JP2959409B2 - めっき浴のドロス除去装置 - Google Patents

めっき浴のドロス除去装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は連続溶融亜鉛めっきライ
ンのめっき浴に発生するドロスを除去する装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種のめっき浴に発生するドロスは、
鋼帯や金属製の浴中機器から鉄が溶出し、溶融している
亜鉛と結合して生成した固相の金属間化合物Fe2 Zn
7 である。
【0003】また、めっき浴中にアルミニウムが添加さ
れている場合には、金属間化合物Fe2 Al5 が生成
し、これもドロスとなる。
【0004】金属間化合物Fe2 Zn7 によるドロスは
めっき浴と比べて、比重が大きいので、めっき浴に沈降
していわゆるボトムドロスを形成する。しかし、粒径の
小さいものは、めっき浴中の流れによって浮遊している
ものもある。
【0005】堆積したボトムドロスが増加すると、通板
する鋼帯に付着し易くなり、ボトムドロスが付着した鋼
帯は品質上好ましくない。そのために、ボトムドロスを
除去するための対策が種々行われている。
【0006】従来この種のドロスを除去する装置とし
て、実開平2−146153号公報(先行例1)に開示
されたものがある。
【0007】図3に示すように、めっき浴槽1のボトム
ドロス3が堆積している部分にボトムドロス回収フード
4を固定し、浴面9より上方で気体噴射管14に圧縮気
体を供給し、ボトムドロス回収フード4内に圧縮気体を
注入する。
【0008】これにより、ボトムドロスが粉砕され、細
分化される。また、圧縮気体はボトムドロス回収フード
4内のめっき浴2に上昇流を形成し、めっき浴2ととも
に、回収ドロス上昇管8を上昇する。
【0009】これにより、ボトムドロス回収フード4内
に浴流入管5を通じてめっき液が流入する。
【0010】浴流入管5の先端の浴流入口7には逆止弁
6を備え、逆流を防止している。粉砕、細分されたボト
ムドロス3は上昇流に乗って、回収ドロス上昇管8を上
昇して、逆U状部10より排出され、ドロス濾過器12
に流下し、ドロス濾過器12のフィルター13を透過し
ためっき浴2はめっき浴槽1に還流して再利用される。
【0011】又、特開平6−2097号公報(先行例
2)に開示されたものがある。図4に示すように、溶融
亜鉛めっきラインのめっき浴2内に筒体15を立設し、
筒体15の下部には、シンクロール16の底部まで延
び、先端にドロス吸い込み口17を有する配管18を接
続し、一方、筒体15の下部には、窒素ガス吹き込みノ
ズル19を設置して、導管20からガスを吹き込んでガ
スリフトポンプを形成し、めっき浴底部に沈殿したドロ
ス3を筒体15の中に生じる気液二相流によって汲み上
げためっき液は、仕切板22の穴22aよりシンクロー
ル側にもどすものである。21は気泡である。
【0012】鋼帯23はスナウト24からめっき浴2に
侵入して、シンクロール16で反転してめっきされて、
めっき浴2から引き抜かれる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしなから、上述し
た先行例1に開示されたドロス除去装置では次のような
問題がある。
【0014】汲み上げためっき液の全量を、めっき浴面
から離して設置しているドロス濾過器12のフィルター
13で除去するために、めっき液の溶融亜鉛が一部凝固
してフィルターの目詰まりを促進し、短時間で目詰まり
を生じ、そのため連続的な操業に使用出来ない。
【0015】また、ボトムドロス回収フード4がめっき
浴中に大きく場所をとり、めっき浴中の流れに障害とな
り易く、めっき温度が不均一になりやすい。又、先行例
2に開示されたドロス除去装置は次のような問題があ
る。
【0016】(1)上記のような装置を使用した場合に
は、沈殿したドロスを効率よく吸込めない。図4に示す
ように、ドロスを吸い込み口17から吸引する構造にな
っているが、吸引の機構は、流体力学的には、圧力の低
い部分に向かう流れを形成しドロスをその流れによって
移動させて吸引するものである。
【0017】圧力の低い部分に向かう流れは、吸い込み
口に向かってあらゆる方向から生じるから、仮に、図4
に示す吸い込み口17がめっき浴2の奥行方向全長にわ
たって開口していたとしても、そこに吸い込まれるめっ
き浴の吸い込み口に向かう流速は、吸い込み口からの距
離に反比例して減衰する。
【0018】しかも、ドロスの吸い込みに寄与する流れ
は、吸い込み口17からの吸引に依存しているものであ
り、実際にめっき浴でのドロスの移送について効率が悪
い。
【0019】従って、吸い込み口17から離れた位置の
めっき浴底部に沈殿したドロスまでを吸い込もうとする
と、大量のめっき浴を吸い込む必要が生じる。
【0020】(2)吸い込んだドロスを仕切板22によ
って、シンクロール側から隔離した部分で自由沈降させ
て分離している。鋼帯に付着して欠陥を生じるドロスの
粒径は数十μm以上のドロスであり、例えば、粒径が5
0μmのドロスの沈降速度は、概略0.1mm/秒と非
常に小さい値である。
【0021】従って、図4において、ドロスを沈降分離
し、仕切板22の穴22aでシンクロール側に戻すめっ
き浴を清浄化しようとすると、仕切板22でシンクロー
ル側と隔離した部分の容積を非常に大きくしなければな
らない。
【0022】また、(1)で指摘したように、ドロスを
効率よく吸引するためには、大量のめっき浴を循環する
必要があり、その場合の流れは、筒体17の出側から仕
切板22の穴22aに向かう速い流れとなり、めっき浴
中のドロスを沈降させる時間がないままシンクロール側
に戻すことになるのである。
【0023】従って、先行例2のドロス除去装置につい
ては、吸い込んだドロスのうち、粒径が大きく、自由沈
降速度が大きなドロスについてのみ分離が可能で、ドロ
ス欠陥を発生させうるドロスを分離せずに循環させるこ
とにより、かえって、ドロス欠陥を誘発する。
【0024】本発明は、上記のような問題点の解決を図
ったものであり、連続めっき操業に影響を与えることな
く、簡単な装置で、ボトムドロスを除去することの出来
るドロス除去装置を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、連続溶融亜鉛
めっきラインにおけるめっき浴のドロスを除去する装置
であって、めっき浴槽内のシンクロールより鋼帯侵入側
に浸漬して設けられ下部に鋼帯の出側に向かった吸引口
を有し上部に吐出口を有する第1ダクトと、第1ダクト
中に設けられためっき浴循環ポンプと、第1ダクトの吐
出口に連通しめっき浴に浸漬して設けられたドロス除去
フィルターと、めっき浴槽内のシンクロールより鋼帯の
出側に浸漬して設けられ上部にめっき浴吸入口を有し下
部に鋼帯の入側に向かった吐出口を有する第2ダクト
と、第2ダクト中に設けられためっき浴吐出用ポンプと
を有してなるめっき浴のドロス除去装置である。
【0026】
【作用】本発明によれば、まず第2ダクトにおいて、吐
出用ポンプで上部の吸入口からめっき浴を吸入し、めっ
き液を循環させて、下部の吐出口から第1ダクトの下部
吸入口に向けてめっき液を流動させる。これにより、め
っき浴槽の下部に沈積したドロスは、第1ダクトの下部
吸入口の近傍に運ばれる。第1ダクトでは、めっき浴循
環ポンプにより下部吸入口からめっき浴とドロスを汲み
上げて上部吐出口から吐出する。上部吐出口にはドロス
除去フィルターが連通されているので、吐出されためっ
き浴中に混入しているドロスはこのフィルターにより除
去され、めっき浴のみがめっき浴槽に戻される。ドロス
除去フィルターはめっき浴槽に浸漬されているので、め
っき液の溶融亜鉛の凝固を回避でき、それに起因した目
詰まりがなく、長時間の使用に耐える。
【0027】上記めっき浴循環ポンプ、吐出用ポンプと
しては、一般に使用されているエアリフトポンプを使用
するのが好ましい。
【0028】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す側面断面図で
ある。1は連続溶融亜鉛めっきラインのめっき浴槽で、
めっき浴2内にシンクロール16を配置している。
【0029】本実施例のドロス除去装置は第1ダクトと
第2ダクトを組合わせて構成されている。
【0030】31は第1ダクトであり、シンクロール1
6に対して鋼帯23がめっき浴2に侵入する側で、かつ
めっき浴2の底部に達するように設けられている。
【0031】第1ダクト31下端のシンクロール16に
面した側には、吸引口31aが設けられている。
【0032】第1ダクト31には、ダクト本体31b内
に上部からガス供給管32が配設され、窒素ガスなどの
不活性ガスを噴出させることで全体としてガスリフトポ
ンプが形成されている。そして、第1ダクト31は、吸
引口31aからめっき液2aを汲み上げることが出来る
ようにされている。
【0033】第1ダクト31上部には、ドロス除去フィ
ルター33が脱着可能に設けられている。また、ダクト
本体31bは、その上部を屈曲してドロス除去フィルタ
ー33に連通されている。
【0034】なお、ドロス除去フィルター33には脱着
用の吊具36が設けられている。また、34は開閉可能
な蓋であり、ドロス除去フィルタの上面を覆う形態で設
けられている。さらに、前記蓋34には、ガス供給管3
2の動作ガスを排気するための排気口34aが設けられ
ている。
【0035】35は第2ダクトであり、第1ダクト31
に対してシンクロール16の反対側に位置して、めっき
浴2の底部に達するように立設している。
【0036】第2ダクト35は、ダクト本体35bと、
その上部を逆U字状に屈曲して設けた汲上げ部35cか
らその主要部が構成されている。また、ダクト本体35
bの下端のシンクロール16に面した側に吐出口35a
が設けられている。
【0037】汲上げ部35cには上部からガス供給管3
7を配設して窒素ガスなどの不活性ガスを噴出させてガ
スリフトポンプを形成し、先端口35dからめっき液2
cを汲み上げることが出来るようにしている。
【0038】24は熱処理炉出側のスナウトであり、3
8はドロス除去フィルター33を脱着するためのクレー
ン吊具である。
【0039】次に連続溶融亜鉛めっきラインのめっき浴
に上記のような本発明のドロス除去装置を設置した場合
の使用方法を説明する。
【0040】連続溶融亜鉛めっきラインのめっき浴では
図示しない熱処理炉で熱処理された鋼帯23はスナウト
24からめっき浴2に侵入される。侵入した鋼帯23は
シンクロール16で反転して立上がり、めっき浴2でめ
っきされた溶融亜鉛めっき鋼帯が引抜かれる。
【0041】上記のような連続溶融亜鉛めっきの操業中
に発生するドロスはボトムドロス3としてめっき浴の底
部に堆積する。
【0042】本実施例のドロス除去装置によれば、まず
第2ダクト35において、ガス供給管37から窒素ガス
等の非酸化性ガスを汲上げ部35c内に噴出させ、汲み
上げ部35c内に気液二相流を生じさせて、ガスリフト
ポンプを作動させる。ガス供給管37からガスを吹き込
んで気泡を発生させると、これに伴ってめっき液2cが
上昇させられる。さらに、このめっき液2cは、ダクト
本体35bを通過して吐出口35aからめっき浴2に流
出される。
【0043】ガスリフトポンプによって、汲み上げ部3
5c内に汲み上げられためっき液2cは、上部でめっき
浴2とガスとに分離され、めっき液2cはダクト本体3
5bを流下して、吐出口35aからめっき浴2に流出さ
れる。
【0044】一方、めっき液2cと分離された非酸化性
ガスは排気口35eから排気される。
【0045】このようにしてめっき液2cは図中のの
位置から汲上げ部先端口35dを通り汲上げ部35c内
に吸い込まれ、ダクト本体35bを流下して、吐出口3
5aを通って噴出しての位置に戻るめっき液の流れを
形成する。この場合、吐出口35aが第1ダクト31の
吸引口31aに面した側に設けているので、吐出口35
aから流出しためっき液2dは吸引口31aに向かって
流動し、これによって浴底部に沈殿したドロス3を押流
しそこで吸引口31aに吸込ませる。
【0046】めっき液の流量は、汲み上げ部35cに吹
込むガスの流量によって、制御できる。
【0047】本装置では、窒素ガス流量を例えば0.5
〜5Nm3 /hで調整した場合に、めっき液汲み上げ流
量は0.5〜5Nm3 /hとなる。
【0048】このような装置により、吸引口31aを経
て汲み上げるめっき液の流量を、吐出口35aを経て噴
出するめっき液の流量より多くして、好ましくは2倍以
上に多くして、操業することにより、第2ダクト吐出口
35aから第1ダクトの吸引口31aに向かうめっき液
の流れをめっき浴底部に形成する。
【0049】これによって、めっき浴2の底部に堆積す
るドロス3を吸引口31aに向かって移送することが出
来る。
【0050】第1ダクトにおいて、ガス供給管32に、
図には示されていないガス供給装置から窒素ガスなどの
非酸化性ガスを供給してダクト本体31b内に噴出さ
せ、ダクト本体31b内に気液二相流を生じさせて、ガ
スリフトポンプを作動して、ダクト本体31b内にめっ
き液2aを上昇させる。
【0051】めっき液2aは非酸化性ガスとダクト上部
で分離し、めっき液2aはドロス除去フィルター33を
通過してめっき浴2に還流する。即ち、ガス供給管32
からガスを吹き込むと、ガスの気泡が上昇し、これに伴
ってめっき液2aも上昇する。さらにめっき液2aは、
ダクト本体31bの上方からドロス除去フイルター33
を通過して、めっき液2aに混入するドロス3を分離
し、清浄なめっき液2bとしてめっき浴2に戻される。
【0052】このとき蓋34は閉じておくので、非酸化
性ガスは排気口34aより排気される。
【0053】このようにして、図中のの位置から吸引
口31aを経てめっき液2aが吸入され、ダクト本体3
1b内を上昇し、ドロス除去フィルター33でドロス3
を分離して、清浄化しためっき液2bがの位置に戻る
めっき液の流れが形成される。
【0054】めっき浴流量は、ダクト本体31b内に吹
込むガスの流量によって制御でき、本装置では、窒素ガ
ス等の非酸化性ガスの流量を例えば1〜10Nm3 /h
で調整した場合に、めっき浴の汲み上げ流量が1〜10
Nm3 /hとなる。
【0055】一方、ドロス3は、このようなめっき液の
流れに随伴して混合液としてダクト本体31b内に吸い
込まれ、ドロス除去フィルター33にて捕獲される。
【0056】めっき液2aの汲み上げを一定時間行った
後、非酸化性ガスの供給を停止して、めっき液の循環を
停止する。
【0057】そして、蓋34を開いて、ドロス3を捕獲
したドロス除去フィルター33は吊具36をクレーン吊
具38に係合させて、図示しないクレーンで吊持して系
外に撤去する。
【0058】そして、新たなフィルターと交換し、再び
めっき液循環を行うことにより、ドロス除去を継続する
ことが出来る。
【0059】なお、ドロスを捕獲するフィルターは、ガ
ラス繊維フィルター、セラミックスフィルターなどの非
金属フィルターで、骨格を持たせた袋状のものが簡便な
ので採用される。その口径は100μm以下が良い。
【0060】なお、フィルターの目詰まりを軽減するた
めには、口径が異なるフィルターを積層させて用いると
効果が向上する。
【0061】図2は本発明に用いる積層のフィルターの
要部拡大を示す図である。ここでは骨格を持たせた10
0μm以上の口径の内側フィルター33aを内側に設
け、骨格を持たせた100μm以下の口径の外側フィル
ター33bを外側に設けたものである。
【0062】ここでは注入されたドロス3を含むめっき
液2aは、まず、口径100μm以上のフィルターで粒
径の大きなドロスが捕獲され、更に口径100μm以下
のフィルターで小さなドロスが捕獲されて、出口から清
浄過されためっき液2bがめっき浴2に戻される。
【0063】なお、吸引口31a及び吐出口35aの形
状は、スリット状であることが好ましく、例えば、吸引
口31aはスリット幅が2〜5cmで、奥行き(鋼帯の
幅方向長さ)がシンクロール2の長さ以上であることが
好ましい。
【0064】但し、図1には示さないが、第1ダクト3
1や第2ダクト35の本装置全体を、シンクロールの軸
に並行させて移動させる機構を付与することにより、吸
引口31aや吐出口35aは上記長さでなくても良い。
【0065】次に、図1に示す本発明の装置を連続溶融
亜鉛めっきラインに設置して、連続溶融亜鉛めっき操業
を実施した場合のドロス欠陥発生状況を表1に示す。
【0066】操業条件は、鋼ストリップの寸法として、
板幅900〜1600mm、板厚約0.6〜1.6m
m、通板速度として、60〜100m/分である。
【0067】尚、吸引口31aからの汲み上げ流量は一
時間あたり約8m3 である。吐出口35aからの溶融亜
鉛液2bの噴出流量は一時間あたり約3m3 である。
【0068】表1に示す操業では、予めドロス3を除去
して清浄化しためっき浴槽に設置した後、操業を行った
ものである。
【0069】また、ドロス除去フィルター33の交換
は、約6時間毎に装置の運転を中断して実施した。この
ときの運転中断時間は約30分である。本発明ではフィ
ルターがめっき浴によって、保温されており、溶融亜鉛
の凝固が皆無であったので、その間、目詰まり等による
濾過の中断がなかった。
【0070】更に、表1に示す操業で分離除去されたド
ロスの量は、本装置を設置せずに操業した場合に浴底に
沈殿し、操業停止後回収されたドロスの量に操業時間の
違いを考慮して計算した量のほぼ80%であった。
【0071】本発明のドロス除去装置ではドロス欠陥発
生の評価は、自動車めっき鋼板として出荷出来る品質以
上を評価基準として、当該設備の品質検査担当者の目視
判定により行った。
【0072】
【表1】
【0073】以上に示すように、本装置の設置により、
ドロスを長時間除去することができ、かつ、ドロス欠陥
の発生を抑制することが出来る。
【0074】本発明によるドロス除去装置を連続溶融亜
鉛めっきラインのめっき浴に使用することにより、操業
中にめっき浴底に堆積するいわゆるボトムドロスをタク
トの下端開口に確実にダクトに吸入させることが出来
る。
【0075】吸入されたドロスはドロス除去フイルター
で捕獲し、捕獲したドロスを適宜系外に除去することが
出来るので、めっき操業に影響を与えない。
【0076】
【発明の効果】本発明はめっき浴に用いて、連続めっき
操業に影響を与えることなく、簡単な装置で、ボトムド
ロスを確実にダクト内に吸入させて、フィルターで捕獲
し、適宜捕獲したドロスを系外に除去することが出来
る。
【0077】上記のようなめっき浴でめっきされた鋼帯
はドロス欠陥が無く、めっき外観性に優れ、また、耐蝕
性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の断面を示す図である。
【図2】本発明に用いるフィルターの他の実施例の要部
拡大を示す図である。
【図3】従来によるドロス除去装置の一例を示す図であ
る。
【図4】従来によるドロス除去装置の他の一例を示す図
である。
【符号の説明】
1 めっき浴槽 2 めっき浴 31 第1ダクト 31a 吸引口 31b ダクト本体 32 ガス供給管 33 ドロス除去フィルター 33a 内側フィルター 33b 外側フィルター 34 蓋 34a 排気口 35 第2ダクト 35a 吐出口 35b ダクト本体 35c 汲上げ部 36 吊具 37 ガス供給管 38 クレーン吊具

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続溶融亜鉛めっきラインにおけるめっ
    き浴のドロスを除去する装置であって、めっき浴槽内の
    シンクロールより鋼帯侵入側に浸漬して設けられ下部に
    鋼帯の出側に向かった吸引口を有し上部に吐出口を有す
    る第1ダクトと、第1ダクト中に設けられためっき浴循
    環ポンプと、第1ダクトの吐出口に連通しめっき浴に浸
    漬して設けられたドロス除去フィルターと、めっき浴槽
    内のシンクロールより鋼帯の出側に浸漬して設けられ上
    部にめっき浴吸入口を有し下部に鋼帯の入側に向かった
    吐出口を有する第2ダクトと、第2ダクト中に設けられ
    ためっき浴吐出用ポンプとを有してなるめっき浴のドロ
    ス除去装置。
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