JP2010222648A - 炭素鋼材料の製造方法および炭素鋼材料 - Google Patents

炭素鋼材料の製造方法および炭素鋼材料 Download PDF

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Yoshiji Aoi
芳史 青井
Hiromi Nakano
裕美 中野
Kenichi Kawabata
健一 川端
Hiroki Minami
裕樹 南
Teruichi Tsubota
輝一 坪田
Yusuke Yamane
裕介 山根
Muneo Sasaki
宗生 佐々木
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Abstract

【課題】 被覆層の剥離が起こりにくく、高強度かつ耐久性に優れた炭素鋼材料の製造方法および前記の優れた特性を有する炭素鋼材料を提供する。
【解決手段】 炭素鋼材を表面処理した炭素鋼材料の製造方法であって、前記炭素鋼材表面から内部にわたって炭素を固溶ないし炭化物として析出させる浸炭処理工程と、前記浸炭処理後の炭素鋼材をバナジウムを含む溶融塩浴に浸漬し、前記炭化物層をバナジウム炭化物を含む被覆層とする溶融塩処理工程とを含むことを特徴とする炭素鋼材料の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、炭素鋼材料の製造方法および炭素鋼材料に関する。
近年、自動車・機械産業等の分野では、小型化・軽量化を目的として高張力鋼等の難加工材が多く用いられている。これらを加工する金型や治工具においては、摩耗劣化の起こりにくい、高強度でかつ高耐久性の材料が求められている。前記金型や治工具には炭素鋼を用いることができるが、例えば炭素含有量が0.4質量%未満である、炭素含有量が低い炭素鋼を用いる場合には、表面の炭素濃度を上げることで表面硬度を向上させる試みがなされている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この方法では、炭素含有量が当初から高い高炭素鋼では、表面硬度のさらなる向上に限界があった。
また、炭素鋼の表面硬度を向上させる技術として、溶融塩炭化物被覆法が知られている(例えば、特許文献2参照)。すなわち、V、Nb、Crなどの炭化物形成成分を溶解させたホウ酸またはホウ酸塩の溶融浴中に炭素鋼を浸漬すると、炭素鋼中の炭素が、前記溶融塩浴中の炭化物形成成分と結合した炭化物被覆層が、炭素鋼表面に形成される。前記炭化物被覆層の形成により、炭素鋼の表面硬度が向上する。溶融塩炭化物被覆法を採用すれば、表面硬度を高くすることが可能である。しかし、耐久性の点では、使用時に被覆層の剥離が発生しやすいといった問題があった。
特開2002−285319号公報 特開平7−256332号公報
そこで、本発明は、前記被覆層の剥離が起こりにくく、高強度かつ耐久性に優れた炭素鋼材料の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、前記の優れた特性を有する炭素鋼材料を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の炭素鋼材料の製造方法は、炭素鋼材を表面処理した炭素鋼材料の製造方法であって、前記炭素鋼材表面から内部にわたって炭素を固溶ないし炭化物として析出させる浸炭処理工程と、前記浸炭処理後の炭素鋼材をバナジウムを含む溶融塩浴に浸漬し、前記炭化物層をバナジウム炭化物を含む被覆層とする溶融塩処理工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明の炭素鋼材料は、前記本発明の炭素鋼材料の製造方法によって製造され、表面にバナジウム炭化物を含む被覆層を有することを特徴とする。
本発明によると、炭素鋼の表面硬度を向上させるとともに、前記被覆層の剥離が起こりにくい、耐摩耗性などの耐久性に優れた炭素鋼材料を提供することができる。また、本発明の製造方法によると、前記被覆層の形成速度を速めることも可能となるため、前記炭素鋼材料を効率よく、低コストで製造することができる。
図1は、表面処理を行った炭素鋼材の表面微小硬さ測定結果を示すチャートである。図1(a)は実施例1で得られた炭素鋼材料について、図1(b)は比較例1で得られた炭素鋼材についての測定結果を示すチャートである。 図2は、減圧浸炭処理のヒートパターンを示す説明図である。 図3は、実施例1の溶融塩処理条件を示す説明図である。 図4は、実施例1で得られた炭素鋼材料試料の断面組織写真である。図4(a)は表面部、図4(b)は試料中心部(芯部)の断面組織写真である。 図5は、比較例1で得られた炭素鋼材試料の断面組織写真である。図5(a)は表面部、図5(b)は試料中心部(芯部)の断面組織写真である。 図6は、実施例1で得られた炭素鋼材料試料のGDS元素分析結果を示すチャートである。 図7は、比較例1で得られた炭素鋼材試料のGDS元素分析結果を示すチャートである。 図8は、溶融塩処理時間と表面被覆層の厚みとの関係を示すグラフである。 図9は、溶融塩処理時間を変えて作製した試料の断面組織写真である。 図10は、摩擦摩耗試験後の試料の摩耗深さを示すグラフである。 図11(a)、(b)は、実施例2’の刃物の実機テスト終了時の表面写真である。図11(c)は、テストにおける刃物の使用方法を説明する模式図である。 図12は、比較例1’の刃物の実機テスト終了時の表面写真である。 図13は、プレスカッター実機テストで用いた刃物の深さ方向硬さ分布を示すグラフである。
本発明の炭素鋼材料の製造方法において、前記炭素鋼材として、初期炭素濃度が0.4質量%を超え、1.6質量%以下の範囲内である炭素鋼材を用いることが好ましい。
本発明の炭素鋼材料の製造方法において、前記浸炭処理が、ガス圧力1.33×10〜2.67×10Pa(1〜20Torr)の範囲内、かつ、温度900〜1050℃の範囲内で行われることが好ましい。
本発明の炭素鋼材料の製造方法において、前記バナジウムを含む溶融塩浴が、バナジウム合金、または、バナジウム酸化物とその還元剤を添加したホウ砂を含むことが好ましい。
本発明の炭素鋼材料の製造方法において、前記バナジウムを含む溶融塩浴の温度が800〜1100℃の範囲内であることが好ましい。
本発明の炭素鋼材料において、前記被覆層を有する炭素鋼材料が、炭素濃度が最表面から内部に向かって傾斜分布していることが好ましい。
つぎに、本発明について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の記載により制限されない。
本発明は、浸炭処理技術と溶融塩処理技術とを融合することにより、炭素鋼材の高強度化および高耐久性を実現し、難加工材用の金型や治工具にも好適に用いることのできる炭素鋼材料を製造するものである。本発明は、溶融塩処理を行う前段階で浸炭処理をすることが特徴の一つである。
浸炭処理は、鉄鋼材料の表面処理方法として知られている。通常、浸炭処理と呼ばれるものの大部分はガス浸炭法による処理であり、900〜950℃程度の任意の温度に加熱保持した炉内に、常時、キャリヤガスと活性炭素を増加するエンリッチガスとを大気圧より少し高い圧力で導入し、その雰囲気ガス中で処理される。この導入されたガスのほとんどは浸炭に寄与しないため、余剰なガスは燃焼させCOとして大気中に放出される。
ガス浸炭処理は、通常、炭素含有量が0.3質量%以下の低炭素鋼や低炭素合金鋼に対して、雰囲気ガスから炭素原子を供給して、所定の浸炭深さと約0.8質量%の表面炭素濃度が得られるように、浸炭工程の時間と雰囲気ガスの活性炭素当量(CP値)および拡散工程の時間とCP値を調整して行われる。即ち、求める浸炭深さは温度と時間の関数であり、表面炭素濃度の調整は、雰囲気ガス中の活性炭素当量と処理品最表面の炭素濃度との間での平衡反応によりなされることで、所定の炭素濃度プロファイルを得ることができる。
例えば、ガス浸炭処理で、炭素鋼材の表面の深さ3.0mm程度浸炭する場合の一般的な処理条件は次のとおりである。
昇温工程:キャリヤガスのみを導入した状態で、2時間かけて930℃まで昇温
均熱工程:キャリヤガスのみを導入し、930℃、30分間保持
浸炭工程:CP値1.1%の雰囲気下で930℃、15時間保持
拡散工程:CP値0.7%の雰囲気下で930℃、10時間保持
1.5時間かけて850℃まで温度を下げ、30分間保持後、油冷
雰囲気ガスについては、メタンやプロパンなどの炭化水素系ガスと空気とを一定割合で混合して炉内に導入する場合や、メタノールとプロパンなどを直接炉内に導入する場合がある。
本発明においては、前記炭素鋼材として、初期炭素濃度が0.4質量%を超え、1.6質量%以下の範囲内である炭素鋼材を用いることが好ましい。初期炭素濃度が0.4質量%を超え、1.6質量%以下の範囲内である、いわゆる高炭素鋼は、未処理状態においても高強度であるが、本製造方法の処理を行うことで、より強度を向上させ、高耐久性とすることができる。
なお、このような高炭素鋼は、炭素濃度が高いため、従来は浸炭処理を行うことなく、後述の溶融塩処理が単独で行われていた。浸炭処理により炭素濃度を高めずとも、溶融塩処理によって炭化物層を形成し得るだけの炭素が表面に存在するからである。その点では、本発明者らは、高炭素鋼では浸炭処理をしないという技術常識に反して、高炭素鋼に浸炭処理を適用し、さらに溶融塩処理を融合することで本発明に至ったのである。
炭素を多量に含む高炭素鋼や、クロムやバナジウムなどの炭化物形成元素と炭素とを多量に含む高炭素合金鋼を処理する場合、従来のガス浸炭法では必要とする組織的・機械的物性を得ることが非常に困難である。このような場合、減圧浸炭法による浸炭処理を行うことが効果的である。減圧浸炭法とは、数Pa程度に減圧された炉内で被処理品を所定の温度に加熱し、プロパン等の炭化水素ガスを、例えば1000Pa程度導入して所定の時間保持し(浸炭)、その後数Pa程度に減圧して所定の時間保持する(拡散)、浸炭−拡散のパルスを所望の浸炭深さに応じて繰り返す方法である。浸炭部の炭素濃度は、処理温度におけるオーステナイト中の炭素固溶限と浸炭時間と拡散時間との比率により調整できる。減圧浸炭法は、非常に低圧で操業され、浸炭に必要な量だけプロパン等の炭化水素ガスを導入する処理であるため、COの排出が少ないクリーンな浸炭法でもある。
本発明においては、前記浸炭処理は、ガス圧力1.33×10〜2.67×10Pa(1〜20Torr)の範囲内、かつ、温度900〜1050℃の範囲内の条件で行うことが好ましい。より好ましくは、ガス圧力1.33×10〜1.33×10Pa(1〜10Torr)の範囲内であり、さらに好ましくは、ガス圧力5.33×10〜1.07×10Pa(4〜8Torr)の範囲内、かつ、温度980〜1030℃の範囲内の条件である。本条件とすることにより、被処理品が高炭素鋼や高炭素合金鋼である場合であっても、効果的に浸炭を行うことができる。また、本条件では、処理温度が比較的高温のため、被処理品の結晶粒の粗大化防止と微細炭化物の析出を目的に、前記浸炭−拡散のパルス後、鋼のA1変態点以下に冷却し再度所定の温度に加熱する微細化処理を施すことが好ましい。
前記浸炭処理を行った炭素鋼材に、さらに溶融塩処理を行う。溶融塩処理とは、炭化物の形成成分を溶解させたホウ酸またはホウ酸塩等の溶融塩浴中に炭素鋼を浸漬させることで、炭素鋼内部の炭素が表面に拡散移動し、溶融塩中に浮遊する前記炭化物の形成成分と結合し、炭化物形成成分と炭素が結合した炭化物を含有する被覆層を形成させる表面硬度向上技術である。本発明においては、炭化物形成成分としてバナジウムを含む溶融塩を用いる。溶融塩は、バナジウム合金、または、バナジウム酸化物とその還元剤を添加したホウ砂を含むことが好ましい。溶融塩として、無水ホウ砂(Na)に対し、フェロバナジウム(FeV、V=50重量%)を10〜20質量%の範囲で添加した溶融塩を用いることがより好ましい。前記溶融塩の浴に、前記浸炭処理を行った炭素鋼材を浸漬させる。
溶融塩浴の温度はホウ砂の十分溶融する800〜1100℃程度の範囲が好ましいが、850〜1050℃の範囲で成膜することがより好ましい。また、被膜をより均一に形成するという観点からは、870〜930℃の範囲で成膜することがさらに好ましい。成膜時間は、必要とする被覆層膜厚によって異なる。なお、一般的なSKD11(金型用工具鋼)製プレス金型に、溶融塩処理を単独で(浸炭処理を行わずに)行って10μm前後の被覆層膜厚を得る場合には、12〜15時間を要することが通常であるが、浸炭処理を行ったものに溶融塩処理を行うと、3〜10時間程度で可能となることが判明した。出炉した後の冷却には、焼入れ用の油槽が用いられることが多い。また、FeVの代わりにV(5酸化2バナジウム)粉末を用い、BC(炭化ホウ素)などの還元剤を5質量%程度添加することでも、成膜は可能である。さらに、合金元素に、Nb(ニオブ)、Cr(クロム)などを添加することも可能である。
本発明における溶融塩処理は、例えば次の方法で行うことができる。溶融塩として、無水ホウ砂(Na)に対し、フェロバナジウム(FeV、V=50重量%)を10〜20重量%の範囲で添加したものを、800〜1000℃に加熱したものを溶融塩浴とする。この溶融塩浴に、あらかじめ浸炭処理を施した炭素鋼材を浸漬して3〜15時間均熱することで、溶融塩処理ができる。
なお、浸炭処理を行った炭素鋼材に溶融塩処理を行う本発明の製造方法の場合、前述のとおり、浸炭処理を行わない炭素鋼材に同一条件で溶融塩処理を行った場合に比べて、バナジウム炭化物を含む被覆層の形成速度が大幅に向上するという効果も奏する。
本発明の製造方法により得られた炭素鋼材料は、バナジウム炭化物層を表面に有するために表面処理を行う前の炭素鋼材と比べて表面硬度が高くなる。さらに、得られた炭素鋼材料は、炭素濃度が最表面で高く、炭素鋼材料内部に向かって徐々に減少し、初期炭素濃度に至るように傾斜分布していることが好ましい。このような炭素濃度の傾斜分布を有していることによって、硬さ分布が連続的なものとなり、被覆層の剥離が起こりにくくなる。
溶融塩処理のみを行う従来の処理方法では、前述のとおり、被覆層の剥離が発生しやすいという問題がある。図1に本発明の製造方法で得られた炭素鋼材料と溶融塩処理のみを行った炭素鋼材の一例について、試料の切断面を研磨して表面から深さ方向への微小硬さ測定を行った結果のグラフを示す。図1(a)が本発明の製造方法で得られた後述の実施例1の炭素鋼材料での結果であり、図1(b)が溶融塩処理のみを行った比較例1の炭素鋼材での結果である。測定はマイクロビッカース硬度計を用い、測定荷重は250mNで行った。グラフの横軸は表面被覆層と母材の界面を0とし、そこから母材中心へ向かっての距離(深さ)である。硬さ測定結果から、溶融塩処理のみの試料では表面近傍で硬さが低下しているのに対して、浸炭処理後に溶融塩処理を行った試料の場合、母材表面近傍の硬さの低下が見られなかった。溶融塩処理のみの場合、硬さが低下している表面近傍部分(ソフトニング層)が原因となり、被覆層の剥離が発生しやすいことが考えられる。浸炭処理後に溶融塩処理を行った試料では、さらに表面から内部に向かっては、なだらかな硬さ推移を示し約2mmの硬化層が確認され、溶融塩処理後も前処理の浸炭層の効果を維持し連続的な硬さ分布が存在することがわかった。以上より、溶融塩処理のみの場合観察されたソフトニング層の形成が、浸炭処理後に溶融塩処理を行うことにより防止されていることがわかる。
つぎに、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、下記の実施例によってなんら限定ないし制限されない。また、各実施例および各比較例における各種特性および物性の測定および評価は、下記の方法により実施した。
[実施例1]
炭素含有量1.40〜1.60質量%の高炭素鋼であるSKD11のφ22丸棒を50mmに切断したもの(φ22×50mm)をテストピースとした。このテストピースに以下の条件で減圧浸炭処理を行い、次いで溶融塩処理を行った。
(減圧浸炭処理)
減圧浸炭処理は図2(a)に示すヒートパターンで行い、微細な球状炭窒化物の析出と高温−長時間の保持により粗大化した結晶粒の微細化を目的に、A1変態点とMs点(マルテンサイト生成温度)の間(600℃)に冷却したのち再加熱する球状化処理を行った。また、浸炭処理後の焼戻しは、180℃×120分保持とした。
(溶融塩処理)
溶融塩処理は、無水ホウ砂(Na)に対し、フェロバナジウム(FeV、V=50重量%)を15重量%添加したものを加熱して溶融塩浴とし、行った。加熱保持した溶融塩浴中に前記減圧浸炭処理後のテストピースを浸漬し、表面に炭化物被覆を行った。溶融塩処理の条件を図3に示す。処理温度980℃とし、ここに12時間均熱し、さらに3時間で850℃まで低下させ出炉し、空冷した(溶融塩処理時間:15時間)。本条件では、テストピースを850℃に下げてから出炉するため母材に焼きが入らない。母材の焼入れを適正な温度で行うため、前記溶融塩浴から出した後、塩浴成分を洗浄してから真空焼入れ(1020℃、2時間)・焼戻し(190℃、3時間)を行ったものを実施例1の試料とした。
[実施例2]
減圧浸炭処理は図2(b)に示すヒートパターンで行い、微細な球状炭窒化物の析出と高温−長時間の保持により粗大化した結晶粒の微細化を目的に、A1変態点とMs点(マルテンサイト生成温度)の間(600℃)に冷却したのち再加熱する球状化処理を行った。また、浸炭処理後の焼戻しは、180℃×120分保持とした。浸炭深さは0.5mmであった。加熱保持した実施例1と同じ組成の溶融塩浴中に、前記条件で減圧浸炭処理を行った後のテストピースを浸漬し、表面に炭化物被覆を行った。溶融塩処理の条件は、処理温度900℃とし、ここに6時間均熱して出炉し、空冷した。空冷後、実施例1と同じ条件で塩浴成分を洗浄してから真空焼入れを行ったものを実施例2の試料とした。
[実施例3]
減圧浸炭処理は図2(c)に示すようなヒートパターンで行い、微細な球状炭窒化物の析出と高温−長時間の保持により粗大化した結晶粒の微細化を目的に、A1変態点とMs点(マルテンサイト生成温度)の間(600℃)に冷却したのち再加熱する球状化処理を行った。また、浸炭処理後の焼戻しは、180℃×120分保持とした。浸炭深さは1.5mmであった。減圧浸炭処理を前記条件で行ったほかは、実施例2と同じ条件で処理を行ったものを実施例3の試料とした。
[実施例4]
減圧浸炭処理を実施例2と同じ条件で行ったほかは、実施例1と同じ条件で処理を行ったものを実施例4の試料とした。
[実施例5]
減圧浸炭処理を実施例3と同じ条件で行ったほかは、実施例1と同じ条件で処理を行ったものを実施例5の試料とした。
[比較例1]
実施例1において、減圧浸炭処理を行わなかったほかは同様の条件で、処理を行ったものを比較例1の試料とした。
[比較例2]
実施例2において、減圧浸炭処理を行わなかったほかは同様の条件で、処理を行ったものを比較例2の試料とした。
図4に実施例1で得られた炭素鋼材料試料の断面組織写真を示す。試料の切断面を研磨後、断面の組織観察を行ったものである。エッチングにはナイタルを用いた。図4(a)は表面部、図4(b)は試料中心部(芯部)の断面組織写真である。比較のために図5に、溶融塩処理のみを行った比較例1の炭素鋼材試料の断面組織写真を示す。図5(a)は表面部、図5(b)は試料中心部(芯部)の断面組織写真である。白い粗粒はオーステナイトに未溶解の炭化物である。表面の白く映っている部分はバナジウム炭化物層である。溶融塩処理のみを行った試料では、バナジウム炭化物層が薄く、また、被覆層直下の母材組織では試料の中心部に比べて黒っぽく映っており、炭化物が少ないことがわかる。溶融塩処理によって、表面で炭化物層を析出させる際に、溶融塩浴中の炭化物形成元素と反応する炭素が母材表面から供給されたため、試料中心部組織に見られる炭化物が被覆層直下の母材組織では減少したと考えられる。一方、実施例1で得られた試料では、バナジウム炭化物層が厚く、また、被覆層直下の母材組織の炭化物の減少が起こっていないことがわかる。また、試料の中心部以上に炭化物の白い粒が見られた。溶融塩処理の前に浸炭処理を行うことにより、母材表面に多量の炭素が固溶されており、炭化物層の形成に炭素が供給されても、被覆層直下の母材組織では試料中心部と同等以上の炭化物が存在していると考えられる。
前記組織観察から、溶融塩処理のみを行った比較例1の試料では、白い粗粒(炭化物)が被覆層直下の母材組織において試料中心部よりも減少していたが、実施例1の試料では多く残っていた。この結果から推測すると、溶融塩処理のみを行った場合では、まず、被覆層直下の母材組織でオーステナイト中に固溶しているC原子が表面に拡散し、V原子と反応する。次に一次炭化物が分解してCがオーステナイトに固溶し、表面に拡散移動してVCとして析出する。一次炭化物が分解、減少することで、炭素濃度の低い部分が現れる。一方で、本発明の製造方法による場合では、浸炭処理によって被覆層直下の母材組織にはC原子が高濃度に固溶され、セメンタイト(FeC)としても存在している。これによって、オーステナイト中に固溶したC原子の移動も速くなり、さらに一次炭化物よりもはるかに分解しやすいFeCの分解によるCの固溶が起こるためVCの形成速度が速くなると考えられる。形成速度が速くなるメカニズムは以上のように推測されるが、本発明はこの推定により限定されるものではない。
次に、実施例1で得られた炭素鋼材料について、グロー放電発光分析装置(GDS)により元素分析を行った結果を図6に示す。図7には、溶融塩処理のみを行った比較例1の炭素鋼材の元素分析結果を示す。グラフの横軸は試料の深さを示し、Fe、C、Vについての原子濃度を示している。FeとCおよびVの濃度分布が入れ替わるような挙動を示す位置が、表面被覆層と母材との界面である。溶融塩処理は同一の条件で行っているが、本発明の製造方法で得られた試料では、被覆層の厚みが、溶融塩処理のみを行った試料に比べて厚くなっていることがわかる。また、前記界面から深くなるにつれて、CおよびVの原子濃度は減少していくが、この減少は、本発明の製造方法で得られた試料のほうが緩やかに起こっていることがわかる。これは断面組織写真でも確認できたように、被覆層直下の母材組織には炭化物が多く存在し、炭化物層の形成に伴う炭素の欠乏が抑制されたためであると推測されるが、本発明はこの推定により限定されるものではない。
溶融塩法による炭化物被覆処理のみと減圧浸炭後に溶融塩処理を行った試料の断面組織観察の結果、溶融塩処理のみの試料では、被覆層直下の母材組織中の炭化物が減少していたが、浸炭処理後に溶融塩処理を行った試料の場合、被覆層直下の母材組織に炭化物の析出が観察されており、溶融塩法のみの場合に見られた被覆層直下の母材組織中の炭化物の減少が防止されていることがわかる。テストピースの切断面を研磨して表面から深さ方向への微小硬さ測定を行った前掲の図1の結果では、溶融塩処理のみの試料では被覆層直下の母材組織で硬さが低下しているのに対して、浸炭処理後に溶融塩処理を行った試料の場合、被覆層直下の母材組織の硬さの低下が見られない。これは組織観察で確認したように、被覆層直下の母材組織には炭化物が多く存在し炭素の欠乏が抑制されたためであるといえる。さらに表面から内部に向かっては、なだらかな硬さ推移を示し約2mmの硬化層が確認された。溶融塩処理後も前処理の浸炭層の効果を残し連続的な硬さ分布であることがわかった。以上のことより、溶融塩処理のみの場合観察されたソフトニング層の形成が、浸炭処理後に溶融塩処理を行うことにより防止されていることがわかる。
得られた試料を切断し表面被覆層の厚みを測定したところ、表面に形成された被覆層(VC層)の膜厚は溶融塩処理のみの比較例1の場合8.7μm、浸炭処理後に溶融塩処理を行った実施例1の試料の場合15.4μmであった。浸炭を溶融塩処理前に施すことで約1.8倍の膜厚が得られた。溶融塩処理の時間を変えたほかは実施例1および比較例1の条件で処理した試料の、溶融塩処理時間と表面被覆層の厚みとの関係を示すグラフを図8に示す。また、実施例1の条件で溶融塩処理の時間を980℃で3時間、6時間および12時間に変え、3時間で850℃まで低下させる工程を行わなかったほかは、同様の条件で処理した試料の断面組織写真を図9に示す。浸炭処理後に溶融塩処理を行った場合、処理時間が3時間で5.9μm、6時間で8.6μm、12時間で12.7μmの表面被覆層が得られた。浸炭を溶融塩処理前に施すことで約1.8倍の膜厚が得られ、浸炭を溶融塩処理前に行うことで、大幅にバナジウム炭化物の形成速度が速くなっていることがわかる。
(摩擦摩耗試験)
実施例2〜5および比較例で得られた試料、および、浸炭処理および溶融塩処理のいずれも行っていないSKD11(参考例)につき、以下の条件で摩擦摩耗試験を行った。
円筒状の前記試料(φ22mm)に接触子(φ8mmのSUJ2鋼球)を、垂直荷重432.6Nで接触させつつ、前記試料にギアオイルを潤滑剤として付与し、摺動速度207.4mm/sec(3回転/sec)で回転させた。累計回転数16000回転後の試料について、摩耗深さおよび摩耗幅を測定した。その結果を図10に示す。
実施例4および5で得られた試料は、比較例1、2の試料と比べて摩耗量が大きくなった。これは、被膜に、断面分析では表れなかった平面的な不均一が発生したからと考えられる。平面的な炭素濃度の不均一により、表面の粗度が悪化したため、表面被覆層の剥離は起こりにくく高強度にはなっているものの、摩耗については溶融塩処理のみを行った試料には及ばない結果となった。一方、溶融塩処理を低温で行った実施例2および3で得られた試料では、前記不均一が改善した。実施例2および3の条件では被膜の均一性は高く保たれており、その結果、摩擦摩耗試験において優れた結果が得られた。
(プレスカッターの実機テスト)
電縫鋼管切断用の刃物(SKH51、90mm幅、長さ190mm、板厚3.2mm)に表面処理を行い、鋼管生産の切断工程で、実際に刃物を使用して摩耗の比較を行った。表面処理の条件は、前記実施例2および比較例1の条件で、真空焼入れを1160℃、1時間とした(以下、実施例2’、比較例1’という。)。また、刃物の厚みが薄いため、各工程で生じた刃物の反りを矯正する必要があり、最終工程で反り矯正用の治具に挟んで焼戻し(560℃2時間、3回)を行った。得られた刃物の母材硬さ(HRC)、表面被覆層の膜厚、刃物の反りの測定値、実機テストの結果(切断本数)を表1に示す。母材硬さ(HRC)は、JIS Z 2245(1998年版)「ロックウェル硬さ試験」に規定される、ロックウェルCスケールの硬さ試験方法により測定されたものである。また、表面被覆層の膜厚は、簡易精密膜厚測定機CALOTEST(CSM Instruments社製)を用いて測定した。切断した鋼管は、外形寸法φ25.4mm、板厚1.2mmの780MPa級高張力鋼板である。
(表1)
母材硬さ(HRC) 膜厚(μm) 反り(mm) 切断本数(本)
実施例2’ 59.5 4.0 0.01 14036
比較例1’ 57.0 7.8 0.01 10146
実施例2’につき、本テストでは14036本を切断した時点で使用を終了したが、継続使用が可能な状態であった。実施例2’、比較例1’のテスト終了時の刃先および摩耗部の表面写真を図11および図12に示す。それぞれの図の(a)が刃先、(b)が摩耗部の表面写真である。テストにおける刃物の使用方法は、図11(c)の模式図に示すとおりである。比較例1’では、刃物の側面に縦に摩耗痕が見られたのに対し、実施例2’では、切断時に負荷のかかる部分のへこみは見られたが、側面の縦傷は見られなかった。
本テストを行った刃物について、母材硬さの影響を調べるため、表面被覆層界面から深さ方向への母材の硬さ測定を行った。測定には、測定はマイクロビッカース硬度計を用い、界面付近においては測定荷重0.098Nで、それより深い領域においては測定荷重0.49Nの測定条件で測定を行った。測定結果を図13に示す。図13(a)は、界面付近の母材硬さ、図13(b)は、1600μm深さまでの硬さ分布である。実施例2’の刃物が最も表面付近の硬さが高く、特に表面から350μmまでの範囲で硬度が強化された層が確認できた。
本発明の炭素鋼材料の製造方法によると、前記被覆層の剥離が起こりにくく、高強度かつ耐久性に優れた炭素鋼材料を提供することができる。本製造方法では、バナジウム炭化物を含む被覆層の形成速度を大幅に速めることが可能となるので、前記炭素鋼材料を効率よく、低コストで製造することができる。得られた炭素鋼材料は、難加工材用の金型や治工具等、幅広い用途に適用できる。

Claims (7)

  1. 炭素鋼材を表面処理した炭素鋼材料の製造方法であって、前記炭素鋼材表面から内部にわたって炭素を固溶ないし炭化物として析出させる浸炭処理工程と、前記浸炭処理後の炭素鋼材をバナジウムを含む溶融塩浴に浸漬し、前記炭化物層をバナジウム炭化物を含む被覆層とする溶融塩処理工程とを含むことを特徴とする、炭素鋼材料の製造方法。
  2. 前記炭素鋼材として、初期炭素濃度が0.4質量%を超え、1.6質量%以下の範囲内である炭素鋼材を用いる、請求項1記載の炭素鋼材料の製造方法。
  3. 前記浸炭処理が、ガス圧力1.33×10〜2.67×10Pa(1〜20Torr)の範囲内、かつ、温度900〜1050℃の範囲内で行われる、請求項1または2記載の炭素鋼材料の製造方法。
  4. 前記バナジウムを含む溶融塩浴が、バナジウム合金、または、バナジウム酸化物とその還元剤を添加したホウ砂を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の炭素鋼材料の製造方法。
  5. 前記バナジウムを含む溶融塩浴の温度が800〜1100℃の範囲内である、請求項1から4のいずれか一項に記載の炭素鋼材料の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の炭素鋼材料の製造方法によって製造され、表面にバナジウム炭化物を含む被覆層を有することを特徴とする炭素鋼材料。
  7. 前記被覆層を有する炭素鋼材料が、炭素濃度が最表面から内部に向かって傾斜分布している、請求項6記載の炭素鋼材料。
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