラミテーション(剥離)が生じない
ようにしてある。
て製造される。
合・分散させた後、800℃程度の温度で仮焼してフェラ
イト粉末を生成させる。
ラリーとし、このスラリーをポリエステルフィルム上に
ドクターブレード法等によって所定の厚さで塗布し、乾
燥後、所定サイズに切断して未焼成の磁性体シート12を
複数枚得る。
ーホールを形成し、更にAgペーストからなる導電体パタ
ーン14を各パターン毎に印刷する。
る。前記スルーホールは隣り合う導電体パターン14の端
部同士が重なる場所に形成されており、導電体パターン
14にはこの積層によりスルーホールを介してスパイラル
状に接続される。
イコロ状に裁断して未焼成の積層体チップ(素子)を形
成する。
導電体パターン14a,14bの端末16が表われている端面に
外部電極用のAgペーストを塗布し、この未焼成の積層体
チップを外部電極用のAgペーストとともに900℃程度の
温度で焼成して、外部電極20,20が形成された積層チッ
プ・インダクタを得る。
度で焼成し、その後、この積層体チップの端面に外部電
極用のAgペーストを焼き付けて、外部電極20,20が形成
された積層チップ・インダクタを得る。
近付け、その後磁石を除去した場合、磁石を近付ける以
前のインダクタンス(以下、L値という)と、磁石を除
去した後のL値とが異なる。
した交流電流を流し、その後、重畳した直流を除去した
交流電流を流してL値を測定した場合、直流を重畳する
以前のL値と、重畳した直流を除去した後のL値とが異
なる。
が磁気の影響によって膨張収縮する現象(磁歪)によっ
て磁性体と導電体との間に応力が作用し、この応力によ
って磁性体から磁界が生じ、この磁界の影響により生ず
るものと考えられる。
影響によってL値が変化してしまい、安定した品質特性
を保証することができないという問題点を有していた。
安定した電磁気的特性を有する積層チップ・インダクタ
の製造方法を提供することを目的とする。
は、未焼成の磁性体シートと、導電性ペーストからなる
所定形状の導電体パターンとを交互に積層して前記磁性
体シート間に前記導電体パターンを連続的に成形させ、
この積層した未焼成の磁性体シートおよび前記導電体パ
ターンを焼成して、前記未焼成の磁性体シートを磁性体
に変化させ、前記導電体パターンを導電体に変化させる
積層チップ・インダクタの製造方法において、 前記磁性体シートの原料である磁性体粉末の比表面積
を1.0〜10.0m2/g、前記導電体パターンの原料である導
電体粉末の比表面積を0.5〜5.0m2/gとしたことを特徴と
するものである。
ト粉末等の磁性体粉末をバインダーで連結してシート状
に形成したものをいう。
粉をバインダーとともに混練して形成したペーストをい
う。
所定形状、例えば導電体がコイル状の場合はコイルを細
切れに切断したような形状のパターンをいう。
導電体パターンを順次接続して、導電体を磁性体内にお
いて、例えばコイル状に連続的に巻回・形成することを
いう。
ターンを磁性体シートとともに焼成して導体に変化させ
たものをいう。
のは、磁性体粉末の比表面積が1.0m2/g未満の場合は100
0℃以下の温度の焼成で焼結させることができず、また
磁性体粉末の比表面積が10.0m2/gを越える場合は粉末を
製造するのに手間がかかり、コスト高になるからであ
る。
は、磁性体粉末の比表面積を1.0m2/g以上とした場合、
導電体粉末の比表面積を0.5m2/g以上としなければ、磁
性体と導電体の間に剥離を形成させる収縮が得られない
からである。
は、磁性体粉末の比表面積を10.0m2/g以下とした場合、
導電体粉末の比表面積を5.0m2/g以下とすれば、磁性体
と導電体の間に剥離を形成させるに足る収縮が得られる
からである。
粒子の形状を制御することで増減させることができ、粉
末の粒子の形状は粒子の製造方法や製造条件等を変える
ことにより制御することができる。そして、磁性体粉末
や導電体粉末は、BET法でその比表面積を測定し、上述
した特定の数値範囲のものを使用する。
塗布はスクリーン印刷等の印刷手段によって行なうこと
ができる。
した未焼成英の磁性体シートを順次積層して磁性体シー
トと導電体パターンとを積層しているが、磁性体シート
と導電体パターンを直接交互に形成して磁性体シートと
導電体パターンとを積層してもよい。
おいては、導電体粉末の比表面積特定値以上としている
ので、圧縮に対する導電体粉末の抵抗力が大きくなり、
磁性体シートと導電体パターンの積層・圧着の際におけ
る導電体粉末の密度(粉の詰まり具合)の上昇が抑えら
れ、その結果、積層体チップを焼成した際に、導電体パ
ターンの焼成収縮率が磁性体シートの焼成収縮率より大
きくなり、磁性体と導電体の境界の全部または一部にお
いて剥離を生ずる。
ともにボールミルで混合して混合物を得た。
で2時間仮焼して仮焼物(フェライト)を形成させた。
そして、この仮焼物を水とともにボールミルで15時間粉
砕し、乾燥させ、解砕してフェライト粉末を得た。この
フェライト粉末の比表面積をBET法で求めたところ、2.8
m2/gであった。
ルを主成分とするバインダーとをボールミルで混合して
スラリーを形成した。
リエステルフィルム上にドクターブレード法で塗布し、
乾燥させた後、所定の大きさに切断して、所定位置にス
ルーホールを設けた厚さ約50μmの磁性体シートを得
た。
ルカルビトールアセテートからなるバインダー中にAg粉
末(BET法で求めた比表面積は2.2m2/g)を加えて混練
し、Agペーストを作成した。
なる導電体パターンをそのパターン毎にスクリーン印刷
法で印刷した。
トを積層し、500kg/cm2の圧力で加圧・圧着させて、磁
性体シート間を接合一体化させた。
士が重なる場所に形成されており、導電体パターンはこ
の加圧・圧着によりスルーホールを介してスパイラル状
に接続される。
位置でサイコロ状に裁断して多数の積層体チップを形成
した。
除去させ、その後、900℃の温度で1時間焼成した。
ターンの端末が導出されている端面にAgペーストを塗布
し、大気中において700℃の温度で焼き付け、導電体パ
ターンの端末に外部電極が接続形成された状態の多数の
積層チップ・インダクタを形成した。
抜き取り、これらの積層チップ・インダクタの内部にエ
ポキシ樹脂を加圧して含浸させ、加熱してこのエポキシ
樹脂を熱硬化させた後、破断してその破断面を観察した
ところ、第1図に示すように、導電体(導電体パターン
14)と磁性体(磁性体シート12)との間にエポキシ樹脂
の侵入、すなわ空隙18の傾城が認められた。
個を抜き取り、これらの積層チップ・インダクタのL値
を測定したところ、その平均値は7.2μHであった。
個を抜き取り、これらの積層チップ・インダクタに1000
ガウスの磁石を近接させた後、再びL値を測定したとこ
ろ、その平均値は、前記のL値(7.2μH)よりも約2.8
%多い、7.4μHであった。
りの50個を抜き取り、これらの積層チップ・インダクタ
に直流電圧を印加し、50mAの直流を流した後、直流電圧
の印加を除去し、L値を測定したところ、その平均値
は、前記のL値(7.2μH)よりも約1.4%少ない、7.1
μHであった。
を5.5m2/g、導電体パターンの原料であるAg粉末の比表
面積を0.7m2/gとした以外は、実施例1と同様にして積
層チップ・インダクタを形成した。
タの破断面を観察したところ、第2図に示すように導電
体(導電体パターン14)と磁性体(磁性体シート12)と
の間にエポキシ樹脂の侵入、すなわち空隙の形成は認め
られなかった。
ダクタのL値を測定したところ、その平均値は5.5μH
であった。
スの磁石を近接させた後のL値を測定したところ、その
平均値は、先の測定で得られたL値(5.5μH)より27.
3%少ない4.1μHであった。
直流を流した後、直流電圧の印加を除去して測定したL
値は、先の測定で得られたL値(5.5μH)より22%少
ない4.0μHであった。
性体シートの焼成収縮率より大きいので、積層体チップ
の焼成の際に、磁性体と導電体がその境界の全部または
一部において剥離する。
において剥離しているので、磁性体が境磁界により膨張
収縮(磁歪)を生じた際に、磁性体と導電体との間に作
用する応力が小さくなる。
頼性の高い積層チップ・インダクタを得ることができ
る。
図、第2図は比較例1に係る積層チップ・インダクタの
断面図、第3図は従来の積層チップ・インダクタの斜視
図、第4図は従来の積層チップ・インダクタの分解斜視
図である。 10……素子 12……磁性体シート 14……導電体パターン 14a,14b……最外の導電体パターン 16……導電体パターンの端末 18……空隙 20,20……外部電極
Claims (1)
- 【請求項1】未焼成の磁性体シートと、導電性ペースト
からなる所定形状の導電体パターンとを交互に積層して
前記磁性体シート間に前記導電体パターンを連続的に成
形させ、この積層した未焼成の磁性体シートおよび前記
導電体パターンを焼成して、前記未焼成の磁性体シート
を磁性体に変化させ、前記導電体パターンを導電体に変
化させる積層チップ・インダクタの製造方法において、 前記磁性体シートの原料である磁性体粉末の比表面積を
1.0〜10.0m2/g、前記導電体パターンの原料である導電
体粉末の比表面積を0.5〜5.0m2/gとしたことを特徴とす
る積層チップ・インダクタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2250927A JP2983049B2 (ja) | 1990-09-20 | 1990-09-20 | 積層チップ・インダクタの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2250927A JP2983049B2 (ja) | 1990-09-20 | 1990-09-20 | 積層チップ・インダクタの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04130607A JPH04130607A (ja) | 1992-05-01 |
JP2983049B2 true JP2983049B2 (ja) | 1999-11-29 |
Family
ID=17215091
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2250927A Expired - Lifetime JP2983049B2 (ja) | 1990-09-20 | 1990-09-20 | 積層チップ・インダクタの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2983049B2 (ja) |
-
1990
- 1990-09-20 JP JP2250927A patent/JP2983049B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
第10回武井セミナーテキスト(期日:平成2年7月20日〜21日 場所:(財)加藤科学振興会軽井沢研修所 主催:武井セミナー運営委員会) |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04130607A (ja) | 1992-05-01 |
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