JP4968070B2 - 乾燥湯葉類およびその製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、乾燥湯葉類およびその製造法に関する。
湯葉は、豆乳を加熱した際に液面に形成される凝固薄膜を採取して得られる食品であり、採取直後の水分含有量が50%以上程度の湯葉は生湯葉と呼ばれており、これを乾燥させたものが「乾燥湯葉」と呼ばれている。乾燥湯葉は生湯葉に比べて保存性が高く、使用したいときに適宜水戻しをして食することができ、利便性が高い利点を有する。
一方、この乾燥湯葉は薄く硬いものであるため、そのままでは非常に割れやすく、崩れやすいという欠点を有する。破損した乾燥湯葉は水戻ししても見映えが悪く、商品価値が低くなってしまう。
また乾燥湯葉の中でも自然乾燥させたものや凍結乾燥させたものがあるが、凍結乾燥湯葉は各種即席乾燥食品に利用されるが、従来のシート状の湯葉は、上記の通り破損しやすいため、流通段階での破損が問題となる。このため破損率を減らすために湯葉の大きさを小さくする手段が採られているが、その分だけ湯葉の見映えがしなくなり、湯葉の存在感が薄くなってしまう。
乾燥湯葉の破損を抑制する方法としては、特許文献1のように湯葉を食塩水に浸漬して乾燥する方法が開示されており、これにより可塑性が付与されるためある程度の破損は抑制することは可能である。しかし湯葉は薄いシート状であるため完全に破損をなくすことは困難であった。また即席乾燥食品に添付するにはシート状では嵩張ってしまうため、湯葉の大きさを小さくし、その存在感が薄くなることが避けられなかった。
以上に加え、乾燥湯葉を湯で戻した食感は、おおよそ生湯葉の滑らかな食感とは程遠いものとなってしまう問題もある。
(参考文献)
特開昭63−269961号公報
本発明は、凍結乾燥時や製造後の破損が生じにくく、かつ湯戻し前はコンパクトであるが、湯戻し後はボリューム感を出すことのできる凍結乾燥湯葉を提供することを目的とする。さらに本発明は、湯戻し後の食感が生湯葉のような滑らかな食感である凍結乾燥湯葉を提供することを目的とする。
本発明者は湯戻し後の湯葉に存在感を出すために、複数枚の湯葉を重ねて乾燥させてみたが、水戻しの際に湯葉が1枚1枚きれいに広がらず、重なったままとなるため、水戻しに時間を要し、また使用する枚数の割には十分に湯葉の存在感を出すことができなかった。さらに即席乾燥食品に添付できるようなコンパクトな形状にするために、複数枚の湯葉を重ねて渦巻き状に巻いて乾燥させたが、水戻しにやはり時間を要し、戻し後の形状も渦巻き状に重なったままであり、湯葉が1枚1枚きれいに広がらなかった。
そこで、本発明者らは、さらに鋭意研究を重ねた結果、1枚あるいは複数枚の湯葉に折りないし皺を形成させて成型し、乾燥したものが、乾燥状態ではコンパクトで破損しにくく、かつ喫食時には湯葉がきれいに広がりつつ速やかに湯戻りする知見を得た。
さらに、湯葉の接着面に接着材料、特に熱凝固性蛋白溶液を付着させることにより、湯戻し後の食感が生湯葉と同様の滑らかさを呈する知見を得た。
これにより本発明の乾燥湯葉類を完成するに到った。
即ち、本発明は、
1.1枚又は複数枚の湯葉類が折りないし皺が付された状態で成型され、乾燥されてなることを特徴とする乾燥湯葉類、
2.湯葉類に接着材料が介在している前記1.記載の乾燥湯葉類、
3.接着材料が、加熱凝固性蛋白である前記2.記載の乾燥湯葉類、
4.前記1.記載の乾燥湯葉類が添付された即席乾燥食品、
5.1枚又は複数枚の湯葉類に折りないし皺をを形成させ、成型し、乾燥することを特徴とする乾燥湯葉類の製造法、
6.前記乾燥前の何れかの工程において湯葉類に対して接着材料溶液を付着させる工程を含む前記5.記載の製造法、である。
本発明により得られる乾燥湯葉類は、コンパクトな形状であるので即席乾燥食品に添付が可能であり、流通時における湯葉類の破損を有効に防ぐことができる。そしてコンパクトであるにもかかわらず、湯で戻すと速やかに湯葉類が大きく広がり、即席乾燥食品中において湯葉類のボリューム感を呈することが可能となる。さらに湯戻し後の食感には生湯葉と同様の滑らかさを付与することができる。
したがって、本乾燥湯葉を即席乾燥食品などに添付することで、ボリューム感のある湯葉類を楽しみつつ、湯葉本来の食感を即席食品と共に味わうことが可能となる。
本発明は、1枚又は複数枚の湯葉類が折りないし皺が付された状態で塊状ないし板状に成型され、乾燥されてなることを特徴とする乾燥湯葉類である。以下、本発明について具体的に説明する。
(湯葉類)
本発明に使用する湯葉類には、豆乳を加熱凝固させて得られる通常の湯葉の他、それに類する湯葉様の食品すなわち大豆蛋白を原料とするシート状食品も広く含まれる(特開昭62-14748号公報、特開平2-265444号公報、特開平3-259044号公報、特開平4-287644号公報、特開平09-028304号公報、特開2002-360182号公報、特開昭62-40250号公報、特開平2-97359号公報など参照。)。湯葉類は水分を40%以上、好ましくは55%以上含有するものを使用する。生湯葉であればそのまま使用することができ、乾燥湯葉、半乾燥湯葉、大豆蛋白シートなどは予め水戻しし、上記水分範囲に調整したものを使用することができる。
(湯葉類の使用枚数)
本発明の乾燥湯葉類には1枚又は複数枚の湯葉類が使用される。使用枚数は特に限定されず、即席乾燥製品において求められる湯葉類のボリューム感等の品質に応じた枚数を適宜決定して使用すればよい。特に湯戻しした際に湯葉類が広がることによるボリューム感を得るためには、複数枚使用することがより好ましい。好ましくは3枚以上、より好ましくは5枚以上とすることができる。大量に使用しすぎると湯葉類1枚あたりの大きさに寄っては製造コストが上昇し、コンパクトな製品を得難くなるため、10枚程度に留めるのが妥当と考えられるが、特に10枚を超える使用を制限するものではない。
(湯葉類のサイズ)
使用する湯葉類の個々のサイズは特に限定されず、上記と同様に添付する食品において求められる品質に応じて適宜調整することができるが、通常は一辺を2〜10cm程度にカットしたものを使用すれば良い。ただし一辺が10cmを超える湯葉の使用を制限するものではない。
(湯葉類の成型方法)
湯葉類の成型はまず、1枚又は複数枚の湯葉類に折りないし皺を付することにより行われる。ここで皺は湯葉類に元々存在するものでなく、作業的に付されるものである。
湯葉類を複数枚使用する場合における折りないし皺は、1枚ずつ付しても良いし、複数枚を重ねて付しても良いが、1枚1枚がよりきれいに大きく広がるためには1枚ずつ付する方が好ましい。
折りないし皺の態様は特に限定されず、少なくとも湯葉類の元の大きさ(表面積)よりも小さくなる態様であれば良い。すなわち、折りないし皺の態様は定型的なもの(一定のパターンを有するもの)だけでなく、不定形的なものであっても良い。
定型的に折りないし皺を形成させる方法としては、例えば扇子折りや三浦折り(http://www.orupa.co.jp/miura/miura.htm)のように一定のパターンで襞状に折り込む方法や、一定の形状にハンカチや折り紙を折るような方法がある。
不定形的に折りないし皺を形成させる方法としては、少なくとも湯葉類の片方の面の連続しない一部の領域どうしが複数箇所において接触し、折りないし皺が形成される方法であればいかなるパターンでも良く、例えば紙切れを捨てる際にクシャクシャに丸めるように任意に折り込む方法が含まれる。かかる不定形的方法の方が製造工程上は簡便かつ速やかに行うことができるので好ましい。
湯葉に以上の折りないし皺を形成させる作業は手作業又は機械的に行うことができる。
一方、本発明のように襞を形成させるのでなく、湯葉類をシート状のまま全く折り込むことなく湯葉類を複数枚重ねて接着させた場合は湯戻しの際に適当に広がらずボリューム感を得にくい。
次に折りないし皺が付された湯葉類を単独で、或いは折りないし皺が付された複数枚の湯葉類を接着させて、適当な形状に成型する。その手順は特に限定されないが、例えば製品サイズの型枠の中に折りないし皺付き湯葉類を1枚又は複数枚詰め込み、折りないし皺付き湯葉類の折りないし皺の部分、あるいは折りないし皺付き湯葉類を互いに接着させ、任意の形状に成型することができる。また製造ライン上に大きなプレートを載せ、折りないし皺付き湯葉類を複数枚詰め込んで大きな板状に成型してから製品形状にカットや型抜きをしても良い。
湯葉類の接着状態は軽く手で押着された状態でも良いし、機械的に強く圧着された状態でも良い。
成型湯葉類の形状は特に限定されず、例えば立方体や直方体などの多角柱、円柱、球などの塊状や、板状に成型することができるが、鋳型により様々な形状に設計することも可能である。成型湯葉類の大きさも特に限定されず、添付される即席食品に応じて適切な大きさとすることができ、通常は一辺又は直径が1〜10cm程度にすることができる。
このように成型湯葉類をコンパクトに構成することにより、乾燥後に湯葉の可塑性が失われても、強固な構造を有するため湯葉の割れや破れなどの破損を有効に防止できる。
また個々に湯葉類を折り込んでから集合体として構成することにより、乾燥状態ではコンパクトで包装しやすく、一方、湯戻しの際には迅速に複数枚の湯葉が個々にばらけていくことにより、即席食品における湯葉のボリューム感を引き立たせることが可能である。
(接着材料)
成型湯葉類を接着させる際には湯葉類の接着部分に接着材料を介在させることができる。接着材料としては、ショ糖、グルコース、マルトース、トレハロース、オリゴ糖などの少糖類や、澱粉、デキストリン、大豆多糖類、ジェランガム、キサンタンガム、プルラン、アルギン酸、ペクチン等の多糖類;卵白、ゼラチン、ラクトアルブミン、大豆蛋白などの加熱凝固性蛋白、豆乳など、乾燥後に接着性を発揮するものであればいずれも使用することができる。これらを単独又は組み合わせて使用することにより、乾燥湯葉類の保形性及び水戻し後の湯葉類の良好な食感を付与することができる。
湯葉類の接着面への介在は、前記乾燥工程前の何れかの段階において湯葉類に対して1種又は2種以上の接着材料溶液を同時又は多段的に付着させる工程を含むようにすればよい。例えば予め成型前の湯葉類を接着材料溶液中に適当な時間(0.1秒〜180分程度)浸漬する方法や、当該溶液を塗布又はスプレーしておく方法や、或いは成型後に接着材料の溶液に接触させる方法などにより行うことができる。特に5〜120分程度、さらに好ましくは20〜120分程度浸漬し、湯葉類の内部にまで接着材料を浸透させておくことが好ましい。乾燥湯葉、半乾燥湯葉、大豆蛋白シートを成型して本発明の乾燥湯葉類を製造する場合には、本浸漬工程により水分40%以上に調整する工程を兼ねることが出来る。
(加熱凝固性蛋白の使用)
本発明においては、接着材料として特に加熱凝固性蛋白を使用することが好ましい。かかる蛋白を湯葉類に介在させて加熱凝固させることにより、湯葉類成型体に強固な保形性を付与することができる。
湯葉類の接着面への加熱凝固性蛋白の介在は、加熱凝固性蛋白の溶液を使用し、前記方法により行うことが出来る。
加熱凝固性蛋白の種類は特に限定されず、卵白、ラクトアルブミン、大豆蛋白などから選択される1種又は2種以上を使用できる。特に、大豆蛋白を使用すると湯戻し後の湯葉の食感がより柔らかくなり好ましい。接着材料溶液中の蛋白質含量は1〜15%が好ましい。湯戻りした後の食感などから蛋白質含量は1〜3%であるのがより好ましい。
上記加熱凝固性蛋白を含む接着材料溶液のみでは湯戻し時の湯葉の広がり方が十分でなく、湯戻し後の食感が硬めとなる場合には、加熱凝固性蛋白を含む接着材料溶液中又はそれとは別途に調製した接着材料溶液中に、上記に既に例示したショ糖などの少糖類や、澱粉、デキストリンなどの多糖類を配合し、湯葉類成型体に加熱凝固性蛋白と共に介在させると良い。特にデキストリンが好適である。
配合量は、接着材料溶液中1〜20%程度の使用が好ましい。配合量が多すぎると、蛋白の凝固を妨げ、成型体に保形性を付与する効果が減じられる場合がある。
接着材料に加熱凝固性蛋白を使用する場合には、集合体に構成した後に加熱し、蛋白質を凝固させることが好ましい。これにより集合体に成型された湯葉類成型体の形状が安定化し、保形性を付与できる。加熱方法は蒸し加熱あるいは煮沸が好ましい。加熱の条件は、熱凝固性蛋白の凝固温度以上であればよいが、通常は卵白であれば80℃〜100℃で、5分〜60分の加熱が好ましい。
以上の通り得られた湯葉類の成型体を凍結乾燥、マイクロ波乾燥、熱風乾燥などにより乾燥することによって、本発明の乾燥湯葉を得る。乾燥手段は特に凍結乾燥が好ましい。
本発明の乾燥湯葉は、コンパクトかつ強固な構造を有するため、直接あるいは公知の包装材料によりパッキングされてから、各種即席食品に添付することができ、かつ流通段階における破損の可能性が極めて低いものである。
そして、喫食時においては水戻しにより湯葉類が1枚1枚大きく広がるため、湯葉類の存在感が大きい即席乾燥食品を得ることが出来る。即席乾燥食品の種類は特に限定されないが、特に湯戻り性に優れることから、うどん、そば、ラーメンなどの即席麺類や味噌汁、スープ、おかゆ、雑炊などの熱湯で短時間での湯戻しを要する即席乾燥食品に利用価値がある。
以下、実施例により本発明についてより具体的に開示するが、本発明の技術的思想がこれらの例示によって限定されるものではない。
(実施例1)
水分が約40%の冷凍した湯葉を解凍し、5cm×5cmにカットし、デキストリン10部、凍結卵白10部、水100部を混和した浸漬水に90分間漬け込んだ後、ザル切りし、湯葉の重量が元の2倍になるように軽くしぼる。その後、湯葉5枚を一枚ずつ紙を丸めるように不定形的にクシャクシャに折り込んで縦3cm×横2cm×高さ2cmの直方体のトレイに押し込み、湯葉5枚を圧着させて集合体に成型した。ここで個々の湯葉の折り込まれた状態を観察すると、湯葉の片方の面における連続しない一部の領域どうしが複数箇所において接触しており、折りないし皺が形成されている状態であった。これを90℃の蒸し庫で15分間加熱して湯葉を接着させた後、凍結乾燥し、凍結乾燥湯葉を得た(テスト1)。
次に、同様の条件で浸漬水を表1の原料に代えて配合し、それぞれ凍結乾燥湯葉を得た(テスト2〜10)。なお、大豆蛋白には分離大豆蛋白「NPR-1700」(不二製油(株)製)を使用した。
テスト1〜10で得られた凍結乾燥湯葉について、凍結乾燥後の保形性(ブロック性)、湯戻し後の湯葉の広がりと柔らかさについて評価を行った。結果を表1に示す。
なお表中、「保形性」の点数については得られた乾燥湯葉が硬くしっかりとした性状であるほど高く、弱くくずれやすい性状であるほど低く評価した。「やわらかさ」の点数については乾燥湯葉を湯戻しした後の湯葉の食感がやわらかく、生湯葉の食感に近いほど高く評価した。「広がり」の点数については乾燥湯葉の湯戻し時における湯戻り時間が短く、湯葉1枚1枚がきれいに広がるほど高く評価した。
(表1)
Figure 0004968070
湯葉を1枚ずつ実質的に襞が形成されるように折り込んで湯葉の集合体として成型することにより、湯戻し前はコンパクトであったが湯戻しすると個々の湯葉がくっつくことなく速やかに広がり、ボリューム感のある状態となった。
水のみで浸漬した場合には、凍結乾燥後の湯葉の集合体はぱらぱらとほぐれやすい状態であり、保形性にやや欠ける状態であったが、本発明の第一課題である湯戻し後のボリューム感については解決できていた(テスト3)。
浸漬水には熱凝固性蛋白(乾燥卵白、ラクトアルブミン、大豆蛋白)を添加することで蒸し後の湯葉の柔らかさが向上し、かつ成型時の保形性が向上した。さらにデキストリンを併用すると湯戻し後の湯葉の柔らかさと広がりも向上した。
熱凝固性蛋白の中でも大豆蛋白を使用した場合、湯戻し後の湯葉の柔らかさが特に良好であった。
(実施例2)
実施例1と同様にカットした湯葉を、水に90分漬け込んだ後、ザル切りし、湯葉の重量が元の2倍になるように軽く絞ったものを、凍結卵白10部、水100部を混和した溶液に5分漬け込んだ後、再度ザル切りし、湯葉の重量が元の2倍になるように軽く絞った。その後、同様にして凍結乾燥湯葉を得た(テスト10)。
次に、同様の条件で90分浸漬用の浸漬水および5分浸漬用の浸漬水を表2の原料に代えて配合し、それぞれ凍結乾燥湯葉を得た(テスト11〜14)。
テスト10〜14で得られた凍結乾燥湯葉の品質について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
(表2)
Figure 0004968070
表2の通り、熱凝固性蛋白を含む浸漬水に短時間(5分)で浸漬した場合であっても成型時の保形性は長時間(90分)浸漬した場合と同様に向上した。
すなわち、湯葉の集合体の凍結乾燥時における保形性と湯戻し後の品質を両立するためには、湯葉の表面に熱凝固性蛋白が介在することがより好ましいことが示された。
(実施例3) 湯葉を1枚だけ使用した例
水分が約40%の冷凍した湯葉を解凍し、10cm×10cmにカットし、デキストリン10部、凍結卵白10部、水100部を混和した浸漬水に90分間漬け込んだ後、ザル切りし、湯葉の重量が元の2倍になるように軽くしぼる。その後、湯葉を一枚のみ小さく不定形的に紙を丸めるように折り込んで縦3cm×横2cm×高さ2cmの直方体のトレイに押し込んで湯葉の集合体に成型した。これを90℃の蒸し庫で15分間加熱して湯葉を接着させた後、凍結乾燥し、凍結乾燥湯葉を得た。
得られた凍結乾燥湯葉は保形性を有するコンパクトなものであり、これを湯戻しすると大きく広がり、ボリューム感のあるものとなった。湯葉を複数枚折り込んで集合体とした実施例1のテスト1と比較すると、実施例1のテスト1の方が広がりが大きくボリューム感があった。
(比較例1) −湯葉を折り込まずに重ねた例−
水分が約40%の冷凍した湯葉を解凍し、3cm×2cmにカットし、デキストリン10部、凍結卵白10部、水100部を混和した浸漬水に90分間漬け込んだ後、ザル切りし、湯葉の重量が元の2倍になるように軽くしぼる。その後、湯葉5枚を一枚ずつ折り込まずにシート状のまま縦3cm×横2cm×高さ2cmの直方体のトレイに重ねていき、湯葉の集合体に成型した。これを90℃の蒸し庫で15分間加熱して湯葉を接着させた後、凍結乾燥し、凍結乾燥湯葉を得た。
しかし、得られた凍結乾燥湯葉を湯戻しすると湯葉どうしがぴったりと結着しており、トレイの大きさ(3cm×2cm)以上に広がらず、ボリューム感に欠けていた。
また、上記湯葉の集合体をさらに渦巻き状に巻き上げて成型して凍結乾燥湯葉を得た。しかし、得られたものを湯戻しすると、湯戻しに時間を要し、巻き上げた状態のまま広がらず、さらにボリューム感に欠けたものであった。

Claims (7)

  1. 複数枚の湯葉類が折りないし皺が付された状態で互いに接着されて成型され、乾燥されてなるものであって、該湯葉類の表面には加熱凝固性蛋白が別途付着していることを特徴とする、即席乾燥食品用乾燥湯葉類。
  2. 湯葉類の折りないし皺が1枚ずつ付されたものである、請求項1記載の乾燥湯葉類。
  3. 湯葉類の折りないし皺が不定形的に付されたものである、請求項1又は2記載の乾燥湯葉類。
  4. 一辺又は直径が1〜10cmに成型されている、請求項1〜3の何れかに記載の乾燥湯葉類。
  5. 該湯葉類の表面に、さらに少糖類又は多糖類が別途付着している、請求項1〜4の何れかに記載の乾燥湯葉類。
  6. 請求項1〜5の何れか記載の乾燥湯葉類が添付された即席乾燥食品。
  7. 複数枚の湯葉類に折りないし皺形成させ、折りないし皺が付された複数枚の湯葉類を互いに接着させて成型し、前記何れかの工程において湯葉類の表面に対して加熱凝固性蛋白溶液を付着させ、乾燥することを特徴とする即席乾燥食品用乾燥湯葉類の製造法。
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