JP2938139B2 - 滑り止め装置 - Google Patents

滑り止め装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、車両用タイヤに装着される滑り止め装置に
関し、特に、タイヤに対する装着を容易とした滑り止め
装置の改良に関する。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題] この種の滑り止め装置の改良は、従来のいわゆる鎖状
のタイヤチェーンにおける取付け作業性の不便さを解消
し、ジャッキアップせずに、取付け作業に未熟なもので
も容易に装着を可能とする点に主眼がおかれている。
実開平1−81304号公報に示す滑り止め装置は、タイ
ヤホイール側面に固定される固定部と、この固定部から
放射状に伸び、かつ、この放射状部材をタイヤ周方向で
連結する連結部材を有した接地部等で構成し、この接地
部の外側面にスパイクピンを植設している。この滑り止
め装置をプラスチック等の弾性変形部材で構成すれば、
必しもジャッキアップせずに、その弾性変形により滑り
止め部材をタイヤのトレッド面を覆うように配置するこ
とができ、その後固定部をタイヤホイールにねじ止め等
により固定することで、その装着を完了させることがで
きる。
しかしながら、滑り止め装置をタイヤに固定させた場
合には、この滑り止め装置が常にタイヤと一体的に回転
することになり、タイヤとその接地面との間に過大な付
加が作用した場合には、滑り止め装置自体が破損してし
まうという危険性があった。
実開昭63−169304号公報に開示されたものは、タイヤ
の外側面配置されるリング状部材より放射状に伸びるラ
ダー型の滑り止め部材を有し、この滑り止め部材の自由
端側にて挿通される締付用ワイヤを有している。そし
て、この締付用ワイヤの一端をラダー型の滑り止め部材
に形成した孔部を介してタイヤ外側面側の前記リング状
部材に案内し、この締付用ワイヤをリング状部材の1ヵ
所に固定することで、タイヤへの装着を実現できる。こ
の滑り止め装置によれば、タイヤへの装着がタイヤ外側
面側での締付用ワイヤの取付けのみで実現できるので、
その作業性が著しく改善できるが、ラダータイプの滑り
止め部材は、タイヤ周方向にて滑り止め部材が非連続と
なっており、滑り止め部材の厚さ分の段差がタイヤ周方
向で断続するため、乗り心地に不快感が生じるという問
題点を有している。
一方、特開昭62−122802号公報では、中心部に取付孔
を有する回動板と、この回動板の周縁に続き、タイヤの
トレッド面を全周にわたって覆う円周方向に連続した走
行接地部と、有する滑り止め装置が開示されている。こ
の滑り止め装置によれば、タイヤに対して滑り止め装置
全体が回動可能であるので、上述した滑り止め装置の破
損というおそれが少なく、かつ、走行接地部はタイヤの
トレッド面に全周にわたって円周方向に覆うように連続
しているため、乗り心地も改善される。しかしながら、
この滑り止め装置をタイヤに対して回動自在に装着する
ためには、予めタイヤホイールにベース円板をねじ止め
固定しておく必要があり、このベース円板を固定する分
の作業項目が増大する上、タイヤホイール自体もベース
円板を強固に固定するため特殊な構造を有しなければな
らないという問題がある。特に、この滑り止め装置で
は、上述した実開昭63−169304号公報の滑り止め装置と
異なり、締付ワイヤ等は一切使用していないため、タイ
ヤへの装着保持性は前回回動板およびベース円板の固定
にのみ依存しており、その装着保持性を高めるためには
構成が複雑となることが妨げられない。
本発明の目的とするところは、 タイヤのトレッド面と当接する走行接地部を、タイ
ヤの周方向で連続させることで、車両の乗り心地を改善
すること、 タイヤへの最終的な装着は、締付用ワイヤをタイヤ
の外面側で操作することで行い、装着性を容易とし、か
つ、滑り止め装置をタイヤに対して回動自体とするこ
と、 タイヤのトレッド面を覆うように滑り止め部材を配
置するために、ジャッキアップせずにタイヤを回転させ
ることのみによって行い、このとき、タイヤホイール側
には必ずしも特殊な構成を要せず滑り止め装置をタイヤ
に仮止めできること、 を実現することにより、以って装着作業性の良好でかつ
安価な滑り止め装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、タイヤの外側面に配置される環状枠と、 この環状枠に一端が固定され、その他端側が前記タイ
ヤの外側面,トレッド面を辿って内側面に伸び、かつ、
前記トレッド面と当接する走行接地部が前記タイヤの周
方向で連続するように連結された滑り止め部材と、 この滑り止め部材をタイヤに装着する際に、前記環状
枠がタイヤホイールと共に回転できるように、前記環状
枠をタイヤホイールに仮止めする仮止め手段と、 前記滑り止め部材のタイヤ内側面に位置する端部側を
環状に連結し、両端がタイヤのトレッド面を辿ってタイ
ヤ外側面に引き出され、引張状態にて前記環状枠に係止
可能な締結用ワイヤと、 を有することを特徴とする。
[作 用] この滑り止め装置をタイヤに装着するためには、まず
環状枠をタイヤの外側面と対向する位置に配置し、タイ
ヤが地面と接する部分を除いて、滑り止め装置の走行接
地部をタイヤのトレッド面を覆うように被せる。その
後、仮止め手段によって滑り止め装置の環状枠とタイヤ
ホイールとを仮止めする。この状態で、タイヤを回転さ
せると、仮止め手段によって滑り止め装置もタイヤと共
に回転するので、走行接地部の全域を、タイヤのトレッ
ド面と当接するように配置することができる。この状態
で、タイヤの外側面側に引出されている締結用ワイヤを
引張し、両端を環状枠に係止することで、この滑り止め
装置のタイヤに対する装着が完了する。また、この後仮
止め手段の係合を解除することで、この滑り止め装置は
締結用ワイヤによってのみタイヤに対して装着保持され
るので、タイヤと滑り止め装置とが回動自在であり、接
地面との間に過度の負荷が作用した場合にも、滑り止め
装置の破損が生ずることもない。
[実施例] 以下、本発明を適用した滑り止め装置の一実施例につ
いて、図面を参照して具体的に説明する。
第1図は実施例に係る滑り止め装置の概略斜視図であ
り、第2図はこの滑り止め装置のタイヤに対する仮止め
状態を示す図であり、第3図はこの滑り止め装置をタイ
ヤに対して装着完了した状態を示す図である。
各図において、タイヤ1の外側面1bと対向する位置に
配置される環状枠10の表面には、例えば7本のフランジ
付ピン12が設けられている。そして、このピン12を利用
して、滑り止め装置をタイヤ1に対して仮止めするため
の仮止め手段14が支持されている。この仮止め手段14
は、例えば5本の前記ピン12に掛け渡されたゴムバンド
16と、このゴムバンド16のほぼ対向する位置にそれぞれ
挿通して支持されたフック18,18とで構成されている。
前記環状枠10には、タイヤ1の外側面1b,トレッド面1a
を辿って内側面1cに伸び、かつ、トレッド面1aと当接す
る走行接地部がタイヤ1の周方向で連続する滑り止め部
材20が連結されている。実施例では、滑り止め部材20を
非金属例えばプラスチックにて形成している。この滑り
止め部材20としては、前記環状枠10の周縁部に等間隔に
て固定され、放射方向に伸びる放射状部材22(例えば7
本の放射状部材22a〜22g)と、隣接する放射状部材22を
タイヤ1の周方向で連続するように連結する連結部材24
(例えば2本の連結部材24a〜24b)と、前記放射状部材
22と連結部材24との例えば交点に植設されたスパイクピ
ン28とから構成されている。この際、隣接する放射状部
材22,22の間隔W1は、第4図に示すに、タイヤ1のトレ
ッド面1aが接地する幅W2より広くしておくことが望まし
い。このような間隔W1を確保すると、滑り止め部材20の
材料によってはその強度を保障し得ない場合もあるの
で、第5図に示す滑り止め部材20の構成とすることもで
きる。第5図では、隣接する2本の放射状部材22,22の
間で、前記環状枠10より同様に放射状に伸びる補強部材
26(例えば7本の補強部材26a〜26g)を設けている。ま
た、連結部材24として円周方向に伸びる3本の連結部材
24a〜24cを設け、前記各補強部材26はこの3本の連結部
材24a〜24cと結合され、その交点にスパイクピン28を植
設している。このようにすれば、放射状部材22,22の間
の間隔W1を第4図のように確保しながらも、その間の滑
り止め部材20の補強を実現することができる。
前記各放射状部材22の自由端部には孔部23が設けら
れ、この孔部23に締結用ワイヤ30が挿通支持されてい
る。この締結用ワイヤ30は、放射状部材22の自由端側を
環状に連結し、その両端部は1本の放射状部材22aに設
けたガイド孔(図示せず)を挿通して案内され、前記環
状枠10の内縁部に引出されている。この環状枠10の内縁
部より引出された締結用ワイヤ30の両端には、それぞれ
ゴムバンド32,32を介してリング34,34が連結されてい
る。このリング34,34は、環状枠10に係止される被係止
部の一例であり、環状枠10側の係止部としては残りの2
本の前記フランジ付ピン12,12が用いられる。そして、
予め締結用ワイヤ30の全長を調整しておけば、前記リン
グ34,34をフランジ付ピン12,12に支持することで、この
滑り止め装置をタイヤ1に対して密着して締結保持する
ことが可能となる。なお、隣接する前記放射状部材22,2
2の間には、前記締結用ワイヤ30に挿通されるスペーサ3
6が設けられ、締結用ワイヤ30を引張した際の片寄りを
防止し、放射状部材22,22間の最小間隔が維持されるよ
うに構成している。
次に、この滑り止め装置の作用について説明する。
第2図(A),(B)は、それぞれ本実施例にかかる
滑り止め装置のタイヤ1に対する仮止め状態を示してい
る。
この際、締結用ワイヤ30のリング34,34は、環状枠10
に係止されていないので、締結用ワイヤ30の直径をタイ
ヤ1の直径以上の大きさに広げることができ、この結
果、滑り止め部材20をタイヤ1のトレッド面1aのほぼ全
周を覆うように取付けることができる。だだし、タイヤ
1が地面と接地している領域については、滑り止め部材
20のうち連結部材24をトレッド面1aの下方に挿入するこ
とはできない。しかし、滑り止め部材20の放射状部材22
の間隔W1を、第5図のように設定しておくことで、この
放射状部材22の一部を、タイヤ1の接地幅の両側に挿入
することができる。この状態で、同図に示すように、仮
止め手段14におけるゴムバンド16を引張し、その先端の
フック18,18を、タイヤホイール2の孔2a,2aに係合させ
る。この結果、滑り止め装置はタイヤ1と一体的に回転
することが可能となり、滑り止め装置の仮止めが完了す
ることになる。この際、第2図に示す例では、滑り止め
部材20の剛性が比較的高いため、仮止め手段14における
ゴムバンド16の変形により、上記の仮止め状態を達成し
ているが、滑り止め部材20を比較的剛性の低いプラスチ
ック等で形成することで、タイヤ1のトレッド面1aによ
りフィットした状態にて、滑り止め装置の仮止め状態を
達成することが可能となる。
この仮止め状態が完了した後、車両を駆動してタイヤ
1を回転させる。そうすると、駆動前には接地面により
トレッド面1aを覆うことができなかった領域の滑り止め
部材20は、タイヤ1の回転により接地面が異動するた
め、タイヤ1の全てのトレッド面1aを覆うような形で、
この滑り止め装置を配置することが可能となる。
この後、締結用ワイヤ30の一端側に固定されているリ
ング34を、環状枠10の1つのフランジ付ピン12に係合さ
せる。この係合動作は、他方の端部側の締結用ワイヤ30
が自由状態にあるので、治具等を用いずに比較的容易に
行うことができる。締結用ワイヤ30の他方のリング34に
ついては、締結用ワイヤ30を引張させ、滑り止め部材20
のタイヤ1の内側面1cに位置する側の環状直径を狭める
ようにしながら引張する必要があるため、後述する治具
等を用い、そのリング34を環状枠10の他のフランジ付ピ
ン12に係合させる。この結果、この滑り止め装置は第3
図(A),(B)に示すように、タイヤ1に対する装着
が完了することになる。また、この後は、仮止め手段14
により仮止めを行う必要がないので、フック18をタイヤ
ホイール2の孔2aより離脱させる。この結果、この滑り
止め装置はタイヤ1に対して回動することが可能とな
り、タイヤ1と地面との間に過大な負荷が作用した場合
にも、滑り止め装置に作用する負荷を吸収でき、この際
に生ずる滑り止め装置の破損を確実に防止することがで
きる。
この仮止め手段14は、第6図に示すように仮止め状態
の解除後に、他の用途に使用することも可能である。す
なわち、同図に示すように、仮止め手段14のフック18,1
8を、締結用ワイヤ30の途中に係合させることができ
る。そうすると、締結用ワイヤ30の両端側は、仮止め手
段14におけるゴムバンド16の引張力により、その締結力
が増大するように変形することになる。この結果、タイ
ヤ1の内側面1c側での滑り止め装置の環状直径をさらに
狭めることができ、締結用ワイヤ30による滑り止め装置
の締結力を増大させることが可能となる。
このような滑り止め装置によれば、滑り止め部材20の
うち連結部材24がタイヤ1の周方向に連続する形となっ
ているので、滑り止め部材20を放射状部材22のみによっ
て実現したラダー型チェーンの場合と比べて、車両の乗
り心地性を大幅に改善することができる。また、滑り止
め部材20をタイヤ1の周方向で連続する形としながら
も、この滑り止め装置の仮止め状態後は、タイヤ1を回
転させることで、滑り止め部材20の全域についてタイヤ
1のトレッド面1aを覆うように装着することが可能とな
る。また、仮止め手段14は、タイヤ1を回転させたとき
に滑り止め装置を一体的に回転させるための暫定的なも
のであるため、タイヤ1の高速回転にも追従するような
十分な強度は要せず、従って、本実施例のような簡易な
構成にて実現することができ、滑り止め装置の低価格化
を実現できる。さらに、タイヤ1に対する滑り止め装置
の最終的な装着は、タイヤ1の外側面1b側での締結ワイ
ヤ30の係合動作のみによって実現できるので、取付作業
に未熟な者でも、容易に取付けを行うことが可能とな
る。
次に、前記締結用ワイヤ30を環状枠10に設けられたフ
ランジ付ピン12に係合させるための治具について、第7
図を参照して説明する。
第7図に示す治具40はてこ棒を構成するものであり、
同図(A)に示す中空管42の一端には握り44が設けら
れ、その他端には、同図(B)に示すように中空管42の
先端を半円形状に切欠いた支点用切欠部46が形成され、
その先端には屈曲部46aが形成されている。
この治具40の使用方法としては、同図(A)に示すよ
うに、中空管42に締結用ワイヤ30の先端に設けられたリ
ング34を挿通し、支点用切欠部46をフランジ付ピン12の
フランジ部に当接させる。この際、屈曲部46aがフラン
ジの下面側に位置するので、この治具40がフランジ付ピ
ン12より離脱するおそれを低減できる。このような状態
にて握り44を保持して、同図(A)に示す矢印方向にフ
ランジ付ピン12を支点として治具40を回動させる。そう
すると、てこの原理により、比較的少ない力で締結用ワ
イヤ30を引張させることができる。そして、治具40が環
状枠10に対してほぼ垂直となった位置で、リング34を中
空管42に沿ってフランジ付ピン12側に移動させること
で、このリング34をフランジ付12に係合させることが可
能となる。
第8図および第9図には、他の治具50が示されてい
る。この治具50も同様に、中空管52の一端に握り54が形
成され、その他端側に支点用切欠部56が設けられてい
る。また、中空管52の途中には、締結用ワイヤ30の位置
決め用の溝58が切欠形成されている。そして、この治具
50は、第9図に示すように、支点用切欠部56が環状枠10
の内端面に当接するようにして用いられる。この際、締
結用ワイヤ30の先端側の構成を、第9図に示すようにし
ておくことが好ましい。すなわち、締結用ワイヤ30の先
端には第1のリング34aが設けられ、この第1のリング3
4aはゴムバンド32を介して第2のリング34bと連結され
ている。さらに、第2のリング34bには被係止用の第3
のリング34cが連結されている。締結ワイヤ30をフラン
ジ付ピン12に係合する際には、第9図(A)に示すよう
に、治具50の中空管52を第2のリング34bに挿通する。
そして、同図(A)に示すように、治具50を矢印方向に
回動させることで、被係止部である第3のリング34cを
フランジ付ピン12のほぼ上方に設定でき、この第3のリ
ング34cをフランジ付ピン12に容易に係合させることが
できる。一方、このフランジ付ピン12より締結用ワイヤ
30を離脱させる際には、治具50の中空管52を第1のリン
グ34aに挿通する。この場合には、治具50を環状枠10に
対してほぼ垂直に設定した際には、ゴムバンド32を含め
これより先の第2,第3のリング34b,34cには何等の引張
力が作用されないので、フランジ付ピン12に係合されて
いる第3のリング34cを容易に離脱させることができ
る。その後、この治具50を第9図(B)に示す方向に回
動させることで、締結用ワイヤ30への引張力を容易に解
除することが可能となり、滑り止め装置をタイヤ1より
離脱させることが可能となる。
第10図は、締結用ワイヤ30の先端側の被係止部の変形
例を示している。同図では、締結用ワイヤ30の両端側を
第1のリング34aに連結し、この第1のリング34aをバン
ド32を介して被係止部である第2のリング34bに連結し
たものである。このようにすれば、上述した治具40また
は治具50を用いて締結用ワイヤ30の両端を一度に、環状
枠10のフランジ付ピン12に係合させることが可能とな
る。この他、締結用ワイヤ30の一端を環状枠10に固定し
ておき、その他端側のみに上記の被係止部を連結し、こ
の被係止部を前記治具40または治具50を用いてフランジ
付ピン12に係合させることでもよい。
第11図には、締結用ワイヤ30を引張し、これを解除す
るための他の構成例が示されている。同図において、滑
り止め部材20を連結した環状枠60の内側には、この環状
枠60に対して回動可能な回動リング62が設けられてい
る。この回動リング62の一部の周面には、ギア62aが形
成され、環状枠60に対して回転自在なピニオンギア64と
噛合している。このピニオンギア64には角孔64aが設け
られている。このピニオンギア64を回転するための治具
66は、前記ピニオンギア64の角孔64aに嵌入される角ピ
ン68aと、この角ピン68aとは偏心した位置に一体的に設
けられている握り68bとを有している。また、環状枠60
には、回動リング62の実線矢印方向への回転を規制する
ためのストッパピン70が設けられ、このストッパピン70
は図示しない付勢部材により常時前記ギア62aと係合し
ている。尚、付勢部材の付勢力に抗してこのストッパピ
ン70をギア62aより離脱させることも可能である。一
方、環状枠60のガイド孔(図示せず)より引出される前
記締結用ワイヤ30の一端は、コイルスプリング72に連結
され、このコイルスプリング72の他端は前記回動リング
62に係止されている。
第11図に示す構成によれば、締結用ワイヤ30を引張す
る際には、治具66の角ピン68aをピニオンギア64の角孔6
4aに嵌入し、握り68bを操作してピニオンギア64を時計
方向に回転させる。そうすると、このピニオンギア64と
噛合するギア62aを有する回動リング62が、同図の破線
矢印方向に回転することになる。この結果、コイルスプ
リング72を介して回動リング62に連結されている締結用
ワイヤ30が引出され、締結用ワイヤ30を引張させること
が可能となる。この際、ストッパピン70が常時ギア62a
に係合し、このギア62aの実線矢印方向への回転戻りを
規制しているので、締結用ワイヤ30の所望の引張状態を
確保することができる。一方、締結用ワイヤ30の引張状
態を解除したい場合には、ストッパピン70を操作してギ
ア62aより離脱させることで、回動リング62が実線矢印
方向に回転し、締結用ワイヤ30の引張状態を解除するこ
とが可能となる。
第12図には、仮止め手段の他の構成例が示されてい
る。同図において、環状枠80の内側には、固定リング82
が設けられ、この固定リング82に対して所定の滑り抵抗
にて環状枠80が回転自在に支持される。この環状枠80に
は、前述した実施例の滑り止め部材20,締結用ワイヤ30,
この締結用ワイヤ30を係合するためのフランジ付ピン12
等が設けられている。固定リング82には、例えば3ヵ所
にゴムバンド16が掛け渡され、その中間部にはフック18
が支持されている。そして、ゴムバンド16を引張させ、
フック18をタイヤホイール2の3ヵ所の孔2aに係合させ
ることが可能である。この実施例によれば、フック18を
タイヤホイール2の孔2aに係合させることで、固定リン
グ82をタイヤホイール2に対して固定することが可能と
なる。この状態でタイヤ1を回転させると、固定リング
82と環状枠80との間には所定の滑り抵抗が存在するた
め、タイヤ1と共に固定リング82および環状枠80がほぼ
一体的に回転し、環状枠80に連結された滑り止め部材20
を、タイヤ1のトレッド面1aの全周に掛け渡すことが可
能となる。従って、固定リング82およびゴムバンド16,
フック18は、前述した実施例の仮止め手段14に相当する
ことになる。この滑り止め装置のタイヤ1に対する仮止
めが完了した後、前述した実施例と同様にして締結用ワ
イヤ30をフランジ付ピン12に係合させることで、滑り止
め装置のタイヤ1に対する装着が完了することになる。
この際、ゴムバンド16に設けられているフック18をタイ
ヤホイール2の孔2aより離脱させることは必ずしも要し
ない。すなわち、フック18がタイヤホイール2の孔2aに
係合していても、タイヤ1とその接地面との間に多大な
負荷が作用した場合には、タイヤ1と共に固定リング82
のみが回転し、環状枠80はこれに追従しないように構成
することができ、この結果、滑り止め装置の破損を防止
することができる。すなわち、環状枠80およびゴムバン
ド16,フック18で構成される仮止め手段は、滑り止め部
材20をトレッド面1aの全周に掛け渡す際には環状枠80を
タイヤ1と共に一体的に回転させることができるが、タ
イヤ1と接地面との間に上記滑り抵抗以上の過大な負荷
が作用した場合には、仮止め手段としての機能を有せ
ず、滑り止め装置をタイヤ1に対して回動可能に支持す
ることが実現できる。この場合、固定リング82と環状枠
80との回転を許容し、あるいは規制するための他の操作
部材を設けておくことも可能である。
次に、滑り止め部材20の他の構成例につき、第13図以
下を参照して説明する。第13図は、滑り止め部材20とし
て、タイヤ1のトレッド面1aと当接部分をネット状部材
90で構成したものである。この場合にも、滑り止め部材
20はタイヤ1の周方向で連続した形となり、乗り心地性
を確保することができる。また、ネット状部材90の両端
部分の連結部として、例えば5ヵ所に連結片92を設けて
いる。そして、第14図に示すように、この連結片92と一
体的に中空リング94を設けておくことで、締結用ワイヤ
30を環状枠10側に引き出すためのガイド孔を構成するこ
とができる。
第15図〜第17図には、滑り止め部材20の放射状部材22
の隣接間ピッチを可変できる構成が示されている。第15
図(A)に示す滑り止め部材20は、相隣接する2つの放
射状部材22,22を、十文字状部材100で連結したものであ
る。この十文字部材100の先端4ヵ所には、それぞれリ
ング102が連結され、このリング102は放射状部材22にも
連結されている。そして、十文字状部材100は容易に変
形可能であり、リング102の遊びも利用できるので、同
図(A)に示す狭ピッチ状態から、同図(B)に示す広
ピッチ状態に変形させることが可能である。
第16図には、平行リング形式の滑り止め部材20が示さ
れている。すなわち、相隣接する放射状部材22,22の間
には、第1のリンク部材104および第2のリンク部材106
がその交点にてスパイクピン28により回転自在に連結さ
れ、第1,第2のリンク部材104,106の両端が、前記放射
状部材22に対してスパイクピン28により回転自体に連結
されている。このような構成によれば、いわゆる平行リ
ンク機構を形成できるので、第1,第2のリンク部材104,
106の交差角を変化させることで、2つの放射部材22,22
の間のピッチを容易に可変することが可能となる。
第17図には、相隣接する2つの放射状部材22,22の間
を、背面合せの形で連結された一対の半円状部材108に
より連結したものである。この場合にも、一対の半円状
部材108が容易に変形可能であるので、相隣接する2つ
の放射状部材22,22間のピッチを、同図(A)より同図
(B)のように容易に変更することが可能となる。
上述した第15図〜第17図に示す各実施例においては、
相隣接する2つの放射状部材22,22の間を他の部材によ
りそれぞれ連結しているので、タイヤ1の周方向にて滑
り止め部材20を連続した形で構成でき、乗り心地安定性
を確保することが可能となる。しかも、放射状部材22,2
2のピッチを可変できるので、ある範囲のタイヤ1の各
種サイズに適合でき、滑り止め装置の汎用性を確保する
ことができる。
次に、環状枠10に対して滑り止め部材20における放射
状部材22を着脱でき、あるいは放射状部材22の長さを変
更できる構成について、第18図以下を参照して説明す
る。
第18図(A),(B)には、ボルト114により放射状
部材22を環状枠10に対して着脱でき、かつ、放射状部材
22の取付け長さを変更できる構成が示されている。すな
わち、環状枠10にはその厚さ方向の中間部にて放射状部
材22を嵌入できるスリット110が形成され、その表面よ
り前記スリット110に連通して雌ねじ112が形成されてい
る。この雌ねじ112にボルト114が螺合できるようになっ
ている。一方、前記放射状部材22には、環状枠10に取付
けられる基端側に、同図(A)に示すようにボルト114
の先端部を嵌入できる例えば2つの長さ調整孔116が穿
設されている。そして、同図(A)に示すように、雌ね
じ112に螺合されるボルト114の先端部を、スリット110
に嵌入された放射状部材22の一方の長さ調整孔116に挿
入することで、放射状部材22を環状枠10に固定すること
が可能となる。さらに、ボルト114の先端が嵌入される
長さ調整孔116を変更することで、環状枠10より放射方
向に伸びる放射状部材22の長さを調整できる。
同図(B)には、放射状部材22の表面に長さ調整用く
ぼみ118を例えば2ヵ所に設けた例が示されている。こ
の場合にも、同様に環状枠10の雌ねじ112に螺合される
ボルト114の先端を、放射状部材22の一方の長さ調整用
くぼみ118に嵌入することで、放射状部材22を環状枠10
に固定できる。そして、長さ調整用くぼみ118を変更す
ることで、その長さを調整することが可能となる。
同図(C)には、環状枠10のスリット110に挿入され
る放射状部材22を、押え金具120により押圧保持する構
成が示されている。この押え金具120は、環状枠10に対
して回転可能に支持され、同図(C)に示す押え金具の
閉鎖状態にて、スリット110内の放射状部材22の基端部
を押圧保持することができる。逆に、この押え金具120
を矢印方向に解放することで、放射状部材22を環状枠10
のスリット110より容易の離脱させることが可能であ
る。そして、スリット110に嵌入される放射状部材22の
基端部の長さを調整することで、放射状部材22の長さ調
整を実現できる。
第19図〜第21図には、操作ピン140の操作により、放
射状部材22を環状枠10に対して固定し、その長さ調整を
実現できる構成が示されている。
すなわち、環状枠10は断面コ字状に形成され、その開
口端側を覆うように固定板130が連結されている。この
固定板130には、環状枠10の半径方向にて所定間隔毎に
矩形状に切欠かれたスリット132が穿設されている。一
方、放射状部材22の基端側には固定金具134が固定さ
れ、その先端部には前記スリット132に嵌入できる爪136
が突出形成されている。さらに、固定金具134の表面よ
り裏面に貫通するように、操作ピン140が回転自在に支
持されている。この操作ピン140の一端には把持部142が
形成され、その他端側には前記スリット132に嵌入でき
る係合片144が形成されている。このような構成におい
て、放射状部材22を環状枠10に固定するには、まず係合
片144の長手方向をスリット132の長手方向と一致させた
状態にて、固定金具134の爪136と、この係合片144とを
固定板130に固定されたスリット132に嵌入する。その
後、操作ピン140の一端側にある把持部142を90度回転さ
せる。そうすると、スリット132の長手方向に対して、
係合片144の長手方向が直交する方向に伸びるため、こ
の係合片144がスリット132より離脱することが防止で
き、この結果放射状部材22を環状枠10に固定することが
できる。さらに、前記爪136,係合片144が嵌入されるス
リット132の位置を変更することで、放射状部材22の長
さ調整を実現できる。
第22図には、環状枠10側に設けた操作部150の操作に
より、放射状部材122の着脱を実現できる構成が示され
ている。すなわち、前記固定板130に形成されたスリッ
ト132の切欠き領域に対して突出するように付勢された
係合突起152が進退可能に取付けられている。なお、捜
査部150を押動することで、付勢力に抗して係合突起を
上記切欠き領域に存在しないように退避できる。一方、
放射状部材22に取付けられる固定金具154には、前記係
合突起152を嵌入できる孔部156aを有した爪156が2ヵ所
に設けられている。
このような構成によれば、操作部150を例えば押圧す
ることで、係合突起152をスリット132の切欠け領域より
退避させ、この状態にて固定金具154に設けられた2つ
の爪156,156を、2つのスリット132内に嵌入できる。そ
の後、操作部150への押圧を解除することで、例えば付
勢部材(図示せず)の作用により、係合突起152をその
付勢力により爪156に係合させることができ、この結果
放射状部材22を環状枠10に固定することができる。ま
た、爪156,156が挿入されるスリット132の位置を変更す
ることで、放射状部材22の長さ調整を実現できる。
以上説明した、第18図〜第22図に示すような構成によ
れば、環状枠10より放射状部材22を容易に離脱できるた
め、例えば滑り止め装置を収納する際には、環状枠10と
滑り止め部材20を分離でき、コンパクトな収納が実現で
きる。さらに、環状枠10より半径方向に伸びる放射状部
材22の長さを容易に変更できるので、タイヤ1のサイズ
に適合させることができ、滑り止め装置の汎用性を確保
できる。
第23図には、放射状部材22と連結部材24との交点に設
けられるスパイクピン28の取付構造が示されている。同
図において、放射状部材22および連結部材24には、それ
ぞれ前記スパイクピン28を長手方向で移動できる長孔16
0,162が設けられている。また、スパイクピン28の上下
端面にはそれぞれフランジ28a,28bが形成されているの
で、両長孔160,162よりスパイクピン28が離脱すること
を防止できる。このような構成によれば、スパイクピン
28に過大な負荷が作用した場合に、この負荷は直接放射
状部材22または連結部材24に伝達されず、放射状部材22
および連結部材24が長孔160,162を介して、スパイクピ
ン28に対してその負荷を吸収する方向に逃げることがで
きる。このように、各部材22,24の逃げを確保すること
で、滑り止め部材20が無理矢理変形させられることを防
止でき、滑り止め部材20の破損を大幅に低減できる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能であ
る。
例えば、第1図に示す仮止め手段14は、この滑り止め
装置がタイヤ1に装着された後には、フランジ付ピン12
より離脱することも可能である。すなわち、仮止め手段
14は必ずしも環状枠10に常時取付けられているものに限
らない。取り外し可能な仮止め手段14としては、例えば
第24図に示す構成としてもよい。これは、ゴムバンド17
0の一端にリング172を支持し、その他端にリング174お
よびフック176を支持している。仮止めの必要な時に
は、リング172をフランジ付ピン12に係止し、ゴムバン
ド174を引張してフック176をタイヤホイール2の孔2aに
係合させればよい。このような仮止め手段を複数取付け
れば良い。この際、タイヤホイール2は種々のタイプが
あるので、ゴムバンド174の長さ調整を可能とし、フッ
ク176の形状を数種類用意しておくこともできる。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、タイヤのトレッ
ド面と当接する走行接地部が、タイヤの周方向で連続す
る構成となっているので、ラダー型チェーンのように走
行接地部の厚みがタイヤ周方向で断続することなく、車
両の乗り心地性を改善することができる。また、このよ
うに走行接地部をタイヤ周方向で連続させながらも、滑
り止め装置をタイヤに仮止めした後、タイヤを回転させ
ることで、タイヤをジャッキアップさせることなく、そ
のトレッド面を覆うように滑り止め部材を掛け渡すこと
が可能となる。この滑り止め部材の掛け渡しを実現する
ための仮止め手段は、タイヤが高速回転されるような場
合の負荷に耐える十分な強度を有する必要がないので、
その構成が簡易となり、滑り止め装置の低コスト化を実
現できる。
滑り止め装置のタイヤに対する最終的な装着は、タイ
ヤの外側面側には締結用ワイヤを引張し、環状枠に係合
させることのみにより実現できるので、取付け作業に不
慣れな者にとっても、この滑り止め装置を容易にタイヤ
に対して着脱することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を適用した滑り止め装置の全体構成を
示す概略斜視図、 第2図(A),(B)は、タイヤに対する滑り止め装置
の仮止め状態を示す側面図,正面図、 第3図(A),(B)は、滑り止め装置をタイヤに対し
て装着した状態を示す正面図,側面図, 第4図は、放射状部材の間隔と、タイヤの接地幅との関
係を示す説明図、 第5図は、滑り止め部材に補強部材を付加した変形例を
示す概略斜視図、 第6図は、滑り止め部材の装着完了後、仮止め手段を締
結用ワイヤに係合させた状態を示す正面図、 第7図(A),(B)は、締結用ワイヤを環状枠に取付
けるために使用する治具の使用状態の説明図,治具先端
部の概略斜視図、 第8図(A),(B)は、治具の変形例を示す正面図,
断面図、 第9図(A),(B)は、第8図に示す治具を用いた締
結ワイヤの装着,離脱時の使用状態を示す説明図、 第10図は、締結用ワイヤ先端部の変形例を示す概略斜視
図、 第11図は、締結用ワイヤを引張保持するための変形例を
示す正面図、 第12図は、仮止め手段の変形例を示す正面図、 第13図は、滑り止め部材をネット状に形成した変形例を
示す展開図、 第14図は、第13図の滑り止め部材に用いられる連結片の
概略斜視図、 第15図(A),(B)は、十文字状部材を用いた滑り止
め部材の平面図、 第16図は、リンク部材を用いた滑り止め部材の平面図、 第17図(A),(B)は、一対の半円状部材を用いた滑
り止め部材の平面図、 第18図(A),(B),(C)は環状枠のスリットに対
して着脱自在な放射状部材の取付構造を示す概略断面
図、 第19図は、操作ピンを用いて放射状部材の着脱を行う構
成例を示す概略断面図、 第20図は、第19図に示す固定板の平面図、 第21図(A),(B)は、第19図に示す放射状部材先端
部の底面図,側面図、 第22図(A),(B)は、係合突起の進退により放射状
部材の着脱を行う構成例を示す概略説明図、 第23図(A),(B)は、放射状部材,連結部材におけ
る交点におけるスパイクピンの取付け構造を示す概略平
面図,断面図、 第24図は、仮止め手段の変形例を示す概略斜視図であ
る。 10……環状枠、14……仮止め手段、 20……滑り止め部材、22……放射状部材、 24……連結部材、26……補強部材、 30……締結用ワイヤ、40,50……治具、 60,80……環状枠、 62,64,70,72……締結手段、
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−155109(JP,A) 実開 昭63−169304(JP,U) 特公 平2−9966(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60C 27/00 - 27/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タイヤの外側面に配置される環状枠と、 この環状枠に一端が固定され、その他端側が前記タイヤ
    の外側面,トレッド面を辿って内側面に伸び、かつ、前
    記トレッド面と当接する走行接地部が前記タイヤの周方
    向で連続するように連結された滑り止め部材と、 この滑り止め部材をタイヤに装着する際に、前記環状枠
    がタイヤホイールと共に回転できるように、前記環状枠
    をタイヤホイールに仮止めする仮止め手段と、 前記滑り止め部材のタイヤ内側面に位置する端部側を環
    状に連結し、両端がタイヤのトレッド面を辿ってタイヤ
    外側面に引き出され、引張状態にて前記環状枠に係止可
    能な締結用ワイヤと、 を有することを特徴とする滑り止め装置。
  2. 【請求項2】請求項(1)において、 前記滑り止め部材は、前記環状枠より放射状に伸び、そ
    の自由端部に前記締結用ワイヤが挿通される複数の放射
    状部材と、隣接する前記放射状部材をタイヤ周方向で連
    結する連結部材とから構成され、かつ、前記放射状部材
    の間隔を、タイヤの接地幅より広く形成したことを特徴
    とする滑り止め装置。
  3. 【請求項3】請求項(2)において、 隣接する前記放射状部材の間には、一端が前記環状枠に
    固定されて放射状に伸び、その他端側が前記連結部材と
    連結される補強部材が設けられたことを特徴とする滑り
    止め装置。
  4. 【請求項4】請求項(1)〜(3)のいずれかにおい
    て、前記仮止め手段は、前記締結用ワイヤが引張状態に
    て前記環状枠に係止された後に、前記締結用ワイヤ途中
    に係合されてその引張力を増大することを特徴とする滑
    り止め装置。
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