JPH08236354A - 積層インダクタ - Google Patents

積層インダクタ

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JPH08236354A
JPH08236354A JP6675795A JP6675795A JPH08236354A JP H08236354 A JPH08236354 A JP H08236354A JP 6675795 A JP6675795 A JP 6675795A JP 6675795 A JP6675795 A JP 6675795A JP H08236354 A JPH08236354 A JP H08236354A
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JP
Japan
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laminated
magnetic
inductor
powder
paste
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Pending
Application number
JP6675795A
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English (en)
Inventor
Yoichi Mamiya
洋一 間宮
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高周波においてもLが低下せずQが高い積層
インダクタを供する。 【構成】 積層面と平行な積層体の上・下面に外部電極
5を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波特性に優れた積
層インダクタに関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化により、体積が小さく
信頼性の高い積層インダクタが多く利用されている。こ
の積層インダクタでは、一般に、導体層を積層すること
により形成した積層巻線以外はすべて磁性層を積層して
形成した磁性体部からなり、磁気回路としては閉磁路を
形成している。そのため、このようなインダクタでは、
実効透磁率が高く、従って導体の巻回数が少なくとも高
いインダクタンス(L)が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、電子機器技術の
進歩により、電子機器内で扱われる信号の周波数帯域が
高周波側に広がり、現在その帯域は、数百kHz〜数G
Hzに及んでいる。従って、このような広い周波数帯域
の信号を扱う電子機器に使用される積層インダクタに対
しても、高周波側に広い帯域でLが得られることが要求
されてきている。
【0004】しかしながら、従来の積層インダクタで
は、磁気回路が閉磁路となっているために、インダクタ
の自己共振周波数までは高いLが得られるが、その周波
数を越えるとLは急激に低下し、高周波域ではインダク
タとして全く機能しなくなる、という問題点があった。
【0005】こうした問題点を解決する方法として、積
層インダクタの積層巻線の始端と終端の間に存在する磁
性体部の内、この磁性体部を構成する磁性層の一層以上
を非磁性層で形成し、開磁路構成とすることにより、イ
ンダクタの自己共振周波数を高周波側に移動させ、高周
波帯域で使用可能な積層インダクタを得る方法が提案さ
れている。
【0006】しかし、この方法では、磁性層間に挟まれ
た非磁性層に生じる磁路のギャップにより発生する漏洩
磁束により、外部電極に渦電流損失が生じ、インダクタ
の利得(Q)が低下するという問題点が存在する。
【0007】本発明の技術的課題は、積層インダクタの
導電体による積層巻線の始端と終端間の磁性体部に非磁
性層を挟むことによってインダクタの自己共振周波数を
上げることができたが、一方で、磁路のギャップより発
生する漏洩磁束によりインダクタの利得(Q)が低下す
るという問題を解決して、高周波特性に優れた積層イン
ダクタを供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によると、磁気回
路を開磁路とした積層インダクタにおいて、外部電極で
発生する渦電流損失を抑制するために、積層面と平行な
積層体の両端面に外部電極を形成することにより、広い
周波数帯域でLが大きく、しかも、Qの高い積層インダ
クタが得られる。
【0009】
【作用】導電体によって形成された積層巻線の始端と終
端の間にある磁性体部の一部を非磁性層におきかえて、
磁気回路を開磁路とした積層インダクタの外部電極を、
磁性体部を構成する磁性層と平行な積層体の両端面に形
成する。このようにすると、外部電極を磁性層に挟まれ
た非磁性層から生ずる磁路上のギヤップから遠ざけるこ
とができ、漏洩磁束による渦電流損失の発生を抑制する
ことができる。その結果、高周波帯域で、Qの高い積層
インダクタを得ることができる。
【0010】
【実施例】磁性層用の磁性粉末として、Ni−Zn−C
uフェライト粉末を用意した。粉末の平均粒径は約1μ
mである。この粉末をバインダ、溶剤と表1に示すよう
な比率で配合し、配合物を三本ロールで混練して磁性層
用の磁性粉末ペーストを作製した。
【0011】
【0012】非磁性層用の非磁性粉末としてSiO2
用意した。粉末の平均粒径は約1μmである。この粉末
について、磁性層用ペーストと同様、表1の比率でバイ
ンダ、溶剤と配合し、各々の配合物を三本ロールで混練
して非磁性層用の非磁性粉末ペーストを作製した。
【0013】導電体用の低抵抗金属粉末として、平均粒
径0.5μmのAg粉末を用意した。この粉末を表2の
比率でバインダ、溶剤と配合し、配合物を三本ロールで
混練して積層巻線用の導電体粉末ペーストを作製した。
【0014】
【0015】なお、実施例では、表1及び表2の配合比
でペーストを作製したが、これ以外の成分、配合比で
も、印刷可能なペーストが得られるものであれば良い。
また、実施例では配合物の混練に三本ロールを用いた
が、これ以外にも例えばホモジナイザーやサンドミル等
を用いても良い。
【0016】次に、作製した磁性粉末ペーストを、印刷
法により所定の厚さ(0.5mm)に積層した。その上
に、導電性粉末ペーストと、磁性粉末ペースト及び非磁
性粉末ペーストを用いて、5.5ターンの導電体の積層
巻線を形成するように、印刷積層を行った。このとき、
非磁性層は、導電体により形成された積層巻線の2.5
〜3.5ターン間に計2層形成した。また、一層の積層
厚は、磁性層及び非磁性層では約30μm、導電体では
約15μmで行った。その上に、磁性粉末ペーストを、
印刷法により所定の厚さ(0.5mm)に積層した。全
体の積層厚さは約1.3mmである。
【0017】ここで、上述の方法で作製した積層体にお
ける、導電体からなる積層巻線のリード引出しは、巻線
の両端部を積層方向(積層面と垂直方向)に引出し、外
部電極を積層面と平行な端面に形成できるようにした。
比較例として、従来と同様に、巻線の両端部を積層面と
平行方向に引出し、外部電極が、積層面と垂直な端面に
形成されるようにした積層体も作製した。
【0018】なお、実施例では、導電体の積層巻線の巻
数を5.5ターンとしたが、これ以外の巻数でもよく4
0ターン程度を限度として、必要なLが得られるように
巻数を調整すれば良い。また、非磁性層を、導電体によ
り形成された積層巻線の2.5〜3.5ターン間に計2層
としたが、これ以外の積層条件でも、必要なLと、必要
な周波数帯域にあわせて、積層条件を調整すればよい。
【0019】上述のようにして作製した生の積層体を所
定の大きさに(3mm×1.5mm)に切断して生の積
層体素子とした。この積層体素子を脱バインダ後、90
0℃で同時焼成を行った。
【0020】実施例では、900℃で焼成を行ったが、
およそ850℃〜900℃の範囲であれば良い。また、
実施例では、一つの積層体素子の大きさを3mm×1.
5mmとしたが、それ以外の大きさでもよく、その場
合、導電体の積層巻線の数を調整すればよい。
【0021】上述の焼成した積層体素子に、導電体の積
層巻線のリードが露出している面に、Agを主成分とし
た導電体用ペーストを塗布し、約300℃で焼き付けを
行い、外部電極を形成した。この時、外部電極は、従来
例の巻線の両端部を積層面と平行方向に引出した積層体
素子の焼結体においては、積層面と垂直な端面に形成さ
れ、一方、本発明の巻線の両端部を積層面と垂直方向に
引出した積層体素子の焼結体においては、積層面と平行
な端面に形成した。
【0022】図1に、積層体の構成を示す。図1は本発
明品、図2は従来例である。図1(a)、図2(a)は
積層面から見た図、図1(b)、図2(b)は断面図で
ある。この図からわかるように、磁性層が積層されて形
成された磁性体部1内で導電体が積層巻線2を形成して
いる。そして、非磁性層3が、磁路を分断するように形
成されている。また、図1においては、導電体の積層巻
線の両端部4が積層面と平行方向に引出されているのに
対し、図2においては、導電体の積層巻線の両端部14
が積層面と垂直方向に引出されている。5、15は外部
電極である。
【0023】なお、実施例では、外部電極としてAgを
主成分とした導電性ペーストを用いたが、これ以外に
も、カーボンやCu、Ni等を主成分とした導電性ペー
ストでも良い。
【0024】上述のように作製した積層インダクタの、
周波数とL、周波数とQの関係を、YHP製インピーダ
ンスアナライザーHP4191Aを用いて評価した。図
3は、実施例で作製した積層インダクタの、周波数とL
の関係を示す図である。この図によると、外部電極の位
置によって、Lの値と周波数特性に著しい差は見られな
い。
【0025】図4は、実施例で作製した積層インダクタ
の、周波数とQの関係を示す図である。この図によれ
ば、外部電極を積層面と平行な両端面に設けることによ
り、従来の積層面と垂直な両端面に外部電極を設けたイ
ンダクタよりも、高いQが得られることがわかる。
【0026】なお、実施例では、非磁性粉末としてSi
2を用いたが、それ以外にも、WO3、Ta25、Nb
25、TiO2等の非磁性粉末を単体、或いは、これら
粉末の二種以上を任意の割合で混合した粉末を用いて
も、同様の効果が得られる。また、非磁性粉末として
は、0.5%以下の不純物は含まれていても、同様の効
果が得られる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、導電体による積層
巻線部間の磁性層の内、一層以上を非磁性層として形成
した積層インダクタにおいて、外部電極を磁性層の積層
面と平行に両端面に形成することにより、Qの高い積層
インダクタを得ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層インダクタの構成を示す断面図
で、図1(a)は平面図、図1(b)は側面図である。
【図2】従来例の積層インダクタの構成を示す断面図
で、図2(a)は平面図、図2(b)は側面図である。
【図3】実施例の外部電極位置を変えた場合の、積層イ
ンダクタの周波数とLの関係を示す特性図である。
【図4】実施例の外部電極位置を変えた場合の、積層イ
ンダクタの周波数とQの関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 (磁性層よりなる)磁性体部 2 積層巻線 3 非磁性層 4,14 積層巻線の引出し部 5,15 外部電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟磁性フェライト粉末を含有する磁性粉
    末ペーストと、非磁性金属酸化物粉末を含有する非磁性
    粉末ペーストと、低抵抗金属粉末を含有する導電性粉末
    ペーストとを用いて印刷法によって生の積層体を形成
    し、これを同時焼成して磁性層、非磁性層および導電体
    の積層巻線からなる積層体に外部電極を付してなる積層
    インダクタにおいて、前記外部電極を、積層体の積層面
    と平行な両端面に形成したことを特徴とする積層インダ
    クタ。
JP6675795A 1995-02-28 1995-02-28 積層インダクタ Pending JPH08236354A (ja)

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Cited By (5)

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