JPH03291368A - 真空浸炭方法及び真空浸炭炉 - Google Patents

真空浸炭方法及び真空浸炭炉

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JPH03291368A
JPH03291368A JP9157490A JP9157490A JPH03291368A JP H03291368 A JPH03291368 A JP H03291368A JP 9157490 A JP9157490 A JP 9157490A JP 9157490 A JP9157490 A JP 9157490A JP H03291368 A JPH03291368 A JP H03291368A
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carburizing
gas
soot
furnace
heating chamber
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Tomoki Muraoka
村岡 智機
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、真空浸炭方法及び真空浸炭炉に係り、特に
真空浸炭炉内での煤の発生及び付着を防止可能な真空浸
炭方法及び真空浸炭炉に関する。
〔従来の技術〕
従来、煤の発生及び付着を防止可能な真空浸炭方法及び
真空浸炭炉として、例えば、特開昭5247531号、
特公昭62−4464号に記載されているものが存在す
る。
特開昭52−47531号の従来例は、浸炭性ガスを真
空浸炭炉内に導入し被浸炭材を浸炭した後、拡散する工
程で浸炭性ガスである炭化水素を窒素ガスで希釈しする
ことにより、真空浸炭炉内での煤の発生を防止するもの
である。
また、特公昭62−4464号の従来例は、真空浸炭炉
の加熱室内に被浸炭剤を収容し減圧下で浸炭処理する際
、前記加熱室内に浸炭性ガスを導入する一方、真空浸炭
炉の内壁と加熱室の外壁とにより形成される空間部に窒
素ガスを供給するとともに、前記浸炭性ガスの導入及び
窒素ガスの供給量を、浸炭期の時間の経過につれて段階
的に減少させることで、真空浸炭炉内の煤を減少させ、
被浸炭材の浸炭むらを少なくするというものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記従来例では、浸炭性ガスとして用い
た炭化水素の熱分解反応で発生する煤を化学的な原理に
より除去するという配慮がなかった。
そのため、前記従来例では、浸炭性ガスが加熱炉内で昇
温される過程で浸炭性ガスである炭化水素が次のような
熱分解反応を起こす。
C,H,→  CH4+  2Hz +  2CsC4
HIo → CHa +3Hz +30s二の反応の結
果発生したCs  (煤で代表される固体炭素)により
大量の煤が発生するという課題があった。
ここで、加熱炉内の空間中及び炉壁等に付着して発生す
る煤は、活性炭素と異なり被浸炭品の製品表面には吸収
されない固体グラファイトであり、浸炭反応においては
活性を有しない。
さらに、浸炭性ガスが真空浸炭炉内で昇温する前に、直
接、被浸炭材に接触すると、その接触表面部においてグ
ラファイト膜を生成するため、浸炭を阻害し、浸炭むら
を生じる原因のひとつとなるという課題があった。
この煤の発生は、浸炭性ガスとして、−船釣に使用され
ているプロパン、ブタンを使用した場合に特に著しい。
本発明は、このような課題を解決するために、真空浸炭
炉内における煤の発生を化学的原理に基づいて減少させ
、もって被浸炭材の浸炭むらを防止可能な真空浸炭方法
及び真空浸炭炉を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために請求項(1)記載の真空浸炭
方法は、減圧下の加熱雰囲気内に浸炭性ガスを導入して
、被浸炭材の浸炭を行う方法において、前記加熱雰囲気
内に前記浸炭性ガスを導入する前に、当該浸炭性ガスを
予備加熱して該浸炭性ガスから煤を除去した後、その浸
炭性ガスを前記加熱雰囲気内に導入して浸炭を行うこと
を特徴とするものである。
ここで予備加熱温度は、600〜900℃であることが
好ましい。
また、請求項(3)記載の真空浸炭炉は、被浸炭材を加
熱する加熱炉と、該加熱炉に浸炭性ガスを供給する浸炭
性ガス供給管と、当該加熱炉を減圧排気する排気管とを
有する真空浸炭方法こおいて、当該加熱炉に前記浸炭性
ガスを導入する前に、該浸炭性ガスを予備加熱する加熱
装置と、当該浸炭性ガス、の予備加熱により発生した煤
を吸着する吸着材とを有することを特徴とするものであ
る。
そして請求項(4)記載の真空浸炭炉は、前記吸着材に
酸化性ガスを導入する導入手段を有し、吸着した煤と酸
化性ガスとを反応させることにより吸着材から煤を除去
することを特徴とするものである。
〔作用〕
この発明に係わる真空浸炭炉及び真空浸炭方法によれば
、真空下の加熱炉内に浸炭性ガスを導入する前に、該浸
炭性ガスを予備加熱することで下記の反応により該浸炭
性ガスを熱分解し、予め煤で代表される固体炭素(C3
)を発生させる。
C3H1l  →CHa +2Hz +2CsC,H,
。→ CHa +3H2+  3C3この熱分解反応に
より発生した煤を本発明に係る真空浸炭炉のように吸着
材に吸着等することにより除去した後、浸炭性ガスを導
入して浸炭を行う。この熱分解反応により、煤の発生し
やすいプロパン、ブタンが煤の発生しにくいメタンに分
解され、メタンと水素が選択的に加熱炉内に導入される
ことにより、真空浸炭炉内での煤の発生を減少させるこ
とができる。
即ち、プロパン、ブタン等の煤の発生しやすい浸炭性ガ
スが直接被浸炭材に接触することが防止され、このため
煤が被浸炭材に付着することもないので、被浸炭材の浸
炭むらを防止することができる。
ここで、予備加熱温度としては、600〜900℃であ
ることが好ましい。この温度範囲において炭化水素を十
分分解して媒介を除去することができる。
吸着材に吸着された煤は、酸化性ガスと反応させて燃焼
することにより吸着材から分離することができ、この結
果吸着材を取り出すことなくそのまま再使用が可能にな
る。
〔実施例〕
次に本発明の実施例について、図面に基づいて説明する
第1図は、本発明に係る真空浸炭炉の構成図であり、第
2図は、第1図の■−■部分の断面図、第3図は、炭化
水素を予備加熱する予備加熱装置の構造を示す断面図で
ある。
第1図に示されるように、本発明における真空浸炭炉は
、加熱室2を有する真空加熱炉1と焼入油40が入って
いる焼入槽3を有するベスチブル4とを中間扉5を介し
て連設し、さらに、浸炭性ガス・窒素ガス供給管9を介
して予備加熱装置27を有する構造からなる。
第2図に示されるように、前記加熱室2は炉殻11内に
空間部12を介して設けられている。加熱室2内には、
ヒータ6と循環ファン7及び上下可動炉床8が設けられ
ている。上下可動炉床8の下部には、上下可動炉床8の
上下運動を制御する上下可動炉床エレベータ15Bが設
けられている。
浸炭性ガス・窒素ガス供給管9及び真空排気管10はそ
れぞれ前記加熱室2内に連通されており、真空排気装置
22が真空排気管10を介して加熱室2内に連通してい
る。この真空排気装置22はロータリポンプ19、圧力
制御弁20、フィルタ21から構成されている。
第1図に示されるように、前記ベスチプル4内は、ベス
チブル4と加熱室2との間で、被浸炭材Wを搬送する処
理材搬送装置13と浸炭後の被浸炭材Wを冷却する冷却
用ファン14及び焼入のために被浸炭材Wを昇降する焼
入エレベータ15Aから構成されている。なお、16は
装入抽出扉である。
一方、前記予備加熱装置27の出側には、予備加熱装置
出側ガス供給管28及び排気管29が連通している。ガ
ス供給管28は、窒素ガス供給管23Aと連結部30で
結合し、浸炭性ガス・窒素ガス供給管9に続いている。
排気管29の終端は、廃ガス出口31になっている。窒
素ガス供給管23Aにはバルブ18Aが、予備加熱装置
出側ガス供給管28、排気管29にはそれぞれ、バルブ
18E、バルブ18Fが設けられている。
窒素ガス供給管23Aから分岐した窒素ガス供給管23
B、炭化水素供給管24及び空気供給管25は、連結部
26で連結されて予備加熱装置入側ガス供給管32を構
成し、前記予備加熱装置27の入側に連通されている。
窒素ガス供給管23B、炭化水素供給管24、空気供給
管25にはそれぞれ、バルブ1 B B、パル7”18
C,バルブ18Dが設けられている。また、窒素ガス供
給管23A、炭化水素供給管24にはそれぞれ、流量計
17A、流量計17Bが設けられている。
前記予備加熱装置27の詳細な構造を、第3図に示す。
吸着材34を充填した円筒管33の回りには、ヒータ3
5を介して断熱材で構成された外筒37が周設されてい
る。当該ヒーター35に近接して、熱電対36が設けら
れており、該ヒータの温度管理を行っている。該外筒3
7の上下端部分には、水冷却管38が環状に設けられて
おり、管内に冷却水が循環されている。円筒管33の出
側には、予備加熱装置出側ガス供給管28、排気管29
が連通されている。また、円筒管330人側には、予備
加熱装置入側ガス供給管32が連通されている。
なお、予備加熱装置27の内容積は、炭化水素の供給時
の通過時間が1秒以上になる大きさに作製する。前記炭
化水素の通過時間は、予備加熱装置27の内容積を単位
時間当たりの炭化水素供給量で除した値とする。
次に本実施例の動作について、加熱室2に装入した被浸
炭材Wをそれぞれ処理する工程を工程順に説明する。
すなわち、加熱室2を真空にして浸炭温度まで昇温し均
一の温度にする均熱工程、浸炭性ガスを導入し被浸炭材
Wを浸炭する浸炭工程、被浸炭材Wの浸炭層を芯部に向
けて拡散する拡散工程、油中に焼入で硬化させる焼入工
程、予備加熱室27にて吸着材34に吸着された煤を酸
化させ、煤の除去をする煤の除去工程の5工程に大別し
、各工程ごとに順を追って説明する。
(均熱工程) バルブ18Eを閉方向とし、加熱室2内を真空排気装置
22にて真空状態、例えば、5To r r以下にする
。その後、浸炭温度(例えば930”c )まで被浸炭
剤Wを昇温し、被浸炭剤Wの表面と芯部及び各部位が均
一になるよう、所定時間保持する。この時、循環ファン
7により熱伝導を高め、均熱化を促進するため、窒素ガ
スを導入してもよい。
(浸炭工程) 窒素ガス及び空気が連結部26方向に行かないよう、バ
ルブ18B1バルブ18D及びバルブ18Fを閉方向に
する。その後、浸炭性ガス及び窒素ガスを減圧された加
熱室2に導くため、バルブ18A、バルブ18C及びバ
ルブ18Eを開方向にする。炭化水素は炭化水素供給管
24、連結部26次いで、予備加熱装置入側ガス供給管
32を順に通過する。その後、炭化水素が、ヒータ35
により所定温度に加熱された予備加熱装置27で熱分解
反応を起こし、該熱分解反応により生じたメタン及び水
素が予備加熱装置出側ガス供給管23及び流量計17A
で供給量がコントロールされた窒素ガスが窒素ガス供給
管23Aから共に、浸炭性ガス・窒素ガス供給管9を通
じて加熱室2に導入される。この時、炭化水素の供給量
は、流量計17Bにより、コントロールして予備加熱装
置27に供給する。予備加熱装置27内で起きた熱分解
反応により生じたメタン及び水素が予備加熱装置出側ガ
ス供給管28から、及び流量計17Aで供給量がコント
ロールされた窒素ガスが窒素ガス供給管23Aから共に
、浸炭性ガス・窒素ガス供給管9を通じて加熱室2に導
入される。その後、加熱室2で所定時間浸炭する。この
時、加熱室2内の循環ファン7による浸炭性ガスの拡散
を促進するため、窒素ガスの流量を流量計17Aで制御
し、また、加熱室2内の圧力を高める(例えば、650
Torr)ため、圧力制御弁20を調節して、加熱室2
内の圧力を所定圧に調整する。
このように、窒素ガスを加熱室2内に導入すると、好ま
しい浸炭状態が得られるが、必ずしも窒素ガスを供給し
なくても良い。
(拡散工程) バルブ18Cを閉方向にした後、バルブ18A及びバル
ブ18Eを閉方向にして、浸炭性ガス及び窒素ガスを加
熱室2へ導入することを停止する。
その後、真空排気装置22により加熱室2を減圧(例え
ば、5TOrr以下)する。この工程により被浸炭材W
に浸炭した炭素を芯部に向けて拡散させる。
(焼入工程) 浸炭及び拡散工程を終了した被浸炭材Wを油中焼入硬化
するため、バルブ18Aを開方向にし、加熱室2に窒素
を導入して所定圧(例えば、650Torr)に昇圧し
、同時にベスチブル4にも窒素ガスを導入し、加熱室2
とベスチブル4との内部圧力を無酸化、等圧状態とする
。その後、中間扉5を開け、処理材運搬装置13により
被浸炭剤Wをベスチブル4に移動し、次いで、中間扉5
を閉じ、焼入エレベータ15Aを用いてを焼入層3にあ
る焼入油40中にて焼入を行う。次いで、ベスチブル4
内の窒素ガスの圧力を大気圧とし、焼入エレベータ15
を上昇させ、搬入抽出扉16を開き被浸炭材Wを取り出
す。
(煤の除去工程) この工程は、例えば、バルブ18A、バルブ18B、バ
ルブ18C及びバルブ18Eを閉方向とし、バルブ18
F及びバルブ18Dを開方向とした状態で行う。
すなわち、加熱室2にガスを供給する配管の流れを止め
、空気を予備加熱室27に供給し、バルブ18Fから排
気させる状態とする。予備加熱装置27に空気が供給さ
れると、この空気により、吸着材34に付着した煤を燃
焼させ、二酸化炭素として廃ガス出口31より排出させ
る。その後、ガス検知器により、廃ガス出口31より排
出されるガスが、二酸化炭素から空気になったことを確
認することで、吸着材34に吸着していた煤が全て、燃
焼し除去されたことを確認する。
この煤の除去工程は、他の熱処理工程(前記均熱工程、
浸炭工程、拡散工程、焼入工程)とは独立して行っても
良い。また、浸炭が終了した後の拡散工程以後の処理工
程と併行して行うこともできる。
このような真空浸炭炉によれば、予備加熱により発生し
た煤を吸着する吸着材を有することで、発生した煤を吸
着材に固定することができる。
そして、前記吸着材に吸着した煤を除去する機構を有す
ることで、発生した煤を吸着材から脱着して吸着材の再
使用を可能にする。その結果、吸着材の寿命を長くし、
低コストとする。
このように、真空浸炭炉内での煤の発生が減少すること
で、真空浸炭炉内の煤を除去するメンテナンス作業を不
要にし、真空浸炭炉の稼働率を向上させる。
次に本実施例の浸炭条件を次の表1のようにして浸炭を
行った。
(以下余白) 表1 (実施例1) 浸炭工程における予備加熱装置の温度、浸炭性ガスとし
て用いたプロパンの流量を、表2に示すようにして実験
を行い、煤発生の程度について評価を行った。この結果
を表2に示す。
(以下余白) 表2 実験No、 1では、炭化水素の予備加熱を行ってプロ
パンの分解を行うことなく浸炭を行った。
評価方法 ◎ 良好(煤の付着、又は発生が極小)○ 良好(煤の
付着、又は発生がかなり減少)X 不良(煤の付着、又
は発生がかなり多い)以上の結果から、予備加熱装置の
温度を600〜900 ’Cにすると、被浸炭材への煤
付着が僅少で浸炭むらのない良好な浸炭品を得た。さら
に、真空浸炭炉内の煤発生もかなり減少していた。
(実施例2) 実施例1と同条件及び同方法にて、浸炭性ガスとしてメ
タン(80〜85%)を含み残部プロパン、ブタンの天
然ガスを用いて、表3に示す条件で実験を行った。この
結果を表3に示す。
表3 実験隘5では、炭化水素の予備加熱を行ってプロパンの
分解を行うことなく浸炭を行った。
評価方法 ◎  煤の付着、又は発生が極小 Δ  煤の付着、又は発生が多い この実施例により浸炭性ガスがプロパンの場合の他、メ
タンを含むようなものであっても加熱室内での煤発生防
止効果を有することが確認された。
また、表2の実験N11lと表3の実験NQ、5とを比
較して、予備加熱を行わない際の煤の付着状態及び発生
状態は、メタンを含有する方がプロパン単体の場合より
も少ないことが確認された。このことは、予備加熱によ
る加熱室内での煤の発生防止効果は、プロパンの方が大
きく寄与していることになる。
本実施例では、浸炭工程において、炭化水素及び窒素ガ
スを加熱室2に供給したが、炭化水素のみを加熱室2に
供給しても良い。
浸炭工程において、加熱室2を650Torrの一定圧
としたが、浸炭及び拡散を行う程度により、変更しても
差し支えない。
本実施例では、煤の除去工程において、吸着材34に吸
着した煤を燃焼させて除去したが、吸着材が充填された
円筒管をカセット式にするか、充填材そのものを取り替
える方式にすることもできる。
また、前記実施例では煤と空気とを反応させて酸化燃焼
することにより、吸着材に吸着した煤を除去しているが
、吸着材を取り出し吸着した煤をミキサー等により機械
的に除去することも可能である。
吸着材34に吸着していた煤が全て燃焼し除去されたこ
とを確認する方法としてガス検知器を用いたが、空気の
供給時間を管理することにより煤の除去終了を判断して
も良い。
本実施例では吸着材34として、アルミナチップを用い
たが、この他に、煉瓦チップ等各種の吸着材を使用する
ことができる。また、吸着材の形状°はチップ状に限定
されるものではなく、繊維状のもの、編み目状のもの等
も用いてもよい。
浸炭性ガスとしてはプロパンの他ブタン等の炭化水素ガ
スも使用できる。
また、本実施例では吸着材に吸着した煤を当該吸着材か
ら分離するための酸化性ガスとして空気を用いたが、そ
の他の酸化性ガス例えば酸素を使用することも可能であ
る。
そして、本実施例では浸炭の場合について説明したが、
浸炭性ガスに例えばアンモニアを混入して浸炭窒化を行
う場合でも同様の効果を達成することができる。
被浸炭材としては、5CR420Hの他公知の肌焼鋼を
通用できることは勿論である。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明に係わる真空浸炭方法によれ
ば、浸炭性ガスを予備加熱して熱分解することにより、
当該浸炭性ガスから煤を予め発生させこれを除去するこ
とができるため、浸炭雰囲気中での煤発生を確実に防止
でき、この結果、被浸炭材への煤の付着を防ぎ、浸炭む
らの無い良好な浸炭を可能にする。
特に、予備加熱の温度を600〜900℃にすることに
より浸炭性ガスの熱分解が十分となり、浸炭雰囲気中で
の煤の発生を確実に防止できる。
そして、本発明に係る真空浸炭炉も浸炭性ガスの予備加
熱により加熱炉内での煤の発生及び煤の付着を確実に防
止でき、浸炭むらのない浸炭品を提供できる。
さらに、吸着材に酸化性ガスを導入する導入手段を有し
、吸着した煤と酸化性ガスとを反応させることにより吸
着材から煤を除去して吸着材の再使用が可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る真空浸炭炉の構成図であり、第
2図は、第1図の■−■部分の断面図、第3図は、予備
加熱する予備加熱装置の構造を示す断面図である。 図中、lは真空加熱炉、2は加熱室、3は焼入槽、4は
ベスチブル、5は中間扉、9は浸炭性ガス・窒素ガス供
給管、27は予備加熱装置、34は吸着材である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)減圧下の加熱雰囲気内に浸炭性ガスを導入して、
    被浸炭材の浸炭を行う方法において、前記加熱雰囲気内
    に前記浸炭性ガスを導入する前に、当該浸炭性ガスを予
    備加熱して該浸炭性ガスから煤を除去した後、その浸炭
    性ガスを前記加熱雰囲気内に導入して浸炭を行うことを
    特徴とする真空浸炭方法。
  2. (2)前記予備加熱温度が600〜900℃であること
    を特徴とする請求項(1)記載の真空浸炭方法。
  3. (3)被浸炭材を加熱する加熱炉と、該加熱炉に浸炭性
    ガスを供給する浸炭性ガス供給管と、当該加熱炉を減圧
    排気する排気管とを有する真空浸炭炉において、当該加
    熱炉に前記浸炭性ガスを導入する前に、該浸炭性ガスを
    予備加熱する加熱装置と、当該浸炭性ガスの予備加熱に
    より発生した煤を吸着する吸着材とを有することを特徴
    とする真空浸炭炉。
  4. (4)前記吸着材に酸化性ガスを導入する導入手段を有
    し、吸着した煤と酸化性ガスとを反応させることにより
    吸着材から煤を除去することを特徴とする請求項(3)
    記載の真空浸炭炉。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000328224A (ja) * 1999-05-24 2000-11-28 Toho Gas Co Ltd ガス浸炭方法
JP2002107066A (ja) * 2000-09-28 2002-04-10 Shinwa Jitsugyo Kk 熱処理炉及びその操業方法
FR2854904A1 (fr) * 2003-05-13 2004-11-19 Bosch Gmbh Robert Procede de traitement thermique de pieces metalliques dans des fours a moufle
WO2019087732A1 (ja) * 2017-11-06 2019-05-09 株式会社Ihi 浸炭装置

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