JP2957022B2 - トランスシクロヘキサンジメチル誘導体 - Google Patents

トランスシクロヘキサンジメチル誘導体

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JP2957022B2 JP11355491A JP11355491A JP2957022B2 JP 2957022 B2 JP2957022 B2 JP 2957022B2 JP 11355491 A JP11355491 A JP 11355491A JP 11355491 A JP11355491 A JP 11355491A JP 2957022 B2 JP2957022 B2 JP 2957022B2
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俊博 柴田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気光学的表示材料と
して有用なトランスシクロヘキサンジメチル誘導体に関
し、さらに詳しくは、ネマチック液晶材料に混合するこ
とによって液晶材料の誘電率の異方性(Δε)を大きく
するのに有用なトランスシクロヘキサンジメチル誘導体
および該誘導体を含有する液晶組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】液晶表
示素子は、時計や電卓などの表示に実用化されたのに始
まり、現在ではポケットテレビ、各種ディスプレイやオ
プトエレクトロニクス素子などへ広く利用されている
が、こうした液晶表示素子のほとんどはTN型表示方式
のものであり、液晶材料としてはネマチック相に属する
ものが用いられている。
【0003】このようなTN型表示方式は受光素子型で
あるため、長時間使用しても目が疲れることがなく、小
型で薄くでき、また、駆動電圧が低いので消費電力が少
ないなどの長所を有しているが、応用分野が広がるにつ
れて液晶材料に要求される特性も変化しており、粘度の
上昇を最小限に止めつつ、しきい値電圧をなるべく下げ
ることも要求されている。
【0004】しきい値電圧を下げるためには、誘電率の
異方性が大きな液晶材料が必要であり、このような液晶
材料として、特開平2−62866号公報には分子の末
端の一方にシアノ基を有する液晶材料なども提案されて
いるが、これらの化合物を用いた場合には屈折率の異方
性(Δn)を大きくしてしまうため、視野角が狭くなっ
てしまう欠点があった。
【0005】従って、本発明の目的は、液晶材料に配合
することによって、液晶材料のΔnを変化させずにΔε
を大きくし、しきい値電圧を下げることができる新規な
化合物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、次の化2
(化1と同じ)で示される一般式(I)で表されるトラ
ンスシクロヘキサンジメチル誘導体を液晶材料に配合す
ることによって、該液晶材料のΔnを変化させずにΔε
を大きくすることができることを見出し、本発明に到達
した。
【0007】
【化2】 (式中、Rは炭素原子数1〜12のアルキル基を示す)
【0008】即ち、本発明は上記一般式(I)で表され
るトランスシクロヘキサンジメチル誘導体および該誘導
体を含有する液晶組成物を提供するものである。
【0009】以下、上記要旨をもってなる本発明につい
て詳述する。
【0010】上記一般式(I)で表される本発明のトラ
ンスシクロヘキサンジメチル誘導体は、例えば、トラン
ス−1,4−シクロヘキサンジメタノールをパラシアノ
フェノールでエーテル化して得られたトランス−1−ヒ
ドロキシメチル−4−(4’−シアノフェノキシメチ
ル)シクロヘキサンをパラアルキルフェノールでエーテ
ル化することにより容易に製造することができる。
【0011】かくして得られる本発明のトランスシクロ
ヘキサンジメチル誘導体を液晶材料(母液晶)に混合す
ることによって、液晶材料組成物の誘電率の異方性(Δ
ε)を大きくすることができる。
【0012】これらの母液晶を構成する化合物として
は、例えば、次の化3で示されるような化合物があげら
れる。
【0013】
【化3】 (式中、RおよびR’はそれぞれハロゲン原子、水酸
基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、
アルケニル基、アルケニルオキシ基、カルボキシ基また
はアルコキシカルボニル基を示し、R”は水素原子また
はハロゲン原子を示し、Xは−COO−,−OCO−,
−CH=N−,−N=CH−,─CH2O−,−0CH
2 −,−CH2 CH2 −,−CH=CH−,または−O
−を示し、環A,B及びCは各々ベンゼン環、シクロヘ
キサン環またはピリミジン環を示し、a,b及びcは各
々1または2を示す。また、同一分子中に同一の記号が
存在する場合は、それらは同一であっても異なっていて
も良い。)
【0014】母液晶は、通常、上記化3で示される化合
物を数種類以上混合して用いられる。本発明の液晶組成
物は上記母液晶に本発明のトランスシクロヘキサンジメ
チル誘導体を混合することにより調製され、該母液晶1
00重量部に対して本発明の化合物1〜30重量部を混
合することが好ましい。
【0015】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を更に詳細に説
明する。しかしながら、本発明は以下の実施例によって
制限を受けるものではない。
【0016】実施例1 トランス−1−(4’−プロピルフェノキシメチル)−
4−(4”−シアノフェノキシメチル)シクロヘキサン
(次の化4で示される化合物)の合成
【0017】
【化4】
【0018】トランス−1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール2.1g、パラシアノフェノール1.2gおよび
トリフェニルホスフィン3.1gをテトラヒドロフラン
30mlに溶解し、室温条件下でアゾジカルボン酸ジイ
ソプロピル2.4gを静かに滴下した。滴下終了後室温
にて3時間攪拌し、生成したトリフェニルホスフィンオ
キシドをろ別し、ろ液を減圧下で濃縮した。脱溶媒残渣
を酢酸エチル/n−ヘキサン(50/50)を展開溶媒
としてシリカゲルカラム処理を行ない、1.7gのトラ
ンス−1−ヒドロキシメチル−4−(4’−シアノフェ
ノキシメチル)シクロヘキサンを得た。
【0019】上記の操作により得られたトランス−1−
ヒドロキシメチル−4−(4’−シアノフェノキシメチ
ル)シクロヘキサン0.245g、パラプロピルフェノ
ール0.163g、トリフェニルホスフィン0.314
gおよびアゾジカルボン酸ジイソプロピル0.242g
をジエチルエーテル5mlに溶解し、室温で2時間攪拌
した。生成したトリフェニルホスフィンオキシドをろ別
し、ろ液を減圧下で濃縮した。脱溶媒残渣を酢酸エチル
/n−ヘキサン(50/50)を展開溶媒としてシリカ
ゲルカラム処理を行ない、エタノールから再結晶し、目
的物である本発明の化合物であるトランス−1−(4’
−プロピルフェノキシメチル)−4−(4”−シアノフ
ェノキシメチル)シクロヘキサンの白色結晶0.15g
を得た。
【0020】赤外分光分析の結果、得られた反応生成物
は次の特性吸収を有しており、目的物であることを確認
した。
【0021】3430cm-1、2930cm-1、285
0cm-1、2210cm-1、1590cm-1、1600
cm-1、1500cm-1、1250cm-1、1170c
-1、1040cm-1、840cm-1、550cm-1
【0022】上記の操作により得られた、本発明の化合
物であるトランス−1−(4’−プロピルフェノキシメ
チル)−4−(4”−シアノフェノキシメチル)シクロ
ヘキサンは、以下のような相転移温度を有していた。 Cry:結晶相 Iso:等方性液体相 N :ネマチック液晶相
【0023】実施例2 トランス−1−(4’−メチルフェノキシメチル)−4
−(4”−シアノフェノキシメチル)シクロヘキサン
(次の化5で示される化合物)の合成
【0024】
【化5】
【0025】上記実施例1と同様の操作により得られた
トランス−1−ヒドロキシメチル−4−(4’−シアノ
フェノキシメチル)シクロヘキサン0.245g、パラ
クレゾール0.130g、トリフェニルホスフィン0.
314gおよびアゾジカルボン酸ジイソプロピル0.2
42gをジエチルエーテル5mlに溶解し、室温で3時
間攪拌した。生成したトリフェニルホスフィンオキシド
を炉別し、ろ液を減圧下で濃縮した。脱溶媒残渣を酢酸
エチル/n−ヘキサン(50/50)を展開溶媒として
シリカゲルカラム処理を行ない、エタノールから再結晶
し、目的物である本発明の化合物であるトランス−1−
(4’−メチルフェノキシメチル)−4−(4”−シア
ノフェノキシメチル)シクロヘキサンの白色固体0.1
0gを得た。
【0026】赤外分光分析の結果、得られた反応生成物
は次の特性吸収を有しており、目的物であることを確認
した。
【0027】3440cm-1、2910cm-1、284
0cm-1、2210cm-1、1600cm-1、1500
cm-1、1250cm-1、1040cm-1、830cm
-1、540cm-1
【0028】上記の操作により得られた、本発明の化合
物であるトランス−1−(4’−メチルフェノキシメチ
ル)−4−(4”−シアノフェノキシメチル)シクロヘ
キサンは、以下のような相転移温度を有していた。 Cry:結晶相 Iso:等方性液体相 N :ネマチック液晶相
【0029】実施例3 母液晶としてn−アルキルシクロヘキサンカルボン酸ア
ルコキシフェニルエステル系液晶組成物を用いた場合の
効果
【0030】市販の4−n−アルキルシクロヘキサンカ
ルボン酸アルコキシフェニルエステル系液晶組成物〔4
−(C3〜5アルキル)シクロヘキサンカルボン酸−
4’−(C1〜5アルコキシ)フェニルエステル混合物
84重量%及び4−(C3〜5アルキル)シクロヘキサ
ンカルボン酸−4'−(4”−メチルフェノキシカルボニ
ル)フェニルエステル混合物16重量%〕を母液晶とし
て、実施例1及び2で得られた本発明のトランスシクロ
ヘキサンジメチル誘導体を下記表1に示す配合比(重量
比)で加え、本発明の液晶組成物(本発明品1〜3)を
調製し、また、上記母液晶を対照品とし、これらのΔ
n、Δε、及びNI点(℃)をそれぞれ測定した。それ
らの結果を下記表1に示す。
【0031】
【0032】上記表1に示す結果から、本発明のトラン
スシクロヘキサンジメチル誘導体は、母液晶の誘電率の
異方性を大きくする効果が優れており、しかも屈折率の
異方性を大きくしないので、広い視野角を有する利点が
あり、かつNI点を全く低下させない。このため、本発
明の化合物を配合した液晶組成物は、液晶表示素子の低
電圧駆動を可能とする液晶組成物として極めて有用なこ
とが明らかである。
【発明の効果】本発明のトランスシクロヘキサンジメチ
ル誘導体は、液晶材料に配合することによって、液晶材
料のΔnを変化させずにΔεを大きくし、しきい値電圧
を下げることができる新規な化合物である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の化1で示される一般式(I)で表され
    るトランスシクロヘキサンジメチル誘導体。 【化1】 (式中、Rは炭素原子数1〜12のアルキル基を示す)
  2. 【請求項2】請求項1記載のトランスシクロヘキサンジ
    メチル誘導体の少なくとも一種を含有する液晶組成物。
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