JP2939440B2 - 大豆蛋白食品 - Google Patents

大豆蛋白食品

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、豆乳を原料とする
大豆蛋白食品、さらに詳しくは、加熱豆乳の表面にでき
る皮膜をすくい上げ、これを豆乳にくぐらせ、順次重ね
て行って作成される新規な大豆蛋白食品に関する。
【0002】
【従来の技術】湯葉については、例えば、「加熱した豆
乳の表面にできる皮膜をすくい上げて作る食品。生湯葉
と干し湯葉がある。豆乳は浸漬した大豆を磨砕し加水量
10倍程度で加熱後おからを除いて調製する。着色のた
め黄色の天然色素のウコンを添加することもある。これ
を格子状の木枠が入った大型の浅鍋に移し、80℃程度
に加熱する。水の蒸発により液面の豆乳濃度が著しく上
がり、高温に維持されているので蛋白質が相互反応を起
こし、脂質や、糖質を取り込んで液面が稠蜜なゲルを形
成する。この皮膜を串ですくい上げ、鍋のうえに吊るし
て風乾する。15分程で次の皮膜が生成するので、ひと
鍋(ひと枠)から20枚程の湯葉ができる。はじめに生
成するものほど蛋白質、脂質含量が高く、後になると糖
質が多くなり品質が低下する。風乾したものを串から外
して筒状に巻いたり、平に畳むなどして成形する。これ
が生湯葉で、さらにこれを自然乾燥させたものが干し湯
葉である。それぞれにいろいろの形態があり、名称があ
る。湯葉の製造は勘や手先に頼る部分が多く機械化が困
難なので手作業で行われている。」とされている(日本
食品工業学会編「新版・食品工業総合事典」1289頁
(平成5年(株)光琳発行)。
【0003】また、豆腐については、「水漬けした大豆
を磨砕し、水とともに加熱した後おからを除いて豆乳を
得、熱いうちに凝固剤を加えて固める。繊維質がおから
として除かれるので滑らかで口当たりのよい食品にな
る。薄い豆乳を凝固し、これを圧搾して成形する木綿豆
腐と、濃い豆乳をそのまま固める絹ごし豆腐の2つのタ
イプがある。」とされている(同上事典898頁)。
【0004】ところで、大豆は、畑の牛肉とも言われる
ように、蛋白質に富み、カルシウムなども豊富にバラン
スよく含んでおり、しかも動脈硬化の原因物質と言われ
ているコレステロールを一切含んでいないので、極めて
ヘルシーな蛋白源である。従って、豆乳についても、伝
統的な日本食品である湯葉や豆腐以外の食材としての活
用が期待されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前項記載の従来技術の
背景下に、本発明は、豆乳を原料とする新たな食材の提
供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前項記載の
目的を達成すべく種々研究を重ねた結果、先に説明した
湯葉の作成法において、加熱豆乳の表面にできる皮膜を
すくい上げ、これを豆乳にくぐらせては順次重ねて行っ
て得られる積層物は、食感及び風味が従来の湯葉とも又
豆腐とも全く異なる新しい食材であることを見い出し、
このような知見に基づいて本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、加熱した豆乳の表面
にできる皮膜をすくい上げ、これを豆乳にくぐらせ、順
序よく並べて重ねて行って作成することを特徴とする大
豆蛋白食品に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0009】豆乳は、その調整法自体は、これに特別の
制限はなく、湯葉や豆腐の製造におけると同様に、大豆
の精選、水浸漬、磨砕、加水加熱、濾過という工程で作
ることができる。
【0010】豆乳の濃度は、9%〜15%、例えば12
%に調整する。濃度が低過ぎると本発明の大豆蛋白食品
の製品にこくがなくなり、また高過ぎると製品の腰が弱
くなり、ともに好ましくない。
【0011】豆乳は、湯葉の製造の場合と同様に、加熱
してその表面に皮膜を生じさせる。具体的には、例えば
20に仕切った湯煎機に入れ、高温に保持する。湯煎機
の設定温度は、例えば85℃前後から始め、皮膜をすく
い上げる回数を重ねるに応じて豆乳の濃度が上昇するの
で、これに従って設定温度を徐々に上げる。設定温度が
最初から高過ぎると、皮膜は硬くなり過ぎ、また製品の
風味も劣るようになり、低過ぎると、皮膜の形成に時間
がかかり過ぎるようになるので、ともに好ましくない。
また、皮膜が張り過ぎる(すなわち、固くなり過ぎる)
と、重ね合わせた皮膜間のなじみが悪くなり、積層物の
製品を包丁などで切った時に皮膜の層と層との間が離れ
て形崩れし易くなるので好ましくない。
【0012】できた皮膜は、竹串などですくい上げ、豆
乳をくぐらせる。こうすることで皮膜が柔らかくなり、
皮膜間の接着もよくなる。この豆乳は、皮膜をすくい上
げた母液の豆乳でもよいし、別途用意した豆乳でもよ
く、この場合はその温度は母液のそれと同じでよい。
【0013】皮膜をすくい上げる回数が進むとできる皮
膜の弾力(腰)がなくなり、柔らかくなり過ぎて、豆乳
をくぐらせた皮膜を順序よく並べて重ねて詰めた容器を
逆さにして製品をまな板などにあけた場合に、保形性が
低く、型崩れしやすくなるので、この段階で本発明の大
豆蛋白食品用の皮膜のすくい上げをやめる。
【0014】豆乳をくぐらせた皮膜は、順序よく並べて
重ねて行く。このように皮膜を豆乳にくぐらせ、これを
重ねていく工程は、従来の湯葉の製造にも豆腐の製造に
もない工程であり、本発明の大きな特徴の一つである。
【0015】詳述すると、例えば、すくい上げ、豆乳を
くぐらせた皮膜をそのまま流通におくのに適当なプラス
チックなどの容器に重ねて詰めて行き、一杯になったら
薄いプラスチック膜などの適当な蓋材で覆い密封して流
通におく。重ねる枚数は、例えば35〜40枚とし、厚
さが3cm前後となるようにする。枚数が少な過ぎると、
本発明の大豆蛋白食品に特有の食感が得られず、枚数が
多くて厚くなり過ぎると料理の際の取扱いが不便とな
り、ともに好ましくない。また、皮膜間のなじみをよく
するためには、重ねた皮膜を竹串などを使用して均して
やることもよい。このようにして製造した本発明の大豆
蛋白食品は、積層面に直角に包丁を入れたときの切断面
は、豆腐の切断面とあまり変わらず、積層して製造した
とは思われないような均一さを示すが、豆腐と較べて、
かみごたえのある食感を呈し、こくのある風味を有する
(本発明の実施態様(そのI))。
【0016】豆乳にくぐらせた皮膜は、容器に詰める代
わりに、単に浅い、例えばプラスチックの容器に数枚重
ね、適当な蓋材で覆い密封して流通におくこともでき
る。このように、豆乳にくぐらせた皮膜を単に重ねただ
けのものも本発明の新規な大豆蛋白食品である。このも
のは、従来の豆乳をくぐらせない湯葉を単に重ねただけ
のものと較べて食感の異なることはもちろん、あまみが
強い(本発明の実施態様(そのII))。
【0017】因みに、本発明の実施態様(そのI)の大
豆蛋白食品は、厚いので、これを薄く切ってしょうがじ
ょうゆやさしみじょうゆで刺身風に食べることはもとよ
り、衣をつけて揚げてカツ風に食べたり、串をつけて両
面を焼いてステーキ風に食べたり、その他厚くも薄くも
切れるので自由に調理ができ、好みにより各種料理の材
料とすることができる。
【0018】又、本発明の実施態様(そのII)の大豆蛋
白食品は、さしみ風に食べることはもとより、その他お
吸物など好みにより各種料理の材料とすることができ
る。
【0019】以下、実施例により本発明を具体的に説明
する。
【0020】
【実施例】
(実施例1)大豆充分に水浸漬し、常法により磨砕機で
磨砕し、磨砕物を得た。これを100℃に加熱し、常法
によりオカラと豆乳に分けた。
【0021】得られた豆乳は、濃度12%になるように
加水したところ、全量130Lとなった。これを一辺1
6cmの正方形20個(1列10個×2列)に仕切った湯
煎機に入れ、湯煎機の設定温度を84℃から始めて、皮
膜の張り具合をみながら徐々に上げていき、4時間で1
個の正方形から皮膜を平均約40枚すくい上げた。
【0022】豆乳表面に皮膜が張ってきたら仕切から竹
串で皮膜を次々とすくい上げ、これらを一旦皮膜をすく
い上げた母液の豆乳にくぐらせてから一辺16cmの正方
形の開口部を有する深さ3cmのプラスチック容器に皮膜
の表面の上下を問わず次々と容器に一杯となるまで重ね
ていった。この間、重ねて行く皮膜を相互になじませる
ために重ねた皮膜の最上面を竹串でたえず均してやっ
た。
【0023】皮膜を重ね入れて行って一杯となった容器
は、プラスチックのフィルムで蓋をして製品(業務用)
とした。なお、このものを皮膜の重ね面に直角に包丁を
入れたところ、その切断面は皮膜を重ねて行ったとは思
えぬ程に均一であった。
【0024】なお、皮膜の張り具合が腰が弱く、弾力が
なくなったところで、皮膜のすくい上げをやめた。この
時点で豆乳の濃度は15〜16%以上にもなっていて皮
膜の腰は弱く、弾力がなくなり容器内に収容した製品を
容器を逆さにしてあけたときに形崩れし易くなるからで
ある。
【0025】このようにして製造した本発明の大豆蛋白
食品を、製造法を伏せて納入先の料亭板前数名に試食し
てもらい、批評を求めたところ、実施態様(そのI)及
び(そのII)の大豆蛋白食品につき、それぞれ先に述べ
た食感や風味を有するとの評価を得た。
【0026】
【発明の効果】本発明により、豆乳を原料としながら従
来の湯葉とも豆腐とも異なる食材の大豆蛋白食品が容易
に提供されるところとなった。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の実施態様(そのI)の大豆
蛋白食品を容器から取り出し、冷ややっこ風に切って皿
に盛り付けた1例を、そして(b)は、本発明の実施態
様(そのII)の皿への盛り付け例を示す。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱した豆乳の表面にできる皮膜をすく
    い上げ、これを豆乳にくぐらせ、順序よく並べて重ねて
    行って作成することを特徴とする大豆蛋白食品。
  2. 【請求項2】 豆乳をくぐらせた当該皮膜を容器に順序
    よく並べて重ねて詰めていって作成することを特徴とす
    る請求項1記載の大豆蛋白食品。
  3. 【請求項3】 豆乳をくぐらせた当該皮膜を容器に数
    枚、順序よく並べて作成したことを特徴とする請求項1
    記載の大豆蛋白食品。
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