JPH07166309A - 溶融金属めっき浴のドロス回収方法及びその装置 - Google Patents

溶融金属めっき浴のドロス回収方法及びその装置

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JPH07166309A
JPH07166309A JP31466793A JP31466793A JPH07166309A JP H07166309 A JPH07166309 A JP H07166309A JP 31466793 A JP31466793 A JP 31466793A JP 31466793 A JP31466793 A JP 31466793A JP H07166309 A JPH07166309 A JP H07166309A
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dross
container
molten metal
plating bath
filters
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JP31466793A
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English (en)
Inventor
Toshio Ishii
俊夫 石井
Masahiro Iwabuchi
正洋 岩淵
Shuji Nomura
修二 野村
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶融金属めっき浴に発生するドロスを、効率
よく連続的に除去する。 【構成】 溶融亜鉛9aをガスリフトポンプ21で汲み
上げ、収容容器22、その収容容器22内に配置された
網目構造の入側ドロス回収容器23aを通した後、網目
構造の出側回収容器23bに上方から流入させる。溶融
亜鉛9aは、出側ドロス回収容器23b内に上下方向に
配置された複数のフィルター24a、24b、24cに
よりドロスを除去され、還流手段25を通って溶融亜鉛
めっき浴9に戻される。出側ドロス回収容器23bの下
方側に気泡を発生する気泡発生手段36が設けられてお
り、この気泡が上昇することにより、フィルター上に捕
捉されたドロスが舞い上がり、フィルター上方の空間に
存在する溶融亜鉛中にただよう。よって、フィルターの
目詰まりが防止され、装置を長期間連続使用することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続的に走行する鋼板
に溶融亜鉛を主成分とする金属めっきを施す場合、溶融
金属めっき浴(以降めっき浴と云う)を清浄にするため
の、めっき浴中に発生する不純物いわゆるドロスを分離
回収する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の連続溶融金属めっき方法は、連
続的に鋼板を予備処理して所定の加熱パターンで高温に
保持し、めっき浴中に通板させ、めっき付着量を制御し
た後に、所定の冷却パターンで常温まで冷却する方法が
代表的なものである。この場合、めっき浴中で鉄が溶出
して、めっき成分との金属間化合物、いわゆるドロスを
生成する。
【0003】このドロスは鉄成分を含有するため、その
密度はめっき浴の密度に比して大きい。よって、ドロス
はめっき浴中を沈降するが、ドロスの粒径は小さいので
沈降速度は極めて遅い。そのために、めっき浴中を沈降
中のドロスが鋼板に付着する恐れがあり、付着した場合
には鋼板の表面品質上大きな問題となる。また、連続操
業においては、浴底部に沈降堆積したドロス量が増加す
ると、鋼板の通板により誘起する溶融亜鉛の流れによっ
て、一旦沈降したドロスが再度浮遊して鋼板に付着する
場合もある。
【0004】めっき浴中のドロスを除去する方法とし
て、実開平2−146153号公報には、「ボトムドロ
ス除去装置」が提案され、めっき浴底部に堆積したドロ
スをガスリフトポンプで汲み上げ、その全量をフイルタ
ーで濾過する方法が記載されている。この方法において
は、図4に示すように、溶融めっき浴槽1のボトムドロ
ス3が堆積している部分にボトムドロス回収フード4を
没めて固定し、気体噴射管14を経由して、ボトムドロ
ス回収フード4内に圧縮空気を注入する。これにより、
ボトムドロスが粉砕され、細分される。また、圧縮空気
はボトムドロス回収フード4内のめっき浴2に上昇流を
形成し、めっき浴2とともに回収ドロス上昇管8を上昇
する。
【0005】これに伴い、ボトムドロス回収フード4内
に浴流入管5よりめっき浴2中の溶融金属が流入する。
浴流入管5の先端の浴流入口7には逆止弁6を備え、逆
流を防止している。粉砕、細分されたボトムドロス3は
上昇流に乗って回収ドロス上昇管8を上昇して、逆U状
部10より排出され、ドロス濾過器12に流下し、ドロ
ス濾過器12のフイルター13で濾過されて、フイルタ
ー13上にドロス3が回収される。フイルター13を透
過した溶融金属はめっき浴槽1に還流して再利用され
る。2aは浴面である。
【0006】また、特開平3−183751号公報に
は、「亜鉛ポット内の浴中不純物除去装置」が提案さ
れ、そこではめっき浴中に浸漬した回転羽根の先端から
不活性ガスを吹き込んでドロスを浮上分離する方法が記
載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た「ボトムドロス除去装置」を用いた場合は、汲み上げ
た溶融金属の全量をドロス濾過器12のフィルター13
で除去するために、短時間でフィルターが目詰まりを生
じ、そのため連続的な操業に使用できない。また、特開
平2−146153号公報に示すような不純物除去装
置」では、めっき浴中に回転羽根のような可動手段を設
置することは、めっき浴による浸食や、装置の保全性に
問題があり、又信頼性の高い装置とは言えない。
【0008】本発明は上記のような問題点の解決を図っ
たものであり、溶融金属めっき浴のドロスの分離回収を
連続的に効率良く出来る方法及び装置を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、溶融金属め
っき浴の溶融金属を収容容器に汲上げ、その収容容器内
に配置された網目構造の入側ドロス回収容器中に入れ、
入側ドロス回収容器から流出する溶融金属を隣接する出
側ドロス回収容器中に上部から入れて、出側ドロス回収
容器内の上下方向にほぼ水平に配置された複数のフィル
ターを、対向流のガスと衝突させながら通過させてドロ
スを分離し、清浄になった溶融金属を前記溶融金属めっ
き浴に還流させることを特徴とする溶融金属めっき浴の
ドロス回収方法により達成される。
【0010】また、この方法を実施するには、溶融金属
めっき浴の溶融金属を汲上げる汲上げ手段、その汲上げ
手段によって汲み上げられる溶融金属を収容する収容容
器、その収容容器内に取出し可能に配置された網目構造
の入側ドロス回収容器及び出側ドロス回収容器、収容容
器に汲上げられる溶融金属を再び前記めっき浴に還流す
る還流手段を有してなり、前記出側ドロス回収容器に
は、ほぼ水平に設置されたフィルターが上下方向に複数
段設けられるとともにフィルターの下方側から気泡を流
す気泡発生手段が設けられていることを特徴とする溶融
金属めっき浴のドロス回収装置が用いられる。
【0011】また、上記出側ドロス回収容器内の上下方
向に配置された複数のフィルターの間の位置に、容器壁
から突出した棚を設けることにより、更にドロス回収効
率のよい溶融金属めっき浴のドロス回収装置が得られ
る。
【0012】
【作用】汲み上げ手段によって、収納容器に汲み上げら
れた溶融金属は網目構造の入側ドロス回収容器に入る。
入側ドロス回収容器は網目構造をしているので、溶融金
属が入側ドロス回収容器から流出する際に、大きなドロ
スは網目を潜り抜けることができず入側回収容器中に留
まる。入側回収容器から流出した溶融金属は、網目構造
の出側回収容器にその上部側から流入しその下部方向へ
流れる。出側回収容器には、ほぼ水平に設置されたフィ
ルターが上下方向に複数段設けられているので、溶融金
属が下側へ流れるに従ってフィルターでドロスが回収さ
れる。この際、フィルターの下方側から気泡を流す気泡
発生手段により発生される気泡が、出側回収容器の下側
から上側へ、溶融金属の対向流となって流れる。この気
泡によりフィルターに付着したドロスはフィルターの上
部に舞い上がり、フィルター上部の溶融金属中にただよ
う。よって、フィルターの目詰まりを防ぐことができ
る。
【0013】また、上記出側ドロス回収容器内の上下方
向に配置された複数のフィルターの間の位置に、容器壁
から突出した棚を設けると、フィルターの上部に舞い上
がったドロスはこの棚の上に堆積し、再びフィルターの
上に堆積することがないので、効率よくドロスを回収で
きる。
【0014】収納容器中のドロス回収容器は、入側ドロ
ス回収容器と出側ドロス回収容器に2分されている。こ
のため、各々を収納容器から取り出すのが容易であるば
かりでなく、入側ドロス回収容器の網目を粗く、出側ド
ロス回収容器の網目を細かくすることにより、入側ドロ
ス回収容器がドロスで目詰まりすることを防ぎ、出側回
収容器からドロスが流出することを防止できる。
【0015】ドロス回収容器を収容容器内から取出すと
きは、収容容器の蓋を取外した後に、吊持具によってク
レーン等で吊持して、ドロス回収場所に運搬する。ドロ
ス回収容器23a、23bは、網目構造となっているの
で、ドロスを系外に回収する際に亜鉛は網目を通って流
出する。よってドロスのみが回収され、ドロス中に混入
する亜鉛の余剰排出が無くなって亜鉛原単位が向上す
る。
【0016】
【実施例】本発明の実施例を図によって、説明する。図
1は本発明のドロス回収装置の一実施例を示す図であ
る。図1において、21は溶融亜鉛めっき浴9の溶融亜
鉛9aを汲上げるガスリフトポンプ、22はガスリフト
ポンプ21によって汲み上げられる溶融亜鉛9aを収容
する収容容器、23a、23bはそれぞれガラス繊維を
基にして構成した網目構造の入側ドロス回収容器及び出
側ドロス回収容器、25は収容容器22に汲上げられる
溶融亜鉛9aを溶融亜鉛めっき浴9に還流する還流手段
である。出側ドロス回収容器23b内には、ガラス繊維
を基にして構成した複数のフィルター24a、24b、
24cがほぼ水平に上下方向に多段に配置されている。
又、出側ドロス回収容器23bには、フィルター24
a、24b、24cの下方側から気泡を流す気泡発生手
段36が設けられている。
【0017】ガスリフトポンプ21はガスリフト管21
a、窒素ガス供給管21bから構成されている。ガスリ
フトポンプ21に供給する窒素ガスは流量調節バルブ2
6で調整され、窒素ガスの吐出口はガスリフト管21a
の入口に挿入されている。27は戻り管、28は窒素ガ
スの排出口である。入側ドロス回収容器23a、出側ド
ロス回収容器23bはそれぞれ上蓋22aを開けて吊具
29で収容容器22から引出せる構造になっている。
【0018】ガスリフト管21aに窒素を窒素供給管2
1bを通じて吹き込むと、ガスリフト管21aの内部は
亜鉛めっき浴中に発生したドロスを含む溶融亜鉛と窒素
気泡の混合気泡の流体35になり、その見掛密度がの低
下する。よって、流体35はガスリフト管21a中を上
昇し、溶融亜鉛めっき浴面以上の位置に設置されたドロ
スの分離容器に汲み上げられる。
【0019】汲み上げられた溶融亜鉛は入側ドロス回収
容器23aに入り、その網目を潜ってその上部から出側
ドロス回収容器23b側に流出する。この際、入側ドロ
ス回収容器23aの網目より大きなドロスは、網目をく
ぐり抜けることができず、入側ドロス回収容器23a中
に留まる。出側ドロス回収装置23bに入った溶融亜鉛
は、出側ドロス回収容器23b内のメッシュの異なるフ
ィルター24a、24b、24c及び出側ドロス回収容
器23bの網目を通過し、その都度、ドロスがフィルタ
ー及び網目により回収される。そして、ドロスを除去さ
れ清浄となった溶融亜鉛は下降管27から溶融亜鉛ポッ
ト32の溶融亜鉛浴9に戻される。
【0020】フィルター24a、24b、24cのメッ
シュは、後段になるほど細かくしていくのが好ましい。
出側ドロス回収装置23bの下側には、気泡発生手段3
6が設けられ、不活性ガスの気泡が発生して上方へと浮
上する。フィルター24a、24b、24cにて捕捉さ
れたドロスは、気泡の浮上によって巻き上げられ、フィ
ルターを離れてその上方空間の溶融亜鉛中に浮遊するよ
うになる。これにより、フィルタ24a、24b、24
cの目詰まりが防止される。
【0021】入側ドロス回収容器23a、出側ドロス回
収容器23bにドロスがある程度溜まった時点で、入側
ドロス回収容器23a、出側ドロス回収容器23bを収
容容器22から取出し、ドロスを系外に回収する。ドロ
ス回収容器23a、23bは、網目構造となっているの
で、ドロスを系外に回収する際に亜鉛は網目を通って流
出する。よってドロスのみが回収され、ドロス中に混入
する亜鉛の余剰排出が無くなって亜鉛原単位が向上す
る。
【0022】図2は本発明のドロス回収装置の他の実施
例の要部を示す図である。図2に示す実施例は、図1の
実施例に示す装置に加えて、出側ドロス回収容器23b
内の上下方向に多段・水平に配置された複数のフィルタ
ー24d、24eの間に、容器壁から突出した棚30
a、30bを設けたものである。上記のように、容器壁
から突出した棚30a、30bを設けることによって、
気泡によりフィルターから分離されたドロスが棚30
a、30bの上に蓄積されるようにしている。この実施
例の場合、フィルター24d、24eは突出した棚30
a、30bが張り出していない部分形成される溶融亜鉛
の通路に対応した大きさとしている。
【0023】図3は本発明のドロス回収装置を連続溶融
亜鉛めっきラインに適用した状態を示す図である。図示
しない無酸化炉、還元炉等で表面を清浄、活性化された
鋼板37は加熱された状態でスナウト31から溶融亜鉛
ポット32の溶融亜鉛めっき浴9に浸漬される。そし
て、シンクロール33で反転されて、上記溶融亜鉛めっ
き浴9上でガスワイピンク装置34により付着量を調整
された後、矢印の方向に引き抜かれる。このような溶融
亜鉛めっきラインにおいて、本発明のドロス回収装置
が、溶融亜鉛めっき浴9の上方に設置されて使用され
る。
【0024】既設の連続溶融亜鉛めっきラインに図1に
示す装置を組み込んでめっき液循環量を20トン/時
間、ガスリフトポンプ用の窒素ガス使用量を5m3 /時
間でテストを行った場合に、従来のフィルタ方式のテス
トでは1時間で目詰まりを生じていたものが、本発明の
方法では8時間毎にドロスを回収することで連続的に処
理が出来ることがわかった。
【0025】また、めっき鋼板上に付着するドロス欠陥
の発生率は1月の平均値として80%低減出来、従来め
っき浴底面に堆積していたドロスが30%まで低減し、
堆積したドロスの処理を行う必要が無くなった。
【0026】
【発明の効果】以上のように、本発明を連続溶融金属め
っきラインに適用した場合、フイルターの目詰まりを防
止しながら溶融金属めっき浴に発生するドロスの分離回
収を連続的にできるので、ドロスの回収が完全となり、
その結果ドロス欠陥を大幅に減少させて鋼板の品質向上
を図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のドロス回収装置の一実施例を示す図で
ある。
【図2】本発明のドロス回収装置の他の実施例の要部を
示す図である。
【図3】本発明のドロス回収装置を連続溶融亜鉛めっき
ラインに適用した状態を示す図である。
【図4】従来のドロス回収装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
21 ガスリフトポンプ 22 収容容器 23a 入側ドロス回収容器 23b 出側ドロス回収容器 24a、24b、24c、24d、24e フィルター 25 還流手段 36 気泡発生手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属めっき浴の溶融金属を収容容器
    に汲上げ、その収容容器内に配置された網目構造の入側
    ドロス回収容器中に入れ、入側ドロス回収容器から流出
    する溶融金属を隣接する出側ドロス回収容器中に上部か
    ら入れて、出側ドロス回収容器内の上下方向に水平に配
    置された複数のフィルターを、対向流のガスと衝突させ
    ながら通過させてドロスを分離し、清浄になった溶融金
    属を前記溶融金属めっき浴に還流させることを特徴とす
    る溶融金属めっき浴のドロス回収方法。
  2. 【請求項2】 溶融金属めっき浴の溶融金属を汲上げる
    汲上げ手段、その汲上げ手段によって汲み上げられる溶
    融金属を収容する収容容器、その収容容器内に取出し可
    能に配置された網目構造の入側ドロス回収容器及び出側
    ドロス回収容器、収容容器に汲上げられる溶融金属を再
    び前記めっき浴に還流する還流手段を有してなり、前記
    出側ドロス回収容器には、ほぼ水平に設置されたフィル
    ターが上下方向に複数段設けられるとともにフィルター
    の下方側から気泡を流す気泡発生手段が設けられている
    ことを特徴とする溶融金属めっき浴のドロス回収装置。
  3. 【請求項3】 出側ドロス回収容器内の上下方向に配置
    された複数のフィルターの間の位置に、容器壁から突出
    した棚を設けたことを特徴とする請求項2記載の溶融金
    属めっき浴のドロス回収装置。
JP31466793A 1993-12-15 1993-12-15 溶融金属めっき浴のドロス回収方法及びその装置 Withdrawn JPH07166309A (ja)

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