JP2979018B2 - ラーメン構造の接合部の構築法 - Google Patents

ラーメン構造の接合部の構築法

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JP2979018B2 JP7152687A JP15268795A JP2979018B2 JP 2979018 B2 JP2979018 B2 JP 2979018B2 JP 7152687 A JP7152687 A JP 7152687A JP 15268795 A JP15268795 A JP 15268795A JP 2979018 B2 JP2979018 B2 JP 2979018B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ラーメン構造の
接合部の構築法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建築構造物には、PC部材を現場
で組み立てるラーメン構造が用いられることがある。こ
のラーメン構造の十の字型接合部は、図6に示すよう
に、下PC部材100と上PC部材101とを主筋10
2で連結して配筋し、右横PC部材103と左横PC部
材104とを主筋105で連結して配筋し、コンクリー
ト106を打設して接合するRC造が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来のRC造で
は、例えば地震により十の字型接合部において曲げモー
メントが生じる。このため、下PC部材100には層剪
断力P1が左側へ向けて作用し、上PC部材101には
層剪断力P2が右側へ向けて作用し、右横PC部材10
3は層剪断力P3が上側へ向けて作用し、左横PC部材
104は層剪断力P4が下側へ向けて作用する。このた
め、図7に示すように、層間変位δにより右横PC部材
103及び左横PC部材104の端部が回転し、降伏す
るようになる。このパネルゾーンの剪断破壊と降伏ヒン
ジT1の発生によって接合部の剛性が劣化し、このよう
な接合では、図8に示すように、復元力特性が紡錘形と
ならず履歴面積の小さいループとなり、エネルギー吸収
能が低下しており、地震の消費エネルギーが小さく、耐
震性能が小さい。
【0004】この発明は、かかる点に鑑みてなされたも
ので、地震の消費エネルギーを大きくして、耐震性能が
大きいラーメン構造の接合部の構築法を提供することを
目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するため、この発明は、以下のように構成し
た。請求項1記載の発明は、『下PC部材、上PC部材
及び右横PC部材、左横PC部材を、十の字型に接合す
るラーメン構造の接合部の構築法において、前記下PC
部材の上部には上方に突出するU字定着主筋を設け、前
記上PC部材の下部には下方に突出するU字定着主筋を
設け、さらに前記右横PC部材及び前記左横PC部材の
側部には前記下PC部材及び上PC部材の幅以上に側方
へ突出するU字定着主筋を設け、前記下PC部材のU字
定着主筋と、前記上PC部材のU字定着主筋とを重ね合
わせ、さらに前記右横PC部材のU字定着主筋と、前記
左横PC部材のU字定着主筋とを重ね合わせて十の字型
に重ねて配筋して交差させ、この重ね配筋部にコンクリ
ートを打設して接合し曲げモーメントによる降伏位置を
前記交差部からずらすことを特徴とするラーメン構造の
接合部の構築法。』である。
【0006】この請求項1記載の発明によれば、下PC
部材のU字定着主筋と、上PC部材のU字定着主筋とを
重ね合わせ、さらに右横PC部材のU字定着主筋と、左
横PC部材のU字定着主筋とを重ね合わせて十の字型に
重ねて配筋し、この重ね配筋部にコンクリートを打設し
て接合するから、例えば、地震による曲げモーメントに
より、層剪断力が生じ、層間変位により上下PC部材と
左右横PC部材の交差部が回転し、降伏するようになる
がU字定着主筋を十の字型に重ねて配筋することにより
交差部の回転を抑制し、かつ降伏位置を交差部からずら
すことで、復元力特性が紡錘形を示し、履歴面積の大き
いループとなり、接合部におけるエネルギー吸収能が向
上しており、地震の消費エネルギーが大きく、耐震性能
が向上する。
【0007】請求項2記載の発明は、『下PC部材、上
PC部材及び右横PC部材、左横PC部材を、十の字型
に接合するラーメン構造の接合部の構築法において、前
記下PC部材の上部には上方に突出するU字定着主筋を
厚さ方向に設け、前記上PC部材の下部には下方に突出
するU字定着主筋を厚さ方向に設け、さらに前記右横P
C部材及び前記左横PC部材の側部には前記下PC部材
及び上PC部材の幅以上に側方へ突出するU字定着主筋
を厚さ方向に設け、前記下PC部材のU字定着主筋と、
前記上PC部材のU字定着主筋とを重ね合わせ、さらに
前記右横PC部材のU字定着主筋と、前記左横PC部材
のU字定着主筋とを重ね合わせて十の字型に重ねて配筋
して交差させ、この重ね配筋部にコンクリートを打設し
て接合し曲げモーメントによる降伏位置を前記交差部か
らずらすことを特徴とするラーメン構造の接合部の構築
法。』である。
【0008】この請求項2記載の発明によれば、下PC
部材のU字定着主筋と、上PC部材のU字定着主筋とを
重ね合わせ、さらに右横PC部材のU字定着主筋と、左
横PC部材のU字定着主筋とを重ね合わせて十の字型に
重ねて配筋し、この重ね配筋部にコンクリートを打設し
て接合し、例えば、地震による曲げモーメントにより、
層剪断力が生じ、層間変位により上下PC部材と左右横
PC部材の交差部が回転し、降伏するようになるがU字
定着主筋を十の字型に重ねて配筋することにより交差部
の回転を抑制し、かつ降伏位置を交差部からずらすこと
で、復元力特性が紡錘形を示し、履歴面積の大きいルー
プとなり、接合部におけるエネルギー吸収能が向上して
おり、地震の消費エネルギーが大きく、耐震性能が向上
する。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、この発明のラーメン構造の
接合部の構築法を図面に基づき説明する。図1は建築構
造物に生じる地震による曲げモーメントを示す図、図2
はラーメン構造の接合部の配筋を示す分解図、図3はラ
ーメン構造の接合部を示す断面図、図4はラーメン構造
の接合部の曲げモーメントを示す図、図5は復元力特性
を示す図である。
【0010】図1に示すように、建築構造物1が、PC
部材を用いた薄肉ラーメン構造で施工され、トの字型の
接合部Aと、十の字型の接合部Bとが設けられている。
地震が生じると、建築構造物1には、高い階程大きな地
震力が作用し、それぞれのPC部材に曲げモーメントF
1,F2が生じる。ラーメン構造の十の字型の接合部B
は、図1乃至図3に示すように、柱や壁を構成する下P
C部材10の上部10aには上方に突出するU字定着主
筋11を厚さ方向に設け、柱や壁を構成する上PC部材
12の下部12aには下方に突出するU字定着主筋13
を厚さ方向に設け、さらに梁や床を構成する右横PC部
材14及び左横PC部材16の側部14a,16aには
下PC部材10及び上PC部材12の幅以上に側方へ突
出するU字定着主筋15,17を厚さ方向に設け、下P
C部材10のU字定着主筋11と、上PC部材12のU
字定着主筋13とを重ね合わせ、さらに右横PC部材1
4のU字定着主筋15と、左横PC部材16のU字定着
主筋17とを重ね合わせて十の字型に重ねて配筋し交差
させ、この重ね配筋部にコンクリート18を打設して接
合し曲げモーメントによる降伏位置を前記交差部からず
らす。
【0011】このように、下PC部材10のU字定着主
筋11と、上PC部材12のU字定着主筋13とを重ね
合わせ、さらに右横PC部材14のU字定着主筋15
と、左横PC部材16のU字定着主筋17とを重ね合わ
せて十の字型に重ねて配筋し、この重ね配筋部にコンク
リート18を打設して接合しており、例えば地震により
十の字型接合部Bにおいて曲げモーメントが生じる。
【0012】このため、図4に示すように下PC部材1
0には層剪断力P1が左側へ向けて作用し、上PC部材
12には層剪断力P2が右側へ向けて作用し、右横PC
部材14は層剪断力P3が上側へ向けて作用し、左横P
C部材16は層剪断力P4が下側へ向けて作用する。こ
の右横PC部材14の層剪断力P3により層間変位δが
発生し、この層間変位δにより上下のPC部材10,1
2と左右横PC部材14,16の交差部Cが回転し、降
伏するようになるが、U字定着主筋11,13,15,
17を十の字型に重ねて配筋することにより、交差部C
の回転を抑制し、かつ降伏位置T1を交差部Cからずら
すことができる。このため、図5に示すように、復元力
特性が紡錘形を示し、履歴面積の大きいループとなり、
十の字型の接合部Bにおいてエネルギー吸収能が向上し
ており、地震の消費エネルギーが大きく、耐震性能が向
上する。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明では、下PC部材のU字定着主筋と、上PC部材のU
字定着主筋とを重ね合わせ、さらに右横PC部材のU字
定着主筋と、左横PC部材のU字定着主筋とを重ね合わ
せて十の字型に重ねて配筋し交差させ、この重ね配筋部
にコンクリートを打設して接合し曲げモーメントによる
降伏位置を前記交差部からずらすから、例えば、地震に
よる曲げモーメントにより、層剪断力が生じ、層間変位
により上下PC部材と左右横PC部材の交差部が回転
し、降伏するようになるがU字定着主筋を十の字型に重
ねて配筋することにより交差部の回転を抑制し、かつ降
伏位置を交差部からずらすことができるため、復元力特
性が紡錘形を示し、履歴面積の大きいループとなり、接
合部におけるエネルギー吸収能が向上しており、地震の
消費エネルギーが大きく、耐震性能が向上する。
【0014】請求項2記載の発明では、下PC部材のU
字定着主筋と、上PC部材のU字定着主筋とを重ね合わ
せ、さらに右横PC部材のU字定着主筋と、左横PC部
材のU字定着主筋とを重ね合わせて十の字型に重ねて配
筋し交差させ、この重ね配筋部にコンクリートを打設し
て接合し曲げモーメントによる降伏位置を前記交差部か
らずらすから、例えば、地震による曲げモーメントによ
り、層剪断力が生じ、層間変位により上下PC部材と左
右横PC部材の交差部が回転し、降伏するようになるが
U字定着主筋を十の字型に重ねて配筋することにより交
差部の回転を抑制し、かつ降伏位置を交差部からずらす
ことで、復元力特性が紡錘形を示し、履歴面積の大きい
ループとなり、接合部におけるエネルギー吸収能が向上
しており、地震の消費エネルギーが大きく、耐震性能が
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】建築構造物に生じる地震による曲げモーメント
を示す図である。
【図2】ラーメン構造の接合部の配筋を示す分解図であ
る。
【図3】ラーメン構造の接合部を示す断面図である。
【図4】ラーメン構造の接合部の曲げモーメントを示す
図である。
【図5】復元力特性を示す図である。
【図6】従来の十の字型接合部を示す断面図である。
【図7】従来の十の字型接合部の曲げモーメントを示す
図である。
【図8】従来の十の字型接合部の復元力特性を示す図で
ある。
【符号の説明】
10 下PC部材 11 U字定着主筋 12 上PC部材 13 U字定着主筋 14 右横PC部材 15 U字定着主筋 16 左横PC部材 17 U字定着主筋 18 コンクリート B 接合部
フロントページの続き (72)発明者 源氏 修 東京都練馬区西大泉3−27−21 (72)発明者 今川 憲英 東京都渋谷区神宮前3−27−15 TIS &P内 (56)参考文献 特公 昭52−611(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 1/21 E04B 1/04 E04B 1/58 505

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下PC部材、上PC部材及び右横PC部
    材、左横PC部材を、十の字型に接合するラーメン構造
    の接合部の構築法において、前記下PC部材の上部には
    上方に突出するU字定着主筋を設け、前記上PC部材の
    下部には下方に突出するU字定着主筋を設け、さらに前
    記右横PC部材及び前記左横PC部材の側部には前記下
    PC部材及び上PC部材の幅以上に側方へ突出するU字
    定着主筋を設け、前記下PC部材のU字定着主筋と、前
    記上PC部材のU字定着主筋とを重ね合わせ、さらに前
    記右横PC部材のU字定着主筋と、前記左横PC部材の
    U字定着主筋とを重ね合わせて十の字型に重ねて配筋し
    て交差させ、この重ね配筋部にコンクリートを打設して
    接合し曲げモーメントによる降伏位置を前記交差部から
    ずらすことを特徴とするラーメン構造の接合部の構築
    法。
  2. 【請求項2】下PC部材、上PC部材及び右横PC部
    材、左横PC部材を、十の字型に接合するラーメン構造
    の接合部の構築法において、前記下PC部材の上部には
    上方に突出するU字定着主筋を厚さ方向に設け、前記上
    PC部材の下部には下方に突出するU字定着主筋を厚さ
    方向に設け、さらに前記右横PC部材及び前記左横PC
    部材の側部には前記下PC部材及び上PC部材の幅以上
    に側方へ突出するU字定着主筋を厚さ方向に設け、前記
    下PC部材のU字定着主筋と、前記上PC部材のU字定
    着主筋とを重ね合わせ、さらに前記右横PC部材のU字
    定着主筋と、前記左横PC部材のU字定着主筋とを重ね
    合わせて十の字型に重ねて配筋して交差させ、この重ね
    配筋部にコンクリートを打設して接合し曲げモーメント
    による降伏位置を前記交差部からずらすことを特徴とす
    るラーメン構造の接合部の構築法。
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