JPH09184911A - カラーフィルター用ネガ型感光性組成物 - Google Patents

カラーフィルター用ネガ型感光性組成物

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JPH09184911A
JPH09184911A JP34209095A JP34209095A JPH09184911A JP H09184911 A JPH09184911 A JP H09184911A JP 34209095 A JP34209095 A JP 34209095A JP 34209095 A JP34209095 A JP 34209095A JP H09184911 A JPH09184911 A JP H09184911A
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JP
Japan
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color filter
photosensitive composition
acrylic
pigment
negative photosensitive
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Application number
JP34209095A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tomiyasu
寛 富安
Ryuichiro Takasaki
龍一郎 高崎
Fumiyuki Matsuo
史之 松尾
Shingo Ikeda
真吾 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像性、解像力が高く、現像ラチチュードが
広く、また地汚れの発生が無いカラーフィルター用ネガ
型感光性組成物を得、ひいては高精度、高品位、低コス
トで液晶ディスプレー用カラーフィルターを製造する。 【解決手段】 (a)カルボキシル基を含有するアクリ
ル樹脂、(b)アクリルモノマー、(c)光重合開始
剤、(d)顔料、(e)溶剤を含むカラーフィルター用
ネガ型感光性組成物において、(b)アクリルモノマー
が下記構造式(I)で示される化合物であることを特徴
とするカラーフィルター用ネガ型感光性組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶の表示装置ま
たは固体撮像素子と組み合わせて用いるカラーフィルタ
ーの製造に好適なネガ型感光性組成物である。特に、ブ
ラックマトリックスとなる黒色パターン形成に好適に使
用できる。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルターは染色法、印刷法、電
着法、顔料分散法などによりガラス基板上に赤、緑、
青、などの微細な画素を形成したものである。これら公
知の方法については以下のような特徴、問題点を有す
る。染色法によるカラーフィルターはゼラチンやポリビ
ニルアルコールなどに感光剤として重クロム酸塩を混合
した感光性樹脂により画像を形成した後、染色して製造
される。多色を同一基板に形成するためには、防染工程
が必須であり、工程が複雑になる問題点がある。また、
染料を使用しているため耐光性に劣る。感光剤として用
いる重クロム酸は公害防止の観点からも問題である。
【0003】印刷法によるカラーフィルターはスクリー
ン印刷またはフレキソ印刷などの方法で、熱硬化または
光硬化インキをガラス基板に転写させる。画像形成、染
色が不要であるため工程が簡略である反面、高精細な画
像が得られず、インキの平滑性にも問題がある。電着法
によるカラーフィルターは、顔料または染料を含んだ浴
に電極をもうけたガラス基板を浸し電気泳動により色相
を付着させるものである。平滑性に優れるが、あらかじ
め、ガラス基板に電極が必要なため、複雑なパターンを
形成させるのが困難である。
【0004】顔料分散法は光硬化性樹脂に顔料を分散さ
せた着色レジストにより画像を形成する。高耐熱性、染
色がいらないなどの利点があり、また、高精度な画像形
成が可能である。したがって品質、製造コストの点から
上記他の製造法に比較して顔料分散法は優れており、現
在カラーフィルター製造の主流となっている。さらに、
赤、青、緑の着色画像の間には通常コントラストを向上
させる目的のためブラックマトリックスと呼ばれる格子
状の黒色パターンを配置するのが一般的である。ブラッ
クマトリックスはガラス基板全体にクロムを蒸着し、エ
ッチング処理によりパターン形成するのが一般的である
が、クロムを使用するため、高コスト、高反射率であ
り、廃液処理にも問題を有している。このため、微細加
工のできる顔料分散法でブラックマトリックスを製造す
る検討が鋭意なされている。
【0005】ブラックマトリックス形成用のブラックレ
ジストは黒色顔料または数種の顔料を混合して黒色にし
た感光性組成物である。ブラックマトリックスは遮光を
目的としているため、赤、青、緑など着色レジストの場
合以上に感度低下が大きく、特にレジストの内部硬化が
著しく阻害される。従って、像露光したとき露光部と未
露光部の間に溶解性の差がほとんどでないため、低解像
力であり、現像を極めて微妙に制御しないと画像形成そ
のものができない問題点を抱えている。また、顔料を多
量に含有するため、現像の際に顔料の一部が現像されず
にガラス基板上に残る地汚れにも問題があった。このよ
うな問題点があることからブラックレジストを用いたブ
ラックマトリックス製造は極めて困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ブラックレジストを用
いてブラックマトリックスを形成する場合、黒色顔料に
よる強い光吸収が起こるためレジスト内部の光硬化が著
しく阻害され、画線部と非画線部の溶解性に差ができな
いことにより必要な解像性が得られなかった。また、現
像ラチチュードも狭く、微妙な現像制御が要求されるた
め製造上著しく問題であった。さらに、顔料成分が多量
に含まれるため地汚れが激しく発生し、着色画像部と混
色を起こし色再現にも悪影響を与えていた。本発明の目
的は上記にあげた従来のブラックレジストの問題点を解
決し、高解像力で地汚れの少ないカラーフィルター用ネ
ガ型感光性組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
進めた結果、(a)カルボキシル基を含有するアクリル
樹脂、(b)アクリルモノマー、(c)重合開始剤、
(d)顔料、(e)溶剤からなるカラーフィルター用ネ
ガ型感光性組成物において(b)アクリルモノマーが下
記化学構造式(I)で示される化合物を含有することを
特徴とするカラーフィルター用ネガ型感光性組成物によ
り上記問題点が解決できることを見いだし本発明に至っ
た。
【0008】
【化2】
【0009】(式中、R1 ,R2 ,R4 ,R5 ,R6
7 はそれぞれ異なってもよいC1〜C6のアルキレン
基を表し、l、m,n=0または1であり、R3 は水素
またはメチル基を表す。) 以下、本発明を具体的に説明する。本発明に用いられ
る、a)カルボキシル基を含有するアクリル樹脂は、具
体的には、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、
クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、などのカルボキシ
ル基を有するモノマーとスチレン、α−メチルスチレ
ン、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル
酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、酢酸ビニ
ル、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、グリ
シジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテ
ル、エチルアクリル酸グリシジル、クロトニルグリシジ
ルエーテル、クロトン酸グリシジルエーテル、(メタ)
アクリル酸クロライド、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−メチ
ロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミ
ド、N−メタクリロイルモルホリン、N,N−ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル
アミノエチルアクリルアミド、などのコモノマーを共重
合させたバインダーポリマーが挙げられる。
【0010】特に、(メタ)アクリル酸およびスチレン
を含有するバインダーポリマーが好ましい。また、これ
らの樹脂側鎖にエチレン性二重結合を付加させることも
できる。エチレン性二重結合を導入する合成手段とし
て、例えば、特公昭50−34443号公報、特公昭5
0−34444号公報などに記載の方法等が挙げられ
る。具体的には、カルボキシル基や水酸基にグリシジル
基、エポキシシクロヘキシル基および(メタ)アクリロ
イル基を併せ持つ化合物やアクリル酸クロライドなどを
反応させる方法が挙げられる。例えば、(メタ)アクリ
ル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、α−エチ
ルアクリル酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテ
ル、(イソ)クロトン酸グリシジルエーテル、(3,4
−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリル酸クロライド、(メタ)アリルク
ロライドなどの化合物を使用し、カルボキシル基や水酸
基を有する樹脂に反応させることにより側鎖に重合基を
有する樹脂を得ることができる。
【0011】こうして得られたアクリル樹脂のGPCで
測定した重量分子量の好ましい範囲は1000〜100
000である。重量平均分子量が1000以下であると
均一な塗膜をえるのが難しく、また、100000を超
えると現像性が低下する傾向がある。また、カルボキシ
ル基の好ましい含有量の範囲は酸価で5〜200であ
る。酸価が5以下であるとアルカリ現像液に不溶とな
り、また、200を超えると感度が低下することがあ
る。本発明に用いられる(b)のアクリルモノマーとし
ては一般式(I)で示される化合物を含有するものであ
り、好ましいアクリルモノマーとしては具体的に以下の
構造を有する化合物が挙げられる
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】
【化9】
【0019】
【化10】
【0020】
【化11】
【0021】
【化12】
【0022】
【化13】
【0023】
【化14】
【0024】これらのアクリルモノマーを単独または2
種以上併用して使用する。更に公知のアクリルモノマー
を併用することもできる。(c)の光重合開始剤として
は、紫外光によりエチレン性不飽和基を重合させるラジ
カルを発生させることのできる化合物があげられる。具
体的には(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(ト
リクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキ
シナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s
−トリアジン、2−(4−エトキシナフチル)−4,6
−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−エ
トキシカルボニル−4−(4−エトキシナフチル)−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
などのハロメチル化トリアジン誘導体、ハロメチル化オ
キサジアゾール誘導体、2−(2′−クロロフェニル)
−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(2′
−クロロフェニル)−4,5−ジ(3′−メトキシフェ
ニル)イミダゾール2量体、2−(2′−フルオロフェ
ニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−
(2′−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミ
ダゾール2量体、(4′−メトキシフェニル)−4,5
−ジフェニルイミダゾール2量体などのイミダゾール誘
導体、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインフェニル
エーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン
イソプロピルエーテルなどのベンゾイン、ベンゾインア
ルキルエーテル類、2−メチルアントラキノン、2−エ
チルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、
1−クロロアントラキノンなどのアントラキノン誘導
体、ベンズアンスロン誘導体、ベンゾフェノン、ミヒラ
ーケトン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベン
ゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2−クロロベ
ンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボ
キシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン誘導体、2,
2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2
−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘ
キシルフェニルケトン、α−ヒドロキシ−2−メチルフ
ェニルプロパノン、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル
−(p−イソプロピルフェニル)ケトン、1−ヒドロキ
シ−1−(p−ドデシルフェニル)ケトン、2−メチル
−(4′−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノ
−1−プロパノン、1,1,1−トリクロロメチル−
(p−ブチルフェニル)ケトンなどのアセトフェノン誘
導体、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2
−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサン
トン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエ
チルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルオキサン
トンなどのチオキサントン誘導体、p−ジメチルアミノ
安息香酸エチル、p−ジエチルアミノ安息香酸エチルな
どの安息香酸エステル誘導体、9−フェニルアクリジ
ン、9−(p−メトキシフェニル)アクリジンなどのア
クリジン誘導体、9,10−ジメチルベンズフェナジン
などのフェナジン誘導体などが挙げられる。これらの光
重合開始剤は単独または複数組み合わせて使用される。
例えば、特公昭53−12802、特開平1−2799
03、特開平2−48664、特開平4−16490
2、特開平6−75373各公報などに記載の開始剤の
組み合わせなどが挙げられる。
【0025】(d)の顔料としては、硫酸バリウム、硫
酸鉛、酸化チタン、黄色鉛、ベンガラ、酸化クロム、カ
ーボンブラック、などの無機顔料、アントラキノン系顔
料、ペリレン系顔料、ジスアゾ顔料、フタロシアニン顔
料、イソインドリン顔料、ジオキサジン顔料、キナクリ
ドン顔料、ペリノン系顔料、トリフェニルメタン系顔
料、チオインジゴ顔料などの有機顔料などが挙げられ
る。具体的にカラーインデックス(C.I)ナンバーで
しめす。
【0026】C.I.赤;9、97、122、123、
149、168、177、180、192、215、2
16、217、220、223、224、226、22
7、228、240 C.I.青;15、15;6、22、60、64 C.I.緑;7、36 C.I.黒;7 C.I.黄色;20、24、86、93、109、11
0、117、125、137、138、147、14
8、153、154、166、168 C.I.オレンジ;36、43、51、55、59、6
1 C.I.バイオレット;19、23、29、30、3
7、40、50 C.I.茶;23、25、26
【0027】これらの顔料の中では、カーボンブラック
がブラックレジストとする場合高い遮光性を示すため特
に好ましい。顔料の平均粒径は0.005〜3μmの範
囲にあるのが好ましい。より好ましくは0.01〜1μ
である。平均粒径がこれ以下であるとチクソトロピーが
でやすく良好な塗布性が得られず、また、これ以上であ
ると塗膜の透明性に欠けるようになる。このような粒径
にするためには、ボールミル、サンドミル、ビーズミ
ル、3本ロール、ペイントシェーカー、超音波などの分
散処理が有効である。
【0028】(e)の溶剤として具体的に、ジイソプロ
ピルエーテル、ミネラルスピリット、n−ペンタン、ア
ミルエーテル、エチルカプリレート、n−ヘキサン、ジ
エチルエーテル、イソプレン、エチルイソブチルエーテ
ル、ブチルステアレート、n−オクタン、バルソル#
2、アプコ#18ソルベント、ジイソブチレン、アミル
アセテート、ブチルブチレート、アプコシンナー、ブチ
ルエーテル、ジイソブチルケトン、メチルシクロヘキセ
ン、メチルノニルケトン、プロピルエーテル、ドデカ
ン、Socal solvent NO1およびNO
2、アミルホルメート、ジヘキシルエーテル、ジイソプ
ロピルケトン、ソルベッソ#150、(n,sec,
t)−酢酸ブチル、ヘキセン、シェル、TS28 ソル
ベント、ブチルクロライド、エチルアミルケトン、エチ
ルベンゾネート、アミルクロライド、エチレングリコー
ルジエチルエーテル、エチルオルソホルメート、メトキ
シメチルヘンタノン、メチルブチルケトン、メチルヘキ
シルケトン、メチルイソブチレート、ベンゾニトリル、
エチルプロピオネート、メチルセロソルブアセテート、
メチルイソアミルケトン、メチルイソブチルケトン、プ
ロピルアセテート、アミルアセテート、アミルホルメー
ト、ビシクロヘキシル、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテルアセテート、ジペンテン、メトキシメチルペ
ンタノール、メチルアミルケトン、メチルイソプロピル
ケトン、プロピルプロピオネート、プロピレングリコー
ル−t−ブチルエーテル、メチルエチルケトン、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセ
テート、カルビトール、シクロヘキサノン、酢酸エチ
ル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエー
テル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メト
キシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸、3−エ
トキシプロピオン酸メチルエチル、3−メトキシプロピ
オン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸エチル、3−エ
トキシプロピオン酸、3−メトキシプロピオン酸プロピ
ル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、ジグライム、ジ
プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレング
リコールアセテート、エチルカルビトール、ブチルカル
ビトール、エチレングリコールモノブチルエーテル、プ
ロピレングリコール−t−ブチルエーテル、3−メチル
−3−メトキシブタノール、トリプロピレングリコール
メチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブチルアセ
テートなどの有機溶剤が挙げられる。
【0029】溶剤は沸点が100℃から200℃の範囲
のものを選択するのが好ましい。より好ましくは120
℃〜170℃の沸点をもつものである。これらの溶剤は
単独もしくは混合して使用される。本発明は(a)のア
クリル樹脂100重量部に対し、(b)のアクリルモノ
マーは5重量部〜80重量部、(c)の開始剤は0.0
1〜30重量部、(d)の顔料は100重量部〜500
重量部、(e)の溶剤は200〜5000重量部の範囲
で使用するのが好ましい。(b)のアクリルモノマーが
上記範囲以下であると像露光された画線部の架橋密度が
十分でなくなり、良好な画像が得られにくく、また、上
記範囲を超えると乾燥後のレジスト膜のベタつきが大き
くなり作業性に劣るようになる。(c)の光重合開始剤
の添加量が上記範囲以下であると十分な感度がえられ
ず、また、上記範囲を超えると、ときに開始剤が感光液
から析出することがある。(d)の顔料の添加量が上記
範囲以下であると十分な色濃度が出しにくく、遮光力も
劣る。また、上記範囲を超えると顔料の分散安定性を保
持できなくなるため、顔料の凝集が起こり均一な塗膜が
得られなくなる。(e)の溶剤の添加量が上記範囲以下
であると塗布むらがでやすく膜厚の均一性に欠け、上記
範囲を超えると十分な膜厚を得ることができず、また、
ピンホールなどの塗布欠陥がでやすくなる。本発明には
これら、必須成分以外に増感剤、顔料分散助剤、塗布性
改良剤、現像改良剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤、な
どを好適に添加することができる。これらは単独もしく
は数種併用することも可能である。
【0030】本発明の組成物はスピンコーター、ロール
コーター、カーテンコーター、スクリーン印刷などの公
知の方法でガラス基板に塗布される。塗布膜厚は0.3
μm〜10μmが好ましい。塗布膜を乾燥させるために
コンベクションオーブンまたはホットプレートが使用さ
れる。乾燥温度は50℃〜150℃、乾燥時間は30秒
〜60分が好適である。露光は高圧水銀灯が一般的に用
いられ、マスクを通して露光することによりレジスト膜
に潜像が形成される。その後、未露光部分を溶解させる
溶剤で現像することにより画像が形成される。現像液は
アセトン、トルエン、MEKなどの有機溶剤も使用可能
であるが、環境問題からアルカリ現像液の方が好まし
い。一例をあげるならば水酸化ナトリウム水溶液、水酸
化カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウ
ム、アンモニア水、テトラメチルアンモニウムハイドロ
オキサイド水溶液、などが用いられる。アルカリ現像液
には界面活性剤、消泡剤などが添加されていてもよい。
現像方法としては、特に制限はなく、パドル法、ディッ
ピング法、スプレー法など公知の方法でおこなうことが
できる。またプリウエットを採用してもよい。画像形成
後現像液の乾燥、レジスト膜の硬化を高める目的でポス
トベーク、後光硬化などを採用してもよい。
【0031】以上、本発明をブラックマトリックス形成
用の組成物の場合に則して詳述したが、現像性、解像力
に優れ、現像ラチチュードが広く、地汚れが無いという
本発明組成物の効果は程度の差はあっても赤、緑、青等
他色の画素形成時にも要求され且つ有用な効果であり、
本発明組成物がブラックマトリックス用に限定されない
ことは言うまでもない。
【0032】
【発明の実施の形態】次に、実施例を用いて具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。合成例−1 酸価200、分子量5000のスチレン・アクリル酸樹
脂20g、p−メトキシフェノール0.2g、ドデシル
トリメチルアンモニウムクロリド0.2g、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート40gをフラ
スコに仕込み(3、4エポキシシクロヘキシル)メチル
アクリレート7.6gを滴下し100℃の温度で30時
間反応させた。反応液を水に再沈殿、乾燥させて樹脂を
得た。KOHによる中和滴定をおこなったところ樹脂の
酸価は80であった。
【0033】合成例−2 酸価200、分子量5000のスチレン・アクリル酸樹
脂20g、p−メトキシフェノール0.2g、ドデシル
トリメチルアンモニウムクロリド0.2g、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート40gをフラ
スコに仕込み(3、4エポキシシクロヘキシル)メチル
メタクリレート7.6gを滴下し100℃の温度で30
時間反応させた。反応液を水に再沈殿、乾燥させて樹脂
を得た。KOHによる中和滴定をおこなったところ樹脂
の酸価は80であった。
【0034】レジストの調合 (a)樹脂20g (b)表1に記載するアクリルモノマー5g (c)重合開始剤 c−1:2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,
5,4′,5,′−テトラフェニル−1,2′−ビイミ
ダゾール1g、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベン
ゾフェノン0.5g、2−メルカプトベンゾチアゾール
0.5g または c−2:ジシクロペンタジェニル−Ti−ビス−2,6
−ジフルオロ−3−(ピロール−1−イル)−フェニル
−1−イル1.5g、4,4′−ビス(ジエチルアミ
ノ)ベンゾフェノン0.5g 以上c−1またはc−2の2種の重合開始剤の組み合わ
せで調液した。 (d)顔料 カーボンブラックMA−220(三菱化学社製)20g (e)溶剤 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1
50g 以上の割合で混合しブラックレジスト感光液を調合し
た。
【0035】レジストの評価 ブラックレジスト感光液をスピンコーターにてガラス基
板に塗布し、ホットプレートで80℃、1分間乾燥し
た。乾燥後のレジスト膜厚は1μであった。このサンプ
ルをマスクを通して高圧水銀灯で2000mj/cm2
像露光した。温度25℃、濃度0.05%の水酸化カリ
ウム水溶液に現像時間を変えながら浸漬現像してレジス
トパターンを得た。形成できる最小レジストパターンを
顕微鏡で観察し解像力を求めた。また、15μ以下のパ
ターンを形成できる現像時間の幅をもって現像ラチチュ
ードとした。地汚れは非画線部の残さを目視にて判別し
た。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】表1の実施例の如く、本発明のカラーフ
ィルター用ネガ型感光性組成物は解像性が高いため高精
度の画素が形成できる。また、地汚れの発生が無いため
赤、青、緑等の着色画像形成時にも混色が起こらず高コ
ントラストカラーフィルターを得ることができる。さら
に、現像ラチチュードも広いため安定した製造が可能と
なる。また、ブラック以外の顔料を使用することにより
赤、青、緑等のカラーレジストとして使用することも可
能である。以上のような特徴を有するため、本発明のレ
ジスト組成物を用いることにより、高精度、高品位、低
コストで液晶ディスプレー用カラーフィルターを製造す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/004 505 G03F 7/004 505 7/027 502 7/027 502 7/033 7/033 (72)発明者 池田 真吾 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)カルボキシル基を含有するアクリ
    ル樹脂、(b)アクリルモノマー、(c)光重合開始
    剤、(d)顔料及び(e)溶剤を含むカラーフィルター
    用ネガ型感光性組成物において(b)に規定するアクリ
    ルモノマーが下記化学構造式(I)で示される化合物を
    含有することを特徴とするカラーフィルター用ネガ型感
    光性組成物。 【化1】 (式中、R1 ,R2 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 はそれぞ
    れ異なってもよいC1〜C6のアルキレン基を表し、
    l、m,n=0または1であり、R3 は水素またはメチ
    ル基を表す。)
  2. 【請求項2】 (a)に規定するアクリル樹脂が構成モ
    ノマーとして少なくともスチレンおよび(メタ)アクリ
    ル酸を含む請求項1のカラーフィルター用ネガ型感光性
    組成物。
  3. 【請求項3】 (d)に規定する顔料がカーボンブラッ
    クである請求項1のカラーフィルター用ネガ型感光性組
    成物。
  4. 【請求項4】 全固形分中の顔料濃度が25〜70%で
    ある請求項1のカラーフィルター用ネガ型感光性組成
    物。
  5. 【請求項5】 (a)に規定するアクリル樹脂が樹脂側
    鎖にエチレン性二重結合を有する請求項1のカラーフィ
    ルター用ネガ型感光性組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101134488B1 (ko) * 2007-10-17 2012-04-13 주식회사 엘지화학 잉크젯 공정에 의한 컬러필터 형성방법
JP2013164586A (ja) * 2012-01-11 2013-08-22 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ
KR20140087979A (ko) * 2013-01-01 2014-07-09 토요잉크Sc홀딩스주식회사 컬러 필터용 착색 조성물 및 컬러 필터

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JP2013164586A (ja) * 2012-01-11 2013-08-22 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ
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