JP2919661B2 - 易開封性包装袋用フィルムおよび易開封性包装袋 - Google Patents
易開封性包装袋用フィルムおよび易開封性包装袋Info
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Description
包装袋用積層フィルムのその合成樹脂層に、連続線状も
しくは破線状の引裂き用線状溝を形成してなる易開封性
包装袋用フィルムおよび易開封性包装袋に関し、とく
に、袋の開封後におけるその口開きを容易ならしめるも
のである。
ば実公昭39−6073号公報に開示されたようなもの
がある。このものは、内層の合成樹脂フィルムと外層の
熱着性補強材とを熱接着したシート材により構成されて
おり、外層の熱着性補強材にのみ開封予定個所にミシン
目加工を施したものであり、かかる包装袋ではミシン目
の切り裂き誘導作用の下で、指定位置より適確に袋を破
り裂くことができる。
技術にあっては、ミシン目加工が、袋の表面側部分およ
び裏面側部分のそれぞれに対し、相対的に同一の箇所に
施されていて、表裏のそれぞれの面部分で、ミシン目加
工部分がその全長にわたって相互に完全に重なり合って
位置することから、袋を、そのミシン目に従って破り裂
いて開封した場合に、表面側部分の裂き口と、裏面側部
分の裂き口とがともに同一の面内に整列して位置するこ
とになる。
口から口開きして内容物を取出すに当って、いずれの裂
き口に対しても指掛かりがなく、それぞれの裂き口を、
表面側および裏面側のそれぞれの方向に引き離すことが
困難である不都合があった。
問題点を解決することを課題として検討した結果なされ
たものであり、それの目的とするところは、袋の開封後
におけるそれの口開きを極めて容易ならしめる、易開封
性包装袋用フィルムおよび易開封性包装袋を提供するに
ある。
装袋用フィルムは、一層以上の合成樹脂層を含み、幅方
向もしくは長さ方向の中央部の折返し位置からの折返し
状態で、袋の表面側部分および裏面側部分をそれぞれ形
成する包装袋用積層フィルムであって、少なくとも一層
の合成樹脂層に、前記折返し位置に対して線対称となら
ずに延在する少なくとも一本の、破線状もしくは連続線
状の引裂き用の線状溝を設け、前記表面側部分および裏
面側部分のそれぞれに一方の側端縁から他方の側端縁ま
で延在する線状溝部分を、折返し姿勢の表面側部分およ
び裏面側部分の、少なくとも一方の側端縁で、好ましく
は、両側端縁およびその近傍部分で、相互に重なり合わ
せて位置させたものである。
成樹脂層を具える包装用積層フィルムを折返して形成し
た表面側部分および裏面側部分のそれぞれを相互にヒー
トシールしてなり、表面側部分および裏面側部分のそれ
ぞれの、少なくとも一層の合成樹脂層に、一方の側端縁
から他方の側端縁までのびる、袋の引き裂き誘導線とし
ての線状溝を形成したところにおいて、表面側部分に形
成した線状部分と、裏面側部分に形成した線状溝部分と
を、少なくとも、袋の幅方向の中央部分で相互に重なり
合わせることなく位置させる一方、少なくとも一方の側
端縁で重なり合わせたものである。
溝部分を、袋の両側端縁およびその近傍部分で、相互に
重なり合わせて位置させる。
それを折返し位置から折返した状態で、表裏のそれぞれ
の面部分をたとえばヒートシールによって相互に融着さ
せて製袋することにより、この発明に係る易開封性包装
袋が製造されることになり、この包装袋では、引き裂き
誘導線としての線状溝の、表面側部分に位置する線状溝
部分と、裏面側部分に位置する線状溝部分とが、少なく
とも、袋の幅方向の中央部分では、相互に重なり合うこ
となく延在するので、袋の開封に際し、それらのそれぞ
れの溝部分を辿って袋の一方の側端縁から他方の側端縁
まで進行するそれぞれの裂け口は、これも袋の幅方向の
中央部分にては相互に異なった位置に延在して、それぞ
れの裂け口の、袋の底部分からの距離が相互に異なった
ものとなる。
に当っては、袋の底部からの距離が大きい側の裂け口に
指を掛けて、それを表面側もしくは裏面側へ引張ること
により、その口開きを極めて容易に、かつ迅速に行うこ
とができる。
おいて、表面側部分および裏面側部分のそれぞれに延在
する線状溝部分を、折返し姿勢の表面側部分および裏面
側部分の、少なくとも一方の側端縁で、相互に重なり合
わせて位置させることにより、それを製袋して袋とした
ときも、袋の少なくとも一側縁にては、線状溝部分が相
互に重なり合って位置することになるので、その側縁か
ら手指による袋の引き裂きを行うことによって、開封の
開始の容易性を十分に担保することができる。
連続線状をなすものの他、破線状をなすものであっても
よく、また、連続線状をなす線状溝であって、その溝
に、深部と浅部もしくは、広幅部と狭幅部とを交互に設
けたものであってもよい。
に形成されるそれぞれの線状溝部分は、それらの両者の
間隔が大きくなりすぎると、袋の開封性が悪くなるの
で、その間隔は、包装袋用フィルムの積層構造、袋の口
開きのし易さなどとの関連において選択することが好ま
しい。
説明する。図1はこの発明の易開封性包装袋用フィルム
を例示する平面図である。この例の包装袋用フィルム1
は、図の上下方向に連続する長尺帯状体から裁断した一
袋分のフィルムを示し、多くは、熱融着層を含む二層以
上の合成樹脂層を具える積層フィルムよりなる。
の幅方向の中央部の折返し位置×−×から折返すことに
よって、たとえば、図の左半部2に対して右半部3をそ
の背面側に位置させて、それらの両半部の2、3の熱融
着層を相互に対向させることにより、図の左半部2が袋
の表面側部分を、そして右半部3が袋の裏面側部分をそ
れぞれ形成する。
こでは、左半部2の少なくとも一層の合成樹脂層、たと
えば、折返し姿勢で最も外側に位置するベースフィルム
層に、折返し位置×−×と直行する方向にのびる、直線
状の線状溝部分4を、その左半部2の全幅にわたって形
成し、そして、右半部3の、これもたとえばベースフィ
ルム層に、上方に向けて凸状となる円弧状の線状溝部分
5を、その右半部3の全幅にわたって形成して、その円
弧状の線状溝部分5の左右の端縁をそれぞれ、直線状の
線状溝部分上およびその延長線上に位置させる。
用フィルム1の図示のような展開状態においては、それ
ぞれの線状溝部分4、5からなる線状溝6は、折返し位
置×−×に対して線対称とならずに延在し、また、その
包装袋用フィルムの折返し姿勢の下では、それぞれの線
状溝部分4、5は、左右の各半部2、3の両方の側端縁
位置でのみ、相互に重なり合って位置することになる。
ては線状溝6は、製袋作業の開始前の段階で、合成樹脂
層にレーザービームの照射を行って、樹脂分の融解蒸発
をもたらすことによって極めて容易に、かつ迅速に形成
することができ、しかも、溝深さ、溝幅などをもまた所
要に応じて瞬時に変更することができる。
び線状溝6には、連続線状をなすもののみならず、破線
状をなすものをも含むものとし、また、連続線状をなす
もののうちには、溝深さが交互に深浅となるものおよ
び、溝幅が交互に広狭となるものをも含むものとする。
成した包装袋用フィルム1を折返し位置×−×からの折
返し状態で、それの左右の各半部2、3、いいかえれ
ば、表面側部分と裏面側部分とを、折返し位置を除く他
の三辺部分で相互にヒートシールすることによって包装
袋としたものであり、この包装袋では、左半部2に形成
した直線状の線状溝部分4と、右半部3に形成した円弧
状の線状溝部分5とは、袋の幅方向の大部分にわたっ
て、相互に重なり合うことなく位置する一方、袋の両方
の側端縁においてのみ相互に重なり合って位置すること
になる。
の、それぞれの線状溝部分4、5が相互に重なり合って
位置するいずれか一方の部分を隔てて、左右の手指で袋
の側端部を摘み、そしてその状態で引き裂きを開始する
ことによって、それらの各線状溝部分4、5の作用下
で、極めて容易に、かつ円滑に行われることになり、図
3に示すように、袋の表面側部分は線状溝部分4を辿っ
て、また裏面側部分は線状溝部分5を辿ってそれぞれ破
断されることになる。従って、袋の開封後においては、
線状溝部分5を辿って進行した裏面側部分の裂き口を指
掛かりとして袋を口開きすることにより、その口開き
を、これもまた極めて容易に行うことができる。
に、それのヒートシールを施した側端部側から袋の引き
裂きを開始する場合には、それぞれの線状溝部分4、5
を、ヒートシール幅のほぼ全体にわたって重なり合わせ
て位置させることが好ましく、このことにより、袋の引
き裂きの開始を一層容易ならしめることができる。
示す図であり、図4(a)に示す例は、折返し位置×−
×に対して線対称とならないように形成した線状溝6
の、図の左半部2にのびる線状溝部分4aを、その折返
し位置×−×に実質的に直交する方向に向く直線状とす
る一方、右半部3にのびる線状溝部分5aを、平坦なピ
ークを有する山形折線状とし、さらに、山形折線状溝部
分の左右の端縁をそれぞれ、直線状の線状溝部分4aお
よび延長線上に位置させたものである。
分4b、5bのそれぞれを、相互に逆方向に凸状となる
円弧形状とするとともに、折返し位置×−×からの折返
し姿勢で、左右の各半部2、3のそれぞれの線状溝部分
4b、5bがそれぞれの側端縁で相互に重なり合うよう
位置させたものである。
それをたとえば三方シール、四方シールなどによって包
装袋に製袋した場合には、図2について述べたと同様、
それぞれの線状溝部分4a、4bおよび5a、5bの作
用下で、袋の開封を容易かつ円滑なものとすることがで
き、また、それらの線状溝部分相互の延在形状に基づ
き、袋の開封後の口開きをもまた極めて容易なものとす
ることができる。
をも含めて、図の左半部2に形成される線状溝部分と、
右半部3に形成される線状溝部分との図の上下方向の相
対距離を大きくしすぎると、袋の開封の容易性が損なわ
れることになるので、その相対距離は、袋の開封後にお
ける指掛かりを確保するに必要にして最小限のもとする
ことが好ましい。
を示す図であり、これは、前述した各実施例に比し、折
返し状態とした場合の、表裏両面部分のそれぞれの線状
溝部分の、相互に重なり合う長さを長くしたものであ
る。
において、右半部3の線状溝部分5の両端部分に、左半
部2の線状溝部分4に重なり合う直線状部分を設けたも
のに相当し、図5(b)に示す例は、図4(a)に示す
ところにおいて、右半部3の線状溝部分5aの両端部分
に、同様に、左半部2の線状溝部分4aに重なり合う直
線状部分を設けたものに相当し、そして、図5(c)に
示す例は、図4(b)に示すところにおいて、左右各半
部2、3のそれぞれの線状溝部分4b、5bの両端部分
に、相互に重なり合って位置する直線状部分を設けたも
のに相当する。
れらを製袋して包装袋とした場合に、袋のいずれの側端
縁からも開封を開始し得ることはもちろん、とくには、
それぞれの線状溝部分相互の重なり長さが長いことによ
り、上述したいずれの包装袋用フィルムよりも開封の開
始を容易ならしめることができる。
を、それの、折返し位置×−×に対する交角が、90°
に近い鋭角となるように直線状に延在させたものであ
り、この例によれば、折返し状態とした表裏のそれぞれ
の面部分のそれぞれの線状溝部分は、折返し位置でだけ
相互に重なり合うことになる。
状溝部分4cを、図1に示す線状溝部分4と同様の直線
状とし、右半部3の線状溝部分5cを、図では右下りに
のびる直線状とし、そして、この線状溝部分5cの右端
を、線状溝部分4cの左端と重なり合う位置に位置させ
たものである。なお図に示すところでは、線状溝部分4
cの右端と線状溝部分5cの左端とを、折返し位置×−
×の上にのびる溝部分7によって相互に連続させている
が、その溝部分7を省くことによって、両線状部分4
c、5cを相互に不連続とすることも可能である。
たときは、表裏のそれぞれの面部分のそれぞれの線状溝
部分は、袋の一方の側縁で相互に重なり合うことから、
その側縁から袋の開封を行うことによって、図2に示す
包装袋と同様の効果をもたらすことができる。
が、線状溝を、フィルムの中間層としての合成樹脂層に
形成することもできる。そして以上のことは、長さ方向
の中央部にて折返して用いる包装袋用フィルムにも同様
に適用することができる。
易開封性を十分に確保し得ることはもちろん、袋の開封
後におけるそれの口開きのための指掛かりをもたらし
て、その口開きを極めて容易なものとすることができ
る。
る。
る。
部分 6 線状溝 ×−× 折返し位置
Claims (2)
- 【請求項1】 一層以上の合成樹脂層を含み、幅方向も
しくは長さ方向の中央部の折返し位置からの折返し状態
で、袋の表面側部分および裏面側部分をそれぞれ形成す
る包装袋用積層フィルムであって、 少なくとも一層の合成樹脂層に、前記折返し位置に対し
て線対称とならずに延在する引裂き用の線状溝を設け、
前記表面側部分および裏面側部分のそれぞれに一方の側
端縁から他方の側端縁までのびる線状溝部分を、折返し
姿勢の表面側部分および裏面側部分の、少なくとも一方
の側端縁で、相互に重なり合わせて位置させてなる易開
封性包装袋用フィルム。 - 【請求項2】 一層以上の合成樹脂層を具える包装用積
層フィルムを折返して形成した表面側部分および裏面側
部分のそれぞれを相互にヒートシールしてなり、表面側
部分および裏面側部分のそれぞれの、少なくとも一層の
合成樹脂層に、一方の側端縁から他方の側端縁までのび
る引裂き用の線状溝部分を形成してなる易開封性包装袋
であって、 表面側部分に形成した線状部分と、裏面側部分に形成し
た線状溝部分とを、少なくとも、袋の幅方向の中央部分
で相互に重なり合わせることなく位置させる一方、少な
くとも一方の側端縁で重なり合わせてなる易開封性包装
袋。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP31466991A JP2919661B2 (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 易開封性包装袋用フィルムおよび易開封性包装袋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31466991A JP2919661B2 (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 易開封性包装袋用フィルムおよび易開封性包装袋 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05147660A JPH05147660A (ja) | 1993-06-15 |
JP2919661B2 true JP2919661B2 (ja) | 1999-07-12 |
Family
ID=18056124
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31466991A Expired - Lifetime JP2919661B2 (ja) | 1991-11-28 | 1991-11-28 | 易開封性包装袋用フィルムおよび易開封性包装袋 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP2001097348A (ja) * | 1999-09-29 | 2001-04-10 | Omori Mach Co Ltd | 深絞り型包装体 |
JP2001240074A (ja) * | 2000-02-29 | 2001-09-04 | Teikoku Seiyaku Co Ltd | 外用貼付剤用の包装袋 |
JP2005289396A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Dainippon Printing Co Ltd | 包装袋 |
JP2005289407A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Dainippon Printing Co Ltd | 包装袋 |
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-
1991
- 1991-11-28 JP JP31466991A patent/JP2919661B2/ja not_active Expired - Lifetime
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