JPH05326241A - フェライト焼結体、チップインダクタ部品、複合積層部品および磁心 - Google Patents
フェライト焼結体、チップインダクタ部品、複合積層部品および磁心Info
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- JPH05326241A JPH05326241A JP4148516A JP14851692A JPH05326241A JP H05326241 A JPH05326241 A JP H05326241A JP 4148516 A JP4148516 A JP 4148516A JP 14851692 A JP14851692 A JP 14851692A JP H05326241 A JPH05326241 A JP H05326241A
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Abstract
−Cu系、Ni−Zn系またはCu−Zn系のフェライ
トにB2 O3 が50ppm以上1000ppm 未満の範囲内
で添加されているか、または特定組成比のSiO2 −B
2 O3 −PbO−ZnO−Al2 O3 系ガラスが250
〜4000ppm の範囲内で添加されているフェライト焼
結体である。また、フェライト磁性層と内部導体とを積
層して構成されるインダクタ部を有するチップインダク
タ部品であって、前記フェライト磁性層が上記フェライ
ト焼結体で構成されているチップインダクタ部品、およ
びこのチップインダクタ部品を少なくとも有する複合積
層部品である。さらに、この焼結体から構成されている
磁心である。 【効果】磁心および積層型チップインダクタにおけるμ
i、LおよびQが高い値に保持され、優れた磁心や複合
積層部品が得られる。
Description
いられるフェライト焼結体、この焼結体を磁性材料とし
て用いるチップインダクタ、LC複合部品等の複合積層
部品および磁心に関する。
から各種磁心材料や複合積層部品として用いられてい
る。積層LC複合部品は、セラミック誘電体層と内部電
極層とを積層して構成されるコンデンサチップ体と、フ
ェライト磁性層と内部導体とを積層して構成されるイン
ダクタチップ体とを一体的に形成したものである。この
ような複合積層部品は、体積が小さいこと、堅牢性およ
び信頼性が高いことなどから、各種電子機器に多用され
ている。
常、内部導体用ペースト、磁性層用ペースト、誘電体層
用ペーストおよび内部電極層用ペーストを厚膜技術によ
って積層一体化した後、焼成し、得られた焼結体表面に
外部電極用ペーストを印刷ないし転写した後、焼成する
ことにより製造される。この場合、磁性層に用いられる
磁性材料としては、低温焼成が可能であることからNi
−Cu−Zn系フェライトやNi−Zn系フェライトが
一般に用いられている。
加して、その特性を改質する試みも幾つか提案されてい
る。例えば、特開平2−288307号公報には、Ni
−フェライトにホウケイ酸ガラスを20〜30重量%添
加した磁性体を用いて、自己共振周波数を向上させた積
層インダクタが開示されている。
金属磁性粉末と低融点ガラス粉末の混合物を加圧成型し
たインダクタ部品およびその製造方法が開示されてい
る。さらに、特開平1−110708号公報には、焼結
密度を向上させ機械的強度の改善等のために、フェライ
トにホウケイ酸ガラスを15〜75重量%添加したフェ
ライト焼結体、チップインダクタおよびLC複合部品が
開示されている。
て種々の特性の改善を図った技術が知られている(特開
昭51−151331号公報、米国特許第454050
0号明細書、特開昭58−135133号公報、特開昭
58−135606〜135609号公報等)。
て、その特性を改質する試みはこれまでに種々なされて
きたが、磁心やチップインダクタにおけるμi、Lおよ
びQの特性を十分に向上させることのできるガラスの配
合系はこれまで知られていなかった。
向上し得るガラスの配合系を見い出すべく鋭意検討した
結果、磁心またはチップインダクタの磁性材料としてN
i−Cu−Zn系フェライトを用い、これに特定のガラ
スを特定量範囲で添加することにより、上記特性を向上
させることができることを突き止めた。
ライト焼結体におけるフェライト中の特定ガラスの含有
量を所定範囲内に設定して、μi、LおよびQを高い値
に保持することにある。
(1)〜(6)の本発明によって達成される。
3種を含むフェライト焼結体であって、原料段階におけ
るフェライト材料にB2 O3 を50ppm以上1000ppm
未満の範囲内で添加して焼結したフェライト焼結体。
3種を含むフェライト焼結体であって、原料段階におけ
るフェライト材料に、SiO2 :0.1〜15重量%、
B2O3 :10〜40重量%、PbO:0.1〜40重
量%、ZnO:20〜70重量%およびAl2 O3 :0
〜6重量%を含有するガラスを250〜4000ppmの
範囲内で添加して焼結したフェライト焼結体。
0〜52mol%、NiO:0〜50mol%、CuO:0〜2
0mol%およびZnO:0〜50mol%である上記(1)ま
たは(2)のフェライト焼結体。
層して構成されるインダクタ部を有するチップインダク
タ部品であって、前記フェライト磁性層が上記(1)な
いし(3)のいずれかのフェライト焼結体で構成されて
いることを特徴とするチップインダクタ部品。
層して構成されるチップインダクタ部を少なくとも有す
る複合積層部品であって、前記フェライト磁性層が上記
(1)ないし(3)のいずれかのフェライト焼結体で構
成されていることを特徴とする複合積層部品。
のフェライト焼結体で構成されていることを特徴とする
磁心。
るNi−Cu−Zn系フェライト成分中にB2 O3 が5
0ppm以上1000ppm 未満、好ましくは200〜90
0ppm 、より好ましくは400〜800ppm の範囲内で
添加されているか、あるいはSiO2 :0.1〜15重
量%、好ましくは3〜12重量%、B2 O3 :10〜4
0重量%、好ましくは20〜35重量%、PbO:0.
1〜40重量%、好ましくは3〜20重量%、ZnO:
20〜70重量%、好ましくは45〜65重量%および
Al2 O3 :0〜6重量%のSiO2 −B2 O3 −Pb
O−ZnO−Al2 O3 系のガラスが250〜4000
ppm 、好ましくは1000〜2000ppm の範囲内で添
加されていることを必要とする。これらガラス成分の含
有量が上記範囲内において初めて磁気特性μi、Lおよ
びQの顕著でかつ臨界的な向上効果が認められる。
を所定量添加することによりμiが向上する理由は、低
融点化合物によって液相焼結を形成し、焼結性が向上す
ると共に、フェライトの粒成長を低温から促進させるた
めと考えられる。一方、Q特性が向上する理由として
は、フェライト焼結体の比抵抗が向上することにより、
フェライト磁気損失中の渦電流損失が小さくなるためと
考えられる。
Zn系、Ni−Cu系、Ni−Zn系、Cu−Zn系の
いずれかであれば、それ以外に特に制限はなく、目的に
応じて種々の組成のものを選択すればよいが、例えば、
Fe2 O3 :40〜52mol%、特に45〜50mol%、N
iO:0〜50mol%、特に3〜40mol%、CuO:0〜
20mol%、特に5〜15mol%およびZnO:0〜50mo
l%、特に6〜33mol%の組成範囲内であることが好まし
い。
2 O3 の析出により、焼結性が悪くなると共に焼結体の
比抵抗が低くなるため、μi、Qの劣化の原因となり、
好ましくない。また、NiO量の多い高周波の組成領域
の組成においては、Fe2 O3 が多すぎると同様な現象
が生じてくる。
クタでは、焼結温度が850〜920℃程度に設定され
るため、充分な焼結性が得られないと磁気特性だけでな
く信頼性に欠け、好ましくないが、上記の組成範囲では
良好な焼結性が得らる。この場合、CuO量が適量範囲
より多い場合には、フェライトの結晶組織が不均一とな
り、μiおよびQ特性の劣化原因となる。Fe2 O3 量
とCuO量とが固定されている場合は、フェライトの適
用周波数と磁気特性はNiO量とZnO量によって決定
される。ZnO量が多くNiO量が少ない組成において
は低周波数で高μi組成となり、一方ZnO量が少なく
NiO量の多い組成では高周波で低μi組成となる。な
お、ZnO量が適量範囲より多くなると、フェライトの
キュリー点が100℃以下となり、実用上、信頼性に欠
けるため、好ましくない。
B2 O3 またはSiO2 −B2 O3−PbO−ZnO−
Al2 O3 系のガラスの添加効果は、フェライトの組成
によって下記の様な変化が観られる。すなわち、ZnO
量が多くNiO量の少ない適用周波数400KHz付近
の組成領域では、特にμiの向上が著しい。また、適用
周波数1MHz 付近の組成領域では、μi、Q共に向上が
著しい。さらに、NiO量が多くZnO量の少ない30
〜70MHz 付近の組成においては、本来のμiが小さい
ことから、μiQ積の向上も比較的小さい。
ライト組成との関係において、ZnO量が多い組成領域
ではμiQ積が大きく向上し、従ってこのガラス組成に
おいてはフェライトのZnOが主成分であることがμi
Q積を向上させることになる。
−ZnO−Al2 O3 系ガラスの単独添加による場合の
フェライト組成との関係では次のような傾向が観られ
る。
適量より多くなるとフェライトの焼結性が劣化し、μi
Q積が小さくなる。また、ガラス中のPbOの成分が適
量より多くなるとAgを導体とする積層チップインダク
タでは、導体の直流抵抗やAgの拡散、断線の原因とな
る。さらに、ガラス中のAl2 O3 の成分が適量より多
くなるとフェライトの焼結性が劣化し、μiQ積が小さ
くなる。
ェライト焼結体を用いたフェライトチップインダクタ部
品を少なくとも有する複合積層部品は、優れた性能を有
し、電子部品として多くの用途を有し得るものである。
に説明する。本発明の複合積層部品の好適実施例である
積層LC複合部品を図1に示す。
1は、セラミック誘電体層21と内部電極層25とを積
層して構成されるコンデンサチップ体2と、フェライト
磁性層31と内部導体35とを積層して構成されるイン
ダクタチップ体3とを一体化したものであり、表面に外
部電極51を有する。
31の材質としては、Ni−Cu−Zn系、Ni−Cu
系、Ni−Zn系あるいはCu−Zn系のフェライトを
用いる。この他、Co、Mn等が全体の5wt% 程度以下
含有されていてもよく、またCa、Si、Bi、V、P
b等が1wt% 程度以下含有されていてもよい。
導電材は、インダクタとして実用的なQを得るためには
抵抗率の小さいことが必要であるので、Agを主体とす
る導電材を用いることが好ましい。この際、銀の含有量
が90重量%以上のもの、特に純度99.9重量%以上
の純銀を用いることが好ましい。このように、特に純銀
を用いることにより比抵抗をきわめて小さくすることが
できる。
は、従来公知の構造とすればよく、外形は通常ほぼ直方
体状の形状とする。そして図1に示されるように、内部
導体35は磁性層31内にて通常スパイラル状に配置さ
れて内部巻線を構成し、その両端部は各外部電極51、
51に接続されている。
ーン、すなわち閉磁路形状は種々のパターンとすること
ができ、またその巻数も用途に応じ適宜選択すればよ
い。また、インダクタチップ体3の各部寸法等には制限
はなく、用途に応じ適宜選択すればよい。
0μm 程度、巻線ピッチは通常10〜400μm 程度、
巻数は通常1.5〜50.5ターン程度とされる。ま
た、磁性層31のベース厚は通常100〜500μm 程
度、内部導体35、35間の磁性層厚は通常10〜10
0μm 程度とする。
層21には特に制限がなく種々の誘電体材料を用いてよ
いが、焼成温度が低いことから、酸化チタン系誘電体を
用いることが好ましい。また、その他、チタン酸系複合
酸化物、ジルコン酸系複合酸化物、あるいはこれらの混
合物を用いることもできる。また、焼成温度を低下させ
るために、ホウケイ酸ガラス等のガラスを含有させても
よい。
に応じNiO、CuO、Mn3 O4、Al2 O3、Mg
O、SiO2 等、特にCuOを含むTiO2 等が、チタ
ン酸系複合酸化物としては、BaTiO3 、SrTiO
3、CaTiO3 、MgTiO3やこれらの混合物等が、
ジルコン酸系複合酸化物としては、BaZrO3 、Sr
ZrO3 、CaZrO3 、MgZrO3 やこれらの混合
物等が挙げられる。
る導電材に特に制限はなく、Ag、Pt、Pd、Au、
Cu、Niや、例えばAg−Pd合金など、これらを1
種以上含有する合金等から選択すればよいが、特にA
g、Ag−Pd合金などのAg合金等が好適である。
は、従来公知の構造とすればよく、外形は通常ほぼ直方
体状の形状とする。そして図1に示されるように、内部
電極層25の一端は外部電極51に接続されている。
に制限はなく、用途等に応じ適宜選択すればよい。な
お、誘電体層21の積層数は目的に応じて定めればよい
が、通常1〜100程度である。また、誘電体層21の
一層あたりの厚さは、通常20〜150μm 程度であ
り、内部電極層25の一層あたりの厚さは、通常5〜3
0μm 程度である。
構成する導電材に特に制限はなく、例えば、Ag、P
t、Pd、Au、Cu、NiやAg−Pd合金などのこ
れらを1種以上含有する合金等から選択すればよいが、
特にAg、Ag−Pd合金などのAg合金等が好適であ
る。また、外部電極51の形状や寸法等には特に制限が
なく、目的や用途等に応じて適宜決定すればよいが、厚
さは、通常100〜2500μm 程度である。
限がなく、目的や用途等に応じて適宜選択すればよい
が、通常(1.6〜10.0mm)×(0.8〜15.0
mm)×(1.0〜5.0mm)程度である。本発明の複合
積層部品は、前述したLC複合部品に限定されるもので
はなく、前述した構成を一部に有するものであれば、こ
の他各種の複合積層部品であってもよい。
は、ペーストを用いた通常の印刷法やシート法により製
造することができる。
にして作製する。
O、ZnO、CuO、Fe2 O3 等の各種粉末を、所定
量ボールミル等により湿式混合する。こうして湿式混合
したものを、通常スプレードライヤーにより乾燥し、そ
の後仮焼する。得られた仮焼材に所定量のB2 O3 また
はSiO2 −B2 O3 −PbO−ZnO−Al2 O3系
のガラスを添加し、これを通常は、ボールミルで粉体粒
径0.01〜0.5μm 程度の粒径となるまで湿式粉砕
し、スプレードライヤーにより乾燥する。
ース等のバインダと、テルピネオール、ブチルカルビト
ール等の溶剤と混練してペースト化する。なお、B2 O
3 やガラスを仮焼結前に添加すると、その成分が蒸発し
やすくなるので仮焼後に添加することが好ましい。
に制限はなく、上記したようなフェライト誘電体層の組
成に応じて各種誘電体材料あるいは焼成により誘電体と
なる原料粉末を選択し、各種バインダおよび溶剤と混練
して調製すればよい。
よびチタン酸系複合酸化物等を構成する酸化物を用いれ
ばよく、対応する酸化物誘電体の組成に応じ、Ti、B
a、Sr、Ca、Zr等の酸化物を用いればよい。また
これらは焼成により酸化物になる化合物、例えば炭酸
塩、硫酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、有機金属化合物等を
用いてもよい。
0.1〜5μm 程度のものが用いられる。
ていてもよい。
種ガラスや酸化物を含有させてもよい。
ト、および外部電極用ペーストは、それぞれ、上記した
各種導電性金属、合金、あるいは焼成後に上記した導電
材となる各種酸化物、有機金属化合物、レジネート等
と、上記した各種バインダおよび溶剤とを混練して作製
する。
剤の含有量に特に制限はなく、通常の含有量、例えば、
バインダは1〜5wt% 程度、溶剤は10〜50wt% 程度
とすればよい。また、各ペースト中には、必要に応じて
各種分散剤、可塑剤、誘電体、絶縁体等から選択される
添加物が含有されていてもよい。これらの総含有量は、
10wt% 以下であることが好ましい。
えば、まず、磁性層用ペ−ストおよび内部導体用ペ−ス
トをPET等の基板上に積層印刷する。
ストを用いてグリーンシートを形成し、この上に内部導
体用ペーストや内部電極層用ペーストを印刷した後、こ
れらを積層してグリーンチップを形成してもよい。この
場合、磁性層に隣接する誘電体層は直接印刷すればよ
い。
ップに印刷ないし転写し、磁性層用ペースト、内部導体
用ペースト、誘電体層用ペースト、内部電極層用ペース
トおよび外部電極用ペーストを同時焼成する。
部電極用ペーストを印刷して焼成することもできる。
0〜900℃とすることが好ましい。また、焼成時間
は、0.05〜5時間、特に0.1〜3時間とすること
が好まい。焼成は、PO2 =1〜100%で行なう。
は、通常500〜700℃程度、焼成時間は、通常10
分〜3時間程度であり、焼成は通常、空気中で行なう。
り酸素を過剰に含む雰囲気中で熱処理を行なうことが好
ましい。
よって、Cu、Zn等の金属やCu2 O、Zn2 O等の
抵抗が低い酸化物の形で析出した物や析出していた物を
CuO、ZnO等の抵抗が高く実害のない酸化物の形で
析出させることができる。このため部品の回路抵抗がよ
り一層向上する。
最後の焼成後に行なうことが好ましい。
付けるための焼成とを同時に行う場合は、この焼成の時
およびこの焼成の後、チップ体の焼成後に外部電極を焼
き付けるための焼成を行なう場合は、外部電極を焼き付
ける時や外部電極を焼き付けた後に所定の熱処理を行な
うことが好ましい。なお、後者のように2度焼成を行な
う場合は、場合によっては、さらにチップ体の焼成時や
チップ体の焼成後に熱処理を行なってもよい。
00%、より好ましくは50〜100%、特に好ましく
は100%が好ましい。前記範囲未満では、Cu、Z
n、Cu2 O、ZnO等の析出を抑制する能力が低下す
る。
は、通常、焼成時や外部電極の焼き付け時に同時に行わ
れるため、熱処理温度や保持時間等の諸条件は、焼成条
件や外部電極焼き付け条件と同様であるが、熱処理のみ
を単独で行う場合、熱処理温度は、550〜900℃、
特に、650〜800℃、保持時間は0.5〜2時間、
特に1〜1.5時間とすることが好ましい。
場合も前記のとおり作製すればよい。
の本発明の複合積層部品は、外部電極に半田付等を行な
うことにより、プリント基板上等に実装され、各種電子
機器等に使用される。
をさらに詳細に説明する。
6.3モル%、CuO:8.7モル%およびZnO:2
5.6モル%となるように原料を混合した。原料の混合
は、ボールミルを用いて湿式混合により行い、ついで、
この湿式混合物をスプレードライヤーにより乾燥し、7
00℃にて仮焼した。この仮焼材にB2 O3 を0〜50
00ppm の範囲で添加し、これをボールミルにて湿式粉
砕した後スプレードライヤーで乾燥し、最終平均粒径
0.1〜0.3μm の粉体を作製した。
た。この成型品を大気中において焼成温度870℃で2
時間焼成してトロイダルコアを作製した。このトロイダ
ルコアの外径は11.1mm、内径は5.1mm、厚みは
2.4mm、巻数は20ターン、線径は0.35mmであ
る。
ルセルロース3.84重量部およびテルピネオール78
重量部を加え、三本ロールにて混練し、磁性体層用ペー
ストとした。
0.8μm のAg100重量部に対し、エチルセルロー
ス2.5重量部およびテルピネオール40重量部を加
え、三本ロールにて混練することにより作製した。
トと内部導体用ペーストとを印刷積層し、印刷積層法に
より、表1に示すようなB2 O3 の含有量の異なる種々
の積層積層型チップインダクタを製造した。
は2時間とし、焼成雰囲気は大気中とした。
は、4.5mm×3.2mm×1.1mmで、巻数は9.5タ
ーンとした。
イダルコアについて、測定周波数1MHz の条件にてμ
i、L(μH)およびQを求めた。得られた結果を表1
に示す。
3 の添加量が50〜1000ppm 未満の範囲内のときは
無添加の場合と比較して、積層型チップインダクタのL
Q積およびトロイダルコアのμiQ積は共に約25%以
上向上している。特に、B2O3 の添加量が200〜9
00、特に400〜800ppm のときに最も向上してお
り、トロイダルコアのμiQ積は無添加の場合と比較し
て約135%、積層型チップインダクタのLQ積は無添
加の場合と比較して約75%以上まで向上している。
6.3モル%、CuO:8.7モル%およびZnO:2
5.6モル%となるように原料を混合した。原料の混合
は、ボールミルを用いて湿式混合により行い、ついで、
この湿式混合物をスプレードライヤーにより乾燥し、7
00℃にて仮焼した。この仮焼材に、SiO2 :10重
量%、B2 O3 :25重量%、PbO:5重量%、Zn
O:59.5重量%およびAl2 O3 :0.5重量%の
組成を有するガラス(以下、ガラスI)を0〜5000
ppm の範囲で添加し、これをボールミルにて湿式粉砕し
た後スプレードライヤーで乾燥し、最終平均粒径0.1
〜0.3μm の粉体を作製した。
型した。この成型品を大気中において焼成温度870℃
で2時間焼成してトロイダルコアを作製した。このトロ
イダルコアの外径は11.1mm、内径は5.1mm、厚み
は2.4mm、巻数は20ターン、線径は0.35mmであ
る。
ルセルロース3.84重量部およびテルピネオール78
重量部を加え、三本ロールにて混練し、磁性体層用ペー
ストとした。
0.8μm のAg100重量部に対し、エチルセルロー
ス2.5重量部およびテルピネオール40重量部を加
え、三本ロールにて混練することにより作製した。
トと内部導体用ペーストとを印刷積層し、印刷積層法に
より、表2に示すようなガラスIの含有量の異なる種々
の積層積層型チップインダクタを製造した。
は2時間とし、焼成雰囲気は大気中とした。
は、4.5mm×3.2mm×1.1mmで、巻数は9.5タ
ーンとした。
イダルコアについて、測定周波数1MHz の条件にてμ
i、L(μH)およびQを求めた。得られた結果を表2
に示す。
Iの添加量が250〜4000ppmの範囲内のときは無
添加の場合と比較して、積層型チップインダクタのLQ
積およびトロイダルコアのμiQ積は共に約25%以上
向上している。特に、トロイダルコアではガラスの添加
量が1500〜2000ppm の範囲ときに約140%以
上まで向上しており、また積層型チップインダクタでは
ガラスの添加量が1000〜1500ppm の範囲とき約
76%以上まで向上している。
6.3モル%、CuO:8.7モル%およびZnO:2
5.6モル%となるように原料を混合した。原料の混合
は、ボールミルを用いて湿式混合により行い、ついで、
この湿式混合物をスプレードライヤーにより乾燥し、7
00℃にて仮焼した。この仮焼材に表3に示す各種ガラ
スを夫々2000ppm の範囲で添加し、これをボールミ
ルにて湿式粉砕した後スプレードライヤーで乾燥し、最
終平均粒径0.1〜0.3μm の粉体を作製した。
II〜Vの組成は下記表3のとおりである。
型した。この成型品を大気中において焼成温度870℃
で2時間焼成してトロイダルコアを作製した。このトロ
イダルコアの外径は11.1mm、内径は5.1mm、厚み
は2.4mm、巻数は20ターン、線径は0.35mmであ
る。
よび測定周波数1MHz の条件におけるμiおよびQ特性
を求めた。得られた結果を表4に示す。
2 −B2 O3 −PbO−ZnO−Al2 O3 系ガラスの
組成が本発明の範囲内のときは、トロイダルコアのμi
Q積は無添加の場合と比較して約137%以上まで向上
している。これに対し、かかるガラスの組成が本発明の
範囲から逸脱している場合には、フェライト焼結体の密
度が低いためにμiおよびQが低く、μiQ積がガラス
無添加の場合に比較して悪くなっている。
を混合して原料粉体を得た。これら原料の混合は、ボー
ルミルを用いて湿式混合により行い、ついで、この湿式
混合物をスプレードライヤーにより乾燥し、700℃に
て仮焼した。この仮焼材に、実施例8で使用したものと
同じガラスIを2000ppm の範囲で添加し、これをボ
ールミルにて湿式粉砕した後スプレードライヤーで乾燥
し、最終平均粒径0.1〜0.3μm の粉体を作製し
た。
型した。この成型品を大気中において焼成温度870℃
で2時間焼成してトロイダルコアを作製した。このトロ
イダルコアの外径は11.1mm、内径は5.1mm、厚み
は2.4mm、巻数は20ターン、線径は0.35mmであ
る。
びにμiおよびQ特性を求めた。なお、測定周波数は、
各フェライト組成においてμiQ積が最も大きい周波数
とした。得られた結果を表6に示す。
イト組成には好適範囲が存在し、Fe2 O3 :40〜5
2mol%、NiO:0〜50mol%、CuO:0〜20mol%
およびZnO:0〜50mol%組成範囲内のときは、トロ
イダルコアのμiQ積は無添加の場合と比較して約70
%以上まで向上している。
u−Zn系、Ni−Cu系、Ni−Zn系、Cu−Zn
系のフェライトにB2 O3 または特定組成比のSiO2
−B2O3 −PbO−ZnO−Al2 O3 系ガラスを所
定範囲内の量で添加したことにより、これを磁心や積層
型チップインダクタに使用した場合には、μi、インダ
クタンスLおよびQが高い値に保持され、従って、この
ようなセラミックインダクタ部品を少なくとも有する複
合積層部品はその性能に優れ、各種電子機器に有用であ
る。
複合部品が示される断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 Ni、CuおよびZnの2種または3種
を含むフェライト焼結体であって、原料段階におけるフ
ェライト材料にB2 O3 を50ppm以上1000ppm 未
満の範囲内で添加して焼結したフェライト焼結体。 - 【請求項2】 Ni、CuおよびZnの2種または3種
を含むフェライト焼結体であって、原料段階におけるフ
ェライト材料に、SiO2 :0.1〜15重量%、B2
O3 :10〜40重量%、PbO:0.1〜40重量
%、ZnO:20〜70重量%およびAl2 O3 :0〜
6重量%を含有するガラスを250〜4000ppm の範
囲内で添加して焼結したフェライト焼結体。 - 【請求項3】 フェライトの組成がFe2 O3 :40〜
52mol%、NiO:0〜50mol%、CuO:0〜20mo
l%およびZnO:0〜50mol%である請求項1または2
のフェライト焼結体。 - 【請求項4】 フェライト磁性層と内部導体とを積層し
て構成されるインダクタ部を有するチップインダクタ部
品であって、前記フェライト磁性層が請求項1ないし3
のいずれかのフェライト焼結体で構成されていることを
特徴とするチップインダクタ部品。 - 【請求項5】 フェライト磁性層と内部導体とを積層し
て構成されるチップインダクタ部を少なくとも有する複
合積層部品であって、前記フェライト磁性層が請求項1
ないし3のいずれかのフェライト焼結体で構成されてい
ることを特徴とする複合積層部品。 - 【請求項6】 請求項1ないし3のいずれかのフェライ
ト焼結体で構成されていることを特徴とする磁心。
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JP14851692A JP3381939B2 (ja) | 1992-05-15 | 1992-05-15 | フェライト焼結体、チップインダクタ部品、複合積層部品および磁心 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114804849A (zh) * | 2022-05-19 | 2022-07-29 | 广东泛瑞新材料有限公司 | 一种镍锌铁氧体磁芯及其制备方法和应用 |
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1992
- 1992-05-15 JP JP14851692A patent/JP3381939B2/ja not_active Expired - Fee Related
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