JP2926295B2 - スライダーの引手取付装置 - Google Patents

スライダーの引手取付装置

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    • Y10T29/53291—Slide fastener

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、スライドファスナーを
開閉するスライダーに引手を自動的に取付けるようにし
たスライダーの引手取付装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来スライダーに引手を自動的に取付け
る引手取付装置は知られておらず、例えば実公昭５６−
３７６１１号公報に示すように引手取付工具を用いて手
作業によりスライダーの支柱に嵌合したリングに引手を
加締めて取付けていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来スライダーへの引
手の取付けは手作業で行なわれているため、手間と時間
がかかって能率が悪く、また引手の連結部の加締めも均
一に行なわれなく品質が均一とならない点が問題となっ
ていた。そこで本発明は従来の問題点を解消して、能率
よく引手の取付けができて、加締めも均一に行うことが
できる自動化したスライダーの引手取付装置を提供する
ことを目的としたものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、引手の連結部の開口部を上方に向けて係架
移動できるようにした搬送溝と、この搬送溝に係架した
引手を搬送溝に沿って設けたクランパー挿入部および加
締部の各加工部に、間欠的に順次搬送する搬送部とより
なる引手搬送装置と、前記クランパー挿入部に設けた、
１個宛供給されたスライダーに揺動自在に取付けたクラ
ンパーを水平状態に起すクランパー起しと、水平状態に
起したクランパーの取付孔を、前記搬送溝によってクラ
ンパー挿入部に搬送されてきた引手の連結部の開口部に
上方より挿入する作動部とよりなるスライダー組付装置
と、前記加締部に設けた、クランパーの取付孔を挿入し
た引手の連結部の開口部を加締めるパンチ装置とからス
ライダーの引手取付装置を構成したものである。
【０００５】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。図１は本発明のスライダーの引手取付装置を示した
もので、図８は本装置によって自動的に引手を取付けた
スライダーの完成品を示したものである。スライダーの
引手取付装置は、引手搬送装置１０とスライダー組付装
置３０と加締部２３と検査部２５から構成されており、
引手搬送装置１０は引手４を係架する搬送溝１１と引手
４を搬送する搬送部１８からなり、搬送溝１１は図１に
示すように引手シュート１２の２枚の基板１３ａ，１３
ｂを中央で合せて形成したもので引手シュート１２の中
央に直線状に延びており、引手４の連結部５の首部７を
係架して搬送できるような幅に構成されている。そして
搬送溝１１の幅は、２枚の基板１３ａ，１３ｂの間隔
を、スライダー１に取付ける引手４の大きさに応じて調
整することにより種々の引手に対応できるようになって
いる。この搬送溝１１をもった引手シュート１２は、そ
の前部に引手供給部１４、表裏感知部１５と半転部１６
とを有し、後部はクランパー挿入部２２、加締部２３と
検査部２５が搬送溝１１に沿って設けられている。引手
供給部１４においては、手動または自動で１個宛引手４
を搬送溝１１に供給するようになっており、まず引手４
は搬送溝１１に連結部５の首部７を係架して下方に引手
４を垂下して表裏感知部１５に送込まれ、光電管等によ
り引手４の表裏を判別して次の半転部１６に指令を送
る。なお引手４の表裏の区別がないものは表裏感知部１
５を作動する必要はない。感知を行う搬送溝１１の基板
１３ａにはスプリング等により連結部５の首部７を基板
１３ｂの方に押圧するように付勢した引手ストッパー１
７が設けられていて感知位置に正確にセットするように
なっている。ここで表裏を確認された引手４は、後記す
る搬送部１８の送爪１９により次の半転部１６に搬送さ
れる。この半転部１６は中央の搬送溝１１に引手４の連
結部５の首部７を係架した状態で１８０°回転するよう
に構成されている。前の表裏感知部１５によって判別さ
れた引手４はこの半転部１６において全て表の状態に統
一されて次のクランパー挿入部２２に搬送部１８の送爪
１９によって搬送される。そして次々に間欠的にクラン
パー挿入部２２、加締部２３、検査部２５へと搬送部１
８の送爪１９によって搬送されて最後に引手４はスライ
ダー１に取付けられた状態で搬送溝１１の終端より機外
へ排出される。なお加工を行うクランパー挿入部２２と
加締部２３および検査を行う検査部２５には、表裏感知
部１５の引手ストッパー１７と同様の引手ストッパー１
７ｂ，１７ｃ，１７ｄ，１７ｅが搬送溝１１の基板１３
ａに設けられていて、加工、検査を正しく行えるように
引手４の連結部５の首部７を押圧保持するようになって
いる。なお引手ストッパー１７ｃは後記のスライダー組
付装置３０の設置上次の加締部２３との間の空間を拡げ
たため一ステップの遊びを設けたもので、停止中に連結
部５が振動等によってみだりに移動しないようになって
いる。次に搬送部１８について説明すると、搬送部１８
は搬送溝１１に沿って搬送基板２０が設けてあって、こ
の搬送基板２０から搬送溝１１に向って送爪１９が作業
工程の間隔に対応する間隔をおいて７本突設してあり、
そしてこの送爪１９の先端面は凹部が形成されていて、
引手４の連結部５を収納して搬送するように構成されて
いる。また送爪１９を突設した搬送基板２０はトランス
ファー機構２１と連結していて、図１の矢印に示すよう
に長方形軌跡運動を行うようになっていて、各工程の作
業位置に順次間欠的に引手４を搬送するようになってい
る。なお搬送基板２０を戻す時に早戻りをさせれば作業
効率がよくなる。
【０００６】スライダー組付装置３０はスライダーの供
給部とクランプ作動部からなり、スライダーの供給部
は、図２および図３に示すようにスライダーシュート３
１にスライダー１をまたがせて振動により供給するよう
にしたもので、スライダーシュート３１の終端近傍には
スライダーの１個切出し装置３２が設けられていて制御
杆を交互に上下動させて、スライダー１を１個ずつ終端
に送出すようになっている。そして終端にはスライダー
ストッパー３４があって送出されたスライダー１を停止
させる。次に上方よりスライダー送り３３が下降して２
叉状の先端で図２に示すようにスライダー１の突出して
いる取付支柱９を挟持する。そして図３に示すようにス
ライダーシュート３１の終端に連接して設けたスライダ
ー保持部３５に、スライダー送り３３を移行させて、挟
持しているスライダー１を、スライダーストッパー３４
の付勢力に抗して通過させて供給する。クランプ作動部
はクランパー位置決め３６とクランパーガイド３７とク
ランパー起し３８よりなり、クランパー位置決め３６は
図４に示すようにスライダー保持部３５の後方に設けら
れていて、スライダー保持部３５に供給されたスライダ
ー１のクランパー３を図４の２点鎖線で示すように前方
に移動して、その先端でスライダー１に下垂しているク
ランパー３を押して取付支柱９への引掛りを直して正し
い姿勢で下垂させて次のクランパー起しの作業が正確に
行えるように位置付けを行う。なおクランパー３は２度
押して確実にするようになっている。次に図５に示すよ
うにスライダー送り３３が上昇してスライダーの挟持を
解放し、２叉の先端部を備えたクランパーガイド３７が
下降しスライダー１のクランパー３の取付位置の僅か上
方に停止する。そしてスライダーの下方位置に設けたク
ランパー起し３８が上昇して図６に示すようにクランパ
ー３を水平状態になるように、クランパーガイド３７の
下端に接するまで押上げる。クランパー起し３８の先端
は図２に示すように先端の中央に切込みがあってスライ
ダー１の取付支柱９の両脇に挿入してクランパー３を起
すようになっている。クランパー３を起したスライダー
１は図７に示すようにクランパー３を水平状態に保持し
たまま、スライダー保持部３５、クランパーガイド３
７、クランパー起し３８が一緒に下降して、クランパー
３の端部に形成した取付孔８を、引手シュート１２の搬
送溝１１に係架している引手４の連結部５の上方の開口
部６から挿入する。そして挿入した後スライダー保持部
３５およびクランパー起し３８は更に下降してスライダ
ー１を解放する。スライダー１はクランパー３を搬送溝
１１に係架した連結部５に挿入した状態で図１に示すよ
うに引手シュート１２の基板１３ａ側に吊下げられて、
搬送部１８の送爪１９によって次の停止位置まで搬送さ
れる。なおスライダー組付装置３０の各部の夫々の機構
は図１に示すようにシリンダー等よりなる作動部３９に
よって夫々作動されるように構成されている。
【０００７】加締部２３はクランパー挿入部２２により
クランパー３を引手４の連結部５に挿入された連結部５
の開口部６を加締める所で、搬送溝１１の引手ストッパ
ー１７ｄの設置位置の上方にパンチ２４が設けられてい
て、開口部６に上方より下降して加締めるように構成さ
れている。加締めを完了した連結部５はスライダー１を
吊下げた状態で、搬送部１８の送爪１９によって次の検
査部２５に搬送される。そして引手ストッパー１７ｅに
よって押圧されて挟持されている連結部５の上方より加
締検査部２６と胴体検査部２７を備えた検査装置２８が
下降して、開口部６およびスライダー１の胴部２に触接
して、開口部６が閉鎖しているか否か、胴部２の有無を
感知して完成品と不良品を検出するように構成されてい
る。そして完成品は搬送部１８の送爪１９によって搬送
溝１１から機外に排出され、不良品を検出した時はスラ
イダーの引手取付装置を停止して故障箇所を調べ修理す
ることになる。
【０００８】 本発明は以上のような構成であって、引
手の連結部を引手シュートの搬送溝に係架して搬送し、
クランパー挿入部においては、供給されたスライダーの
クランパーを水平状態にして搬送されてきた連結部の開
口部に上方より挿入し、次いで加締部において開口部を
加締めて仕上げ、搬送溝より機外に排出するようにした
ため、スライダーの引手の取付けの自動化が可能とな
り、生産効率が飛躍的に向上すると共に、連結部の加締
めも均一な力で行えるため、均質な製品に仕上げること
ができる等優れた効果を有しているものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のスライダーの引手取付装置を概略的に
示した斜視図である。
【図２】スライダー組付装置のスライダーの供給状態を
示した説明図である。
【図３】同じくスライダーを１個供給した状態の説明図
である。
【図４】クランパーを起して引手の連結部に挿入する状
態を示した説明図である。
【図５】同じくクランパーを起す直前の状態の説明図で
ある。
【図６】同じくクランパーを起した状態の説明図であ
る。
【図７】同じくクランパーを連結部に挿入した状態の説
明図である。
【図８】スライダーに引手を取付けた完成品の斜視図で
ある。
【符号の説明】
１ スライダー ３ クランパー ４ 引手 ５ 連結部 １０ 引手搬送装置 １１ 搬送溝 １８ 搬送部 １９ 送爪 ２３ 加締部 ２５ 検査部 ３０ スライダー組付装置 ３５ スライダー保持部 ３６ クランパー位置決め ３７ クランパーガイド ３８ クランパー起し ３９ 作動部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 引手の連結部の開口部を上方に向けて係
    架移動できるようにした搬送溝と、この搬送溝に係架し
    た引手を搬送溝に沿って設けたクランパー挿入部および
    加締部の各加工部に、間欠的に順次搬送する搬送部とよ
    りなる引手搬送装置と、前記クランパー挿入部に設け
    た、１個宛供給されたスライダーに揺動自在に取付けた
    クランパーを水平状態に起すクランパー起しと、水平状
    態に起したクランパーの取付孔を、前記搬送溝によって
    クランパー挿入部に搬送されてきた引手の連結部の開口
    部に上方より挿入する作動部とよりなるスライダー組付
    装置と、前記加締部に設けた、クランパーの取付孔を挿
    入した引手の連結部の開口部を加締めるパンチ装置とか
    ら構成されているスライダーの引手取付け装置。
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