JP2926364B2 - ネガ型感光性組成物及びそれを用いたカラーフィルターの作成方法 - Google Patents

ネガ型感光性組成物及びそれを用いたカラーフィルターの作成方法

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JP2926364B2 JP33447490A JP33447490A JP2926364B2 JP 2926364 B2 JP2926364 B2 JP 2926364B2 JP 33447490 A JP33447490 A JP 33447490A JP 33447490 A JP33447490 A JP 33447490A JP 2926364 B2 JP2926364 B2 JP 2926364B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カラー固体撮像素子及び液晶ディスプレー
素子において色分解のために使用されるフィルターを形
成するためのネガ型感光性組成物及びそれを用いたカラ
ーフィルターの作成方法に関する。
〔従来の技術とその問題点〕
1960年代にカラービデオカメラ用として開発された色
分解フィルター(以下、カラーフィルターと称する)
は、現在フォトダイオードとの貼り合せ法と直接フォト
ダイオード上に形成するオンチップ法として実用化が進
められている。
ビデオカメラ用としてのカラーフィルターのサイズ
は、ほとんどが10mm角以下で赤・緑・青(R.G.B)ある
いは補色の3色画素数が10万以上でフォトリソグラフィ
ーを使用して製造する。
具体的には、基板上にカゼイン、ゼラチン等の天然蛋
白質に重クロム酸アンモンにより感光性を付与した水溶
性感光液を塗布乾燥し、その塗膜に紫外線を照射してパ
ターン露光し、未露光部を水で溶出してドットを形成
し、形成されたドットを水溶性染料で染色してカラーフ
ィルターを製造している。
この染色法を応用してサイズを大きくしたのがカラー
液晶ディスプレー(LCD)用カラーフィルターである。
現在200〜300μm角のRGB画素が10万以上であるのが普
通である。駆動方式としては、TFT、MIM、STNがある
が、その製造プロセス及びパネルが大サイズになったた
めに、これに使用するカラーフィルターに耐熱性、耐光
性、耐溶剤性等、従来以上の特性が要求されるようにな
った。
そのために未だ染色法が主流であるが、顔料分散法、
染料分散法、印刷法、電着法、干渉法、電着転写法等が
開発され一部で実用化されつつある。
主流である染色法において、レリーフパターンを形成
する感光性樹脂としては、カゼイン、ゼラチン、フィッ
シュグルー等の天然蛋白質に重クロム酸アンモン、重ク
ロム酸セリウム、重クロム酸ナトリウム等の重クロム酸
塩を添加したものが用いられている。これらの組成物
は、天然高分子を主成分とするもので、染色に係わりを
持つアミノ基等の官能基濃度や分子量分布はメーカーの
努力によりそれなりに安定しつつあるが、長期保存によ
る腐敗及び光硬化剤として人体に有害なクロム化合物を
用いる等の欠点を有している。また数十ppmものアルカ
リ金属元素(Na,Ca、K等)を含有しており、これらの
アルカリ金属イオンが拡散するために保護膜によるパシ
ベーションはしているものの固体撮像素子の暗時電圧上
昇の経時劣化の原因の一つになっていると考えられてい
る。
しかし主流となっている染色法は、水溶性感光液を使
用し水現象によるパターンニングは、溶剤による毒性、
臭、引火性の心配がないという利点も従来の半導体製造
ラインにない利点を与えている。
これらの利点を生かし又問題点を解決する数多くの特
許が提案されている。
特開昭58−199342号公報には、2−ヒドロキシエチル
メタアクリレートとN,N−ジメチルアミノプロピルメタ
クリレートやそのメチルクロライド等の窒素含有アクリ
ル酸エステルを用いた共重合体に光架橋剤としてジアゾ
化合物やアジド化合物を添加した感光性組成物が記載さ
れている。2−ヒドロキシエチルメタクリレート50%、
ジメチルアミノプロピルメタクリレート40%、メタクリ
ルアミド10%から成る共重合体は、全ての官能基が大き
な親水性を有することから、露光現象して形成したレリ
ーフパターンは丸みを帯び、5μ以下のラインとスペー
スを埋めてしまい解像できない。又ジメチルアミノプロ
ピルメタクリレートを少くしていくと多少丸みはなくな
ってくるが、本質的に丸みを解消することはできず、更
に平均分子量を上げたりして解像力向上を試みたが、2
−ヒドロキシエチルメタクリレートによるゲル分が多く
なり濾過性が悪くなるばかりで解像力の向上はそれ程望
めなかった。
これらの共重合体はメチルセロソルブ中で重合してシ
クロヘキサン中に投入して共重合体を分離乾燥すること
によって得るが、親水性が大きいために乾燥中に水素結
合がおき、一部脱水反応をおこして架橋が起きるためか
水不溶性になることが多い。又、酢酸添加による感光液
の調整及び酢酸水による現象は室内を酢酸臭にしてしま
う。
特公昭54−12331号公報には、アクリルアミド、メタ
クリル酸アンモン、アクリル酸エチル、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート共重合体にグリシジルメタクリレー
トを付加した水溶性不飽和重合体6部、アントラキノン
−β−スルホン酸ソーダ0.4部、4,4′−ジアジドスチル
ベン−2,2′−ジスルホン酸ソーダ0.05部、トリメチル
ホスフィン0.06部を水94部に溶解して水溶性感光液を調
整している。この感光液を基板に塗布し、ネガフィルム
を密着させて紫外線露光後、水のみで未露光部を溶出し
て現像することが記載されている。これによれば、六価
クロムによる環境汚染はなくなるが、カラーフィルター
の染色液に使用している酸性染料水溶液に染色し難い。
又、感光剤による架橋不足のため10μのラインアンドス
ペースが現像での流れだしで埋まってしまう。
特開昭58−204042号公報には、ビニルピロリドン15g
と3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウ
ムクロライド77.5gから成る共重合体、44′−ジアジド
スチルベン2,2′−ジスルホン酸0.9gを水100mlにとかし
たものを染色性を有する感光性組成物とし基板上に0.5
μの膜厚に塗布し、130℃50分の熱処理を行った。その
後所定のマスクを介して紫外線照射を行い、水で現像し
てpH7.0の酸性染料水で染色してカラーフィルターを作
成することが記載されている。膜薄で染色浴によく染ま
るが、染まり過ぎてイエロー、シアン、マセンダの色の
コントロールがしにくい。又ビニルピロリドンと3−メ
タクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロラ
イドから成る共重合体とアジド化合物の組み合せでは水
に溶け易く解像性がない。又アジド化合物の添加量が多
いので、200℃の加熱の際発色して可視部での光透過率
を低下させてしまい実用的なカラーフィルターを作るこ
とはできない。
特開昭59−116651号公報には、ケン化度87%、重合度
2000の部分ケン化ポリビニルアルコールにスチルベンゼ
ンスルホン酸アンモニウム塩を2モル%導入したレジス
トを水で溶解して5%のレジスト溶液を調整した後固体
撮像素子や透明支持層上にスピン塗布して厚さ1.0μの
レジスト膜を形成し、マスクを介して紫外線露光し、純
水中に30秒浸漬して現像してパターンニングした後、塩
基性染料浴で60℃で染色してカラーフィルターを作成す
ることが記載されている。
このポリビニルアルコールをバインダーとした感光層
は耐熱性が悪く、180〜200℃まで加熱すると可視部の光
透過率が70%以下に低下してしまう。
特開昭59−155412号公報には、N−ビニル−2−ピロ
リジノン30.0g、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキ
シプロピルトリメチルアンモニウムクロライド10.0g、
メタクリル酸メチル15.0gから成る共重合体1gと4,4′−
ジアジドスチルベン−2,2′−ジスルホン酸ナトリウム5
mgを水にとかして感光性樹脂溶液を調整し、透明な基板
上に塗布してマスクを介して紫外線露光(4.5mw/cm2×
5秒)し、未露光部を水で現像してパターンを形成して
いる。次に、スミノールミーリングレッドG1.0%と酢酸
2.0%の水溶性染色浴に25℃4分間浸漬して赤色フィル
ター部を形成し、上部に中間膜であるメチルメタアクリ
レートポリマーをスピンナー塗布し、再び上記感光性樹
脂溶液を塗布しパターンニング後、スミノールミーリン
グ、ブリリアントグリーン6G2%、酢酸2.0%の水溶性染
色浴に25℃6分浸漬して緑色フィルター部を形成し、更
に上記操作をくりかえして青色フィルター部を形成して
オンチップの色分解フィルタを作成することが記載され
ているが、染色が室温でできるため色濃度のコントロー
ルがし難く又、染色部が膨潤し易いためクラックが発生
し易い。又、水現像でのレリーフが丸みを帯び3μmの
ラインアンドスペースを解像できない。
特開昭62−109040号公報および特開昭63−133148号公
報にはスチルバゾリウム基を有するポリビニルアルコー
ルを着色感光性樹脂組成物のバインダーに使用している
が耐熱性がなく180〜200℃の加熱で可視部の光透過率が
低下してしまう。
特開昭57−168248号公報には、アクリルアミドとジア
セトンアクリルアミド(例えば、N−(1,1−ジメチル
−3−オキソブチル)アクリルアミドの共重合体にジア
ゾ樹脂を2〜10%添加した感光液が開示されているが、
製版、印刷、製図分野に用いるために開示されたもので
あるため10μ以下の高解像性を要求するカラーフィルタ
ーの作成には適さない。また染料の種類によっては高濃
度に染色できないという問題があるため特開平1−2825
04号公報では、平均分子量11万のアクリルアミドとN−
(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド
(モル比5:1)共重合体にジアゾ樹脂を水溶性高分子に
対して10%以上混入して3μ以下の解像度をだしている
が、染色濃度がでないためにパターン形成後無水クロム
酸水溶液に浸漬したのち水溶性染料で染色することが記
載されている。ジアゾ樹脂を水溶性高分子に対して10%
以上混入することは180〜200℃の加熱の際可視部の光透
過率が低下し良好なカラーフィルターを作成することは
できない。
その他、特開昭63−100443号、特開昭62−283339号、
特開平2−138802号、特開平1−200353号、特開平1−
128064号、特開平2−96704号、特開昭62−209503号公
報等多数公開されている。これらには、染色基をもった
共重合体とアジド化合物を有機溶剤に溶解してカラーフ
ィルター用感光性組成物を調整し、基板上に塗布してマ
スクを介して紫外線露光し、未露光部を有機溶剤又は水
を主成分とする現像液で現像してパターンニングした
後、水溶性染料で染色してカラーフィルターを作成する
ことが記載されている。有機溶剤の毒性、臭、引火性が
問題になるのは勿論であるが、このような有機溶剤を含
む現像液を使用すれば感光層の膨潤も大きくなり、今だ
に3μ以下の解像度が得にくいのが実状である。
〔発明が解決しようとする課題〕
カゼイン、ゼラチンなどの天然蛋白質を重クロム酸ア
ンモンで感光性を付与した水溶性感光液は解像力が良好
である。カゼインにいたってはi線ステッパーを用いれ
ば2μのラインアンドスペースは解像することができる
ようになってきた。染色性にいたっては訓れのせいもあ
るがこの様な天然蛋白質に適合した染料も見つかり、現
在カラーフィルターの生産の主流になっている。
しかし蛋白質であるから細菌やバクテリアなどの微生
物によって分解されやすく、また微生物の分泌する蛋白
分解酵素あるいは老廃物によって変質しやすい。さらに
ゼラチン、カゼインなどの弱アルカリ性コロイド溶液
は、保存中にコロイドの凝集が起りやすく不安定である
が、冷蔵庫中に保存して使用時濾過することによりこの
凝集物を取り除けば問題が解決することも判明しつつあ
る。天然物の蛋白質であるゼラチン、カゼインなどには
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、
鉄、銅等の金属類が含まれており、これらを除去するこ
とは非常に困難であったがメーカーの努力によりそれな
りに少くなりつつあるが完全に除去することは至難の術
である。バシペーションはしているものの半導体の生産
現場において、固体撮像素子や液晶ディスプレーに用い
た場合には固体撮像素子や液晶中にこれらの金属類が拡
散し、誤動作や故障の原因になると疑われ易い。
天然蛋白質と重クロム酸塩との水溶性感光液は、メー
カーの努力によりそれなりに使い易くなってきつつあ
る。又六価クロムの処理も容易になりそれなりに問題が
解消されつつあるが、六価クロムの有害性が消滅したわ
けでなく、又半導体の生産現場に金属等を含む感光液を
もち込むことそれ自体がイメージダウンにつながってい
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、このような問題点を解決すべく鋭意研
究を重ねた結果、水溶性ジアゾ樹脂と重量平均分子量が
5000〜10万の範囲の次の一般式: (式中、R1は水素原子又はCH3を示し、R2及びR3は互い
に独立してCH3、C2H5、C6H5等のアルキル基又はアリル
基を示し、nは1〜10を示す。)で示される染色基を担
当するアクリル系単量体5〜20%(仕込重量%)、2−
ヒドロキシエチルメタアクリレート45〜55%、メタクリ
ルアミド20〜30%、ベンジルメタアクリレート5〜20%
からなる共重合体及びオキシ多塩基酸類を水に溶解した
ことを特徴とするネガ型感光性組成物を完成した。
又本発明は、上記ネガ型感光性組成物を基板上に塗布
し紫外線露光後水のみで未露光部を溶出させてパターン
を形成したのち水溶性染料で染色するカラーフィルター
の作成方法にも関する。
本発明で使用する水溶性ジアゾ樹脂は、例えば次ぎの
方法で作ることができる。
4−ジアゾジフェニルアミン及び3−メトキシ−4−
ジアゾジフェニルアミンの塩化亜鉛や硫酸塩の複塩を濃
硫酸や濃リン酸の混液に冷却しながら溶解する。撹拌し
ながらパラホルムアルデヒドをジアゾ化合物に対し0.5
〜1.1モル%加え、5〜6℃で3時間縮合反応する。反
応液をイソプロピルアルコール中に注加して沈澱析出さ
せる。
水−イソプロピルアルコールで再沈精製をくりかえし
て金属NaやKの少いジアゾ樹脂の硫酸塩や硫酸及びリン
酸塩の混酸塩を生成させる。この水溶性ジアゾ樹脂の紫
外吸収スペクトルは遠紫外域から500nmの可視域まで広
がり375nmに最大吸収ピークがある。そのため光硬化さ
せる露光装置としては、感度及び解像力からいってG線
ステッパーよりi線ステッパーを使用する方が有利であ
ることは明白である。水溶性ジアゾ樹脂の添加量は、加
熱時の可視域での光透過率の低下を考えると共重合対に
対して5〜15%の範囲が好ましい。
本発明の共重合対の構成単位として用いられる一般式
で示される染色基を担当するアクリル系単量対の好適な
例としては、N,N−ジメチルアミノエチルメタアクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタアクリレー
ト、アクリル酸ジエチルアミノエチル、N,N−ジプロピ
ルアミノエチルメタアクリレート、N,N−ジメチルアミ
ノヘキシルメタクリレート、N−メチル−N−ベンジル
エチルメタクリレート等が挙げられ、その使用量が少な
すぎると樹脂層の染色性が不十分で多過ぎると共重合体
の光硬化性が不十分になるので、共重合体に対し仕込み
重量が5〜20%の範囲が好ましい。アルキル基やアリル
基が多くなる程染色液中での膨潤が少なくひび割れがお
こりにくい傾向がある。
共重合体の構成単位である2−ヒドロキシメタアクリ
レートは、基板との密着性を上げると同時に光架橋反応
を促進させる。その使用量が少いと光硬化性が不十分と
なり多すぎると共重合体の製造時ゲルが多発するので、
仕込重量は45〜55%の範囲が好ましい。
共重合体の構成単位であるメタアクリルアミドは、本
発明の感光性組成物を水のみで溶解し又未露光部を水の
みで溶出(現像)するのに必須である。その使用量が少
いと水現像ができなくなり多すぎると膨潤がひどく解像
力を低下させるので、仕込み重量は20〜30%の範囲が好
ましい。
更に共重合体の構成単位であるベンジルメタクリレー
トは、水現像での膨潤を抑え、又染色すぎないようにコ
ントロールするために共重合される。その使用量が多す
ぎると共重合体のゲル分が多くなり濾過が困難になる。
仕込重量は5〜25%の範囲が好ましい。ベンジルメタク
リレートは、メチルメタクリレート、アクリル酸ブチ
ル、スチレンと同じように共重合体に疎水性を与えるの
に寄与しているが、ベンジルメタクリレート以外の疎水
性を与える単量体を共重合しても水現像不能になったり
又染色でのコントロールをすることはできなかった。
本発明の共重合体は、各アクリル系単量体をエチレン
グリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)に
30〜40%に溶解し、重合開始剤としてアゾビスイソブチ
ロニトリルを単量体に対し0.1〜1%の範囲で添加し、
窒素パージして80℃で4〜6時間重合反応をする。重合
液を多量の酢酸エチルに滴下していき沈澱精製し真空乾
燥する。本発明の共重合体の重量平均分子量は5000〜10
万の範囲が好ましい。
重量平均分子量が10万より大き過ぎると水に溶解しに
くく白濁して濾過不能になる場合がある。必要ならば、
本発明の共重合体の耐光性を向上する目的で2−ヒドロ
キシ−4−(2−メタクリロキシエトキシ)ベンゾフェ
ノン及び1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメ
タクリレート等の反応性紫外線吸収剤を数パーセント共
重合させてもよい。
本発明に使用されるオキシ多塩基酸類は、本発明の共
重合体を水に溶解するための助剤になる。酢酸のように
室温で臭の発生がないリンゴ酸、酒石酸、クエン酸等が
使用される。使用量は本発明の共重合体に対して5〜15
%の範囲が好ましい。
本発明のカラーフィルター用感光性組成物は、共重合
体オキシ多塩基酸類を精製水に溶解し、必要ならばその
他塗布ムラを防止するための界面活性剤及び消泡剤及び
防腐剤等を添加し、最終濾過を0.2μの孔を有するフィ
ルターを用いて行う。他方、水溶性ジアゾ樹脂は共重合
体に対し5〜15%の範囲になるように別に精製水に溶解
し、最終濾過を0.2μの孔を有するフィルターを用いて
濾過し、使用時共重合体水溶液と混合して使用するとよ
い。
上記条件で調整される本発明の感光性組成物は、固体
撮像素子や液晶ディスプレー素子等の基板上にロールコ
ート、スピンコート、スプレー塗布等で塗布され、乾燥
後原版マスクを介して光硬化される。水によって未露光
部分を除去し、レリーフパターンを作ることができる。
本発明の感光性樹脂を染色するのに用いられる染料と
しては、ラナゾールブルー8G(チバガイギー社製)、ス
ミライトスプラ、ブリリアントブルーG、スミフィクス
ターキスブルーGX、スミノールファストレッドG、スミ
ノールミーリングブリリアントレッド4BS、スミノール
ミーリングイエローMR、スミノールファストイエローG
(以上住友化学社製)、カヤノールサイアニンG、カヤ
ノールイエローMSG、カヤノールミーリングレッドRS
(以上日本化薬社製)等が挙げられ、その染色条件は必
要な分光濃度に応じて染料及び染色温度、時間が決定さ
れるものである。
又本発明の感光性組成物は、水のみで処理する製版工
程の性質上シャドウマスクやリードフレームの加工に使
用するフォトレジストとしても応用可能である。
〔実施例〕
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を詳しく説明す
るが、本発明はこれに限定されない。
実施例1 300mlの丸底フラスコに下記の重量比率で単量体溶
剤、重合開始剤を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら混
合溶解し、80℃まで昇温しそのまま5時間かきまぜて重
合した。重合液を多量の酢酸エチルに滴下していき沈澱
精製し、真空乾燥した。共重合体46gを得た。
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 50g(HEMA) ジメチルアミノエチルメタクリレート 15g(DMAEMA) メチルメタアクリルアミド 25g(MAA) ベンジルメタアクリレート 10g(BZ) アゾビスイソブチロニトリル 0.2g(AIBN) メチルセロソルブ 200g この共重合体は重量平均分子量(Mw)=26950で数平
均分子量(Mn)=6650であった。この共重合体12gとク
エン酸1.2gを精製水88gに撹拌して溶解し、濾紙濾過
し、1μの孔を有するフィルター濾過後、0.45μの孔を
有するフィルター濾過、最後に0.2μの孔を有するテフ
ロン製フィルターを用いて濾過した。
別に元素分析値が炭素47.1%、水素3.9%、窒素14.1
%、硫黄7.6%、燐0.34%を有するジアゾ樹脂1.2gを精
製水20gに溶解し、濾紙濾過後、0.2μの孔を有するテフ
ロンフィルターを用いて濾過した。
共重合体水溶液とジアゾ樹脂水溶液を混合して臭の全
くない水溶性感光液を調整した。この感光液をシリコン
ウエハ上にスピンナー1500rpmで回転塗布し、ホットプ
レート上で80℃5分加熱乾燥して膜厚1.0μmの被膜を
得た。マスクを介して縮小投影露光装置DSW−6500A(G
線ステッパGCA社製、NA=0.30 1.5秒露光(約600mj/cm
2)し、精製水で60秒間浸漬現像後エタノールで30秒間
リンスし、乾燥してパターンを形成した。レリーフパタ
ーンは多少の丸みをおびているものの最小線巾3μmの
ラインアンドスペースを解像していた。130℃で10分間
ホットプレート上で加熱乾燥した後DFC01−10(冨士薬
品工業(株)販売のカラーフィルター用染色液シアン
色)を70℃に加温した浴中に10分間浸漬した後水洗し、
100℃10分間乾燥することによりシアン色に染色された
カラーフィルターを形成した。次に防染層としてFVR−1
0(冨士薬品工業(株)カラーフィルター用アクリル系
透明感光性樹脂)を3000rpmで回転塗布し、150℃で30分
加熱処理して0.6μ厚の乾燥に中間保護被膜を得た。次
に上記に調整したカラーフィルター用染色感光液を同様
に塗布加熱乾燥して膜厚1.0μの被膜を得た。マスクを
介して同様に露光後、精製水で60秒間浸漬現像した後エ
タノールで30秒間リンスし、乾燥してパターンを形成し
た。レリーフパターンは中間保護膜上でも密着性がよく
3μmのラインアンドスペースを解像していた。130℃1
0分間ホットプレート上で加熱乾燥した後、DFY01−10
(イエロー色)を70℃に加温した浴中に10分間浸漬した
後水洗し、100℃で10分間乾燥することによりイエロー
色に染色されたカラーフィルターを形成した。再びFVR
−10で上記と同様にして0.6μ厚の中間保護膜を得た。
更に上記で調整したカラーフィルター用染色感光液を同
様に塗布乾燥して膜厚1.0μの被膜を得た。マスクを介
して同様に露光した後、精製水で60秒浸漬現像後エタノ
ールで30秒間リンス乾燥してパターンを形成した。レリ
ーフパターンは、多少の段差のある上でも密着のよい最
小線巾3μmのラインアンドスペースを解像していた。
130℃10分間加熱乾燥した後DFM01−10(マゼンタ色)を
70℃に加温した浴中に10分間浸漬した後水洗し、100℃1
0分間乾燥することによりマゼンタ色に染色されたカラ
ーフィルターを形成した。
これら補色フィルターは、図に示すようにカゼイン−
重クロム酸アンモンからなる感光液を使用して形成した
補色フィルターの分光透過率曲線と同じ分光透過率曲線
を示した。
実施例2〜6 比較例1〜5 実施例1と同様な処方にて表1、表2に示した組成の
樹脂の重合、評価を行った。
[発明の効果] 以上のように本発明のネガ型感光性組成物及びそれを
用いたカラーフィルターの作成方法を使用することによ
りカラーフィルターの製造工程における無公害化を実現
したばかりか、天然物に含まれるアルカリ金属元素によ
る経時劣化の原因からの解放等が達成され、本発明はカ
ラー固体撮像素子及び液晶ディスプレー素子に使用され
る色分解フィルターの製造に多大の貢献をなすものであ
る。
【図面の簡単な説明】 図は実施例1によって得られた補色フィルターの分光透
過率曲線示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/033 G03F 7/033 7/40 521 7/40 521 (56)参考文献 特開 昭58−199342(JP,A) 特開 昭59−97136(JP,A) 特開 昭59−154443(JP,A) 特開 昭60−186837(JP,A) 特開 昭64−90451(JP,A) 特開 平2−12249(JP,A) 特開 昭51−96603(JP,A) 特開 昭61−284759(JP,A) 特開 平1−223445(JP,A) 特公 平1−15858(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/021 G03F 7/033 G03F 7/027 G03F 7/004 G03F 7/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性ジアゾ樹脂と重量平均分子量が5000
    〜10万の範囲の次の一般式: (式中、R1は水素原子又はCH3を示し、R2及びR3は互い
    に独立してCH3、C2H5、C6H5等のアルキル基又はアリル
    基を示し、nは1〜10を示す。)で示される単量体5〜
    20%、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート45〜55
    %、メタクリルアミド20〜30%、ベンジルメタアクリレ
    ート5〜20%からなる共重合体及びオキシ多塩基酸類を
    水に溶解したことを特徴とするネガ型感光性組成物。
  2. 【請求項2】請求項第1項記載のネガ型感光性組成物を
    基板上に塗布し、紫外線露光後水のみで未露光部を溶出
    させてパターンを形成したのち、水溶性染料で染色する
    ことを特徴とするカラーフィルターの作成方法。
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