JP2970277B2 - シャクナゲ属植物における培養苗条の発根促進法 - Google Patents

シャクナゲ属植物における培養苗条の発根促進法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシャクナゲ属(Rhododen
dron)植物における培養苗条の発根促進法に関する。
【0002】
【従来技術】シャクナゲ属植物は、北半球の寒帯および
温帯に分布し、南アジア、マレーシア、ニューギニア、
オーストラリアなどの山地にも産し、600 余種にのぼ
る。シャクナゲ属植物は、庭園樹のほか鉢植え、切花等
に用いられる。これらのシャクナゲ属植物のクローン増
殖は、種苗の増殖は従来挿し木によって行われてきた。
しかし、このような増殖法は多くの人手と土地を必要と
するばかりでなく、根が損傷を受けやすいという問題点
がある。また近年植物組織培養技術を利用した種苗の増
殖法も行われているが、培養中に発根するために、土壌
への移植時に根が損傷を受けることが多い。
【0003】シャクナゲ属植物の発根促進法の例として
は、Pierik & Steegmans (ScientiaHorticulturae、vo
l.3 、1975) が、樹齢、照度、日長、糖分、植物ホルモ
ン等の条件を各発根を促進する要因について調べてい
る。また、Economou & Read (Journal of the American
Society for Horticultural Science、vol.111 、No.
2、1986) は、床土の種類とpHを各試験を行った。この
結果、床土は、ピートモス:バーミキュライト:パーラ
イト=2:1:1の割合が良く、pHはpH4.0 が最適とい
う結論を得ている。これら2点の報告はいずれも通常の
実生あるいは挿し木による苗を材料としているものであ
り、培養苗条の発根促進法については述べられていな
い。
【0004】また、培養苗条の発根促進法については、
特開昭63-109722 号公報に、吸着剤を含有する培地によ
る方法が示され、また、特開平1-269432号公報にはサイ
トカイニン類植物ホルモンだけを添加した液体倍地を用
いて根を持たない植物苗条を増殖させ、培養液を含浸さ
せた支持材に根を持たない苗条を挿して発根を促進させ
る方法も示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したような、従来
知られている植物種苗の生産方法では、生産工程におい
て根が損傷を受け易く、そのためこのような根部に損傷
のある幼種苗を育成してもその後の成育が悪く歩留まり
が低いという問題がある。また全般的にみて、従来の種
苗生産方法では人手がかかり生産効率が低い。本発明者
等はかかる状況のもとに種苗の生産工程において、発根
させた根が損傷を受けることのないような種苗生産方法
を探索し、これによって活力のある生育安定性の高い種
苗を効率良く生産する方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、シャクナゲ植
物の茎頂部の組織片を第1回目の培養としてオーキシン
系植物ホルモン0.01〜5.0mg/l 、サイトカイニン系植物
ホルモン0.01〜5.0mg/l を含む培地を用いて無菌的に茎
頂部を伸長させ、実質的に根を持たない苗条に培養し、
ついで第2回目の培養としてこの苗条をオーキシン系植
物ホルモン0.01〜5.0mg/l 、サイトカイニン系植物ホル
モン0.01〜5.0mg/l を含む培地に移植し増殖を行い、6
〜7葉を持つ苗条に育成し、この苗条の基部から2〜4
枚の葉を切除し、次いでオーキシン系植物ホルモン0.01
〜5.0 mg/lの溶液に0.5 〜72時間浸漬し、次いで発根
用床土に移植し、苗条を発根せしめて植物体にすること
を特徴とするシャクナゲ属植物における培養苗条の発根
促進法に係るものである。
【0007】以下に本発明をよりさらに詳細に説明す
る。シャクナゲ属植物の組織 本発明に適用できるシャクナゲ属植物としては、アズマ
シャクナゲ、オオバシャクナゲ、キバナシャクナゲ、ツ
クシショクナゲ、ハクサンシャクナゲ、ホソバシャクナ
ゲ、ヤクシマシャクナゲ、ヒカゲツツジ、ゲンカイツツ
ジ、エゾムラサキツツジ、サカイツツジ、バイカツツ
ジ、エゾツツジ、チベットシャクナゲ、ケナシハクサン
シャクナゲ、ホンシャクナゲ、ニッコウキバナシャクナ
ゲ、ウラジロヒカゲツツジ、シロバナサカイツツジ、カ
ラムラサキツツジ、ヤマツツジ、オオシマツツジ、キリ
シマツツジ、ミヤマキリシマサツキ、マルバサツキ、フ
ヨウホウ、ミヤコツツジ、ハンノウツツジ、ブンゴニシ
キ、フジツツジ、オオヤマツツジ、アシタカツツジ、ウ
ンゼンツツジ、ヤクシマツツジ、サクラツツジ、ヨドガ
ワツツジ、チョウセンヤマツツジ、オオムラサキ、キシ
ツツジ、ケラマツツジ、モチツツジ、ムラサキリュウキ
ョウツツジ、テボタン、コメツツジ、オオコメツツジ、
チョウジコメツツジ、サイセカ、ミツバツツジ、トサノ
ミツバツツジ、コバノミツバツツジ、アラゲミツバツツ
ジ、トウゴクミツツジ。ダイセンミツバツツジ、サイコ
クミツバツツジ、コヨスミミツバツツジ、オンツツジ、
アマギツツジ、ジングウツツジ、ゴヨウツツジ、クロフ
ネツツジ、レンゲツツジ、ムラサキヤシオツツジ、アケ
ボノツツジ、アカヤシオ、オオバツツジなどの他、これ
らの栽培品種および種間雑種がある。また、組織培養に
用いる組織片(外植体)としては頂芽及び腋芽の茎頂を
使用することが有効である。
【0008】培地 本発明に使用する培地は植物の組織培養に一般に用いら
れる培地を広く用いることができる。例えば、ムラシゲ
・スクーグ培地、Litvayの培地(LM培地)、Woody pl
ant medium培地(WPM培地)あるいはこれらの培地の
組成を改変した培地などを例示できるが、本発明ではこ
の中でも特にWPM培地、もしくはWPM培地を改変し
た培地を用いるのが好ましい
【0009】植物ホルモン 培地の植物ホルモンとしてはナフタレン酢酸(NA
A)、インドール−3−酢酸(IAA)、インドール−
3−酪酸(IBA)、2,4−シクロロフェノキシ酢酸
(2,4-D )、インドール−3−プロピオン酸(IP
A)、ベンゾフラン−3−酢酸(BFA),フェニル酪
酸(PBA)、およびこれらの誘導体等のオーキシン
類、およびベンジルアデニン(BA)、カイネチン、ゼ
アチン、2−イソペンテニルアデニン(2iP )、(2−
クロル−4−ピリジル)−3−フェニル尿素(4PU)
等のサイトカイニン類を例示できる。
【0010】さらに、発根促進に用いる植物ホルモンと
して、ナフタレン酢酸(NAA)、インドール−3−酢
酸(IAA)、インドール−3−酪酸(IBA)、2,
4−シクロロフェノキシ酢酸(2,4-D )、インドール−
3−プロピオン酸(IPA)、ベンゾフラン−3−酢酸
(BFA),フェニル酪酸(PBA)、およびこれらの
誘導体等のオーキシン類を、例示できる。
【0011】根を持たない苗条の再生 上記の培地にサイトカイニン類とオーキシン類との組合
せによる植物ホルモン及びショ糖を添加した固体もしく
は液体倍地に、表面殺菌を行ったシャクナゲ属植物の茎
頂の組織片を植え付ける。培養条件は室温15〜30℃、10
00〜20000luxの照度で明期10〜16時間、暗期14〜8時間
を与え培養する。組織片を植え付け後約4週間程度で組
織片から苗条の再生が始まり、約8週間後には苗高1〜
2cm程度に伸長する。
【0012】根を持たない苗条の増殖(第1回目の培
養) 上記の培地にサイトカイニン類とオーキシン類との組合
せによる植物ホルモン及びショ糖を添加した固体培地に
表面殺菌を行ったシャクナゲ属植物の組織片を植え付け
る。培養条件は室温10〜30℃、1000〜20000lux、明期12
〜16時間、暗期12〜8時間である。
【0013】根を持たない苗条の増殖(第2回目の培
養) 上記によって再生した根を持たない苗条を、前述の培地
にサイトカイニン類とオーキシン類との組合せによる植
物ホルモン及びショ糖を添加した固体培地に移植する。
培養条件は根を持たない苗条の再生の条件と同様である
が、好ましい条件は室温15〜25℃、5000〜15000lux、明
期12〜16時間、暗期12〜8時間である。
【0014】根を持たない苗条の移植後、1〜3週間程
度で苗条の増殖が始まる。この増殖の仕方は個体によっ
て異なるが、大別して次の2種類になる。1つの増殖形
態は、不定芽を多数形成し、多芽体となり増殖するもの
である。もう1つの増殖形態は、根を持たない苗条の基
部にカルスを形成し、このカルスから不定苗条が再分化
し増殖する。また、この苗条の基部に形成されたカルス
を切取り新鮮培地に移植することによって根を持たない
苗条の再分化及び増殖が図れるものである。
【0015】根を持たない苗条からの発根 上記によって増殖した根を持たない苗条をオーキシン系
植物ホルモン0.01〜5.0 mg/lを添加した溶液に0.5 〜7
2時間浸漬し、発根用培床に移して発根させる。この場
合の床土として具体的にはパーライト、バーミキュライ
ト、鹿沼土、赤玉土、日高砂(火山灰等の火山噴出
物)、畑土、ピートモス、ガラスビーズ、川砂、砂利等
または、これらを混合したものを例示できる。床土は苗
条を支えることのできるものであれば通常どのような形
のものでも、又はどのような材質のものでも構わない。
床土は必要に応じて滅菌処理を行う。この床土に苗条を
適宜間隔を保って1つ1つ挿して発根が行われる。な
お、この時、ビニール、プラスチックなどの非通気性膜
を用いて、床土からの水分の蒸発を防ぎ、高湿度を保つ
処理を行うことが望ましい。
【0016】以下、本発明の方法を実施例に基づいて具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限
定されるものではない。
【実施例】
レンゲツツジ品種Exbury Azalea から選抜された個体外植体とその表面殺菌方法 レンゲツツジの品種Exbury Azalea から選抜された20年
生の個体から茎頂を含む約2cmの長さの枝を切り取って
以下の方法で表面殺菌を行った。70%エタノールで20秒
間浸漬しながら超音波洗浄を行い、続いて0.3 %Tween2
0を含む20倍に希釈したアンチホルミンに3分間浸漬す
る(このうち1分間は超音波洗浄を行う)。この後、滅
菌水で3回すすぎアンチホルミンを洗い流す。
【0017】根を持たない苗条の再生 (培地及び植物ホルモン)一部改変したWPM培地(第
1表)を1/2に希釈し、これにショ糖3%を添加し
た。この培地にサイトカイニン系植物ホルモンとして2
iP 2mg/lとオーキシン系植物ホルモンとしてIAA
0.1mg/lを加え、pH5.4 に調整した。この培地を100ml
容量のガラス製三角フラスコに40mlずつ分注し、さらに
寒天0.7 %を加えオートクレーブによって滅菌した(12
1 ℃、1.2 kg/cm2、15分間)。
【0018】
【表1】 第1表 Woody plant medium(WPM)改変培地の含有成分 Components (mg/l) ────────────────────────── NH4NO3 400 K2SO4 990 MgSO4・ 7H2O 370 CaCl2・ 2H2O 96 Ca(NO3)2 ・ 4H2O 556 KH2PO4 170 H3BO4 6.2 MnSO4・ 4H2O 22.3 ZnSO4・ 7H2O 8.6 CuSO4・ 5H2O 0.025 Na2MoO2・ 2H2O 0.25 CoCl2・ 6H2O 0.025 Na2・ EDTA 37.3 FeSO4・ 7H2O 27.8 myo-Inositole 100.0 Thiamin HCl 0.1 Pyridoxine HCl 0.5 Nicotinic acid 0.5 Glycine 2.0 ──────────────────────────
【0019】(外植体の植え付け及び培養条件)これに
前述の表面殺菌した茎頂を含む枝から成長点を含む1〜
2mmの大きさに茎頂部分を切り取り、1フラスコ当り2
茎頂ずつ植え付け、23℃で16時間明期(2000lux )、8
時間暗期で培養した。茎頂植え付け後、約4週間で苗条
の伸長が認められた。また、8週間後には苗高が1cm程
度に伸長する。
【0020】根を持たない苗条の増殖 (培地及び植物ホルモン)根を持たない苗条の再生に用
いた培地を同様のショ糖、植物ホルモンを含む培地をpH
5.4 に調整し、ミリポアフィルター付のポリカーボネイ
ト製培養ポット(底面積:約44cm2 )に60mlずつ分注
し、さらに寒天0.7 %を加え、オートクレーブによって
滅菌した(121 ℃、1.2 kg/cm2、15分間)。
【0021】(苗条の植え付け及び培養条件)この培地
に前述した根を持たない苗条を1ポット当り5〜7本程
度植え付け、外植体を培養した条件で培養した。増殖培
地移植後4〜8週間程度で根を持たない苗条の根元にカ
ルスが形成させ、このカルスから2〜3本の苗条が再分
化する。また、植え付けた根を持たない苗条の葉腋から
2〜3本程度の不定芽が伸長する。この苗条の根元にで
きたカルスから根を持たない苗条を切除し、成分の同じ
新鮮培地に移植することによって、同様の過程を経て、
根を持たない苗条が増殖できる。また、苗条の根元にで
きたカルスを成分の同じ新鮮培地に移植し、培養するこ
とによって、カルスから苗条の再分化が起こり、苗条の
増殖が図れる。これらの作業を繰り返すことによって、
半永久的に苗条の増殖が図れる。なお、この実施例にお
ける増殖率は4〜6倍である。増殖培地移植後、4〜6
週間で、6〜7葉を持つ根を持たない苗条になる。
【0022】根を持たない苗条の発根 実施例1 上記の根を持たない苗条を、基部から2〜4枚の葉を切
除し、インドール酪酸(IBA) 0.1mg /l溶液に24時間浸漬
し、この苗条を滅菌したバーミキュライトの床土に挿
し、ビニールで覆い、高湿度を保持する。温室内で3ヵ
月間育成し発根率を測定した。その結果を第2表に示し
た。ここで、発根率は以下の方法で算出した。 発根率=〔(発根した苗条数)÷(処理した苗条数)〕
×100 %
【0023】実施例2 実施例1で用いた根を持たない苗条を、基部から2〜4
枚の葉を切除し、IBA 0.1mg/l溶液に24時間浸漬し、
この苗条を滅菌した日高砂小粒(粒径2mm以下)の床土
に挿し、ビニールで覆い、高湿度を保持する。温室内で
3ヵ月間育成し発根率を測定した。その結果を第2表に
示した。ここで、発根率は実施例1の方法で算出した。
【0024】実施例3 実施例1で用いた根を持たない苗条を、基部から2〜4
枚の葉を切除し、IBA 0.1mg/l溶液に24時間浸漬し、
この苗条を滅菌したバーミキュライトと日高砂小粒(粒
径2mm以下)の混合の床土に挿し、ビニールで覆い、高
湿度を保持する。温室内で3ヵ月間育成し発根率を測定
した。その結果を第2表に示した。ここで、発根率は実
施例1の方法で算出した。
【0025】実施例4 実施例1で用いた根を持たない苗条を、基部から2〜4
枚の葉を切除し、IBA 0.1 mg/l溶液に24時間浸漬
し、この苗条を滅菌したバーミキュライトと日高砂大粒
(粒径4mm以下)の混合の床土に挿し、ビニールで覆
い、高湿度を保持する。温室内で3ヵ月間育成し発根率
を測定した。その結果を第2表に示した。ここで、発根
率は実施例1の方法で算出した。
【0026】比較例1 実施例1で用いた根を持たない苗条を、基部から2〜4
枚の葉を切除し、切り口に市販の発根促進剤オキシベロ
ンを塗布し、この苗条を実施例1と同じ床土に挿し、ビ
ニールで覆い、高湿度を保持する。温室内で3ヵ月間育
成し発根率を測定した。その結果を第3表に示した。こ
こで、発根率は実施例1の方法で算出した。この場合の
発根率は実施例1に比べ低下した。
【0027】比較例2 実施例2で用いた根を持たない苗条を、基部から2〜4
枚の葉を切除し、切り口に市販の発根促進剤オキシベロ
ンを塗布し、この苗条を実施例2と同じ床土に挿し、ビ
ニールで覆い、高湿度を保持する。温室内で3ヵ月間育
成し発根率を測定した。その結果を第3表に示した。こ
こで、発根率は実施例1の方法で算出した。この場合の
発根率は実施例2に比べ低下した。
【0028】比較例3 実施例3で用いた根を持たない苗条を、基部から2〜4
枚の葉を切除し、切り口に市販の発根促進剤オキシベロ
ンを塗布し、この苗条を実施例3と同じ床土に挿し、ビ
ニールで覆い、高湿度を保持する。温室内で3ヵ月間育
成し発根率を測定した。その結果を第3表に示した。こ
こで、発根率は実施例1の方法で算出した。この場合の
発根率は実施例3に比べ低下した。
【0029】比較例4 実施例4で用いた根を持たない苗条を、基部から2〜4
枚の葉を切除し、切り口に市販の発根促進剤オキシベロ
ンを塗布し、この苗条を実施例4と同じ床土に挿し、ビ
ニールで覆い、高湿度を保持する。温室内で3ヵ月間育
成し発根率を測定した。その結果を第3表に示した。こ
こで、発根率は実施例1の方法で算出した。この場合の
発根率は実施例4に比べ低下した。
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【発明の効果】本発明に係わるシャクナゲ属植物の培養
苗条における発根促進方法によれば、培養育成の過程に
おいて根が損傷を受けていないので育成速度が速く、し
かも活力の強い安定性に優れた種苗を効率良く生産する
ことができる。また、培養室内での育成期間が短くなる
ためコスト削減にもつながる。
フロントページの続き (56)参考文献 Hortscience,26[5 ](1991)p.594−596 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01H 4/00 BIOSIS(DIALOG) JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャクナゲ属植物の茎頂部の組織片を第
    1回目の培養としてオーキシン系植物ホルモン0.01〜5.
    0mg/l 、サイトカイニン系植物ホルモン0.01〜5.0mg/l
    を含む培地を用いて無菌的に茎頂部を伸長させ、実質的
    に根を持たない苗条に培養し、ついで第2回目の培養と
    してこの苗条をオーキシン系植物ホルモン0.01〜5.0mg/
    l 、サイトカイニン系植物ホルモン0.01〜5.0mg/l を含
    む培地に移植し増殖を行い、6〜7葉を持つ苗条に育成
    し、この苗条の基部から2〜4枚の葉を切除し、次いで
    オーキシン系植物ホルモン0.01〜5.0 mg/lの溶液に0.5
    〜72時間浸漬し、次いで発根用床土に移植し、苗条を
    発根せしめて植物体にすることを特徴とするシャクナゲ
    属植物における培養苗条の発根促進法。
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