JP2963869B2 - 真空浸炭方法および装置ならびに浸炭処理製品 - Google Patents

真空浸炭方法および装置ならびに浸炭処理製品

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JP2963869B2
JP2963869B2 JP6793796A JP6793796A JP2963869B2 JP 2963869 B2 JP2963869 B2 JP 2963869B2 JP 6793796 A JP6793796 A JP 6793796A JP 6793796 A JP6793796 A JP 6793796A JP 2963869 B2 JP2963869 B2 JP 2963869B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空浸炭方法およ
びこの方法の実施に用いられる浸炭装置ならびに上記方
法で浸炭処理された鋼材製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼の表面改質方法として最も広く利用
されている浸炭処理においては、ガス雰囲気を使用した
ガス浸炭が一般的であるが、ガス浸炭は、表面異常層の
発生、高温浸炭への炉構造の不備、高濃度浸炭での煤発
生、浸炭条件の管理項目の多さと繁雑さ等の問題点があ
り、これら問題点を克服するために開発されたのが真空
浸炭炉を用いる真空浸炭方法である。
【0003】従来の真空浸炭方法では、浸炭用ガスとし
て、ガス状の鎖式飽和炭化水素が使用されていた。すな
わち、ガス状の鎖式飽和炭化水素は、メタン系ガスであ
り、メタンガス(CH4 )、プロパンガス(C
3 8 )、ブタンガス(C4 10)等が使用されてお
り、これら浸炭用ガスを、900〜1000℃程度に鋼
材よりなるワークを加熱して配した真空浸炭炉の加熱室
内に直接供給して、加熱室内で熱分解させ、その際に発
生する活性炭素を鋼材の表面に侵入させ、その表面から
浸炭・拡散させるようにしていた。
【0004】この場合、ワークの全面に十分に浸炭用ガ
スが行き渡る必要があるため、ワークを収容した加熱室
を真空状態にしておき、上記浸炭用ガスを加熱室内に供
給するとともに、撹拌もしくはパルス投入による炉圧変
動により、ワークの表面への浸炭用ガスの充分な供給を
図っていた。
【0005】ところで、従来の真空浸炭方法において
は、一般的に浸炭性が強いとして、炭化水素を浸炭用ガ
スとして使用する認識があり、この炭化水素の中でも、
上述のようなメタン系ガスのようなガス状の鎖式飽和炭
化水素が使用されていた。
【0006】その理由は、当業者間では、メタン系ガス
は、鋼材を浸炭させる1100℃程度までの温度範囲で
は安定であるが、分子量が増すと安定性が減少し、煤の
発生があるものの、浸炭力が強くなると認識され、一
方、アセチレン系ガスのようなガス状の鎖式不飽和炭化
水素は、メタン系ガスよりも不安定であり、浸炭反応よ
りも熱分解が盛んに行なわれるから、浸炭用ガスに使用
しても単に煤を発生させるだけであって、浸炭用ガスに
は全く適さないと認識されていたからである(河上 護
著「金属表面硬化熱処理技術」槇書店昭和46年10月
25日発行第139頁参照)。
【0007】そのため、実際には、真空浸炭での浸炭用
ガスとしては、ガス状の鎖式飽和炭化水素であるメタン
系ガスの、メタンガス(CH4 )、プロパンガス(C3
8)、ブタンガス(C4 10)等しか使用されず、ガ
ス状の鎖式不飽和炭化水素であるアセチレン系ガスは見
向きもされなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
真空浸炭方法によれば、ガス浸炭での品質上での問題点
は解決されたものの、依然として下記のような問題点を
抱えている。
【0009】すなわち、 1.煤の発生が多く、メンテナンス作業が繁雑で汚い、 2.炉の加熱室内へのワークの挿入量を減らしてガス量
を増さないと均一浸炭が困難である、 3.ワークの小径の深い孔や狭い隙間への浸炭が不充分
である、 4.設備費が高く、特殊用途への使用に限定される、 5.ガス浸炭に比べて生産性が低く、処理コストが高
い、等である。
【0010】下式は従来用いられている浸炭用ガスの熱
分解のメカニズムを示すものである。
【0011】
【数1】
【0012】上式において〔C〕は浸炭に寄与する活性
炭素である。ただし、ワークの表面以外の炉内空間で分
解した活性炭素はそのまま煤になり、これが真空浸炭に
おける煤の発生の原因となっている。
【0013】この煤の発生量をより少なくする方策とし
ては、 a.炉内での浸炭用ガスの量をできるだけ稀薄にするた
めに、供給ガスを不活性ガスで希釈して(ガス圧は従来
通り)使用する、 b.異常層が発生しない程度に浸炭用ガスに酸素源(例
えばアルコール)を混入して、活性炭素の一部をCOと
して浸炭に利用するとともに、残余のCOガスを炉外に
排出する、 c.煤対策以外の効果もあるが、ワーク表面付近にプラ
ズマを発生させて、稀薄浸炭ガスをイオン化してワーク
表面に引き付けて有効に浸炭に利用し、他の炉空間での
分解発生煤を少なくする(プラズマ浸炭)、等がある。
【0014】これらの対策によれば、いずれも煤の発生
量を低減することができるが、そのために、設備費や処
理コストが上昇したり、本来の真空浸炭のメリットが損
なわれたりする問題がある。
【0015】また、従来のメタン系ガスを浸炭用ガスと
して使用する真空浸炭では、積載ワークの間隔が不充分
であったり、ワークに小径の深い孔や狭い隙間がある場
合には、ワーク全体に亘って均一に浸炭しようとして
も、孔の深い内部や狭い隙間ハ勿論、隣接ワークが近す
ぎる場合においては充分な浸炭深さが得られず、浸炭深
さのバラツキが避けられなかった。例えば、炉内の加熱
室にガス循環装置、ガス撹拌装置、ガス高速噴射装置等
を設置して浸炭処理を行なっても、ワークに内径4mmで
深さ28mmの孔があけられている場合、ワーク外周面で
の有効浸炭深さが0.51mm程度であるのに対し、孔の
底部の有効浸炭深さは0.30mm程度となっていた。
【0016】このような浸炭深さのバラツキは、使用す
る浸炭用ガスが、炭素原子数に比べて水素原子の数が多
く、加熱室内で原子状炭素を発生させるように分解する
と、分解生成ガスとしての水素ガス等の分子数が多くな
って、浸炭用ガスの分子の平均自由行程(mean free pa
th)をより小さくするためと推定される。
【0017】そして、小径の孔の内壁面も所定の浸炭深
さを確保できるように浸炭処理を行なうためには、孔の
中に炭素を供給したり、必要以上に浸炭用ガスを供給
し、かつそのガスを流動撹拌させたりして浸炭処理を行
なうこととなって、煤の発生量が増大する結果を招いて
いた。
【0018】本発明は、上述のような問題に鑑み、煤の
発生を抑えて、深い凹部の内壁面を含めてワーク全体に
亘って各部を均一に浸炭することできるとともに、使用
するガス量や熱量も少なくて済む真空浸炭方法および装
置ならびに浸炭処理された鋼材製品を提供することを目
的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明による真空浸炭方
法は、鋼材よりなるワークを、真空浸炭炉の加熱室内で
真空加熱するとともに、この加熱室内に浸炭用ガスを供
給して浸炭処理を行なう方法であって、浸炭用ガスとし
てガス状の鎖式不飽和炭化水素を使用するとともに、加
熱室内を1kPa 以下の真空状態として浸炭処理を行なう
ことを特徴とするものである。
【0020】上記ガス状の鎖式不飽和炭化水素として
は、アセチレン系ガス、特にアセチレンガスを使用する
ことが望ましい。
【0021】さらに本発明による真空浸炭方法は、浸炭
処理のみでなく、鋼材の表面に炭素(C)と同時に窒素
(N)を浸入させる浸炭窒化処理にも適用することがで
きる。その場合は、浸炭用ガスとしてのアセチレンガス
に加えて、ガス状の窒素源として例えばアンモニアガス
(NH3 )を添加すればよい。
【0022】また、本発明による真空浸炭装置は、鋼材
よりなるワークを加熱する加熱室を備えた真空浸炭炉
と、上記加熱室内にアセチレン系ガスを供給する浸炭用
ガス源と、加熱室内を真空排気する真空排気源とを備
え、1kPa 以下の真空状態で真空浸炭を行なうことを特
徴とするものである。
【0023】さらに、本発明による浸炭処理された鋼材
製品は、内径をDとする閉端孔を備え、この閉端孔の内
壁面における浸炭深さのほぼ等しい領域が、該閉端孔の
開口端から深さLの範囲に亘って形成されているもので
あって、上前記深さLの値が、L/D比で12乃至50
の範囲内にあることを特徴とするものである。
【0024】煤のない真空浸炭(減圧ガス浸炭)を実現
するためには、浸炭に直接寄与する炭素以外は炉中で分
解させないようにすることが望ましいから、炉内に供給
する炭素源には、できるだけワークの表面だけで分解ま
たは反応し、他の炉材や炉空間では分解または反応しな
いものが望ましい。
【0025】この条件からみて、従来の真空浸炭方法に
おいて浸炭用ガスとして使用されていた安定なメタン系
ガスよりも化学的には不安定で活性なガスのほうが浸炭
用ガスとして望ましい。
【0026】そこで、本発明による真空浸炭方法では、
鋼材を浸炭処理する1100℃程度までの温度範囲では
メタンガス、プロパンガス等の鎖式飽和炭化水素ガスよ
りも化学的に活性で、反応および分解し易い鎖式不飽和
炭化水素ガスを浸炭用ガスとして使用する。
【0027】ただし、これらの不安定なガスは、炉中の
滞在時間が限界を超えると、従来から使用されている飽
和炭化水素ガスよりも容易に熱分解して煤を発生するの
で、炉内の滞在時間を厳密に制限し、ワーク表面で反応
分解するには充分であるが熱分解するには不充分な時間
の範囲で炉外に排出する必要がある。
【0028】そのため、本発明による真空浸炭方法で
は、浸炭用ガスの炉内滞在時間を短くするために、炉内
圧力を従来の真空浸炭方法よりも極端に低い1kPa以
下として、ワークの表面での分解反応は起きるが、炉内
空間では殆ど煤を発生しない真空浸炭方法を実現してい
る。
【0029】また、従来の真空浸炭方法では、ワークの
表面で分解して炭素の供給を終了した複生ガスを速やか
に移動させて新しい供給ガスを均一に分布させるため
に、ガス圧力をある程度高く(15〜70kPa )して、
炉内をファン等で撹拌するか、またはガス投入をパルス
方式として複生ガスを減圧によって少なくし、パルス投
入で新しい高い圧力のガスを供給して、ワーク表面の供
給炭素量を確保している。当然ながら、このことがま
た、浸炭に必要な量よりもはるかに多量の浸炭用ガスを
供給することとなって、煤の発生をより助長することに
なっている。
【0030】
【発明の効果】これに対して、本発明による真空浸炭方
法では、ガス状の鎖式不飽和炭化水素を浸炭用ガスとし
て使用するものであり、このガス状の鎖式不飽和炭化水
素であるエチレンガス(C2 4 )やアセチレンガス
(C2 2 )は、従来使用されていたメタン系ガスと相
違し、炭素原子数に比べて水素原子の数が少ない。
【0031】そのため、加熱室内で浸炭用ガスが原子状
炭素を発生させるように分解しても、分解生成ガスであ
る水素ガス等の分子数が多くならないため、浸炭ガス分
子としてワークに接触しようとする際の水素ガス分子等
の妨害を少なくすることができる。その結果、浸炭処理
時の圧力が低いこともあり、浸炭ガス分子の平均自由行
程(mean free path)が伸び、ワークの深い凹部の内壁
周面にも、浸炭ガス分子が侵入し易くなり、さらに浸炭
ガス分子が化学的に活性で、高温にしなくても、また時
間をかけなくても分解し易い不飽和炭化水素であるた
め、ワーク表面で短時間で容易に反応、分解して原子状
炭素をワーク表面に供給できることと相俟って、ワーク
の各部を均一に浸炭することができることとなる。
【0032】そして、この浸炭の均一性は炉内圧力を低
くするほど顕著になる。ちなみに、内径をDとする閉端
孔を備えたワークに対して浸炭処理を行なって、この閉
端孔の内壁面における全浸炭深さのほぼ等しい領域が、
この閉端孔の開口端から深さLの範囲に亘って形成され
たとするとき、炉内圧力を0.02kPa として浸炭処理
を行なった場合、上記深さLの値がL/D比で36にま
で達した。さらに炉内圧力を低くすれば、全浸炭深さの
ほぼ等しい領域の深さLの値を、L/D比で50程度に
まですることができる。このような値は、従来のガス浸
炭では勿論、真空浸炭あるいはプラズマ浸炭でも達成不
可能である。
【0033】また、本発明では、加熱室内を従来の真空
浸炭に比べて極端に低圧の1kPa 以下で浸炭処理を行な
っているため、加熱室内に供給されてから低圧に維持す
るための吸引手段で吸引されるまでの時間、すなわち、
浸炭用ガスの加熱室内での滞留時間が短くなる。滞留時
間が短くなれば、分解浸炭に至らなかった浸炭用ガス
を、加熱室内で分解して煤を発生させる以前に、加熱室
内から除去することが可能になり、加熱室内での煤の発
生を防止することができる。
【0034】そのため、不安定で分解し易いガス状の不
飽和炭化水素を浸炭用ガスとして使用しても、短い時間
で必要量の浸炭用ガスをワーク表面に対して接触分解さ
せて浸炭することができて、浸炭に支障を生じず、か
つ、未分解の、煤を発生し易い浸炭用ガスを分解後の生
成ガス(水素ガス等)とともに直ちに加熱室外に排出で
きることから、煤の発生を防止してワークの浸炭処理を
行なうことが可能になった。また、分解生成ガスも短時
間で加熱室外に排出できることから、一層、浸炭用ガス
分子の平均自由行程を伸ばすことにも寄与できて、ワー
クの各部の均一浸炭に貢献できることになる。
【0035】さらに、排気ポンプから外部に排出される
浸炭用ガスの量を測定して、加熱室内に投入する浸炭用
ガスの量を適切に制御することによって、浸炭用ガスの
使用量を最少量に抑えることができる。
【0036】そしてまた、本発明による真空浸炭方法で
は、化学的に活性で、反応、分解し易いガス状の鎖式不
飽和炭化水素を浸炭用ガスとして使用しているため、従
来のメタン系ガスのように、必要量以上に浸炭用ガスを
供給しなくても、ワーク表面で容易に反応、分解して浸
炭することができ、浸炭用ガスの供給量は、ワーク表面
の浸炭に必要な全炭素量の2倍程度以内の炭素原子数の
もので済む。ちなみに、従来の真空浸炭では、浸炭に必
要な全炭素量の数十倍程度を炉内に供給していた。さら
に、本発明による真空浸炭方法では、1kPa 以下の低圧
で真空浸炭を行なっており、加熱室自体が加熱室外に対
して断熱効果を発揮することから、放熱が少なく、加熱
室内の温度を維持するための熱量を少なくすることがで
きる。
【0037】したがって、本発明による真空浸炭方法で
は、浸炭用ガスとして、従来では煤の発生を招くだけと
して見向きもされなかったガス状の鎖式不飽和炭化水素
を敢えて使用したにも拘らず、従来の真空浸炭方法に比
べて、煤の発生を抑えて、深い凹部の内壁面をも含めて
ワークの各部を均一に浸炭でき、さらに使用するガス量
や熱量も節減することができるという、著しい効果を得
ることができる。
【0038】さらに、本発明による真空浸炭方法では、
加熱室内を1kPa 以下の低圧にしており、加熱室自体が
加熱室外に対して断熱効果を発揮することから、加熱室
自体を、水冷したり、断熱保護したりする必要が低減さ
れるため、加熱室を含む真空容器の外壁を、低圧に維持
する構造のみにして、特別の断熱構造としなくても済
み、真空浸炭炉の製造工数、製造コストを低減すること
にも寄与できる。
【0039】なお、ワークを低圧で浸炭する方法として
は、イオン浸炭やプラズマ浸炭が知られているが、これ
らの浸炭方法でも、ワークに深い凹部がある場合には、
イオン化したガスが凹部の底までまで到達できない等の
理由により、浸炭ムラが発生することが避けられず、ま
た従来の真空浸炭方法より煤の発生が少ないものの、本
発明の真空浸炭方法のように煤の発生を抑えることがで
きず、さらに、設備コストも高いという欠点がある。
【0040】そして、本発明で使用するガス状の鎖式不
飽和炭化水素としてのエチレンガスやアセチレンガスの
中でアセチレンガスを使用する場合には、エチレンガス
に比べて構成する水素原子が少なく、活性で、浸炭処理
を行ない易く、かつ、使用量を低減し、処理コストを低
減することができる。
【0041】さらに浸炭用ガスとしてのアセチレンガス
に加えて、ガス状の窒素源として例えばアンモニアガス
(NH3 )を添加して浸炭窒化処理を行なうことによ
り、より低い温度からの焼入れ処理が可能になり、歪み
を小さくすることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0043】図1は本発明による真空浸炭装置の一実施
の形態を示す図で、真空浸炭炉1は真空容器4で覆われ
た加熱室2とこの加熱室2に隣接する冷却室3とを備え
ている。
【0044】加熱室2は、高温環境の真空中および大気
中において化学的・強度的に安定な発熱体2aおよび断
熱材2bから構成されている。発熱体2aとしては、例
えば再結晶処理した炭化ケイ素系発熱体、あるいは、そ
の表面にアルミナ溶射被覆層を形成したものを使用する
ことができる。断熱材2bとしては、高純度セラミック
ファイバを使用することができる。冷却室3は、その外
壁が真空容器4の一部で構成され、油槽3aを備えてい
る。
【0045】そして、加熱室2と冷却室3には、ともに
真空排気源Vが接続され、また加熱室2には、アセチレ
ンガスをアセトンに溶解させて、アセチレンガスを供給
可能な浸炭ガス源Cが接続され、冷却室3には、この冷
却室3内を大気圧以上に加圧可能な窒素ガス等の不活性
ガス源Gが接続されている。
【0046】また、加熱室2の上流端には搬入扉5が、
下流端には中間扉6が、冷却室3の下流端には搬出扉7
が設けられ、加熱室2から冷却室3に亘って上流から下
流へワークMを搬送する内部搬送装置8が設けられてい
る。冷却室3内にはワークMを油槽3aに出し入れする
ための昇降台9が設置されている。さらに加熱室2には
内部搬入扉5aと内部中間扉6aで前後端を閉じた加熱
部が設けられている。
【0047】次にこのような構成を有する真空浸炭装置
を使用した真空浸炭方法について、図2を参照して説明
する。なお、予め加熱室2を大気圧状態で所定の温度に
加熱しておく。
【0048】第1工程 搬入扉5,5aを開放して、第1ワークM1を加熱室2
内に搬入し、直ちに搬入扉5,5aを閉鎖する。
【0049】第2工程 加熱室2を真空排気源Vによって0.05kPa まで真空
排気しながら、第1ワークM1を所定温度(900℃)
まで真空加熱し、その後、浸炭ガス源Cからアセチレン
ガスを加熱室2内に供給して(このとき、加熱室2内は
0.1kPa となる)、浸炭処理を行なう。そして、アセ
チレンガスの供給を停止して、加熱室2内を再び0.0
5kPa までの真空として拡散処理を行ない、さらに、焼
入れ温度の850℃まで降温均熱加熱を行なう。なお、
その間に、冷却室3を真空排気しておく。
【0050】第3工程 中間扉6,6aを開放し、内部搬送装置8によって、第
1ワークM1を冷却室3の昇降台9上に移送し、直ちに
中間扉6,6aを閉鎖する。
【0051】第4工程 不活性ガス源Gからの不活性ガスの供給により冷却室3
を大気圧以上に加圧しつつ、昇降台9を降下させて第1
ワークM1を焼入れ処理する。その間に高温の加熱室2
内へ空気を導入して大気状態とし、さらに搬入扉5,5
aを開放して、第2ワークM2を加熱室2内に搬入し、
直ちに搬入扉5,5aを閉鎖する。なお、冷却室3を大
気圧以上に加圧する理由は、加熱室2内に空気を導入す
る際、その空気が冷却室3内へ入り込まないようにする
ためである。
【0052】第5工程 昇降台9を上昇させ、搬出扉7を開放して第1ワークM
1を炉1外へ搬出し、直ちに搬出扉7を閉鎖して冷却室
3を真空冷却する。その間に、第2ワークM2を第2工
程と同様に取り扱う。
【0053】以下、定常状態では、第3〜第5工程が反
復され、順次ワークの浸炭処理が行なわれる。
【0054】このように浸炭処理が施されるワークの一
例として、図3に断面図で示すような、外径寸法を20
mm、長さを30mmとして、内径6mm、深さ28mmの閉端
孔11と、内径4mm、深さ28mmの閉端孔12とを備え
たワークサンプル10を、幅400mm、長さ600mm、
高さ50mmの治具に300個並置し、その治具を6段重
ねて加熱室2内に配置し、浸炭温度900℃で、浸炭時
間40分、拡散時間70分、焼入れ温度850℃として
処理した場合、各ワークの有効浸炭深さt0 は0.51
mm前後であったのに対し、小径の閉端孔12の底部の有
効浸炭深さt2は0.49mm前後であった。すなわち、
これは本実施の形態の真空浸炭方法によれば、0.02
mm前後のバラツキで、各部を均一に浸炭処理を行なうこ
とができることを実証している。
【0055】そして、この試験を数百回反復しても、加
熱室2内には煤の堆積が認められなかった。また、上記
ワークサンプル10に対し、長さをほぼ2倍にしたサン
プルに、内径4mm、深さ50mmの閉端孔を設け、同様に
浸炭処理しても、外周面での有効浸炭深さと孔底部の有
効浸炭深さとの差を0.03mm前後の範囲内に抑えるこ
とができ、本実施の形態の真空浸炭方法によれば、各部
を均一に浸炭処理を行なうことができることを示してい
る。
【0056】ちなみに、従来のメタン系ガスを浸炭用ガ
スとして、ワークサンプル10を従来の真空浸炭方法で
浸炭処理した場合には、浸炭時間を2倍程度として、加
熱室内に10倍以上の浸炭用ガスを供給しても、ワーク
サンプル10の外周面での有効浸炭深さが0.51mm
で、4mmφの孔12の底部の有効浸炭深さが0.30mm
となって、浸炭ムラが発生していた。そしてさらに、従
来の真空浸炭方法では、浸炭処理を5〜20回反復すれ
ば、バーンアウトしても加熱室2内に煤が多量に蓄積
し、清掃が必要となっていた。当然ながら、一般に実施
されているガス浸炭では、孔12の底部への浸炭は全く
期待できない。
【0057】なお、本発明の真空浸炭方法では、加熱室
内を1kPa 以下の真空状態で浸炭を行なっていることに
より、アセチレンガスを浸炭用ガスとして使用しても、
ワークの浸炭ムラをなくし、かつ煤の発生を抑えて浸炭
処理を行なうことがができるが、加熱室内を1kPa を超
える圧力として浸炭処理を行なった場合は、煤の発生を
抑え難くなり、浸炭も不均一になって望ましくない。
【0058】そして、加熱室内を低圧にすればする程、
本発明の方法の効果を増大させることができ、さらに、
加熱室自体の断熱効果も有効に発揮でき、水冷、保温等
が不要となって、省エネルギー効果を高めることができ
る観点から、望ましくは、加熱室内を0.3kPa 以下、
さらに望ましくは0.1kPa 以下に減圧して、浸炭処理
を行なうことが好ましい。
【0059】図4は、内径6mm、深さ27mmの閉端孔を
備えた外径20mm、長さ30mmのサンプル(SCM41
5)に対して、温度930℃において、保持時間、浸炭
時間および拡散時間(図2参照)をそれぞれ30分、3
0分、45分として、アセチレンガスを用いて浸炭処理
を施した場合の炉内圧力に対する浸炭深さの関係および
煤発生状況を示すグラフである。折線Aは閉端孔の底部
における浸炭深さの変化を、折線Bはワークサンプルの
表面における浸炭深さの変化をそれぞれ表すグラフであ
る。
【0060】図4から明らかなように、サンプルの表面
に関しては、炉内圧力が1.0kPa以下のとき、ほぼ一
定の浸炭深さが得られる。しかしながら、閉端孔の内外
を均一に浸炭するためには、炉内圧力を0.3kPa 以下
にすることが望ましい。
【0061】また煤発生状況から見れば、炉内圧力が
1.0kPa 以下であれば問題はない。
【0062】図5は、内径3.4mm、深さ175mmの閉
端孔を備えた外径20mm、長さ182mmの寸法を有する
サンプル(SCM415)に本発明の浸炭方法を実施し
て浸炭層を形成した状態を示す断面図と、浸炭の均一性
を表すグラフである。この場合、炉内温度930℃、炉
内圧力0.02kPa 、浸炭時間と拡散時間の和を430
分とし、サンプルの積載条件は前述と同様である。
【0063】図5から明らかなように、閉端孔の内壁面
における全浸炭深さがほぼ等しい(2.1mm)領域が閉
端孔の入口から122mmの深さに達し、深さ156mmの
位置で全浸炭深さがゼロになった。すなわち、の内径を
Dとする閉端孔の内壁面における全浸炭深さのほぼ等し
い領域が、この閉端孔の開口端から深さLの領域に亘っ
て形成されているとするとき、上記Lの値がL/D比で
36にまで達している。このように、炉内圧力が低くな
るに伴って、浸炭の均一性も増大している。さらに炉内
圧力を低くすれば、全浸炭深さのほぼ等しい領域の深さ
Lの値を、L/D比で50程度にまですることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による真空浸炭装置の一実施の形態を示
す断面図
【図2】本発明による真空浸炭炉の運転パターンを示す
【図3】本発明による真空浸炭方法により浸炭処理した
サンプルの断面図
【図4】本発明による真空浸炭方法を実施した場合の炉
内圧力に対する浸炭深さの関係および煤発生状況を示す
グラフ
【図5】本発明による真空浸炭方法を実施したサンプル
における全浸炭層を示す断面図と浸炭深さの均一性を表
すグラフ
【符号の説明】
1 真空浸炭炉 2 加熱室 3 冷却室 M ワーク V 真空排気源 C 浸炭ガス源 G 不活性ガス源

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼材よりなるワークを、真空浸炭炉の加
    熱室内で真空加熱するとともに、該加熱室内に浸炭用ガ
    スを供給して浸炭処理を行なう真空浸炭方法であって、 前記浸炭用ガスとしてアセチレン系ガスを使用するとと
    もに、前記加熱室内を1kPa 以下の真空状態として浸炭
    処理を行なうことを特徴とする真空浸炭方法。
  2. 【請求項2】 前記アセチレン系ガスがアセチレンガス
    よりなることを特徴とする請求項1記載の真空浸炭方
    法。
  3. 【請求項3】 前記浸炭用ガスにガス状の窒素源を添加
    して浸炭処理を行なうことを特徴とする請求項1または
    記載の真空浸炭方法。
  4. 【請求項4】 鋼材よりなるワークを加熱する加熱室を
    備えた真空浸炭炉と、前記加熱室内にアセチレン系ガス
    を供給する浸炭用ガス源と、前記加熱室内を真空排気す
    る真空排気源とを備え、1kPa 以下の真空状態で真空浸
    炭を行なうことを特徴とする真空浸炭装置。
  5. 【請求項5】 内径をDとする閉端孔を備え、該閉端孔
    の内壁面における浸炭深さのほぼ等しい領域が、該閉端
    孔の開口端から深さLの範囲に亘って形成されている浸
    炭処理された鋼材製品であって、前記深さLの値が、L
    /D比で12乃至50の範囲内にあることを特徴とする
    浸炭処理された鋼材製品。
  6. 【請求項6】 前記閉端孔の内壁面における浸炭深さ
    が、L/D比で12乃至36の領域に亘ってほぼ等しい
    ことを特徴とする請求項記載の浸炭処理された鋼材製
    品。
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