JP4403764B2 - 植物組織の発根方法 - Google Patents

植物組織の発根方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4403764B2
JP4403764B2 JP2003336591A JP2003336591A JP4403764B2 JP 4403764 B2 JP4403764 B2 JP 4403764B2 JP 2003336591 A JP2003336591 A JP 2003336591A JP 2003336591 A JP2003336591 A JP 2003336591A JP 4403764 B2 JP4403764 B2 JP 4403764B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rooting
plant
roots
buds
culture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003336591A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005102516A (ja
Inventor
圭一 清水
邦睦 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paper Industries Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paper Industries Co Ltd filed Critical Nippon Paper Industries Co Ltd
Priority to JP2003336591A priority Critical patent/JP4403764B2/ja
Publication of JP2005102516A publication Critical patent/JP2005102516A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4403764B2 publication Critical patent/JP4403764B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)

Description

本願発明は、植物組織を培養して植物個体を得るための方法、特に、植物の定芽、不定芽、茎葉、枝又は葉からの発根率を向上させることのできる植物組織の発根方法に関する。
植林を行うにしろ、育種を行うにしろ、目的に適った形質を持つ均質な苗を大量に増殖するステップは、必ず要求される。このとき苗の大量増殖手段として有用なのが、伝統的な挿し木法や、近年のバイオテクノロジーの発達により生まれた組織培養法である。これらの方法によれば、単に、苗の大量増殖ができるばかりではなく、同一の遺伝的性質を有する植物個体、即ちクローン苗を大量かつ迅速に増殖することができる。
挿し木法においては、増殖しようとする植物の個体から枝や、場合によっては頂芽、腋芽又は葉等を切取って挿し穂とし、これを発根させて苗を生産する。一方、組織培養法において木本植物を大量増殖しようとする場合には、多芽体又は苗条原基を経由することが多い。具体的には、増殖しようとする植物の個体から芽、茎頂点等を切取って培養し、多芽体又は苗条原基を誘導して不定芽や、この不定芽から伸長してくる茎葉を採取し、これを発根させる。つまり、いずれの方法を用いてクローン苗を生産するにしても、発根という過程を経ることとなる。
従って、植物組織の発根性は、クローン苗の生産性に大きな影響を与える。このため、植物組織の発根性を向上させる培養方法が種々検討され、植物ホルモンの適正化(特開平6-189646)や発根促進剤の使用(特開平6-199611)、炭酸ガス濃度や光条件の適正化(特開平8−252038、特開2000−60332)、薬剤による発根前処理(特開平11−243769、特開2002−10710)、発根させる枝や茎葉の基部にキズをつけたり、基部の切断面近傍の表皮を剥離する(特開平11−69912)等の物理的な発根前処理など、多くの方法が提案されている。
特開平6-189646 特開平6-199611 特開平8−252038 特開2000−60332 特開平11−243769 特開2002−10710 特開平11−69912
しかし、上記培養方法によっても、発根性を向上させることが難しい植物の属・種・系統が存在する。このような植物の中には、非常に優れた形質を有するにもかかわらず、クローン苗の大量生産ができないため、未だ産業的に利用されていないものもあった。
本願発明者らは鋭意研究の結果、定芽、不定芽、茎葉、枝又は葉等の植物組織を、根の存在下で培養することにより、当該植物組織からの発根率が向上することを見出し、本願発明を完成した。
即ち、本願発明は、発根率25%以下の難発根性ユーカリ属植物から得られた植物組織と、発根率25%以下の難発根性ユーカリ属植物から得られた根又は発根率25%以下の難発根性ユーカリ属植物から得られた発根苗とを共存培養して、該植物組織から発根させることを特徴とする、ユーカリ属植物組織の発根方法に関する。
なお、本願発明において、植物組織とは根以外の植物組織を、根とは生理的に根としての機能を備えている組織をいう。また、植物体とは、このような根が形成された植物組織のこといい、発根苗やこれが生長した個体も含む意味で用いる。
本願発明によれば、定芽、不定芽、茎葉、枝又は葉等の植物組織からの発根率が向上する。そして、かかる効果は、挿し穂からの発根が難しいとされている、難発根性植物において、一層発揮される。
従って、本願発明によれば、従来の挿し木法により、又は、組織培養法により、有用な形質を有する難発根性植物のクロ−ン苗の大量増殖が産業的に可能となる。
本願発明において、根又は植物体との共存培養に供する植物組織は、どのような植物に由来するものであっても構わない。ユーカリ、マツ、サクラ、アカシア、ヤマモモ、クヌギ、ブドウ、リンゴ、バラ、ツバキ、ウメ等の木本植物や、キク、カーネーション等の草本植物にも本願発明を適用することができる。もっとも、本願発明は、ユーカリ、マツ、サクラ等の難発根性の植物に適用した場合に、特に大きな効果を発揮する。
また、根又は植物体との共存培養に供する植物組織は、挿し木法、マイクロカッティング法又は組織培養法において、発根に供される組織であれば何であっても構わない。典型的には、このような植物組織としては、定芽、不定芽、茎葉、枝又は葉を用いることができる。ここで定芽とは、頂芽や腋芽など、植物において普通に形成される芽のことをいい、不定芽とは、枝、茎、葉、根など、通常は芽が形成されない部位に形成される芽のことをいう。
例えば、本願発明の共存培養に供する植物組織を、温室や屋外に生育している植物の個体から得るには、枝、定芽又は葉を切取って、これを用いればよい。木本植物の場合は緑枝(当年枝)や熟枝(前年以前に伸びた枝)、草本植物の場合は定芽や葉を用いるのが普通である。枝を用いる場合には、その枝についた葉の蒸散作用を抑制し、発根をより促進させるため、葉の一部を切除することも有効である。また、マイクロカッティング法で行われているように、高さ30cm程度の幼木の頂芽を切除した後、形成される腋芽を切取り、これを共存培養に供してもよい。
一方、本願発明の共存培養に供する植物組織を、組織培養物より得る場合には、多芽体や苗条原基を誘導して得られる不定芽や、この不定芽から伸長してくる茎葉(シュートとも言う。)を、その根元付近から切取って用いればよい。多芽体又は苗条原基は、それぞれの植物において公知の方法を用い、誘導することができる。例えば、前記の木本植物から、多芽体を形成させて本願発明で使用するシュートを取得するには、概ね次のようにして行う。
まず、材料とする植物から頂芽、腋芽等の組織を採取し、採取した組織について、有効塩素量0.5〜4%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液又は有効塩素量5〜15%の過酸化水素水溶液に10〜20分間浸漬して表面殺菌を行う。次いで、これを滅菌水で洗浄し、固体培地に挿し付けて芽を開じょさせ、伸長してきた茎葉を同じ組成の培地で継代培養することにより、多芽体を形成させる。ユーカリ属やアカシア属の腋芽を用いる場合には、固体培地は、ショ糖1〜5重量%、植物ホルモンとしてベンジルアデニン(以下、BAと略す。)0.02〜1mg/l、ゲランガム0.2〜0.3重量%若しくは寒天0.5〜1重量%を含有するムラシゲスクーグ(以下、MSと略す。)培地又はこのMS培地の硝酸アンモニウム成分と硝酸カリウム成分とを半減させた改変MS培地を用いるのが好ましい。こうして形成された多芽体からは活発に不定芽が分化し、茎葉が伸長してくるので、本願発明においてはこの不定芽や茎葉を切取って使用すればよい。多芽体自体は、適当に分割して多芽体形成に用いた培地と同一組成の培地で培養することにより維持し、増殖させることができる。
本願発明においては、上記植物組織と根又は植物体とを共存培養する。ここで共存培養とは、植物組織と根又は植物体とを、共通の培地を用いて同時に培養することをいう。このとき根としては、根の形成が肉眼で確認される程度に生長したものであれば用いることができ、また、植物体としても、このような根を有するものであれば用いることができる。むしろ、本願発明においては、根の形成が肉眼で確認されるようになってから時間が経っていない若い根や、このような若い根を有する植物体を使用する程、共存培養する植物組織の発根率は大きく向上するので好ましい。なお、植物体としては、良好な生育を示す植物体を用いる程、発根率の向上効果は大きい。
なお、根を取得する植物の種類、又は植物体の種類については特に問わない。驚くべきことに、発根性の良好な植物のみならず、発根性の劣る、いわゆる難発根性の植物の根又は植物体と共存培養しても、前記植物組織の発根性は向上する。また植物体としては、実生苗を用いてもよいが、挿し木法、マイクロカッティング法により得られた挿し穂を発根させた苗、さらには多芽体等から得られた不定芽や茎葉を発根させた苗を用いてもよい。
本願発明において、植物組織と根又は植物体との共存培養は、挿し木法やマイクロカッティング法における挿し穂からの発根、又は、多芽体等から得られた不定芽や茎葉からの発根のための条件として公知の条件を用いて行えばよい。例えば、定芽、不定芽、茎葉、枝又は葉は、その基部を適当な固体培地又は液体培地若しくは液肥で湿潤させた支持体に挿しつけて培養を行うことにより、発根させることができる。このとき、同時に培養する根又は植物体は、少なくとも根の一部が培地に接するような状態で、上記固体培地又は支持体に置床すればよい。
共存培養に用いる培地や液肥は、それぞれの植物の発根用に適したものを用いるとよい。培地としては、ムラシゲ・スクーグ(MS)やガンボーグのB5等、植物の組織培養用培地として一般的に良く知られた基本培地又はこれを希釈したものに、必要に応じ、植物ホルモンとして1種類以上のオーキシン類、及び/又は、炭素源としてショ糖5〜30g/lを添加して用いることができる。オーキシン類も特に限定されるものではないが、インドール酪酸(IBA)やナフタレン酢酸(NAA)等が入手も容易であり使いやすい。固体培地の場合には、上記成分に寒天又はゲランガムを更に加え、固化させて使用する。なお、炭素源として、微生物の炭素源でもあるショ糖等を添加した培地を使用する場合には、無菌環境下で培養を行う。炭素源としてショ糖等の炭水化物を用いる代わりに、炭酸ガスを培養環境中に濃度300〜1500ppm程度付与して培養することもでき、この場合には、挿し穂を無菌環境下で培養する必要がない。液肥としては市販の家庭園芸用複合肥料を用いることができる。
例えば、ユーカリ属の不定芽又は茎葉を発根させる場合は、MS培地又はガンボーグのB5培地を4倍希釈したものに、植物ホルモンとして、IBA、インドール酢酸(IAA)、2ジクロロインドール酢酸(Cl−IAA)及びNAAの1種以上を0.5〜5.0mg/l、好ましくは1.0〜3.0mg/l添加した培地を、発根用の培地として用いることができる。温室や屋外に生育しているユーカリから得られた枝、定芽又は葉を発根させる場合は、8倍から16倍に希釈したMS培地若しくはガンボーグのB5培地、又は250〜500倍に希釈した家庭園芸用複合肥料(例えば、(株)ハイポネックスジャパン製『ハイポネックス液5−10−5(登録商標)』)に、必要に応じて上記植物ホルモンを添加し、発根用の培地又は液肥として用いることができる。
なお、液体培地と固体培地とでは、液体培地を用いる方が好ましい。寒天等で固化させた培地で発根させた根は、健全な生長が妨げられる場合があり、しかも、発根後の植替えの際に、根についた寒天を洗い落とす等の必要があるので取扱いが煩雑となる。これに対して、液体培地を用い、この液体培地で湿潤した適当な支持体に植物組織を挿しつけて発根させると、健全な根が得られ、発根後の植替え等の際も取扱いが容易となるからである。
支持体としては、赤土(赤玉土)、川砂、山砂、鹿沼土、バーミキュライト、パーライト、ピートモス、水ごけ等、挿し木法やマイクロカッティング法に用いられる一般的な支持体を使用することができる。その他の発根用資材として、スミザーオアシス社製「オアシス(登録商標)」、日清紡績(株)製「フロリアライト(登録商標)」等も用いることができる。
共存培養は、植物組織の発根過程の全期間にわたって、つまり、植物組織を培地に植付けてから発根するまで行うことが好ましい。培養容器として、底面積40〜150cmの容器を用い、これに支持体を入れ、60〜300mlの液体培地で湿潤させて植物組織及び根又は植物体を植付ける場合には、植物組織10に対し、根又は植物体が1以上の割合で同一培養容器内に存在するよう共存培養すれば、この植物組織の発根性を向上させることができる。
共存培養における植物組織と根又は植物体との配置については、特に制限はない。しかし、例えば、図1に示したように、根又は植物体が、発根させようとする植物組織の間に、できるだけ均一に分布するよう配置することが好ましい。なお、図1中、×で示したのが定芽、不定芽、茎葉、枝又は葉等の植物組織、◎で示したのが根又は植物体の植付け位置である。
植物組織の発根後は、ある程度の期間、そのまま培養を続けることにより、根の充実した発根苗を得た後、これを育苗容器又は苗畑等に移植して育成し、植林等の所定の目的に使用可能な苗とすることができる。この間の用土や、苗を育成する際の温度・光強度等の条件は、その植物に適するように適宜設定すればよい。なお、多芽体や苗条原基等、培養組織由来の不定芽又は茎葉を発根させた場合には、通常、育苗容器等への移植の前に、順化の過程を経る必要がある。
作用
植物組織を、根や植物体の存在下で培養した場合に、その発根性が向上する理由は明らかではない。枯死した根では、かかる効果は得られないので、生きた根による生理的作用、例えば、発根促進物質の分泌や、培地中に存在する発根阻害物質の吸収等、あるいはこれらの相乗作用が寄与しているものと考えられる。
しかも、本願発明における発根性の向上効果は、難発根性の植物の根又は植物体と共存培養した場合でも達成される。従って、生きた根による上記作用は、その植物の種類や発根性の優劣を問わず、共通の作用であると推測される。
以下、実施例により本願発明をさらに詳細に説明する。
参考例1]
難発根性のユーカリプタス・グロブラス(Eucalyptus globulus、以下、単にE.グロブラスと略記する。)A系統の定芽を用い、特開平8−228621に示す方法を用いて誘導した多芽体から、約4cm長さに伸長した茎葉を切取り、これを、発根性に優れたE.グロブラスD系統の多芽体由来の発根苗(根の形成が肉眼で確認されてから4週間後)と共に、共存培養に供した。E.グロブラスA系統とD系統とは、どちらも同じE.グロブラスであるが、それぞれ、その由来する母樹が異なっており、遺伝的にも異なる系統であることが確認されている。
なお、共存培養は、底面が正方形で面積100cmの培養容器に、発泡フェノール樹脂(スミザーオアシス社製『オアシス(登録商標)』)とIBA2.0mg/lを添加した4倍希釈MS液体培地100〜200mlを入れて、発泡フェノール樹脂を液体培地で湿潤させ、これを支持体として、上記茎葉及び発根苗を、培養容器1個あたり合わせて25本づつ、図1に示すように配置して挿しつけ、炭酸ガス濃度1000ppm、温度24℃、湿度60%、照度5000lux、明期16時間、非無菌環境下で行った。
共存培養の開始から4週間後、共存培養に供したE.グロブラスA系統の茎葉を観察し、5mm以上の根が形成されている場合を「発根」として、発根率を算出した。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、本願発明の共存培養を行うことにより、E.グロブラスA系統の発根性は大幅に向上し、発根率81.8%を示した。
参考例2]
難発根性のE.グロブラスB系統の多芽体から得られた茎葉を、発根性に優れたE.グロブラスD系統の苗と共に共存培養に供した他は、参考例1と同様にして共存培養を行い、このE.グロブラスB系統の発根率を算出した。このE.グロブラスB系統も、D系統又は参考例1で使用したA系統とは、その由来する母樹が異なっており、遺伝的にも異なる系統であることが確認されている。
結果を表1に示す。本願発明の共存培養を行うことにより、E.グロブラスB系統の発根性も大幅に向上し、発根率79.3%を示した。
Figure 0004403764
参考例3]
難発根性のE.グロブラスA系統の多芽体から得られた茎葉200本づつを、ユーカリプタス・シトリオドーラ(Eucalyptus citriodora、以下、単にE.シトリオドーラと略記する。)、ユーカリプタス・カマルドレンシス(Eucalyptus camaldulensis、以下、単にE.カマルドレンシスと略記する。)、ユーカリプタス・トレリアーナ(Eucalyptus torelliana、以下、単にE.トレリアーナと略記する。)、ユーカリプタス・グランディス(Eucalyptus grandis、以下、単にE.グランディスと略記する。)、ユーカリプタス・ニテンス(Eucalyptus nitens、以下、単にE.ニテンスと略記する。)、アカシア・モリッシマ(Acacia mollissima、以下、単にA.モリッシマと略記する。)又はアカシア・メルンシー(Acacia mearnsii、以下、単にA.メルンシーと略記する。)の種子と共に共存培養に供した他は、参考例1と同様にして共存培養を行い、このE.グロブラスA系統の発根率を算出した。なお、このとき、上記のユーカリ属各種の種子及びアカシア属各種の種子は、共存培養後、約3〜7日後に発芽・発根して、発根苗となった。
結果を表2に示す。本願発明の共存培養を行うことにより、E.グロブラスA系統の発根性はこの場合も大幅に向上し、いずれの種子と共存培養を行った場合でも、50%以上の発根率を示した。
参考例4]
難発根性のE.グロブラスB系統の多芽体から得られた茎葉200本づつを、E.シトリオドーラ、E.カマルドレンシス、E.トレリアーナ、E.グランディス、E.ニテンス、A.モリッシマ又はA.メルンシーの種子と共に共存培養に供した他は、参考例3と同様にして共存培養を行い、このE.グロブラスB系統の発根率を算出した。
結果を表2に示す。本願発明の共存培養を行うことにより、E.グロブラスB系統の発根性はこの場合も大幅に向上し、いずれの種子と共存培養を行った場合でも、50%以上の発根率を示した。
参考例5]
難発根性のE.グロブラスC系統の幼木の腋芽200個づつを、E.シトリオドーラ、E.カマルドレンシス、E.トレリアーナ、E.グランディス、E.ニテンス、A.モリッシマ又はA.メルンシーの種子と共に共存培養に供した他は、参考例3と同様にして共存培養を行い、このE.グロブラスC系統の発根率を算出した。このE.グロブラスC系統も、先の参考例で使用したA系統、B系統又はD系統とは、その由来する母樹が異なっており、遺伝的にも異なる系統であることが確認されている。
結果を表2に示す。本願発明の共存培養を行うことにより、E.グロブラスC系統の発根性も大幅に向上し、いずれの種子と共存培養を行った場合でも、50%以上の発根率を示した。
Figure 0004403764
参考例6]
難発根性のE.グロブラスA系統の多芽体由来の茎葉200本ずつを、E.トレリアーナ、E.グランディス及びA.モリッシマの発根苗と共に共存培養に供した他は、参考例1と同様にして共存培養を行い、このE.グロブラスA系統の発根率を算出した。なお、このとき、E.トレリアーナ、E.グランディス及びA.モリッシマの発根苗は、これらの種子を、水で湿潤させた発泡フェノール樹脂(スミザーオアシス社製『オアシス(登録商標)』)に播種し、根の形成が肉眼で確認されてから2週間後のものを使用した。
結果を表3に示す。本願発明の共存培養を行うことにより、E.グロブラスA系統の発根性はこの場合も大幅に向上し、いずれの発根苗と共存培養を行った場合でも、70%以上の発根率を示した。
参考例7]
難発根性のユーカリプタス・グンニ(Eucalyptus gunii、以下、単にE.グンニと略記する。)の多芽体由来の茎葉200本ずつを、E.トレリアーナ、E.グランディス及びA.モリッシマの発根苗と共に共存培養に供した他は、参考例6と同様にして共存培養を行い、このE.グンニの発根率を算出した。
結果を表3に示す。本願発明の共存培養を行うことにより、E.グンニの発根性も大幅に向上し、いずれの発根苗と共存培養を行った場合でも、60%以上の発根率を示した。
Figure 0004403764
参考例8]
難発根性のE.グロブラスA系統の多芽体から得られた茎葉200本づつを、E.グロブラスD系統E.シトリオドーラ、E.カマルドレンシス、E.トレリアーナ、E.グランディス又はA.モリッシマのそれぞれの根と共に、共存培養に供した他は、参考例1と同様にして共存培養を行い、このE.グロブラスA系統の発根率を算出した。なお、ここで、共存培養に供した根は、E.グロブラスD系統については挿し木法により得られた発根苗の根E.シトリオドーラ又はE.カマルドレンシスについては組織培養法により得られた発根苗の根、E.トレリアーナ、E.グランディス又はA.モリッシマについては、これらの種子を、水で湿潤させた発泡フェノール樹脂(スミザーオアシス社製『オアシス(登録商標)』)に播種して得られた発根苗の根であり、いずれも、根の形成が肉眼で確認されてから2週間後のものを使用した。
[実施例1]
難発根性のE.グロブラスA系統の多芽体から得られた茎葉200本づつを、E.グロブラスA系統の根と共に、共存培養に供した他は、参考例1と同様にして共存培養を行い、このE.グロブラスA系統の発根率を算出した。なお、ここで、共存培養に供した根は、組織培養法により得られた発根苗の根であり、いずれも、根の形成が肉眼で確認されてから2週間後のものを使用した。
結果を表4に示す。本願発明の共存培養を行うことにより、E.グロブラスA系統の発根性は、この場合も大幅に向上し、難発根性であるE.グロブラスA系統自身の根を始め、いずれの根と共存培養を行った場合でも、60%以上の発根率を示した。
参考例9]
難発根性のE.グロブラスB系統の多芽体から得られた茎葉200本づつを、E.グロブラスD系統、E.グロブラスA系統、E.シトリオドーラ、E.カマルドレンシス、E.トレリアーナ、E.グランディス又はA.モリッシマのそれぞれの根と共に、共存培養に供した他は、参考例8と同様にして共存培養を行い、このE.グロブラスB系統の発根率を算出した。

結果を表4に示す。本願発明の共存培養を行うことにより、E.グロブラスB系統の発根性は、この場合も大幅に向上し、難発根性であるE.グロブラスA系統の根を始め、いずれの根と共存培養を行った場合でも、70%以上の発根率を示した。
Figure 0004403764
[比較例1]
E.グロブラスA系統、E.グロブラスB系統、E.グンニ若しくはE.グロブラスD系統の多芽体から得られた茎葉200本づつ、又はE.グロブラスC系統若しくはE.グロブラスD系統の幼木の腋芽200個づつを、単独で培養した他は、実施例1と同様にして培養を行い、これらの発根率をそれぞれ算出した。
結果を表5に示す。単独で培養を行った場合、発根性に優れたE.グロブラスD系統については90%以上の発根率を示したが、難発根性であるE.グロブラスA系統、B系統、C系統及びE.グンニについては、発根率が10〜25%程度であった。
Figure 0004403764
本願発明の共存培養における、植物組織と根又は植物体との配置の一例を示す、平面説明図である。
符号の説明
1 培養容器
2 支持体
3 挿しつけ部
4 植物組織
5 根又は植物体

Claims (2)

  1. 発根率25%以下の難発根性ユーカリ属植物から得られた植物組織と、発根率25%以下の難発根性ユーカリ属植物から得られた根又は発根率25%以下の難発根性ユーカリ属植物から得られた発根苗とを共存培養して、該植物組織から発根させることを特徴とする、ユーカリ属植物組織の発根方法。
  2. 植物組織が、定芽、不定芽、茎葉、枝又は葉であることを特徴とする、請求項1に記載のユーカリ属植物組織の発根方法。
JP2003336591A 2003-09-26 2003-09-26 植物組織の発根方法 Expired - Fee Related JP4403764B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003336591A JP4403764B2 (ja) 2003-09-26 2003-09-26 植物組織の発根方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003336591A JP4403764B2 (ja) 2003-09-26 2003-09-26 植物組織の発根方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005102516A JP2005102516A (ja) 2005-04-21
JP4403764B2 true JP4403764B2 (ja) 2010-01-27

Family

ID=34532646

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003336591A Expired - Fee Related JP4403764B2 (ja) 2003-09-26 2003-09-26 植物組織の発根方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4403764B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102640706B (zh) * 2012-05-10 2013-07-10 西北大学 一种蛇足石杉孢子体试管扦插的方法
CN113692970A (zh) * 2021-09-17 2021-11-26 云南省农业科学院园艺作物研究所 一种提升苹果组培苗生根速率和根系生长效果的方法
CN115735585A (zh) * 2022-11-02 2023-03-07 东平县林种苗圃管理服务中心 一种银白槭的扦插繁殖生根方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005102516A (ja) 2005-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5612605B2 (ja) クローン苗の生産方法
JP6316545B2 (ja) 挿し木苗の生産方法
JP2013150559A (ja) 果樹の栽培方法
JP6895287B2 (ja) 植物の挿し木苗の生産方法
JP3861542B2 (ja) 新規な挿し木苗の作出法
JP5337838B2 (ja) 不定根形成促進剤、該不定根形成促進剤を含有する発根用培地、および、該不定根形成促進剤を用いるクローン苗の生産方法
CN104585027A (zh) 一种生姜组培苗的炼苗方法
CN103782811B (zh) 一种西瓜组培苗试管微嫁接方法
CN113331059B (zh) 一种以鸟王茶树胚轴为外植体建立高效再生体系的方法
CN106718877B (zh) 一种红火炬郁金优质种苗快速繁殖方法
JP4661178B2 (ja) 植物体の生産方法
Singh et al. Identification of the suitable hardening protocol and hardening medium in micropropagation of gerbera (Gerbera jamesonii Bolus)
KR101887221B1 (ko) 기내배양에 의한 대나무 대량증식 방법
JP4403764B2 (ja) 植物組織の発根方法
JP4701019B2 (ja) ユーカリ属植物の組織培養方法及びクローン苗生産方法
JP2013021989A (ja) クローン苗の生産方法
JP2990687B2 (ja) ユーカリ属木本類クローン苗の大量生産方法
JP4687028B2 (ja) ユーカリ属植物の挿し木苗生産方法
Krupa-Małkiewicz et al. In vitro rooting of Crocosmia× crocosmiiflora ‘Lucifer’
JP4868812B2 (ja) 挿し穂の培養方法
JP4431330B2 (ja) 挿し穂の培養方法
JP2011244751A (ja) クローン苗の生産方法
CN107535356A (zh) 一种海南黄花梨树种苗繁殖方法
JP2000197423A (ja) ナス科植物の培養増殖方法
JP5784456B2 (ja) トリアゾール化合物およびその用途

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060921

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20080314

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090707

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090813

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091013

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091026

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151113

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees