JPH09180938A - 積層インダクタおよびその製造方法 - Google Patents

積層インダクタおよびその製造方法

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JPH09180938A
JPH09180938A JP35195595A JP35195595A JPH09180938A JP H09180938 A JPH09180938 A JP H09180938A JP 35195595 A JP35195595 A JP 35195595A JP 35195595 A JP35195595 A JP 35195595A JP H09180938 A JPH09180938 A JP H09180938A
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JP
Japan
Prior art keywords
laminated
ferrite
coil
paste
thickness
Prior art date
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Pending
Application number
JP35195595A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsugi Kawarai
貢 川原井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
Application filed by Tokin Corp filed Critical Tokin Corp
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Publication of JPH09180938A publication Critical patent/JPH09180938A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで、所望の任意のインダクタンス値
が得られる積層インダクタを供すること。 【解決手段】 積層体1のフェライト磁性体2中に形成
されたらせん状の積層コイル3の積層体側面に露出する
部分より積層体の上端側または下端側のフェライト磁性
体層の厚さtを変える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層インダクタに
関し、特に、低コストで、所要のインダクタンス値を容
易に得ることのできる積層インダクタとその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、積層インダクタでは、素子のイ
ンダクタンス値は、フェライト材料の組成に依存する透
磁率や、内部導体コイルの巻数、断面積、更に、コイル
の積層ピッチによって決定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、電子機器の高精
度化により、インダクタンス素子に対してもインダクタ
ンス値の高精度化が要求されている。そのため、様々な
インダクタンス値のインダクタを容易に、しかも低コス
トで製造できる技術が必要となっている。
【0004】しかしながら、所望のインダクタンス値を
得る手段として、フェライト材料の組成を変えるという
方法をとった場合、数多くの組成のフェライト材料を用
意しなければならず、低コストでの製造は極めて難しい
ものとなる。また、ターン数を変えて異なるインダクタ
ンス値のインダクタを作製した場合、得られるインダク
タンスは、ターン数を1ターンピッチでしか変化させら
れないため、とびとびの値であり、所望のインダクタン
ス値は容易に得られないと言う致命的な問題がある。そ
こで、コイルの積層ピッチを変え、ターン数を変えるこ
とによって、インダクタンス値の微細な調整は多少可能
になる。しかしながら、積層ピッチを変えるという方法
を取った場合、一つの製造ロットでは、一定のターン数
にしかできず、従って、一定のインダクタンス値にしか
対応できない。従って、従来の巻線インダクタのよう
に、一つの製造ロットで異なるターン数のインダクタを
提供することができなくなるため、コスト上極めて不利
な状況になる。
【0005】従って、本発明の技術的課題は、フェライ
ト材料の組成を変える等の従来の手段を用いることな
く、所望のインダクタンス値を有する積層インダクタを
低コストで製造する方法を供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、フェライト
磁性体内に形成された積層コイル両端のグリーン積層体
側面への露出端の内、いずれか一方の露出端のある積層
面より積層体の端面にいたるフェライト磁性体の積層方
向の厚さを変えることによって、任意のインダクタンス
値を得ることが可能な積層インダクタを得るものであ
る。なお、この方法による積層コイルの積層ピッチは一
定なので、一つの製造ロットで実効的に複数種のターン
数を持つインダクタが製造可能であり、低コストで素子
を供給できる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、実施例により、本発明の具
体的な構成を説明する。
【0008】(実施例)フェライト粉末としてNi−C
uフェライト粉末を用意した。この粉末をバインダー、
溶剤と共に、表1に示す比率で配合し、配合物を三本ロ
ールで混練して磁性ペーストを作製した。
【0009】
【0010】導体用粉末として、平均粒径0.5μmの
Ag粉末を用意した。この粉末を表2に示す比率でバイ
ンダー、溶剤と配合し、配合物を三本ロールで混練して
導体用ペーストを作製した。
【0011】
【0012】なお、実施例では、フェライト粉末にNi
−Cuフェライト粉末を用いたが、これ以外のフェライ
ト粉末でも、900℃以下で焼成可能のフェライト材料
であれば、同様の効果が得られる。
【0013】また、実施例では、表1及び表2の配合比
でペーストを作製したが、これ以外の成分、配合比で
も、印刷可能なペーストが得られるものであれば良い。
【0014】更に、実施例では、配合物の混練に三本ロ
ールを用いたが、これ以外にもホモジナイザーやサンド
ミル等を用いても良い。
【0015】次に、作製した磁性ペーストを、印刷法に
より所定の厚さ(500μm)になるまで積層した。そ
の上に、作製した導体ペーストと磁性ペーストを用い
て、2.5ターン、3.5ターン、および4.5ターンの
導電体のらせん状の積層巻線をフェライト磁性体中に形
成するよう、印刷積層を行った。
【0016】その上に、磁性ペーストを印刷法により、
厚さを50μmから500μmまで変えて積層すること
により、コイル露出端に比べ、積層体の上方のコイルを
内蔵していないフェライト磁性体層の厚さを変えた積層
体素子を作製した。
【0017】上述の積層体を所定の大きさ(2.4mm
×1.5mm)に切断し、これを脱バインダー後、90
0℃で一体焼成を行った。
【0018】図1は、作製した積層素子(積層コイル
2.5ターン)の内部構造を示している。図1(a)
は、積層コイルを明示した透視図であり、図1(b)は
断面図である。厚さを変えるフェライト磁性体層は、図
1(b)で積層コイルのリードが露出(図では左側)し
ている積層面より上部のtで示す部分である。
【0019】上述の焼成した積層体に、導電体の積層コ
イルのリードが露出している面に、Agを主成分とした
導電性ペーストを塗布し、約300℃で焼き付けを行
い、外部電極を形成した。
【0020】上述のように作製した積層インダクタの周
波数とインダクタンスとの関係を、YHP製インピーダ
ンスアナライザーHP4191Aを用いて、評価した。
【0021】図2は、作製した2.5〜4.5ターンの素
子のコイルリードの露出部に接するフェライト磁性体層
の厚さ(t)と素子のインダクタンス値の関係を示して
いる。Aは4.5ターン、Bは3.5ターン、Cは2.5
ターンの場合をそれぞれ示している。この図によれば、
磁性体層の厚さが300μm以上では、素子のインダク
タンス値は、ほぼ一定であるが、300μm以下では、
磁性層の厚さが少なくなるに従って、インダクタンス値
も減少し、およそ磁性体層の厚さが100μmで、コイ
ルの巻数が1ターン少なく、磁性層の厚さがおよそ30
0μm以上の素子と同等のインダクタンス値になること
が分かる。
【0022】磁性体層の厚さは、磁性ペーストの積層印
刷数によって決まるが、一回の印刷で得られる印刷厚さ
は、およそ5〜20μmであるから、磁性体層の厚さは
5〜20μmピッチで変えることができる。従って、磁
性体層の厚さを変えることによって、1ターンごとにし
か変えられなかったインダクタンス値を、ターン数間を
およそ10〜20に細分割したような、ほぼ連続的なイ
ンダクタンス値を有する素子が得られることになる。
【0023】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、フェラ
イト磁性体内に形成された積層コイル両端の積層体側面
への露出端の内、いずれか一方の露出端に接するフェラ
イト磁性体層の厚さを変えることによって、ターン数の
変化のみでは設定できなかった多様なインダクタンス値
に、素子のインダクタンス値を容易に調整することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の素子の内部構造を示す図、図1
(a)は透視図、図1(b)は断面図。
【図2】本実施例のフェライト磁性体層の厚さと素子の
インダクタンス値との関係を示す特性図。
【符号の説明】
1 積層体 2 フェライト磁性体層 3 積層コイル A 積層コイルのターン数が4.5ターンの特性曲線 B 積層コイルのターン数が3.5ターンの特性曲線 C 積層コイルのターン数が2.5ターンの特性曲線 t フェライト磁性体層の厚さ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェライト粉末を含む磁性ペーストと導
    電性金属粉末を含む導体ペーストとを印刷法によって積
    層して、フェライト磁性体内に導電体の積層コイルを内
    蔵せしめたグリーンの積層体を形成し、これを同時焼成
    してなる積層インダクタにおいて、前記積層コイル両端
    の積層体側面への露出端の、いずれか一方の露出端と積
    層方向端部側のフェライト磁性体の厚さが異なることを
    特徴とする積層インダクタ。
  2. 【請求項2】 フェライト粉末、および銀、又は銅の導
    電性金属粉末を、それぞれ合成樹脂バインダーを用いて
    ペーストとし、これらを印刷法によって積層して、フェ
    ライト磁性体内に導電体の積層コイルを内蔵するグリー
    ンの積層体を形成し、前記積層コイルの積層体側面への
    コイル両端の露出端の、いずれか一方の露出端より積層
    方向端部側のフェライト磁性体の厚さを変えることによ
    って、インダクタンス値を制御することを特徴とする積
    層インダクタの製造方法。
JP35195595A 1995-12-26 1995-12-26 積層インダクタおよびその製造方法 Pending JPH09180938A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002299123A (ja) * 2001-03-30 2002-10-11 Sumitomo Special Metals Co Ltd 積層型インダクタンス素子
KR100487625B1 (ko) * 2002-06-12 2005-05-03 정환명 매그 페이스트의 제조 방법
KR100644788B1 (ko) * 2003-12-12 2006-11-15 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 적층 세라믹 전자부품
JP2008041833A (ja) * 2006-08-03 2008-02-21 Sony Corp プレーナインダクタの製造方法及び検査方法

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